#メタセコイヤの実
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風月句会
2023年10月15日
於:川崎市多摩市民館
坊城俊樹選 栗林圭魚選
坊城俊樹選 特選句
坊城俊樹選 特選句
街騒も葉擦れも消して秋の雨 三無 大寺の風を擽る榠櫨の実 幸風 尾を引きて鵯のひと声雨の句碑 秋尚 水煙に紅葉かつ散る結跏趺坐 幸風 菩提樹を雨の宿りの秋の蝶 千種
坊城俊樹選 並選句
烏瓜守る篁や母の塔 幸風 観音の小さき御足やそぞろ寒 三無 鬼残し児らの消えけり暮れ早し 経彦 菩提子の雨のしづくを城主墓 慶月 秋雨は葉裏の塵も拭ひけり 軽象 秋淋しメタセコイヤの闇深く 亜栄子 山粧ふ襤褸となりてたたなづく 幸風 たゆたへる心のやうに式部の実 白陶 赤帽の四仏に秋の雨しとど ます江 雨しとど廣福密寺金木犀 眞理子 秋霖に立つ観音の艶めける 慶月 禅寺の庫裏へと招く郁子の棚 眞理子 洗堰色なき風を漾はす 幸風 石仏に一円玉と菩提子と 三無 秋雨の下よりしみる五輪塔 慶月 塔頭の裏に小さき菊畑 眞理子 犬連れて秋の蚊つれて戻りたる 要 小鳥飛び雨止みさうにやみさうに 千種 秋霖や庫裏よりもるる刀自の声 眞理子 蘆の花谷戸に育ちて高く揺れ ます江 霧流れ城山の雨乱れなし 千種 秋黴雨だあれもゐない母の塔 亜栄子 白壁の明るき家の並ぶ秋 れい 梵鐘の撞木の先や秋湿り 眞理子
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栗林圭魚選 特選句
栗林圭魚選 特選句
観音の小さき御足やそぞろ寒 三無 絵手紙の文字の窮屈葉鶏頭 要 駐在も綱引き離島の運動会 経彦 小鳥飛び雨止みさうにやみさうに 千種 秋霖や庫裏よりもるる刀自の声 眞理子 句碑の辺に秋のささやき交はす声 白陶 秋黴雨だあれもゐない母の塔 亜栄子 梵鐘の撞木の先や秋湿り 眞理子
栗林圭魚選 並選句
隣国のおやきの匂ひ天高し 幸子 姫沙羅の艶めき輝る秋の雨 白陶 近道を来て晩秋の雨上る 千種 等身の太郎のパネル秋思ふと 久子 逸早く燃ゆる紅葉の花水木 秋尚 街騒も葉擦れも消して秋の雨 三無 尾を引きて鵯のひと声雨の句碑 秋尚 朱鮮か真弓の秋のけわいかな 軽象 無患子や古寺の要と仰ぎみる 亜栄子 杉木立秋雨ほのと明るめり 千種 秋霖や人影侘し母の塔 文英 秋霖の洗ふ碑ありて忌の間近 慶月 雨しとど廣福密寺金木犀 眞理子 木犀の香の雨烟る多摩の丘 久子 水煙に紅葉かつ散る結跏趺坐 幸風 木犀の大樹の包む道祖神 亜栄子 禅寺の庫裏へと招く郁子の棚 眞理子 薄紅葉石仏並ぶ小径にも ます江 秋時雨無患子の実を艷かに 文英 洗堰色なき風を漾はす 幸風 古寺の鎮もるほどに秋の声 白陶 菩提樹を雨の宿りの秋の蝶 千種 年尾忌や夜更けのコール偲ばるる 文英 ずぶ濡れに秋の暖炉のやさしかり 久子 ソーラーパネル鈍く光るや吊し柿 眞理子 泥濘の横山雑木紅葉抜け 亜栄子 塔頭の裏に小さき菊畑 眞理子 秋雨のビジターセンターはや暖炉 久子 農を継ぎ村歌舞伎継ぎ街興し 経彦 秋の灯をひとすじ流す雨の径 久子 蘆の花谷戸に育ちて高く揺れ ます江 霧流れ城山の雨乱れなし 千種 白壁の明るき家の並ぶ秋 れい 句碑の辺の萩しなやかに揺れてをり 文英 やや寒や追討ちかける今日の雨 ます江 秋湿り払ひて高し母子の像 軽象
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. . 🌸いつもいいねをありがとうございます🌸 . . #実_ #メタセコイヤの実 #曙杉の実 #アケボノスギの実 #イチイヒノキの実 #落ちてた実 #目を引く実 #道の脇に #散歩で見つける #くもりの日の散歩 #実は拾わずそのままに #自然のままにしておきたかった #日々感謝 #願い #自然が大好き #写真が大好き #fluit #metasequoia_fluit #down_redwood _fluit #fallen_fruit #eye_catching_fluit #side_of_a_sidewalk #found_on_a_walk #cloudy_day #leave_it_in_nature #appreciate_everyday #i_love_nature_ #i_love_photo_ #in_japan #maadopon https://www.instagram.com/p/B-4aBxyDO7r/?igshid=13m6cj7o6miib
#実_#メタセコイヤの実#曙杉の実#アケボノスギの実#イチイヒノキの実#落ちてた実#目を引く実#道の脇に#散歩で見つける#くもりの日の散歩#実は拾わずそのままに#自然のままにしておきたかった#日々感謝#願い#自然が大好き#写真が大好き#fluit#metasequoia_fluit#down_redwood#fallen_fruit#eye_catching_fluit#side_of_a_sidewalk#found_on_a_walk#cloudy_day#leave_it_in_nature#appreciate_everyday#i_love_nature_#i_love_photo_#in_japan#maadopon
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綺麗なバラ咲く花博記念公園鶴見緑地(大阪)2020 — wakasa15thfd 冬枯れの鶴見緑地を歩きました。風車の丘前の大花壇も何もなし(^^)/すっかり葉を落したメタセコイヤ並木は実のみが風に揺れて(^_-)-☆ コブシかモクレンか不明ですが蕾からは春の息吹。 白梅も紅梅も咲き始め。竹は冬でもすこぶる元気(^^♪ 干支のネズミをハボタンの色違いで👏 吃驚したのはバラ園で、秋バラの最盛期を見ている様に咲いてとっても綺麗。暖冬の贈り物でしょうか(^^♪ 黒真珠と言う品種。残念乍ら蕾でした。 冬にこんなに綺麗なバラが見られるなんて(@_@) ボケも綺麗に咲いて(^^♪ 左は何かな? 上部の公園に通じる「シュトウバーロの階段」砕いた陶器を貼り合わせるモザイク的手法を用いて小さな宇宙が表現されています。面白いです(^_-)-☆ via 綺麗なバラ咲く花博記念公園鶴見緑地(大阪)2020 — wakasa15thfd
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2022.3.13sun〜3.27sun 楠井沙耶「そぞろ歩くあたり」
楠井沙耶「そぞろ歩くあたり」 2022.3.13(日)〜3.27(日) そのうちcafe SNC 〒600-8182 京都市下京区塗師屋町119 From the Exhibitor 自宅の庭と近所の池を何度も歩いて、ここで起きていること、ここに生きるものを知りたいと思いました。 場所の記録や、生物とのやりとりがならぶ展覧会です。 // この度、そのうちcafeでは大阪を拠点に活動する楠井沙耶さんの個展を開催します。自宅の庭や近所のため池の動植物や自然を日々ていねいに観察した記録から生まれた作品を展開。 「よく知っているはずの風景の中で、見知らぬできごとが日々起きている事実をどうやって知ることができるのか、その実践です」 池にいる亀の姿を追った映像や、自宅の庭に植る植物を写しとった版画など、観察場所の生物に焦点を当て、その動きや存在を浮かび上がらせます。 「木版画は黒の一色摺です。昨年作成した『おはなしのひろば ハーモニカ 』という本の表紙絵をきっかけに制作が始まりました。小さなものの動きや過ぎ去っていく出来事を覚えておく作業です。映像は、自宅からアトリエにいく道中にため池があり、そこで亀と時間を共有することを目的とした映像作品です。また、木は私にとって、身近な生物として重要な存在です。自分のイメージをはめ込む素材としてではなく、伐採された木がその後も植物のままいられることができるのか、そんなことを考えて試行錯誤しています。」 同じ場所を何度もゆっくりと歩き、その場所やそこにいる生物をもっと知りたいと思った時、記録のようなものが必要になったのだといいます。 「人間の目や耳、体感をたよりに書かれたメモなど、記録と言っても数値が並ぶようなものとはかけ離れています。しかし確かな実感を伴う記録のようなものは、地図上の平坦な場所に起伏を与えるとともに観察者の身体をも想起させるのではないかと思っています。」 街中の小さな自然を感じられる公園に面したそのうちcafe。〝周りの環境との親密さ〟があらわれるこの場所は、本展にとってまたとない立地となっているのではないでしょうか。ぜひご高覧ください。 楠井沙耶 くすいさや 1993年大阪府生まれ。2018年京都市立芸術大学大学院修士課程美術研究科彫刻専攻修了。現在、大阪府在住。 主な展覧会に「ハーモニカと晴れた日」(そのうちcafe、2020年)、「六甲ミーツ・アート2017 芸術散歩」(六甲山、2017年)、「さくら、メタセコイヤ、聴く」(京都市立芸術大学大ギャラリー、2017年)など。「六甲ミーツ・アート2017 芸術散歩」にて公募大賞準グランプリ受賞。2015年度京都市立芸術大学作品展奨励賞を受賞。
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村山和也監督『とら男』 未解決事件となったスイミングスクールのコーチ殺人事件。生きた化石メタセコイヤの調査に来た大学生かや子。未解決事件に興味を持ったかや子はとら男を巻き込み再捜査を始めるが… やっと観られた! 『堕ちる』以来の村山監督作。 どこまでが事実でどこからがドラマなのか?かや子の「生きた化石、時代に取り残されている」の台詞。メタセコイヤ、事件を追っているはずがいつの間にか自分自身を見つめ直している。加藤才紀子さんはもちろん西村虎男さんの目。良かった! https://www.instagram.com/p/CjZCP_yvvTa/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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メタセコイア並木 マキノ 高島市 滋賀県 夜中に目が覚めた。これは神の啓示。そうだマキノ行こう(笑) 高さ30メートル、全長2.4キロ 何年来ても飽きない。 ところが最近関西一円や中部地方からの観光客が増え、 車がビュンビュン通るのに大の大人が道のど真ん中で車に轢かれそうになりながら写真を撮っている。ミニパトも来るのだが、皆お構いなしである。 そのうちここは封鎖させるかもしれない。 車を止めて歩行者天国にするとか。いやいや、地元の人の生活道路だし無理か。事故が増えるようなら、少し迂回してもらってここを歩行者天国にする方が現実的。 実際、他府県から来てマキノにお金落としてくれる以上やったらええやん。と思う。 ��んな仲良くやろう。 #メタセコイア並木 #メタセコイア #メタセコイア並木道 #しがトコ #滋賀観光 #滋賀旅行 #高島市 #japan #japan_photo #metasecuoya #shigatoko #shigaphotoclub #shigaprefecture #japan_of_insta (メタセコイヤ並木) https://www.instagram.com/p/CIUvpPJADZV/?igshid=1j67al9xime4a
#メタセコイア並木#メタセコイア#メタセコイア並木道#しがトコ#滋賀観光#滋賀旅行#高島市#japan#japan_photo#metasecuoya#shigatoko#shigaphotoclub#shigaprefecture#japan_of_insta
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社員旅行に行ってきました♪
先日、社員旅行に行きました。
本当は神戸の予定だったのですが…
流行っている新型コロナウイルスの関係で、急遽行き先変更!!
福井県小浜市へ、ふぐカニ料理を���べに行ってきました。
バス休憩のメタセコイヤ並木
先週だったら雪が降ってきれいだっただろうなぁぁぁ…
予定通りお昼に小浜に到着。
早速お食事です♪
カニ刺し、ゆでカニ、てっさ…
贅沢です!\(^_^)/
カニグラタン
たっぷりとカニが入っていて、個人的にはむっちゃ美味しかったです(^_^)v
ふぐの唐揚げ。
熱々でうま味ぎっしり、最高!
この頃、ゆでがにを食べるのに必死で、茶碗蒸しも出てきたのですが、写真が撮れず…涙
てっちり。
実は私、ちゃんとてっちりを食べた記憶がないんです。
だから、美味しかったぁぁぁ
ふぐの身って弾力があって美味しいですね♪
最後に雑炊
2杯もいただきました!
もうおなかがいっぱいです(^^;;
たらふく食べた後に、少し散歩。
この日の小浜は波が穏やかでした。
美浜の海岸でゆっくりとバス休憩を取り、お土産を買って早めの帰りとなりました。
2年ぶりの社員旅行は小規模なものになりましたが、ゆっくりできてよかったです。
やっぱり、美味しいものを食べに行くって良いですね♪
トクエホーム 田中
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(10月11日発表)コマステーション催事のご案内
●10月13日(土)声フェス地鎮によるイベント
【参加無料】季節をそめよう! メタセコイヤの実で染めをします。 自然のものなので、その時によって、 染める人によって色合いがかわります。 それをたのしみましょう。 どんな色にそまるかな? ※植物は変更になる場合があります。悪しからずご了承願います。 ※色がつく場合があります、汚れてもいい服装でご参加ください。 *希望者は、13:30からメタセコイヤの実を採取に参加いただけます。 集合場所は長居公園北東角(鷹合交差点南西角)です。 長居公園から、染めようの会場(コマステーション)までは、約1kmです。 □ 2018年10月13日 14時-16時 ■ 講師 渡辺純子(染色家) 声フェス地鎮会員 □ 定員・対象 先着 10名・どなたでも参加可ですが、子どもさん優先、空きがある場合は当日参加可 □ 会場 コマステーション □ 問合申込 申込フォームからお申込みまたは、 1.お名前、2.人数、3.連絡先を以下に申込ください 声フェス地鎮 [email protected] 090-3872-4675 申込フォーム https://www.kokuchpro.com/event/279eab3420db82e16a8b4b59e148c0b8/entry/ □ 主催 声フェス地鎮 ●10月14日(日)声フェス地鎮によるイベント
【参加無料】「黒って何色?」 ノーベル賞につながった科学を利用して水性ペンなどの身近な材料でアートを創ります。 いつも使っている黒やそのほかの色のサインペンで描いた絵が、ある簡単な方法で、大変身! お絵かきが苦手でもすてきなアートが出来上がります。 □ 講師 あおきよしえ(水彩パステル画アーティスト)、声フェス地鎮会員 □ 定員・対象 先着 10名・どなたでも参加可ですが、子どもさん優先、 空きがある場合は当日参加可 □ 会場 大阪市東住吉区駒川4-9-15駒川商店街内コマステーション 地下鉄谷町線駒川中野駅下車駒川商店街を南に2分 □ 問合申込 申込フォームからお申込みまたは、 1.お名前、2.人数、3.連絡先を以下に申込ください 声フェス地鎮 [email protected] 090-3872-4675 申込フォーム https://www.kokuchpro.com/event/199431764487ca0b3ad77e11d944aab4/407939/entry/ □ 主催 声フェス地鎮 ● 10月20日(土)木津川計 先生による講演会 本イベントの詳しい告知は、こちらをクリックしてご覧ください。 ●10月22日(月)ふくしの駅 東住吉区社会福祉協議会や中野地域包括支援センター、東田辺地域福祉サポーターの方などが、福祉や介護、生活のお困りごと、ボランティアのことなど、ひろくご相談にのります。 また、開設時間中は無料のご休憩場所としてもご利用いただけますので、どうぞ、お気軽にお立ち寄りください。 どうぞお楽しみに(^^) ●10月28日(日)東住吉高校生による手作り豆腐ダンゴ販売! こまがわハロウィンパーティーのイベントの一つとして、 東住吉高校生が手作りの豆腐ダンゴを販売いたします。 数に限りがございますので、お早めにお越しください。
● 11月1日(木) 社会福祉法人 聖家族の家による里親相談会 里親制度普及イベント“さとおやってなあに? 皆様お立ち寄りください! ●11月11日(日)声フェス地鎮によるイベント ●11月17日(土)~18日(日)声フェス地鎮によるイベント ※掲載の予定は予告なく変更となる場合がございます。
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風月句会
2020年10月18日
坊城俊樹選 栗林圭魚選
於:生田緑地公園 多摩市民館4F
坊城俊樹 出句
坊城俊樹 出句
秋声と日向ぼっこの寺の猫 寄せ墓の露の童女や江戸に死す 朽ちて崩れし秋声の五輪塔 秋声は菩薩それとも陽子とも 稲毛氏の露の墓とは石の貌 観音の御手に落ちんと木の実落つ 秋の蚊も寄せずのっぺらぼうの墓
坊城俊樹選 特選句
坊城俊樹選 特選句 時々は石仏掠め木の実降る 亜栄子 秋の雲掴みきれずに母の塔 亜栄子 菩提子を手品のごとくぶら下げて 秋尚 秋風や武士の声はるかなる 炳子 草の実といへぬ実袖につけている 和子
入選句
山門の裏を銀杏きりもなく 和子 父と子のとどかぬ空へ秋の塔 幸子 城影のなき山上の秋の声 炳子 小虫ちと遊ぶ日溜り杜鵑草 圭魚 メタセコイヤ見上ぐる果ての天高く 久 棘に触る秋の薊や母の塔 亜栄子 ますかたに集ふ碑のあり年尾の忌 文英 大寺の檸檬色づき信女墓碑 幸風 秋雨の湿り残りし砂を掻く 和子 城跡の旧き径なり木の実降る 貴薫 就中菊新しき墓一基 炳子 秋の蝶縺れ浄土へ吹かれゆく 三無 塀越しの茶花は蕊の深きこと ます江 メタセコイアまっすぐにある秋思かな 幸子 団栗のかちんこちんと客車屋根 三無 山門の風に重たく榠樝の実 芙佐子 紅葉且散る仏足石の指の上 慶月 しづけさに弾けもすなり檀の実 千種 碑一つ離し処ぎす鳴けり 炳子 青空も作り物めき水の秋 久
栗林圭魚 出句
栗林圭魚 出句
黒セーター弾みて坂を下り行き 山頂の雲に紛るる雪の富士 うそ寒や歪みつ上る墓所の径 谷深し小鳥呼び合ふ声高く 小虫ちと遊ぶ日溜り杜鵑草 秋の日の楓を透きて句碑照らし 杜鵑草盛りの光句碑に添へ
栗林圭魚選 特選句
栗林圭魚選 特選句
白も黃も矜持のありて供華の菊 三無 吾亦紅蕊に埋み火残しをり 秋尚 木端の香あまく山寺冬仕度 和子 ますかたに集ふ碑のあり年尾の忌 文英 悠然と墓碑の天辺疣毟り 幸風 一本の竜胆正室の墓崩れ 慶月 古寺の庵の廂や郁子秘色 亜栄子 隠沼の水辺明るく末枯るる 斉
入選句
銀杏を踏めば近づくほとけ径 三無 崩れをる内室の墓虫細る 眞理子 急磴を登れば母子像天高し 芙佐子 金風に道行く人の足軽く ます江 一と雨の後の光や秋の昼 幸子 雨上がり色なき風を年尾句碑 幸風 稲毛氏の露の墓とは石の貌 俊樹 メタセコイヤ見上ぐる果ての天高く 久 笠雲や富士の真白く秋晴るる 芙佐子 傾ぐまま菩提子囲む石仏 眞理子 秋の雲大東京より筋を引き 慶月 薄紅葉句碑を護りて年尾の忌 ます江 大寺の檸檬色づき信女墓碑 幸風 仰ぎ見るメタセコイアの秋高し 斉 秋霞富士は笠雲被りをり 三無 秋雨の湿り残りし砂を掻く 和子 風抜ける森の丁字路花芒 久子 杜鵑草揺らす風ゆく年尾句碑 貴薫 菩提樹の実下る城主墓辺り 慶月 高らかに小鳥の森となってをり 斉 野あざみの色に誘はれ触るる棘 文英 山門の風に重たく榠樝の実 芙佐子 炉を立てて薪割り積むや寺の秋 和子 丸くなり大きく歪む榠樝かな 斉 甍へと伸びて葉のなき枝の柿 眞理子 砂を掻く秋の湿りに触るるまで 和子 年尾碑や俯く萩の深き黙 月惑 うっすらと富士浮き上がる秋の腫れ 秋尚
(順不同 特選句のみ掲載)三無記
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2022.3.13sun〜3.27sun 楠井沙耶「そぞろ歩くあたり」
From the Exhibitor 自宅の庭と近所の池を何度も歩いて、ここで起きていること、ここに生きるものを知りたいと思いました。 場所の記録や、生物とのやりとりがならぶ展覧会です。 // この度、そのうちcafeでは大阪を拠点に活動する楠井沙耶さんの個展を開催します。自宅の庭や近所のため池の動植物や自然を日々ていねいに観察した記録から生まれた作品を展開。 「よく知っているはずの風景の中で、見知らぬできごとが日々起きている事実をどうやって知ることができるのか、その実践です」 池にいる亀の姿を追った映像や、自宅の庭に植る植物を写しとった版画など、観察場所の生物に焦点を当て、その動きや存在を浮かび上がらせます。 「木版画は黒の一色摺です。昨年作成した『おはなしのひろば ハーモニカ 』という本の表紙絵をきっかけに制作が始まりました。小さなものの動きや過ぎ去っていく出来事を覚えておく作業です。映像は、自宅からアトリエにいく道中にため池があり、そこで亀と時間を共有することを目的とした映像作品です。また、木は私にとって、身近な生物として重要な存在です。自分のイメージをはめ込む素材としてではなく、伐採された木がその後も植物のままいられることができるのか、そんなことを考えて試行錯誤しています。」 同じ場所を何度もゆっくりと歩き、その場所やそこにいる生物をもっと知りたいと思った時、記録のようなものが必要になったのだといいます。 「人間の目や耳、体感をたよりに書かれたメモなど、記録と言っても数値が並ぶようなものとはかけ離れています。しかし確かな実感を伴う記録のようなものは、地図上の平坦な場所に起伏を与えるとともに観察者の身体をも想起させるのではないかと思っています。」 街中の小さな自然を感じられる公園に面したそのうちcafe。〝周りの環境との親密さ〟があらわれるこの場所は、本展にとってまたとない立地となっているのではないでしょうか。ぜひご高覧ください。 楠井沙耶 くすいさや 1993年大阪府生まれ。2018年京都市立芸術大学大学院修士課程美術研究科彫刻専攻修了。現在、大阪府在住。 主な展覧会に「ハーモニカと晴れた日」(そのうちcafe、2020年)、「六甲ミーツ・アート2017 芸術散歩」(六甲山、2017年)、「さくら、メタセコイヤ、聴く」(京都市立芸術大学大ギャラリー、2017年)など。「六甲ミーツ・アート2017 芸術散歩」にて公募大賞準グランプリ受賞。2015年度京都市立芸術大学作品展奨励賞を受賞。
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各地句会報
花鳥誌 令和4年5月号
坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
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令和3年2月2日 立待花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
女正月故郷行きのバスに乗る 世詩明 年賀状遅刻せしものありにけり 同 初場所の肌から湯気や御嶽海 輝一 声出して夜を徘徊猫の恋 誠 しづかなる諸子のあたり鳰の海 同 神去りし月一の鳥居を進みけり 同 長き夜や国語辞典の背はほどけり 同 思ひ出し思出しつつ年明くる 秋子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和3年2月3日 うづら三日の月句会 坊城俊樹選 特選句
さくさくと鍬に起さる春の土 喜代子 背戸の梅膨らみつつもまだ止む 由希子 在の春寄り添ふ如き夫と生く 同 節分に内なる鬼に独り言 さとみ 春めくや雲の流れもそのひとつ 都 (順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和3年2月5日 零の会 坊城俊樹選 特選句
薄氷の昇華してゐる街の朝 いづみ やはらかな波うすらひの端を濡らす 光子 春待つやソファに躯体折り沈み 同 平凡な水に戻りしうすごほり 千種 東風荒し湖上に女神棲む祠 光子 象の目に黄なる涙や春寒し 眞理子 薄氷を突く杖の先爺の恋 ゆう子 寒夕焼神に激しき恋の日も きみよ 薄氷の毀れて山を響かせて 順子 薄氷の隠し切れざる水の�� 梓渕
岡田順子選 特選句
春光のやがて黄となる大���門 伊豫 何もせぬ人摘んで来し蕗の薹 慶月 薄氷のことりと池に戻りたる 小鳥 象の目に黄なる涙や春寒し 眞理子 カシミアに母をくるむや寒波来る いづみ 下萌や正五位てふ土饅頭 要 春の虹黄色に神の実在す 美智子 失へるとは君子蘭枯れし朝 俊樹 春来ると云ふ悲しみの口で云ふ 光子 クロッカス咲く咲く道をまつ直ぐに 久 レース被ぎ絵踏の裔の女達 佑天 浮寝鳥工業地帯たそがるる きみよ 黄泉よりも寒き靖國なりしかな 俊樹 薄氷を空に浮かべる私とも 伊豫
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和3年2月9日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
春隣大きな種を手に拡げ 登美子 三日月の見送る明けや春立ちぬ みえこ 白魚を喉に通すも生きてをり 令子 習はしの鰈を食べて天神講 光子 子の歌ふ名もなき調べ建国日 裕子 冬菊へよく日の当たる母の庭 登美子 雪形の見える日待つや切々と みえこ
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和3年2月10日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
家解きの雪の吹き付く床柱 宇太郎 天仰ぐさまに綻び臥竜梅 悦子 木の香濃き仕事始の鉋屑 同 大寒や枕の下に温みあり 佐代子 春風や鳥の冠羽の逆立ちて 宇太郎 日脚伸ぶ猫やはらかく老ゆる窓 都子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和3年2月14日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
初句会乍ら句敵顔揃ふ 世詩明 よちよちの小さき靴や春を待つ みす枝 旭日に暫し氷柱の煌めける さよ子 雪解けの音と光に満つる園 中山昭子 近松像寒九の雪の積もりけり ただし 時なしに目覚め夫恋ふ雪明かり ミチ子 終電の窓に映りし雪女 上嶋昭子 雪吊りを渡る静かな風を見し 信子 予報士の棒の先より寒波くる 同 ポケットにもう要らぬ鍵冴返る 上嶋昭子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和3年2月14日 なかみち句会 栗林圭魚選 特選句
𩸽干す香の満つ蝦夷の漁師町 三無 前垂れに春塵ためて辻地蔵 怜 春塵にぼんやり重き相模湾 同 狛犬の巻毛豊かに春の塵 美貴 薔薇の芽や今日も窓辺にピアノの音 和魚 薔薇の芽やカーブの多き世田谷線 貴薫 魚店に問へば𩸽と素つ気なく 怜 老二人薔薇の芽を摘む穏やかに 史空 古里の匂ひの煙𩸽焼く 三無 薔薇の芽の放つ光の息づかひ 秋尚
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和3年2月16日 福井花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
猫の恋どこかに潜む恋敵 世詩明 羽子板や傾城笑みて猫を抱き 令子 猫の恋出れぬ出さずと恋の闇 同 九頭���にまぼろしの漁春立ちぬ 笑子 膨らみて静もる河口春浅し 同 箱火鉢父の煙管の音今も 雪 垣間見し母の煙草や箱火鉢 同 竜の玉金輪際と云ふ玻璃に 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和3年2月17日 花鳥さゞれ会 坊城俊樹選 特選句
寒明けて鴉はただの黒き鳥 雪 反応を楽しんでゐる懐手 同 九頭竜に朱を透かせゆく桜鱒 笑子 膨らみて静もる河口春の闇 同 春立てる兆し故山の鳥語にも かづを 追儺の夜遺影の夫と豆談義 希 枝川や暗き色して雪濁り 啓子 病院の八階の窓山笑ふ 天空
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和3年2月17日 伊藤柏翠俳句記念館 坊城俊樹選 特選句
寒蜆てふ名のかくも小さきを 雪 蝶一つ女が一人凍つるごと 同 しんしんと凍蝶となり果せたる 同 凍蝶やとある女の物語 同 寒林に入り寒林の声きかん 同 二ン月の波濤や高し日本海 かづを 胸中に日溜りありし女正月 真喜栄 幾百の絵馬の叫びや大試験 同 元日やゆるむともなし日本海 さよ子 明けやらぬ露地に恋猫走り去る 和子 百済まで百里と言ふや春の海 千代子 紙漉の女が春を告げにけり 世詩明
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和3年2月20日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
あした咲く梅のさゆらぎ年尾句碑 慶月 やはらかく錆はゆるみぬ春の雨 和子 春の雨メタセコイヤはまだねむる ます江 観音の背ナに広ごる大椿 慶月 紅梅を大悲の色と思ひけり 三無 春きざす風こそばゆき母の塔 幸風 マンホールの苔より生ゆる春の草 和子 木々の枝赤らんできて梅となる 千種
栗林圭魚選 特選句
武蔵野を眺む枡形木の芽風 幸風 遠目にも力溢れる辛夷の芽 三無 蕗のたうあれば毟れる衆生かな 千種 観音の背ナに広ごる大椿 慶月 早春の光をのせて町眩む 斉 さへづりやプラネタリウムの小さき屋根 千種 開かんと枝垂るる梅の年尾句碑 秋尚 枡形の木の芽は太郎だらけかな 俊樹
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和3年2月22日 鯖江花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
夢に掃く落葉の遂に掃ききれず 雪 幾千の蝶の一つの我に凍つ 同 一枚をめくり即ち初暦 同 枯るるべくして枯蓮となり果てて 同 女正月猫と留守居の茶漬飯 一涓 箱火鉢父の煙管の疵の数 同 悪尉にちと頭下げ初詣 同 虚子生れし国より届く春の文 同 わがままは若き日のまま古コート 上嶋昭子 九頭竜の名にふさはしき雪解川 同 顎なでて生き残り組鮟鱇鍋 同 寒椿こぼす雫のくれなゐに みす枝 一斉に雪の解けゆく昔幽か 同 点滴の一滴ごとの余寒かな 中山昭子 銀ねずみ仄と紅さし猫柳 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和3年2月27日 月例会 坊城俊樹選 特選句
鳩舞へるたま��ひ乗せる木の芽風 慶月 桃の花古壺に挿して女系かな 光子 佐保姫の海に向かひぬ墓標群 幸風 啼くものよ散りゆくものよ春の空 和子 亡き人へ垂るる梅が香を広げ 慶月 神池の鯉いそいそと水温む 佑天 木のベンチ朽ちてゆくことあたたかし 和子 如月のクルスは薄き空に溶け 小鳥 骨董市消えて春埃の行方 要
岡田順子選 特選句
柳の芽水面にモネの庭つくる 千種 桃の花古壺に挿して女系かな 光子 清水門守る一兵犬ふぐり 圭魚 春なれば乳鋲は緩ぶ田安門 佑天 益次郎像は傾ぎぬたんぽぽへ 俊樹 紅梅の香に嬰児の香の消えて 同 亡き人へ垂るる梅が香を広げ 慶月 骨董市消えて春埃の行方 要 先々に梅をひそませ曲輪跡 千種 正殿を降りる肩揺れ草青む ゆう子 春埃集めリヤカーごとごとと 佑天
栗林圭魚選 特選句
料峭の風吹き抜ける田安門 梓渕 水草生ふ雲と少女を写しつつ 順子 石組みを落ちゐる音も春の水 要 東風吹かば松羽目木肌掠れはて ゆう子 桃の花古壺に挿して女系かな 光子 満を持し金褸梅踊り出でし空 秋尚 満ちゆけるもののしづけさ梅白し 千種 春風にまろべば姉の駆け寄れる 光子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和3年2月 枡形句会 栗林圭魚選 特選句
十文字の切り込み入れて大水菜 節子 拘りの皿に白魚盛られけり 多美女 眩しさを放つ水菜の洗ひ立て 秋尚 寿福寺を漫ろ歩したる実朝忌 亜栄子 二ン月や仏足石を洗ふ僧 多美女 寒明の晨鐘とよむ磧径 幸風 猫往きて淋しさ抱きつ寒明くる 恭子 透き通る白魚の影絡まりて 秋尚 さわさわと洗ひさつくりと水菜切る 瑞枝
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和3年2月 九州花鳥会 坊城俊樹選 特選句
高楼も番所も掠め春一番 かおり 古着売る余寒の路地に灯を寄せて 同 真白なる猛虎の檻や春一番 愛 春寒の色一色の擦り硝子 桂 哭けど嘆けど涅槃図のあたたかし 睦子 情薄きLINEの闇や余寒の夜 勝利 春の野に園児来さうな道のあり 佐和 春雪に逝きし双子の姉妹 久美子 恋情を持て紅梅を離れたる 美穂 飛び火してトンガ国より春一番 千代 着水の鴨しばらくは同じ向き 由紀子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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風月句会
2021年10月17日
生田緑地公園 多摩市民館4F
坊城俊樹選 栗林圭魚選
坊城俊樹選 特選句
坊城俊樹選 特選句
末枯を見すゑ子育地蔵尊 慶月 本堂に秋灯暗く濡れてをり 斉 矢印に従ひ行けば秋の声 菟生 昨夜の酔ひ残して雨の酔芙蓉 秋尚 大寺にごつごつ競ふ青花梨 幸風 武士の鬨の声かと鵙鋭声(とごえ) 眞理子 秋雨の空白色に降り続く 貴薫 姦しく森はみ出してゐる小鳥 斉 瓢箪の細きくびれを打てる雨 圭魚 かくれんぼ鬼と芒の残さるる 千種
坊城俊樹選 入選句
穗芒の雨の雫を光らせて ます江 鰐口の音も寂ぶるや秋深し 眞理子 雨に色磨き傾げる竹の春 秋尚 雨降りて熟柿となるや里の径 貴薫 秋霖の辿る昔や古戦場 眞理子 桐の実や空からからと乾きゆく 千種 寂莫の堂宇はるかに後の月 幸風 秋の雨ゆらりと仏灯揺れ動き 三無 秋雨の音聞くばかり年尾句碑 秋尚 大いなる多摩の横山年尾の忌 亜栄子 寺庭は黄泉の静けさ初紅葉 三無 軒を打つ雨に艶めき式部の実 芙佐子 佇てる人なき深秋の年尾句碑 圭魚 金木犀散りて輝く年尾句碑 幸風 青北風やメタセコイヤをざわつかせ 三無 掃き溜めて団栗砂に残しあり 斉 多重等おほふ大樹や小鳥来る 芙佐子 鬼の子の忘れものなり痩せし蓑 千種 白つつじ暗闇坂の返り花 文英 無患子やくらやみ坂は禅の坂 亜栄子 色草の句碑賑はしくしてをりぬ 芙佐子 秋雨に灯明ゆらぐ靴重し 文英 香煙と読経の余韻秋の寺 亜栄子 秋雨に相対仏の笑み温し 三無 中子師のナース姿や花野へと 眞理子 隠沼の色なき風や母の塔 幸風 観音の指へと零す秋時雨 眞理子 山門に無骨なくわりんまだ青き 芙佐子 椎の実を踏むやそぼ降る旧家へと 貴薫 散らばってひと固まりの吾亦紅 秋尚 年尾句碑静寂を好む小鳥来る 三無
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栗林圭魚選 特選句
栗林圭魚選 特選句
秋雨の音聞くばかり年尾句碑 秋尚 濡れそぼつ幼の合羽のうそ寒く 斉 大寺にごつごつ競ふ青花梨 幸風 多重等おほふ大樹や小鳥来る 芙佐子 白つつじ暗闇坂の返り花 文英 姦しく森はみ出してゐる小鳥 斉 かくれんぼ鬼と芒の残さるる 千種 年尾句碑静寂を���む小鳥来る 三無
栗林圭魚選 入選句
鰐口の音も寂ぶるや秋深し 眞理子 秋霖の明るく降りぬ花ユッカ 久子 そぞろ寒竹林雨の女坂 文英 隠沼の静寂破る小鳥来る 文英 雨降りて熟柿となるや里の径 貴薫 冷雨に耐へて竜胆陽子墓碑 三無 欄干を軽く飛び越ゆ葭刈夫 久子 油点草雨粒待てり年尾の忌 文英 桐の実や空からからと乾きゆく 千種 冷まじや吹く雨風に口結び 貴薫 古民家の三和土の湿り秋桜 菟生 高くある花水木の実ごっき赤 ます江 年尾忌やしみじみ夜更偲ばるる 文英 句碑を守る人も老いけり年尾の忌 芙佐子 雨はげし窓の向こうの烏瓜 久子 新蕎麦を啜りて今日の句会かな ます江 秋さうび朝一番の風に散る 千種 枡形の門へ誘ふ山帰来 炳子 軒を打つ雨に艶めき式部の実 芙佐子 昨夜の酔ひ残して雨の酔芙蓉 秋尚 雨はじきたわわに実る柿の家 貴薫 石工の納骨準備や秋深し 芙佐子 青北風やメタセコイヤをざわつかせ 三無 城山の藪の秀づる蔓もどき 炳子 無患子やくらやみ坂は禅の坂 亜栄子 隠沼の色なき風や母の塔 幸風 山門に無骨なくわりんまだ青き 芙佐子 散らばってひと固まりの吾亦紅 秋尚 烏瓜一つ真上に年尾句碑 斉
(順不同特選句のみ掲載)三無記
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各地句会報
花鳥誌 令和2年10月号
坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
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令和2年7月2日 三日の月花鳥句会
坊城俊樹選 特選句
灯籠を濡らし今朝より梅雨に入る 喜代子 梅雨晴れの磯の香りが波立ちて 英子 幼き日虹の不思議を尋ねをり 都 シャネルてふ香水今も飾り棚 同 発つ駅も終着駅も合歓咲けり 同 湧き上る雲の峰見つバス待てり 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年7月4日 零の会
坊城俊樹選 特選句
五月闇仏の耳に残る金 和子 黒南風やかつて船入る川浅し 佑天 葉擦れより夏蝶青く飛び出せり 光子 街白く老を舞ふかな黒揚羽 三郎 川濁る水無月の街映すため 小鳥 夏蝶の昏き川面をめざしをり 佑天 疫病の最中を夏の目黒川 梓渕 金泥を脱ぐ阿羅漢へ星涼し 光子 五月雨を蒼き帯とし目黒川 眞理子 七月の遠きまなざしして羅漢 梓渕 三百年思索の羅漢梅雨御堂 同 半夏雨ひとつの仏とく濡れて 順子
岡田順子選 特選句
五月闇仏の耳に残る金 和子 お不動の炎に焦げて夏の蝶 俊樹 大日如来へ凭れて濃紫陽花 俊樹 川匂ふコレラの昔引き摺つて 光子 乳母車祖父に押さるる木下闇 同 川風と蚊遣火のある定食屋 久 オレンジのルージュを引きて入る茂 同 天荒るる地上に苦き桜の実 炳子 蝋燭へ羅より手白く伸ぶ 小鳥 梅雨闇の足音を聞く羅漢像 和子 舟入場跡の痕なく花さびた 炳子 羅漢像に座して修する夏祓 眞理子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年7月4日 花鳥さゞれ句会
世に出でし明智神社や夏の蝶 雪 海に向く砲台跡や梅雨荒るヽ 匠 白���風や眉引くだけの化粧して 和子 梅雨激し雨の太さは棒の如 清女 雲の峰野球少年声高し 啓子 人の世に又めぐりきて盆供養 天空
(順不同) ………………………………………………………………
令和2年7月10日 鳥取花鳥会
岡田順子選 特選句
雲の峰教授の自転車ぎいぎいと 都 紫陽花や祈る言葉を密談す 悦子 横跳びで蚊柱避ける土手の道 宇太郎 わが名負ふ形代に息そつと吹き 都 半夏雨朱墨一筆葉書かく 悦子 五月雨を訪へばサックス練習中 幸子 俳聖の苔むす句碑や青嵐 益恵 二里程を寡黙の祖母と閻魔詣 すみ子 古代蓮苑に咲かせて博物館 和子 町に住む子にどくだみを干す翁 美智子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年7月11日 札幌花鳥会
坊城俊樹選 特選句
夕薄暑新橋駅のガード下 清 夕涼し猫たむろする裏渋谷 同 誰を待つかやバス停の月見草 岬月 眠らせて久しき硯洗ひけり 慧子 昼顔の色やはらかく瓦礫中 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年7月11日 枡形句会
栗林圭魚選 特選句
陽子姉を偲ぶ夕星白桔梗 亜栄子 祖母の手の糊のあんばい藍浴衣 ゆう子 繰り言の相手出目金泡一つ 多美女 波打つて青田の風の迫り来る 和代 青山椒ぴりりと旨し郷の膳 ゆう子 句碑裏の沢蟹あをく水光る 文英 蹲の水音に散る沙羅の花 多美女 母好み染め抜き浴衣島の宿 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年7月12日 なかみち句会
栗林圭魚選 特選句
出水禍や声高に友電話口 和魚 隧道を抜け稜線に夏の雲 貴薫 長針を時報に戻す夏館 有有 立葵色失はず登り切り 怜 大薬缶でこぼこのまま麦茶煮る あき子 紅蓮や散つて苔庭艶やかに 史空 梅雨晴間キャッチボールの音ぴしり 和魚 梅雨最中不安も詰めて旅鞄 三無 道をしへ遠き道のり励まされ 史空 夜の闇ぐうすぐうすと牛蛙 エイ子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年7月13日 武生花鳥俳句会
坊城俊樹選 特選句
心太うつかり心ひらきけり 上嶋昭子 一匹の蚊に肌を打つ阿修羅かな 世詩明 マネキンも腕を抜かれて更衣 信子 梅雨出水遍く海に注ぎけり 世詩明 羅や少しは弱音吐き給へ 上嶋昭子 大男ぐつたり倒れ大昼寝 みす枝 兄を背に庇ふ気丈の水鉄砲 上嶋昭子 海開きなき砂浜に貝拾ふ 久子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年7月14日 萩花鳥句会
この梅雨は暴れ線状降水帯 祐子 マスクして七夕茶会始まりぬ 美恵子 高三の球児へおーい雲の峰 健雄 一皿に色めく瞳さくらんぼ 陽子 夏館猫と聴き入るベートーベン ゆかり サングラス外し僧侶の顔になり ���弘
(順不同) ………………………………………………………………
令和2年7月14日 さくら花鳥会
岡田順子選 特選句
月明り短き丈の青田揺れ 紀子 夕焼に染まる親子の影大小 実加 主待つ犬の瞳にある夕焼 登美子 夕方も扇子手にする集会場 紀子 目隠しの役目は成さず麻暖簾 同 夕焼やコンクリートに写る赤 あけみ 沖縄の手紙と熟れたマンゴーと 裕子 含羞草子の声援に葉の増えて 同 了解とだけ来る絵文字ソーダ水 登美子 知らぬ間にほぼ乾きたる洗ひ髪 裕子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年7月15日 福井花鳥句会
坊城俊樹選 特選句
通り雨風鈴和して鳴りにけり 啓子 合歓の花こぼれて川の綺羅となる よしのり 自転車の漢疾風大夕立 同 縁側に男冥利の裸かな 同 淋しさを羽にお歯黒とんぼかな 雪 落し文勝家公の安堵状 同 ほととぎす源平永久に相容れず 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年7月16日 柏翠俳句記念館句会
坊城俊樹選 特選句
石仏に仏足石に梅雨深し 雪 母と子に海酸漿と云ふ昔 同 九つの頭を鎮め梅雨の川 千代子 万緑を鎧ひたるごと天主閣 かづを 涼しさや花街抜ける下駄の音 一仁 雨やみて重く飛び交ふ夏の蝶 輝子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年7月19日 風月句会
坊城俊樹選 特選句
鎌倉が匂へる寺の梅雨の闇 慶月 先生と唖蟬残し山門去る 千種 山城址より錐揉みに夏落葉 炳子 腥きものより翔てり黒揚羽 千種 観音を芯に藪蚊の太柱 同 城山の要路を塞ぐ蟬の穴 圭魚 初蟬やはるかかなたといふところ 千種
栗林圭魚選 特選句
蟻濡れて膨らむ苔を上りけり 和子 篁の風を涼しく年尾句碑 秋尚 観音の笑みを仰ぎつ藪蚊打つ 俊樹 年尾句碑拭ひて親し陰涼し 文英 腥きものより翔てり黒揚羽 千種 玉虫の日矢にきらりと彩極め 三無 湿りたるメタセコイヤの森涼し 同 涌水の底に影曳く糸蜻蛉 斉
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年7月21日 鯖江花鳥俳句会
坊城俊樹選 特選句
一本の草矢発止と受け止めし 雪 一本の草矢に射らぬ傷の跡 同 一天は梅雨の冥さや日本海 信子 片蔭に研屋荷物を下ろしけり 上嶋昭子 水鉄砲止め貫禄を通しけり 同 實実の扇子の風を送りくる 洋子 風立ちて千の風鈴品定め ただし ガラス戸を四角にめぐり梅雨の蝿 同 梅雨深し友一人づつ遠くなる 同 半作と呟く農夫梅雨出水 一涓 水鉄砲笑つてしばし死んでやり 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年7月(投句のみ) 九州花鳥会
坊城俊樹選 特選句
蛸壺に夏葱育て蜑の家 初子 絵日傘を回す数ほど想ひをり 勝利 ざつくりと祖母編む棕櫚の蝿叩 志津子 窓越しの守宮に臍のありさうな 愛 半夏雨昼を灯して仏彫る 初子 薄目開く吾子の寝息よ終戦忌 寿美香 裸子のつくつて��せる力瘤 伸子 蓮開く中将姫の面影に 美穂 水馬水面の壷天境地とし 志津子 梅雨に倦みひらひら踊るワンピース 成子 荒梅雨や人は小さく泥を掻く 朝子 向日葵の覗く教室空つぽで 睦子
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