#ソーダバー
Explore tagged Tumblr posts
Text
お父さんとお母さんと暮らしていたとき、わたしにはお気に入りがたくさんあった。手放すときが来るなんて考えず、好きと思ったものを集められる幸せ。あのころの私は幸福だったのだ。……お父さんとお母さんと私の3人で、愛をこめて作り上げた家。
わたしは、どうか文が幸せでありますようにと願っている。文の記憶の中で、わかしは不快な存在になっているだろうけれど、なのに、それでも、文の心の中から消し去られるのは嫌だった。度し難いと思いながら、今日も問いを投げている。―ねえ文、わたしのことを覚えてる?
わたしは、気づかないふりをされてるんだ。一番恐れていた答えだった。更紗という名前まで知ったのに、文の接客態度にはなんの変化もない。ぼくはあなたを知りません、という強烈ば拒絶。店にくるなと言われるほうが百倍マシだった。わたしは文の人生から消されたのだ。嫌悪や憎悪をぶつけることすら放棄されたのだ。
わたしはずっと文が幸せでありますようにと願っていたから、今、心から安堵している。なのにたまらなく寂しい。どこにも居場所がなくて、だからしっかりと手をつないでいた19歳の文はもうどこにもいない。あれは終わったおとぎ話なのだと、改めて思い知らされた。
記憶は共有する相手がいてこそ強化される。私はこれから、たったひとりであの二か月間を抱えていくことになる。幸せなほど重みを増すそれに、わたしは耐えられるだろうか
わたしは文が好きだ。あの女の人といるのを見たとき、大事ななにかを失った気がしたけれど、それは恋とか愛とか、そういう名前を付けられ場所にはない。どうしても何かに喩えるならば、聖域、という言葉が一番近い。
葡萄としかいいようのない、でも葡萄ではないまがいものの匂い。愛情もそうなのかもしれない。世の中に「本物の愛」なんてどれくらいある?よく似ていて、でも少し違うもののほうが多いんじゃない?みんなうっすら気づいていて、でもこれは本物じゃないからと捨てたりしない。本物なんてそうそう世の中に転がっていない。だから自分が手にしたものを愛と定めて、そこに殉じようと心を決める。それが結婚かもしれない。
愛とよく似ているけれど、愛ではない。亮くんは自分の空洞を満たしてくれる誰かを欲しているだけだ。わたしも似たようなもので、それが今夜露わになった。
手を出す男って、暴れたあとすごく反省するんだよね。世にも哀れに謝ってくんの。でも信用しちゃだめだよ。あいつらはスイッチがあってさ、そこ押されるともう止まんないのよ。押されちゃったらジ・エンド。あいつらの意思は関係ない。病気なの
けれど、あえて言ってしまおう。それがどれほどのことだ、と。
わたしと亮くんの間にするすると線が引かれていく。これは踏み越えられない。はっきりとわかる。
あの二か月のことは、わたしと文だけが知っている。それを誰かにわかってほしいと願ったこともあったけれど、もう、いい。どれだけ心や言葉をつくしても、わかり合えないことはたくさんある。手放すことで楽になれることは、もっとたくさんある。わたしはひとりになったけれど、それがなにほどのことだ。誰かと一緒にいても、わたしはずっとひとりだったじゃないか。
わたしのそういうところが亮くんを傷つけたのだ。
少なくとも、わたしは拒絶されていないのだ。それだけでわたしはどこまでもいけるし、なんでもできる気がする。壁越しに漏れてくる声を聞きながら、文が今、楽しい時間を過ごせていますようにと願った。
わたしたちは親子ではなく、夫婦でもなく、友達というのもなんとなくちがう。わたしたちの間には、言葉にできるようなわかりやすいつながりはなく、なににも守られておらず、それぞれひとりで、けれどそれが互いをとても近く感じさせている。わたしは、これを、なんと呼べばいいのかわからない。
「じゃあ両想いじゃん。つきあっちゃいなよ」「そういうのとは違うの。もっと切実に好きなの」「セツジツって?」「わたしがわたしでいるために、なくてはならないもの、みたいな」
これ以上なく切実に必要としていても、わたしは文とキスをしたいとは思わないし、ましてや寝たくなど絶対にない。文とはただ一緒にいたいだけだ。そういう気持ちにつけられる名前がみつからない。
人と人が一緒にいることにすら、目に見えないルールのようなものがあって、わたしと文は出会ったときから、そこからはじき出されている。いつも居場所がない気分というのはひどく疲れる。わたしはソーダバーをなめながら空を見上げた。
事実と真実の間には、月と地球ほどの隔たりがある。
どれだけ強くつかんでも、この手は離れる。わかっているのにつかんだ。幼いわたしの手を、文はしっかりとにぎってくれた。この世界のどこかに、わたしをつかんで放さないでいてくれた人がいる。それは15年間、わたしを支え続けてくれた。
どうか幸せでいてほしい���
ぼく自身が愛情に飢えていたのだ。誰かにやさしく名前を呼ばれたかったのだ。今日や明日の天気など、なんでもない話がしたかったのだ。谷さんに心からの感謝を捧げながら、そういう自分を心から卑しいと思っていた。
わたしと文の関係を表す適切な、世間が納得する名前はなにもない
事実と真実は違う。そのことを、ぼくという当事者以外でわかってくれる人がふたりもいる。もういいだろう?これ以上、なにを望むことがある?腹の底から、ぼくはそう思えたのだ。
人と人が一緒にいることすら、ルールみたいなのがあって、「ただ一緒にいる」ということをやるには、それなりの、何というか、努力とか覚悟とかが必要になってしまう世界なのであることには変わりないのだと思った。
最後、作者紹介の欄で「BL作品を精力的に刊行し」とあってえっ、と思った。でもだからこそ、名前のない関係について書いてくれたのかしら、とも。
0 notes
Photo
【横浜みなとみらい 洋服屋の中にあるお洒落カフェ】 「SODA BAR」は、みなとみらいMARIN&WALKのCOMMUNITY MIL店舗内に位置します。現在日本中でSODA BARが楽しめるのはココだけです。 今回は、ラズベリーミルクソーダをオーダー。甘酸っぱいラズベリーと炭酸の心地よさが夏の猛暑を忘れさせてくれる爽やかなドリンクです。ミルクソフトもスッ���リした味わいで、上に乗っているチョコクッキーもサクサクで美味しく、非常にバランスの良いドリンクでした♪もちろん見た目も映え映えです(^^) アパレルブランドだけあり店舗も飲み物もめちゃくちゃ可愛いです。ちなみにココはX-GIRLなどで知られるビーズインターナショナルさんが運営。 −−−−−−−−−−−−− 評価(最高★5つ) 外観★★★ 店内★★★★ 飲物★★★★ 映え★★★★ 料金★★★★ 接客★★ 立地★★ −−−−−−−−−−−−− #お洒落カフェ #横浜お洒落カフェ #横浜グルメ #映えるカフェ #可愛いドリンク #SODABAR #ソーダバー #COMMUNITYMIL #ラズベリーミルクソーダ #MARIN&WALK #カフェタイム #みなとみらいカフェ #keeenmet #ビーズインターナショナル #お洒落ドリンク #デートで盛り上がるカフェ #横浜スイーツ #お洒落スイーツ (SODABAR)
#お洒落カフェ#横浜お洒落カフェ#横浜グルメ#映えるカフェ#可愛いドリンク#sodabar#ソーダバー#communitymil#ラズベリーミルクソーダ#marin#カフェタイム#みなとみらいカフェ#keeenmet#ビーズインターナショナル#お洒落ドリンク#デートで盛り上がるカフェ#横浜スイーツ#お洒落スイーツ
0 notes
Text
極地探検
彼は七歳。生まれて初めてひとりでアイスを買った。デカいソーダバーである。とにかくやみくもにデカい。でも彼の口はもっとデカい。ひと口でソーダバーをまる飲みにする。ぐいっと棒を引き抜く。棒にはデカデカと「あたり」の文字が。しかし彼はまだ「あたり」を知らない。棒は無残に投げ捨てられる。
口いっぱいのソーダバー。そこには無限の冷たさがある。冷気の洪水でのどが詰まる。頭もキンキンに痛くなる。彼は無意識にシロクマを思い浮かべた。海に浮かんだ氷のうえのシロクマを。めいっぱいの青空と濃紺の海。そこは北極海であった。
シロクマは氷のうえをやたらと歩きまわる。そこらじゅうに糞をする。それから空を見上げてウォンと吠える。すると空から太陽が落ちてきた。ボチャンと海のうえに落ちる。ジュッと音がして光が消える。世界が真っ暗になる。
気がつくと彼は病院にいた。窓から差し込むあたたかな日ざし。シロクマのように真っ白なシーツ。傍らには父と母がいた。心配そうなふたつの顔。彼はそれを見上げてすぐに安心した。そうしてまたアイスが食べたいと思った。なんてったって彼は若い。まだたったの七歳なのだ。一度はデカいアイスに意識を奪われた。でもそう簡単に反省したりはしないだろう。彼の極地探検は、まだ始まったばかりである。
0 notes
Text
森永ラムネ〜!
森永製菓のラムネがアイスバーになりました。脳の唯一の栄養ブドウ糖たっぷりのアレです。
でも、少しやな予感がw
やっぱりねぇ。ソーダアイスバーと同じじゃんw
と、思ったそこのあなた!
なんと、3ミリ角くらいのラムネがゴロゴロ入っていて食感が良い。そして、単なるソーダバーとは違った少しクリーミーさもある。特にラムネがゴリゴリ食べられて美味しい。
ソーダ味はたしかにソーダ味だけど、ラムネ玉のおかげで森永ラムネ感たっぷり。
期間限定なのでコンビニで見つけたら是非。
0 notes
Text
【新発売】5種類のアイスが食べられる!糖質制限のアイスバー詰め合わせキャンペーン
いつも楽園フーズをご利用頂き、ありがとうございます。 昨年も大変ご好評頂きました、 夏の糖質制限アイスバーキャンペーン!のご案内です
糖質制限のアイスバーの詰め合わせセットはこちらから 5つの味が楽しめる♪ 糖質制限 アイスバー詰め合わせ 詰め合わせの内容 5本入(5種×各1本) ●ダイエットミルクバー×1本 北海道の濃厚生クリームをたっぷり使用したミルクバー ●カリッとソーダバーZERO×1本 糖質ゼロ・カロリーゼロのスッキリさわやかなソーダ味 暑い夏にはピッタリの一品です! ●ダイエットあずきバー×1本 楽園フーズの大人気商品。北海道産“つぶあん”を贅沢に入れたアイスバー ●フルーティみかんバー×1本 フルーティな味わい♪ みかんの美味しさを楽しめるアイスバー! ●カフェ・オ・レ アイスバー×1本コーヒーの豊かな風味と生クリームのコク とろけるような絶品ご褒美…
View On WordPress
0 notes
Photo
【COMMUNITY MILL / SODA BAR】 MARINE&WALK YOKOHAMA 1F 2016年3月4日オープン 元ウチのアイドルも居ます。 #communitymill #コミュニティミル #sodabar #ソーダバー #marineandwalk #マリンアンドウォーク #マリンアンドウォークヨコハマ #みなとみらい #横浜 #howardmiller #wallclock (Marine & WALK Yokohama)
#ソーダバー#みなとみらい#sodabar#横浜#communitymill#マリンアンドウォークヨコハマ#wallclock#マリンアンドウォーク#howardmiller#marineandwalk#コミュニティミル
1 note
·
View note