#スイミングプール・ライブラリー
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misasmemorandum · 2 years ago
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『スイミングプール・ライブラリー』 アラン・ホリングハースト 北丸雄二 訳
昔見た映画"Gods and Monsters"の原作だと勘違いして読むことにした。で、図書館で借りたのだが、表紙を見て、以前に借りたことがあって読めなかったことを思い出した。今回は全部(とりあえず)読んだが、以前読めなかった理由がよくわかった。
主人公は子爵の息子(25歳)で、定職につかず好みの少年(17歳)を相手に気ままに生活してる。そこに、ハッテン場で倒れた83歳の男爵を助けてから、この老人から伝記を書いてくれと頼まれ、この老人の人生を振り返ることになる。そしたら、老人の人生を壊したのは誰か分かり、、、なのだ。と、こう書くといい本って感じだが、これに関する部分以外に、主人公の私生活がボーイトイなど複数の人間との情事を赤裸々に描写してくれてて、もうお腹いっぱいを通り越して胸焼けした。I had enough cocks, balls, and bums for the rest of my life. 老人と関わり合って本を書いてくれと頼まれるのが本が始まって3分の1のとこで、私がもう一杯一杯になって読むのをやめようかと思ったのが3分の2のとこだった。主人公は自分のことを惚れっぽいと言っていたが、ロマンチックに惚れるのではなく、性的に惚れてるってやつで、いかに相手を落とすか、いかに相手に己の好きなセックスをさせるかが大切で、セックスも自分勝手にみえた。相手が楽しんでるかどうかについての記述がないからこう思うんだろう。本の最初に出てきた少年を気にかけ続けてて、これは恋なのかと思ったりもしたが、どうやら逃げた魚が気になるって感じ。1980年代の物語なので、主人公をエイズにかかるようにも出来たけど、それでは道徳的な本になるからやめたと著者が言ったと解説にあった。私はバチを当ててやればよかったんだ!と思った。
著者は、"The Lind of Beauty"を書いた人で、この本、原書が図書館にあって、ドラマ化されたのを少し見た後借りて読んでみたが、多分最後までは読めてないと思う。イヴリン・ウォーの『ブライズヘッド〜』を思い出したりもした。途中、fore-echo(残像)と言う単語も出て来た��。この残像と訳した振り仮名で英語を書いてたのは、ブライズヘッドのforerunnerを意識して使われた言葉の可能性があるからじゃないかと思ってる。他にも色んなものを想起させる単語やら何やらをたくさん使ってるそうだから。そうそう、少年が未成年だから、就労してる年齢だが、法的には引っかかるんだと途中であったな。捕まれ!!だ。
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