#アンモニア の市場価格
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考えをまとめるために書いているので長くなってしまった。 なので最初にChat GPT要約をおいとく。 要約 欧州の再生可能エネルギーは投資が好調: 投資が集中している状況、特に施設の製造、建設、運営の分野の安定が大きい 公的補助の縮小により再エネ施設の耐用年数が延長される→安定した資金調達につながっている 対して、既存電源は相対的に投資が集まらない。 欧州での原子力発電所新設計画への投資が集まらない 再生可能エネルギーの台頭に、原子力発電は構造的に対応が困難 フランスの原子力発電所の採算割れ問題 再生可能エネルギーと同じ構造を持つのに、再エネの低い限界費用に対抗できず 日本の状況と対策: 電力市場の安定化だけ見ればこのまま致命的な破綻には至らない。しかし国際競争力が落ちる。 安い電力になる再生可能エネルギーへのシフトは不可避。 エネルギーコスト削減の必要性と、それに向けた対策の重要性。 再エネ以外に投資が来ない。 投資マネーが再エネに集まり、既存電源に行かない状況が続いている模様。 再生可能エネルギーは、施設の製造・建設・設置、さらに運営のノウハウが溜まってきて再エネが安定した投資先と見做されてきており、潤沢な資金供給が続いている。 例えば、利回りなども、再エネ設備の耐用年数を従来は20年などで計算していた。これは公的補助が20年だったと言う前提だが、次々と公的補助が終了した結果、耐用年数を30年以上で計算するところが増えていて、それらをミックスした投資商品が登場、安定した資金調達に繋がっているようだ。 一方で、相対的に既存電源に対する投資が減っている。欧州でもエネルギー安全保障の観点から、イギリス、フランスなどで原発の新規計画が出てる。 今時、国の金だけでやると言う計画をイギリスが建てるはずも無く、資金を募集しているのだが、全然投資が集まらなくてかな���苦戦している。 これとは別の話として、エネルギー安全保障の観点だと言っているのに、当初目論みの建設費で手を上げたのが中国企業(中国"系"ですらない、中国の国営企業)しかないと言う状況で、これだとまずいと言う事で、新規設置の原発が生み出す電力の買取保証価格をつり上げたところ、なんと再生可能エネルギーの2倍から3倍の価格になってしまって問題化している。 エネルギーの安定供給・安全保障の観点という点では色々な電源をミックスするのは当然で、そういう点では単価の高い電力が混ざっても仕方が無い。 が、その国のエネルギー価格は、その国の国際競争力に直結する。製造業はもちろんのこと、ITのデータセンターの立地、研究施設の立地など情報系にも影響してくる。 国策である程度電力価格をコントロールできるからと言って、上げれば今度は国際投資が逃げていくということで、苦しい状況が続いている。 既存電源の採算割れ 欧州と言うより主にフランスでの問題なのだが、フランスは原子力発電所で発電した電力を他の国に売ると言うビジネスを行っていた。 ところが、再生可能エネルギーが市場を荒らすようになってしまったため、もくろみが崩れてしまって採算性が悪化している。 既存電源と再生可能エネルギーの違いは何かと言うと、限界費用が全く違う。再生可能エネルギーは、燃料費がないと言うところが大きくて、0円以上で売却できれば利益になる。というか、勝手に発電されるので止める意味が無い。 そのため、他の電源では燃料費が上回って赤字になるケースでも電力を市場に流す事ができる。そんなものと価格競争しても意味が無いので、例えば火力発電所は再エネの供給が大きくなったら発電を止めて、採算より高くなったら稼働すると言う事を行っている。 特にLNGのガスタービンは即応性が高いため、再生可能エネルギーに追従して運転をするのに適している様だ。 一方、そんな器用なことができない電源がある。 それが原発。 原発は燃料を燃やしているにもかかわらず、再生可能エネルギーと似たような性質を持っている。発電を始めたら勝手に発電されるので止められない、出力調整が難しい、燃料費に比べて設備費・初期投資の割合が大きいといったことだ。 そのため思いっきり市場を食い合っている。再エネがピークで安い時は下手するとマイナスの金額(つまり、売買に関わる諸経費を発電側が持つというようなもの)で売却される電力に対して経済面で追従を迫られる。 それでも、再エネが担う割合が低いころは、それ以外の時間帯で収益を出すことが可能だった。しかし、段々と再エネだけで賄える時間帯が増えてしまい採算性が悪化しているのである。 また、原子力発電所など大規模電源は30年以上の耐用年数を見込んで採算が取れるように投資商品にするのが一般的で、原発の場合は40年以上も当たり前だ。その間当然リスクを見込んでるんだけど、変化が急激すぎてそのリスク範囲を超えてしまっていている模様。 これは時限爆弾みたいなもので、実はちょっとヤバいと思われる。 電源関係の投資ってかなり安定的な投資と見做されてる影響で、年金など公共性の高い投資商品に基礎的なものとして組み込まれていることが多く、吹っ飛んだら電力関係だけじゃ済まないと思われる。 そしてここが不安定なので、従来型の大規模電源開発に投資が集まらない状況が続いている。 環境 テロリスト 団体はESG投資の結果だとか宣伝するし、それに呼応するように原発 村の盲信者 関係者が陰謀論じみたことを言ってるけど、実際には経済的なリスクが大きい一方で、利益が少ないことが要因だと思われる。 今後の見通し もはや後戻りができないぐらい進んでしまっている。この流れは止まらないだろう。 ただ、各種のデータを見ると本当にこれで電力の安定性大丈夫なの?と心配になるんだが、進んでいる源が経済という祟り神なので止めらんない。すると安定化する方法はそれに対応する電源開発なり大規模蓄電なり水素・アンモニア製造するなりしかないと思われる。 実は、原子力発電所も、負荷変動に柔軟に対応するようなものは設計可能らしく、そういったものが出てくる可能性はある。が、投資基準は再生可能エネルギーに対してになるので、それより優位なものが作れるかはわからない。 翻って日本 日本は電力の自由市場の中にはいないので、急激な変革に巻き込まれてはいない。 また電力価格の決定が統括原価方式なので、例えば発電所を30年使うと設定して投資した場合、原則的に建設費などの初動費は30年間固定されて電力価格に転嫁することが認められている。 ある意味、再生可能エネルギーの固定価格買取制度によく似ているが、そちらとの違いは、稼働していない発電所の維持費も電力価格に転嫁できる仕組みであるということ。 例えば原子力発電所で再稼働出来てない発電所は多くあるが、発電して無くてもそれらの費用は電力価格に乗ってきているし、原発が稼働してない分だけ維持している旧式の火力の維持費なども当然ここに乗っかってくる。 これによって電力価格の上昇を抑え、安定化すると言う効果があるのだが、ここ15年ぐらいの急激な環境変化に対応できなくなってきているのも否めない。 ただ、制度を続けていけば、急激な市場の変化は発生しないと思われる と、国内だけを見てればいいのだが。 既に書いたが、その国のエネルギーコストは、その国の競争力に直結する。国際競争に晒されている今、エネルギーコストが高いと企業立地などを逃すことになるので投資が集まらなくなる。 直近の動きでは原発を再稼働させようという取り組みが継続して行われている。 原発は燃料費よりも建設費・維持費がかかる。それらは再稼働しなくても電力料金に乗っかってる一方で、それに加えて燃料費の割合の大きい旧式火力を回さなければならない。これが電力料金を上げる要因になっているのは確かだ。 だから短期的には原発を再稼働させるということはあっているのだけれど、長期的に見ると、ライバルになり得る欧州が再生可能エネルギーという安いエネルギー源を苦しみながらも獲得しつつあると言う事には追従出来ていない。 さらに、欧州は環境対応を大義名分に、自分たちの有利な点を伸ばすような、再エネを使った製品では無いと追加の関税を課して保護政策を実行してくるのも間違い無い。自由貿易どこいったって思うが仕方が無い。 日本でも再生可能エネルギーは最も安い電源になりつつある。 環境問題への対応はもちろんしていく必要があるが、今一度、エネルギーコストをどうやって下げていくのかと言う基本に立ち戻って電源の選択を考える時に来ていると思う。 その点では、洋上風力発電を巡る汚職が痛かった。かなり安い入札が行われていたのに、なんだかんだと理由を付けて不可とした。 その結果、国内の商社と組んでいた海外の電源開発会社が投資を引き上げちゃったんだよな。 せめてそういうことは二度と無いようにしたい。
欧州の電力市場で何が起きているか
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アンモニア水市場2020:最新の動向、生産、販売、消費、サイズ、シェア、アプリケーション、成長、トップキープレーヤー2025による世界的な産業分析アンモニア水市場に関するこの調査研究では、このビジネスの詳細な評価と詳細な評価の観点から、この業界に関する詳細を列挙しています。レポートによると、市場は重要なセグメントに適切に分割されています。現在の市場シナリオとともに、量と報酬の観点から市場規模に関する業界の詳細な概要がレポートで提供されています。
"グローバルアンモニア水市場2020:調査レポートは、業界を徹底的に調査し、アンモニア水のボリューム、市場シェア、市場動向、グローバルアンモニア水成長の側面、幅広いアプリケーション、利用率、需給分析、製造能力、価格動向に関する完全な調査を提供します2020年から2025年までの予測。
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メルセデス・ベンツ Aクラスセダンに見る、クリーンなディーゼルが大衆車に広がる難しさ【週刊クルマのミライ】
■A200dセダンは、アンモニアスリップ触媒(ASC)を 備えた、日本市場の乗用車で他に��を見ないクリーンディーゼル メルセデスのラインナップでいうところのエントリーサルーン「Aクラスセダン」に、最新の2.0Lディーゼルを搭載した新グレード「A200d」が追加設定されることが発表されています。すでに予約は始まっており、納車時期は4月頃。メーカー希望小売価格は420万円(消費税10%込み)とアナウンスされています。 最高出力110kW・最大トルク320Nmという「OM654q」エンジンはフロントに横置きされ、8速DCTによってフロントタイヤを駆動します。すでにハッチバックのAクラスには設定済みですから、Aクラスセダンに搭載されることは既定路線で驚くことではありません。 とはいえ、あらためて日本市場で売られている乗用車としては他に類を見ない、最高の排ガス浄化システムを搭載した最新クリーンディーゼルの処理システムを見ていくと、クリーンディーゼルの進化はまだまだ続くと理解できると同時に、このままでは大衆車からはディーゼルが消えてしまうかもしれないとも思ってしまうのです。まずは、メルセデス自身の説明文を引用して紹介します。 排出ガスの浄化システムはエンジンに近接し搭載されたことで、排出ガスの温度 低下による浄化効率の低下を防ぐことを可能にしています。ターボチャージャーから 出た排出ガスは、まず酸化触媒へ送られた後、AdBlue®が添加されます。下流の sDPF(DPF with SCR Coating : 選択触媒還元法コーティング付粒子状物質除去 フィルター)で粒子状物質の捕集と窒素酸化物の低減を行った後、SCR触媒でさらに 窒素酸化物の処理を行います。 その後、新しく追加されたSCR触媒でさらに窒素酸化物 の低減を行うと同時に、余剰のアンモニアを処理するアンモニアスリップ触媒(ASC) を備えることで、運転状況が急激に変化した場合にもアンモニアが外気中に放出される ことを防ぐことが可能となりました。その結果、常に十分な量のAdBlue®を噴霧することが可能となり、窒素酸化物の処理能力を高めることに成功しており、日本市場 で販売される乗用車では他に類を見ない排出ガス処理システムとなっています。 この説明文だけでもターボチャージャーの下流に4つの触媒が配されていることが読み取れますが、ポイントは最後にアンモニアスリップ触媒(ASC)が装着されていることです。NOx(窒素酸化物)を処理するためにAdBlue(尿素水)を利用するのですが、メルセデスが説明しているようにAdBlueを噴射しすぎるとアンモニアがすり抜けてしまいます。それを防ぐためにAdBlueを少なめにして排ガス浄化を妥協するという手もありますが、ASCを搭載することでNOx処理に適切なAdBlueを噴射することができるというわけです。 メルセデスがすごいと思うのはエントリーモデルであるAクラス級であっても、妥協なくクリーンディーゼルを進化させている点です。こうしてメルセデスがコンパクトクラスにおいてもディーゼルのクリーン度についてハードルを上げていくと、法規的には求められなくても、ユーザーの期待値は同等レベルを求めるようになるでしょう。 しかし、他社のもっとアフォーダブル(手頃)な価格が求められるコンパクトカーのディーゼルエンジン搭載グレードにおいて、メルセデスと同程度のクリーンさを求められるようになると、それを実現するのは難しいと感じます。 そうはいっても、将来的にはディーゼルエンジンの排ガス処理の手段としてASCのような機能がマストになるでしょうし、コストが上がっていくことは否めません。ディーゼルエンジンについてはエンジン本体というよりも後処理のコストが車両価格に影響しているといわれて久しいですが、いま以上にクリーンな排ガスが求められるようになると、価格面で厳しいコンパクトクラスではディーゼルエンジンを積むことが難しくなってきそうです。 コンパクトクラスにおいて、スーパークリーンなディーゼルエンジンを積んでいることがプレミアム性の象徴となる。そんな未来がやって来るかもしれません。 日本市場でもっともクリーンといえるディーゼルエンジンを積むメルセデスA200d。メーカー希望小売価格は420万円から (自動車コラムニスト・山本晋也) あわせて読みたい * メルセデス・ベンツCLA/CLAシューティングブレークに、「180」と「35 4MATIC」が追加設定【新車】 * メルセデス・ベンツAクラスセダンに、トルクフルな走りと低燃費が魅力の「A 200 d セダン」が追加【新車】 * 「メルセデス・ベンツ ミディアムクラス(W124)」最善最良のドイツ製セダン/ワゴンはなぜ伝説化された?【ネオ・クラシックカー・グッドデザイン太鼓判:輸入車編】 * メルセデス・ベンツ Cクラスの次期型プロトタイプがニュルで進化した走りを披露 * 3月のジュネーブショーで初公開か? メルセデス・ベンツ 最強クーペSUV、新型AMG「GLE63」は571馬力 http://dlvr.it/RQyYNk
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メルセデス・ベンツAクラスセダンに、トルクフルな走りと低燃費が魅力の「A 200 d セダン」が追加【新車】
■Aクラス(ハッチバック)やBクラスなどで好評のエンジン横置き対応ディーゼルエンジン メルセデス・ベンツAクラスセダンは、アウディA3セダンと共に貴重なプレミアムコンパクトに分類されるモデルです。2020年2月27日、登場時に設定されていなかった2.0Lディーゼルエンジンの「A 200 d セダン」が追加されました。 メルセデス・ベンツAクラスセダンに追加された2.0Lディーゼルエンジン搭載の「A 200 d セダン」 同エンジンは、すでに Cクラスや Eクラスで実績があり、優れた燃費性能を誇る直列4気筒のクリーンディーゼルエンジン「OM654」をベースにして、横置きに対応したエンジン。従来の排出ガス処理システムに加えて、アンモニアスリップ触媒(ASC)を備えるSCR触媒が増設されています。 欧州で今年から施行予定のEURO6d規制や、実路走行試験のステージ2RDE規制に前もって適合する環境性能が確認されています。すでに、ハッチバックのAクラス、Bクラス、 CLA などに搭載されていて好評を得ているそう。 Aクラスセダンのフロントシート 今回追加された「A 200 d セダン」に搭載される「OM654q」は、最高出力150PS(110kW)、最大トルク320Nmと、コンパクトボディを力強く加速させる性能を確保しながら、低振動で高い静粛性を両立。 同エンジンは、シリンダーピ��チを90mm、シリンダー間の厚みを8mmとして、全長をコンパクトにまとめたシリンダーブロックが採用され、軽量化のためにアルミニウム製になっています。一方、ピストンはスチール製で、熱膨張率の異なる素材を採用することで40%以上摩擦を低減しているそう。また、シリンダーウォールにスチールカーボン材を溶射コーティングするNANOSLIDE摩擦低減加工が施されています。 ターボには、可変タービンジオメトリーが採用されていて、低回転域から高回転域まで全域でトルクフルな加速が可能になるそう。また、ピエゾインジェクターを使ったコモンレールダイレクトインジェクションシステムは 最大圧力2,050barまで高められています。また、冷却された高圧EGRと低圧EGRを組み合わせた「マルチウェイ排出ガス再循環(EGR)」が搭載されていて、燃焼の最適化が図られ、後処理を行う前の段階で窒素酸化物を低減することが可能になっています。 排出ガスの浄化システムは、エンジンに近接して搭載されたことで、排出ガスの温度低下による浄化効率の低下を防ぐことができるようになったそう。ターボから出た排出ガスは、まず酸化触媒へ送られた後、AdBlueが添加されます。下流のsDPF(DPF with SCR Coating : 選択触媒還元法コーティング付粒子状物質除去フィルター)で粒子状物質の捕集と窒素酸化物の低減が行われた後、SCR触媒でさらに 窒素酸化物の処理を実施。 A 200 d セダンのリヤビュー その後、新しく追加されたSCR触媒でさらに窒素酸化物の低減を行うと同時に、余剰のアンモニアを処理するアンモニアスリップ触媒(ASC) を備えることで、運転状況が急激に変化した場合にもアンモニアが外気中に放出されることを防ぐことが可能。その結果、常に十分な量のAdBlueを噴霧することが可能になり、窒素酸化物の処理能力を高めることに成功しており、メルセデス・ベンツは、日本市場で販売される乗用車では他に類を見ない排出ガス処理システムとしています。 なお、組み合わされるトランスミッションは、8速デュアルクラッチトランスミッションの「8G-DCT」で、様々な状況で最適なギアを選択することで、環境性能や動力性能に貢献。「A 200 d セダン」の価格は、4,200,000円です。 (塚田勝弘) あわせて読みたい * 「メルセデス・ベンツ ミディアムクラス(W124)」最善最良のドイツ製セダン/ワゴンはなぜ伝説化された?【ネオ・クラシックカー・グッドデザイン太鼓判:輸入車編】 * メルセデス・ベンツ Cクラスの次期型プロトタイプがニュルで進化した走りを披露 * 3月のジュネーブショーで初公開か? メルセデス・ベンツ 最強クーペSUV、新型AMG「GLE63」は571馬力 * ついに来た! メルセデス・ベンツ SL次期型は、ポルシェ意識し2+2採用か? * 登場は2020年末!? 新型ベンツ・Cクラスの最終デザイン見えてきた! http://dlvr.it/RQvV09
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【フォルクスワーゲン・パサートTDI試乗】高回転まで気持ちいいディーゼルの音は?
8代目パサートに新規追加されたTDIグレード。これは日本のポスト新長期排ガス規制に対応するクリーンさを保ちつつ、意識的にパワフルに作ったターボディーゼル2Lエンジンを搭載したモデルです。 近年の日本における輸入車はディーゼルが大ブーム。JAIA(日本自動車輸入組合)のデータでは海外ブランドの日本での販売台数のうち、約2割超がディーゼル車になっており(2018年2月期)、なかなかのボリュームです。 ここまでディーゼルがメジャーになってくると気になるのはそのエンジンの個性。このフォルクスワーゲンの新ディーゼルが持つ特徴はどんなものでしょうか。ディーゼルエンジンの特性や近年の排ガス規制対応の状況を交えつつ見ていきましょう。 ディーゼルエンジンは構造上熱効率が高く、好燃費を出しやすい条件が揃っています。またターボとのマッチングもいいので比較的容易にトルク上乗せを得られるというメリットもあります。 しかも日本では軽油がレギュラーガソリンに比べても安いので、同一ボディにガソリンエンジンとディーゼルが設定されていた場合、ほぼ間違いなく走行コストはディーゼル車のほうが安くなります。 一方でディーゼルエンジンは排気ガスに有害成分が増えるため、これを減らすべくコモンレールシステムで燃料噴射を細かく制御したり、DPF(ディーゼルパティキュレートフィルター)でPM(粒子状物質)を抑えたりする必要があります。また、昨今の厳しい排ガス規制である欧州のユーロ6や日本のポスト新長期をクリアするためには、さらなる排気浄化対策が必要になってきます。 そこで自動車メーカー各社は様々な手法を使って排ガス浄化に取り組んでいます。フォルクスワーゲン��パサートに積んだ2L・TDIエンジンではコモンレールとDPFの「定番2点セット(もはや今後これらは必要不可欠)」に加えて、SCR(選択触媒還元)システムを採用しました。これはアンモニアを主成分としたアドブルー(AdBlue)を専用触媒に噴射してNOxを窒素と水に還元する仕組みです。 一方「排ガスがキレイなだけじゃない」のが最新ディーゼルエンジンのトレンドでもありまして、ここにこそ「フォルクスワーゲン・ディーゼルならではの特徴」が出てきます。その特徴とは「気持ち良さ」が追加されていることです。 この「気持ちよさ」にはさまざまな要素が絡んできますが、ひとつ目には特殊なターボの恩恵が挙げられます。 パサート用2L・TDIのターボチャージャーには可変ガイドベーンを設けました。エンジン回転数に応じて排ガス通路面積を変更して、常時最適な過給圧を狙える仕組みとしています。これにより高レスポンスが得られます。 もう一つは圧縮比を下げ、高回転も楽しめる仕様としたことが挙げられます。一般的にディーゼルエンジンはガソリンエンジンに比べて高圧縮ですが、このエンジンではこれを15.5程度に抑えています。圧縮比が下がればムービングパーツの重量を下げて高回転まで回すことができる素性ができます。 この素性をもとにパサート用2L・TDIでは最大トルクを1900rpmから発生させつつ、ディーゼルエンジンとしては比較的高い3300rpmまでそのピークを維持するセッティングとしました。また最高出力はディーゼルエンジンとしては低めの3500rpmから発生させ、これを4000rpmまでキープします。 このトルクとパワー特性のマッチングで、低回転からのディーゼルらしい加速はそのままに高回転まで回ることで、自然に最高出力発生回転数へとつなげていくことができました。これは乗ってみるとドライバーには「伸びやか」さとして実感できます。 トルクフルでありつつ気持ちよく上まで吹ける、回して楽しむ志向のディーゼル。これこそがフォルクスワーゲンTDIの大きな個性なのでした。 ●パサート ヴァリアント TDIハイライン・主要スペック 全長×全幅×全高:4775×1830×1510mm 車両重量:1610kg エンジン形式:直列4気筒ターボ・ディーゼル 排気量:1968cc 最高出力:190ps/3500〜4000rpm 最大トルク:40.8kg・m/1900〜3300rpm 価格:509万9000円 (写真/小林和久 動画・文/ウナ丼) あわせて読みたい * VWグループが電動化戦略「e-モビリティ」を加速。2025年にEV比率25%へ * VW・ティグアンにPHEV!市販型フルヌードをスクープ撮 * VW・パサートに最新ディーゼルを搭載した「TDI」が投入。クリーンディーゼルの走りはどうだ? * 【週刊クルマのミライ】東京のディーゼル規制から15年余り、やっとドイツが追いついた? * 最大665km走行が可能な完全自動運転のVW「I.D. VIZZION」を世界初公開【ジュネーブモーターショー2018】 http://dlvr.it/QLYw1V
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