#ここから始まる磐田の反撃
Explore tagged Tumblr posts
Text
私達は一体何処から来るのだろう。眠りから醒める時、私はいつもそんなことを思う。 窓から差し込む日の光を温かさを感じ、ゆっくりと体を起こす。 何の統一感もなく煩雑に置かれた家具や装飾品たちを蹴飛ばしながら、私は服を着替え、出かける準備をする。動きを阻害しない程度の防具とポーチを身につけ、短剣を二本腰にかける。鏡に映る自分の耳と尻尾に変な癖が付いていないことを確かめ、よしと頷き、私は外に出た。 街は大いに賑わっていた。マーケットまでくるとそれは顕著で、いつもなら見かけることのない種族がそこかしこで話し込んでいる、そのほとんどが何かしらの武器を持っていて、いかにも、といった感じだ。 つい先日、この街の近郊で強力なモンスターが出現した。街の治安維持隊が様子を見に行ったようだけれど、こんな田舎街の軍隊で対処できるような規模ではなかったらしい。手も出さず早々に逃げ帰ってきた。 軍隊も対処できないモンスターなんてやばいじゃないですか、と思うかもしれないが、そんな時、決まって何処からともなくやってくる人たちがいる。何処の街にも基本的に根付かないその人たちを、私達は冒険者と呼んでいる。 掲示板には沢山の冒険者が群がっていた。とりあえず私は姿勢よくベンチに座って耳を立て、周りの声を聴いてみる。やっぱり冒険者達は皆討伐依頼を出されたモンスターについて話をしている。“有効属性は多分炎”“イベントの消化が~”“あの技は調整ミスなのでは”“回復あっと1”等々、時折よく解らないことを話してるのもいかにも冒険者らしい。 「一人ですか?」 声をかけられそちらを向くと、大きな剣を背負った戦士然とした男が一人。その後ろには彼のパーティらしき冒険者が何人か。私はできるだけ可愛く見えるようにっこりと笑って「はい」と答えた。 すると彼は少し驚いたように仰け反った。「あー、えーっと」急に言葉の滑りが悪くなる戦士さん。ウブである。 「かーわいいねえ。何処住みぃ?」後ろにいた金髪の男が冗談っぽく私に話しかけてくる。 「もちろん『ここ』ですよ」 そう答えると声を出して笑っていた。冒険者向けジョークが受けて何よりである。 わざとらしく咳払いをした後、戦士さんが続ける。 「盾かアタッカーあと1人募集なんですが、ご一緒にどうですか?」 「アタッカーで良ければ、お願いします」 即答する。盾役もできなくはないのだけれど痛い思いはなるべくならしたくない。 戦士さんは頷いて、なにやら空中で手を動かす。いつも思うが、何をしているのかは全く分からない。 「えーっと、ミャハさん?でいいのかな」 そして自己紹介をしてもいないのに名前を大体把握されている。顔にでも書いてあるのが見えたりするのだろうか。 「マイアです。よろしくお願いします」
冒険者はとにかく話が早く、行動が早い。一刻を待たず、私達はモンスター被害のあった場所へと向かった。 私達のパーティは前衛盾が2人、遊撃手2人(私はココ)、回復サポート1人、火力特化魔法使い1人の6人編成だ。パーティとして非常にバランスがいいし、私以外は気の知れた友達のようだった。かなり当たりと言っていい。 古代の遺跡と繁茂する自然が一体化した道を歩いていると、早速それらしきモンスターと遭遇した。カチカチと威嚇音を立てるそれは、言うなれば馬鹿でかい肉食コオロギと言ったところか。手配書で解ってはいたけど中々鳥肌ものの見た目だ。それが一匹2匹ではなく、波のように押し寄せてくる。 「気持ちわる!!!」 パーティメンバーの魔法使いさんがそう言いながら、炎の魔法で焼き払う。見た目は非常に可愛らしいが、その威力はハンパなものではない。ついでに言えば声は間違いなく男だ。冒険者ではよくあることである。 「いいぞ!その調子で数を減らしてくれ!」 何匹のも虫にたかられそうになりながら、戦士さんが指示を出す。それを見て、私は目の前にいた虫の足を両手の短剣で素早く切り落として行動不能にした後、すぐさまそちらへ飛んだ。戦士さんに気を取られていた虫たちを後ろから滅多刺しにする。 「援護します!しました!」 「強すぎない!?全部クリティカル出てなかった!?」 言葉の意味は良く解らないが、褒め言葉だろう。笑顔を返し、次の獲物へ向かう。 私達の戦いは磐石の構えで、次から次へと沸いてくるモンスターを肩端から殲滅していった。モンスターの勢いは次第に弱まり、暫くして辺りはモンスターの死骸のみとなった。とりあえずの勝利である。冒険者達はいそいそと死骸を漁り始めたので私もそれに習う。 今回冒険者達の目的はこの昆虫モンスターの牙だ。ギルドでそれを討伐章に変えてもらうことができ、その討伐章の数に応じて何か褒章がもらえる、というかんじらしい。まあこれは、冒険者にしか関係のない話なので、私が集めたところで何の意味もない。だから私はフリだけだ。そもそも私のカバンはそんなに大きくない。あんな大きさの牙、今入ってる中身を全部捨てても3本くらいしか入らないだろう。でも冒険者の皆さんは、私とさほど変わらない大きさのカバンの中に2、30個は詰め込み続けている。意味が解らない。
0 notes
Text
7月24日のツイート
RT @YoshikiOfficial: #XJAPAN 商標登録してあると思うけどなー🤔 I think it's already trademarked. #YOSHIKI #X #TWITTER #TwitterJapan
posted at 19:25:34
RT @satosatomi58: みなちゃんおめでとうっ💐🎉✨ すてきすてき! 末永くお幸せに🩷
posted at 19:16:20
RT @denshageek: TwitterがXになったらXと呼ぶ。ジャスコがイオンになったらイオンと呼ぶ。東武伊勢崎線がスカイツリーラインになったらスカイツリーラインと呼ぶ。そうやって合わせてきたし、これからも合わせて行くけれど、 「東京さくらトラム」 きみだけは別だ。一生、都電荒川線と呼びつづける。
posted at 19:16:04
@kasumi1973 @Peach_Aviation ひっそり昨日付で記事が出てました。 >前回5月発表のイラストは、主人公のキュアスカイ(ソラ・ハレワター���)とキュアプリズム(虹ヶ丘ましろ)がともに客室乗務員だったが、今回はキュアスカイが機長、キュアプリズムは整備士として登場する。 www.aviationwire.jp/archives/281387
posted at 19:11:27
>限定1種類は、特別塗装機「ひろがるスカイ!プリキュアジェット(機体番号:JA827P)」の機内でのみで取り扱う。 dsk.ne.jp/m/news/peach_p… 無茶苦茶難易度高いw #ひろプリ 限定1種類のイラストはまだ出てないな。
posted at 19:06:48
>新たなコラボグッズとして「ひろがるスカイ!プリキュア×Peach アクリルスタンド(全7種類、6種+限定1種)」を7月24日からPEACH ONLINE SHOPおよび機内で販売します。 コンプリ���トセットもう完売してる。 #ひろプリ shop.flypeach.com/peach/shop/goo…
posted at 19:05:05
RT @flylcc: ピーチ×TVアニメ「ひろがるスカイ!プリキュア」第26話はコラボ放映回!7月30日放送、機体やスタッフが登場 #ピーチ #peach #プリキュア #ひろプリ #precure ➡dsk.ne.jp/m/news/peach_p… pic.twitter.com/folqD1rl5X
posted at 19:02:21
RT @Aviation_Wire: ピーチ、プリキュア26話に機体・スタッフ登場 コラボ新イラストも www.aviationwire.jp/archives/281387 #Peach #ピーチ #プリキュア #ひろプリ #precure
posted at 19:02:14
変なホテルエクスプレス名古屋 伏見駅前、「ぶーちゃんルーム」を提供 みそかつの「矢場とん」とのコラボ www.traicy.com/posts/20230724… @traicycomより saiさん……
posted at 18:53:34
RT @kurousa702: 札幌公演、おねえちゃんがほぼ何も知らない状態で(fbdとssssgは知ってる)参加してくれたんだけど、「ゆか���ん世界一可愛いのがわ��った」「周りの女の子がコールになると急に野太いおじさんの声をだしてて感動した」と目をギンギンにさせて言ってた笑
posted at 18:51:56
「常磐線の___!|JOBANSENKNOW」、ここまでやるなら連携企業にニッカウヰスキーも名を連ねてほしかったと思ったり。柏に工場あるので。
posted at 18:49:13
常磐線のイメージ 平日昼間でも車内飲酒。 夕方以降上野始発の中電、折返し車内清掃後ドアが開き座席確保すると酒を買いに行くのがデフォ。 フレッシュひたちが走っていた頃は付属編成も車内販売有り。乗客が買い求めるのは酒。
posted at 18:43:22
RT @Ariei2000: 常磐線はJR東日本の路線の中でもアルコール飲料に親しみが深い路線と考えます。 ☝️滅茶苦茶頷いた pic.twitter.com/bGZEzkCWJL
posted at 18:38:27
RT @tetsudo_release: <JR東日本>8月1日は「常磐線のチューハイの日!」「常磐線の___!|JOBANSENKNOW」はアルコール飲料とともに沿線を盛り上げます! 7月24日14時発表 www.jreast.co.jp/press/2023/tok… pic.twitter.com/KdDsJzbj2f
posted at 18:38:15
いいねこのトレンド。古きよき感じが戻ってきた感じで。 pic.twitter.com/Trt1ApF1Vc
posted at 13:47:24
団地妻の元ネタ写真まだGoogle検索で出てくるな。
posted at 13:08:40
揺れてる
posted at 13:02:36
RT @kamikitafutago: ㊗️プリキュア20周年で無料公開❣️ HUGっと!プリキュア プリキュアコレクション【第1話】cocreco.kodansha.co.jp/anehime/comics…
posted at 12:56:42
「余市から電車に乗る」の表現、H100だとあながち間違いとも言い切れんのよな。電気式気動車だと。
posted at 12:52:44
親なんてテレ東をつい最近まで東京12チャンネルと言っ��たよ。
posted at 12:49:08
RT @hakatano_shiwo: うちのおばあちゃん、無くなって30年経ってもJRのこと「国鉄」言うてたからおれたちもきっと死ぬまで「Twitter」って呼ぶよ
posted at 12:48:44
北陸新幹線が長野行新幹線として開通して間もない頃に乗ったら、高崎から15分で軽井沢に着いてしまった事が大きな衝撃で。横川から軽井沢までの在来線の所要時間より短かった事と、あんなに苦労した碓氷峠をあっさりと登ってしまったのはカルチャーショックだった。 >RT
posted at 12:48:30
RT @deyokane: このくらいの距離って新幹線が一番威力を発揮する距離帯 大宮〜軽井沢35分 仙台〜盛岡 40分 新神戸〜岡山 31分 岡山〜広島 35分 博多〜熊本 32分 この辺りの区間は仮に飛行機飛ばしても滑走とか保安で物理的にも勝てない区間 twitter.com/sunde_saitama/…
posted at 12:45:48
RT @neo_yukai: まだ1度だけ参加しただけですが、もしまだ自分のように田村ゆかりさんは好きだけどライブに参加することに現実感を持てないまま他人事のように済ましてしまう時間のある方がいればぜひ参加してみてほしいです。「行くんだ 行こうよ」です
posted at 12:43:00
RT @neo_yukai: Fanfare���これまで何度も会場に来てくれていたピンクのおじさんたちへのアンサーとして初めて参加した側からするとそのやりとりがとにかくうらやましく微笑ましいです、あんなストレートなアンサーあんまあるもんじゃないですからね
posted at 12:42:58
RT @KAWASAKIbj250: #wm2023札幌 #wm2023東京 (*'ω'*)楽しみは増やせる pic.twitter.com/BWSmE2D4fI
posted at 12:41:42
RT @KAWASAKIbj250: 思い切ってチケットを買い、TLで他公演の感想みながら一日千秋の思いで待ち侘びていたのでイントロ流れ始めた時点で感極まって、素敵な照明の演出と歌いだしで止めさされて泣いちゃう。本当に嬉しかったなあ。 #wm2023札幌 twitter.com/shickky39/stat…
posted at 12:41:39
RT @KAWASAKIbj250: #wm2023札幌 初参加でしたがとても楽しかったです。真逆聴けるとは思っていなかった曲も聴けて落涙でした。馴れていなくて横にノリ過ぎてしまい何度か肘が触れてしまった王国民さん、どうもスイマセンでした。 pic.twitter.com/hCI8xJNHCB
posted at 12:41:32
これでスフィア全員か。おめでとうございます。 ameblo.jp/kotobukiminako…
posted at 12:40:46
RT @sphere_PS: ☆ご報告☆ ⇒ ameblo.jp/kotobukiminako… #アメブロ @ameba_officialより #寿美菜子 #声優
posted at 12:38:53
RT @Leonhard_Mage: PCエンジンのトレンド見たけど、本気で岩崎さんを開発者じゃないと思ってて、こんなに視野が狭くて自分の世界しか見ない人、子供じゃなくてもいるんだなってなってる。 あれでガンダム系のYouTubeで登録者7万人超えてるの、適当なこという政治家でも支持者いるのと同じなんだなってなった。
posted at 12:37:06
RT @H6eJiFlVi1uQ2lR: 反コロナ、反ワクという人と昨晩初めて話をしたた。 結論をまず話して、その後理由と経過を話す。 とか 人の話を聞いて、その後、その話について語る など、社会人として必要な最低限のスキルがないと思った。 あのレベルの能力だったら、逆張りに情熱をかたむけるしか、生きようはないだろう。
posted at 12:36:58
from TOJHO(@misttimes) - Twilog https://ift.tt/cCRFJUr via https://ift.tt/SIRtxKW
0 notes
Photo
J1リーグ第34節 ジュビロ磐田vs.京都サンガF.C. 磐田0-0京都 https://www.jubilo-iwata.co.jp/live/2022/J20221105_2012120576 J1の戦いは厳しかった もう一度ゼロからやり直そう 厳しく長い戦いは始まったばかり #中山雅史 コーチがスタンドのサポーターに向かって何度も丁寧に挨拶している様子が印象に残った 来季もコーチとしてチーム再建を担ってほしい @jubiloiwata.official #フォルツァジュビロ #ForzaJubilo #ずっと信じてる俺たちの磐田 #ここから始まる磐田の反撃 #勝利目指して戦え磐田 #我らと共に勝利を目指せ俺たちの誇り磐田 #Jが世界を熱くする #JubiloGoBeyond #ジュビロ磐田 #jubilo #がんばろう静岡 #がんばろう静岡人 #スピラスピカ @spiraspica @kanbajyanaiyo (ヤマハスタジアム) https://www.instagram.com/p/CklDyi6PQOQ/?igshid=NGJjMDIxMWI=
#中山雅史#フォルツァジュビロ#forzajubilo#ずっと信じてる俺たちの磐田#ここから始まる磐田の反撃#勝利目指して戦え磐田#我らと共に勝利を目指せ俺たちの誇り磐田#jが世界を熱くする#jubilogobeyond#ジュビロ磐田#jubilo#がんばろう静岡#がんばろう静岡人#スピラスピカ
0 notes
Link
第二次世界大戦で奇跡の生還を遂げ「戦艦大和の語り部」として講演活動などをしてきた八杉康夫氏が1月11日広島県福山市内で死去した。92歳。誤嚥性肺炎だった。
著書『戦艦大和最後の乗組員の遺言』(2005年 ワック)は筆者の手になる聞き書きである。その生涯と言葉を振り返りたい。
八杉氏は福山市の豆腐店に生まれた。1943年、「街を颯爽と歩く水兵さんにあこがれて」15歳で海軍に志願。秀才の集まる横須賀砲術学校を2番で卒業。17歳で憧れの大和乗務員に抜擢された。
担当は艦橋最上部での敵機の偵察。「司令官ら偉い人たちの居る場で狭い階段で最敬礼の連続でした」。
敗色濃厚となった1945年4月7日、「天一号作戦」と呼ばれる沖縄海上特攻に呉港から出撃する。「温存されていた大和を使わないまま敗戦になれば国民の批判を受けることを軍部は恐れたのです。燃料は片道分と言われましたがそれは嘘で、十分に積んでいたはずです」
乗り込む前夜、母まきゑさんと呉市の旅館で食事をし、当日は港近くまで送られた。「『長い間ありがとうございました』と敬礼し踵を返すと『あんた、元気でな』と言われましたが振り返りませんでした。これで会えないと覚悟していました」。
壮絶な少尉の割腹自殺と救助を拒否した高射長
隠密行動のはずだったが米偵察機マーチンがさっと上空をかすめた。「すぐに察知されていたんですね」。いよいよ、敵機は近い。
「艦橋最上部で5メートルもあるニコン自慢の測距儀のレンズを覗くと米機の編隊で真っ黒だった。自慢の45センチ(内径)の主砲を撃つタイミングを今か今かと測っていると編隊はさっと雲上に消えたのです。真上から攻撃された大和は高射砲で応じましたが300機以上の米機はまるで雲霞(ウンカ)の大群。魚雷、250キロ爆弾などが次々と命中し為すすべもありません。大和は結局、主砲は一発も撃てませんでした」。当時、日本のレーダーはお粗末で基本は目視だが、運悪くこの日は空一面に雲が広がっていた。
ちぎれた手足や首が転がり甲板は血の海。地獄絵図の中、八杉少年は衝撃的な光景を目の当たりにする。可愛がってくれ��保本政一少尉が傾く甲板で軍服をはだけ、持っていた短刀で割腹自殺したのだ。「血がホースの水のように吹き出し、少尉は倒れました。私は震えて立ち尽くしました。前夜、褌をアイロンして届けると『ありがとう、明日は頑張れよ』と言われました。彼が秘密の上陸を母に密かに知らせてくれたから母に会えたのです」
八杉少年は横転した大和の艦橋が海面に接する直前に海に飛び込むが大和が沈没し大渦に巻き込まれる。「洗濯機に放り込まれたように水中をぐるぐる回り、人にバンバン当たりました。息ができず苦しくてもう駄目だと思った時、水中がバアーッと黄色く光ったのです」。弾薬庫に引火した大和が水中で大爆発した。その勢いで運よくぽっかりと水面に浮かんだ。
空を見上げるとアルミ箔のようにきらきらと光っていた。「きれいだなと思っていたらそれが落ちてきました。砕け散った大和の鉄片だったのです。近くで漂っていた人は頭を真っ二つに裂かれました」。重油の海で力尽きた仲間が次々と沈んでいった。
沈みかけて思わず「助けてー」と叫ぶと偶然近くを漂っていた川崎(勝己)高射長が「そうれ」と丸太を渡してくれた。「自慢の髭は油まみれでオットセイのようでした。『お前は若いのだから頑張って生きろ』と大和が沈んだ方向へ泳いで消えました。私は高射長、高射長と叫び続けました、川崎さんは救助を拒み、大和が沈められた責任をお取りになったのです」。
4時間の漂流の末、八杉少年は駆逐艦、「雪風」に救助された。「赤玉ポートワインを飲まされ重油をゲーゲーと吐きました。引き揚げてくれた若い男は『お前、よかったなあ』と泣きながら私の顔を叩いていました」
雪風が到着した佐世保は一面、桜満開の快晴だった。「『畜生、これが昨日だったら』と全員が男泣きしました」。40キロ以上飛翔する主砲弾が編隊の中で炸裂すれば米軍機10機くらいは一度に落とせたはずだった。
広島では自爆攻撃訓練
大和の沈没は国家機密。生還者は佐世保にしばらく幽閉された。そして広島へ戻り、母にも再会できたが山中で米軍撃退の「肉薄攻撃」と呼ばれる「自爆攻撃」の訓練に明け暮れた。「棒の先の爆弾を戦車に踏ませるんです。部下は銃の扱いも知らない頼りない兵隊ばかりでした」。
ある朝、空が光ったかと思うとものすごい風が吹いてきた。原爆だった。すぐに広島市内の現地調査を命じられた。水を求める少年に「後でやるからな」と去った。「水を与えるな」が命令だった。「人生、あれ��けは心残りです」。
音楽の才能の豊かだった八杉氏は戦後、NHKラジオの『のど自慢』のアコーディオン伴奏なども担当した。神戸で修業し、ピアノの調律師として生きたが、被ばくが原因で階段も上がれないような疲労に襲われることもあった。結婚もしたがすぐに離婚された。ヤマハの技師長にまで出世したが、退社後は楽器工房を営んだ。
みつかった戦艦大和
1980年代に「大和探し」が始まった。調査三回目の1982年5月、指南役になり鹿児島県坊ノ岬沖に沈む大和をNHKスタッフらと探し当てた。戦後長く沈没位置は徳之島沖とされていた。「大和はそこまで到達しないうちに沈んだ。おかしい、という説はありましたが、毎年、徳之島で慰霊祭をやってきた地元出身の有力代議士の力でそのままになっていたんです」。
「潜水カメラの影響でしゃれこうべ(頭蓋骨)が浮かび上がって一回転し、スーッと沈んでいった時は船上の全員が涙を流しました。実は自衛隊の対潜哨戒機が上空から場所を教えてくれたんです」。その後、日本船舶振興会の笹川良一氏などが大和を引き揚げようという計画を立ち上げたが八杉氏は「仲間はあそこで静かに眠らせたい」と反対した。
名作『戦艦大和ノ最期』の嘘を著者に認めさせる
朗らかな人柄だが事実には厳しかった。名著とされた吉田満の『戦艦大和ノ最期』には救助艇の「初霜」について海面から兵隊が這い上がると艇が沈むため、「ここに総指揮および乗り組み下士官、用意の日本刀の鞘を払い、犇(ひし)めく腕を手首よりバッサバッサと斬り捨て、または足蹴にかけて突き落す」とある。
だが八杉氏は「初霜は内火艇と言って羅針盤の磁気に影響するため乗る時は軍刀を持ち込めない。そもそもそんなことする必要もない。艇にはロープが多く積まれ、引き揚げなくてもロープにつかまらせて引っ張ればいい。それにそんな事実があれば幽閉されていた佐世保では『ひどい奴だ』とその話題で持ちきりになったはず。そんな話題は全くなかった」。
筆者は子供の頃、『戦艦大和ノ最期』を読み、這い上がる兵隊の手首を斬り落としたという場面は衝撃的で鮮明に覚えている。八杉氏に会ってそれが嘘と知り、少しほっとしたが迷惑千万だったのは書かれた当人だ。実名は出していないが旧海軍関係者にはすぐに誰かわかる。兵隊の腕を切り蹴り落としたとされた初霜の総指揮は松井一彦中尉。戦後、東京で弁護士をしている松井氏に筆者も会い取材したこともある。松井氏は訴訟も検討したそうだが吉田氏は五十代で早逝した。
作品では大和艦上で兵隊たちが議論していた時、臼淵磐大尉が「進歩のない者は決して勝たない。負けて目覚めることが最上の道だ。日本は進歩ということを軽んじすぎた。(中略)敗れて目覚める、それ以外にどうして日本が救われるか。(中略)俺たちはその先導になるのだ。日本の新生に先駆けて散る。まさに本望じゃないか」と演説している。この「名言」に八杉氏は鋭く疑問を呈した。「戦後民主主義教育を受けなくてはあり得ない。あの時は全員が『見ておれ、アメ公め』と燃えていたんです。敗れた自分たちが愚かだった、反省して国を再建しよう、なんて発想が出るはずもない」と。
吉田満氏は東京帝大出身。大和には電測士として乗り込み、九死に一生を得た。「頭のいい吉田さんは鬼畜米英から戦後民主主義にさっと切り替えて、あたかも大和の乗組員が話したかのようにしたのでしょう」。八杉氏が吉田氏に会って問い糺すと相手はフィクションと認めた。「フィクションならどうして実名で書くんですか」と畳み掛けると黙ってしまったという。『戦艦大和ノ最期』は三島由紀夫、河上徹太郎、小林秀雄ら当代一流の文壇人が「ノンフィクションの最高傑作」とこぞって絶賛した。若い吉田氏は「あれは作り事でした」とは言えなかったのだろう。だが名作の影響は大きい。「徳之島」も吉田氏の著作が根拠だった。
八杉氏は後年、『男たちの大和』の作家辺見じゅんにも「それは嘘です。そうお書きになるなら小説になさい」などと厳しく指摘した。
2005年に『男たちの大和』が角川映画になった際は、反町隆史ら出演俳優らに、高射砲の撃ち方などを実技指導した。その時は「娯楽映画だから主砲をぶっ放したのは仕方がないかな』と笑っていた。
感動的な講演を続け、川崎高射長の場面では必ずしゃくりあげた。一年半前、久しぶりに福山市内の施設で会った時は認知症も進み、いつも「粟野先生」と呼んでくれていたダンディな八杉氏が筆者が誰か判別も付かずショックを受けた。
「敗戦の象徴」の生き証人はいつもこう訴えた。「平和は向こうから歩いてはこない。自ら掴み取るのです」。
粟野仁雄(あわの・まさお) ジャーナリスト。1956年、兵庫県生まれ。大阪大学文学部を卒業。2001年まで共同通信記者。著書に「サハリンに残されて」「警察の犯罪」「検察に、殺される」「ルポ 原発難民」など。
週刊新潮WEB取材班編集
23 notes
·
View notes
Text
映画『惡の華』伊藤健太郎&玉城ティナが本日発売ananで胸キュン距離感!
この度、累計発行部数300万部を記録する押見修造の人気コミックを原作とした、映画『惡の華』の公開日が9月27日(金)より全国公開致します。
鬱屈とした青春と、行き場のない衝動を描き、思春期の暗黒面をえぐり出した本作で主役・春日高男を務めるのは、今最も勢いに乗る若手俳優の伊藤健太郎。春日の中に自分と通ずる何かを見つけ、執拗につきまとう仲村役には、「ViVi」の専属モデルを卒業後、女優として大躍進を続ける玉城ティナ。春日が片思いをするクラスのマドンナ・佐伯奈々子役には、雑誌「ニコラ」で注目を浴びた16歳の次世代モデル、秋田汐梨が数百人以上のオーディションを経て大抜擢されました。そして、今回初の映像化となる高校時代、お互い文学が好きなことをきっかけに春日と交流を深める常磐文役に、モデル、女優と大活躍中の飯豊まりえが扮するなど、最旬キャストの共演も見逃せません。
原作「惡の華」は、別冊少年マガジンに2009年から5年間に渡って連載され、「このマンガがすごい!2011」にランクイン、「マンガ大賞2012」にもノミネートされ、コミック連載中にはテレビアニメ化・2016年に舞台化を果たしました。そして今回、原作者の逆指名によりメガホンをとったのは井口昇監督。瑞々しいタッチで青春を描き続ける岡田麿里脚本との化学反応が見事に生まれ、思春期に、今、苛まれているすべての少年少女と、かつて思春期に苛まれたすべてのかつての少年少女に捧げる映画が誕生しました。
この度、本作で初の変態役を演じた伊藤健太郎。ひょんなことから好きな女の子の体操着を嗅ぎ、盗み、持ち帰り、一人の文学少年が徐々に己の変態性を開花させていく様を思い切りよく演じました。その主人公に詰め寄るクラスの問題児、否、孤高のヒロインを演じた玉城ティナもまた、「黙れクソムシ!」「クズだるま」「全身皮かむり野郎」「逃げ野郎、クズネズミ」など過激なワードを連呼し、気持ち良いくらいに振り切れた演技を披露しています。そんな2人が、本編とは180度異なった魅力を余すことなく発揮しているのが本日発売の「anan」。登場するのは特集にもなっている「秋のモテコスメ大賞」。12ページに渡り、カラーグラビアと映画やメイクに関するインタビュー記事が掲載されています。劇中では主従関係を結び、ダークな青春時代を演じていた伊藤さんと玉城さんですが、誌面ではお家でリラックスしている様子や、ニットとストライプシャツを身に纏い大人っぽくキメているもの、まるで『惡の華』をイメージしたかのような全身黒の衣装に身を包んだシックな写真も。役者、モデルと自由自在に変化する2人の表情・雰囲気を是非映画『惡の華』と「anan」でお楽しみ下さい。
【ストーリ―】 あの夏、僕は仲村さんと出会い、リビドーに目覚めた。 山々に囲まれた閉塞感に満ちた地方都市。中学2年の春日高男は、ボードレールの詩集「惡の華」を心の拠り所に、息苦しい毎日をなんとかやり過ごしていた。ある放課後、春日は教室で憧れのクラスメイト・佐伯奈々子の体操着を見つける。衝動のままに春日は体操着を掴み、その場から逃げ出してしまう。その一部始終を目撃したクラスの問題児・仲村佐和は、そのことを秘密にする代わりに、春日にある“契約”を持ちかける。こうして仲村と春日の悪夢のような主従関係が始まった・・・。
───────────────────────────
【作品情報】 『惡の華』
■監督:井口昇 ■脚本:岡田麿里 ■出演:伊藤健太郎、玉城ティナ、秋田汐梨、飯豊まりえ、北川美穂、佐久本宝、田中偉登、松本若菜、黒沢あすか、高橋和也、佐々木すみ江、坂井真紀、鶴見辰吾 ■原作:押見修造「惡の華」 ■主題歌:リーガルリリー「ハナヒカリ」 ■配給・宣伝:ファントム・フィルム
©押見修造/講談社 ©2019映画『惡の華』製作委員会
情報提供:ファントム・フィルム
9月27日(金)TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー
12 notes
·
View notes
Text
2022年4月17日
2022 明治安田生命J1リーグ 第9節 ジュビロ磐田 2-2 サンフレッチェ広島@ヤマハスタジアム 7393人/39分 鈴木雄斗、46分 満田誠 → 松本泰志のクロスから磐田オウンゴール、61分 満田誠、89分 ファビアン ゴンザレス
広島4連勝ならず…磐田、途中出場のF・ゴンザレスが値千金の同点弾(サッカーキング)
5戦未勝利の磐田と3連勝中の広島が激突。磐田のMF遠藤保仁は、前人未到のJ1通算650試合出場を達成した。
試合は22分、磐田にアクシデントが発生する。GK三浦龍輝が筋肉系トラブルでプレー続行不可能となり、アレクセイ・コシェレフとの交代を余儀なくされた。コシェレフは磐田でのリーグ戦初出場となった。
試合の均衡が破れたのは39分、磐田が先制する。左サイドから切り込んだ大森晃太郎のドリブルは途中でカットされるが、こぼれ球はリカルド・グラッサに当たってペナルティエリア手前に流れる。これを回収した鈴木雄斗は、相手の寄せをブロックしながら右足一閃。ゴール右上に突き刺した。
ビハインドで折り返した広島は、後半開始早々に試合を振り出しに戻す。スルーパスに抜け出した松本泰志がペナルティエリア左から折り返すと、グラッサに当たってコースが変わり、ゴールに吸い込まれた。
後半に入ってから攻撃の迫力が増した広島は、61分に逆転する。佐々木翔が左サイドのスペースにロングパスを送り、反応した柏好文はワンタッチでペナルティエリア左の森島司につなげる。森島もダイレクトでグラウンダークロスを送り、ゴール前に飛び込んだ満田誠が合わせてネットを揺らした。
追いかける展開となった磐田は84分に決定機を迎える。83分に投入されたばかりのファビアン・ゴンザレスが左コーナーキックに頭で合わせたが、惜しくも右ポストに阻まれた。
89分、磐田が試合を振り出しに戻す。右サイドを突破した吉長真優がグラウンダークロスを送ると、相手DFはクリアに失敗。ゴール前でルーズボールに反応したF・ゴンザレスが押し込み、J1初ゴールを記録した。
試合はこのまま終了し、勝ち点1を拾った磐田は3試合連続ドローとなった。広島のリーグ戦連勝は3で止まり、J1通算400勝達成はお預けとなった。
次戦は23日に行われるJリーグYBCルヴァンカップ・グループステージ第5節となり、磐田はホームでFC東京、広島はホームで徳島ヴォルティスと対戦する。
動画:ウクライナ侵攻で核シェルターに再注目 スイス(AFPBB News)
【AFP】ロシアのウクライナ侵攻を受け、スイスでは冷戦(Cold War)時代に造られた核シェルターへの関心が再び高まっている。
1960年代以降、スイスの全自治体には住民のための核シェルター建設が義務付けられている。また一定規模以上の戸建てや集合住宅を建てる場合にも、同様に核シェルターを設置しなければならない。スイスの総人口860万人に対し、確保されているスペースは約900万人分。官民合わせて36万5000か所にシェルターがある。
核シェルターは、チョコレートや銀行、高級時計と並ぶスイスのトレードマークの一つで、これまでは倉庫やワインセラーとして使われてきた。ところが、ロシアがウクライナに侵攻した2月24日以降、本来の役割を見直す動きが起きている。
ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は侵攻開始から数日後、核抑止力部隊を厳戒態勢に移行するよう命令し、世界に警戒感が広がった。
さらに、1986年に史上最悪の原発事故を起こしたチョルノービリ(チェルノブイリ、Chernobyl)原発付近をはじめ、ウクライナの原発周辺における激しい���闘によって、永世中立国のスイスでもウクライナ侵攻の影響を受けるのではないかとの懸念が高まっている。
ジュネーブの国防・市民防衛当局トップ、ニコラ・スキラッチ(Nicola Squillaci)氏は同市郊外メイラン(Meyrin)で、新築集合住宅の地下シェルターを案内しながら、「衝撃波や空気中の放射性物質から」住民を守るのに役立つとAFPに語った。
約150人用のシェルターは普段は倉庫になっているが、排せつ物を微生物によって分解・処理するバイオトイレや、組み立て式簡易ベッド、外気ろ過システムなどが備わっている。「非常口とメイン出口にエアロックがあり、カプセルのようになっています」とスキラッチ氏。「建物が崩壊しても、シェルターには影響はありません」
これまでスイスで核シェルターへの避難命令が実際に出されたことは一度もない。専門家は、シェルター使用の必要性が最も高いのは、国内で原発事故が起きた場合だと指摘している。
しかし、ウクライナ侵攻を受け、「市民からはシェルターに関する質問が数多く寄せられている」とスキラッチ氏は言う。
専門家は、実際の核兵器攻撃に対するシェルターの保護レベルは、攻撃の強度と攻撃地点からの距離に大きく左右されると警告している。
スイス国防省の報道官はAFPに対し、「核シェルターあれば、市民を放射性物質から一時的にはある程度守れる」が、「大規模な核戦争となれば大惨事となり、どの国もその影響を免れることはできないだろう」と述べた。映像は3月25、28日撮影。
ロシア産木材、ウクライナショックで高騰 マイホーム価格に波及か(朝日��聞)
ロシアによるウクライナ侵攻の影響で、国内の木造住宅で重宝されるロシア産木材の輸入が難しくなっている。「ウッドショック」に続く「ウクライナショック」で、木材価格は最高水準に達した。急激な円安やアルミなどの高騰も重なり、建築コストは膨らむばかり。マイホームの夢はさらに遠のいてしまうのか――。
千葉県鎌ケ谷市にある丸宇木材市売の京葉市場には、ロシア産のアカマツがまだ積まれていた。「垂木(たるき)」と呼ばれる3センチ×4センチ角の棒状で、戸建ての屋根などによく使われるものだ。
「今あるのはこれだけ。次はいつ入るかわかんないよ」
3月31日の市で、残り少ない在庫分が競りにかかると、あっという間に買い付けが入った。同社が扱う輸入材の半分はロシア産で、この日で在庫はすべてが予約済みとなった。
市場長の中島英夫さんが話す。
「先々のストック分も確保しようと、いつもの倍の量を買っていくお客さんが多い。ロシアから次にいつ届くかは見通せない」
直近の取引価格は1立方メートルあたり十数万円で、1年前のほぼ倍。同じ形状の国産スギより2割ほど高い。
競りに参加した材木店の社長が言う。
「消費者にはあまり知られていないが、戸建てにはロシア産が意外によく使われている。大工が好むんだ。釘が抜けにくくて国産より使いやすいんだと言ってね」
世界の森林の2割を国土に持つロシア。日本の木材輸入量では、合板の材料となる単板で8割強、製材で2割弱をロシアが占める。
日本木材輸入協会によると、ロシアからの輸入はカラマツの単板と、製材の一種であるアカマツの垂木が中心だ。木の節が小さく丈夫なのが特徴だという。(藤田知也)
ロシア産ウオッカ輸入禁止 木材・自動車部品38品目(FNNプライムオンライン 4月12日)
ロシア産のウオッカなど、38品目が初の輸入禁止。
ウクライナ侵攻の追加制裁措置として、4月19日から輸入禁止になるのは、ウオッカなどのアルコール類、チップなどの木材、自動車部品などの機械類で、あわせて38品目にのぼる。
経済産業省によると、ロシアからの輸入総額は、2021年の1年間でおよそ1兆5,000億円で、対象品目の輸入額は、そのおよそ1.1%にあたるという。
経産省は、日本の市場全体を見ると、ロシア産の割合は小さく、日本経済への影響は大きくないとしている。
石炭や木材「ロシア産禁輸」で福井県内の企業に打撃 合板価格は2倍…住宅新築にも影響の可能性(福井新聞 4月12日)
政府がウクライナに侵攻したロシアへの追加の経済制裁策として石炭の輸入を禁止する方針を示し、製造工程や工場電力の燃料などにロシア産石炭を利用する福井県内企業が輸入先変更などの代替策を迫られている。追加制裁策には一部木材の禁輸も盛り込まれ、県内の木造住宅新築にも影響が出そうだ。
敦賀セメント(本社敦賀市)は、セメントの焼成工程で使う石炭を全てロシアから輸入している。3月に石炭を搬入したため、今後4カ月ほどのセメント生産に影響はないが、政府の禁輸方針を受け、その後の石炭確保が不透明になっているという。
同社は「他国からの調達を検討しているが、世界的に他の生産国への買い付けが集中し確保が難しくなっており、石炭価格も高騰している」と話す。他国産への切り替えに伴うコスト増などの影響も大きく、「非常に厳しい状況」とした。
また、福井港を管理する県によると、同港を利用してロシア産石炭を輸入し工場電力の燃料などに使っていた嶺北の製造業が、インドネシア産に切り替え、今月中に専用船が入港するという。ウクライナ情勢を受けて輸入先を変更したとみられ、関係者は「海上輸送費が増すなど、企業にとってはコスト負担が重くなっている」とした。
北陸電力は、石炭火力の燃料の一部にロシア産を使用し、敦賀火力発電所も敦賀港で搬入している。2020年度の発電量に占める石炭火力の割合は41%。燃料調達はリスク分散のため、以前から豪州やインドネシア、北米からも輸入しているという。
政府の禁輸方針を受け「豪州やインドネシアの別ルートのほか、アメリカ、カナダなどからの調達に向けて情報収集している」とコメント。石炭価格などの燃料高の影響で電気料金引き上げが懸念されるが、「まずは経営効率化などを図り、現時点で値上げは考えていない」とした。
一方、政府の追加制裁策にはロシア産の一部木材の禁輸も盛り込まれた。木造建築資材卸でプレカット加工を担うクラシス(鯖江市)によると、同国産のアカマツなどが北欧で構造材に製品化されて日本国内で流通しているが、森林認証を行う国際機関がロシア材を「紛争木材」として認証を停止したため、流通も止まっているという。
担当者は「北欧からの住宅建材の輸入量が例年の4~5割減となっており、国内の合板価格も今年に入って2倍近くに高騰している」と話す。米国産や国内材の調達で対応しているが、木材価格の上昇はしばらく続くとみている。
農畜産業で資材高騰 ウクライナ情勢波及―生産者に負担(時事通信 4月18日)
深刻化するウクライナ情勢を背景に、穀物や肥料など農業や畜産業に必要な生産資材の価格高騰が続いている。特に穀物はロシアとウクライナ両国からの輸出減少で価格が大きく上昇。穀物を原材料に含む配合飼料も値上がりし、生産者の負担がかさむ。ただ、販売価格への転嫁は難しく、経営の先行��が見通しにくい状況だ。
「(生産資材の)高騰にもかかわらず、価格に転嫁できない」。全国農業協同組合中央会(JA全中)の中家徹会長は7日の定例記者会見で、生産調整がしにくい野菜など生鮮食品の販売価格は需給動向で決まることが多いと指摘。資材価格の高騰が農家の所得減少に直結すると強調した。
穀物価格は、干ばつによる不作などが原因で高止まり。さらに、ロシアがウクライナに侵攻したことで供給不安に陥り、小麦の先物価格はシカゴ市場で14年ぶりに最高値を更新、穀物相場の影響を受ける飼料価格も急上昇した。政府は価格安定制度の基金を積み増したが、「この先枯渇しかねない」(自民党議員)と懸念する声がある。
肥料も原料価格高騰の影響を受けている。農産物の生育に必要な肥料の原料の一つ、リンは約9割を中国に依存するが、同国の輸出規制を受けて価格が急上昇。カリウムも全体の4分の1をロシアとベラルーシから輸入しており、調達先の変更は必至だ。
全国農業協同組合連合会(全農)は、リンの調達先をモロッコに切り替えるなど、対応に追われる。全農はこの先も肥料原料の国際価格が高値で推移するとみており、今年秋に使用する肥料の価格改定でも値上がりを見込む。
施設園芸の被覆素材や暖房用として使われる原油の価格高騰や、円安による輸入物価押し上げも重なり、生産者は「三重苦だ」と嘆く。政府は4月末までに取りまとめる「総合緊急対策」で、食料の安定供給に向けた支援策を盛り込む予定。ただ、「価格高騰の要因となったウクライナ情勢は見通せず、財源がない中で十分な支援ができるのか」(別の自民党議員)との指摘が出ている。
【本日 (4/17)の広島県内の感染状況】(広島県)
【国内感染】新型コロナ 26人死亡 3万9291人感染(17日18:15)(NHKニュース)
東京都 新型コロナ 5220人感染確認 先週日曜日より2806人減(NHKニュース)
大阪府 新型コロナ 5人死亡 新たに2707人感染確認(NHKニュース)
マイナンバーカード「持っている」6割にとどまる 発行しない理由は?(ITmedia)
保険マンモス(東京都港区)は、男女500人を対象にマイナンバーカードについてアンケートを実施した。現在マイナンバーカードを持っていない人は37%に上った。発行しない理由は「メリットがないから」などが挙がった。
保険相談サービスを提供する保険マンモス(東京都港区)は、男女500人を対象にマイナンバーカードについてアンケートを実施した。現在マイナンバーカードを持っていない人は37%に上った。発行しない理由は「メリットがないから」などが挙がった。
マイナンバーカードの取得状況を見てみると、「持っている」と回答した人は63%。制度の開始から6年が経過するが、取得率が高いとは言えない状況だ。
マイナンバーカードを作った人に「なぜ発行したのか」を尋ねると、「ポイントがもらえるから」と回答した人が182人で最多となった。次いで「顔写真付身分証明書、本人確認書類になるから」(140人)、「住民票や印鑑証明書など各種証明書をコンビニで取得できるから」(95人)となった。
マイナンバーカードの発行時期について聞くと、「覚えていない」という答え以外で多かったのが「2021年1月~6月」だった。
総務省によるマイナンバーカードを活用したキャッシュレス還元事業「マイナポイント第1弾」は20年9月にスタートし、当初は21年3月に終了する予定だったが、21年12月末まで延長。同事業が終了する間際に申請した人が多かったとみられる。
マイナポイントは、クレジットカードやQRコード決済などのキャッシュレスサービスを利用して買い物をすると、利用金額の25%のポイントがもらえる。そこで、どの決済サービスを登録したか尋ねてみると、「楽天カード」(66人)と「PayPay」(64人)が��位を占めた。
現在マイナンバーカードを持っていない人に今後発行したいか尋ねると「発行したくない」と回答した人がおよそ6割に達した。「必要性を感じないから」「個人情報の紐づけが嫌」「手続きが面倒そうだから」などの理由が挙がった。ほかにも「個人情報と紐づけられることの安全性が信頼できない」や「作っても更新しなくてはいけないため面倒」なども理由として挙がった。
調査は男女500人を対象に3月30日にインターネットで実施した。
スマホにマイナンバーカード機能、22年度末までに 推進団体は「日本が世界のデジタル革命を先導する」(ITmedia)
2022年度末までに、スマートフォンへのマイナンバーカード機能が実装される。同機能の官民での利用を推進する、デジタルアイデンティティ推進コンソーシアムの松田学代表理事は「日本が世界のデジタル革命を先導する」と活動への意気込みを話す。
2021年にデジタル改革関連法が成立し、22年度末までに、スマートフォンにマイナンバーカード機能が実装されることが決まった。これにより、マイナカードを使った個人認証機能がスマホで行えるようになるという。
同機能の官民での利用を推進する、デジタルアイデンティティ推進コンソーシアム(DIPC)の松田学代表理事は「(この機能を通して)日本が世界のデジタル革命を先導する」と活動への意気込みを語る。
DIPCは、21年5月に設立した一般社団法人。日本発の認証基盤として、スマホ上での公的認証基盤の利用を民間や地方自治体とともに検討、促進していくことを目的にしている。松田政策研究所の代表で、元衆議院議員の松田学氏が代表理事を務め、情報セキュリティ大学院大学の客員准教授を務める、辻秀則氏ら4人が理事に就いている。
個人認証機能では、マイナンバーの「公的個人認証サービス」をスマホで実現する。この機能を利用する際に個人番号は使わず、マイナカードとは別に、スマホ用の2種類の電子証明書を使う。
スマホをタッチする度に、新しい電子証明書を発行し、本人認証を行う。辻理事は「電子証明書は、スマホのICチップに格納される。そのため、情報が漏れることはないし不正利用はできない」と安全性を説明する。
また辻理事は「億人単位の人口の国で、これだけ大規模な国民IDの電子化を進めるのは、世界に先駆けた事例だ」と話す。「情報格納するのは、ソニーの『FeliCa』を使ったICチップになる。この技術とセキュリティモデルを組み合わせて安全性を担保するのは、日本発ならでは」(辻理事)と日本の独自性をアピールした。
現状では、公的個人認証サービスを事業者が利用するには、認定事業者として登録する必要がある。今後DIPCでは、マイナカードの機能のスマホ搭載に向けて、民間事業者の利用率向上のため、安全性を失わないように登録制度の見直しを行うなど、利用促進のための活動を続けていくとしている。
0 notes
Text
J1リーグ 全順位予想 2/14
今季のサッカー/J1リーグもACLプレーオフを皮切りに、ゼロックス・スーパーカップと、ACLグループ・リーグなどが戦われ、徐々に開幕へと近づいてきた。数日後にはリーグカップである「ルヴァンカップ」によって、本格的なシーズンが幕を開ける。新型肺炎ウィルスの蔓延など、心配なニュースもあるが、楽しみであることに変わりはない。
昨季は横浜Fマリノスが、前年からの躍進を果たして、攻撃的なチームで優勝に辿り着いた。昨シーズンからはリーグ全体のコンペティションの質もワン・ランク上のステージへと上がり、補強合戦も激しくなった。まだ飛び抜けたクラブはなく、差の少ない横一線でシーズンが進むことだろう。以下で、順位の予想を公開する。
1位 柏レイソル
同じ奇跡が、再現するかもしれない。2011年シーズンで、ネルシーニョが率いる柏レイソルは前々年のJ2降格から、1年で再昇格して、即J1優勝を果たした。今季も、同じような良い循環が来ている。
柏はJ2の前半戦ではなかなか結果を出せずに来たが、フォーメーションを変更し、粘りづよいトレーニングで、ネルシーニョの目指すサッカーを体現できるようになった後半は、J2レヴェルではない戦力を十分に活用できるようになって、他クラブを圧倒する内容でJ2を制することになった。
新シーズンに向けては、オルンガや瀬川に移籍の兆候はあったが、結局、主力級の離脱はなく、逆にJ1、J2から才能の光る選手たちを的確に補強して、若く、可能性のある選手層を整えた。
フォーメーションは多分、4-3-3をベースにしたものと考えられ、これは昨季優勝の横浜FMと、そのコーチだったクラモフスキーが指揮を執る清水、そして、やや守備的な形ながらも、フォーメーションをこのシステムにかえた東京と同じである。柏はどちらかというと、東京の形にちかそうだが、後ろの攻撃参加はそれほど重要でなく、アンカーを除く、FW、MFの豊富なアタッカー5人によるコンビワークが冴えることになりそうだ。
前記2選手をはじめ、若手によい選手層を抱えるチーム事情から、夏の移籍などで選手が抜かれる可能性も低くはなく、プレ・シーズンの準公式戦におけるGK中村航輔の怪我も心配されるものの、そのバックアップには神戸で鳴らした名手キム・スンギュを獲得済みで、スタートダッシュから前に出られれば、シーズン最後まで高い順位を維持できる実力が十分にあるはずだ。
問題は、ディフェンス・ラインだろう。ベテランのCB鎌田らを中心とする昨季のバックラインは、J1に入ったときに質の高いものではないことは明らかで、U-23アジアカップで致命的なパス・ミスを犯した古賀など、SBの若手にもかなりの成長が求められる。実績のある三丸や高橋が狙いどおりに機能し、磐田から引き抜いた若手の大型CB大南らの成長具合によっては、優勝も夢ではないと考えている。
2位 ガンバ大阪
ガンバ大阪は、プレ・シーズンの評判がよさげに聞こえるチームのひとつだ。昨季は前半の戦いぶりで、クラブ・レジェンド=宮本監督の手腕に疑問符もついたが、後半は宇佐美がドイツから復帰するなどして、攻撃的な戦術に転換したことが功を奏して、見るべき成果を上げた。大胆な発想の転換と、それに適応できるチーム構成の素晴らしさは素直に評価すべきだ。
近年はその宇佐美をはじめ、井手口、堂安、中村敬斗、食野と、次々に有望な若手を海外へ送り出す流れが続いていたが、その中でうまくキャリアを伸ばせなかった選手の復帰という流れもできつつある。井手口などはスペイン、イングランドにおける過去数シーズンの飼い殺しによって、落ちに落ちたコンディションもようやく回復してくるにちがいない。本来は、代表を背負って立つぐらいのタレントだった。
システムは、3-5-2が予想される。前線は宇佐美を中心に、アデミウソン、パトリックなど、日本での実績も十分で、決定力の高いメンツを揃えている。攻撃の核となるのは宇佐美のキープ力と、倉田や小野瀬からのクオリティの高いボールの供給だ。新加入の福田や、井手口、矢島などが水を運ぶ役目を果たす。90分はもたないが、勝負どころでは遠藤の投入で、まったくちがう展開が望めるだろうし、プレ・シーズンは調子もよかったと報道されている。遠藤、藤春のようなベテランと、若いメンバーの融合は進んでおり、上位進出を期待できる戦力が揃った。
ただ、ディフェンス・リーダーの三浦弦太については海外移籍の志向が強いようで、早ければ、夏の移籍も噂されている。その対策ということもあり、フランスに渡っていた昌子の補強が急転直下で決定した。もっとも、トゥールーズでは怪我の治療が進んでおらず、まずはそれを治して、コンディションを上げ、戦力化してくるまでには、かつての清武や井手口の例を考えても、早くとも半年、もしくは1年以上の猶予をみなくてはならないはずだ。
その間、金英権に加え、呉宰碩、菅沼、そして、新里などの踏ん張りが効けば、優勝にも手が届く位置にあるとみている。今年こそは、素晴らしいホーム吹田に相応しい結果を残せるのではなかろうか。
3位 FC東京
昨季は惜しいところで横浜FMに競り負け、栄冠を掴むには至らなかった。キープレーヤーの離脱や移籍に対して、的確な対応をできた横浜との差が如実に表れた。フリー・トランスファーで、久保がレアル・マドリーに旅立ったあと、左サイドのポジションを埋めることがシーズン最後まで課題として残ってしまった。
今季は4-3-3に組み替え、戦術のブラッシュ・アップを図る。しかし、そのシステムはチャンピオン・チームへの追随ではなく、長谷川監督らしい手堅い変更だ。守備意識を高くもち、切り替えの早さで鋭いカウンターを仕掛ける基本戦術は変わっていない。3トップはどちらかというと中央に絞り、ブラジル人同士の連携で、崩そうという意図が明確だ。そこで空いてくるペナルティ・エリア脇のスペースを、東京のストロング・ポイントを成す室屋と小川の両SBが頻繁に使い、高い精度でクロスを上げて、攻撃を活性化する作戦だと思われる。
この戦術が昨季はディエゴ・オリベイラの個人技と、カウンターにおける永井のスピードだけに頼っていた攻撃力を磨く鍵になるかは、正直、心許ない。ACLグループリーグでの蔚山との戦いをみると、とりたてて攻撃面で進歩があるようには思えなかった。ディエゴ、アデミウソン、レアンドロといったアタッカー陣のスキルはそれぞれに魅力的だが、3人の連動はシステマティックに組み合ってられたものではなく、1試合や、年間を通じて、一貫性があるものではない。
中盤は逆三角形型で、DMFに橋本を置く布陣が基本となりそうだ。これは横浜FMの2ボランチが終始、ポジションを離れて、(偽)SBなどと連携し、攻撃にも頻繁に出ていく布陣とは一線を画し、やや守備的な選択である。代表の常連になりつつある橋本のスキルは、半分しか生かされない点で残念だ。前の2枚は現時点で東が離脱中のため、高萩と、新人の安部柊斗が起用されている。昨季から特別指定で出場可能だった選手だが、大学4冠を達成した昨季の明大から加入した安部のさらなる成長は、高萩、東といった実績あるタレントを十分に脅かすポテンシャルを示しつつある。
中盤では、さらに神戸から復帰した三田のスキルフルで、精力的な動きや、からだの強さが目立つ羅相浩らもおり、オプションが豊富だ。
結局のところ、攻守のバランスが長谷川監督のサッカーの肝だ。CBには森重が座り、相方で五輪代表候補の渡辺も、昨季以上の成長をみせている。そして、バックアッパーには神戸と鳥栖でプレーしたレバノン代表のオマリを確保した。SBは替えが効かない2人だが、ベストメンバー��隙がなく、かなり強力といえるだろう。
室屋と小川、それに橋本は海外から引き抜かれるリスクがあり、その場合は、久保と同様の問題が生じそうだが、SBに関しては、トルコで居場所のなくなった長友の復帰という噂もあり、それが事実となれば、得がたい戦力になるだけではなく、マーケティング的にも大きな意味を持ってくる。資金力のあるロシア・クラブとの綱引きともいわれており、高額な年俸もネックではあるが、2-3億円であれば、安い買い物かもしれない。
4位 鹿島アントラーズ
ACLプレーオフではオーストラリアのチームに敗れ、本戦GLの進出を逃し、悔しい船出となった。しかし、リーグ戦という観点でみれば、重荷を下ろした鹿島の今季は期待が大きいだろう。新監督のアントニオ・カルロス・ザーゴが就任5日目でみせたゲームでさえも、負けて強しの内容だった。伝統の4-4-2のフォーメーションは維持しながらも、そこにザーゴがオリジナルの動きを混ぜ込んで、強固な組織が完成する見取り図が窺われたからだ。
移籍市場では昨季チーム得点王のセカンド・ストライカー、セルジーニョが中国2部に移籍し、CB鄭昇炫が韓国に戻った一方で、名古屋からスキルフルで突破力のあるウインガーの和泉、川崎から経験豊富なCB奈良を補強したほか、横浜FMから広瀬、仙台から永戸という攻撃的な左右のSBを揃え、湘南からもポリヴァレントな若手のタレント杉岡も迎え入れて、十分な戦力を整えた。さらに、静学から入団したアタッカーの松村もオプションに加わり、既存の土居、伊藤翔らとのコンビネーションがはまれば面白い。
アタッカーには監督人事同様、ジーコの強烈なコネクションにより、FWエヴェラウドと、MFファン・アラーノを加えることができた。このうち、エヴェラウドは先のゲームでもスコアこそなかったが、十分な存在感を示し、セルジーニョの穴は完全に埋めてくれるだろう。強力な9番でゴリゴリ行くところもありながら、周りの選手も使えるクレヴァーさが目を惹く。一方、アラーノのほうはブラジルで将来を嘱望されていたタレントという触れ込みだが、現時点では、日本での適応にいささか苦労しているようだ。
問題は、こちらも守備面だろう。多分、移籍組でも奈良が中心となり、犬飼、ブエノ、町田、さらに関川あたりがレギュラーを競うことになるが、ほかのポジションと比べて、やや頼りない。SBが積極的に出ていくタイプの選手である分、後ろの備えをどう整えるかにザーゴの手腕が問われることだろう。
5位 横浜Fマリノス
ポステコグルーの構築した攻撃的なサッカーで、昨季は東京とともに抜きん出た成績を収めて、優勝を勝ち取った。シーズン中には点取り屋のエジガル・ジュニオ���負傷離脱して、槍の先端を喪い、三好や天野といった貴重なレフティのタレントを海外へ送り出す難しいシーズンではあったが、エリキらの的確な補強もあり、ペースの落ちこみを最低限に止めての快挙だった。
しかし、私の感想はやや出来すぎというものである。90分間、足を止めず、次々に新しい狙いをもって動き出す理想のサッカーは、十分に完成していなかったものの、東京や鹿島など、上位陣のふらつきと、仲川やマルコス・ジュニオールの破壊力が桁知らずだった点、そして、チアゴ・マルチンスの高い能力と、相方=畠中の成長による守備の安定が決め手だった。
新シーズンに向けてはFWオナイウ、MF水沼、DF前、山本などを獲得し、不動のレギュラー・メンバーに対して、層の薄い部分の厚みを増すことに成功した。このうち、オナイウはスタメン獲得に向けて奮闘中である。また、補強ではないが、スーパーカップ、ACLにおいて成長著しいのが遠藤の動きだ。昨季はRWGの仲川、もしくは、エリキの攻撃力が目立ち、逆サイドから遠藤がフォローする感じだったが、今季はむしろ、遠藤の攻撃力のほうに注目が集まりそうだ。
私が気になっているのは、CB畠中の出来である。ここ数シーズンに飛躍的な成長を見せ、国内組では貴重な手堅いCBとして代表でもフル回転しており、疲れがあるのかもしれない。英コミュニティ・シールド方式で、TM的な性格も持っているとはいえ、スーパーカップでポステコグルー監督は後半から伊藤槙人にチャンスを与え、その後のACLでは畠中がスタメンを続けたが、動き自体はよくなかった。チアゴの相棒役に苦労すると、チーム全体のバランスも揺らぎかねないと思う。
今季はACLの過密日程を戦う必要もあるが、新型ウィルス対策で、日程そのものが流動的ということもあり、参加クラブには難しい事情がある。代表監督も務めたとはいえ、ポステコグルーもこのような戦いに慣れているとは言えないので、適応は簡単ではないはずだ。
また、仲川や遠藤、喜田などには移籍のリスクもある。CFGへの加盟は世界的な情報網を生かして、一貫した強化を行える基盤を得る一方で、日本で発掘された優秀な才能を世界へと送り出していく側面も備えている。その点で、若干の値引きは必要であろう。
6位 浦和レッズ
今季、プレ・シーズンでポジティヴな表情が窺えるのはガンバ以外に、浦和レッズがある。昨季はオリヴェイラ監督がシーズン途中で指揮権を奪われ、後任の大槻監督が現場に復帰して悪戦苦闘したが、リーグ戦は降格も懸念される低空飛行に終始し、ACLは決勝まで進んだことは立派だが、中東チームの前に何もできずに完敗した。
退潮傾向にあるチームを生まれ���わらせるべく、大槻監督はフォーメーションを3バックから4-4-2に組み替え、新シーズンに備えている。すると、戦術的な流動性は出にくいものの、各個のタスクが限定されるシステムがよく機能し、選手が躍動し始めた。鳴り物入��で加入したものの、ロング・ポジションに悩んだSBの山中なども実力を発揮し始め、マリノス時代の勢いが鳴りを潜めて、過去2シーズンはベンチに甘んじたMFマルティノスの好調も伝えられている。
大槻監督は最先端の戦術をバリバリ埋め込んでいくような手腕はないものの、選手のタスクを理解させ、長所を研磨していく指導力には長けている。一時期、代表でも注目されたMF長澤や、個性的な突破力をもつMF汰木などもブレイクの可能性がある。
そして、今季の掘り出し物は、FWレオナルドだろう。当初、これといって際立ったステイタスはなかったが、岡野オーナーのJ3鳥取から、J2新潟へ渡り歩き、2つのカテゴリーで連続して得点王となったスピード感あふれるアタッカーの存在が、近年は「興梠FC」と揶揄されるまでになったレッズの攻撃陣を変えてくれるかもしれない。
昨今は人気の退潮も指摘されるようになったリーグの鑑としてのクラブに、復活の気配が窺われるのは悪いことではない。ただ、後ろの危うさは相変わらずであり、槙野らがさらに年齢を重ねてきたにもかかわらず、後継の補強がなかった。槙野、マウリシオを中心軸に、鈴木大輔、岩波らが競争する形となるが、やや手薄なのは否めないところだ。
7位 川崎フロンターレ
この低い順位に、川崎を置くのはすこし勇気がいる。ベストメンバーはなお有力だが、年間を通しての一貫性をみると、やや層の薄さが目立つのである。また、負傷中の中村憲剛を中心に、家長、小林悠などの主力が、年齢的にフル稼働できるかわからないのも不安要素だ。好調であれば手のつけられない天才の家長も、昨季はゴールがなかった。そのなかで、キープレーヤーとなり得た阿部を手放したのも痛い。
一方で、CMFのクオリティは全球団のなかでもピカイチである。当面、憲剛を除くとしても、大島と、U-23でブレイクした田中碧を中心に、守田、下田といった活きのいいタレントが揃う顔ぶれは魅力的であり、器用な守田に至っては昨季から偽SBのような形で、最終ラインでも起用されるようになった。今季は4-3-3に組み替え、そのような戦術への適応に向けて、本格的なトレーニングに取り組んでいる。このシステムに特徴的な動きによくフィットしそうな選手としては、SBの登里をはじめ、守田、アタッカーでは脇坂や長谷川、斎藤、旗手など豊富なリソースがあり、もともと試合のなかでのポジション調整は得意なチームであることから、大きな可能性を含んでいる。
もっとも、これらの若いタレントは近年、日本に目をつけてきている海外クラブの草刈り場となり得ることも否定できない。最近では、このファクターを重く捉えないといけなくなってきた。例えば、田中碧は東京五輪があるにせよ、その前後にある夏の移籍で、ヨーロッパのクラブに移る可能性が高いのではないか。川崎はエウシーニョの例でも分かるように、財政的にはきわめてシビアなルールがあり、引き止めに大金を投じるようなことはしないクラブだ。親会社である、富士通の業績が渋いこともある。
もちろん、優勝シャーレの奪還も十分に可能なメンバー構成と、戦術ではあるだろう。様々なリスクに対して、4年目となる鬼木監督のマネージメントが問われるシーズンになるだろう。
8位 ヴィッセル神戸
フィンク体制がようやく固まってきたヴィッセルだが、このクラブの着火剤は言うまでもなく、強欲で、要求のシビアなオーナーの側にあることは間違いない。初めての天皇杯を獲得しての今オフは、昨季のフェルマーレンなどの加入を先行させていたこともあり、資金力に対して、補強は物静かなものになった。夏以降はダヴィ・シルバや、ペドロといったスペインの名プレーヤーの加入も噂されているが、どこまで本当になるかはわからない。
清水からFWドウグラスを補強したのは大きいが、当初、2億円ほどといわれた年俸も、移籍元である清水の頑強な抵抗にあい、3億円ほどに膨らんだと噂されている。ブラジルの代理人は、本当に遣り手である。しかも、清水が昨季前に、中国クラブとのマネーゲームに勝って、確立した契約を反故にする解除金を満額払ったうえでのオペレーションであり、さすがの神戸にも重い投資になったことは間違いない。
イニエスタ、噂のスペイン人選手たち、ドウグラスは、年齢を考えてみても、その後、売り抜けすることができない片道の投資といえる。もっともイニエスタ加入によるリターンは、クラブ・レヴェルを越えて大きなものになったが、クラブのバランス・シートそのものは他の堅実な運営をするクラブや、一般の企業からは理解しがたいものになっているはずだ。
天皇杯では、古橋と藤本という日本人の元気のいい2FWが相手を追い回し、その他の選手が的確にレーンを埋めて、ボールを拾うことで、ピッチを支配していただけに、この投資が本当に正しいものだったのかについては疑問が残る。SB西の残留には成功したものの、中盤から後ろの層の薄さも改善しなかった。
スーパーカップでは相手側の自滅もあり、クレイジーなPK戦の末に貴重な賞金も手にしたが、チーム戦術というよりは、イニエスタ、山口、古橋、酒井などへの依存体質が生まれており、チームとして、どれほど高く機能するかには疑問のほうが大きくなった。すこしでもうまくいかなくなると、オーナーが悪魔の顔をみせ、チームをバラバラにしてしまう可能性もあるのだ。このヒステリー体質は、誰にも止められない。
また、大きなリスクとして、古橋の海外移籍も現実味が高まってきている。それまでに、ACL初戦で活躍した小川などの成長が、どこまで来ているかが鍵になるだろう。相手がACLのレヴェルに適応していないマレーシアのクラブだったとはいえ、そこで証明した小川の得点力は高いが、古橋のアグレッシヴな動きと比べると、まだまだ見劣りがする。
また、中盤では安井や郷家の成長も期待される。郷家は高校時代の活躍などから見��も、アタッカーにちかい中盤と思われてきたが、ACLでは山口の離脱から緊急でこなした、やや守備的なタスクも柔軟に務めることができた。柏木のように、柔軟性のあるタレントになれる可能性も示したのはポジティヴなことだろう。
9位 清水エスパルス
贔屓のチームゆえに、優勝を信じてサポートするが、冷静に分析すれば、1桁の順位を獲得するのが最初の目標だろう。経営陣、スカウト体制、監督・コーチ陣、選手を大幅に入れ替え、一挙に成功を掴む体制は出来上がっているものの、オリンピック・イヤーということもあり、準備が例年に比べても短いのに加えて、体制の確立が遅れたことは決してポジティヴとは言えない。そのため、例えば、スイスからの加入がほぼ確実と言われているFWカルリーニョスの加入は、まだ正式に発表できる状況にない。
また、エウシーニョが怪我の影響で、チームに合流できていないほか、中盤のダイナモであるヘナト・アウグストも、昨季中の腕の怪我からの快復過程にあり、ボディ・コンタクト以外のところでコンディションは上がっているものの、起用は3月から4月にずれこむだろう。そのほかの選手にも獲得交渉を行っているようではあるが、2月、3月の時期に行われる6試合は、現有戦力によるサバイバルとなりそうだ。
それでもポジティヴな雰囲気に満ちているのは、昨季優勝の横浜FMを現場レヴェルで強烈にコントロールしてきたピーター・クラモフスキー監督の加入が大きいのだろう。システムも横浜FMのミラーとなる4-3-3のアグレッシヴなスタイルに切り替わり、まだ完成には程遠いものの、ドウグラスの高さと尋常ではない決定力に頼った昨季からは、攻撃パターンが圧倒的に増えているのは明らかだ。
ドウグラスのほか、SB松原もベルギーにフリー・トランスファーとなり、年々、タレントを喪っていく現状ではあるが、新任の大熊GMは、それでもサポーターのポジティヴな反応を生むだけの的確な補強策を進めており、クラモフスキーが求めるフットボールのスタイルに、選手たちも懸命に適応しようとしている過程をみると、感動的でさえある。
かといって、結果が出るかは別問題だ。TMでは不用意なミスからの失点も多く、カウンターの対応など、課題も依然として多い。ブラジレイロ・セリエAのセアラーで主力級だったCBヴァウドが加入したが、トリッキーな日本のリーグでの実績はなく、若い立田とのコンビが予想される守備陣の再構築は決して簡単ではない。しかし、GKにはコロンビア王者から、足もとの技術に優れたブラジル人の正GKネト・ヴォルピを獲得するなど、期待感のある補強はできた。
先にも述べたように、先行する横浜FMの戦術完成度には、まだまだ隙がある。清水は今季中における若手の移籍リスクは少なく、スカッドも当初は大きめになっており、カップ戦のターンオーバーにも余裕がある。この強みを生かし、高度なトレーニングで選手たちが覚醒していった場合、ひょっとすればひょっとするという可能性もあるチームに生まれ変わった。
なお、どれほどの戦力になるかは定かでないが、タイでは、わが国のカズ選手のように英雄視されるFWティーラシン・デンダーの加入も話題性がある。移籍元のムアントンFCとも濃密に手を組んだ移籍は、東南アジアにおけるクラブのブランド価値を高めるのにも貢献するはずだ。今冬の獲得は見送ったようだが、タイU-23代表のSBティタトーンの加入などにつながれば、それはそれで面白い。
ティーラシンは一昨シーズン、在籍した広島では1年で6ゴールを記録。後半は重要な戦力とまではなりきれなかったが、それでも、十分にポテンシャルを評価されていたということだ。身長はやや足らないが、スキルフルな選手で、ミートもうまく、ヘッドの技術も高い。実績十分の元エース鄭大世、大分から新加入の精力的なFW後藤などとポジションを争う存在として、期待は大きい。
10位 セレッソ大阪
J2でヴェルディ川崎を指揮したロティーナが就任して、セレッソはキャラ変し、相手よりも多く獲るサッカーから、まずは守備を固めて、手堅くキープしてボールを握る戦術に移行して、リーグ屈指の守備網を築き上げた。その一例として、一昨季まではすこし足らない存在と思われていたCB木本は今オフ、各クラブが狙いをつける人気株となったが、本人は残留を選択した。これは、クラブにとって大きな決断だった。
チームを離れるとみられていた攻撃の要ブルーノ・メンデスも、レンタル延長に成功し、大きな補強がなくとも、チームの基軸はしっかりと残すことができた。ここに、ベルギーではそこそこの得点力を見せ続けながらも、ついに帰国を選んだFW豊川を加え、山形からはスピード感あふれるサイド・プレーヤーの坂元を、桐光学園からは欧州のビッグ・クラブも熱視線を注ぐ若手のタレント西川潤が加わり、前線には厚みが増した。ただし、西川は早い段階で、ビッグ・クラブに引き抜かれる可能性が指摘されている。
タレントが多くとも、起用できる人数が増えるわけではない。ロティーナのフットボールの問題点は、ボールを保持するにしても、攻めが遅いことであり、相手がリトリートしてからの崩しでは、なかなか効果的な攻めは見せられない。セレッソの布陣は、オーソドックスな4-4-2で変わりないだろう。ソウザが移籍したボランチに目立った補強はなく、デ・サバトと藤田が基本線になるとみられており、攻撃面で特徴が出せる面子とはいえない。
すると、攻撃面は前4人でのコンビネーションが中心となる。前線はブルーノ・メンデスを中心に、柿谷、奥埜 、豊川、都倉、鈴木などのオプションがある。サイドハーフは清武、西川、坂元のほか、新加入のルーカス・ミネイロと、残りの攻撃陣から選ぶ。駒は豊富だが、それよりも、前述のようにスピードアップした攻撃が構築できるかどうかが鍵を握るだろう。守備面の安定を生かすための、攻撃のアイディアに一貫性をもたせることが必要だ。
それがうまくいかない場合、自分たちから主導権を握ろうとするチームも増えた中で、どれだけポゼッションの優位を守れるかは疑問に思うところである。10位というのは、あまりにシビアな予想かもしれない。もちろん、うまくはまれば、優勝も狙えるメンバー構成である。
11位 サンフレッチェ広島
城福体制が期待以上のフィットをみせる広島だが、年々、戦力は渋い状態が続いている。昨���の目玉だった攻撃的なSBサロモンソンは、ディフェンス・ラインの中核とはなれずに、期限付きで放出された。昨季途中からFWパトリックもチームを離れ、今季はさらに中盤の汗かき役であった稲垣や、ストライカーとしてそこそこの働きを見せていた渡も放出した。
ハイネルやレアンドロ・ペレイラという活躍選手を、期限付き延長でクラブに残せたのはポジティヴだ。新加入の目玉であるエゼキエウはまだ21歳で、トリッキーな技術をもつようだが、線が細く、まだ州レヴェルでの活躍しか見られない。むしろ、松本から加入した永井龍のほうが、このチームで可能性がある。
フォーメーションは3-4-2-1となり、前線はドウグラス・ヴィエイラを中心に、森島や川辺が掻きまわす間に、サイドのハイネル、柏が入り込んでくる攻撃パターンが強力だ。稲垣を放出したことで、相変わらず、中盤の軸は青山だろう。誰もが認めるクオリティの高いプレーヤーではあるが、年間を通じての活躍は期待できるのであろうか。守備面では荒木、野上を中心とするディフェンス・ラインに、名古屋から櫛引が加わったのは大きい。代表にも召集された大器、荒木の成長も楽しみだが、その分、移籍リスクも嵩む。
スタメンは十分に強力だが、層が厚いとは言いかねる。年間を通しての一貫性ということで、このクラブには脆弱性が見出せる。しかし、そのような状態でも、ここ数年は下馬評をはるかに上回る安定の実績を挙げてきており、それが崩れるはっきりした兆候も見出せない。
戦力の問題以上に、サポーターとクラブの関係は決して良好とはいえないようだ。新スタジアムの建設場所が決まるなど、ポジティヴな要素も出てきた一方で、アウェイ・ユニフォームをめぐっては他クラブとの連携で、日の丸をモティーフにした赤を採用し、伝統的なチームカラー(紫)とは異なるうえに、広島だけに「カープ・カラー」と揶揄されるなど、ゴタゴタが絶えない結果になっている。サポーターからの反対意見も多く出されたようだが、現時点でクラブに変更の意思はない模様だ。
サポが試合をするわけではなく、また、ユニフォームのことでサポがまったく応援を放棄するとも思えないが、ワン・チームとなって戦うのにネガティヴな要素であることは間違いない。
12位 大分トリニータ
昨季は一時、上位を維持するなど、J1昇格年でも片野坂監督の構築する特異なサッカーは十分に通用した。戦力を上回る強力な実績をあげたが、終盤は息切れがみられ、研究もされたのか、中位に落ち着いた。
若いタレント=オナイウの復帰はならなかったが、今季も主力級の移籍はなく、質の高いサッカーが崩れることはない。移籍市場では地味な動きだったが、FWの渡と知念を加え、弱点である攻撃の切っ先に的確な補強がなされた。両者とも厳しい競争やチーム事情のなかで、活躍が限られていたものの、大分ではブレイクが期待できる素材である。仮に彼らがフィットしない場合でも、チームで長くやってきた三平が控えているのは大きい。
さらに、ロドリゲス監督のJ2徳島では、その躍進を演出したMFの野村もかなりのブレイクが期待されている。小塚と組む2シャドーは、野村のほか、軽快な動きとテクニックを誇る町田という可能性もある。サイドハーフには田中と松本というタレントがおり、3バックからも岩田や三竿が機をみて飛び出し、どこからでも攻撃が成り立つ柔軟性のある戦術はピカイチだ。さらに、香川の加入で、4バックのオプションもあり得るようになった。
この状況で、大分を低くみる理由はないが、私の勘が苦戦を告げている。片野坂監督は、これまでやってきたことを、さらに研磨するためのアイディアをもっているのであろうか。グァルディオラの、マンチェスター・シティをみてみよう。多くの指導者が参考にする、あれだけ成熟したはずのチームが、結果的にはまだまだ上位にいるが、リヴァプールとは差を開けられ、歯車が狂うと格下相手にも勝ち点を落とすようになってきた。CLの結果にもよるだろうが、ペップは近い将来、チームの指揮権を失うかもしれないと噂されている。
13位 コンサドーレ札幌
1季を過ごしたメンバー全員の残留は、ある意味では最強の補強である。ペトロヴィッチの号令一下、その荒業をほぼ実現した札幌だが、より攻撃的なスタイルに移行している過程であり、プレ・シーズンではややネガティヴな結果が聞こえてきている。昨季も、大分と同様、前半戦は周囲の予想を上回る結果を残していたが、終盤まで上位に留まることはできなかった。
新シーズンは代表にも定着しつつあるFW鈴木武蔵や、FKを武器とするDF福森などの移籍なども取り沙汰されたが、岩崎を除く、貴重な戦力の保持に成功した。今季はそのベースに基づき、1対1の競り合いを軸とした新しいフットボールが、まったく仕上がっていないようだ。実際の試合をみないとわからないものの、そのキーワードから想像できるのはイタリア/セリエAに所属する、アタランタのガスペリーニ監督を見本とするスタイルだ。
昨季のメンバーでいうと、例えばフィジカルに優れたCBの金眠泰が積極的に、相手前線のボール・ホルダーに食いついた途端、すべての選手が相手と1対1になる形をつくり、オール・コート・マンマークでボールの行く先を塞いだ上、そこで奪ったボールを素早く相手ゴールまで運ぶというアグレッシヴな戦い方だ。激しくボールに食いつき、球際に妥協せず、相手のロストを誘うのが特徴だが、1対1が外れてしまうと、背後に広大なスペースを与えることになり、リスキーでもある。フィジカルの強さと、タフなスタミナに自信がないとできない戦術である。アタランタは、この新戦術で中小の育成型クラブでありながら、国内リーグの上位に浮上するだけではなく、欧州で最高ランクのコンペティションに当たるCLでも、旋風を巻き起こしている最中だ。
正にペトロヴィッチが、全員残留を勝ち取ってこそ、初めて選ぶことができた戦術である。これがうまくいけば、札幌は確かに大きな野心を達成できるだろう。それだけのタレントも揃っているはずだ。ただ、ジェイのように年齢を重ねた選手や、アンデルソン・ロペスのように攻撃的な選手にはハードルが高いようにも思う。福森も1対1ということでいえば、ディフェンス面で甘いのではなかろうか。
誰もやったことがないサッカーに挑戦する!その志は、大いに応援したい気持ちもあるのだが。
14位 名古屋グランパス
ここ数シーズンは他が羨むような戦力を整えながらも、期待された結果とは遠いシーズンを送ってきた。昨季途中で、ついに風間監督を諦めたが、後任のフィッカデンティも、正反対のサッカー観からチームを建て直せたとは言いがたい状況だった。新シーズン、クラブは監督を信じ、続投させた。一方で、攻撃的なチームの構築を命じている。この矛盾が、再び名古屋の足を引っ張るのは目に見えている。
フィッカデンティはイタリアのプロヴィンツィアで指揮を執ってきた叩き上げの指導者で、セリエA時代のチェゼーナでは、その後、インテルで長く活躍することになる長友を抜擢したことで有名だ。その手堅い手腕に注目し、FC東京が日本に連れてきてからはJクラブに定着して、鳥栖でも実績をあげ、この程、名古屋のファイアーマンに指名された。いずれも守備に軸足を置いたチームづくりであり、攻撃的なスタイルには挑戦したことがない(イタリア時代はわからないが)。
戦力的には、さすがにトヨタ・マネーが効いており、既に一流のものを揃えていて、今冬は比較的、控えめだが、十分なものを維持している。一線級の選手ではジョー、長谷川のバックアップで、質のいい活躍を見せたFWの赤崎と、スキルフルなサイドプレーヤーとして、様々な高さで起用された和泉が、チームを後にしている。さらに、若手のDF櫛引と、経験豊富なSBの金井が放出された。
一方で、横浜FMでは怪我人の穴を埋め、優勝にも貢献したマテウスがレンタル・バック。五輪代表候補の攻撃的なタレントである相馬も鹿島から戻ったほか、湘南からは精力的なポスト・プレーヤーの山﨑、川崎からは気の利いた動きができる「優勝請負」MF阿部、広島からも足を止めない守備的な中盤の稲垣という特徴あるキャラクターを次々に入手した。昨季の戦力と合わせ、強力なスカッドが完成したのは間違いない。
攻撃面では常にJのトップに位置するFWジョーの決定力と、際立った攻撃センスをもつガブリエル・シャビエルの存在感が大きいが、ジョーは現時点で故障しており、年齢を重ねた彼と、安定感を欠くシャビエルは、年間を通して計算できるアタッカーとまでは言えない。それに加え、昨季は前線で大きく成長し、これら2人をあるいは越える存在感を放っていた長谷川アーリアジャスールも、しばらく戦列を離れることになりそうだ。
新加入の山﨑と、突破力のある前田に、阿部、マテウス、相馬が加わるユニットは十分に頼りになると思われるが、ここへきて、LSBにも不安が出てきた。このポジションにも適応できる金井は清水に新天地を求めたが、残ったメンバーに怪我が相次いでいるのだ。この状況では、昨季の川崎のように、中盤の選手の偽SBとしての起用も考えられる。例えば、阿部はそのような役割をこなすことができる柔軟な能力をもっているはずだ。
CBも含め、後ろはやや手薄な印象だ。風間時代と比べ、フィッカデンティが就任してからの名古屋のポゼッションは悪かった。その反省を踏まえて、主導権を握る攻撃の構築が、このあたりの弱点をカヴァーするはずである。しかし、それならば、もっと適任の指導者がいたのではなかろうか?
15位 湘南ベルマーレ
湘南、鳥栖、仙台、横浜FCが、今季のボトムにちかいと思われる。それぞれにネガティヴなポイントがあるが、湘南の場合は攻守の要であったDF山根と、FW山﨑の離脱が痛すぎるのは確かだろう。ただし、FW岩崎や、MF茨田と福田、三幸、CB大岩、SB馬渡など、計算できる補強は十分にできた。
浮嶋監督は、問題になった曹元監督とは対照的に、人柄は優しめの指導者と思われる。ただし、湘南が一時代を築いたブートキャンプ方式を捨てるとは思えない。他サポからすれば、「浮嶋さんって誰?」という感じだが、横浜FCと湘南で長く育成のほうに携わってきた。そのステイタスで、難しい時期の指揮を執り、そのままの指揮権が認められたのだから、素材はしっかりしている。
新加入のタリクはノルウェー代表ではあるが、実は北アフリカの生まれで、典型的なノルマン人種のように長身ではないため、2トップの確立を探っている。茨田や三幸といったメーカーがいるため、トップだけではなく、サイドからの侵入が攻撃の鍵を握ると思われるのだ。
特に攻撃の構築は難しく、守備にも難しい点はいくつかあるが、清水との最終チェックでは手ごたえを感じたようだ。正直、自分たちでも、どれだけ通用するかは予測できないところが大きいのだろう。しかし、パワハラ監督のほうがよかったと言われたくはない。これまでのシーズン通り、クレヴァーに勝点を獲得していってほしいものである。
16位 横浜FC
横浜FCはPO圏でも、自動降格は免れると予想する。戦力は、確かに見劣りする。だが、下平監督は十分でないリソースを十分に生かして、難しいJ2を2位で通過させ、その戦いぶりには安定感があった。
J2では安定的に得点しながらも、J1から声が掛かることはなかったイバのようなストライカーが、J1でどれほど活躍できるかはわからないが、転じて、一美の獲得は間違いなく大きい。中盤には、技術のしっかりした手塚を加え、爆発的なスピードをもつSBのマギーニョも、期限付きで獲得した。水戸から個人昇格した志知も質のいい選手と聞いている。
カズ、俊輔、松井、レドミなどの昔の名前で出ている、話題性のあるメンバーは、あまり戦力にはならないだろう。俊輔がトップ下で起用されるとの報道もあるが、俄かには信じがたく、年間を通じた一貫性も期待できない。しかし、その場合はハーフウェイよりやや前方に位置して、精確なロングボールでサイドを混乱に陥れるか、逆にサイドに開いて、斜めに中央のターゲットを狙う戦術が予想できる。
一方で、GK六反は精神と肉体の不調であるオバトレから快復してきており、十分な戦力になり得るはずだ。清水での好調期のパフォーマンスを考えれば、重要な補強であった。カズにも似たストイックな姿勢をもち、若手への影響力も大きい選手だ。
問題は、チーム全体の運動量であろうか。J1のハードワーク��、J2のそれと比べても、���るかに質が高く、タフなものが求められるからだ。それに耐えられるだけの選手が揃っているのかどうか。
メンバーも大きく変わり、下平監督にはまた難しいミッ��ョンが待ち受けている。しかし、柏時代にはJ1屈指のマネージメント能力を示し、不幸にして、レイソルのJ2降格の起点にはなったものの、その実はACLへの対応で不調だった早い時期に、クラブが我慢しきれなかったことが大きかった。フリューゲルス消滅から13年。それとはまったくちがうチームの内実にはなっているものの、多くの人が心密かに気にかけているクラブであることに変わりはない。
17位 サガン鳥栖
ネットゲーム大手のサイゲームスの撤退に次いで、DHCがスポンサーから撤退し、それに代わる大きなスポンサー契約は結ぶことができなかった。フェルナンド・トーレス獲得というお祭り騒ぎを頂点に、鳥栖の陣容は大きく厳しさを増してきている。昨季は最終戦で清水に敗れ、最後は他力本願ながら、POを戦わずに済んだ。
今季も重要なタレントの多くを喪ったが、フロントもできるだけのことはしてきている。攻撃面では強烈なキックをもったチアゴ・アウベスを残留させ、金森も完全移籍で獲得し、チームに残留させている。LWGのクエンカや、攻撃的な位置でポリヴァレントな働きをみせる小野を喪ったのは大きいが、鹿島で一世を風靡したFW金崎や、ハートの強いクラブの象徴であるFW豊田がいるほか、ウイング的な動きが鋭い安庸佑なども残留し、アタッカー陣は十分に強力で、ヴァリエーションが揃った。
サイドプレーヤーとしては小谷松を獲得、最終ラインに神戸の宮を獲得するなど、目を惹く加入も演出した。GKは足もとの自信がある高丘が昨季、躍進をみせたが、松本から加入の守田も「1番」をつけ、熾烈なレギュラー争いがみられる。
これらのタレントを、金監督がブート・キャンプ方式の厳しいトレーニングで鍛え上げて、戦力を整えていくことになると思う。カレーラス体制に始まり、どん底に落ちた状態から、昨季、クラブをJ1残留に導いた金の指導力は十分、評価に値する。厳しい状況にもかかわらず、勝点を稼ぐ武器は十分に豊富といえる。中位進出はぐらいなら、やりようによっては可能性のある戦力とみている。
18位 ベガルタ仙台
戦術家の渡邉監督を切り、隣のJ2山形から木山監督を引き抜いて起用した。あくまで攻撃的なサッカーを志向する前監督の継続を選ばず、より現実的な選択がよいとする判断だ。内情はわからないが、フロントと監督の間で、深刻な齟齬があったように見受けられる。木山も、前監督と同様にクレヴァーなチームを構築するが、やや守備的なことは否めない。
攻撃的なサッカーがすべてのクラブにマッチするわけではないが、今季のトレンドをみる限り、仙台はかなりの我慢を強いられるはずである。
才能ゆたかなプレーヤーであったSB永戸がステップアップし、昨季のキャプテンを務めた大岩も、他チームへと去った。補強も渋いが、FW赤崎と、DF浜崎の加入は、ポジティヴである。ベストメンバーをみると、十分にものになる戦力が整ったとみるべきである。堅い守備を武器に、前線は絶対的な高さを誇る長沢の落としに、ジャーメインやクエンカが反応する。これらのタレントの決定力は、決して見劣りしない
しかし、ここにきて、その鍵となる長沢とクエンカの離脱が明らかになった。赤崎やゲデスもいるが、当初、構想した戦術は採れないかもしれない。ただ、赤崎を中心に、道渕、中原、石原、椎橋、松下らが掻きまわす布陣は、相手にとって、かえって厄介かもしれない。
J1チームとして、恥ずかしくないだけの戦力は揃えてきた。横一線のサバイバルに、自信をもってチャレンジできるはずだ。
1 note
·
View note
Text
ひとみに映る影 第七話「紅一美に休みはない」
☆プロトタイプ版☆ こちらは無料公開のプロトタイプ版となります。 段落とか誤字とか色々とグッチャグチャなのでご了承下さい。 書籍版では戦闘シーンとかゴアシーンとかマシマシで挿絵も書いたから買ってえええぇぇ!!! →→→☆ここから買おう☆←←←
(※全部内容は一緒です。) pixiv版
◆◆◆
ただただ真っ白な空と海があった。 天地を分かつ地平線すら見えないほど白いその空間に、私、ワヤン不動という影だけが漂っていた。
未だ点々と炎がちらつくその身体は、浅い水面に大の字に浮き、穏やかなさざ波に流されていく。 ここはどこだっけ、私はどうしていたんだっけ。 そういった疑問は水にさらされた炎と共に鎮静していった。
遠くに誰かがいる気配がした。軋む身体を起こすと、沖縄チックな紅型模様の恐竜が佇んでいる。 濡れて重たい両足を引きずり、そこに近づくにつれて、段々と海は深くなり、かつ水が温かくなっていく。 立ったまま胸まで浸かる程深くなると、まるで露天風呂に入っているように、頭がぼーっとしてくる。
恐竜の隣には小さな足場とベンチがあり、可愛らしい白装束を着た金髪ボブカットの女性が座っていた。 丸く神々しい後光がさしていて、顔は逆光でよく見えない。天女だろうか。 ベンチから足だけを温水に投げ出し、足湯を楽しんでいるようだ。私は水中からそれを見上げている。 (ああ…誰だっけこの人。どこかで会ったことがある気がするけど…) 挨拶するかどうか迷う。気まずい。いずれにせよ、何か声はかけよう。 ここはどこですか、とか、あなたは誰ですか、とか… 「…アガルダって、何なんですか」 いや、どうしてそう��るの。私。完全に変な人じゃん。 だめだ、頭が回らない。案の定天女は苦笑した。 「いきなり凄い事聞くよね」
「知らないんですか?金剛楽園アガルダ」 「あんただって知らないんじゃん。 まあでも…金剛有明団(こんごうありあけだん)っていう、なんかこう、黒魔術師達の秘密カルトがあるらしいよ。 世界中から霊能者の魂を収集してて、何かにつけて金剛、金剛ってウザい喋り方するんだって。それじゃない?多分」 「ああ。それですね」 「てか、そんなの聞いてどうするの」 「滅ぼす」 「ウケる」 天女はコロコロと笑った。
「ここは何なんですか」 「私の夢の中…それかあんたの夢かも? ま、どうでもいいんじゃない?」 「あなたも金剛の使者?」 「まさか。私だって昔、観音和尚様にはお世話になったんだよ?」 「え…」
逆光の影をエロプティックエネルギーでどかして、私は改めて天女の顔を見た。 ああ、そっか…金髪にしたんだ。中学の時はさすがに黒髪だったよね。 髪、そうだ、髪だよ。私はその天女…いや、その祝女に問うた。
「あのさ。どうでもいいけど…ゴムか何か持ってたりしない? さっきから髪がメチャクチャお湯に入ってるんだ」
◆◆◆
何の脈絡もなく目覚めると朝になっていた。 私は怪人屋敷エントランスのソファで眠っていたらしい。 サイレンや話し声が騒々しい。外光が射しこむ窓越しに、救急車や数台のセダンが見える。 「一二、三!」 救急隊員さん達が、担架からストレッチャーに何かを乗せた。白い布にくるまれた、岩のような何かの塊を… そうか。ああやって外に出せているという事は、全て終わったんだ。 私達は殺人鬼を見つけて、悪霊を成仏させて…たくさんの命を救ったんだ。
「あ…紅さん」 譲司さんがこちらに駆け寄る。 「紅さん起きましたーっ!」 <ヒトミちゃん!>「オモナ!ヒトミちゃーん!」 オリベちゃんとイナちゃんも…みんなボロボロだ。全身煤埃や擦り傷だらけの譲司さんに比べればマシだけど。 オリベちゃんに肩を借りて立ち上がると…バシン!私は超自然的な力に頬を打たれ、衝撃で尻餅をつく。 「リナ…」
「アナタ、ワヤン不動になって、何回死んだの?」 「…」 「何人分殺されたの」 殺人被害者達の死の追体験。あの時はハイになっていて恐怖を感じなかったけど、今思い出そうとすると、身の毛もよだつ感覚が鮮明に蘇る。 「うう…数えればわかるけどさ…」 「じゃあ、二度と数えないことね。 アナタは…ちゃんと生きて帰ってきたんだから」 「え?」 宇宙人体のリナは長い腕で私を影ごと抱きしめ、子供をあやすようにぐしゃぐしゃに頭を撫でた。 「良かった…。アナタの精神がアレと相打ちにでもなったら、アタシ観音和尚に顔向け出来ないもの…」 初めて見た、いつも気丈なリナの泣き顔。彼女は涙を流しながら、人間の姿に縮んだ。 それはとても綺麗だった。美人だった。
その後私達は警察やNICの職員さん達から聴取を受け、昼過ぎにようやく解放された。 水家曽良は表向き被疑者死亡で書類送検とされ、未だ脳細胞が活動し続けている遺体は研究対象としてドイツのNIC本部に収容されるらしい。 待ちに待ったお蕎麦屋さんに私達が到着した時、既にテレビではニュース速報が流れていた。 皆神妙な顔で画面に見入っていたが…
ぐぎゅるるるる…
私の腹の虫が重い沈黙を破った。慌ててトートバッグを抱きこんでも、もう遅い。 「くくく…やるなぁ、あんた…」 ジャックさんやリナの表情にじわじわと含み笑いが浮かんでくる。 普段なら恥ずかしいとか、タレントとしてはオイシイだとか思うけど、なんかもうダメだ。 ぐぎゅぅぅぅるるる…空腹と疲労と寝不足で、私はリアクションの一つも取れない。 「笑うなや。ワヤン不動様昨日飲まず食わずで、あんだけ働いてくれとったんやから。なあポメ?」 「わぅん」 譲司さんとポメちゃんの優しみ。有難い。 でも、すいません。もう限界です。糸が切れたように私はテーブルに突っ伏した。 <や、やだ、ヒトミちゃん!? ていうか何その手、ダイイングメッセージ!?> 霞む意識の中、私はお品書きを指さしていた。 最後の力を振り絞ってオリベちゃんにテレパシーを送る。 <お願い、こ、これを…注文して下さい…!> <いや、私日本語読めないんだけど。 イナちゃん、これ(鴨南蛮)なんて書いてあるの?> 「アヒルナンバン大盛り」 「かもなんばん!!」 なんかノリツッコミしたら自力で復活できた。 代わりにリナ、萩姫様、ジャックさん、譲司さんが抱腹絶倒した。
ようやく腹ごなしを済まし、私達は民宿に戻った。 荷物を下ろすやいなや、全員示し合わせたように脱衣所へ直行。 昨日も入った露天風呂だけど、めちゃくちゃ気持ちいい! 「あーーーー!染み入るーーーーっ!」 「本当よぉ!アナタ達バカだわ、せっかく磐梯熱海に来たのに、ちっともお風呂入らなかったんだもの!ねえ萩ちゃん」 「同感同感!イナちゃんは日本の温泉初めて?韓国の方々も温泉好きなんですってね?」 「そです、私達オンセン大好きヨ!気が清められるですねー!」 <うちの風呂もこれぐらい広かったらなぁー。そっちはどう、ジョージ?> すると衝立一枚隔てた男湯からレスポンス。 「pH結構高いなー!」 <いやダウジングしてどうすんのよ!> 「冗談冗談。あのねー!そもそも空気がめっちゃええの! 湯気で保湿されとるし肺まで癒されるわ!なあポメ?」 「あぉーん!」 ポメちゃんも上機嫌のようだ。
私も男湯に声をかけてみる。 「ジャックさーん!うちのおんつぁどうしてますー?」 おんつぁは会津弁でバカの意。実は、プルパ型に戻った龍王剣をさっき男性陣に預けたんだ。 霊泉と名高い磐梯熱海温泉を引っ掛ければ、あれも少しはマシな性格になりそうだけど、女湯に入れるのはさすがに嫌だったから。 「おう、同じ湯船に入れたくねーからよ、言われた通り洗面器で漬けておいたぜ。 真っ黒なのは治んねえな!ハッハ…うおぉ!?」 「わぁ!」「きゃわん!」 男湯で異変!女子一同がそれぞれタオルや霊能力を身構える。 「ど…どうしたんですか?ジャックさん!」 「い、いや、その…龍王剣の中から…」 「中から…?」 「アー…剣じゃなくて、持ち手からなんだがな…あんたの和尚が馬頭観音になって出てきた」 「はぁ!?」
そんな馬鹿な。和尚様は成仏されたはず。 まあ、既に観音菩薩になられた和尚様が『成仏』というのもおかしな話だけど…。 「ま、まさか観音和尚、お風呂入ってるの?裸!?」 リナが衝立を覗こうと飛び上がった。私は咄嗟に影手を伸ばし、阻止する。 「こらっリナ!和尚様の前でそっ、そんな破廉恥をっ!!」 「うるさいわね!いいのよアタシはインターセクシャルだから、どっちに入っても! これは美的好奇心であって猥褻な気持ちは一切ないわよ!」 「ヒゲと声以外ぜんぶ女のクセに何言ってるんだっ!やーめーなーさーいってのーっ!」 「アイタタタ、暴力反対!アナタだって本当は見たいんじゃないの?」 「んなわけあるか!!そりゃもう一度会いたいけど…っていうか小さい頃は一緒にお風呂入ってたもん!!」 「ずるい!このスキモノ!!」
すると衝立越しにヒョコッとポメちゃんが掲げられた。 もみ合っていた私達は不意をつかれて膠着する。 ポメちゃんの口には、何の異変も起きていない龍王剣プルパが咥えられていた。 「ハーイ、ドッキリ大成功!したたびでーす!」 譲司さんが裏声で腹話術する。 私とリナも、いつもテレビでやっているリアクションを返した。 「「…ぎゃーっ!また騙されたーーっ!!」」
そうこうしているうちに、また日が沈み始めた。 夕方五時。荷物やお土産をミニバンに詰めこみ、私達は民宿を後にする。 本当は猪苗代湖や会津方面の観光案内もしたかったけど、NIC職員のオリベちゃんや譲司さんが警察で事件の後処理をするため、私達はもう東京へ戻らなければならない。 そこでまず、萩姫様を大峯不動尊へ送りに行った。
「あんな事があったけど、また遊びに来てね」 萩姫様はまた正装である���物に戻っている。けど、帯飾りや例のロケットランチャー型ポシェットといった小物に、オルチャンファッションの影響が残った。 「もちろん、また来るですヨ。ハギちゃんがバリとか韓国来る時も私呼んで下さいね」 そう言うイナちゃんの耳にも、萩姫様を彷彿とさせる黒い紐飾りピアスが揺れる。 通りがかりに寄ったお土産屋さんで売っていたやつだ。 私達一同と固い握手を交わし、萩姫様はお社へ消えていった。
◆◆◆
車に戻ると、道路沿いに小さな原付屋台があった。 ポッ、ポポポポ…ガラスケース内で、ポップコーンが爆ぜている。バターの香りが漂う。 その傍らではエプロンを着たジャックさんが、フラスコ型喫煙具を吹かしていた。 彼は私達が戻ってきた事に気付くと、屋台についている顔とお揃いのマスクを被り、スイッチを入れる。 ブゥーン…屋台の顔に仕込まれたスピーカーから、電子的ノイズが漏れる。
「アー、アー。ポップコーン、ポップコーンダヨ…ヨォ、ガキンチョ共! ポップコーンダッツッテンダロオラ!ポップ・ガイノウェルシー・ポップコーンガオデマシダゼェ!」 ボイスチェンジャー声に合わせて、屋台の顔ポップ・ガイはガコガコと顎を上下する。 何でちょっと逆ギレ気味なのかはよくわからないけど、これが彼の定型口上文なのだろう。 「今日ハ閉店セールダ、トビッキリノポップコーンヲ食ワセテヤル。 マズハオ前ダ、紅一美!」 ガコンッポン!ポップ・ガイの顎が大きく開き、口から焼きたてのポップコーンが一粒飛び出した。 それは物理法則に反して浮遊し、私の手の中に落ちる…あっつ! 「ソラ食エ、騙サレ芸人!アッコラ、フーフースルナ!」 「だ、誰が騙され芸人ですか!…あつつ!」 ポップ・ガイにそそのかされて、私は熱々のポップコーンを口に運んだ。 …結構しょっぱい。そして胸焼けするほど油っこい。けど、麻薬的な美味しさ。 アメリカ人の肥満率が高い原因��片鱗に触れた気がする。
ポップコーンを嚥下すると、私の足元で、影が独りでに蛇の目模様を描いた。 「これは…」 見覚えがある。安徳森さん…ファティマンドラの種に見られる模様だ。 ジャックさんはマスクを被ったまま、スイッチを切った。 「そいつはファティマの目、トルコではナザール・ボンジュウと呼ばれるシンボルだ。 邪悪な呪いや視線を跳ね返し、目が合った悪しき魂を抜き取る力がある。 あのクソの脳内地獄で、安徳森が俺達タルパを保護するためにばら蒔いてたやつだ。 あんたが本気で金剛ナントカと戦うつもりなら、持っていけ」 蛇の目模様は影に沈んでいった。 つまりジャックさんのポップコーンは、彼の命を構成する欠片だったようだ。 「ありがとうございます」 私はファティマの目という霊能力を授かった。
ジャックさんが再びスイッチを入れる。 「次ハオ前ダゼ、ジョージ・アルマン!」 ガコンッポン!射出された新たなポップコーンは、譲司さん目がけて飛んでいった。 アルマンは、譲司さんがイスラエルに住んでいた時の旧姓だ。 「あっつ、はふっ…ん? …ポップコーン種総量に対してバターが七〇%、レッドチェダーパウダーが五%、更に米油が…って、嘘やろ!?こんなに油使うん!?」 「バッカ、この野郎!読み上げるんじゃねえ!企業秘密だぞ! 養護教諭になるなら美味いポップコーンの一つも作れねえと、ガキ共にナメられるだろ」 「せ…せやな…?けどこれ、食べさせすぎたらあかんやつや! ほどほどに振る舞わせて貰うわ、ありがと」 譲司さんが授かった魂の欠片は、ポップコーンの秘伝レシピのようだ。 いずれバリ島に遊びに行って、ご馳走になりたいな。
お次はオリベちゃんだった。 <うわ、確かに凄くジャンクな味だわ。 これは…ああ、懐かしいなあ…!> オリベちゃんは目を煌々と輝かせて、ぼーっと中空を眺める。 「ちょっとアナタ、何が見えてるの?一人で浸ってないで教えてよ、ねーェ」 リナがオリベちゃんの眼前で手を振った。 <ごめんごめん。あまり懐かしいものだから… 私が貰ったのは、これ。テルアビブ・キッズルームの、たくさんの楽しかった思い出よ> オリベちゃんが淡い紫色に発光し、周囲がテレパシー幻影に包まれた。
オーナメントやおもちゃで彩られたカラフルな家で、様々な脳力を持つNICの子供達が遊んでいる。 人形ジャックさんは、幽霊の女の子とアドリブで物語を話し合い、それを器用そうな男の子が絵本に綴る。 幼いオリベちゃんは、人に感情を与えるエンパス脳力者の女の子と、脳波をぶつけ合いながら睨めっこをしている。 その勝敗を判定しているのは、弱冠八歳で医師免許を持つ天才少年だ。 部屋の奥では彼らの様子を、二人の優しそうな養護教諭さんが暖かい視線で見守る。 「まあ。アナタ、子供の頃から素敵なファッションセンスしてたのね」 <もちろん!なにせテレパシー使いはシックスセンスが命だもの!> 「うふふふ」 こうしてリナと会話するオリベちゃんを見ると、彼女のキラキラした笑顔は子供の頃から変わらないものだったんだとわかる。 『出てこいよ、ジョージ。みんないるぞ』 長い髪のサイコメトラーの少年が、クローゼットの扉をノックした。 すると、中から…分厚い眼鏡をかけた小柄な男の子が、前髪で顔を隠しながら、遠慮がちに現れた。 「オモナ!ヘラガモ先生、とてもちっちゃいなカワイイ男の子だったの!」 イナちゃんが両手を頬に当てた。確かに子供の譲司さんは、精悍な今の顔からは想像がつかないほど可愛い。 というより、先程のサイコメトラーの少年…例の殺された『アッシュ兄ちゃん』の方が、大人になった譲司さんによく似ている。 この二人の少年の魂が混ざりあって、今の彼があるという話を、まさに象徴しているようだ。
「ねぇジャック、アタシ達にはないの?」 「わう!わう!」 リナとポメちゃんがジャックさんの周りをくるくる回る。 「ア?ドーブツ共ニヤルポップコーンハネエヨ、帰ッタ帰ッタ」 「馬鹿野郎、ポップ・ガイ。宇宙人のお客様なんて上客じゃねえか。無下に扱うんじゃねえぞ」 「ショーガネー、コイツヲ食ライナ!」 器用にポップコーン機構を操作しながらマスクスイッチを切り替え、ジャックさんが腹話術を披露する。 ガコンッポポン!射出された二粒のポップコーンはそれぞれ異なる軌道を描き、リナとポメちゃん目がけて飛んだ。 「先に言っておくとな。リナ、あんたには、水家の中にいたタルパ共の情報だ。 あいつは記憶を失った後も、金剛の呪いの影響で、無意識にあらゆる霊魂を脳内地獄に吸収していた。 人間だけじゃなくて、土地神やら妖怪やら色んな奴を吸い取っていたから、見ていて退屈しなかったぜ。 タルパを作るのがあんたの本能なら、何かの役に立つかもな。だが物騒な怪物だけは作るんじゃねえぞ」 「わかってるわかってるゥ!ああっ凄いわ! ツチノコからゾンビまで…あーっ妖怪亀姫もいるじゃない!」 妖怪亀姫って…猪苗代湖を守る神様の一人じゃん。 まさか、ハゼコちゃんが暴れた時に逃げ出して、そのまま水家に魂を奪われたとか!? 私、昨晩とんでもない方を成仏させちゃったかも…リナが福島の神々を再建してくれる事を祈るばかりだ。 「ポメラー子のは夢の中で発現する。フロリダの農村の記憶だ。 何も無くてだだっ広いだけのクソ田舎だと思っていたが、犬にとっちゃ最高のドッグランになるだろうよ」 「ほんま最高やん!良かったなあ、ポメ。俺仕事さっさと済ますから、今夜は早く寝ような」 譲司さんがポメちゃんの頭を優しくなでた。ポメちゃんは黙々とポップコーンを食べている。 彼女と譲司さんが夢の中の大自然で駆け回る、微笑ましい光景が目に浮かんだ。
「じゃあ、最後はお前か」 ジャックさんがイナちゃんを見る。でも、イナちゃんは目を逸らした。 「私いらない」 「あ?」 マスクスイッチをオン。 「バカヤロー、オ前。俺ノポップコーンガ食エネエッテカ? 安心シロ、幽体デデキテルカラ、カロリーゼロダゾ」 「いらないもん」 「アァ!?」 スイッチオフ。 「何なんだよ?」 「だって…食べたらジャックさん消えちゃう」 「!」
ジャックさんとポップコーン屋台は、既に薄れかけていた。 自分の魂を削って私達に分け与える度に、彼は少しずつ摩耗していったんだ。 ジャックさんがマスクを脱いだ。 「あのな、俺は二十年以上前に殺されたんだ。もうとっくにいない筈の人間なんだよ。 だから、そんな事気にするな」 「ウソ。じゃあどうして、ジャックさんずっと成仏しなかった? 本当は、オリベちゃん達が見つけてくれるの待てたでしょ」 「…どうだかな」 「せかく会えたなのに、どうして消えなきゃいけない? これからオリベちゃんの子供育つを見ればいい、これからヘラガモ先生バリで頑張るを、傍で見守ればいい! どうしてあなた今消えなきゃいけない!?」 イナちゃんが握りしめた両手が、ジャックさんの胸を無情にすり抜ける。 ジャックさんは掠れた幽体でその手を優しく掴んだ。 「イナ」 「!」 そして、初めて彼女を名前で呼んだ。
「霊魂が分解霧散する事を、仏教徒共がどうして成仏だなんて呼ぶか知ってるか? 役目を終えて砕け散った魂は、エクトプラズム粒子になって、自然界に還る。そして、新たな生命に吸収される。 宇宙の営みってやつだ。宗教やってる連中にとっちゃ、それは宇宙や仏と一つになる、尊い事なんだそうだ。 俺は既にジャック・ラーセンじゃねえ。クソ野郎に霊魂を切り貼りされた、人工のクソ怪物だ。 それでも…お前みたいなガキの笑顔に弱い性格は、生前と変わらなかったんだよなあ…」
ジャックさんの目から涙が零れ始める。彼の霊魂が更に希薄になっていく。 「…オリベ。ジョージ。俺の事…諦めずに見つけてくれて、ありがとう。 おかげで、お前らと遊んだ記憶をまた思い出せた。 歪な関係だったけど…短い時間だったけど…クソ楽しかったよな。 …なあ、イナ。そんな顔するなよ。魂を清めるのが、お前の力なんだろ? だったら祈ってくれよ。俺が世界中に飛び散って、宇宙と一つになって、もっともっと沢山のガキ共を笑顔にできるように。 綺麗な花を咲かせる生命力になって。人間を動かすハッピーな感情になって。…最高に美味ぇポップコーンになって。 スリスリマスリ…って、祈ってくれよ。頼む…!」 ガコンッ!コロロロ…ぼろぼろに涙を零し、声をきらしながら、ジャックさんは最後のポップコーンを作った。 それはポップ・ガイの口から力無くこぼれ落ち、イナちゃんの足元を転がる。 「…頼むよ…」
イナちゃんはしゃがみこみ、そのポップコーンをそっと拾い上げた。 それはもはや喫煙具から立ち昇る煙のように、今にも消えてしまいそうな朧な塊だった。 「スリスリマスリ。スリスリマスリ」 ポップコーンはイナちゃんの両手に優しく包み込まれ、そのまま彼女の魂に溶けた。 「…それでいい。カナヅチは今日で卒業だ。もう溺れるんじゃねえぞ」 「ウン」
「イナ」 抱き合って、ぼろぼろに泣く二人。イナちゃんは顔を上げた。 薄れ行くジャックさんが、半魚人から人間の顔になる。 水家に似せられた髪型や背格好。ただ、彼はよりがっしりとした体格で、首が太く、彫りの深い黒い���を持つインド・ネパール系人種の男性だった。 「ジャックさん」 「…おっと、違う。これじゃねえ。これも作られた顔だったな」 魂がほぐれていくにつれ、より深層に眠っていた、彼の自意識があらわになる。 ジャックさんは、ジャック・ラーセンさんは、私達の前で初めて素顔を見せた。
「アイゴー…!」 「な、諦めがついたか?俺みたいなチンピラにこだわってねえで、もっと良い男を見つけろよ、イナ」
最後にそう言って、ジャック・ラーセンさんは分解霧散した。 本来の彼は…殺人鬼の言う通り、確かにちょっと魚っぽかったかも。 全身を鱗のような細かいタトゥーで覆い、オレンジ色に染めたモヒカンを側頭部に撫でつけ、ネジや釘が煩雑に飛び出した屋台やマスクと同じようにピアスまみれな… 言うなれば、ポップ・ガイのお父さんみたいな人だった。
こうして、私達は熱海町を後にした。 リナは千貫森に帰り、タルパ仲間と共に福島のパワースポットを復興する。 オリベちゃんは水家の遺体と共にドイツへ飛び、譲司さんはバリ行きを延期して警視庁公安部に向かう。 その間、イナちゃんは私の家に泊まって待機する事に。私の次のスケジュールは…連ドラ『非常勤刑事(デカ)』のロケで福井へ行くのが、明明後日。それまでは自由だ。 そして明日は私の誕生日!やっとイナちゃんと渋谷や原宿で遊べるぞ。 私はそう思っていた…渋谷スクランブル交差点にあのロリータ服の悪魔が現れるまでは。
◆◆◆
十一月六日、正午〇時。 ヴー、ヴー…トートバッグ内でスマホが震えた。画面には、『イナちゃん』。 「紅さん鳴ってるよ、ほら出てあげなさいよ」 ディレクター兼カメラマンのタナカDが、ファインダーを覗いたまま言う。 私は不貞腐れて電源を切った。 「二十歳になったのに、まだまだ大人げないなー。ま、ヘリコプターは機内モードってのも正解だけどね」 座席にふんぞり返ったアイドル、志多田佳奈さんが言う。 「私はヘリに乗せられるだなんて聞いてないです。 どうして誕生日にこんな所にいなきゃいけないんですか」
ここは東京上空千メートル、小型ヘリコプターの中。 だいたい私は非常勤刑事のロケで福井に行くんじゃ…多分、それすら事務所が用意した偽スケジュールなんだろうけど。 今度、ドラマ主演の伶(れい)先輩に言いつけてやるんだから! そもそも、どうしてこんな事になったのか。それは遡ること二時間前。
私はイナちゃんを連れて、竹下通り(たけしたどおり)でウインドウショッピングをしていた。 あそこはロリータファッションの聖地で、個人的にロリータにはあまり良い思い出がないから、普段足を踏み入れる事は無い。あくまで観光地だから連れて行くんだ。 そう思っていたけど、実際に行くと、普通に楽しかった。 猫の額ほど狭い路地に、各種ファストファッションの直営店から、煩雑なノーブランド品を売るセレクトショップまで所狭しと詰め込まれている。 更に中空には、死後ポップな姿を取るようになった霊魂や、人々の感情の結晶らしき可愛いモンスター、誰かが作ったマスコットタルパなどがひしめき合い、イナちゃんがそれを見て飛び跳ねながら歓喜する。 さながら多感で繁忙な思春期の女子高生の心を、そのまま結界にしたようなカオス空間だった。
服やアクセサリーなど、両手に戦利品入り紙袋を大量に持って、私達は電車で渋谷駅へ。 (この時、やたらめったら嵩張るロングブーツを二足も買って後悔したのは、言うまでもない。) そのまま観光を続行するのは難しいため、荷物は駅中にある宅配サービスカウンターに預ける事に。 ついでにイナちゃんが、コインロッカーからスーツケースを取り出し、それもバリへ配達して貰えるように手続きしたいと言う。
「テンピョウ書けました、お願いします」 「はい、少々お待ち下さい」 私はカウンター脇でイナちゃんが送り状を預けるのを眺めていた。 スーツケースの分と、原宿で買った荷物分。 「あと、これもお願いします」 「はい、かしこまりました」 ん、もう一枚?覗きこんでみると、そこにはこう書かれていた。
『お届け先 ゆめみ台 志多田佳奈様 品名 紅一美 ナマモノ/コワレモノ/天地無用 お届け希望日 今日 したたび通運』
『ヌーンヌーン、デデデデデン♪ヌーンヌーン、デデデデデン!』 天井スピーカーから阿呆丸出しなイントロが聞こえてくると同時に、私は条件反射でイナちゃんを置いて宅配カウンターから逃走していた。
『ヌーンヌーン、デデデデデン♪ヌーンヌーン、デデッデーン!』 階段を下り外に出る。こんなところで捕まってたまるものか。
『背後からっ絞ーめー殺す、鋼鉄入りのーリーボン♪』 出口付近にある待ち合わせスポット、モヤイ像が見えた。 …奇妙な歌を垂れ流すスピーカーと、苺の髪飾り付きツインテールが生えている。あのロリータ悪魔のシンボルが。私は血相を変えて更に走った。
『返り血をっさーえーぎーる、黒髪ロングのカーテン♪』 私を嘲笑うアイドルポップと、ただただスマホカメラを向ける無情な喧騒。 それらはまるで、昨日までの旅を締めくくるエンディングテーマのようだ。 但し、テレビ番組ではエンディング後に次回予告が入る。
『仕込みカミッソーリー入りの、フリフリフリルブラーウス♪』 そして次回が来たら、また過酷な旅に出なければならない。 嫌だあああぁぁ!行きたくないいぃぃ!! 私はイナちゃんと渋谷で遊んで、お誕生日ケーキを食べて、空港に見送りに行って、お家に帰ってゆっくり寝て、福井で女優をするんだああぁぁぁ!! ていうか考えてみたらイナちゃんもグルだったあああぁぁぁ!!!裏切り者おおおぉぉぉぉ!!!
『防刃防弾仕ー様の、コルセットーもー巻ーいてる♪』 スクランブル交差点に、爆音を撒き散らすアドトラックが現れた。…天井に、なんか生えてる。 『…ご通ぅぅぅ行ぉぉぉ中の皆様あああぁぁ!!』 渋谷駅に響き渡るロリータ声。諸行無常の響きあり。 ドゴッ!…体が乱暴にすくい上げられたような浮遊感。背後を振り向くと、宅配業者制服の男達が私を神輿みたいに担ぎあげている。 「オーエス!オーエス!」 『こんにちはァー、したたび通運でーーーす!!』 私はあれよあれよとスクランブル交差点へ運ばれ…トラックに集荷された!
『あーあー♪なんて恐るべきー、チェリー!キラー!アサシンだ!』 「何!?何!?何なんですか!!?」 男達が私に何かを背負わせ、トートバッグごとベルトで固定していく。 目の前では、いつの間にか宅配業者制服に着替えたイナちゃんが敬礼している。 「ヒトミちゃん、したたび通運空輸便だヨ!」 「え?は?は!?」
『破壊されしーオタサーからー…』 トラック天井に運ばれる。棒とロープが生えたバルーンクッション。 ああ。空輸便って。察した。『…遺族ーのー声はー確かに届ーいたー♪』
…わたし 童貞を殺す服を着た女を殺す服を作るよ もっともっと可愛くて 殺傷力も女子力も高い服を…
サビに差し掛かったアイドルポップが遠ざかっていく。 私は…飛んだ。逆バンジージャンプで射出されて、渋谷のど真ん中で空を舞った。 あーあ、結局また騙された。ばーかばーか。テレビ湘南に水家曽良の腐乱死体送りつけてやる。ばーかばーか。
そして無限にも思える長い一瞬の後、私は再び渋谷の地へ…落ちず。 なんとそのまま、上空を旋回していた小型ヘリに空中で捕縛され、拉致されてしまったのだ…。
「はーい、ドッキリ大成功!毎度おなじみ、志多田佳奈のドッキリ旅バラエティ、したたびでーす!」 放心状態の私をよそに、悪魔的極悪ロリータアイドル、志多田佳奈さんが『ドッキリ』と書かれたプラカードを掲げた。 異常が、事の顛末だ。(これは誤字じゃない。異常なんだ。) 「ちなみに今回のドッキリは視聴者公募で、ペンネーム『ビニールプール部』さんのアイデアをやらせて頂きました!ありがとうございました~!」 「何が視聴者公募ですか。あんた達全員ビニールプールに沈めてやろうか!? だいたい、どうしてイナちゃんまでグルなんですか!」 「あの子はねぇ」 タナカDが画角外から、私と佳奈さんの会話に割って入る。 「昨夜SNSに紅さんと福島観光してる写真をアップしてたから、アポを取ってみたら、あっさり快諾してくれてですね。 今日あなたが渋谷に行く事も洗いざらい教えてくれたよぉ。『カナさん一番好き日本のアイドル!』とか言ってね」 げ、そうだった!忘れてたあああぁ!! 宅配サービスカウンターに行くのも予定調和だったのかあぁぁ!! 「目的地に着いたら電話かけ直してあげなさいよ」 「目的地じゃなくて渋谷に帰して下さい」 「そう言うなよ、一美ちゃん。 今日から記念すべき新企画が始まるんだから」 「新企画?」
佳奈さんが座席の下からフリップを取り出す。 おどろおどろしいフォントで『調査せよ!綺麗な地名の闇』と書かれたフリップを。 「じゃじゃーん!新企画、『綺麗な地名の闇』!」 「何ですか、物騒な…」 「一美ちゃんはさ、ゆめみ台って行ったことある?」 「ゆめみ台?電車の乗り換えで通った事ぐらいはありますけど」 「ゆめみ台の旧地名は知ってる?」 「知らないです」 「ジャジャン!これです」 佳奈さんがフリップ上の『ゆめみ台』と��かれたポップなシールをめくる。 するとネガポジ暗転カラーで『蛇流台』と書かれた文言が現れた。 「じ…じゃりゅうだい…」 「蛇流台a.k.a.(アスノウンアス)ゆめみ台は、元々土砂崩れが起きやすい場所だったんだって。 だから今は人が住めるように整備されて、ゆめみ台って綺麗な地名になった。 それって涙ぐましい努力の歴史だと思わない?」 「はぁ」 「そこでね!この企画では、そーいう一癖あるスポットのいい所も暗部も、体を張って紹介していけたらなーって思うの! というわけで一美ちゃん、今日はゆめみ台国立公園でロッククライミングね」 「ああはいはい…はい!?」 「大丈夫!もう蛇流台じゃなくてゆめみ台だから崩落しない!」 「それ以前の問題です!ロッククライミングなんてやった事ないですよ!? どーして突然拉致されて、挙句崖まで登らなきゃいけないんですか!? 私まだ一昨日までの疲れが抜けてないんです!!」 「え?一昨日まで何してたの?」 除霊…とはさすがに言えない。 「…徹夜で…別番組の、廃墟探索ロケ」 「あ、その企画いいね」 しまった!鬼に金棒を与えちゃった! 「い、いえ、私はクライミングがいいな!その方が健康的だし!」 「ひょっとして一美ちゃん、お化けが怖かったのかい?」 「うるさい!」 カメラ外からタナカDにチャチャを入れられた。 怖いも何も、実際は私が分解霧散させちゃったけど。 そんな事より…
私はフリップ下部に書かれた幾つかのご当地ゆるキャラ達を見ていた。 ゆめみ台の物と思しき台形のパジャマ姿の子や、他にも鳩みたいなもの、犬みたいなものもいる。 その中に一つだけ異質な…毛虫らしきキャラクターを見て、私は戦慄を禁じ得なかった。 灰色の毛、歯茎じみた肌、潰れた目、黄ばんだ舌… 似ている。金剛倶利伽羅龍王に、あまりにも似ている。 「佳奈さん。この下に描かれたゆるキャラ達…まさか、今後これ全部まわるんですか?」 「ん?知ってるキャラがいた?」 どうやら…私に休息の時はないみたいだ。 これもイナちゃんが導いた、『気』の巡り合わせなのかもしれない。
金剛有明団、きっとすぐ近い将来相見える事だろう。 私はトートバッグの中で、静かにプルパ龍王剣を燃やした。
0 notes
Text
会社役員、会社員
1 幻の右 ★ 2019/08/19(月) 23:52:22.41 ID:2mYgh78z9 茨城県守谷市の常磐自動車道で起きた「あおり運転暴行」事件で、宮崎文夫容疑者(43)とともに、犯人隠匿の容疑で逮捕された喜本奈津子容疑者(51)。犯行の一部始終を収めた被害者のドライブレコーダーの映像には、喜本容疑者がガラケーを片手に被害者の車へ近付いてくる様子が映っていた。喜本容疑者は8月19日(月)早朝、宮崎容疑者と同じ茨城県警取手署に移送された。 宮崎容疑者がオーナーでもある大阪市内の自宅マンションでは、今年5月頃から2人の姿が目撃されている。2人は交際関係にあったという。取手署に移送される際も宮崎容疑者は手で顔を覆っていたが、顔を隠すのは2人とって日常的な行動だったようだ。 「夜に宮崎と女性を何度か見かけたが、2人ともいつもサングラスをして、帽子をかぶっていた。近所づきあいはもちろん、挨拶すらない。むしろ威嚇してくる感じで近寄りがたかった」(地元住民) 取材班が入手した映像でも、2人はサングラスをかけたまま食事をとっている。 サングラスをかけたまま食事する2人 今年4月、2人が訪れた飲食店での映像だ。 https://youtu.be/8GsXfK6oXkE ©文藝春秋 2人が起こしたトラブルや奇行は、東京~大阪間の複数の地域で目撃されている。三重県伊賀市の精肉店でも高級伊賀牛を買い求める宮崎容疑者の姿が目撃されている。2人の活動拠点は大阪だけではなかった。 「宮崎の健康保険証の住所は小田原で、運転免許証の住所は名古屋になっていた。小田原には今年7月まで一軒家に住んでいて、名古屋は約1年前まで古いマンションを借り、会社の所在地にしている。どちらの場所でも、喜本容疑者も目撃されている。 喜本は宮崎の恋人であると同時に、仕事のパートナーでもある。出会い系サイトで知り合ったようだ。ちなみに喜本の住所は東京・品川区のアパート。2人は車で全国を転々としていた。宮崎の潜伏先はいくつもあったため、県警の捜査も難��し、逮捕まで時間がかかったようだ」(社会部記者) 品川区内の喜本容疑者のアパートでも奇行が確認されている。 「今年6月くらいから越してきて、留守の日が多かったが、朝方に男女で帰ってきて言い争っていたこともあった。男がいつも女を罵って、女が外に出て行く。その声が聞こえていた。男がいるときは決まって向かいの家の前に高級車を停めていた。先週、先々週くらいはうるさい日が多かったが、ここ何日間かは声が聞こえなかった」(アパート住民) 喜本容疑者の親戚は、取材にこう答えた。 「ああいう人ですから10年以上前に縁が切れています。写真もない。他の親戚もみんな離れています。性格に難がある方でして……もう、関わりたくないんです」 2人の容疑者は8月20日に送検される予定だ。 8/19(月) 23:20 https://bunshun.jp/articles/-/13476?page=1 1 ばーど ★ sage 2019/08/20(火) 00:01:35.36 ID:mrKwlXGn9 あおり運転をしたうえ、男性を殴ってけがをさせたとして逮捕された宮崎容疑者は去年、京都市内のコンビニエンスストアの駐車場にとめたタクシーの車内で、運転手を監禁したとして逮捕されていました。被害にあった兵庫県に住むタクシー運転手の男性(47)がNHKの取材に応じ、「何をしたいのか分からず、正気じゃないと思った」と振り返りました。タクシー運転手の証言です。 去年3月21日の午前5時半ごろ、大阪中心部の繁華街で宮崎容疑者と連れの男性を乗せ、1キロほど離れたJR大阪駅近くのホテルに送りました。 その際「荷物を持ってくるから待っていてくれ」といわれましたが、ホテル側とトラブルがあったようで、2時間近く待たされたといいます。 天王寺区のJRの駅で連れの男性と別れて1人になったあと、宮崎容疑者の様子がおかしくなったといいます。 百貨店や飲食店、車のディーラーなど20か所近くを次々に回らされたそうです。 その間に阪神高速道路の環状線をゆっくり走るよう指示され、環状線を2周する間、宮崎容疑者は追い抜いていく車のナンバーを1台1台メモしていたということです。 宮崎容疑者は途中で警察にひんぱんに電話をかけて「幅寄せされた」とか、「囲まれている、助けてくれ」などと話していたといいます。 乗車していた時間は半日近くにおよびました。 タクシーの運転手は、前日の夜から勤務していたため交代したいと申し出ても拒否されたそうです。 さらに、車載電話を取り上げられたうえトイレにも行かせてもらえなかったということです。 タクシーの走行経路が不審だったことなどから会社が110番通報してパトカーが駆けつけ、宮崎容疑者は逮捕されました。 その後、起訴猶予となったということです。 タクシー運転手は「何をしたいのか分からず。正気じゃないと思っていました。今回逮捕されたと聞いてほっとしました」と話していました。 2019年8月19日 19時06分 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190819/k10012040931000.html?utm_int=detail_contents_news-related_001 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190819/K10012040931_1908191952_1908192002_01_03.jpg 関連スレ 【あおり運転】宮崎文夫容疑者、挙動不審…警察庁関係者「毛髪からの薬物鑑定も行う予定」 http://asahi.5ch.net/test/read.cgi/newsplus/1566215120/ ★1が立った時間 2019/08/19(月) 20:23:51.57 前スレ https://asahi.5ch.net/test/read.cgi/newsplus/1566221715/
1 Toy Soldiers ★ 2019/08/19(月) 22:38:01.64 ID:PUwdNNcY9 高速道路で、あおり運転をしたうえ、殴るなどした疑いで、公開手配された男は、別の高級車でも、あおり運転をしていたことがわかった。 指名手配となった事件だけでなく、静岡県内でもディーラーから代車として借りていた同じ車で、あおり運転をしていたとみられる宮崎容疑者。 インスタグラムには、事故を起こし修理に出したというドイツの高級スポーツカー、ポルシェ・カイエンの写真が投稿されていたが、この車でも、あおり運転をしていたとみられることがわかった。 ポルシェにあおられた人は、「後ろから猛スピードで車がやって来て、目の前に出た時に急ブレーキを踏まれて、そのあとに蛇行運転を繰り返された」と話した。 男性は、料金所で止まったところで、車の運転手に声をかけたというが...。 ポルシェにあおられた人は、「おいっていう感じで、何にも反応なく、そのままお金払って走り去った。(暴行は)人を選んでやっているのか」と話した。 (抜粋) https://www.fnn.jp/posts/00422556CX/201908171758_CX_CX 本誌は宮崎容疑者の「あおり運転」「恫喝」を目の当たりにした知人に話を聞くことができた。不動産関連の仕事をしているYさんだ。宮崎容疑者とは1年半ほど前に知り合ったという。 今年はじめ、宮崎容疑者から呼ばれて、不動産関連の仕事について相談を受けた。喫茶店で1時間ほど、話をして別れる時だった。 「宮崎容疑者がその時、乗っていたのは、今、SNSで騒がれている黒のポルシェでした。駐車場から車を出そうとした時に道路には別の乗用車が走っていた。宮崎容疑者の確認が不十分でぶつかりそうになったのです。 思わず『危ない』と声をあげるほどでした。すると、宮崎容疑者は乗用車の前斜めに車を突っ込み、動けないようにして、車から降りて『こら、出てこんかい』『俺のポルシェにぶつけるのか』とすごい剣幕で怒鳴った。 相手は若い男性でしたが、あまりの恫喝に体が固まっていた。宮崎容疑者のところに駆け寄り、『まあまあ、落ち着いて』となだめて、引き離そうとした。しかし、宮崎容疑者は『こいつが悪い』と乗用車を足で蹴り、さらに毒づく。 道路が渋滞するので、なんとか、引き離し、車を移動させました。乗用車がそのまま立ち去ろうとした時、クラクションを何度も鳴らして『あいつ、許せん、覚えとけよ』と捨て台詞をはいていた。 いや、怖かったですよ。仕事の話をしている時とは、豹変。その時、自分のポルシェが軽(乗用車)に追い抜かれると腹が立つとか言っていた。ハンドルを握ると人格が変わるという話がありますが、宮崎容疑者はまさにそんな感じでした」(Yさん) いずれ宮崎容疑者が車でトラブルを起こさないかと心配していたというYさん。宮崎容疑者の不動産の仕事は決して、順調とは言い難く、ストレスをためているようだった。 https://dot.asahi.com/wa/2019081800007.html ★1:2019/08/19(月) 18:25:55.78 ※前スレ 【なんぴとたりとも俺の前は走らせねぇ】宮崎文夫容疑者、ポルシェ・カイエンでもあおり運転 「軽自動車に抜かれると腹が立つ!」★2 http://asahi.5ch.net/test/read.cgi/newsplus/1566211097/
0 notes
Text
石
先日友人が、宮古の海岸で拾ったという小さな石を土産にくれた。四条イノダコーヒの奥、正装の老人が集まる赤く暗い席の片隅で。それは緑がかった不思議な灰色をしていた。これな、撫でてると落ち着くねん、と彼女。ただの石ころと言ってしまえばそれまでだが、今までもらった土産のなかでは一番嬉しかった。話を聞けば、震災の爪痕がまだ生��しく残る町で人々はみな明るかったとのこと。居酒屋「栄子」の栄子さんは店内の襖を指さし、腰あたりの高さに引かれた茶色い線をなぞりながら言ったそうだ――これ、つなみ。全てを楽しげに語る彼女はみずみずしい記憶そのものだった。ライブペイントの仕事で呼ばれたらしいが、それ以外も満喫できたようだ。海岸は今回もらったような石で埋め尽くされていたという。海と浜がひとつづきになって、春の太陽につぶつぶときらめく景色が目に浮かんだ。もらった石は仕事場のデスクの上に置いていて、気持ちを鎮めたいときにそっと触れている。ひんやりつるつるしていて、凪いだ海が指先から、時化た胸のなかにそっと入ってくる。そうしてぼんやり石を見つめていた時、それ何ですか? と隣席の同僚に聞かれた。友人の土産ですよと返したら、いい人ですね、と一言。そうなんです。いい石をくれ��友人はなかなかいないのでとてもありがたい。ちなみに彼女の苗字には石の字が入っている。その他にも石が名前に付く友人は三人いて、みな私にいい思い出をくれる。やはり石と友人は大切にしよう。
*
石といえば、私は小学生時代はちょっとした鉱物マニアで、いつのころからか近所の地学会館に出入りするようになっていた。そしてそこで売られている奇石をなけなしの小遣いで買ったり、公園で拾った珍しい柄の石を持ち帰ったりしては家で眺めるのが好きだった。一年ほどかけて黄鉄鉱やヘマタイト、水晶、黒曜石、方解石、蛍石、トルコ石、テレビ石、砂漠の薔薇などを手に入れ、触りながらその美しさにうっとりしていた。アンモナイトや縞瑪瑙もあった。砂岩や珪石、桜石、石英、大理石など目立たないものも持っていた。ところが確か小学六年の時である。夏休みの自由研究の発表で、集めた石を教室の後ろに展示したところ、すぐに誰かに盗まれてしまった。綺麗なものばかりがなくなっていた。当時のショックと悲しみは今でも忘れがたい。最後まで誰かが名乗り出ることも目撃者もないまま事件は忘れ去られた。私は誰が盗ったかわかっていたので悔しかった。結局、その犯人は後に別件で社会的制裁を受けることとなったため、それで恨みは晴れた。一時は頑張っても無駄だと悟った私に代わり、今やそいつが賽の河原のシシュフォスというわけである。事件以降、私は鉱物に対する熱意を失った。ただ、本当の鉱物マニアにならなくてよかったなとも思う。薄暗い研究室で顕微鏡を覗き続けていたら、私の場合は、今に輪をかけてひどい石頭になっていただろう。それでも未だに石には反応してしまうのだが。
*
なぜ人は石を集めるのだろうか。その心理の根底には、石への無意識な信仰があるように思える。人は原始、巨岩を崇拝した。そこにどこからともなく神が降りてくるのだという。依り代となった岩は、日本では磐座(いわくら)と呼ばれる。神山や三輪山の頂には注連縄を張られた岩があり、山自体が信仰の対象となっている。京都の岩倉には、山住神社という岩そのものを祀った社があり、当地名の発祥となった。アボリジニのウルルやイギリスのストーンヘンジなどもそうで、神聖な地とみなされている。私は、崇拝といえば人を象ったものや社殿など偶像へのそれがまず真っ先に思い浮かぶが、そういった技術以前の対象は人そのものを含む自然物の他になかっただろう(人の手による簡素な道具をそこに加えるとすれば、時代がやや下ってからのことかと思う)。確かに、背丈を超えるような大きさの岩には存在感がある。いや、「感」などという曖昧なものではなく、厳然たる存在がそこに鎮座する。その重みには、物理的な理由以外の動かしがたさがある。その変化は、人間のライフタイムでは測り知ることができない。何があっても頑なその姿に、人は父祖のような威厳を見たのではないか。そしてそこに自らの理想を重ね合わせたのではないか。古代人の考えは推測するよりほかないものの、じっさい岩には人を引き付ける力があり、そんな岩のかけらは、釈迦の遺骨を刻んだ仏舎利のように、物神のひとつになり得る。小石をポケットに入れる行為は、自分の分身たる守り神に守ってもらうことなのだろう。時々取り出しては、変わることのない自分の礎を思い出すために。
*
ある時、鴨川の源流を探りたいと思って、愛車のシクロクロスを走らせて友人と雲ケ畑へと入った。岩屋山のふもとから祖父谷川を遡上し、舗装がなくなったので自転車を置いて徒歩で登る。その途上、狭まる川の向こうの崖に小さな滝を発見したので、真夏の登山で体が火照っていた私たちは、水を浴びようと石を渡り、対岸にたどり着いた。滝の下は踊り場のようになっていて、大人ふたりが立てるほどの広さがあった。薄っぺらいスニーカーでなんとかよじ登り、じゃぶじゃぶと頭から水をかぶって喉を癒す。その時、ふと目の端に何かを感じ私は横を向いた。すると苔むした岩肌には顔ほどの大きさの穴がぽっかりと開いていた。穴の奥は暗く、何かが潜んでいるような気がした。ちょっと怖いな、と友人は言った。私も、なぜかずっとは見ていられなかった。しばらくして、この内部の闇を静めるためにできるのは、洞の中に小石を置くことだと思った。言語以前の狂気を発し続ける、おどろおどろしいその口に舌を与え、いっそ祠にしてしまおう。そうすれば、自分に相対する無に意味が生まれ、祈りの所在がはっきりするだろうと考えたのだ。おそるおそる小さな丸石を置き、私たちはそこを後にした。そうしてところどころから湧く沢に源流を見定めたのち、迷いつつさらに北上していると知らぬ間に北山最高峰の桟敷ヶ岳に到達していた。山頂には惟喬親王がそこから都を眺めたと伝えられる岩がある。近くにあったベンチで小憩し、大反響するやまびこを楽しんでから、次の道を決めあぐねていたところ、京北側から登ってきたという人に出会った。地図を持っていないことを話すと、自殺行為ですねと言われ、丁寧に帰り道を教えてくれた。あとでわかったことだが、その先の京北へと続く道の名は石仏峠というそうだ。一度消失し近年になって再発見された幻の峠だという。考えてみれば、彼はひょっとすると何かの化身で、私たちが祀ったのは石仏のひとつだったのかもしれない。そして石を洞に祀っていなかったら彼の言う通りになっていたのかもしれない。空想としては面白いが、少しぞっとした。果たしてあの石はまだあるのだろうか。
*
試験勉強に倦み疲れ、誰の考えも援用せずに美について思案していたら、龍安寺の石庭が頭のなかに現れた。あの庭の魅力は石の配置で、どの角度から見てもある石が他の石を隠してしまい、一度に全十五個の石は見えないようになっている。また、短辺にある塀が手前から奥に向かって低くなるという、遠近法の錯視を利用した作庭がなされており、庭の形は白銀比の長方形になっている。作庭者が不明のため、石の配置の意味するものについては諸説ある。虎の子渡しの故事にちなむとか、禅の精神を示すとか、どこからどう飛躍したのかという感じだが、宇宙を表すとかいわれている。初めは私も宇宙なんぞ言いすぎだろうと笑っていた。しかし、考えを巡らせるほどに実はそれが解釈として正しいのではないかと思い始めた。というのも、もしその意図が本当であれば、一見ランダムながらごく適切に配置された石の群れは、あるがままにあるこの宇宙の一瞬とそのまま照応するからだ。私たちは何かしらの必然性があって存在しており、降り積もってゆく数々の「今」には確かな理由があるのだ。さらに、作庭者が不明であることにも宇宙発生の秘密とどこか共通するところがある。そうすると石庭とはいわば、四次元風景を切り取った三次元の写真ということになるのではないか。こんなことを言いながらも当時は石庭を画像でしか見たことがなかった。この仮説を確かめるべく、暇な私は龍安寺に向かった。鏡容池を囲む見事な回遊式庭園を過ぎて方丈に入り、いよいよ庭へ。観光客や修学旅行生でごった返すなか、なんとかぎゅうぎゅうに詰めて縁側の端に座る。人の声がうるさい。座禅や観想などできるわけがなかった。喧噪の中でぼんやりと見た石庭は石庭であった。けっこう広かった。ふーん、という感じで私はじっとしていた。試しに目をつぶってみると、なんとなく自分が見えない石のひとつになったような気がした。小一時間いて���じたのはたったそれだけであったが、それこそが宇宙なのだと自分を納得させて帰った。おそらくそれはあながち間違いではなかっただろう。常に、宇宙は容易く、世界は難しいのだ。
*
上賀茂神社から少し下ったところにある大田神社には、カキツバタで有名な沼(沢)がある。尾形光琳の絵の題材にもなったといわれる場所だ。ここの水は雲ケ畑から地下を通って湧いていて枯れることがないとか、水の中に踏み入れると足が腐るとかいう伝説がある。紫の花が一斉に咲く毎年五月には多くの人が見物に押し寄せるが、それ以外の時期は白茶けた地味な水辺で、あまり人もいない。私は秋から冬ごろにこの沼を見るのが好きだ。こぢんまりとした侘しさがそこにはある。大学生の時は自転車で社家町を抜けてよく訪れていた。楕円形でごく浅い沼の中央には、土が盛り上がってできた島がぽつんとあり、草木に覆われている。山から注がれる水の流入口には「蛇の枕」と呼ばれる石がちょこんと顔を覗かせている。昔はこの石を叩いて蛇を怒らせ、雨乞いの儀式をしていたという。このあいだ、その島のことを考えていると、それが何やら亀のように思えてきた。水から浮かび上がって甲羅の天日干しをしている。頭はどこかわからないが、尾の部分には水の流れがあり、そこには蛇がいる――。ここまで考えて私はひらめいた。とするならば、この構造はまさしく玄武の姿そのものだと言える。玄武とは亀の甲羅と頭を持ち、尻尾が蛇になっている神獣のことで、都の北方を守護しているとされる。東には青龍、西には白虎、南には朱雀が相当し、合わせて四神と呼ばれる。調べてみると、上賀茂神社には玄武が祀られているという話があった。私は意外な象徴を発見して驚いた。これは偶然か必然か。水のようにさらさらした想念が途端石のように固くなった。興奮のあまりその観念を詩に書いた。なかなかうまくできたと思う。しかし真実はどこにあるのだろうか。蛇はいつからか人前に出てくることもなくなり、石に首をもたせかけてずっと眠っている。
*
これを書きながら寝た次の日の朝に、夢をいくつも見た。そのうち三つほどはまだ思い出せる。じっさいは夢にも満たない露のようなものだったが、その味は濃かった。起きると岩肌がしっとりと濡れていて、予想以上に高く上がった太陽に黒く濡れ輝いているのを見つけた。
0 notes
Text
ディーゼル+4WDは無敵! フォルクスワーゲン・ティグアン TDI 4モーションで「ちょっと網走まで」
これまで前輪駆動だけをラインナップし、都市型SUVのイメージが強かったフォルクスワーゲン ティグアン。今回、ディーゼルエンジンの4WDモデル「TDI 4モーション」が追加されました。今回はこのクルマで東京〜北海道を走る機会をいただいたので、ロングドライブの印象をお届けします。 台風一過で大混乱の東京。品川を出発し、新宿で立ち往生した平野カメラマンを拾って長旅の始まりです。ひとまず福島県浪江町の仮設商店街「まち・なみ・まるしぇ」を中継地点に決めて、常磐道を目指します。 ●ロングドライブにうってつけのディーゼルエンジン お借りしたティグアンTDI 4モーションは、アクティブ・インフォ・ディスプレイやフォルクスワーゲン・カーネットが備わるハイライン。さらにオプションのパノラマスライディングルーフ(151,200円)やレザーシートパッケージ(280,800円)、ダンパー減衰力やパワステ特性を統合制御するDCCパッケージ(216,000円)をおごった贅沢な仕様です。 高速道路に乗り入れてすぐさま感じるのは「ディーゼルエンジンってほんと長距離ドライブにぴったりだなあ」ということ。わずかにアクセルを踏んでいるだけで粛々とトルクを生み出し、時折遅いクルマに遭遇しても、右足をほんの少し踏み込むだけで必要な加速が得られます。 ティグアンのエンジンはSCRシステム(選択触媒還元)とDPF(ディーゼル微粒子捕集フィルター)を備えた新世代コモンレールディーゼルで、150ps/34.7kgmを発生。低いギアでスロットルを踏み込むとディーゼルらしいサウンドを奏でますが、7速DSGが5速以上に入ってしまえばもはや気になりません。 ●多彩な運転モードが選べるアクティブコントロール 常磐道を浪江ICで降りて無事「まち・なみ・まるしぇ」に到着。楽しみにしていた「なみえ太麺焼きそば」がまさかの完売で落胆しましたが、活きのいい海鮮丼を食べて元気を補充、再び北に向かいます。 TDI 4モーションには、センターコンソールのダイアルを回すことでドライビングモードが変更できるアクティブコントロールが備わっています。オンロードでは「エコ」「コンフォート」「ノーマル」「スポーツ」「カスタム」が選べますが、今回はもっぱらコンフォートが活躍しました(コンフォートはDCCパッケージ装着車のみ選択可能)。ダンパーが路面の継ぎ目をやさしくいなすタッチとなり、同時にパワステの操舵フィールやDSGのシフトスケジュールがロングクルーズに適した穏やかな特性となります。 もうひとつ。今回の長距離ドライブで大活躍したのがACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)です。ティグアンのACCは前走車が出現したときの「アクセルオフ>減速」が実に自然で、好印象でした。ティグアンはこれ以外にもレーンキープアシストやレーンチェンジアシスト、ダイナミックライトアシスト(ハイライン/Rラインに標準装備)、パークアシストといったさまざまなドライバー支援デバイスを搭載しており、さまざまな場面で絶大な威力を発揮します。 ●雨や横風に強い4モーションの走り 常磐道から仙台東部道路に入り、仙台北部道路経由で東北道に合流します。午後4時、一関を過ぎたあたりから雨が降り始めました。北上を続けても止む気配はなく、時折横殴りのような強い降りに。ここでは、ティグアンの4モーションが頼もしい味方になってくれました。トンネルを出た直後の横風にあおられたような時にも盤石の走りを維持。ペースを落とすことなくドライブを続けることができました。 目的地を決めかねていた我々は、突如「網走をゴールにしよう」という結論に達し、当初予定していた「青森-函館」間の青函フェリーをキャンセル。八戸から苫小牧行きのフェリーに乗ることになりました。八戸出港が午後10時。苫小牧到着が翌朝6時。寝ている間にも距離を稼ごうという作戦です。 午後7時30分、八戸自動車道を経て八戸港に到着しました。ここまで9時間余り、およそ720kmを走りましたが燃料計はまだ3分の1を残しています。いわしのつみれ汁��焼きおにぎり(平野カメラマンは平ガニ味噌汁と海鮮サラダ)を食べて、ティグアンともどもフェリーに乗り込みました。 翌朝6時、穏やかな海況で揺れることもなく、フェリーは苫小牧港に到着。苫小牧港は先日の地震で一部がまだ使用できないとのことでしたが、行き交うトラックの多さに物流の復活を感じつつ、ドライブを再開します。北海道がんばれ! ここから網走まではおよそ400km。まずは支笏湖周辺を巡ってから道央自動車道に乗り、旭川を目指します。 途中、沿道の樹々がわずかに色付いているのに気づき、急遽、紅葉の名所層雲峡への寄り道が決まりました。しかしここで気になるのが燃料の問題。 ●リッター19km超えも可能 さまざまな情報表示が可能なティグアンのアクティブ・インフォ・ディスプレイには、まだ100km以上走行可能と出ているのですが、北海道の山間部ではガソリンスタンドが見つからずガス欠という事態がしばしば起こります。本当は限界を試したかったのですが、道央自動車道砂川SAでやむなく給油することに。 ここまでおよそ940km走って給油量は52.5L。18km/Lという成績です。エコモードを選択せず、峠道も元気に走ってこの数字ですから、車重1760kg(サンルーフ含む)のSUVとしては望外の成績。省エネ運転を心がければ、19km/L超えも可能だったと思われます。 道央道の比布ジャンクションで旭川紋別自動車道に入り、上川層雲峡ICで一般道に。大雪国道を走って層雲峡に向かいます。この国道は石狩川と並行して走っており、沿道からは川の浸食が作り出した見事な柱状節理などが眺められます。層雲峡はあいにくの曇り空でしたが、見事な紅葉に出会うことができました。 ●手に入れたら絶対遠出したくなる! ここからは国道39号線を東に向かって網走を目指します。途中北見を通過する際、日本最北端のフォルクスワーゲンディーラーがあることに気付き、突撃訪問をしてみましたがまさかの定休日。気を取り直して再び東へ向かい、午後3時20分、目的地と決めた網走港に到着しました。 2日間の総走行距離は1223km。ティグアンはほとんど疲れを感じさせることもなく、楽しいロングドライブを経験させてくれました。足の長いディーゼルエンジンと盤石の走破性を誇る4WDを備えたティグアンのTDI 4モーション。手に入れたら絶対「遠出」をお勧めしますよ。 (文:角田伸幸/写真:平野学) あわせて読みたい * 【三菱・エクリプスクロス 試乗】見た目も中身もスポーツ車らしい、SUVのエボリューション(的)モデル * 【VOLVO・XC40 T4 Momentum試乗】生活感はあるけど生活臭はない!「女性が乗りたい」CitySUV * 【日産・リーフNISMO試乗】リーフのプロパイロットに感じた不満とは? * 【日産・リーフNISMO試乗】鋭く、素早い反応特性にセッティングされたワンペダルドライブ * 【新型CR-Vの1.5L直噴ターボエンジン・5人乗りFF仕様】室内空間もエンジンのトルクもゆったりで幸せドライブ http://dlvr.it/QmtMDv
0 notes
Photo
今日の試合結果や今季のフロントに対するコメントは多くの方が様々な場面で言及されているので、この場では何も言いません。 もう一度、写真のような景色を見るために、ジュビロ磐田を応援します。 (写真は2010.11.03 ヤマザキナビスコカップ決勝 vsサンフレッチェ広島) @jubiloiwata.official #フォルツァジュビロ #ForzaJubilo #ずっと信じてる俺たちの磐田 #ここから始まる磐田の反撃 #勝利目指して戦え磐田 #我らと共に勝利を目指せ俺たちの誇り磐田 #Jが世界を熱くする #JubiloGoBeyond #ジュビロ磐田 #jubilo #がんばろう静岡 #がんばろう静岡人 https://www.instagram.com/p/CkTHJKcvkay/?igshid=NGJjMDIxMWI=
#フォルツァジュビロ#forzajubilo#ずっと信じてる俺たちの磐田#ここから始まる磐田の反撃#勝利目指して戦え磐田#我らと共に勝利を目指せ俺たちの誇り磐田#jが世界を熱くする#jubilogobeyond#ジュビロ磐田#jubilo#がんばろう静岡#がんばろう静岡人
0 notes
Link
「女子高生コンクリート詰め殺人事件」の犯人だった湊伸治が今度は殺人未遂で逮捕!
湊伸治以外の犯人たちも出所後に犯罪をしており、「少年法」は更生の役に立たないどころか、むしろ更生を妨げている!
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180821-00547408-shincho-soci 綾瀬女子高生コンクリート詰め殺人の“元少年”が、今度は殺人未遂で逮捕されていた! 8/21(火) 11:45配信、デイリー新潮 8月19日、埼玉県川口市の路上で、32歳の男性の肩を警棒で殴った上、首をナイフで刺したとして45歳の男が殺人未遂の疑いで緊急逮捕された。逮捕された男は川口市の無職、湊伸治――。 「18時5分に被害者の男性から『警棒で殴られ、刃物で首を切りつけられた』との110番通報があり臨場しました。男性は首の後ろから流血がありましたが、幸いなことに命に別状はありませんでした。湊はその場におりませんでしたが、駐車トラブルの原因となった車輌は残っていた。ナンバーから自宅を割り出し自宅に行くと、犯行を認めたため、19時50分に緊急逮捕しました。湊は『刺したことは間違いないが、殺すつもりはなかった』と言っています」(捜査関係者) 警棒は3段の伸縮式で全長41センチ。実際に警察が使用しているものとは少し異なり、いわゆる護身用として販売されているものだという。刃物のほうは折りたたみ式で、刃渡りは8センチ、広げたときの全長は19センチになるという。 殺人未遂罪の法定刑は、死刑または無期懲役、もしくは5年以上の懲役である。しかし、死刑や無期懲役になることはめったになく、多くは懲役3年前後からおよそ7年程度とされる。 ちなみに正当な理由なく、刃渡り6センチを超える刃物を携帯すれば、銃刀法違反で2年以下の懲役、または30万円以下の罰金となる。 「ええ、そちらも視野に入れています」(前出・捜査関係者) 捜査関係者は、いつにも増して徹底して罪に問おうとしているかのようだ。 . ■野獣に人権はない 「湊伸治」という名を聞いてピンとくる人は、多くはないだろう。しかし、すでに一部のネット民の間では話題の男なのだ。 今から30年近く前になる。彼こそ1989年、日本中を震撼させた、綾瀬「女子高生コンクリート詰め殺人事件」の4人の犯行グループの1人なのだ。 「当時16~18歳の少年が、見ず知らずの17歳の女子高生を拉致し、40日間に亘り監禁した上、なぶり殺し、遺体をドラム缶に入れてコンクリートで固め、江東区の埋め立て地に遺棄した――鬼畜としか思えぬ犯行でした。しかも彼らが監禁に及んだ部屋は、少年の両親が同居する実家の2階の自室。その少年こそ、湊伸治(当時16歳)です。両親は共産党系の診療所に勤務し、父は診療所の経営する薬局の薬剤師、母は看護士でした。2人とも共産党員だったため、警察への対応も筋金入りでした。家宅捜索も弁護士立ち会いの下で認めるという具合で、そのために捜査が遅れたと言われたほどでした」(社会部記者) 湊には懲役4年以上6年以下の不定期刑が下された。 当時、実名で報じたのは週刊文春だ。記事を担当したコラムニストの勝谷誠彦氏(57)が振り返る。 「少年法の名の下、実名報道はできないという風潮は今も変わってない。だけど、取材すればするほど、あの事件は酷かった。だから、“野獣に人権はない”と言って、実名報道に踏み切ったわけです。だって名前も報じられない彼らは、数年経ったら世の中に出てきて平気で歩き回るんですよ。逆に殺された、あんなに可愛い女子高生の名前は、じゃんじゃん報じられていた。どっちの人権が大事なのかと思ったけど、人権派という方々からは随分いじめられたね。日本は出所した者に甘すぎるんですよ。アメリカなんて性犯罪者にはGPSまで付けているわけですから。あれほどの性犯罪者、重犯罪者の名を、若いからというだけで実名で報じないのは、むしろ一般庶民に危険が及ぶのだから」 ■駐車トラブルじゃない その言葉が実現してしまったということか――。では、現在の湊はどんな男になっていたのか。自宅周辺の住民からの評判はすこぶる悪い。 (中略) 実際、階下の住民に聞いてみると、 「ああ、そうなんですよ。夜中の3時でもお構いなく、2階の床をドンドンドンドン踏み鳴らしたり、大声上げたりするんで、うるさくてしょうがない。天井に付いている照明がグラグラしちゃってるの分かります? それで19日の朝も、うるさいから話し合おうと2階に上がってベルを押したんだけど、出てこない。僕が下に降りて部屋に入ると、またドンドンドンドン。その繰り返し……。しばらくすると外に出て行くのが分かったから、追いかけて行って、なんであんなことをするのか問い詰めたんですよ。でも、話をそらして、違う話をしてくる。『何か聞こえるの?』とか言ったりね。頭がおかしいんじゃないかと思ったけど、なんとか止めてもらえるようになったんですよ。そしたら夕方には、あの事件でしょ。ビックリしましたよ、下手をしたら刺されたかもと思うと、今になって恐くてね」 事件の原因は駐車トラブルと発表されているが、目撃者たちの証言は異なる。 「駐車場に軽トラックが入ってきたんですけど、湊は仁王立ちして立ち塞がっていたんですよ。駐車トラブル? そんなんじゃないよ、因縁付けてたんだから。それで軽トラックの運転手が窓を開けたら、いきなり棒で殴ったんだよ」 「いつ刺したのかは分からなかったけど、軽トラには助手席にも人がいてね。その人があの男をぶん殴っていました。それを止めようとしていたのが刺された人です。刺された人は弱っている感じではなかったけど、長袖Tシャツの背中は血に染まっていたね……」 湊立ち会いの下で行われた現場検証を見ていた人は、次のように話す。 「なんだか、まったく悪びれる風もなく『ここら辺でやられたかな、こっちもやったけどさ』なんて言ってましたよ」 29年前の事件から更生したとはとても言い難い。 週刊新潮WEB取材班 2018年8月21日 掲載
>8月19日、埼玉県川口市の路上で、32歳の男性の肩を警棒で殴った上、首をナイフで刺したとして45歳の男が殺人未遂の疑いで緊急逮捕された。逮捕された男は川口市の無職、湊伸治――。
首をナイフで刺したのだから、殺す気満々だな。
>湊は『刺したことは間違いないが、殺すつもりはなかった』と言っています
首をナイフで刺しておいて、『刺したことは間違いないが、殺すつもりはなかった』とか量刑を軽くする戦術なのだろうが、世の中を舐め切っている!
>「湊伸治」という名を聞いてピンとくる人は、多くはないだろう。しかし、すでに一部のネット民の間では話題の男なのだ。
>今から30年近く前になる。彼こそ1989年、日本中を震撼させた、綾瀬「女子高生コンクリート詰め殺人事件」の4人の犯行グループの1人なのだ。
「女子高生コンクリート詰め殺人事件」の犯人=鬼畜は、やはり更生しなかった!
「湊伸治」以外の犯人たちも、更生せずにその後も犯罪をしている。
一日も早く少年法を廃止しろ!
> 「当時16~18歳の少年が、見ず知らずの17歳の女子高生を拉致し、40日間に亘り監禁した上、なぶり殺し、遺体をドラム缶に入れてコンクリートで固め、江東区の埋め立て地に遺棄した――鬼畜としか思えぬ犯行でした。しかも彼らが監禁に及んだ部屋は、少年の両親が同居する実家の2階の自室。その少年こそ、湊伸治(当時16歳)です。両親は共産党系の診療所に勤務し、父は診療所の経営する薬局の薬剤師、母は看護士でした。2人とも共産党員だったため、警察への対応も筋金入りでした。家宅捜索も弁護士立ち会いの下で認めるという具合で、そのために捜査が遅れたと言われたほどでした」(社会部記者)
女子高生コンクリート詰め殺人犯の1人で、今回また殺人未遂で逮捕された湊伸治の両親は2人とも共産党員だった!
共産党員というのは、「大量殺人による独裁支配」を目指している殺人テロ集団の連中なのだから、例外なく殺人テロリストなのだ。(
関連記事1
、
関連記事2
)
両親が2人とも共産党員(殺人テロリスト)の鬼畜なのだから、そいつらの子供が鬼畜となってもおかしくない。
そして、監禁、強姦、リンチ、殺害の現場は、この共産党員どもの家の中(2階)だった!
日本共産党幹部自宅2階でリンチ虐殺
女子高生誘拐監禁集団リンチ虐殺コンクリート詰め死体遺棄事件
>湊には懲役4年以上6年以下の不定期刑が下された。
>当時、実名で報じたのは週刊文春だ。記事を担当したコラムニストの勝谷誠彦氏(57)が振り返る。
> 「少年法の名の下、実名報道はできないという風潮は今も変わってない。だけど、取材すればするほど、あの事件は酷かった。だから、“野獣に人権はない”と言って、実名報道に踏み切ったわけです。だって名前も報じられない彼らは、数年経ったら世の中に出てきて平気で歩き回るんですよ。逆に殺された、あんなに可愛い女子高生の名前は、じゃんじゃん報じられていた。どっちの人権が大事なのかと思ったけど、人権派という方々からは随分いじめられたね。日本は出所した者に甘すぎるんですよ。アメリカなんて性犯罪者にはGPSまで付けているわけですから。あれほどの性犯罪者、重犯罪者の名を、若いからというだけで実名で報じないのは、むしろ一般庶民に危険が及ぶのだから」
成人の「人権」と未成年者の「人権」を差別するのは間違いだ。
人権は、万人に平等に適用されるべきだ。
特に「女子高生コンクリート詰め殺人事件」の犯人の場合には17歳だろうが20歳以上だろうが、鬼畜に変わりないのだから「人権」なんてそもそも関係ない。
日本の「少年法」のように異常なまでに未成年者の犯罪者を甘やかす内容の法律は、世界的にも極めて珍しい。
日本の死刑にはEUなど海外の一部から���判が出ているが、日本の少年法には海外の多くから批判が出ている。
更生の観点からも、少年法で甘やかすから逆に更生の妨げになっている!
後述するが、実際に女子高生コンクリート詰め殺人事件���犯人たちは誰も更生していない!
少年法なんて、百害あって一利なし!
一日も早く少年法を廃止しろ!
> 湊立ち会いの下で行われた現場検証を見ていた人は、次のように話す。
>「なんだか、まったく悪びれる風もなく『ここら辺でやられたかな、こっちもやったけどさ』なんて言ってましたよ」
>29年前の事件から更生したとはとても言い難い。
少年法で甘やかしたこともあり、湊伸治は更生しなかった。
実は、女子高生コンクリート詰め殺人事件の犯人たちは、誰も更生していない。
この機会に「綾瀬女子高生コンクリート詰め殺人事件」について、おさらいしておこう。
40日間、共産党員の家で、鬼畜共によって監禁、強姦、リンチ、殺害された県立八潮南高校3年吉田順子さん(当時17歳)
左上が主犯格の宮野裕史(A) →横山と改姓して横山裕史→再犯(詐欺)
左下が小倉譲(B) →神作と改姓して神作譲→再犯(拉致監禁暴行)
右上が湊伸治(C)→再犯(殺人未遂)
右下が渡邊恭史(D)→引きこもり症候群
https://matome.naver.jp/odai/2135216420298176301 女子高生コンクリート詰め殺人事件の全貌【史上最悪な殺人事件】 女子高生コンクリート詰め殺人事件とは1988年11月25日、18歳Aは埼玉県三郷市内で当時17歳の女子高生をわいせつ目的で拉致、ホテルに連れ込み強姦した。その後、A、17歳B、16歳C、17歳Dの4人で東京都足立区綾瀬のCの自宅に女子高生を監禁して殺害した事件。 【事件番号】平成2う1058 女子高生コンクリート詰め殺人事件は、1988年(昭和63年)11月から1989年(昭和64年)1月の間に、東京都足立区綾瀬で起きた猥褻誘拐・略取、監禁、強姦、暴行、殺人、死体遺棄事件の通称である。 この事件は、加害者が全て少年(未成年)であったこと、犯罪内容が重大・悪質であったこと、犯行期間も長期におよび、少女が監禁されていることに気づいていた周囲の人間も被害者を救わなかったことなどの点で社会に大きな衝撃を与えた。 1988年11月25日、18歳Aは埼玉県三郷市内で当時17歳の女子高生をわいせつ目的で拉致、ホテルに連れ込み強姦した。その後、A、17歳B、16歳C、17歳Dの4人で東京都足立区綾瀬のCの自宅に女子高生を監禁。同28日、17歳E、16歳Fも加わり、6人で女子高生を集団で強姦。その後もCの家の部屋で監禁、強姦、傷害など虐待行為が続いた。 ▼事件概要▼ 1988年(昭和63年)11月8日、A、B、Cの3人が足立区内で自転車で帰宅中の女性(当時19歳)に声をかけ、3人で輪姦した。このときはAが運転するシルビアにB、Cが乗り込み、ドライブの誘いに応じないとみるや車を横づけにして行く手をはばみ、Bが自転車の鍵を奪って嫌がる女性を車に乗せた。逃げられないように常磐高速道路に入り、「少年院を出てきたばかりだ」「大洗(おおあらい)に行こう。大洗の海は寒いし、波が高いぞ」などと脅し、観念させてホテルに連れ込んだのだった。 11月25日午後6時ころ、AはCの自宅に行き、Cに対して、「今日は給料日だから金を持っているやつが多い。ひったくりに行こう」と誘った。Cは友達からバイクを借りて、2人で出かけ、ひったくりをした。 午後8時過ぎ、埼玉県三郷(みさと)市内をバイクで走行中、アルバイト先から自転車に乗って帰宅する途中だった県立八潮(やしお)南高校3年生の古田順子(17歳)を見かけると、AはCに対し、「あの女、蹴れ。あとはうまくやるから」と命じ、Cは言われた通りに、バイクで順子に近づき、左足で右腰を思いっきり蹴って、角を曲がって様子をみていた。 順子はバランスを失い、自転車に乗ったまま転倒、側溝に落ちた。そこへ、Aが近づき「大丈夫ですか」と声をかけ、助け起こすと「あいつは気違いだ。俺も脅された。危ないから送っていってやるよ」と言って、近くにある倉庫の暗がりでと脅し、ホテルに連れ込んで強姦した。 午後10時ころ、Aは自宅に戻っていたCに電話をかけると、そこにはBの他にDがいたが、Aはこの3人を外に呼び出した。その後、4人の少年たちは東京都足立区綾瀬のCの自宅の2階のたまり場に順子を連れ込んだ。 この日、Cの父親は3日間の社員旅行で沖縄に出掛けたため、自宅には母親とCのひとつ上の兄がいた。 11月28日、Aは「いいモノを見せてやる」と言って、呼び出されたE(当時17歳)とF(当時16歳)が加わって、家人が寝静まった深夜に順子を輪姦した。順子は必死の思いで抵抗した。階下の母親は目を覚ましたようであったが、寝具などで顔面を押さえつけられたため、叫び声を上げることはできなかった。 11月30日午後9時ころ、Cの母親は、このとき初めて順子の顔を見ている。Cに対し「早く帰しなさい」と言った。だが、1週間経っても順子がいることに気づき、直接、順子に「すぐに帰りなさい」とは言ってみるもののなかなか帰ってくれなかった。 また、この頃、順子に自宅へ電話をかけさせ「家出しているのだから、私の捜索願いは取り消して欲しい」と言わせている。それも、一度きりでなく、5日ごとに3回に渡って電話をかけさせており、順子の親は家出だと思っていたという。 その後、昼夜の別なく、順子の体を弄び、そのあまりの暴行に、順子が気を失うと、バケツの水に頭を漬けて気を取り戻させて、また犯すということを繰り返していた。その間、交代で見張りを続けた。 12月初めの午後4時ころ、、順子は少年たちが夜遊びで昼寝をしていた隙を見て、2階から1階の居間に降りてきて110番に電話した。だが、運悪く、近くで寝ていたAに気づかれてしまった。すぐに逆探知で警察からかかってきた電話に、Aが出て「なんでもない。間違いです」と返事した。 AとBは、このことをきっかけとして、順子に対し、手荒いリンチを加えた。殴ったり、蹴ったり、手足の甲にライターの火を押し付けたりして火傷を負わせた。また、シンナーを吸わせたり、ウィスキーや焼酎を飲ませて楽しんでいた。 Aは武田鉄矢の『声援』という歌に「がんばれ、がんばれ」という歌詞があって、いじめているときにそれを歌いながら順子に対し「お前も歌え」と言って歌わせた。自分たちが何もしていないときにも順子は小さな声で「がんばれ、がんばれ」と自分に言い聞かせているときがあった。 ▼被害者に行われた行為▼ ◆アルバイト帰りの女子高生を誘拐して不良仲間4人で輪姦 ◆不良仲間の家に監禁し暴走族仲間十数人で輪姦、関係者は100人に及ぶ ◆殴打された顔面が腫れ上がり変形したのを見て「でけえ顔になった」と笑う ◆度重なる暴行に耐えかねて、被害者は「もう殺して」と哀願 ◆顔面に蝋を垂らして顔一面を蝋で覆いつくし、両眼瞼に火のついたままの短くなった蝋燭を立てる ◆衰弱して自力で階下の便所へ行くこともできず飲料パックにした尿をストローで飲ませる ◆鼻口部から出血し、崩れた火傷の傷から血膿が出、室内に飛び散るなど凄惨な状況となった ◆素手では、血で手が汚れると考え、ビニール袋で拳を覆い、腹部、肩などを力まかせに数十回強打 ◆1.74kgのキックボクシング練習器で、ゴルフスイングの要領で力まかせに多数回殴打 ◆揮発性の油を太腿部等に注ぎ、ライターで火を点ける ◆死んだのでコンクリート詰めにして放置 ◆腕や足は、重度の火傷で体液が漏れ出していた ◆脳が萎縮して小さくなっていた 【判決】 主犯格の少年Aに対しては「主犯格で罪責は極めて重大」として懲役20年。 少年Bに対しては懲役5年以上10年以下の不定期刑。 少年Cに対しては「被害者を自宅に監禁し、手加減なく強度の暴行を加えた」として懲役5年以上9年以下の不定期刑。 少年Dに対しては「終始犯行に加わり、すさまじい暴行に及んだ」として懲役5年以上7年以下の不定期刑。 東京高裁は、「少年法によって責任を大幅に減じることは相当とは言えない」として、少年法としてはやや厳しめの判決を下した。
鬼畜どもの顔!名前!その後!
主犯少年A:宮野裕史(現在氏名 横山裕史)
1970年4月30日生まれ
懲役20年の刑で千葉刑務所に服役、2008年出所。
出所後に養子縁組で名字を横山に。
2013年に振り込め詐欺で逮捕。
女子高生監禁コンクリート詰め殺人事件主犯格の宮野裕史(現在氏名 横山裕史)は2013年1月、東京・池袋で銀行からお金をおろす振り込め詐欺の「受け子(出し子)」として逮捕された。
少年B:小倉譲(現在氏名 神作譲)
サブリーダー。1971年5月11日生まれ
裁判では5年から10年の不定期刑が確定し、1999年に出所。
2002年に結婚、養子縁組で神作譲に改名。
2004年に三郷市逮捕監禁致傷事件を起こし再逮捕される。
「オレは人を殺したことがあるんだぞ、本当に殺すぞ」
「オレは10年間懲役を受けてきて、そこで警察や検事を丸め込むノウハウを学んだ。何があっても出て来られる」
「(コンクリート事件を振り返り)アレはマジで楽しかったなあ。サブリーダーとか言ってるが、オレこそ本当の主犯なんだよ。」と吹聴していた!
小倉譲(神作譲)から拉致監禁暴行を受けた青年(当時27歳)
少年C:湊伸治
1972年12月16日生まれ
被害者の女子高生を監禁した犯行現場は湊伸治の自宅部屋。
伸治の兄、湊恒治も監禁に関わったとされる。
両親���バリバリの共産党員だった為、警察の現場検証には弁護士を立ち会わせるなど最大限の権利行使をした。
また「しんぶん赤旗」では被害女性を遊び人のワルだったかのように連日デマ報道を行なった。
5年から9年の不定期刑
出所後はムエタイ選手に。
2018年8月19日に殺人未遂で再逮捕される。
少年D:渡邊恭史
1971年12月18日生まれ
定時制高校に入学も、すぐに登校拒否をし退学。
宮野らのグループに加わり、犯行を行なった。
5年から7年の不定期刑
少年院でいじめに合い、引きこもり症候群に
中村 高次(E)
現在は地元スナックでこの事件のことを面白おかしく語る無反省人間。
伊原 真一 (F)
詳細不明
人気ブログランキング
(ドラマ画像)全身数百カ所にナイフで切られた後、全身数十カ所の骨折
少年法を廃止するべきだ!
少年法(昭和23年7月15日法律第168号)は、占領軍(GHQ)の指導の下に成立した法律だ。
戦後の混乱期に、食料が不足する中、生きていくために窃盗や強盗などをする孤児などの少年が激増し、また成人の犯罪に巻き込まれる事案も多く、これらの非行少年を保護し、再教育するために制定されたものだった。
終戦直後に、生きるために食料を盗んだ少年少女を全て刑務所に入れていたら刑務所が足りないために制定された特殊で一時的な法律だった。
そんな戦後の特殊状況において占領軍(GHQ)によって一時的に制定された「少年法」が約70年経った今もそのまま存続していることは、極めて異常なことのだ!
食料泥棒や、大人の犯罪に巻き込まれる少年がある程度減少した時点を見計らって、廃止すべき法律だった。
日本の「少年法」のように異常なまでに未成年者の犯罪者を甘やかす内容の法律は世界的にも珍しい。
平成27年2月に「川崎国」(神奈川県川崎市)で、舟橋龍一(母がフィリピン人で、父の母が韓国人)ら3人が上村遼太君を殺害した事件においても、3人が逮捕された直後に海外では、異常な日本の少年法を批判し、「日本は少年法を廃止すべき」とする意見が多数上っていた!(
関連記事
)
更生の観点からも、少年法で犯人を甘やかすから逆に更生の妨げになっている!
実際に、例えば「女子高生コンクリート詰め殺人事件」の犯人たちは誰も更生しなかった。
少年法なんて、百害あって一利なし!
一日も早く少年法を廃止しろ!
●関連記事
実況見分で舟橋は箱の中!少年法を廃止しろ!「スマホを川に投げ捨てた」・樋口、事件後に証拠隠滅
http://deliciousicecoffee.jp/blog-entry-5753.html
実名報道自粛は李珍宇の2件の「殺害→死姦」の後・小松川事件・1960年代まで新聞も実名&写真
http://deliciousicecoffee.jp/blog-entry-5769.html
少年殺害の犯人5人を特定・東松山市の河川敷で「5人で石で殴り、けいれんしたので水に押しつけた」
http://deliciousicecoffee.jp/blog-entry-6343.html
留学生が審判殴り10針縫う怪我・延岡学園バスケ部1年コンゴ出身エルビス・被害届は出さない意向
http://deliciousicecoffee.jp/blog-entry-7118.html
56 notes
·
View notes
Link
嬉しいことに、公開日朝一番で鑑賞することができた。『仮面ライダージオウ』の劇場版、『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』。ジオウの真の最終回として大々的に煽る宣伝が打たれているが、果たしてそれはどんな意味を持っているのか。たまらず、公開日に映画館に駆けつけるに至った。 劇場版仮面ライダージオウ Over Quartzer オリジナル サウンド トラック アーティスト: ヴァリアス・アーティスト 出版社/メーカー: avex trax 発売日: 2019/07/26 メディア: MP3 ダウンロード この商品を含むブログを見る 前段として、『ジオウ』という作品には、大きくふたつの軸がある。「ジオウの物語」と「平成ライダーの歴史」だ。前者は、最低最悪の魔王になってしまうかもしれない主人公の、運命に抗うストーリー。後者は、『クウガ』から『ビルド』までの平成ライダーをコンテンツとして物語に組み込んでいく構成を指す。『ジオウ』は、このふたつの軸が時に混ざり合い、片方が光ったかと思えば、もう片方が色濃く見えてきたりする。そのバランスや緩急が面白いのである。 もちろん、商業的な意味で、クウガからの平成ライダーを劇中に登場させる狙いも大きい。しかしそれは同時に、「平成ライダーとは一体何だったのか」という問題提起を作り上げてしまう。『ジオウ』はどこかで必ず、これにアンサーを示す必要があった。 先の記念作『ディケイド』は、それまで独立していた作品群をシリーズ化した意義が大きかったが、『ジオウ』に与えられた課題はそこから更に10年分も大きい。「平成ライダーとは一体何だったのか」。10年前には避けられたオリジナルキャストを怒涛の勢いで出演させながら、『ジオウ』は、この課題に対するアンサーを一年間かけて模索してきたのである。 仮面ライダーディケイド Blu-ray BOX 出版社/メーカー: TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D) 発売日: 2017/03/08 メディア: Blu-ray この商品を含むブログ (3件) を見る 当時、『ディケイド』が約半年間の放送だったことで、いわゆる「夏映画」のポジションは大きく変化した。 それまではシリーズの途中に公開時期が当たっていたため、大規模なパラレル設定を持ち込んだり、本編との連動を図ったりと、比較的「実験作」な性格が強かったのである。それが、『ダブル』以降はTVシリーズ最終回間近となったため、そこに「集大成」の意味が込められるようになった。その作品が��つテーマを総括しつつ、いくつかの要素をリプライズしていく。それこそが、直近10年の「夏映画」なのだ。 以上の、「ジオウの物語」「平成ライダーの歴史」「平成ライダーとは一体何だったのか」「夏映画の集大成的な性格」、その全てを煮詰めて固めたものが、『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』である。 スポンサーリンク 先の『平成ジェネレーションズFOREVER』が「平成ライダーを観てきたファンへの感謝」だとしたら、今回の『Over Quartzer』は、「これこそが平成ライダーだ!」と言わんばかりの、コンテンツそのもの客演と言えるだろう。良く言えば奇跡的で挑戦的な一作であり、悪く言えば、ひどく露悪的で開き直った一作だ。おそらくSNS等でも多彩な感想が飛び交い、紛糾する���ともあるだろう。 しかし私としては、「他のどのコンテンツも絶対に作れない、平成ライダーにしか出来ない映画」という意味で、驚くほど本作を気に入ってしまった。 というのも、このブログでも以前から何度も書いてきたように、平成ライダーの魅力は、「不揃いさ」に尽きるのである。原則としてそれぞれが交わらない独立した作品群であり、作風も、モチーフも、テーマも、何もかもがバラバラ。「仮面ライダー」という看板を掲げながら、実験的な作品を次々と繰り出し、それがいつした一時代を築いた。 この、「結果的にシリーズとして発展してきた」という部分が肝なのだ。決して、計画的に、緻密に作られたシリーズではない。その時その時で、「やれること」「やりたいこと」に雑食のように手を出していく。なんの道筋もなく出来上がっていく、有象無象のキメラ。それが結果として独特の魅力を光らせていく、なんとも稀有なシリーズなのだ。 本作『Over Quartzer』は、その平成ライダーシリーズの「不揃いさ」こそを最大のメッセージとして取り扱い、更には、平成という一時代についても言及していく。当初はファンが使用していたただの俗称としての「平成ライダー」を、いつしか公式が看板として掲げ、その最後の劇場版で平成という元号そのものを扱う。平成ライダーを通して描く、平成という時代。そして令和へのバトンタッチ。こんな作品は、他のどのアニメも、漫画も、映画も、何もかもやれないのだろう。こんな怪作を送り出せるのは、平成ライダーより他にない。そこを一点突破していく作りは、なんとも白倉伸一郎プロデューサーらしいアプローチである。 以下、作品のネタバレに言及しつつ、感想を残す。 スポンサーリンク いわゆる「春映画」的なノリを持つ本作だが、その雑多でごった煮な作りにひとつのメッセージを持たせているのは、記念作らしい構造と言えるだろう。もはや悪ノリと言っても過言ではないだろう仮面ノリダーからの客演に始まり、漫画版クウガが漫画の作画のまま画面に登場したり、OVからゴライダー、バラエティ企画からG、舞台から斬月の新フォームなど、 「平成の仮面ライダー」を文字通り総括していく一連の流れは痛快ですらあった。 仮面ライダークウガ(1) (ヒーローズコミックス) 作者: 石ノ森 章太郎 ,井上 敏樹,横島 一,白倉 伸一郎 出版社/メーカー: 小学館クリエイティブ 発売日: 2015/07/04 メディア: コミック この商品を含むブログ (5件) を見る 仮面戦隊ゴライダー [Blu-ray] 出版社/メーカー: TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D) 発売日: 2017/09/13 メディア: Blu-ray この商品を含むブログを見る そう、「平成ライダー」は、何も『クウガ』から『ジオウ』までの20作だけではないのだ。悪魔合体のように、その時その時で様々な挑戦を重ねてきた結果、テレビ番組の枠に収まらない展開を無数に生み出してきたのである。本作『Over Quartzer』は、その全てを総括し肯定しながら、「その時その時を懸命に生きる大切さ」というメッセージでコーティングしていく。重ね重ね、唯一無二だ。 平成という時代には、沢山の出来事があった。事件や事故、自然災害、スキャンダル。インターネットの発達もあわせ、日本社会はこの約30年で大きく変化した。今回敵として登場する時の管理者・クォーツァーたちは、この平成という世を凸凹で不揃い、「綺麗でないもの」と断定し、自分たちの思うがままに作り変えようとする。「結果として出来上がった不揃いな歴史」という意味で、平成という一時代と、平成ライダーを重ねていく構成である。 そんな問いを登場させたのちに、「雑多なコンテンツに仕上がった平成ライダーは確かに不揃いだけど、それは、その時その時を懸命にやってきたからだ!」というアンサーで殴り返す。「平成ライダーとは一体何だったのか」。本作がそこに用意した解答は、「不揃い」だ。しかし、それこそが良いんだと。その時々の取り組みこそが、意図していなくても、綺麗でなくとも、結果として時代や歴史を作るのだと。そういう、平成ライダーというシリーズの性格こそを作品テーマに持ち込んだ、奇妙な作品に仕上がっていくのである。 「春映画」的な文法で次々と登場するまさかのヒーローたち。アイテムを使い、ベルトが光り、最強形態へ姿を変えていく平成ライダーたち。これまでの20年の歴史で散々観てきた「やり方」ではあるが、本作は、それ自体が自分たちのアイデンティティなんだと、執拗にそれをアピールし続ける。果てには、巨大化した敵が突然大きなプレートを使って攻撃してきたかと思えば、全平成ライダーが番組ロゴとなりキックを放ち、プレートに開いた穴が「平成」の二文字として完成する。新元号が発表された際の、日本人なら誰もが見たことのある構図に寄せながら、「平成」の二文字が盛大に爆散していく。こんな、こんな意地の悪い奇天烈な演出を、平成ライダー以外のどのコンテンツが作れるだろうか。 スポンサーリンク そういった、「平成ライダーとは一体何だったのか」というテーマは、最終的にシナリオにまで影響を及ぼしていく。 本作のラスト、死んだはずのウォズがしれっと登場したり、消えたはずのゲイツやツクヨミが普通にクジゴジ堂に戻っていたりする。なぜそうなったのか、そこに理屈はあるのか。登場人物も、物語も、そこに最後まで一切の解答を用意しない。意図的に説明を行わない。 構成として不揃いだけど、凸凹だけど、綺麗じゃないけど、ウォズが死んでいくシーンは物語として盛り上がるし、ゲイツやツクヨミが消えるくだりも感傷を誘う。「その時その時」は盛り上がる。それが決して、綺麗じゃなくても。そんな構造面でのメッセージを、なんとも自覚的に、シナリオのオチにまで組み込んでいく。これは『ディケイド』におけるメタフィクションとの距離の取り方とも近い。 反面、そういった演出を「わざと」「開き直って」やることに、拒否反応を覚える人もいるだろう。私も、その全てを盲目的に肯定しようとは思っていない。本作『Over Quartzer』は、とても良い意味で「平成ライダーらしい映画」だし、同時に、とても悪い意味でも「平成ライダーらしい映画」だ。こういったものを、ある種冷笑的に、露悪的に繰り出してくる辺りも、実に「平成ライダーらしい」。「そういうのが苦手なんだよ」と言う人に、真正面から「そういうの」をぶつけるような、確信犯(誤用)な物語構成だ。よって、前述のように、この映画にNGを出してしまうファンも少なくはないだろう。そして、それを制作サイドは誰よりも分かってやっているのだ。 一方、『ジオウ』単体の物語としては、タネを明かしつつ新たな謎を蒔いていく作りになっていた。 ISSAこそが本当の常磐SOUGOであり、我々が知るソウゴは、「オーマジオウにそれらしい過去(物語)を付与するため」に作り上げられた、偽物の存在。前半の織田信長のくだりを使って、「伝わっている歴史の数々は、所詮誰かによって紡がれた物語である」という構造を見せていく流れも面白い。 しかし、ソウゴがライドウォッチを集めきったのは、「オーマジオウだから」ではない。「常磐ソウゴだから」である。彼が、その時その時を懸命に生きたからこそ、レジェンドたちはライドウォッチを託してきたのだ。だから、替え玉でも、偽物でも、そんなのは関係ない。・・・といった、先の「平成ライダーとは一体何だったのか」をソウゴにまで重ねてくる辺りも、とても重層的である。 総じて、何度も書いているように、実に「平成ライダーらしい映画」であった。もうシンプルに、これに尽きてしまう。こんな映画は平成ライダー以外には作れないし、ファンとの信頼感の積み重ね方も、距離の取り方も、このシリーズだからこその線引きだ。 終わってみると、「平成ライダーを総括する作品の劇場版」としては、確かにこの答えしかなかったようにも思えてしまう。まるで、針の穴に糸を通すかのように、一点だけを狙い、一点だけで突破する。平成ライダーとは、「今」を懸命に生きたものの集合体であり、それ以上でもそれ以下でもないのだ。だからこそ、平成という世が終わり、これから様々な苦楽が時代に降りかかろうと、それでも、我々個々人が「今」を懸命に生きるしかない。道は、歴史は、歩いた後にしか出来ないのである。 P.A.R.T.Y. 〜ユニバース・フェスティバル〜(CD+DVD)(初回生産限定盤) アーティスト: DA PUMP 出版社/メーカー: SONIC GROOVE 発売日: 2019/08/07 メディア: CD この商品を含むブログを見る
0 notes
Text
2022年3月19日
2022 明治安田生命J1リーグ 第5節 サンフレッチェ広島 0-2 川崎フロンターレ@エディオンスタジアム広島 7544人/73分 オウンゴール、89分 山根視来
塩谷司がJ1通算150試合出場を達成 → 5月3日J1第11節 広島 1-2 柏@Eスタキックオフ前にセレモニー
川崎F、アウェイで2得点を挙げ2連勝! 広島は善戦も今季未勝利が続く(サッカーキング)
雨が降り頻る中での一戦は序盤、川崎FがFWレアンドロ・ダミアンのシュートで広島のゴールを脅かすも、徐々に広島も反撃。MF浅野雄也やMF藤井智也がシュートを放ちペースを掴むと、15分にはFW満田誠がボレーシュートを放つ。しかし、ボールは惜しくもボールラインを割ることができない。
その後は一進一退の攻防を見せるも互いに決定機にまでには至らず、試合は0-0のスコアでハーフタイムとなる。
迎えた後半、ホームの広島は前半から引き続き、川崎Fのビルドアップに対して高い位置からアグレッシブにプレッシャーをかけ主導権を渡さない。逆に川崎Fの御株を奪う連携を見せると、61分には満田がシュート。しかし、川崎Fとしても身体を張ったブロックで必死のディフェンスを見せる。
そして73分、ついに均衡が破れた。川崎Fが左CKを獲得すると、キッカーは途中出場のMF大島僚太。右足インスイングのボールがゴール前へと送られ、DF谷口彰悟と競り合ったDF野上結貴がたまらずオウンゴール。アウェイの川崎Fが先制に成功する。
1点を追いかける展開となった広島はFW鮎川峻らを投入しゴールを目指すが、川崎Fも組織的な守備で跳ね返していく。逆に84分、川崎FのFW宮城天が決定機を迎えるも、これは広島のGK林卓人がセーブ。
それでも89分、川崎Fは相手ゴール前でパスを回すと、FW知念慶がシュート。これは林に防がれるも、こぼれ球をDF山根視来が押し込んだ。川崎Fのリードは2点となる。
結局試合は0-2で終了し、アウェイの川崎Fが2連勝を収めた。一方、王者を相手にホームで善戦を見せた広島だが、今シーズンのリーグ戦未勝利が続いている。
川崎フロンターレ戦で、紫熊倶楽部編集長の中野和也さんが、サンフレッチェ広島の公式戦連続取材1,000試合を達成✨
クラブを代表して、最も取材を受けた森﨑和幸C.R.M&浩司アンバサダーから、花束を贈呈しました
東広島・呉自動車道 阿賀インターチェンジ立体化完成
東広島呉道路 阿賀ICの立体化工事完了(広島テレビ)
渋滞緩和などを目的とした東広島呉道路「阿賀インターチェンジ」の立体化工事が完了し、19日から通行が可能になった。
東広島市と呉市を結ぶ「東広島呉道路」の「阿賀インターチェンジ」は渋滞や事故の多さが課題となっていた。このため5年前から国などが高架道路を新設する工事を進め、3月19日から通行が始まった。初日には記念式典も開かれた。
■呉市 新原芳明市長
「新しい呉市の実現に向けた大事な一歩を進めるもので呉市内の企業や市民の皆様にとっても大きなチャンスになると期待している」
事業費は約92億円で、交通量の分散だけでなく呉市中心部と広島空港のアクセス向上も期待されている。
非核三原則「絶対崩すべきではない」 自民国防部会長インタビュー、核共有は「安保環境不安定になる」(東京新聞)
ロシアのウクライナ侵攻を受け、米国の核兵器を日本に配備して共同運用する「核共有」導入や非核三原則の見直しを求める声が与野党で上がった。自民党安全保障調査会は検討に着手したが、16日に勉強会を開いた結果、政府の外交・防衛の長期指針「国家安全保障戦略」改定に向けた党の提言に盛り込まない見通しとなった。安保調査会の幹事長代理で、国防部会長も務める宮沢博行衆院議員に聞いた。(聞き手・川田篤志)
◆核配備「相手国に狙われ実益ない」
—16日の安保調査会で議論したが、どの��うな内容だったのか。
「米欧の軍事同盟・北大西洋条約機構(NATO)が核共有政策を採用した歴史的背景を専門家から聞き、日本に適用できるか検討した。その結果、核を使用すれば核による報復が当然あり、核の配備先になれば真っ先に相手国から狙われるなど、実益が全くないことがはっきりした。出席議員から導入に前向きな発言は一切なく、日本にそぐわない政策だと納得した雰囲気だった」
—核共有と抑止力の関係をどう整理しているか。
「むしろ日本の安保環境が不安定になる。日本への核配備はそもそも無理だし、現実的な選択肢とは思わない」
—国是である非核三原則の変更や修正についてはどうか。
「唯一の戦争被爆国として、世界平和に貢献するわが国の立場は絶対に崩すべきではない。『国是』とは大変適切な言葉だ」
—被爆者団体などは議論自体にも反対している。
「私自身、核廃絶を理想としており、見直しの議論さえ批判の対象になるのは理解している。ただ、ロシアのプーチン大統領が核による威嚇をするなど、安保環境が厳しさを増していることもあり、議論だけはお許しいただきたい。非核三原則を守るため、必要な議論だった。結論は揺るがない」
—議論のきっかけをつくったのは、党内に影響力がある安倍晋三元首相や高市早苗政調会長だが、忖度や配慮はあったか。
「タブー視せずに議論すべきだという先輩議員の言葉を受け止めて議論した。どんな結論を出すにせよ、議論すること自体は自民党らしさだ」
みやざわ・ひろゆき 浜松市(旧龍山村)出身。東大法学部卒。磐田市議を経て、2012年の衆院選で初当選し、現在4期目。比例東海ブロック。防衛大臣政務官などを歴任。安倍派所属。47歳
米中首脳会談 バイデン氏「中国がロシア支援なら結果伴う」
バイデン米大統領と中国の習近平国家主席は18日、ロシアによるウクライナ侵攻をめぐり、オンライン会談を行いました。米政府が会談後に発表した声明によると、バイデン氏は「中国がロシアに物質的な支援をした場合、結果を伴う」として、警告したことを明らかにしました。
中国主席、ウクライナ紛争「一刻も早く終結を」 米大統領「ロ支援なら結果伴う」(ロイター)
[ワシントン/北京 18日 ロイター] - 中国の習近平国家主席は18日、バイデン米大統領とのオンライン会談で、ロシアとウクライナによる戦争を一刻も早く終結すべきと強調した上で、米国など北大西洋条約機構(NATO)加盟国にロシアとの対話を呼び掛けた。ウクライナに侵攻したロシアに対する非難の言葉は口にしなかった。
一方、バイデン大統領は、中国がロシアに物資的支援を行った場合、結果を伴うと警告した。
会談は2時間近くに及んだ。
中国の国営メディアや外務省の発表によると、習主席は、国家同士の関係が対立の段階まで進むことはできず、紛争や対立は誰の利益にもならないと指摘。「ウクライナ危機は私たちが見たくないものだ」と述べた。
さらに「今、最優先すべきことは対話と交渉を継続すること」であり、「民間人の犠牲を避けながら人道的危機を防ぎ、戦闘を停止し、できるだけ早く戦争を終わらせることだ」と強調。全ての当事者がロシアとウクライナの対話と交渉を共同で支援するとともに、米国およびNATOがロシアと協議を行うことで、ウクライナ危機の「核心」問題やロシア・ウクライナ双方の安全保障上の懸念を解決すべきと訴えた。
中国と米国は二国間関係を正しい軌道に導かなければならず、双方は相応の国際的責任を負い、世界平和のために努力しなければならないとした。
同時に、制裁措置で引き起こされる結果を警告。「広範囲に及ぶ無差別な制裁は国民を苦しめるだけだ。一段とエスカレートすれば、世界の経済、貿易、金融、エネルギー、食料、産業、供給網に対する深刻な危機が引き起こされる。すでに軟調になっている世界経済が機能不全に陥り、取り返しのつかない損失がもたらされる」と述べた。
台湾問題については、米中関係への悪影響を避けるために適切に処理される必要があると主張。中国は、台湾を必要であれば力づくで元に戻すべき離脱した省と見なしており、米国との関係において最も敏感かつ重要な問題であると明言した。
また「米国では一部の人が台湾の独立派に誤ったシグナルを送っており、非常に危険。もし台湾問題が適切に処理されなければ、両国関係に破壊的な影響をもたらすだろう」とした。
<ロシア支援なら結果伴う>
米ホワイトハウスによると、バイデン大統領は習主席との電話会談で、ウクライナの都市や市民を攻撃するロシアに中国が物質的支援を提供した場合の「意味と結果」について説明。「バイデン大統領は、危機を外交的に解決することへの支持を強調したほか、両国間の競争を管理するために、開かれたコミュニケーションを維持することの重要性で合意」した。
ある米政府高官���、両首脳の会話が「直接的かつ内容があり、詳細に及んだ」と評価した上で、バイデン氏は、中国がロシアに物質的支援を提供するとなれば、中国は米国だけでなく広く世界中から相応の影響を受けることになると警告。「中国が今後どのような決断を下すのか、われわれは見守ることになる」と述べた。
ホワイトハウスのサキ報道官は、今回の会談で、ロシアを支援しないよう説得するためのインセンティブについては話し合われなかったと述べた。
サキ報道官は、中国がロシアに物質的支援を提供した場合の「結果」、および米政府が何を「物質的支援」と定義するかについて具体的に明らかにしなかったものの、中国の巨額の貿易が影響を受ける可能性があると示唆。「手段の一つとして当然、制裁措置が挙げられる」と述べた。
その上で、米国はいかなる対応も欧州のパートナー国と共に中国に直接伝達すると語った。
米、中国のロシア支援をけん制 ロ軍攻撃継続で民間人の犠牲増える恐れ(ロイター)
ウクライナ各地では18日もロシア軍の攻撃が続き、民間施設への砲撃で死傷者も出る中、民間人の犠牲を巡る懸念が強まっている。
ウクライナ軍はロシアの進軍を食い止めているもようで、英当局によると、今週のロシア軍の進軍は最小限にとどまっている。
しかし、ロシア国防省は、ウクライナ南東部マリウポリ周辺の「包囲網を狭めている」とし、戦闘が市の中心部で展開されていると述べた。
マリウポリでは、数百人の住民が避難していた劇場が今週爆撃を受け、救出活動が続いている。130人の生存者が救出されたが、なお数百人が瓦礫の下に閉じ込められているとみられている。
��れまでに、マリウポリ市内の家屋約80%が攻撃の被害を受けてたと試算されている。
フランスのマクロン大統領は18日、ロシアのプーチン大統領と電話会談し、ここ数日で砲撃を受けているマリウポリの状況について「非常に懸念している」と伝えた。
米中の軍艦、台湾海峡を航行 首脳電話会談の直前に(AFPBB)
【3月19日 AFP】中国と米国の軍艦が18日、台湾海峡(Taiwan Strait)を航行した。台湾と米国の当局が明らかにした。中国の習近平(Xi Jinping)国家主席は同日行ったジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領との電話会談で、米国が台湾の地位をめぐり「誤った対応」を取れば米中関係の悪化につながると警告した。
台湾国防部はAFPに対し、中国の空母「山東(Shandong)」が台湾海峡を通過したと説明。米国防総省はその後、AFPに対する電子メールで、米軍の駆逐艦1隻が同海峡を航行したことを明らかにした。
バイデン氏と習氏はその数時間後に行った電話会談で、ウクライナ情勢などの問題について約2時間にわたり協議。国営新華社(Xinhua)通信によると、習氏はその中で、バイデン氏の就任以来、台湾独立に関する米国の「誤った」主張が原因で、米中関係は「ますます多くの課題」に直面していると指摘。また中国外務省が英語で公表した会談内容によれば、「台湾問題への誤った対応は、二国間の関係に支障をきたす。中国は、米国がこの問題に十分な注意を払うことを望んでいる」とも警告した。
マイク・ポンペオ(Mike Pompeo)前米国務長官は今月初め、台湾を訪問した際、米政府は台湾を「自由な主権国家」として承認するべきだと述べていた。ホワイトハウス(White House)によると、バイデン氏は会談で「台湾に関する米政策に変わりがないことを繰り返し、米国は一方的な現状変更について引き続き反対することを強調���した。
ウクライナへの志願兵 米で約6000人が応募 退役軍人など相次ぐ(NHKニュース)
ウクライナ政府が外国からも志願兵を募っていることを受け、アメリカでは退役した軍人などの間でウクライナの部隊に加わることを希望する人が相次いでいます。
これまでに約6000人が応募
アメリカにあるウクライナの大使館や領事館では志願者を受け付け順次面接などを行っています。
アメリカのメディアは大使館関係者の話としてこれまでにおよそ6000人の応募があったと伝えています。
志願した元軍人「正しいことをするのがアメリカの理念」
アメリカ海兵隊に所属していた、東部コネティカット州に住むデニス・ディアスさん(39)も志願している1人です。
大使館での面接を終え、現在は出国に向けたウクライナ政府からの連絡を待っています。
武器は現地でウクライナ政府から供与されるということですが、それ以外の装備品はすべて自費で用意しました。
4人の子どもがいるディアスさんですが、ロシア軍による攻撃で子どもを含む大勢のウクライナ市民が命を落としていることを見過ごすことはできないと考え決断したといいます。
バイデン政権は当初から、ウクライナ国内にアメリカ軍の部隊は送らないとしています。
また、ウクライナの部隊に加わることを希望するアメリカ人に対しても、危険だとして渡航しないよう呼びかけています。
これについてディアスさんは「ロシアとの戦争を望まないからという理由は理解しているが、正しいことをする、自由を守るというのがアメリカの理念だ。ウクライナの人々は文字どおり自由のために戦っているのだから、現地に行って助けるべきだ」と話しています。
ディアスさんは2003年にイラクとアフガニスタンに派遣され、戦闘や人道支援任務に携わりました。
そのアフガニスタンで去年夏、アメリカ軍が撤退するなか、イスラム主義勢力タリバンが再び権力を握ったことはディアスさんにとって大きなショックだったといいます。
そのことも今回の決断を後押ししたといい「このような結果のために自分たちは命をかけて戦ってきたのかと思った。今度はイラクやアフガニスタンでできなかったことを成し遂げられるだろうということが大きな動機になっている。自由を求めているウクライナの人々を助けて、この戦いに勝ってみせる」と話しています。
手続き経ずにウクライナに向かう人も
ウクライナ大使館による面接などの審査を待っていては時間がかかりすぎるとして、こうした手続きを経ずにウクライナに向かう人たちも出てきています。
アメリカ南部ミシシッピ州の農場で働いていたウェスリー・ラウリーさん(23)は、ロシアによる軍事侵攻に対しては経済制裁だけでは不十分だと考えています。
ラウリーさんはウクライナの人たちを直接、助けることが必要だと考え、軍事侵攻の数日後、SNSに志願兵として現地に向かうことを希望する人たちが情報交換できるグループを立ち上げました。
立ち上げから1週間でおよそ800人から問い合わせなどの書き込みがあり、およそ3週間たった今では、アメリカをはじめ各国の2000人を超える人がこのSNSのグループでやり取りをしているということです。
その多くが軍隊での経験がある人で、現地への渡航情報や資金面での相談などについて、情報交換をしているということです。
ラウリーさん自身は軍隊での経験はなく大使館での手続きは経ていないということですが、ウクライナの外国人部隊の担当者に直接連絡を取ったところウクライナ西部のリビウに向かうよう指示を受けたとして3月14日、アメリカを出発し現地に向かいました。
出発前の空港でラウリーさんは「ライフルを持って前線に行けと言われればそうするし、後方支援としてトラックを運転しろと言われればそうする。行けと言われたらどこにでも行く。怖い気持ちもあるが、とにかく現地に行って、何かの役に立ちたい」と話していました。
専門家 “志願兵の加入で事態の悪化するおそれ” 指摘
一方、外国からの志願兵が戦闘に加わることで事態が悪化するおそれがあるという指摘もあります。
外国人戦闘員について研究を行っているアメリカン大学のデイビッド・マレット准教授は、「外国人戦闘員が加わることで結果として勝利することもあるが、歴史上、外国人戦闘員が加わった戦争はより高いレベルでの暴力がみられ、民間人に対する暴力も増える」と指摘しました。
そのうえで現在のウクライナの状況について「50か国以上から外国人戦闘員が集まっている」という見方を示したうえで、「紛争の対象が世界数十か国に広がっているように見える。紛争がより激しくなり、より多くの国が巻き込まれるおそれがある」と述べ、懸念を示しました。
さらにマレット准教授は「アメリカ人の戦闘員が殺されたり、捕虜になったりしたら、世論が変わり、以前はなかった戦争への衝動が生まれる可能性もある」と述べ、戦闘の状況によってはアメリカの世論に影響を与える可能性もあるという考えを示しました。
ロシア国営TV、プーチン氏演説の放送中断 「技術的問題」と政府(AFPBB)
【3月19日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領が18日、首都モスクワのルジニキ・スタジアム(Luzhniki Stadium)で数万人の支持者を集めて開いた集会で、国営テレビがプーチン氏の演説の放送を中断するトラブルがあった。
集会は、ロシア軍のウクライナ侵攻を支援し、2014年のクリミア(Crimea)半島併合から8年の節目を記念するために開かれた。放送では、プーチン氏が「作戦の開始が偶然にも、わが国の優秀な軍人の一人の誕生日と重なり……」と述べていたところで突然、映像が切り替わり、同じイベントで先に行われた愛国的音楽のコンサートの様子が流れ始めた。国営テレビは約10分後、演説を頭から最後まで放送した。
ロシアの国営テレビは厳格に管理されているため、こうした中断は極めて異例。ロシア大統領府は原因について、「サーバーの技術的な問題」と説明している。
【米国市況】株続伸、S&P500は週間で2020年11月以来の大幅高(ブルームバーグニュース)
18日の米株式相場は続伸。テクノロジー株中心に買われた。オプションの行使期限でボラティリティーが高まる中、ウクライナ情勢の行方を見守る展開となった。
S&P500種株価指数は前日比1.2%高の4463.12。ダウ工業株30種平均は274.17ドル(0.8%)上げて34754.93ドル。ナスダック総合指数は2.1%上昇。
S&P500種とナスダック100指数はいずれも4営業日続伸し、週間ベースでの上げが2020年11月以来の大きさとなった。
中国の習近平国家主席はバイデン米大統領とのオンライン会談で、中国としてウクライナでの戦争は望んでいなかったと説明。また「国家同士が戦場で向き合う局面までいってはならないことをあらためて示す出来事だ」と述べた。
米中首脳がオンライン会談-習氏、ウクライナ侵攻は「望まず」 (1)
この日は個別株および株価指数のオプションの満期と指数先物の期限が重なる四半期に一度の「トリプルウィッチング」に当たった。個別株と指数を対象としたオプション、約3兆5000億ドル(約416兆円)相当が期限を迎えるとみられていた。
株式トレーダー、3兆5000億ドルの「トリプルウィッチング」に備える
ナショナル・セキュリティーズのチーフ市場ストラテジスト、アート・ホーガン氏は今週の株価上昇について、市場が悪いシナリオの一部を既に織り込んでいることなどが背景だと分析。「米金融当局が政策姿勢を明確に示したほか、商品価格も過去2週間にわたって大きく上昇した後、やや安定している」と述べた。
米国債市場では短期債が下落し、利回り曲線がフラット化。複数の米金融当局者が0.5���イントの利上げへの支持を示唆した。3年債利回りは2020年3月以来初めて5年債利回りを上回った。
ウォラーFRB理事、今後数カ月での0.5ポイント利上げ検討支持 (1)
ニューヨーク時間午後4時25分現在、10年債利回りは2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.15%。
外国為替市場ではドル指数がほぼ変わらず。米国株の上昇を背景に、朝方の上げを失う展開となった。週間ベースでは2月半ば以来のマイナス。ドルは対円では2016年2月以来の高値を付けた。
豪コモンウェルス銀行のジョセフ・カパーソ氏は「日本銀行の超緩和的な金融政策は米連邦公開市場委員会(FOMC)の利上げサイクルと著しく対照的だ」と指摘。「日米金利差拡大の見通しはドル・円の一段高を後押しするだろう」と述べた。
ニューヨーク時間午後4時26分現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比でほぼ横ばい。一時は0.5%上昇する場面もあった。ドルは対円で0.5%高の1ドル=119円14銭。ユーロは対ドルで0.4%安の1ユーロ=1.1048ドル。
ニューヨーク原油先物相場は続伸。ロシアのウクライナ侵攻と供給懸念で相場が大きく揺れ、週間ベースでは下げた。国際エネルギー機関(IEA)のビロル事務局長はこの日、石油市場が「緊急事態」にあり、さらに悪化する恐れもあると語った。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物4月限は、前日比1.72ドル(1.7%)高の1バレル=104.70ドルで終了した。週間ベースでは4.2%下落。昨年12月以来の2週連続安となった。ロンドンICEの北海ブレント5月限は1.29ドル高の107.93ドル。
トータスのポートフォリオマネジャー、ロブ・サメル氏は「ロシアの最終目標が何かという点がはっきりしない限り」、原油相場はボラティリティーの高い状態が続くと指摘。現在、少なくとも20ドルの地政学的プレミアムが織り込まれていると語った。
ニューヨーク金相場は反落。この日は米金融当局者の発言が相次いだ。セントルイス連銀のブラード総裁は声明で、年内に政策金利が3%超に達するような利上げを支持する考えを示した。また連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事は、向こう複数回の会合での0.5ポイント利上げ検討を支持すると述べた。
ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物6月限は、前日比0.7%安の1オンス=1933.90ドルで終了。金スポット相場は週間ベースで約3%下げた。
米国株は上昇、米中首脳会談は予想通り(ロイター)
[18日 ロイター] - 米国株式市場は上昇。ダウ工業株30種は274ドル値上がりして取引を終えた。最近低迷していたハイテク株に大幅に上昇した。この日行われた米中首脳会談は特に大きなサプライズもなく終了した。
投資家は連邦準備理事会(FRB)による今週の利上げやインフレ抑制に向けた今後の積極的な追加利上げの道筋を引き続き消化。原油価格の伸び鈍化にも好感した。
バイデン大統領は中国の習近平国家主席との電話会談で、中国がロシアに物質的支援を行った場合、「結果」が伴うと警告。双方は危機に対する外交的解決の必要性を強調した。
ナショナル・セキュリティーズの主任市場ストラテジスト、アート・ホーガン氏は「会談から読み取れることは予想通りだった」と指摘。ロシアとウクライナの和平交渉が続いていることから、投資家は楽観的な見方をする傾向にあるとし、「ロシア・ウクライナ問題に関しては、情勢の緊迫化に対して否定的になるよりも、むしろ外交面でのニュースに肯定的になっている」とした。
インタラクティブ・ブローカーズの主任ストラテジスト、スティーブ・ソスニック氏は、FRBが予想ほど面倒な行動を取らなかったことに加え、最近130ドルを超えた米国の原油価格がこの日は100ドルをそれほど上回らなかったことが、投資家に安心感を与えていると指摘した。
この日は米国の株価指数先物、株価指数オプション、個別株オプションの3つのデリバティブ取引の決済が重なる「トリプルウィッチング」を迎えた。
医薬品のモデルナは6.3%高。全ての成人を対象とした新型コロナウイルスワクチンの2回目のブースター接種(4回目接種)の緊急使用許可を米食品医薬品局(FDA)に申請した。
航空機大手ボーイングは1.4%高。737MAX機を巡り、デルタ航空から最大100機の画期的な受注獲得に近づいているとの報道を受けた。
ニューヨーク証券取引所では、値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を2.20対1の比率で上回った。ナスダックでも2.19対1で値上がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は184億7000万株。直近20営業日の平均は145億6000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 34754.93 +274.17 +0.80 34466.7 34755.2 34279.8
前営業日終値 34480.76
ナスダック総合 13893.84 +279.06 +2.05 13564.6 13899.2 13528.0
手取り14万円の劣悪な待遇…非正規化進む地方公務員、15年で1.5倍に「公共サービス持続困難に」(東京新聞)
地方公務員の非正規化が進んでいる。非正規公務員は15年で1.5倍に増加。4人に3人が女性という割合だ。当事者を中心に昨年設立した支援団体「公務非正規女性全国ネットワーク(通称・はむねっと)」は、自立できない賃金水準にあることなどの実態を明かし、このままでは「公共サービスが持続できなくなる」と警鐘を鳴らす。20日に都内で設立1周年の集会を開く。(畑間香織)
◆手取り14万円で激務「行政は甘えている」
都内の放課後児童クラブで働く女性(48)は3月末で退職することを決めた。女性の給料は手取り月14万円、年収は200万円に満たない。単身のため、収入を増やせないかと、別の仕事を入れることも考えたが、児童の相手をしながら事務作業に追われる状況では体力的に難しく限界だった。女性は「現場を担うのは非正規やパート。行政がこの待遇で仕事をやれる人に甘えている」と憤る。
総務省によると、非正規の地方公務員は2020年時点で約69万4000人。うち74.5%を女性が占める。20年までの15年間で非正規は1.5倍に増加したが、正規は1割減り約276万人となった。
非正規公務員の生活は厳しい。はむねっとの調査によると、女性の非正規のうち3割は家計を支える「主たる生計維持者」にもかかわらず、年収が250万円未満の割合が7割に上る。契約更新の不安も抱えており、9割は契約期間が1年以下という。
◆専門性高い仕事「担い手不足につながる」
厳しい待遇に加え、非正規の負担は大きい。はむねっとに賛同する地方自治総合研究所の上林かんばやし陽治研究員は「近年、DV被害者支援や児童虐待、生活困窮者の相談など専門性が必要な仕事が増え、その多くを非正規に担わせてきた」と指摘。財政難の地方自治体が非正規に置き換えることで、人件費を抑制したとの見方だ。実際に上林氏の調査では年収500万〜700万円の正規職員と比べ、その3〜4割の水準にとどまる。
劣悪な待遇は担い手不足につながる。都内の区役所で働く婦人相談員の女性は、現状の給料水準では1人暮らしすらできないといい、「相談員として対応できるようになる前に、若手は辞めてしまい、育たない」と嘆く。
このため、上林氏は今のままでは「公共サービスが持続できなくなる」と強調。異動の少ない正規職を新設し、非正規から移行したうえで、年収を400万〜500万円まで引き上げることを提案する。
◆「家計の補助」と女性の労働軽視
はむねっと副代表の瀬山紀子さん(47)は保育所などもともと女性が多かった職場の非正規割合が高いとみている。「『家計の補助』にすぎないと、女性の労働を軽視する考えが根底にある」とし、「自治体を底辺で支えているのが非正規だと知ってもらいたい」と集会への参加を呼び掛ける。
集会は、東京都中央区の日本図書館協会と、オンラインで開催。詳細は、はむねっとホームページで。
【本日 (3/19)の広島県内の感染状況】(広島県)
【国内感染】新型コロナ104人死亡 4万4711人感染(19日18:30)(NHKニュース)
北海道 新型コロナ 2人死亡 新たに1586人感染確認(NHKニュース)
青森県 新型コロナ 新たに560人感染確認 土曜日で最多(NHKニュース)
栃木県 新型コロナ 1人死亡 新たに550人感染確認(NHKニュース)
群馬県 新型コロナ 新たに585人感染確認(NHKニュース)
茨城県 新型コロナ 新たに1621人感染確認(NHKニュース)
千葉県 新型コロナ 14人死亡 新たに2623人感染確認(NHKニュース)
埼玉県内 新型コロナ 6人死亡 新たに3401人感染確認(NHKニュース)
東京都コロナ 13人死亡7444人感染確認 先週土曜より1700人余減(NHKニュース)
神奈川県 新型コロナ 8人死亡 新たに4271人感染確認(NHKニュース)
石川県 新型コロナ 1人死亡 新たに325人感染確認(NHKニュース)
静岡県 新型コロナ 1人死亡 新たに987人感染確認(NHKニュース)
岐阜県 新型コロナ 新たに443人感染確認(NHKニュース)
愛知県 新型コロナ 5人死亡 新たに2408人感染確認(NHKニュース)
京都府 新型コロナ 8人死亡 新たに839人感染確認(NHKニュース)
大阪府 新型コロナ 33人死亡 新たに3639人感染確認(NHKニュース)
兵庫県 新型コロナ 2人死亡 新たに1917人感染確認(NHKニュース)
香川県 新型コロナ 1人死亡 新たに333人感染確認(NHKニュース)
熊本県 新型コロナ 1人死亡 新たに425人感染確認(NHKニュース)
揺らぐ首相のお膝元「自民王国」広島 河井事件巡る補選も「不戦敗」(毎日新聞)
2019年参院選を巡る買収事件で、河井克行元法相(59)らから現金を受け取った広島の地方議員ら34人が起訴され、岸田文雄首相のお膝元が揺らいでいる。国政選挙で自民党が強さを誇る「保守王国」として知られてきたが、地元を支える議員らが相次ぎ辞職。20日に広島市議補選が投開票されるが、自民は候補者を立てず「不戦敗」となる。夏の参院選に向けて態勢を立て直せるか、行く末は見通せない。
「本当に必要なのは汚れたお金やヒモがついたお金で動く議員ではなく、住民の願いで動く議員だ。大掃除をやらせてください」
19日午前、広島市安芸区で候補者の一人が声を張り上げた。別の候補者も「金権政治と決別する仕事をさせてください」と訴えた。
安芸区では、河井氏から50万円を受け取った沖宗正明・元市議(70)の辞職に伴う補選(改選数1)が11日告示。日本維新の会新人と共産元職、無所属新人2人が出馬したが、自民県連は擁立を見送った。今後続く補選も、公認や推薦を見送る方針だ。事件の当事者として有権者の感情を逆なでしたくないとの思惑がうかがえる。
広島で「政治とカネ」の問題が再燃したのは1月28日。検察が不起訴とした県議ら100人のうち、35人を「起訴相当」とする検察審査会の議決が公表された。検察が再捜査し、3月14日、体調不良とみられる1人を除く34人を公職選挙法違反(被買収)で起訴した。
この間、再捜査の対象となった広島の地方議員16人が相次いで辞職。うち14人が自民県連の所属だった。いずれも罰金が科される略式起訴となった。
一方、9人は現職にとどまり、在宅で正式起訴された。このうち6人が自民所属。県議1人は離党したが、広島市議5人は今も所属し続ける。
市議会は17日、この5人を含む6市議に対する辞職勧告決議案を賛成多数で可決。ところが、うち1人は「信頼回復のためには市議会を解散し、選挙で選ばれた議員で市民の負託に応える必要がある」として市議会の解散を求める決議案提出に打って出た。賛成少数で否決されたものの泥仕合の様相を呈した。
「逆風」にさらされるのは今回が初めてではない。河井氏の妻案里氏(48)=有罪確定=の当選無効に伴う21年4月の参院広島選挙区再選挙。自民は県連会長に就いた岸田氏が先頭に立って臨んだものの、野党勢力に敗北を喫した。
同10月の衆院選では、直前に誕生した岸田首相効果もあり、公明に明け渡した広島3区も含め、県内7小選挙区のうち6小選挙区を与党で守り「保守王国」の底力を見せつけた。その流れを今夏の参院選や来春の統一地方選につなげたい自民にとっては、事件の影響をできる限り最小限に抑えたいのが本音だ。
しかし、こうした思惑を水泡に帰しかねない出来事もあった。
自民所属の市議5人が2日に市内で開いた記者会見。河井氏から現金を受け取った際、買収の認識はなかったと主張した上で、「国会議員から氷代や餅代として現金を受け取ることは多かった」「今回受け取ったのは普通のことだから」「そこにはみじんの罪悪感も無かった」などとコメントを公表した。
ある県連関係者は「いつの時代の話をしているのか。この期に及んで、本人だけでなく党への心証も悪くなる」と怒りをあらわにした。安芸区の男性(77)も「けしからん。開き直りすぎじゃ」と切り捨てた。
県連は5人への離党勧告を視野に、近く党紀委員会を開くことを検討している。同じ与党の公明幹部は「平素から(現金を)もらっていますという感覚自体が県民感情と乖離(かいり)している」とあきれる一方で、「首相のお膝元では圧倒的な勝利を求められる。離党勧告は岸田さんの危機意識の表れなのだろう」と分析した。【賀有勇、小山美砂、中島昭浩】
0 notes
Text
野球youtuberの人気が高くて、サッカーyoutuberの人気がない理由ってなに?
元スレ
1 :Egg ★:2018/11/04(日) 08:44:01.88 ID:CAP_USER9.net 「若干の気に食わなさはあるゲーム」だと反省も忘れなかったが… [J1リーグ31節]磐田3−2広島/11月3日/ヤマハ
まさに”劇的”だった。2位のサンフレッチェ広島を迎えた31節のホームゲームで、ジュビロ磐田が0−2からの逆転勝利を収めたのだ。 31分にティーラシン、59分に和田拓也にゴールを許して2点を先行された磐田は、そこから怒涛の反撃を開始。65分に川又堅碁がCKのこぼれ球に詰めて反撃の狼煙を上げ、80分には途中出場の櫻内渚が追加点を奪う。 そして迎えたアディショナルタイム、CKの競り合いで高橋祥平がPKを獲得し、これを小川航基が沈めて90+8分に逆転したのである。 いずれのゴールも相手の守備を崩したものではなく、ラッキーな面があったのも確かだろう…
View On WordPress
0 notes