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抽象的幾何の人体
小磯作品は、写真と全く異なるという仮設。
写真は、二次元上の点と線の位置関係を写させる。その過程で三次元の立体は、意識が及ばずに失われる。
写真は細かなところまで見える。厳密な位置は動かずに変わらない。どこまでも細かく写せる。その過程でやはり立体は失われる。
実物、モデルは細かなところまで見えない。時間の制約があるため、見えても省略��れうる。左右の目、頭の位置、立ち位置によって見えかたは��妙に変わる。モデルも動く。したがって、全体的な問題に集中せざるを得ない。
小磯はおそらく後者に近い。全体的な幾何の立体としての人体がある。
人体のどこをとっても、その面が触れられるほどにさだめられている。円柱、円筒、直方体におとしこまれている。
細やかな場所は、おそらくモデルから解離しているはず。
これは、中村も同様。
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主題を方法に展開する
主題:明るさ、親しみやすさ、穏やかさ、優しさ、素直さ、品格、美しさ
方法:いくつかの要素に分解される。
モチーフ、色調、筆さばき、サイズ、構図など。そのそれぞれを主題に則して展開する。
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逆算思考
抽象的な主題を決定し、その主題を展開するために、方法を用いる。
従来、伸び悩みがあった原因のひとつは以下かもしれない。
抽象的な主題、目的、世界観の設計がいまいちできていなかったから。
そのままに、方法をどうするか、を思索してきた。しかし、これは当然ながら上手くいかない。なぜなら、方法とは主題や本質に向かうための手段にすぎないから。目的のない手段を議論することは、甚だ時間の無駄だった。終わりがない。
主題を目的地、方法を電車に例える。
本来は、目的地を定め、電車に乗る。
しかしながら、目的地のないままに、電車に乗り、どの路線か、特急か準急かを議論してきた節がある。
目的地、主題を先に定めること。
主題の展開に適切な方法をとること。
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具象と抽象
目に見えるものをすべては画布におとせない。
描くもの、描かないもの、
の選択が必要。
具象とはいえ、抽象の技術が必要。
無限の階調を、少なく。
無限の線を、少なく。
但し、機械的に抽象すると、
イラストになる。
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エボーシュについて
カマイユあるいはグリザイユ、粗描き
エボーシュ、中描き
仕上げ、フィニ
の大きく三段階をとる。
エボーシュについての考察をする。
目的、効果
画面全体の色調の決定をする。
細やかな箇所を言及せず、マッス、遠近、全体的なキアスクーロをつくる。
エボーシュの段階から、フィニに至るまで、色調を大きく変えない。
細やかに分けられた完璧な階調を目指さない。
マチエールは、フィニの手前のやすりがけを検討。無駄なマチエールは落とせる。
風景なら木の葉、人物なら瞳は、この段階で言及しない。
葉ではなく木、山、瞳ではなく頭の単位に注力する。
エボーシュの時点の完成度を高める。
全体を大きく左右する。
ざっくり描く、といえど、のちのインパクトは大きい。
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青木敏郎/講壇のアナロジー
清水悦男の展覧会パンフレットに寄せた青木敏郎の寄稿に、絵画の嘘について記されてあった。
フェルメールは、実際に見えるものを大胆に単純化、誇張し、現実とは異なるという点で、画面上で嘘をついている、とのこと。実際、そうであると思われる。フェルメールは意外に階調数が少なく、見事に整理されている。
また、レベルの高い
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デッサンの狂い
デッサンを正確にする方法について。
基本的には、おそらく、測定の技術と感性の2つが必要になる。測定だけでは、感性が養われず、違和感を察知する能力が身につかない。一方、感性だけでは、簡単なずれが発見できないことが多々ある。
デッサンの目的は、最終的に完成度の高い画を描くことであり、したがって方法に固執せず、柔軟に修正してゆくことが不可欠。
測定の技術について
感性に頼るだけでは、ある点を動かすと、他の点を動かし、といった仕事が終わらないループに陥ることがあり、基準が必要になる。
基本的に固定させておく基準の点をつくるために、測定、機械的な動作が必要。
石膏の場合、第一の基準は上下の端点になる。そこを固定させ、基準にして他の点を決める。
アカデミズムのプレート模写では、上下左右の端点、全体のシルエットを直線的に決めることから始めている。
はかり棒は、垂直水平、上下左右に持ち、点と点の位置関係が正確か確かめるために遣う。デッサンを直線と直線が交わる重要な点に分け、点との関係をみる。
なお、サイトサイズに関しては、実用的でないかもしれない。機械的に完璧に写すことに、果たして感性が養われるのか、という疑問。先生も測量していては、能力が育たないという。
上下の端点、左右の端点、直線の交わる重要な点、それらの点の上下左右の位置関係。
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筆さばきとマチエール
先日ひとつの終着点を見つけたと記したが誤りだった。
現時点での筆さばきの方法は、(1)(2)
筆運びを速くする、という無意識の目的。
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階調に関して
階調には、豊かさ(A)と整理(B)の2要素が必要である。
(A)豊かさに関して
昨年秋頃以降、中村清治先生の絵、森本草介先生初期の絵を観たこともあり、階調の整理に努めた。なるべく階調の数を減らし、背景を単色にし、モチーフを単純な面に整理し同一の面は同一の色調で描いた。なお、この場合だと、境界一辺内の強さは一定となる。
これは失敗であった。
上記の方法で描いた絵は、単調さが強くイラストレーションの様であった。おもちゃ、という形容も的確である。以前より下手になった、というのが正直なところである。
階調数が少なかったり、同一の階調の面が広いと良くない。一定数以上(※)の階調を用いること、階調間の境界はぼかすことが重要である。ぼかすことにより、境界間の中間色ができ、したがって階調が豊かになる。
※階調はむやみに増やせば良いわけではない。少なすぎることが問題。ぼかし、たたきによる中間階調以外、すなわち筆に画面で直接に運ぶ、明瞭に計画、認識される階調の数を知ること。
(B)整理に関して
アングルの肌、森本先生後期の絵、ロシアのアカデミズム石膏デッサンといった絵は、階調が見事に整理されている。無駄な階調、にごりが一切ない。
それ故に、階調が少なく見えるという面がある。こうして、整理されていることを意識して目指すと、単調になり豊かさが失われるという落とし穴がある。
一定数の階調を用いながら、それらが散らかることなく完璧に整理されている状態、が理想になる。あるいは、完璧に整理されて無駄がないが、単調さがない、とも言い換えることができる。
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パレット
チタニウムホワイト、アイボリーブラック、カドミウムレッド、カドミウムイエローで、かなりの表現ができる説。
レンブラントはこの4色を使っていたらしい。定かではないが。
これらはすべて不透明色。画面を決めにいきやすい。
バーントアンバーなどもあれば良いかもしれない。彩度の強い影色として。上記2色は、ブラックで落とすことになるため、影の色が落ちる。
明度対比、寒暖対比(グレーよりかどうかが焦点、上記の制限パレットの場合、寒色はグレーを意味する)、赤黄対比。
固有色がそれを許さぬ場合のみ、コバルトブルー等を用いる。
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緒察
境界一辺が均一の強さにならないこと。
デッサンの点からではなく、絵画的な演出の点から、境界の強度をなだらかに変化させる。正確なデッサンと異なっても良いかもしれない、ということ。あるいは、演出的明度のコントロールをしても良いかもしれない、ともいえる。
グレーのなかにあって、ものをいうこと。知らず知らずのうちに、鮮やか、派手になる。背景はグレーに近くし、それに沿う色調でモチーフにかかると良い。名画の多くはグレーに近い。
生の白を多くの面で使わない。明度、階調の豊かさがつぶれる。階調が単調になり、詰む。最後の最後にとっておく。
一番強い、弱い境界がある。それがどこか規定すること。とくに、強調すべきでない境界が強ければ、よく弱めること。背景とモチーフ影側は、背景を明るくするテクニックで境界をつくれるが、それが強すぎてはいけない。あくまで、強い境界はモチーフの光にある。
不透明が使いやすい。筆跡が残りにくく、修正が容易。透明色だから、透明感がありやわらかくなる、という道理ではない。アングル、草介さんともに、しっかりと下層に蓋をしながら描いている印象。極めてマット。下地の影響は当然あるが、それは大きくない。
ブラウンピンクは以外と派手。
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良い知らせ
ずっと迷い続けてきた、試行錯誤してきた、下地、画溶液、筆さばきが、ひとつの終着点を迎えそうである。
現段階の方法は、長い目でみると、後に改善される途中下車的なものかもしれないが、ひとつの着地となりそう。
無意識の領域まで、とくにオイルの量と筆さばきは、持ち込みたい。
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階調
おもちゃのような絵を脱するうえで、豊かな階調数は不可欠。
CGのような、同一のトーンを持った無機質で単調な面が、強い輪郭で残ってはならない。
よく整理されたハーフトーンが、説得力をもたせる。
ハーフトーンの整理が重要。アングル、ブグローの人物には、余計なトーン、ずれ、トーンの乱れ、汚れが一切ない。
トーンの乱れがないために、一見すると、階調が少なく見えるのかもしれない。実際、豊かなハーフトーンがあるにも関わらず。
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境界の制動
おもちゃみたいな質、レベルの絵。
どうすべきか、そこからの脱出方法のひとつは、境界の制動にあるとみた。
境界の強さ、質をコントロールする。
溶かし込む境界、強い境界。
ひとつひとつの境界を入念に検討する。
その線上の面は、どのような面か。
画面奥に消えるか、
奥に向かって丸みを帯びているか、
角張ったものか、面と面が垂直か、
影を含むか、含まないか。
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