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11月29日
トーイングスとレモンツイッグスを観にO-ESATへ。人に会うこととライヴを観に行くことが久しぶりだったから、僕は渋谷に行くことさえワクワクしてた。でもいざ人でごった返す駅に到着すると、その興奮は一瞬で憂鬱な気分に変わった。欲望が渦巻くこの街で、28になった僕が得るものは浅く、失うものはとても大きいと感じる。憧れが失望に変わり果ててしまったとき、残るものは、退廃的な悲しみだけ。
それでライヴだ。正直どちらとも期待していたほどじゃなかったっていうのが本音。僕は当事者に自分を投影してみて、その時の気持ちを考えてみる癖がある。トーイングスを観ていて、歯痒くさと悔しさを感じた。彼女たちにはロックな曲がたくさんある。今日はレモンツイッグスを観に来たお客さんが殆どだったけど、そんなお客さんたちを演奏でもっと引き込むことがもっと出来た気がする。僕たちの希望の星。まだ希望だけど、いつか本物のスターになって欲しい。彼女たちに大いなるリスペクトと愛を込めて。
レモンツイッグスは、デビュー曲が凄く好きだったし、ライヴの良し悪しの噂を一度も聞いたことがなかったので、フラットにライヴを観れると、演奏まえは凄く楽しみにしてたけど、感想は…かなり怪しかった。ロックスターを演じる姿勢を持つことは、プロとして素晴らしい���とだと思う。でも内から湧き出る想いがパフォーマンスに直結してる人たちには敵いっこない。僕は彼らの演奏を観ながら、タイ・セガールにザ・ガーデン、ショーン・ニコラス・サヴェイジのことを想った。
ライヴの後は皆んなでモスバーガーに行った。毎回思うんだけど、モスバーガーはなんでこんなに最悪なんだ? パティーは柔らかすぎるし、輪切りのトマトはあまりにも大きすぎる。咀嚼するたびに肉やトマトの汁が溢れだして、包み紙の下にそれがたまってく。もう本当いい加減にしてほしい。ファストフードに小綺麗さや、あざとい美味しい味付けの工夫なんて必要ない。Just give me a “SHIT”だ。血糖値を異常なレベルまで上昇させるケミカルを身体に溜め込んで、頭の中にドーパミンを増加させる。僕が求めてるのはそんなジャンクフードと(マグマで固まった岩のようなパティー)、たった600円やそこらで買えるドラッギーな体験だ。
モスバーガーの良くない点を議論したあと、映画を借りたいチャーリーとTSUTAYAに行った。リトル・ダンサーとトゥルー・ロマンスとワンダー・ランドをおススメした。チャーリーは凄く楽しみだって言ってそれを借りた。チャーリーがどれか一つでも気に入ってくれることを願う。
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11月23日
ジャスタスと一年半ぶりに再会した。ファミリーマートで再会した時はちょっとぎこちなかったけど、多摩センターの懐かしい景色を二人でまた見つけるたびに、僕らが一緒だった時の感覚を思い出して、気づくとあの時と全く同じように僕らは笑いあってた。持ってきたポートフォリオと、ジャスタスとジャスタスの妹のハーリーがくれた手紙を見せたら、ジャスタスは涙ぐんで「忘れてた大切なことを思い出した」って言った。 ジャスタスは僕に全部を話してくれた。いまの気持ち、家族のこと、僕と過ごしたオレンジカウンティの日々、カリフォルニアの友達のこと、そしてゆりこさんのこと。昔のままで、よく喋るし、聞き下手で、でもそんなことすら懐かしくて、愛おしかった。ジャスタスの変わらない純粋さを前に、僕も色んな出来事と気持ちを思い出すことができた。
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11月21日
ボーイパブロは皆んないい奴だった。マックが彼らについてよく言わない気持ちも分かるけど笑。 なによりも良かったのは、彼らは皆んな友達で、マネージャーや撮影隊も含めてとにかく若かったこと。19歳〜21歳? このバンドがあと何年続か分かんないけど、彼らにとって今のこの瞬間は、一生残る青春なんだろうと思うと、羨ましい限りだった。それがどんなに素晴らしい経験なのか、自分には想像することしか出来ないけど、ステージの袖からキラキラ輝くそれぞれの顔を見て、なんとなくそんなことを思った。
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11月21日。
勉強で学んだ記号という名の言葉を上手に並べることで、何かが伝わるなんて思わないで欲しい。どんなに下手くそでも、心で伝えようとするものこそが言葉だ。言葉に詰まったり、言いたいことが明確に見えないことのほうが、圧倒的に普通な感覚な気すらしてきたよ。だって、作家は紙に何百ページ・何行と言葉を印刷するんだよ? それくらい伝えることは難しい。パティ・スミスのジャスト・キッズを読んだ? 彼女が感じてきた繊細さは、この本によってしか得られない。でもあのパティ・スミスでさえも、それを伝えるのに400ページも必要だったんだ。言葉っていうのはそれくらいボンヤリとした感覚的なもので、フォーマットにはめ込んで、A.B.Cってタイプしたところで、そこに何も意味をないし、伝えるべきことも伝わらない。 ポパイには本当にうんざりしてる。たくさんの若者が高いお金を払ってあの雑誌を買って、ワクワクしてると思うと、本当に胸糞悪い。
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11月1日
11月に突入。スネイル・メイルの原稿のせいで、昼と夜が逆転してしまった。何度も書き直した原稿が誰かにとって、自分らしさを考え直すきっかけになったらいいんだけど、相変わらず僕の文章はゴミみたいで、書いてるあいだ何度も落ち込んだ。ようやく完成させて部屋を片付けてたら、未返却のツタヤのDVDが出てきた。もう二度とツタヤでDVDなんか借りない。 久しぶりにしんぺいちゃんと電話した。いつものように、しんぺいちゃんは僕を励ましてくれた。僕がやってることを応援してくれる彼の優しさに、僕は支えられている。ニューヨークが恋しい。冷たいファーロッカウェイの空の空気。期待と失望に打ちひしがれる、ニューヨークの張り詰めた時間。しんぺいちゃん、マシューやTJやグレタ、ニューヨークに住む皆んなに会いたい。
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10月20日
夕方の3時に起きて、ご飯を食べたあとまた眠って、ちゃんと起きたのは結局夜中の12時過ぎ。フレッチャーとワイアットの二人から連絡がきていて嬉しかった。閉店間際のマルエツに駆け込んで、ゴミみたいなサンドイッチとカツを買った(二つでたったの140円)。家に帰ったあとは自分で髪を切って、リーマス400グラムをビールで流し込んだ。意識が朦朧とするなか、旅立つ時をいま観てる。映画の中で、若くして死んだリバーフェニックスが犬と遊んでる。僕はもうすぐで28歳になる。まだ何もできてない。僕は意味があることをこの世の中に残せるんだろうか。今年、死についてたくさん考えた。死んだあとの世界とか、死んだあと誰が悲しんでくれるんだろうとか。母は僕が死んだら考えを変えてくれるんだろうかとか。彼女のために死んだ方がいいのかもしれないとたまに考えたりもした。それによって彼女の半分の感情は死んでしまうかもしれない。でももう半分の感情が起き上がるんだとしたら、それは大きな意味と価値が僕と彼女にある、とか。27クラブに入るには時間と自信がない。僕はもうすぐで28歳になってしまう。
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ワンダーランド
よしさんに��ススメして貰ったウィンターボトムのワンダーランドを観た。これはイギリスのソーホーに住む家族の日常を描いた話。ボーッと観てしまうと本当にありふれたストーリーに感じるかもしれないけど、この映画は話の細部に光が宿ってる。カフェで働くナディアは愛に飢えてる。彼女のお姉さんはバツイチで、もう一人のお姉さんは出産間近でヒステリックぎみ。彼らのお父さんとお母さんも、夫婦としての関係がこじれていて、同じ場所に暮らしているのになんだか距離がある。皆んな何かを求めていて、何かにすがってる。自分に素直になれず、自分から人生に逃げてる。
バツイチのお姉さんには小学生になる子供がいる。彼は大人たちが知ってしまった、生きることの苦しみをまだ知らない。大人たちが忘れてしまった生きることの楽しみや、毎日の些細な幸せを彼は感じながら日々生きてる。サッカー観戦、マクドナルドとチーズトースト、空に打ち上がった大きな花火。世の中の不条理な出来事だって、明日には忘れることが出来る。彼にとってソーホーはひかりのまち。ここには楽しいことだらけが広がってる。 歳をとると生き方を知った気になる。でも実際生き方に正解なんてないし、もしかしたら理解しようとすることが間違いなのかもしれない。人生は変化で、変化が成長だとしたら、型にはまってしまうことで、心が止まってしまう。 何歳になったって不器用でいいし、そんな自分を自分で受け入れてあげればいい。
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10月18日
今日は本当になにもしなかった。借りたDVDを観る気力もない。久しぶりに地元を散歩してみた。鶴牧の生い茂った緑は夏を忘れて、僕は大きな道に取り残された。景色は毎年おなじ。だけど僕自身はどんどん変わっていく。いつも同じものなんてない。だから道を歩くことだって大切にしなくてはいけない。
Caiから連絡がきた。土日のどちらかに多摩に来たいって。秋が来たけど、温かくて優しいこの場所を、彼女が気に入ってくれることを願う。
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10月17日。
全くお金がないのにTUTAYAでDVDを10本も借りてしまった。やけくそだ。先週は本当に疲れた。慣れない英語で通訳したり、人の側に四六時中立ってお手伝いするのには根���がいる。辛い一週間だったけど、コーネリアス 、坂本慎太���、ヨラ・テンゴのライヴに行けたのは良かった。楽屋の中、そんなレジェンドたちの輪の中に入って、彼らの様子をボーッと眺めてると、自分だけが全然違う場所にいて、まるでその様子を映像で見てるかのような気分になった。小山田圭吾と坂本慎太郎が話してる横に僕がいて、その向こうの部屋からヨラテンゴの声が聞こえる。冷静になってしまうと、僕はいつだってファンだ。だから冷静にならないように、自分がこの中にいても全く問題のない凄い奴だって自分に言い聞かせる。夢みたいな出来事が現実になって急に目の前に現れる。これが僕の仕事。
カレー屋さんで室賀さんの話をしたとき、塚野は僕にもっと現実を見ろと言った。僕はその発言に物凄くムカついた。現実を良くしたいと思ってる。だから必然的に意見が出てくるし、その意見を伝える勇気を持ってないといけない。理想に逃げてるんじゃなくて、むしろ僕は現実と戦ってるんだ。その恐怖も辛さも苦しさも分かったうえで。 僕にとって、論破や相手を打ち負かすロジックは、友達との会話の中で全く必要ない要素だ(むしろくだらないとすら感じる)。そんなことより、団結だ。僕は室賀さんを批判したくてわざわざそんな話をしてない。僕たちが考える正しいと思うこと、僕らが抱く漠然とした正義の輪郭を、もっと明確に出来たらと思って話したんだ。シーンをもっと良くしたい。救われるべき人が救われて欲しい。僕はそんな社会と、世の中の循環を作れたらと思ってる。でもそれは僕だけじゃ到底無理な話だ。君のその姿勢や考えだって、このシーンの中では重要で、貴重なんだよ。いい加減気づいて欲しい。君だって出来ることを。時間はそんなにないんだから。 説明が下手なのは理解してる。もっと上手くならないといけない。
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2018 10月6日
もう無理だろうと諦めかけていたスネイルメイルのインタビューが、予定していた日の前日に決まった。韓国にわざわざライヴを観に行って、ライヴ終了後にリンジーに挨拶したとき、彼女があまりにも素っ気なくて僕はびっくりした。数週間前にLAで出会ったフォトグラファーのニコは、彼女と同い年だけど、彼とは真逆の雰囲気。よく言えばカリスマ的で、悪く言えば、まだ子供。撮影は本当に冷や冷やした。彼女は携帯を持ったままポージングを取ろうとしたり、終始や��気がなく憮然とした様子だった。でもインタヴューが始めると、向こうの緊張も和らいできたのか、どんどん目がキラキラしてきた。たっぷり時間をかけて構成と質問を考えた甲斐があったのかもしれない。インタヴューは良かった。彼女が信じてきた考えや、若者に対する言葉を話す彼女は、撮影の時とは別人のように真剣だった。ホッとしたね。通訳をやってくれたハコちゃんの功績はかなり大きい。彼女にはいつも感謝してる。インタヴュー中、リンジーの顔を見ながら、僕は自分が19歳の時に何を考えていたのか思い出していた。人に対してオープンにならないように努めることがかっこいいと思う反面、実は色んなことに興味があったり、触れてみたい気持ちで溢れてるあの感覚を。リンジーを見ていると、あの時の自分が目の前にいるような気がして、少し奇妙だった。彼女の受け答えはハキハキとしていて、とても立派だった。意志の強さを感じたし、自分らしく生きる彼女が注目される本当の理由が分かった気がした。 僕には彼女のようなメラメラと燃える感覚はもうない。経験によって取り戻せなくなっちゃう感覚は絶対にある。でも、時間の経過とそれに伴う様々な経験によって形成される純粋さもあるのかもしれないと、彼女を見ながらそう思った。 たくさん知れることがあるっていう余白があるのはいいことに違いない。
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