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『Love』ライナーノーツ
今回のアルバム『Love』のテーマを教えてください。
今作の全体のテーマは「ラブソング」です。
特定の誰かに向けたメッセージソングではなくて、「愛してる」っていう気持ちそのものがとても素敵だなと思っていて、そういう意味での「ラブソング」ですね。
今作を聴いて思ったのですが、3rdアルバム『mirai』や2019年リリースのEP『vs.virus』とは全く違う方向を向いている印象を受けました。
『mirai』から『vs.virus』のあたりでどんどん風刺とか皮肉とかディスに寄った内容になってきていたんですが、そういうテーマで曲を作るのをやめました。
皮肉とかディスって吐き出すだけなのである意味では楽なんですよ。多分自分から自然と出てくる言葉がネガティブな雰囲気のものが多いってのもあるとは思うんだけど。
でも、今回は自分が10代の頃に聴いていた音楽に立ち戻ろうと思ったんです。ART-SCHOOLやTHE NOVEMBERS、andymori、the cabsの小説的な美しい情景描写や、ふくろうずやYUKIさんの切実で、ある意味では執拗なラブソング。そういったものを強く意識していました。
EP『vs.virus』では近年のトレンドを取り入れたアプローチの楽曲が散見されましたが、どのような変化によってそこから今作へ方向転換したのかをお聞きしたいです。
流行ってる音楽を意識して作ってた時期もあったけど、今回はそれも一切やめることにしたんです。EP『vs.virus』はサウンド面で初期のデモの段階からNUNNUチームの二人(アートディレクターyuya ishii、ディレクターsukechannnn)と意見を出し合いながら作っていて、それはそれで良い経験だったと思います。でもやっぱり一人で最後まで作り切りたかった気持ちもあって。途中で人に聴かせた時点で良い感想にも悪い感想にもかなり左右されてしまう��で、今回は本当に一人きりで自分がいいと思うものだけを追求しました。そういう点では1stアルバムの『all right』に近い作り方をしています。
なるほど。
今回のアルバム『Love』は、誰かに「好きじゃない」って言われても自分がこれが好きだからこれでいい!って思えるものにしたかった。
おれは批判されたりディスられることが人一倍怖くて、影響もされるし、まあ当たり前に病む。慣れていかないといけないよなあと思ってたんだけどどうしても無理だった。なので、もういっそ人の声を一切聞き入れないで生きていくことに決めました。自分の精神に関しては潔癖なくらい徹底的に守っていこう、と思って、エゴサーチとかもやめました。
今まではいつも音源を出してから自分で聴き返して後悔する事ばかりだったんですが、今作は後悔しない作品を作ろうと思っていて。既に音源自体は完成してからけっこう日が経ってるんですが、今のところ自分でも「最高だな~」と思って聴き返せています。
アルバム収録曲について
01.Love
最初の楽曲『Love』ですが、歌詞の「君が嫌いなものは僕も嫌い」という一節が個人的に強く印象に残りました。「嫌い」を共有することについて詳しく伺いたいです。
「君が嫌いなものは僕も嫌い」っていうのも「愛してる」の形だと思ってて、好きなものばかりじゃなくて嫌いなものも共有できるのは素敵なことだと思っています。
あとこれはこの楽曲だけではなくアルバム全体の要素のひとつにもなっているんだけど、「愛してる」って言葉を使わずに「愛してる」って気持ちを表現することがすごく素敵だしすごく好きで、それをテーマに歌詞を書いていきました。
YUKIさんの『恋人よ』という楽曲に「泣かないで恋人よ 誰にも似ていない 向かい風に息もできずに倒れてしまっても 君だけが僕のこと知っている」って歌詞があるんだけど、それがまさにそう。愛してるって言わないけど愛してるって表現してる。すごく好きなんですよね。
02.それなりの明日になる
『それなりの明日になる』はタイトルがすごくいいなと思っています。タイトルだけではなく歌詞もですが、無力感にとらわれていてもネガティブではない。そのバランスが心地いいと思いました。
『それなりの明日になる』っていうタイトルはすごくポジティブだと思ってます。キラキラしてる言葉じゃないけど、ギリギリでポジティブ。そういう言葉が好きなんです。
「苦しんでいる大切な人に結局自分は何もできない」というもどかしさみたいなものが曲の中にあって、これは他の曲にも通じているテーマだと思ってます。
03.『わるくない』
理由が説明できないけどぐっとくる歌詞が多いと個人的に感じているのですが、「すごく良いのに理由が説明できない」というのは「愛」と似てるなと思いました。愛することって明確な理由がない気がしています。
確かにそうかもしれない。この曲だと「なんとなく わざわざ遠いコンビニへ」というところとか、好きだけど何故良いのかって言われても説明できない。そういう要素がたくさん入ってます。
楽曲の世界観についてもお聞きしたいです。
YUKIの『2人のストーリー』とかクリープハイプの歌詞の同棲感やときめきとかを通り越した後の怠惰で生温い生活感みたいなのが好きで、そういう感じを目指しました。
この曲の歌詞は特に気に入っているので、是非歌詞をじっくり見ながら聴いてみてほしいです。
04.『できない』
この曲はアルバムに収録されているほかの楽曲とはやや毛色が違う気がしています。セカンドアルバム『uca』から『vs.virus』までの流れを汲んでいるというか。
全然違うというわけではないんですけどね。『できない』は他の曲にも共通する寂しさがあると思っていて、同じ舞台の中に登場人物が自分ひとりだけで…なおかつ一番ローな気分のときの感情にフォーカスしているイメージです。
『できない』を今回のアルバムに収録さ���た具体的な理由はありますか?
ネガティブな歌詞はあんまり歌いたくないけどアップテンポでノリのいいトラックだから、バランスはいいかなと思って作りました。マイナー調でドロドロした曲に暗い歌詞だとそのまんますぎるし、ミックスとかで何回も聴くからしんどいしね。笑
ちなみに「停滞で経済的余裕NO 故に納付猶予希望 you know?」はベスト韻だと思ってます。
05.『明け方に見たジブリ』
NUNNUの曲の中ではかなり現実味のあるタイトルですが、これは実体験をもとにして制作された楽曲でしょうか?
歌詞には実話なやつと実話じゃないやつがあるけど、これは一部は実話。明け方まで飲んでジブリを見たら本当に泣いてしまって、どうしようもなくなった時のことです。
『明け方に見たジブリ』はこのアルバムの中で唯一変拍子の楽曲ですね。使われている音の雰囲気も独特な印象を受けます。
トラックに関しては音の雰囲気を少し変えたかったので、Logic(作曲のソフト)に入ってる民族楽器を色々試しました。 あとは変拍子の感じがすごくしっくりきたので、今後の作曲でこういう曲が増えそうな予感がしてます。
06.『ひとつひとつ』
歌詞の中の「あぶくま号」は高速バスのことなんですね。
そうそう、実家に帰省するときの高速バスの名前。
こういう分かる人にはわかるヒップホップ的な歌詞もいいかなと思っています。
2017年のシングル『wonder wonder』でも「うたた寝の間にパーキングエリア 雪が降っていた なぜか泣いていた」といった高速バスに乗っている描写の歌詞がありますよね。
昔はよく高速バスで歌詞を書いていました。最近は車酔いがひどくて無理だけど、高速バスに乗ってる時の感じを思い出して歌詞を書くときはよくありますね。
これも「好きな人が苦しんでるけど自分には何もできない」っていうもどかしさみたいな気持ちが歌詞のテーマになっています。そういうのばっかりだ��。普段から外に出ないし人との関わりも殆どないので、手持ちのテーマが少ないなとは自分でも思います。まあ別にいいけどね。
この曲は1コーラスだけできていて、そこから完成まで数年の間があった曲です。
そのように「寝かせる」というか、時間を置いておくことは曲作りにおいてよくあることなのでしょうか?
曲は1コーラスだけ作って何曲か溜まってからフルにする曲を決めて作業する感じなので、基本的には一回寝かせる感じになります。歌詞についてはひと晩でばーっと書ければ一番良いので、寝かせることはあまりしたくないですね。
なるほど。
セカンドアルバム『uca』を出す時に二つの方向性があって、どっちにしようかNUNNUチームの二人とも話し合った結果『uca』の方に決まったんですが、『ひとつひとつ』はその時の選ばれなかった、ざっくり言うとポップで明るい感じの方向性の曲のひとつです。考えてみると、今作はそのときに選ばれなかった方を回収してるアルバムになったと思います。
07.『ON & ON』
「週末の天気が気になるよ それ以外全部どうでもいいよ」という歌詞が2016年のシングル『大人にはなれないよ』の「明日の天気だけ気にしていようね」という歌詞とリンクしているのが興味深かったです。天気のことを気にする内容の歌詞がところどころにありますが、それについてはどういった思いがありますか?
天気しか気にすることが無いって、それ以上の幸せは無いじゃないかという…。
未発表の曲ですが、17歳のときに「明日の天気しか気にならないから 傘を持って迎えに行こう」っていう歌詞の曲を作って、それ以来それが自分の音楽のテーマになっています。テーマというか、テーゼだ。
NUNNUの音楽はいいことがあったり悪いことがあったりしながら、ゆるやかに続いていく日々に寄り添う音楽だと感じていましたが、今のお話を伺ってより強くそう思いました。すごく素敵なテーゼですね。また、サウンドについてはどのようなテーマで制作されたのでしょう。
サウンドについては、初期のTHE 1975のトラックの上に『恋愛サーキュレーション』みたいな歌 、というテーマで作ったんだけど、デモからがっつり作り直したのであんまりそういう感じにはならなかった。イントロの入りとかは面影があるね。笑
そう言われると微かに面影を感じます。笑
あと、この曲の「暖かい 若しくは 涼しい場所で ~」という歌詞は舞城王太郎さんの『好き好き大好き超愛してる』という小説からの引用で、『好き好き大好き超愛してる』は今回の作品というか、自分の「愛」というものの根幹で大きく影響を受けてる作品だと思っています。
『好き好き大好き超愛してる』は以前インタビューをした時にもご紹介していただいた作品でしたね。後から気になって読んでみたのですが、NUNNUのルーツの一部を垣間見たような気がしてグッときました。
・【NUNNU 独占ロングインタビュー】 普遍的なのに言葉にできない感情をすくい上げて歌う、NUNNUの音楽について
08.『きみは通話中』
『きみは通話中』は相愛というよりも片方からの愛だと感じました。片想いではないけれど、互いの愛情の重さが全く違うというか…相手からの愛は気軽なのにこちらからの愛はもっと大きく重いというか。それについて詳しくお聞きしたいです。
愛故に振り回されるみたいなお話は好きですね。フィクションだからこそいいなと思えます。現実では絶対嫌だけど。笑
BUMP OF CHICKENの「ホリデイ」みたいな小さいテーマでまとまってる歌詞を目指しました。 片方ばっかりベタベタになっているようなイメージの曲です。
09.『バースデイ』
この楽曲は別れの歌なのにどこかあたたかさを感じます。別れても気持ちが残ってしまうのは「愛情」なのか「情」なのか、あるいは「執着」なのかということについて、はるひkさんはどう思いますか?
情も執着も愛だと思ってるし全部素敵な気持ちだとおれは思います。さっきも言ったように、これも当事者だとしんどいけど、お話としては好き。
歌詞を書く時に苦しさを感じることはありましたか?
まぁいつも苦しい。笑
そして、この曲は特にしんどかったです。ふくろうずの曲によくあるような別れを告げられた方の執着みたいなテーマの歌詞が好きで、頑張って書いたけど思ったよりキツかった。たくさんは書けないな、と思いました。
でもキツかった分凝縮されているというか、聴く側の心に迫ってくる歌詞だと感じました。内容もスッと入ってきますが、それについては技術的なことも大きいのでしょうか。
曲中の「たぶん」の前で一小節空けるところは歌詞がよく聞こえるように後からメロディやアレンジを変えています。そういう順番の作曲は今までやったことがなかったんだけど、今回から自然とやるようになりました。多分、納得のいく歌詞が書けたからかな、と思っています。
トラックは、くるりの『ワールズエンドスーパーノヴァ』とか、サカナクション『ユリイカ』などから着想を得ています。
10.『暮らし』
暮らしていくこと(生きていくこと)の切なさと悲しさ、その中でときおりのぞく幸福のようななにかの存在を感じます。
うまく説明できないけど、「暮らし」と「生活」の違いというものが自分のなかであって、これはその「暮らし」そのものだと思っています。『できない』とかは生活ですね。
『暮らし』は今作で一番新しい曲で一番気に入ってる曲です。歌詞も本当に全部気に入っていて、今まで自分が書いた歌詞の中で一番いいと思っています。解説もクソもなく、頭から最後まで全てがいい。
この曲は当初、次の曲の『東京のmorning』のインタールドみたいな30秒くらいのインストを作ろうと思ってたんだけど(何故ならこのアルバムは『東京のmorning』に尽きるので)普通に曲になった。そういう成り立ちなのでサビらしいサビがない曲になっています。
11.『東京のmorning』
今作の核となる楽曲『東京のmorning』ですが、この楽曲が核である理由をお聞きしたいです。
これは時系列的にはけっこう古いんだけど、聴き返してもなんだかんだでこの曲が一番良いなと思います。「味方になり合おうね」という歌詞が特に気に入っていて、この歌詞が重要だと思っています。
最初に言ったように今作は「好きじゃない」って言われても自分は好きだからどうでもいいと思って作っていて。でも好きになってくれる人とは、友達になれるし、味方になり合えるって思っていて。味方になり合いたいと思ってます。できれば、このアルバムを聴いてくれてこの文章を読んでくれている、ひとりひとりとね。
12.『蛍火』
歌を歌うことがテーマになっていますが、この楽曲ははるひkさんご自身の歌なのかなと感じました。
歌を歌っている自分自身の曲でもあり、そしてその自分の背中を押すための曲です。それと同時に、自分とはまったく関係のない一人の歌うたいのお話でもあります。
実質『東京のmorning』でこのアルバムはおしまいで、エンドロールが『蛍火』みたいなイメージです。
andymoriの『すごい速さ』とか、9mm Parabellum Bulletの『Punishment』とか、ストレイテナーの『瞬きをしない猫』みたいな駆け抜けて終わるアルバムが好きなので、その辺の影響もあります。キーが高くてレコーディングに苦労しました。調子が良い時じゃないと歌えない。
制作の話 / 次回作について
▶︎曲名について
曲名に関してもこだわりはけっこう強いので悩む時が多いです。基本的には一番最後につけるんだけど、曲中に出てこない言葉や単語を曲名にはしたくなくて、全体の中から「この曲は、要するになんなのか?」っていう重要な一節を探す感じで考えています。
楽曲についてのときも話したんですが今回のアルバムでは「愛してる」って言わないで愛してるって言いたいと思っていて、特に最初の曲『Love』にはそれが色濃く出てる。だからこの曲だけは例外で、歌詞中では歌っていない『Love』という単語を曲名にしました。
いくつか候補がある場合は、iPhoneに入れる時に仮の曲名を設定しておいて、しっくり来るか実際のプレイヤー画面で確認したりもします。通勤とかで聴く時にね。
あと『バースデイ』は好きなアーティストに同じ曲名の超名曲がいくつかあるので「この曲名にするからには半端なものは作れないぞ」と思って気合を入れて作りました。まぁ全曲気合いは入れてるけどね。笑 そういうパターンもあります。
▶︎作曲と生活
作曲が生活に根付いているのでアルバムを作り終えて変わったことは特になくて、今もアルバム制作中と同じように曲を作っています。
生活リズムはめちゃくちゃなんだけど休みの日は限界までやって寝て、起きてまた限界までやって寝る、それを時間に関係なくただ繰り返しています。
「がっつり1週間曲を作ったから明日は丸一日休みにしようかな~」とか思うんだけどそういう時にやることがない。結局曲を作っています。でもそれがいいなって思う。
曲作りが行き詰まってるときは���んどいけど、調子良いときはしんどくない。眠いけど無理に頑張るとかもしていないし、作曲は小さい喜びの積み重ねで工程ごとに喜びがあるからかもしれません。今日はサビができたから嬉しいとか、いちいちめちゃくちゃよろこびながら作っています。なんか、うまく言えないんだけど、めちゃくちゃ曲作ってる人になりたいんです。好きなことを楽しんでめちゃくちゃ没頭してやってる人がいいなと思うんです。
▶︎次回作について
今回満足いく形で12曲まとめられたからこのままのペースで続けていったらいい曲がいっぱい作れるなっていう自信もつきました。今までは次のアルバムへの間があいちゃう時も多かったから、今後はちゃんと作り続けていたいなと思っています。
具体的な内容は、今作の『暮らし』の方向を突き詰めてそれを軸にしつつ、今作の続きの13曲目、14曲目と作っている感覚です。
ただ全く同じなのは自分でも面白くないので、表現とかは少しずつ変わっていくと思います。
自分のアイデンティティというか、ラップ調みたいなのがNUNNUらしさかなと思っていたけど、そういうことを意識しなくても「らしさ」は勝手に滲み出てくるくらいには続けてきたかなと思っていて。今は、ただ「良い曲」ってことだけを考えて、基準にしています。
今作もまじでいいけど、次回作もめっちゃいいです。
曲の原型は全部できていて、今朝、だいたいの曲順が決まったくらいの進捗。わくわくしています。死ぬまでわくわくしたい。
取材・文 / 望月柚花(Twitter@mochizu117)
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NUNNU(ぬんぬ) YouTube - SoundCloud
はるひk : Vocal , Track make
ISLD : Art Director
sukechannnn : Adviser
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