mushr00mxxx - Tumblr blog

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嫌いになりそうなら好きになれるところまで離れたらいいのよ。

とは、言うものの、一度寄ってしまったらなかなか頭から離れないのが私の悪い癖なのだ。とうとう28歳になってしまった。「”しまった”...？」悪いことなのかなあと思いつつ、見るたび少しずつ痩せていく祖父母とか、少しずつ背中とかが小さく見えてくる親のことを考えると結婚しないとなあ、と思う（それだけが親の望んでいることではないだろうけど）。なので『婚活』なんてたいそうなものでは無いけれど、人と出逢うことに対してもう少し積極的になろうと思い、結構ちょぼちょぼと人と会ったりしているのだけど。しかし、「もうこの人とは死ぬまで会うことないんだろうなあ。」と思ったりすると時間というものは有限だし、無駄になったりするの嫌だなあとか、そんな邪念が浮かんでくる。いっそ『運命の人』がいるのなら、通知機能とかつけてほしかった。そしたら無駄に悲しくなったりさみしくなったりむなしくなったりしないのになあ。考えても仕方ないものは仕方ないので、放っておくしかないのだけど。とりあえず明日から帰省するので思いっきりだらけよう。今は何も考えない事の方が大事な気がする。

というわけで今日の一曲。

革命前夜 / Tempalay

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探し物はなんですか

本当に、まじで、たまに、”あ、私ってグラフィックデザイナーなんだ。”とふと思い出す時がありまして。怖いものでこれだけ毎日IllustratorとPhotoshopを行き来して、職場行ってもあいさつ程度でパソコンとしか会話してない日なんてざらにあるので、本当にたまに忘れます。何してたんだろうって。先輩方に怒られそう。だけど今勤めている会社が特殊過ぎるがために起きていることなので仕方ないと思ってほしい。それで、ふとこうして思い返した時にさまざまなバンド、さまざまな業種の方たちのデザインをやらせてもらって、”グラフィックデザイナー”と名乗ってから何年経ったんだろうとこれまた振り返ったら恐ろしいことに6年目に突入していた。ホンマコワイ。そこでですね、私が今までに”職業何してんの？”と聞かれて”グラフィックデザイナーです。”って名乗った後によく聞かれることを並べて行こうと思います。（私は『人間だからこう思う人もいるし思わない人もいる。』という考えなのでもし同業の方が読んでいて”あ？！”と思うことがあっても人っこ一人のしょうもない意見として捉えて頂けると嬉しいです。）

Q.（そもそもの話）グラフィックデザイナーって何？

世の中にデザイナー言うても、たくさんのデザイナーさんがいて、WEBや服飾、プロダクトやインテリア。本当にいろいろいてらっしゃいますけど私これ、私が尊敬するグラフィックデザイナーであるカイシトモヤさん（https://twitter.com/room_composite）の答えで150％違いないのではないかと思うんですけど。そもそもグラフィックデザイナーって何するの？って思っている貴方。私も最初はどのポジションなんだろうって、名乗った後にめちゃくちゃ考えました。私は尊敬する宇野亜喜良さんや、YUGO.さんやユータヌキさんのようにイラストも描けませんし（描けてもそんな人さまの前に見せられるレベルではない。）自分で素材を撮ってこれるようなカメラマンでもないしそもそもカメラも持っとらん。説明するの面倒だから”平面のデザイナーだよ。”って言うてますけど、カイシさんは『人の頭の中にあるごちゃごちゃしたものを、見る人（駅の広告で言えば通行人）にすっきり整理して分かりやすく、見ただけで伝えられるようにする人のことだよ。』とおっしゃっておった。（全文完璧にコピペしたわけではないけど私はこう解釈したの。）だからたまに”女性のイラスト欲しいんだけどデザイナーなんだし描けるでしょ？”とか素っ頓狂な人はたまに”このイラスト動かせるでしょ？SNSに使いたいの。”とか”デザイナーだしついでにホームページも作ってよ。”とか言い出す。いや、なんでもかんでも一人で済ませようとすんな。例えば貴方が昼に食べたお弁当、そのお弁当の材料は〇〇県の農家の方が～～～～ってなって、コンビニに着くわけです。そのお弁当を一つでも買わせやすくする、お仕事です。（まとめすぎた？）

Q.儲かるんでしょ？

うるせえ、と一番言いたくなります。あ、違う��正しくは”デザイナーって儲かるんでしょ？奢ってよ。”とか言う人に対してです。横文字ってだけで儲かると思ってんじゃない。まあ、そりゃ世界的に有名なグラフィックデザイナーともなれば一種類デザインしてうん百万稼ぐ人もいらっしゃいます。ただ、儲かる儲からないというだけでこの職業してる人ってあんまりいないと思うんですよ。お金の話になってくるとなんかいろいろ言われそうなのでやめとこ。とりあえず私は聞かれるほどではないです。ただ、いつもいつも私に頼んでくれる皆様に心から感謝してます。ありがとうございます。

Q.どうしたら（デザイナー）になれるの？

いろいろ語弊がある言い方になってしまうかもしれないんですけど、私はいつも”誰でもなれるよ。”と返していて。看護師さんや弁護士さんなど資格が要るものでもないし、それこそ私がグラフィックデザイナーになりたくてウオオオオオってなってた時に当時いろいろ相談に乗ってくれていた現役の先輩が”名乗ったもん勝ちやで。”と。それ言われた時は”え？！何も経験無いのにおこがましくね！？！？！？！？”とか思ってたんですけど、これ本当にそうで。BUMPの歌じゃないけど”後からついてくる”もんで。名乗ったからには自分で自分に”ちゃんとやれよ。”って自責がついてくるんですよね。自信も。考えれば資格取って”取った！これで今日から僕も〇〇だ！”みたいなのと一緒なんです、きっと。それが前後してるだけだと思っているけどこれも語弊産みそうだから、デザイナーに関してのことだけで。

Q.ほなセンスあれば誰でもできるでしょ？

首が取れそうなくらい横に振りたい。センスだけじゃ成り立ちませんと実感したのはフリーターを2年半過ごし、初めて制作会社に入った時です。まじで何も知らなかった。アマゾンにパンツ一丁で放り込まれた気分。『ノンブル』って何、CMYKはわかるけど特色って何、なんでリッチブラックって要るの？？？？？？毎日パーフェクトな先輩に”それでよく途中入社で入ってこれたね。”というゴミを見るような眼で見られていました...。センスめっちゃあるし！有名なテレビ局の番組で働いてたし！なんて自信、一瞬で砂になりました。要はセンスだけあったら良いと私も思ってたけど、知識が無きゃ通用しない。印刷においては刷ってしまったら元も子もないので5mmのズレにも気づかないといけない、デザインのレイアウトにも気持ち悪いと感じなければならない。そんなこんなで罵倒という名のムチを受けて毎日働いた結果、やっと幼稚園児くらいの知識は身に付けれたという、お話。

Q.（デザイン代）高ない？友達やしタダでやってよ！

お前は頑張って頑張って仕上げたもの（なんでもいい。音源、描いた絵、料理、功績、バイトで稼いだお金）を、自分のものさしだけで無料でくれと言うのか？お疲れ様ですとだけ言っておきます。友達は大事にしなさいよ。

いろいろぐだぐだ書きましたね。こう考えている人もいるんだということを思って頂ければ嬉しいです。嬉しい？いや、別に何とも思わなくていいや。とにかく何かひとつ作り上げるひとというのは尊いですよ。

というわけで今日の一曲。

ゆらゆら帝国で考え中 / ゆらゆら帝国

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好きなことをするには痛みを伴う

という、私の長年のポリシーやったわけですが、とりあえず先日発覚したメルカリでのコンピ転売について言及したらしたでだせーんだろうなと思ったけどこれだけの人に協力してもらったのでしないとか無いだろって思ったので書きます。

＼SPICE コンピのここがすごい！／

❶ KING BROTHERS『MACH CLUB』が新録

あのね、ほんとなんでこんなかっこよくて、音楽に対する芯が産まれた時から通ってるような人たちが私たちに協力してくれたんだってくらいなの。もともと今のメンバーとは違う編成の時の音源はあるのだけど、現編成の時の音源はまだ世に出てなくて。それを無理言って収録させて頂いたの。私がアラブの石油王とかだったらどんだけでもお金積んで『お願いします！！！！！』と地面に頭めり込ませて懇願したんだけどそれを『そんなんせんでええよ。』なんて手を優しく拾って言うてくれたの。(すみません、妄想です)そのくらい後光が差していたのです。御礼を言っても言い切れないです。

KING BROTHERS（http://www.kingbrothers.jp/）https://twitter.com/osamakyoudai

❷ 『てら』/『I Saw You Yesterday』も再録

トレーラー(に映ってるMV音源)とは別バージョンでのてらちゃんの『信号』もわざわざ、わざわざですよ。 SHaKa-iTCHiさんとのリミックスで収録してもらいました。いつぞやコンピのことでふんふん悩んでる時に一緒に飲んでいたてらちゃんが言うたひとこと、ベロベロやったけどこれだけは覚えている。”これ(再録)はな、SPICEに対する投資やねん！”と。痺れました本当。お兄さん。歌以外でも痺れさすってどないやねん。

てら（https://twitter.com/ore_terattenda）

続きまして東京のクソいけてるバンド『I Saw You Yesterday』もわざわざ、わざわざ再録してくれたのですね。彼らはYUTOセレクトでもあるんですけど、てらちゃん然りかっこいい音楽作る人って中身もかっこいいんですね。いつもお世話になっております。この場をお借りして御礼をば。

I Saw You Yesterday（http://i-saw-you-yesterday-music.tumblr.com/）https://twitter.com/i_s_y_y

❸ 20曲入って1200円！

正直価格が一番頭抱えました。20曲入って1200円ってドン○もびっくりだよ。月給を時給換算したら絶望するくらい安いよ。”売れなくても良い！あなたたちに新しい音楽に出逢ってホシイノ！”なんてきれいごとだろバカヤロウ！！！と怒られたときもあったんですけど、ぶっちゃけ。これはTwitterにも書いたんですけど、 高校の時、ゴッチをシュッとさせた数学の先生がすごく好きで吐くほど嫌いな数学も80点代を叩き出すまでになってた頃。ド田舎過ぎて周囲にCDショップも無く、 ガラケーだったしYouTubeもそんな盛んじゃなく音楽を知るといえばMステとかAmazonでジャケ買い。しかしバイトもそんな満足にできず「アルバム3000円？！手出せるか！レンタル(ゲオはあった)なるまで待と〜」とCDを買うことなど無いに等しかった。 そんな中、スマホが普及してYouTubeで音楽聴き放題なってCD買うなんてアホらしい時代なってしまったけど、どーしても欲しかったSHAKALABBITSのアルバムをミスドで粉まみれになって(ドーナツ作ってました)稼いだお金で買った時の喜びは今でも忘れないし、何が言いたいかといえば お金無いし買うに至らないなんて理由を無くしたくてですね。価格より素晴らしい経験をしてほしくてですね。買ってよかったって思ってほしいから最初に決めたこの1200円のままでいこうとなったんですね。 売れるか売れないかなんてこの際どうでも.......良くはないですけど純粋にSPICEとして、今までやって来たことは決して無駄ではなかったと言える一枚になってるし、これ聴いてライブに行きたいと一歩踏み出す人が増えるといいなあ、と。

➍ジャケットがDIY

これね、本当一番大変だった。買ってくれた人にはわかると思うんですけどちょっと形がいびつなんですね。って言うのもA3くらいの厚紙を切って、折り目を付けて、テープ糊でずれないように貼って、盤面入れて、袋に入れて完成なんですよね。経費削減ってのもあったんですけど、ちょっとこだわりたくて。いや、それで苦労を分かってもらいたいとか微塵も無いんですけど。1000枚作るのが本当にスタッフで手分けしても大変で毎日仕事終わってせっせと作っていたスタッフのことを考えると要は出品者にそりゃねーだろってなった所存です。

とまあ、いろいろぐだぐだ書きましたけど要はアーティスト20組、宣伝に協力してくれた方々、スタッフ、購入してくれた方々全員に感謝してます。暗くなるのもあれなので便乗商法みたいですけどこれを機にまた手に取って新しい音楽に触れてくれる人が増えると嬉しいです。

出品者は二度とCDを出品出来ないように『出品する』という文字を見ると怖くてたまらなくなるという呪いがかかればいいと思います。

コンピの詳細はこちら→http://spiiiiice.main.jp/2017/01/20/free-media-zine-spice-select-compilation-teenage-romance-2017-3-15%EF%BC%88%E6%B0%B4%EF%BC%89on-sale/

トレーラーはこちら☟

勢いで書いたので語彙力の無さが露呈してますがそこはご愛嬌でヨロシクオネガイシマス。

余談：ここまで書いて一回文が消えたのには全毛穴が開いたよね。

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ペインと言う名の処方箋

なにこの中二病みたいなタイトル。

えびすロックに行きました。この前。いつもだけど、こころが打ち震えるものは信じたほうがいい。音楽に限らずなんでもいい。酒でも異性でも友達でも言葉でもなんでもいい。ダサくても震えたら自分の負けだ。こんなことを書きながら私はセブイレのチーズ風味のもんじゃなんちゃらスナックに震えたから、そんな感じ。なんでもいい。

涼しくなって、ちょっとした暑さにいらいらすることが無くなった分、震えることが多くなった。これに関しては少し困る。はじめてのおつかいにも、老夫婦にも、電話しながらぺこぺこする営業マンにも、何かしらの感情を持つようになってしまった。実に困る。電車で泣いている赤ちゃんなんて特に困る。

私が大学時代から仲が良く、今でも毎日のようにメールをする（LINEじゃないのがミソ）二児の母で親友の女友達はこう言う「家族持ったら寂しいなんて感情無くなるよ。」と。正確にはきっと”寂しい”なんて感情持つ暇もなく忙しいという意味なんだろうけど。じゃあ逆に私は暇なんだなと思う。暇が悪いとは思わないけど、寂しくなくなるのならそれはそれでありなのかなとも思う。

じゃあ、寂しくなりたくないの？と聞かれれば違う。誰かつねにそばにいてほしいの？と聞かれればそれも違う。それこそ、つねに傷ついていたいの？なんてもっぱら違う。誰だって母親のおなかの中にいるような安心感を毎日感じていたいはずだ。

小4から戯曲を書き始めた。おもしろそうだったからだ。ただそれだけ。頭の中でみんなが言葉を発する。ドラマと違って開演してから終演まで途中で終わったりしない。自分の頭の中で成り立ったストーリーがはじめから終わりまで止まらないのだ。めちゃくちゃおもしろかった。のめりこんだ。田舎では珍しかったのか母親が出してみれば？と薦めた文芸祭で5年連続で賞を取った。でも戯曲なんて”誰も出典しないからだろ”とひねくれた考えだった。ちゃっかり賞金はもらったけど。ただおもしろそうというだけでやってきたのに、今更こんな金とか情とか経験とか横並びとかどうでもいいことに縛られると思わなかった。

汚れては無い、だけど足りない。おもしろいだけではやっていけないことに気づいてしまった。それの痛みを、27歳にして知った。60歳の私はどう思うだろう？きっと、嘲笑いながら猫でも撫でていそう。

バイリンガール - go!go!vanillas

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あかるいみらい

かっこいいおんなのこがすきだ。もちろんかわいいおんなのこもすきだ。でもおんなのこは嫌いだ。小さいころはおとこのこになりたかった。何しろ声が小さいころから低かった。顔もかわいくなかった。だからおとこのこになるしか無いと思っていた。”かっこいい、かわいいおんなのこ”にはなれないと思ったからおとこのこになりたかった。

そんなわたしも東京オリンピックのころにはちょうど30歳になる。20歳のころは30歳になると思わなかった。生きていれば絶対なるから不思議なことではないのだけれど、ロックスターのようになんらかで27歳で死ぬのかとも思ってた。今思えば痛いやつである。

数カ月に一度は髪を切り、染め、服やコスメを買い、爪が伸びればネイルを変え、とにかくおんなというやつはお金がかかる。ひとを好きになっては死ぬほど泣いたり、死ぬほど笑ったり、死にたいほど死にたくなる。とにかくおんなというやつはバカなんじゃないかと思う。もはや最終的に何がしあわせなのかわからない。おんなというやつはとにかく解らない。おとこが言う「女心がわからない。」という以上にわたしはおんなというやつが解らない。

もう最近では考えるのをやめた。すきなひとに嫌われたらどうしようとか、結婚できなかったらどうしようとか、老後はどうやって生きていけばいいのかとか、親孝行するにはもう結婚してないといけないかとか、Facebookには同級生の子どもの写真ばかりだとか、もう考えなくなった。焦らなくなった。そういったふとした不安を描いた漫画やドラマが増えたのもわたしのような「わからなくなったおんな」が増えているからだろう。

不安と戦いながら一喜一憂しているおんなが好きだ。SNSに心配してほしそうなツイートを投稿するおんなも好きだ。結局面倒なやつが好きだ。路上で酔って泣きながら寝るおんなも好きだ。ばかだなあと思うけど、しょうがない。みんな不安と戦ってるのだ。そう思うといとおしくなる。笑いながら泣きながら嘘をつきながらまっすぐ生きるしかないのだ。共に戦おう、みんな同士だ。

明るい未来 / never young beach

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as you like it

「好きにして。」と口癖のように言う。そう言われると逆にどうしていいのかわからない。強そうに見えて弱くて、笑ってるのに悲しそうにしていて、無理なようで無理じゃないし、ふらふらしているように見えてしゃんとしている。崩れそうでいて崩れないし、もろにあの子の性格が関係性に出ている。指輪もピアスも帽子も爪も、ふいに見せるさみしい横顔も、照れながらする投げキッスも、全部あいまいで、全部嫌いだし全部好きだ。「好きにして。」と言うのであればそれら全部をめっためたに壊して自分のものにしてしまおうかな。でもきっとそれを言うと「嫌。」といつもの顔で言うんだろう。なんてやつだ。想像してまた愛しいなと想いながら眠りについた。

あれはまだ夏になる前のあたたかい日だったかな。おでことおでこくっつけて眠りそうな気温の中、「幸せだねえ。」とつぶやく君の手を、いちどは離してしまったけれど、もしもういちど「好きにして。」と言うのなら、「嫌。」なんて言う暇なんてくらい、つよく握りしめるよ。だから、もういちど言って。

さっぴー / NUUAMM(青葉市子＊マヒトゥ・ザ・ピーポー)

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LOVE ME DO.

A.何かが一気に音を立てて崩れた気がした。慢性的に起こる耳鳴りと、ライブを観た時とは明らかに違う動機と、それでも立て続けにやってくる使命。このままではだめだよと警告音は鳴っていたけど、聴いてないフリをしていた。そして、安っぽい映画のように、書き置きを残すかと思いきや、彼女は夕立ちのように消えた。  

B.頼られるのは嫌いではなかった。むしろ嬉しかった。やりがいを得られるのは快感だった。ただ、達成感というよりは優越感だった。そんな薄っぺらい感情は到底永くは続かない。大好きな音楽、大好きな仕事、大好きな友達、大好きなひと、囲まれれば囲まれるほど苦痛だった。そして、私は初めて”逃げた”。自分のために。

C.家の前で吸い慣れたタバコをふかしていると、こんな暑い中、フリースのジャージを着た70代くらいのおじいさんと目が合った。鞄の中身が出してくれと言わんばかりに開いている。「このへんに薬局は無いかな？」私に尋ねていると気付くまで少し時間がかかった。薬局の名前も、思い出せないらしく、言葉もたどたどしい。どうせ暇だったのでおじいさんを連れてたぶんあそこだろうと思われる薬局まで自転車を引いて一緒に歩く。目的地はおじいさんもさが行こうとしている方向とは真逆だった。途中でジュースを買ってもらい、目的地に着くと五百円玉を握らせられた。いい歳して…ともらった五百円玉を見つめていたが、気分は良かった。頼られるのはもう嫌だと思ったはずなのに。

 D.彼女は物心ついた時からの付き合いだ。昔から少しおませで、友人も多かったが、女子特有の群れることを嫌い、どこか一匹オオカミなところがあった。特別美人というわけではなかったし、モテてもいなかったが、リーダーシップがあり、顔も広く、面白かった彼女は、何かと輪の中心にいた。高校を卒業と同時に彼女とは連絡も過疎になり、三十路を前にしていきなりの彼女からの連絡により、こうして肉をつついてるわけなのだが。肉もそこそこに、彼女がポツリと言った。「私男いないとダメだわ。」外見は都会に染まり、髪の毛や化粧で別人のようになった彼女だが、笑った顔はそのままだった。どこか諦めているようで、どこか寂しそうな。私は焦げたホルモンを皿の端に寄せると彼女に笑いかけた。「今更気づいたの？遅いよ。」

 E.「あんなに感情をむき出しにして怒ることも考えることも後にも先にも無いと思うよ。」5年ぶりに再会した彼女に何気なく言った。彼女は一瞬ポカンとしていたが、5年前と変わらない泣いてるのか笑ってるのかわからない笑顔を見せた。「結局重たい子の方が後から思い出しちゃうんよな〜。」衛生管理が行き届いてるのかわからない居酒屋で先輩社員が言った言葉をこの時思い出した。暗闇の中で泣き始めた彼女の頭を撫でた。きっともう二度と会うことは無いだろう。自分の感情を隠すように何も考えてないフリをした。  

F.中学から付き合っていた同級生と結婚をした。彼女は嫁とも友達なこともあって結婚式にも出席してくれた。時間が無い中で余興も完璧にこなしてくれた。お盆と正月、彼女が帰ってこないと絶対やらない同窓会。「私がいなくても集まれよ。」半ば真顔でそう彼女は言うけど、彼女がいないと誰も集まる気が起こらないらしい。マドンナというわけでもない。むしろなんでもやってくれるおかんのようだった彼女。”男子”とか”女子”とかではくくれない。”彼女”という存在がいるから俺は滅多に会わない同級生とも会える。むしろ彼女がいなかったら三十路を手前にしても高校の同級生なんかには道でばったり会うくらいになってただろう。「いつでも帰っといでよ。嫁がお前なら安心やって。」どういう意味よと眉をひそめる彼女に俺は照れくさくなり、とりあえずタバコに火をつけた。  

G.なかなかすごいことをやってるなと彼女に対してはそういう印象だった。初めて会った時から変わらない。でも彼女はいつも何かが足りなさそうだった。「もうなんでもよくなっちゃった。」字面だけで解る表情。ふと見せるあの物足りなさそうな顔をしているのだろう。

 H.逃げるということは悪いと決めつけるようになったのはいつからだろう。

 I.逃げてもいいと解った。でももう逃げない。流れにも逆らわない。エイリアンのように頭でっかちに物事を考えるのはもうやめた。お酒に逃げるのももうやめた。SNSなんか無くても生きていけることに気づいた。深夜ひとりでいると失敗ばかり思い出す。でももうどうしようもない。そうでしょう。そう気づいたとき、魔法の指が弾くLet It Beが聴こえた。勝手に泣いていた。

 J.ひとりでしかできないこともある。けれどひとりではない。もう怖くない。彼女には全てある。

Let It Be / The Beatles

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DON’T NEED MORE

私の母はピアノの教師だ。もう還暦も近いので最近では「指が動かないから」と言って弾けなくなったらしい。ハードワークでもないので（こんなことを言うと怒られるかもしれないけど）結構お腹が大きくなるまで毎日ソナタやワルツを聴いていた（らしい）。過剰ではなくて今でもクラシックを聴くと喉の奥がツンとして安心する。ライブハウスにいてもクラブ（職場）にいてもただ音が漏れているだけのスピーカーでも、単純に音というものが好きなんだなあと感じる。私は表現者ではないので、というかなれないので、前線で活躍しているアーティストは本当に尊敬に値するし、特に恋人を見ているといつも得も言われぬ感情に襲われる。自分にはこれだけ人の感情を高ぶらせることはきっと無い。後にも先にも。「これを弾いて」とわざと難しい曲の楽譜を渡し、いとも簡単に弾いてのける母親ももういない。（元気だけど）自分とは違う人がまわりにいて、自分を感動させてくれるだけでいい。それだけでいい。

というわけで、今日の一曲。

プププランド / MUSIC

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tepid

「人の性格なんてそんなすぐに変わるもんじゃないんだよなあ」と少し冷たい視線を私に送る。私はその視線にひどくおびえる。ずっとぬるい、ぬるいお湯につかりながら、いいにおいのする毛布にくるまっていたかった。その願望ですらかなわないというのであれば、私はもう現世に期待するのはやめる。はげかけたまつげをもてあそびながら少しシミがついた天井をずっと見つめていた。

どこにいても、何をしていても、とにかく眠い。ひたすら眠い。何か考え事をしていても、忙しく動いていても、眠い。でも皮肉なことにそんな時に限ってやることとか考えなければいけないことが山盛りある。幸か不幸か。生きるか死ぬか。眠るか眠るか。そんなこんなで初の東京イベントまで2週間を切った。あこがれていた東京。一度は住みたいと思った東京。待ってろ。

というわけで今日の一曲。

DYGL / Let It Sway

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NO PAIN NO GAIN

「パン屋は幸福だ」

となぜか最近思い立ってパン屋さんになりたい欲が日に日に高まり、仕事中にも『パン屋になるには』とかパン屋の求人を眺める日々です。ミヤビです。

と、結局（こんなことを言っては怒られるかもしれないけど）朝早い出勤時間を見て、あっさりとその思いは断ち切られた。やっぱり私は今の生活スタイルが合っているな、と鼻息を落とし、落ち着くのであった。めでたしめでたし。

といった具合で、人は何か「不幸な対象」になるものが無いと自分が今いかに幸せなのかを感じられないのだと思う。私は哲学書などを全く読まないのでこれは経験上の持論でしかないけど、本当にそうだ。あれこれ考えた上で、最後には「あ、やっぱり今のままでいいし、今のままがいい」に落ち着く。

最近何かしなければならないとか、思うことに意味を感じなくなった。私はSPICE WORKS.の他に、本職で給料をもらいながらデザインの仕事をしている。インディーズ音楽とは全く正反対のところだ。生活は一般人とは真逆で休みをとらなければ飲みにも行けないし、ライブにも行けない。ハッキリ言ったら辛い。

だから「パン屋になりたい」なんて思ったのかもしれないが、資格を調べたり、求人を見たりするんだろう。でも結局は今が最高なのだ。きっと。私は名言集なんてものは見ないし、クサいやつでもない。クサいことなんか言えば鳥肌が立つ。けどきっと今が最高なんだろうなと思う。根拠は無い。

ある人のブログを読んだ。「何が楽しいのかわからなくなった。」と。だいたい何事もそうなってしまったら辞めたくなるに決まってる。自然現象であり、誰もが通る道なんだろう。きっと私も何度もそう思うし、何度も「パン屋になりたい」と思うんだろう。そしてそのたびに「バカだな。」とパソコンに向かうんだろう。それだけ。

というわけで今日の一曲

Seuss / Dancing Stupid

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非対称

だなあ、と最近常々思う。

妹がいるくせに一人っ子のように（勝手に）育った私はどうも自問自答する癖がついているようで、時たま非対称な自分がひょっこり顔を出す。現実的に考えても、社員として雇われているのはクラブのEDMがガンガンゴンゴン流れているところで、個人でデザインを請け負うのはギターの音がギィンギィン鳴っているバンドがメインで。どちらも私だし、好きなことなのだけど。好きでやっているのだけど。

夜は好きなようで苦手だ。ひとりになりたくないくせにひとりになったほうがいいと思わせる変な作用が働く。その作用を働かせないためにも私は別に飲みたくもないお酒を飲みに近所のバーに行ったり、コンビニに行ってチューハイを買う。本当にたまに自分は意識のある二重人格なんじゃないかと思う。一貫できることはなんだと聞かれると全然わからない。というか、もともとスナフキンのような生き方が好きなのでそりゃ答えに行きつかないわけである。

何がしたいんだ、何のためなんだ、何が楽しいんだ、何が悲しいんだ、自問自答すればするほど、感情はどこかに消え失せてしまう。そのせいか最近「怒ってる？」とよく聞かれるようになってしまった。いや、もともとこういう顔だ。そんな返しをするのを面倒なので「怒ってますよ。」と笑顔で答えておく。そうするとその答えを待っていたかのように質問の主はヘラッと笑うんだ。これで満足かい？

というわけで、今日の一曲。

きのこ帝国 / The SEA

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仕事と趣味の境界線

休日に催促の電話やメールがあるのはよくあることなのですけど。私の休みは不定期なので向こう側からしたら月曜日が休みなんてことは当然把握してないわけで。別にそれは仕方ないし、いいし、幸運にも横柄な態度で「まだ？」なんて聞いてくる人には出逢ったことないからこうしてパジャマ姿でのそのそとパソコンの前に座って作業をするわけなんだけども。

依頼される側からすると、やっぱり腰を低くして頼んでくれる人には重い腰をあげてでもやろうという気持ちになる。というか、仕事以外でもこういう姿勢じゃないとダメだなとつくづく思わされる日々です。

ただ、ただ、早朝に電話で起こされるのは、少し辛い。特に今日のようなどんよりした日には。

まあ、でも、仕事だからそんなこと言ってられないけどね。

というわけで、今日の一曲。

give me wallets / Stay With Me

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腹八分目

にしておこうと思う。何事も。

朝が苦手というわけじゃないけど、今の仕事に就いてからというもの夕方出勤ということもあって二度寝、三度寝は当たり前になってしまった。というか、温かくなってきて目を覚ました時、カーテンの隙間から漏れる光が心地よ過ぎて自然に瞼が閉じる。さらには最近買った結構良いお値段がするルームウェア（ジェラー○ピケとかいう女子力が高いものではない）を買ったせいもあってなかなか起きる気にならない。というわけで、いつも用事が無ければのそのそと昼過ぎに起きて、ひるおびからのミヤネ屋を見つつご飯を食べ、身支度をして、仕事に行くわけなんだけども。4月になってやっと温かくなった外はとても気持ちが良い。電車の中でもうとうとしてしまうくらい。一年中春であってほしい。

というわけで、今日の一曲。

Alpaca Sports / Just Like Them

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続けることの難しさ

を、感じてるミヤビです。25歳です。

まさか20歳の時に、自分が25歳になっているとは思いませんでした。いや、死んでるとかそんなメンタルヘラヘラチックなことじゃなくてね。いかんせん想像できなかったし、理想としてる自分も特に思いつかなかった。SPICEもやってなくて、グラフィックデザイナーになる！なんて本格的に思ってたかどうかも今や思い出せない。ブログとかも続かないし、Twitterでよくね？とか思っていたし。でもあれだね。なりたい自分になるには好きなことをやり続けるということを実感しています。今。でも20歳の私にそんなこと言うたら「んなこと暇と金があるやつだけだ！おたんこなす！」なんて言われそうだ。まあ、そう思うし、きっと私より年下の子たちに言っても同じこと言われると思うか、煙たがられるかのどっちかだな。

でもSPICEを始めて2年、今の職場に転職して個人でもデザインの仕事をするようになって1年���ょっと。好きなことと言えど、急にパソコンの電源切って、靴履いて、あてもなくどこか行きたい衝動に駆られることなんかしょっちゅうで。そんな衝動に駆られるたびに「あれ？私好きなことやってるはずじゃないのか？ん？」なんていう疑問に頭を抱えることがある。好きなことをやってるはずなのに投げ出したくなる。なんちゅー勝手なんだろうな。だからこそ続けることが難しいのかもしれないな、と今日感じるこの頃。好きじゃなかったら投げ出しそうになった時に迷わず投げ出せるのかもね。踏みとどまるってことはやっぱり好きなんだ。好きこそ物の上手なれ、だな。

また四月が来るけど、この季節なんて思い出すだけで吐き気がしてたけど、今年はなんか違うな。とても気分良く、晴れやかだ。（二日酔いだけど）

そういやこの前のバンドマン花見会のあと、プププランドの谷さんと、妹と、Slimcatのマサラくんと王将行ったら谷さんが単品で何品か頼むことを「スタンドプレー」と言ってて少し感動した。てわけで、

今日の一曲

DAISY LOO / フェニックス