Tumgik
koukoku-seisakujyo ¡ 5 years
Text
読書日記その26
図書館にティーンのコーナーというものがあるのです。
結構充実してる。しかし肝心のティーンの姿は見当たらない 泣
ティーンは窓際の机で勉学に勤しむばかりで本と戯れてくれない 号泣
仕方ないので干からびたティーンの魂叩き起こして私が読む。
◆書籍名:ぼくとリンダと庭の船
◆著者名:ユルゲン バンシェルス  ◆出版社:偕成社
ふとっちょという意味の名字を持つぼくはチビでやせっぽっち。
名に恥じぬ巨漢の両親はとても愛し合っていたけど、8年前に
父さんは庭でさくらんぼ採りに失敗して死んでしまった。
ぼくはそれから木登りを禁止されてる。どうせ運動は苦手だ。
周りから間抜けと思われてる母さんはかなりののんびり屋だけど
本当は繊細で美的センスがある。だって腕のいい包装紙のデザイナーだもの。
ぼくは数学が得意だから家計をやりくりしてあげている。
母子家庭は大変だけど頼もしいおばあちゃんも何かと心配してくれるし、
まあまあ上手くやれているよ。
が、そんな穏やかな日常に、異変が。
転校性のリンダはぼくと同じぐらいのガリガリだ。
不愛想で気に入らない奴には拳骨をくれてやるような乱暴者。
そんな馬鹿な子は避けたかったけど、何故か騒ぎに巻き込まれてしまう。
必要以上に関わりたくないから、ぼくは怒りを堪え穏便にやりすごす。
どうやらそれがリンダの関心をひいてしまったみたい。
そこで気が付いてしまう。リンダの唇がプルプルしていることに。
ああ、見つけちゃったよね。自分だけの宝石を。
気まぐれなリンダの微笑みに体が震える。
他の男子と笑いあってるのを見るとむかつく。
おなかの下のほうがやたらと熱くなってしまう。
二人きりになればキスのタイミングを狙ってグルグルしちゃう。
恋が芽生えたのだが、性も目覚めた。
だって男の子だもん。
ぼくが新しい感情に振り回されながらも、おうちのぼくちゃんだけじゃ
なくなりつつあると同時に母さんにも変化が起きるのは偶然?
世間を知ろうとせず夢見がちで、その夢ごと愛してくれた伴侶を失ってもなお
彼女は愛しい人に寄り添い続けた。夫の声が聞こえていた。
それなのに、何故だか、何が起きたのか、夢を見る力を失っていく。
とろりとしたあたたかいねぐらから這い出て、堅い地面に足を踏み出し
歩き出す決心をするのに船が一役買っている。
ご近所の元船乗りの酔っぱらいが自分の庭に錆びた船を置いてたんだよね。
ガラクタと思いきや、実は立派なシロモノ。しかも売り物だという。
あろうことかリンダが船が好きときた。
手堅い会計士だった筈のぼくは通帳を開いてしまう。
母さんが夫と語らうための庭に船が来てしまう。
息子の微笑ましい下心がさくらんぼの木を母さんの目から遮ってしまう。
ぼくは思春期。じゃあ、母さんはなんだろう。
名前は知らないけど人生には沢山の節目があるんだ。
訪れた何かに動揺し怯えながら、でも次の扉を開けるんだ。
リンダは自由すぎる両親に育てられたせいか、早く大人になった。
唇が潤っているのは、丁寧な手入れを自分に施すことを日常としてるからだ。
少しわがままなのは、少女のしっぽがまだついてるから。
でも、ぼくの思い切った愛の証できっと変わる。
素敵なレディになることでしょう。
なんだろう。ちょっと謙虚な気持ちになっちゃった。
ティーンコーナーおそるべしだな。
まだまだお宝が埋まってるはず。また探しに行こう。
0 notes
koukoku-seisakujyo ¡ 5 years
Text
読書日記その25
混ぜてはならんものを混ぜて飲んでしまった。
よく効きます。よい旅ではないけど。それも読書の醍醐味。
◆書籍名:「少年A」この子を生んで…
◆著者:少年Aの父母  ◆出版社:文芸春秋
◆書籍名:18歳の生存者 JR福知山線事故、被害者大学生の1000日
◆著者:山下 亮輔  ◆出版社:双葉社
少年Aの父母の手記は図書館で立ち読み。
猟奇的な殺人者の家族の言葉は一体どんなだろう?
結果:しゃびしゃび もれなく薄味でした。
複雑な気持ちで家に戻り、山下さんの手記を読み始める。
過酷な1000日が落ち着いた文体で書かれている。
一過性の同情の涙が欲しいのでない。事故を繰り返してはならない。
それには当事者の自分が伝え理解してもらうこと。
そんな著者の熱意が溢れていて引き込まれました。
2冊は比べるものじゃない。わかってるよ。
2005年4月25日 事故はもうそんな前なんだ。
脱線した車両の先頭は線路わきのマンションに突っ込んでいた。
ぐしゃぐしゃの車内は真っ暗。救助されるまで18時間。
助けを求める声はどんどん聞こえなくなっていった。
著者の足の上には乗客が積み重なっていたらしい。
長時間圧迫された下半身はクラッシュ症候群を起こしていた。
全身に毒素が回れば死んでしまう。助かるには両足切断しかない。
しかし両親は体を傷つけないことを選んだ。重篤な状態が続く。
回復には時間がかかったが、生き延びた。
そして今度は辛いリハビリの日々が始まる。
著者は事故から数えきれないほど泣いた。
激痛 怒り 悲しみ 絶望 焦り
何故、自分がこんな目に。
彼がリハビリに耐え抜いたのはラグビーの経験のせいだろうか。
食欲がなくても食べる。すると体に力がよみがえってくる。
やりたくなくても動かす。すると筋肉は目覚める。
気持ちとか根性ではない。体の現実。脳みそ通さず体に従う。
そういう鍛錬の経験のある人は非常時に強い気がする。
と、同時に彼は知っている。今度は、心で。
自分と同じぐらい両親や妹、恋人、友人が涙を流していることを。
自分を信じ、期待し、待っていてくれることを。
治療中、医者も結びつきの強い家族だからこそ乗り越えられた
というような言葉を発している。
何故、こんな辛い思いを、と悲しむ心は次第に、何故、生き延びたのか
と考え出す。助かった命には役目があるのではと思うようになる。
死なないために頑張る。
支えてくれる人のために頑張る。
自分が発したいメッセージを届けるために頑張る。
で、またAの父母を思い出しちゃう。
手記はずっと混乱してずっと謝っている。そこに嘘は��じられない。
報道されていたような虐待もなかったんじゃないかと思う。
ただ、違和感。
Aはたびたび人に暴力をふるっていた。
原因を尋ねると悪口を言われた仕返しだと言う。
そういうのです。と母。毎回。叱ってはいる。それだけ。
悪口は立派な人でも言われる。世間はいじわるだから。
気にしないように毅然とするには自信をつけるしかない。
特技をもつとかじゃない。自分の存在を肯定出来るかということだ。
Aの自己評価はものすごく低い。
それに両親が気が付いている様子が全くない。
事件後、あわあわしっぱなしの両親に警察が厳しい口調で言う。
被害者遺族に謝罪する気持ちはありますか。
被害者の名前を知っていますか。
父母はショックを受ける。何に?至らない自分たちに?
というより、ソウイウ側のヒトタチになってしまった現実に
驚愕し委縮しているように思えた。
殺人鬼を育てるのに悲惨な家庭環境は必要ないのか。
うっすらと鈍い日々で十分。
考えない。想像しない。
もし、そんな家族が山下さんが経験したような激しい事故や
災害に遭ったら、どう立ち向かうんだろうか。
くだらない思い付きだ。わかってるよ。
山下さんの今を検索してみた。
地元の人たちのために尽力したいと市役所にお勤めのようだ。
死線を乗り越えた人の顔は穏やかだった。ほっとする。
Aや家族のことは、調べずにおく。
0 notes
koukoku-seisakujyo ¡ 5 years
Text
読書日記その24
11月になると急に道路を人が走り出しますね。
スポーツの秋か。じゃあ、それらしい本を。
◆書籍名:情熱のアルカディア
◆著者:藤島 大  ◆出版社:文藝春秋
「Number」の記事をまとめた本です。つまり運動好き向け。
世俗を超えた空間の時間は、突然、メール送信の速度のスイングを
もって消えた。
野球のバットがスイングしたんです。運動オンチにはイメージしにくい
描写です。これは気を引き締めて読まねば置いて行かれます。
スポーツにおける「頭の良さ」とは試合や練習という現場での読みや集中力、
それに選手生活を送る際の節制や心構えに表現される。
ちょっと、判る。テレビで一流選手が練習の課題や問題点をノートに
丁寧にまとめてるのを見て驚いたことある。雑念のない美しい字だった。
スポーツ医学は信用しないというアイスホッケーの監督。
追い込んだ後のもう一絞りが重要だと。周りは無茶だというが、
限界の超えた先での練習が結局は勝ちをもぎ取っている。
元ラグビー選手は現役時代の例としてスクラム練習で首の皮が
剥けた話をする。そこにハエがたかって来るけど疲れすぎて払えない。
腰が立たず這うほどの疲労。なのに、グランドに出れば走れてしまう。
みんな、誰よりも自分が練習を積んだと語る。
なんで?なんのために?こんなにも?するとこんな記述に出会う。
自分自身が充実しきること。なにかのためになにかをするのではなく、
行為そのものを燃焼しつくすこと。
なんか、心がザワザワする。明快で明朗で、まぶしい。
その鍛錬の糧はなんだろう。競争心、名誉欲、いや、ここで情熱登場だ。
言葉は知ってます。でも、持ったこともないし、感じたこともない。
スポーツ観戦によく出かける人は情熱のおすそ分けを貰っているのかな。
常軌を逸した努力を裏付けにアスリートは常に堂々としている。
必ず勝負はつくから努力は報われるとは限らない。それでも、彼らは
情熱の理想郷で魂を燃やし続けている。皆、その雄姿が見たいんだ。
友川カズキという方のインタビューが面白かった。
歌手活動が中心の表現者。中上健次や大島渚と懇意だったと聞けば
どんな食わせ者と思いきや、純粋すぎるバスケ狂。
バスケがしたくて入学した高校で勝負への執念と天性のリーダーシップを
買われマネージャーとなり生徒なのに生徒を熱血指導。
指導者の夢が芽生えるも、卒業後は就職して上京。そこでフォークに感動して
歌い出すも業界に馴染めず帰郷。
かつての恩師の口利きで地元中学のバスケ部の外部コーチになる。
教員でも講師でもない扱い。しかも無給。
それでも充分だった。情熱はたぎり溢れだし、生活はバスケ一色へ。
指導時間を作るために魚問屋の配達員として夜中から朝まで働き、
寝る間も惜しんで指導する。真剣すぎて胃潰瘍。生徒までもが胃潰瘍。
やがて熱意は伝わり生徒との強固な信頼関係のもと、どんどん強くなる。
なのに、部外者が結果を出したことでやっかまれ追い出されてしまう。
ひどい。でもね。
生徒は今でも思い出す。嬉しい気持ちが蘇る。
コーチの小さな部屋でコンロを囲み、コーチ特性の玉子入りラーメンを
みんなですする。部活では鬼なのにギターを持ち出し歌ったりする。
大事にされてる、愛されてる実感。どんなご馳走より素敵。青春だ。
叶わなかった夢の話です。
でも、胸が熱くなるの。
1 note ¡ View note
koukoku-seisakujyo ¡ 5 years
Text
読書日記その23
会社の打合せスペースに急にマガジンラックが出現。
下段にひっそり若手デザイナーのお勧め本も発見。
絵本だ。久しぶりにほのぼのするか!と手に取ってみた次第。
◆書籍名:おぞましい二人
◆著者:エドワード・ゴーリー  ◆出版社:河出書房新社
物騒なタイトルだけど、絵本だしさ。
きっと小粋ないたずら程度のおぞましさであろう、と甘く見て撃沈。
絶望しかない。救いが全くない。
息苦しい。生き、苦しい。
歓迎されない命を生きるのはこんなにも辛いのか。
読後は無力感に襲われます。
本国では出版後、非難も受けたそうです。わかる気がします。
だけど、作者は描かずにはいられなかった。
おぞましさの正体を人々に考えてほしかったのだと思う。
不幸な生い立ちの二人は世の中を呪いながら成長する。
孤独なわたしは孤独なあなたと出会う。運命のつがい。
互いが必要だ。なのに互いへの欲情は成就しない。
互いの高まりを確かめ合うには犯罪を触媒とするしかない。
無垢であればよく、残忍であればよく、だが、すぐに飽きる。
宿命に倦んでしまったから、もう、全てがどうでもよくなってしまった。
実際の事件に刺激を受け書かれたものだそうです。
分厚いルポ本でもないし、重厚なドキュメント映画でもないです。
小さな薄い絵本。絵も字もモノクロの細い線画です。
全ページ、考え抜かれ研ぎ澄まされています。
脳みそが凍り付くような絶叫が聞こえるようです。覚悟の表現だ。
一度読んで、動悸が収まってから、2度読んだ。
手が汗ばむから、何度もハンカチで拭った。
治らない風邪を引くってどういう事だろう?
滋養のつくもの食べて寝れば、風邪なんか絶対治る。
つまり、彼には休める場所なんか生まれたときからなかったんだ。
背中を撫で慰め励ますあたたかい手なんかまったくなかったんだ。
罪を犯した人を庇うつもりはない。
だけど、罪人の罪は罪人だけが生み出したものなのか?とも考えてしまう。
たくさんの人が、全ての世代の人が読んでくれるといいのだけれど。
読んで、悲しく不快になって、何に、何故、自分がそう感じるのかと
考えることが、おぞましい誰かを生まないことにつながる気がする。
感想として困るのが
こんな可哀そうな人に比べて自分は幸せだ、というもの。
「常識的」で「善良」な人が結構簡単に言う言葉です。
残酷だと思う。
だって、不運だったり不幸だったりする人にそれ言える?
私には関係ないオハナシと切り捨ててるのと一緒です。
誰かの幸福を引き立てるために誰かのおぞましさが必要なんて最悪だ。
本を薦めていたデザイナーは可愛らしい子です。
仕事もプライベートも楽しみつくそうと前向きです。
考えさせられますよね、と小声で言う頬がピンクに光っていた。
その健全な肌色に希望が見えるような、見たいような、気がした。
0 notes
koukoku-seisakujyo ¡ 5 years
Text
読書日記その22
圧倒的で容赦ない不運に見舞われながらも懸命に立ち直ろうとする姿。
途方もない努力で厳しい鍛錬を積み高い目標に向かって走り続ける姿。
それにひきかえ卑近で醜い自分。あああ、ごめんなさいぃ!
そんな愚か者の脳天にこの本が突き刺さる。
卑屈になってる暇はない。食え、動け、考えろ。
◆書籍名:架空の料理 空想の食卓
◆著者:リリー・フランキー/澤口 知之  ◆出版社:扶桑社
この圧のある料理の写真たちは一体・・・?
素材たちは完璧に料理されて尚、生命力を失わない。
横たわる丸焼きの羊の香ばしい焼き目のなまめかしさ。
威嚇か威圧か起立する伊勢海老の獰猛な顔面。
いらっしゃいませの言葉も、愛想もない。
ただ、命を喰らう覚悟を問う。
澤口氏はリリーさん行きつけ「リストランテ・アモーレ」のオーナシェフ。
リリーさんのお題をもとに作られた料理の数々はゴージャス且つ狂暴。
料理の彩りとしてはエッジ効きすぎの二人のエッセイは毒入り。
この本の出版時期はあの超ベストセラーが話題だった頃のようです。
鬱になって文章を書く気が起こらなくなったとリリーさんは
以前インタビューでおっしゃってた。今現在、最後の文章の本なのかな。
食卓の数は、33。色んなお題があるようで、結局は
男の一生というか男の沽券の一本鎗。
アルコールなしで女性を酔わせる料理とか服役してる友人への
差し入れ料理とか。呆れちゃう。
最後の食卓は、みんなの好きなもの全部。
ホカホカの丸いハンバーグが福々しくて、何故かうるっとする。
リリーさんは女性が読むと嫌な気持ちになるかも、とも書いてます。
身も蓋もない下ネタには、確かに夢も希望もなくなります。
ユーモアというには人でなし。巧みすぎて意地悪。
そのくせ、急に寂しん坊ぶり発揮したりして気を引く。
憎たらしいなぁ。俳優もいいけど、また文章書いてよう!
澤口さんの文章は意外に手堅い。
料理は感性ではなく理論だと思うから良い。
冷徹な科学者のようでもあり剛腕な独裁者のようでもある。太い文面。
料理も女体も煽ったあげくにぶった斬る。
なのにリリーさん曰く、心は女子だそうで。男の人って複雑なのね。
出来る男たちの御託が満載でうんざりしつつも必死でついていく。
男の空想する架空の現実はひどく勝手で横暴で、どこか悲しい。
堂々とした胸板の裏には必ずくたびれた背中があるように。
本の最後にリストランテ店内で撮影した写真が載ってます。
二人の間でお店の人らしいエプロンした女性が笑ってます。
少し野性味あって魅力的です。細胞から元気そうなの。
この本が全編通して読者に迫る、生と性を体現してるように見える。
いいなー。
本を閉じる。
たくさんの生き物の気配がする。匂う。
唐突だけど、動物愛護の観点からのベジタリアンって怪しくない?
だって植物だって生きてるでしょう?命燃え盛りまくりでしょう?
元気出た。お腹空いた。
食欲の秋万歳。読書最高。
0 notes
koukoku-seisakujyo ¡ 5 years
Text
読書日記その21
秋で少し肌寒いのにもっと寒くなる本を読んでしまった。
◆書籍名:怖い間取り
◆著者:松原タニシ  ◆出版社:二見書房
著者は芸人さん。テレビの企画で事故物件に住むようになった方です。
不謹慎ながら恐怖を期待してワクワク。
でも、読後は何だか静かな気持ちになりました。
 人が間取りを見てイメージするのは、明るい生活や未来。
事故物件はその先、死を連想する。実感する。
その不気味な感覚は改めて生きることを考えさせられる。
と、タニシさん。
色んな物件出てきますが、怖かったのは
和室の畳の下に血痕があり、水はけの悪い洗面所の排水溝には
白髪まじりの人毛がごっそり詰まっていたお部屋。
トイレに入ってたら玄関のドアノブがガチャガチャされたりしたそう。
この部屋では息子が母親を殺害した。殴った後、浴槽に沈めたらしい。
タニシさんがその部屋を退去した後、その母殺しの息子が通り魔を
起こしたことを知ります。
実は精神鑑定により不起訴になっていたんですね。
死刑になりたかった息子は施設を脱走し、事件を起こしたのです。
え?ということは?
ドアノブガチャガチャは、霊の仕業ではなく?
本人??
もどってきていたってこと?たしかめにきたの?ころしにきたの?
怪奇現状は勿論恐いです。だってわからないから。
でも、本当に恐いのはやっぱり人間。
霊が居るとして、原因は、生きてた頃の恨み辛みなんだから。
誰も停めようとしない整備された駐輪場。
窪みがあるロフトの柵。
鉄格子で塞がれたホテルの窓。
壁に貼られた殴り書きの魔よけの文字。
恐ろしい。けれど、詩的でもあるような。
何があったのだろう。美しさ豊かさとは無縁だったのか。
たったの一度も幸せを感じたことはなかったのだろうか。
高齢化社会だから、きっと事故物件はますます増えるでしょう。
心身の不調を感じるのが定石のハードな空間と
誰もが仲良くうまく付き合っていかないといけないんですね。
ちょっとタニシさんの今後の健康が気になります。
そういや、前にダークマターとかダークエネルギーの本が流行りました。
宇宙はほとんどが物質以外で出来ているという難しい内容。
心霊とか超能力とか、もしかしたら、そっち側の現象かも。
私たち物質側のほうが宇宙的にはマイナーなんだから、
意外にそっち側では、コワイコワイとわめいて
逃げ回ったりお祓いしている私たちの方が気味悪がられてるかも?
とか、考えるとちょっと面白いかなー。
0 notes
koukoku-seisakujyo ¡ 5 years
Text
読書じゃない日記その4
芸術の秋を堪能しに豊田市へ。
久しぶりに乗る名鉄線。車窓から青空と雲が見えて、ちょっぴり旅気分。
▼クリムト展 ウィーンと日本 1900
▼会場:豊田市美術館  ▼期間:2019.07.23~10.14
Tumblr media
クリムトのアトリエには常に美しいモデル達が出入りしていて、
画家がうっふんをもよおすと、おもむろにお気に入りの子の手を取り
奥の部屋に消えていく…って、本当?
奔放でお気楽なイケイケかと思いきや、
早くに父、弟を亡くし、母、姉は精神を病み、
一家を一人で支えながら、自分にもいつ病や死が訪れるのかと
日々おびえていたようだ。
そんな恐怖を一時でも忘れさせてくれたのが、女性の柔らかであたたかな
肉体だったとしても、孕み具合が無計画すぎではないだろうか?
職業、画家。趣味は扶養家族を増やすこと。そんな人。(違います)
それにしても眼福なのだ。
ご存知、ザ・クリムトな女性画は。
豊かな髪の間で瞳が揺れてる。すべらかな肌のおしろい香る天国。
半開きの唇は秘密っぽく囁くのでしょう。地獄へようこそ。きゃー。
名声を得た後に描き始めた風景画もあります。
集団を率いて新しい芸術のために活動し続けるのは大変だ。
ウィーンでは実業家でもあったのかもしれません。
田舎でゆっくりする時は自分のためだけに筆を執る。
絵の疲れは絵で拭うんですねぇ。
筆致は穏やかです。研ぎ澄まされすぎた創作の泉をなだめていたのかな。
Tumblr media
うっかりクリムト人形買ってしまった。
主催者の思惑にまんまと乗せられちまったのだ。
旅の土産と思えばそれも良しだね。
図録には生涯大好きだった女性へのラブレターが載ってます。
変なワンピース着てるくせに(どうせ下はオケツ丸出しよね)、
心は恋の魂胆でピッチピチのみっち満ち。
僕のガセル!と呼びかけてるあなたの浮つきっぷりがガゼルです。
ああ、そうだ!壁画のレプリカも良かったよ!
きっとエゴン・シーレも身悶えしながら見ていたに違いない。
老いや死、性愛や絶望だって、どこか夢のよう。
誰が見ても、きっと何かは気に入る。魅せられてしまう。
好きです。むー様と呼ばせて。(よせ)
展示は10/14まで!是非是非お出かけください♪
Tumblr media
0 notes
koukoku-seisakujyo ¡ 5 years
Text
読書日記その20
やっと20冊。
まだまだ行くのだ(ありがた迷惑とはこのことよ…)
◆書籍名:夢の猫本屋ができるまで
◆著者名:井上理津子/協力:安村正也  ◆出版社:集英社
こじんまりと趣味の良いお家。窓には猫の絵本が飾ってある。
絵本の隣には本物の猫。まん丸い目で外を眺めてる。か、かわいい…
ここは猫本の専門店。その名も「Cat's Meow Books」。
安村さんは本と猫とビールが大好き。
美味しいビール飲みながら面白い本を片手に猫を愛でる。
そんな毎日が送れたら、そんな場所があったら、という夢を持っていた。
今は本屋さんが次々閉店してますが、本だけの利益ではなく
本×〇〇で経営を成り立たせる考えが出てきているそうです。
確かに雑貨がたくさん置いてある本屋さんとか、最近見るね。
安村さんが本に掛けたのは、猫。保護猫。
お店には愛猫だけでなく、店員として保護猫を引き取り
お客さんをメロメロにしてもらう。働いてもらった分、利益の一部を
保護猫団体に寄付していく。
SNSは積極的に利用して情報発信していくけど、
書籍のネット通販は行わない。本は見て触って味わってほしいから。
店内にPOPはなくお勧めドコロは口頭で伝えたい。
気骨溢れてるなー。ときめきますね。
夢を叶えるのは大変そうだけど、安村さんの抱いてた夢には
現実的な着地点と理念がしっかりとしてるせいか、協力者が多い。
イメージだけだったものが、どんどん形に、現実になっていきます。
安村さんはパラレルキャリア。有能なサラリーマンでもあります。
IT企業やシンクタンクを経て、現在はマーケティング会社にお勤め。
情報技術の先端を知り、あらゆる分野の研究を行い、
市場調査や販売戦略を日々練っている。まるで、起業のための
基礎体力が知らずに備わっちゃったような、そんな経歴だ。
ビブリオバトルという本の紹介合戦的なイベントがあるんです。
自慢の本を制限時間内で聴衆にアピールし、討論、質疑応答も行い、
その後人気投票する。安村さんはその名を知られたバトラー。
知識を頭の中でこね回すだけじゃない、アウトプットが出来る。
学生時代は演劇にも力を入れていたようなので、思いを体現する
技術なんかも鍛えられてたみたい。
何だか頭いい人の成功本みたい?そうじゃない。
安村さんが感じてたもやもや。
特に問題のない人生を続けていくことへのもやもや。
定年後時間持て余すお父さん、マンネリがマンネリ化したお局様。
みーんな、もやもやしてる。
でも、人生総動員したら何か見つかるかもだし、何とかなるかもだよ?
さりげなく、この本はそそのかしてる。楽しもうって。
そして夢を叶えることをただ讃えてもいない。
開業に掛かる費用や開業後の損益も公開してる。
予想とは全然違う数字。現実は甘くない。
でも、甘くなくたっていいと思う。
猫のふかふかした丸い体から匂うあったかい体温。
新刊の真新しい紙とインクの香りはしゃっきりしてる。
古本の表紙は手に馴染んで柔いのにかさついてる。
夕陽越しのビールはホップの風味が香ばしく胃を刺激するだろう。
充分だよ。幸せじゃん。
店主・安村さんのお勧め本もいっぱい紹介されててワクワクする。
今すぐ近所の本屋で買いたいけど、ちょっと我慢。
やっぱり行かなきゃね。猫店長横目にじっくり探したい。
0 notes
koukoku-seisakujyo ¡ 5 years
Text
読書じゃない日記その3
ホラー作家の平山夢明さんのインタビューに
良い小説読んで良い映画見てたら、悩みごとの殆どは何とかなる
みたいな記載がありました。
正解がご神託のように得られるという事ではなく、
ありとあらゆる事象が描かれている優れた表現物に触れて
頭を冷やせという意味ではないかと思うのですが、
感動で心がほぐれ、疑問や納得いかない部分に脳が刺激されると、
確かに何となく悩みが自分の中で小さくなってたりします。
にっちもさっちもいかなくなってビルとか見上げるようになっちゃったら、
とりあえず現実は棚上げにして、
本100冊読んで、映画100本観るといいかもね。
時間稼げるし、その間中、ずっと面白いしね。
今回、うってつけの映画見つけましたよ♪
↓↓↓ 3週間限定公開らしい。お急ぎを!
★映画名:台風家族 ★監督・脚本:市井昌秀 ★主演:草彅剛
かるーい気持ちで観ましたけど、すごーく楽しかった!
ご家族・カップル・会社・PTA 皆様でご覧あれ。
PG12なのは何故だ。MEGUMIが胸を揉まれてるからか?
おきゃんてぃでエエ具合でしたが?
今までこの人に興味なかったけど(失礼)好きになった。魅力的です。
低い温度の甘い香りがしそう。いちじくみたいな。
あ、今、気が付いた。
この映画、全員、低温ですね。殴っても叫んでも、低い。
監督の生理でしょうか?いや、伏線?嵐の前の静けさ的な?
葬儀屋を営む両親は霊柩車で銀行強盗したまま行方不明。
10年が経ち形式的な葬式を行うために子供たちが実家に集まる。
単に遺産を分けたいだけだが。特に長男がいっぱい貰いたいだけだが。
しかし、末っ子のさもしい金儲け魂胆による隠しカメラの存在のおかげで
大混乱となる。どーなる、遺産。どーなる、家族。
長男・小鉄は俳優を目指して家業を放り出した人。
現在はクビになった元サラリーマン。どうやらハンパな男のようだ。
なのに、奥さんは首ったけ。娘は冷めた目でそれを見てる。
個人的な感覚ですが、アイドルの方って体の関節に独特の甘みが
ありませんか?いつまでも若者風で違和感ある。
結婚しようが大成しようが、何かが、ほんのりゆるい。
この映画では、それがいい。
父への反発。挫折した夢への未練。家族への負い目。娘への愛情。
自分の人生に参加しそこねてるみたいな、小鉄のぼんやりした感じ。
草彅さんは子供の頃から働いてアイドルの頂点に立った人だけど、
「普通」からはみ出た分、時々息苦しそうに見える時がある。
2人は全然違うけど、和え物にしたら美味しくなってたの。
配役、全部いいんだよなー。
次男役の中村倫也さんのTシャツ、どこで買った?なんで着た?
悲しいが似合ってるぞ!いいこと言ったりするけど、ナイス台無しだ!
父親役の藤竜也さん、最高。
もの悲しい佇まい。顔の皺は深くて乾いている。妻を抱き寄せる腕も
きしんでる。揺らぐ視線は澱んでるようで少し光もある。諦めか。覚悟か。
小鉄の娘役の甲田まひるさんは有名ブロガーでピアニストでもあるらしい。
演技初挑戦だそうだが、目の表情のグラデーションが美しい。
自然というより野生?唇のふてぶてしさとか、惹きつけられる。
しょーもない屁理屈とか謎のダンスとか、笑うとこたくさん。
段々しんみりしてくるから泣いてもいいみたい。
ほぼ、室内で進む話は壮大になりようなく、理由が判っても誤解が解けても、
性格や人生が変わるわけない。道が開けるわけない。明るくなるわけない。
嵐の中、他人の車ぶっ飛ばしてぶっ壊しちゃう困った奴らですが、
許してあげてください。愛してください。
で、つられて笑ってる自分もついでに愛おしくなったりするんだよ、多分ね。
0 notes
koukoku-seisakujyo ¡ 5 years
Text
読書日記その19
遠い国の嵐の話だと思ってたけど、ぬかるみは足元にもあったんだよね。
◆書籍名:名誉の殺人  母、姉妹、娘を手にかけた男たち
◆著者:アイシェ・ヨナル  ◆出版社:朝日新聞出版
中東では結婚前の女の子に恋愛の噂が出ただけで殺されることがある
という話は聞いたことがありました。
イスラム教って怖いなと単純に思ってましたが、どうやら宗教は
関係なく、殺人が行われるのも中東だけではないようです。
この本はトルコで発生した名誉の殺人を10件取り上げています。
著者はトルコ人女性。紛争や政治を扱う骨太なジャーナリストです。
この問題は、はじめ全く関心を持たれず取材は難航したそう。
政府のブラックリストに載ったり、妨害や脅迫も受けたそうです。
母親を殺した息子の話。この母には確かに罪がある。
でも彼が地獄のような孤独に陥らなければならないほどの罪だろうか。
母が結婚したのは16歳。夫は仕事が忙しく妻には無関心になっていく。
それでも子供は5人。少ない稼ぎでも家庭にお金は入れてくれるし、
比較的まともな家庭と言える。
ある日、祖母が言う。母が不倫をしていると。
相手は叔父。忙しい父にかわり優しくしてくれていた。
しかも彼は現場を目撃してしまう。まだ9歳にもなっていなかった。
彼は母の秘密を自分の胸に仕舞い込む。宗教に救いを求めてみるが
苦悩はなくならない。やがて彼も成長して街で働くようになると、
人妻との密会にはまったりする。母のことが心によぎるが止まらない。
しかし、可憐な少女と出会い恋に落ちたことで、人妻との関係を清算する
決心がついた。
不倫の危険性を理由に別れを切り出す彼に人妻は言う。
お前の母親はどうなんだ、と。
秘密ではなかった。みんな、知っていた。
親戚から呼び出される。なすべきことをせよ、と言われる。
少女からは駆け落ちしたい、と言われる。彼は揺れる。
名誉の殺人より逃避行を彼は選んだ。なんと母が後押ししてくれた。
だが、彼は逃げられなかった。少女に母の事を知られてしまった。
ふしだらな母親の息子と付き合った罰で殴られ、学校を辞めさせられ、
無理やり誰かと結婚させられるらしい。
少女は彼を責める。少女の人生は終わった。彼の人生も終わった。
世間からの蔑みを跳ね返すために彼は母を殺したが、
彼をけしかけた親戚はとぼけるし、家族には知らないふりをされた。
彼は一人で警察に行き、一人で裁判を受け刑務所に入った。
いまだ、誰も面会に来ないらしい。
彼はまた熱心に宗教に打ち込んでいる。そして言う。
保守的な地域で名誉の回復のために人を殺しても何も変わらない。
同じ血が流れた者を殺すのは終わらない罰だ。
違う選択肢を選ぶには、経済が発展し文化が変わらなければならない。
まっとうだし、そもそも、その通りだし。
しかし、彼は選べなかった。もし出所してもその言葉は言えないだろう。
良いとか悪いとかじゃない。みんなと一緒。まえと一緒。
それが、正しいこと。それが、安心するやり方。
・・・あれ?これってトルコの話?
世間からはみ出さないこと。習慣を変えないこと。
みんなそう言ってるよ。前からこうだったよ。
「ここ」では殴られはしない。何故?と逆らってみても大丈夫だ。
でも、澱んだ目と不貞腐れた口は同じ主張を繰り返すだけ。
名誉じゃない。彼らが大事にしてるのは建前。
じゃあ、「ここ」での建前の殺人はなんだろう?ひきこもりとか自殺かな。
ぞっとした。
0 notes
koukoku-seisakujyo ¡ 5 years
Text
読書日記その18
8月ももう終わり。暑さは続くだろうけど夏の区切りは付いたね。
夏の思い出としては、先日、大家と名乗る老婆が勝手に家に
上がりこもうとしたことでしょうか…怖いですね。
◆書籍名:ピカソになりきった男
◆著者:ギィ・リブ  ◆出版社:キノブックス
面白すぎた。実話とは思えない。ドラマチックすぎる。
ピカソ、ルノワール、シャガール、マティス…
観光客が群がって見てる美術館の絵が、もし贋作だったら?
でも、その絵がエネルギーに満ちた素晴らしいものだったら?
見る人に感動しかもたらさない贋作の存在は、悪なの?罪なの?
階級社会のヨーロッパでギィは下層の出だ。高い教育は受けてない。
粗暴な父。エキセントリックな母。兄弟仲は良さそう。
ギィだけ、何故が絵が上手い。才能が呼ぶのか人が寄ってくる。
親切なお金持ちが美術書読ませてくれたり、悪友たちが才能を認め
励まし画材をくれたりするぐらいは良かったが、
世界を飛び回る富豪相手の画商や美術出版業者に見込まれて、
大掛かりな贋作ビジネスに何十年もかかわることになってしまった。
ギイは複製は描かない。巨匠たちが描いたであろう新しい絵を作る。
絵だけでなく画家の人となりを研究し尽くし、画材や額だけでなく
埃までも当時の物を用意して贋作は作られる。
なによりもギィには巨匠たちの魂を呼べる才能があった。
画家の魂が憑依した筆は自在に動き何百もの作品を生み出した。
天才?ペテンの?
いや、彼は魔術師だ。
絵が好きで巨匠の創作の高みに近づきたいあまり魔法が使えるようになった。
ギィが描いたシャガールに疑いが掛けられたことがある。
鑑定士だけでなくシャガールの娘も現れた。ど、どうなる?
娘は断言した。これは父の作品です。この絵を描いているところを見たと。
記憶がすり替わってしまうほどの完成度。
父の手元を覗き込む幼い娘が見たのはギィの絵。もう「本物」じゃん。
親子の幸せな思い出が証明した。
何だか、いいような気がしてきました。
誰も損してない。描いた人も仲介した人も買った人も親族も、皆、満足。
損するのは、絵じゃなくて画家の名前に価値を見出すような人たち。
絵の美しさに偽りはない。絵さえ完璧ならそれでいい。
いかん、いかん、贋作は犯罪だ!・・・だけど。
儲かってた頃はホテル暮らしでパーティ三昧、豪遊してた。
でも、卑しさがない。なんでだろうな。
本の後ろに現在の写真が載っている。目のクリっとしたおじいちゃん。
本質的にこの人明るいのでは?と思わせる。
会ってみたいな。話を聞いてみたい。
楽しい日々もい��かは終わる。
ギィは能力が高すぎた。自分を見失い、自分が描きたい絵も判らなくなる。
贋作ビジネスも粗が出始める。そして、逮捕される日が来た。
長い捜査期間、裁判、ああ、人生終わっちゃった?
ううん、やっと始まるの。ギィはギィになって自分の絵を描きだした。
でも、自分の絵はちっとも売れないそうです。
まあ、今も居場所を提供してくれる人いるし、幸せそうだから、いいか。
ギィの人生、誰か映画にしてくれないかな。連続ドラマもいいな。
絹織物工房の親方とか贋作仲間の破滅的なお坊ちゃまとか、
キャラの濃い人がいっぱいいるんです。みんな魅力的。
ギィが若いころに偶然出会ったピカソとのエピソードも胸にくる。
美しくて呪わしい。
物を作ることでしか生きていけない人の凄まじさがあります。
0 notes
koukoku-seisakujyo ¡ 5 years
Text
読書日記その17
眼精疲労は頭痛や肩こりを引き起こしますが
眉間に消えない縦皺も作ります(お若い方には関係ないわね)。
楽しい読書中も眉間にシワ…(-”-;
◆書籍名:私の少女マンガ講義
◆著者:萩尾 望都  ◆出版社:新潮社
少女マンガ好きでこの方の作品が未読の人は、きっと、いない。
触れずに通り過ぎるのは、無理。
最後の1ページを閉じる。
読む前とは見える世界の色合いが変わってしまった、と
感じた人は、きっと、いる。たくさん、いる。
少女マンガ界の巨匠、萩尾望都さんがイタリアの大学で行った
講義内容を中心に構成された本です。
聴衆は作家本人の創作の秘密とか聞けると思っていたでしょう。
ところが自身の話はちょっぴり。
黎明期から現在に至るまでの少女マンガ史を語る、語る。
男性作家が中心だった50年代、10代の少女達が次々デビューを
飾る60年代、芸術や歴史物など読み物として壮大になる70年代、
さらに世界観が広がり少女マンガの枠を超えた作品が増えた80年代、
リアルな日常をオシャレに描く流行が生まれた90年代、
そして2000年代以降はネットの台頭で更なる可能性が広がっていく・・・
おおー!なるほど!
アニメやマンガは世界で好まれている。
でも、望都さんはもっと理解をもっと関心をもっともっと愛着を、と
願っているから、語りは深く熱くなるのでしょう。
優れた書き手でありながら誰よりもマンガを愛してるんだなぁ。
面識がなくても新人でも面白い作品に出合えば何冊も購入して
色んな人に配って薦めてしまうと聞きます。
この方には慣れはないんですね。ずっとワクワク、キラキラしてる。
 この<好き>に誰が敵うだろう。
この<好き>から生まれる作品が面白くないわけない。
かと言って、情熱だけで何十年のキャリアは積みあがらない。
商業作家として数字を意識している記載もあります。
いくらヒット作の過去があっても、今、人気が出ないなら即サヨナラ。
完全なる実力主義の世界。
そんな厳しい場所で夢を紡ぎ続けるなんて、すごい以外の言葉がない。
私は80年代あたりのフカッとした描線が好きで何冊も持っています。
メッシュという少年の物語が特にお気に入りです。
最初に読み終えた日、自転車に乗っていた私は急に本の一場面に
自分がいるような感覚になりました。ごみごみしたパリの街並み、
遠くに聞こえる主人公の声。
怖かったけど高揚した。錯覚?幻覚?どうでもいい。
ハンドルを握る手がブルブル震えました。
よく判んないけど萩尾望都が天才だからだ!と興奮しました。
また読みたくなっちゃった。マンガっていいね。
0 notes
koukoku-seisakujyo ¡ 5 years
Text
読書日記その16
明日から広告制作所は夏季休暇です。
もう8月?もうお盆??ほんと???
今年も1年あっという間に終わりそうです。
しかし、終わるって大変なんです↓この本読んで納得しました。
◆書籍名:介護はつらいよ
◆著者:大島 一洋  ◆出版社:小学館
表紙がイラストで、尿瓶持ってる寅さん風のおじさん。
こわくなさそう。
介護は長寿国日本では当たり前の現実です。関連本も多い。
でも、かなり意識して読むの避けてました。
著者は実家で自分の両親を介護しています。
既婚者ですが、奥さんは奥さんでご自分の親の介護をしてるんですね。
弟さんもいるけど、前もっての兄弟の話し合いで介護は兄担当と
決めたらしい。時々、手伝いに来てくれるけど、あっけらかんと
やりたくない的な事をおっしゃる。し、仕方ないか…
介護生活が始まったのは著者が定年退職した3年後の63歳。
お父さんは93歳、お母さんは88歳とご高齢。
出版社で長年書籍や雑誌の編集に携わっていた方だったので、
定年後は再就職しないでフリーで働き、いつかのために、いつでも
身体を動かせる状態にしていました。
つまり、慌てふためく介護奮闘記ではない。
来るべき日を想定し、ちゃんと現実に立ち向かった人のお話です。
ご両親も趣味をもち活動的な方たちでしたが、生活そのものは
堅実できちんと蓄えもある。贅沢は無理かもしれないけど、
介護費用が捻出できずに深刻な事態に!ということはありません。
両親も息子も準備があった。
じゃあ、楽勝かというと、そんなわけはないですよね。
著者は介護ストレスでお酒にはまってしまうし、疲れのせいか転んで
骨折したり、交通事故にあい脳挫傷を起こしたりします。
お母さんの認知症はどんどん進むし、矍鑠としすぎてうるさいぐらいの
お父さんも腸閉塞になったり癌を患ったりです。若いころから
健康に気を付けていたとしても、超高齢になれば具合は悪くなる。
色々起こりますが、本全体は淡々とした調子です。
あえて、ですかね。
言い争いとかメソメソした描写もしていません。
介護保険申請に必要な書類の数々や、入院費、手術費、
老人ホームの入居費用やお葬式の費用など、金額も明記されてます。
知ってほしいのは現実で、俺の心ではない、ということだろうか。
雑誌編集者だった経歴も影響してる?
情報を伝えることが第一である、という。
ジャーナリストとかだったら、もっと心情に重きをおいて
ウェットな手記になっていたかもしれません。
だとしたら、読むの、辛いな。
タイトルはつらいよとありますが、大丈夫です。
具体例の多いテキストみたいです。とても参考になる。
自分の場合はどうだろう?区役所に聞いてみようかな?
考えないようにしてたけど、動いてみたくなりました。
近所の人からいい話聞いた、みたいな感じかな。
勉強になりました。
0 notes
koukoku-seisakujyo ¡ 5 years
Text
読書日記その15
夏って、こんなに空気ぶよぶよしてたっけ?
◆書籍名:10の奇妙な話
◆著者:ミック・ジャクソン  ◆出版社:東京創元社
これは私のために書かれた本だ!と一文読んで確信。
もれなく、虜。心を撃ち抜かれてしまったんだなぁ。
原題は十篇の哀れな物語というそうです。
あわれ?そう?登場人物、みんな充足してるからいいんじゃない?
欧米の人は不合理なものに憐れみを感じるのかもしれないな。
でも、全編にわたり作者のニンマリ顔がちらつく。
不思議で愉快でしょう?君ならこの先どう考える?って。
荒れる海沿いに住む醜い姉妹が気に入った男を燻製にして部屋に飾る話。
10年眠り続けた少年が目覚め後、過不足なく生きながら不安感消えない話。
富豪が道楽で敷地内に浮浪者住まわせて、自分の子供がさらわれる話。
・・・えーっと、あれ?
なんか怖いな。違う、違います。素敵なんだ、面白いんだ、信じて!
博物館で展示されていた蝶を蘇らせるために、蝶の修理屋となった少年。
定年退職した真面目な老人が自作の船で流れ着いた先は、謎の地下湖。
自分がついた嘘の宇宙人について役所に本気でクレーム入れる子供達。
・・・これなら、どうだ。
ファンタジーとかロマンとか、やぶさかではないのではないか。
全部大好きだけど、もはや跡形もなくという話が沁みた。
とある母子が慎ましく暮らしてる。偏屈同士でよく喧嘩する。
ある晩、母親はひどいことを言う。親として子供に発すべきでない言葉を。
息子は傷つき、母を後悔させようと家出を決心する。
行先は森。鬱蒼としてるし、変な人に会うかもしれなくて少し怖い。
少年は森の質感に驚く。生きているようで包み込まれていく感じ。
木の実を食べ、川の水を飲み、木の葉を布団にして眠る。
すぐに馴染む。迷い犬とも出会い意気投合する。
気が付けば年月が経っている。
満たされてしまっていた。家出の理由も自分の名前も忘れた。
ある日、見覚えのある道を見つける。記憶が蘇る。
かつての住まい。そっと近づき覗いた窓の向こうには年老いた母親。
懐かしい姿。駆け寄って抱きしめたい。胸がいっぱいになる。
しかし、彼は森へ戻る。
だって、もう、元には戻れないから。
なんで?
で、だから、なに?って話ですよ。でも、それがいいんだよぉ。
甘い果実の味。手の甲に感じるぬるい風。
犬の臭い息。ボロ布と化した服のかけら。古い家の窓枠。
すべてに秘密めいた手触りがある。
途方に暮れた男の顔。
つま先に触れるのは枯れ葉か新芽か。笑っているのか。泣いているのか。
はー、気持ちいい。
soooo~far~~~♪
作者は元バンドマン。曲が難しすぎると仲間に言われていたらしい。
自分の世界がありすぎたのかもしれないね。
巻末には翻訳者の解説があり、
この本が気に入ったのならと他の作家の名前も書いてくれてる。
面白いだけでなく、役にたつとは!ありがてぇ。
私は、ちょっと阿部公房とか思い出したりしました。
急にわき道に入りたくなる。前を歩く老人が宇宙人に思えたりする。
夏の影が縮こまっているのは悪だくみしてるからだ!・・・このような
ロクデモナイことを考える大人であれば、この本、読むべしです。
0 notes
koukoku-seisakujyo ¡ 5 years
Text
読書日記その14
今回の紹介本は元制作所メンバーよりお借りしました。
ありがとう^^シノブン♪
◆書籍名:自分の体で実験したい  命がけの科学者列伝
◆著者:レスリー・デンティ/メル・ボーリング ◆出版社:紀伊国屋書店
人間はどれだけの高温に耐えられるのか
人間はどうやって食べ物を消化しているのか
人間に痛みなく手術するにはどうしたらいいのか などなど
世の中には謎がいっぱいです。
フツーの人は不思議だよねぇって首ひねって終わる。万が一、不思議な謎に
よる不運に見舞われたりしたら毒づいたり祈ったりするかもしれない。
科学者は違う。
謎には筋道や原因があるはず→突き止める
原因が判れば解決策を探す→研究を重ねる
仮説を立て検証を行い結論を導き出す。理論的に間違いなかろうなものを。
が、あくまで、なかろう、なのだ。証明は出来ていない。
じゃあ・・・どうする?
死の病を媒介する蚊に自分の腕を刺させる
山に登り海に潜り有害な空気を吸いまくる
何千回も鉱石を溶かして放射性物質を生成する などなど
本の帯には 勇気か、科学への愛か とあります。
命かけるんだもんねぇ。狂気とか肥大した名誉欲とかもあるかも。
でも、きっと一番は好奇心。
研究すればするほど、新しい謎は生まれるし、ひらめきも起きる。
好奇心はどんどん尖って自分を突き破っていく。ワクワクの暴走列車。
あと、自分が最初に味わいたいっていうのもあるでしょう。
だって 実験したい だもん。しますとかせねばじゃないんだもん。 
心臓に管入った、すげー!って。
地底で独りきり、少しずつ感覚がズレていくし慣れていく、なんで?って。
身体に強烈な重力を受け骨が砕けるとき、傷みより快楽が駆け巡ったのでは
ないだろうか?きたきたー!って。
病に侵され死にゆくとき、もう言葉も話せなくなってるけど頭の中は
興奮していたかも、俺正しかった!って。
中学生向けに書かれた本らしく文章に癖が全くありません。
とんでもない人のとんでもない話ですが、すらすら読めます。
本の後ろには16世紀からの年表が載っていて、
他の科学者の自分モルモットぶりも知れたりします。
ずっとウンコ調べたり、何回も自分の首も絞めたり、変だね。イカしてるぅ。
この本読んで改めて読書のすばらしさを感じました。
タブレットでも構いません。他人の思考にダイブする機会あれば即GOです。
人は自分から出ていけない。
簡単に性別は変わらないし、生まれた国も両親も変えられない。
職種や住居を変えるには限界があるし、過去にも遡れないし、未来にも
異世界にも行けない。
ノンフィクションは必ずしも真実ではないし、小説は所詮空想だ。
でも、そうなのかな?そんなわけない!それいい!と
心が揺さぶられるのって素敵。他の生き物には出来ないし。
感動ってすごくゴージャスな脳の活動なんです。
そういや、志半ばで亡くなった人もいるが、結構みんな長生きしてる。
欲望のままに好きを突き詰めて突っ走ると免疫力上がるのか?
どうなの?どこかの研究者の方~!おしえてくださーい!
0 notes
koukoku-seisakujyo ¡ 5 years
Text
読書日記その13
数年前にこの方のドキュメンタリーを見ました。
折れそうな細い身体と遠くを見ているような瞳が印象で
強く記憶に残っていました。
◆書籍名:僕の父は母を殺した
◆著者:大山寛人  ◆出版社:朝日新聞出版
はじめまして
と始まり、名前、そして自分の父親が養父と妻を殺害した罪で
死刑判決を受けていると続きます。
著者は、母の死を事故によると信じ込まされていたため、
真相を知った後は絶望で荒れ狂います。
親戚の家を飛び出し、学校にも行かず非行に走り、自殺未遂を繰り返します。
衝撃的な内容ですが、著者は不遇な境遇を訴えたいわけではありません。
母を殺し人生の希望を破壊した父を殺してやりたいと憎んでいた著者は、
死刑囚である父との面会を重ねるうちに、生きて罪を償ってほしいと
考えるようになり、死刑回避のための行動に出ます。
父を許してはいない。
母方の親族も死刑を望んでいる。
ですが、母親を失った著者は、刑が執行されれば、今度は父親を失います。
父が死んでも、母は蘇らない。
悲しみも苦しみも癒えない。いや、更に大きくなるだろう。
被害者遺族が望まない加害者の死刑がある。
加害者の死刑が被害者遺族に新たな傷を負わせることがある。
被害者遺族でもあり、加害者遺族でもあるからこその発言ですが、
あくまで自分の考えであり、似た境遇の人を代表する意見ではない、
と明確に記してもいます。
全編、荒野に小さな石を置くように
ひとことひとこと、丁寧に書かれています。
当事者が、ここまで平たく均した言葉��綴るのは辛かっただろうと思います。
痛々しいです。
正直、人に勧めにくい本ですが、誰か、少しでも、ちょっとだけでも、
関心をもってくれたらと思います。
統計によると殺人の半数は親族間です。
著者と同じ立場の人は、決して少なくはないという事です。
ヒトゴロシノムスコメ!と差別する人は
ナンテカワイソウナノ!と涙する人は
それを理解しているのだろうか。
自分だって、いつ大切な人を失うか、誰かの大切な人を奪うか、なんて
わからないんです。
この本は、トオイ・コワイ・モノガタリでは、きっとないんです。
感情移入しにくいかもしれない。
理解するのは難しいかもしれない。それでも、罪と罰について考えることは
犯罪の抑止にもつながっていくような気がします。
と、ご大層な能書き垂れてますが、いや、待て。
例えば私が災害に遭い避難生活中であったら?闘病中などで余裕が
なかったりしたら?上記のような感想を持てるのか?
私こそ、他人事と思っていないか?寄り添ったつもりで悦に入ってないか?
僕の叫びが少しでも心に響いたら幸いだ、と著者は言っています。
響いてます。心臓にズンときていますよ、大山さん。
大山さんが考えほしいこと以外の色んな感情もぐるんぐるんしてますよ。
それが、読書の良い部分であり困ったところ。
表現者の意図しない予想しないところまで読者の脳みそは連れていかれる。
テレビに出演したり、ブログを書いたり、講演会を行ったりと
活動していた著者ですが、2017年以降の動きが見えません。
ストレスや仕事の関係で内臓を悪くしているそうなので
体調を崩されているのかもしれません。
残酷な運命が、壮絶な孤独が、
この青年から離れてくれることはないのだろうか。
生き抜いて、幸せになってほしい。
無責任かな。傲慢かな。
でも、本当にそう思う。願う。頭のぐるぐる、止まりません。やりきれない。
0 notes
koukoku-seisakujyo ¡ 5 years
Text
読書日記その12
蝉が鳴いちゃってました。
慌てん坊さんです。夏が待ちきれなかったのね。
天候不順、まだ続くんじゃないかなぁ。
週明けにはみんな亡骸と化してるんじゃないかと心配です。
◆書籍名:スピンク合財帖
◆著者:町田 康  ◆出版社:講談社
著者が町蔵という名でパンク活動に励んでいた頃の詳細は知りません。
ただ、面構えがよくて覚えてます。
だって、目がすごいんだもん。むき出しで。
こぼれそうだし、やぶれそうで。
だから、小説を初めて読んで、これがこの人の見えている世界なのか、
出鱈目な破片なのか、緻密なモザイクなのか判らないけど、
喉越しもゴツゴツするけど、とりあえず賛成して合点して感動した。
この本は町田家の日常が飼い犬スピンクの目を通して語られています。
スピンクはスタンダードプードルの男の子、5歳です。
耳の毛伸ばしてピンクに染めちゃってりして、ナルシストだな。
兄弟犬のキューティーも一緒に住んでます。
シードというミニチュアプードルもいます。
家中巻き毛だらけじゃないか。なんでよ。
町田さんは、主人・ポチと犬たちに呼ばれてます。
一日中家にいて、テレビに文句を言い、池の水が詰まってくよくよし、
一心不乱にリングイネを茹でて貪ったかと思えば、ご機嫌に酔っ払い、
唐突に禁酒して禁断症状で全裸でうろついたりしてます。
犬たちは仕方ない奴めと冷めた目で見てますが、好きは好きみたいです。
奥さんは美徴さんと呼ばれ、キューティーは離れたら死んじゃうとまで
思っているらしく大変慕われているようです。
3匹ともよく手入れされてます。
奥さんの手柄でしょう。ギターかき鳴らしてメロデイのついた
うわごとばっかり言ってるおっさんがそんなマメな訳ない。
長閑な日々です。
ぐうたらだ。よくもまあ、こんなふざけた文章をたらふく書くものだ。
そして読ませるもんだ。無駄しかない。
私は食べてるパンケーキが鼻から出たよ。笑わさないでよぉ、ほんとにさ。
「この具合」を知っている人は、しめしめと薄ら笑い浮かべたまま
読み終えるがいいでしょう。
「この具合」に初めて出会い合わなかった人は、こんなキテレツな日本語
読めん!とウサ耳つけて気取ってるスピンクたちが表紙に写っている
この本を壁にでも叩きつけるがいいでしょう。きっと報いがあるでしょう。
とある社会学者の方が、自分は他人に興味があるから学者をしている、
自分に興味がある人は詩人や、小説家になる、すごくつまらないよね、
とおっしゃってました。
人が何を追求するかはそれぞれで、様々な生き方を研究する仕事の方が
簡単に他人を否定していて悲しかった。
が!ポチの体たらくだと、立派な人に言われ放題でも仕方ないかも。
仕方ない。諦めよう。
逃げるが勝ちです。
今日もポチはぼんやりしてます。スピンクは飛びつく隙を狙ってます。
ポチの気のふれようは一緒に暮らしてると伝染してくるようで
スピンクも辻褄あいません。まあ、犬だしな。いいんだよ、それで。
ぐだぐだ。ぐるぐる。
食べて寝て排泄する。思いついて走って転んで用事を忘れる。
愉快、止まらず。
0 notes