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少女☆歌劇レヴュースタァライト -The LIVE-#4 Climaxの話
2023.2.25-26
集大成。 お話が卒業式だったということもあったし、これまでの舞台をなぞるような演出がされていたこともあったし。 最近あまりに簡単��使いすぎるから良くないのだけど、「走馬��」だよね、と。
でも、自分にとってむしろ印象深かったのは、そんなスタァライトにはもうそう驚かされるわけではないのだな、ということ。 初めてスタァライトの舞台を観に行った#2 revivalでは、1部と2部の間に席を立つ時間すらあるほどしっかりと休憩時間が設けられていたのに、天を仰いで何にもできなかった、というかそもそも何もする気にならないほどの衝撃を受けていたんですよね。 それも、#2初演の映像を前日に観て臨んでいたのに。 あの頃は本当に「何も知らなかった」んだなぁと今では思うのだけど、それと比べてしまうと、語弊を恐れずに言えば今回の舞台で驚かされたとかは別になかったな、という感想があって。
実際のところ、スタァライトが伝え続けてきたことといえば、結局のところ「自分の舞台に立ちなさい」ということであったと思う。 それは、スタァライトに出会った最初の頃には、私の中にはあまりなかったというか、息づいていなかった考え方、概念だった。 それがもう、今の私自身にとっては単なる標語ではなくて、日々を生きる上での中心的な考え方になっている、と感じていて。 そう考えると、間違いなく熱い舞台ではあったけれども、どこか冷静に観ている自分がいるという、不思議な時間を過ごしたこと自体が、この4年の間で私自身がスタァライトされてきた証でもあって、スタァライトと一緒に歩んできた、まさに「集大成」の日を迎えていたということだったのかなぁ、と。 私も舞台創造科の端くれなので、私にとっても卒業式だったのかもね。
いわたさんの話。 新国立組が険しい役どころを任されていた分、一杯一杯なまひるというのを久しぶりに観た気がして。 あの視界が狭くなっている感じ自体に、#1~2あたりを思い出してたんですよね。 そこから、物語が進んで「Star Divine」あたりから”開花"する。 レヴューシーンは出ている時間も長い中で、まひる棒ぐるんぐるん回しているわ、本人も軽やかに舞い踊っているわとなかなかすごいことになっていたのだけど、そんな中でもまぁ楽しそうなこと。 そんな様子には、#3、劇場版あたりのつよつよなまひるを思い出したなぁ。 そして、歌パート終盤では観客席にも目を向けているのがわかって、その振る舞いがどうしようもなく「いわたはるきさん」に感じられて。 1部2部と分かれている構成ながら、はるちゃんを目で追っているとすごく連続的に感じられたんですよね。 キレキレダン��にキラキラ笑顔をみんなに振りまいてくれるところ、本当に大好きなんです。 露崎まひるとして歩んできた長い時間があって、その時間が今のいわたはるきさんを作っているのだと示してくれたような舞台だったし、それは取りも直さず私が観てきた4年間でもあって。 本当に幸せな時間だったなぁ。
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9月下旬に誕生日があって、10月上旬にライブがあると大変なんだなって痛感しました……。
イラストを入れたお花にするという発注はしてたのだけど、今回ばかりは「ごめんなさい」覚悟でした。 本当に本当に時間がなくて。 でも、人間って追い込まれてからしか見えない景色があるものですね。 新幹線に乗るなり線画を描き始め、降りるまでに形になったのを見て、自分のどこにそんな力が眠っていたのか怖くなったほど。 これまでは標準で2週間程度、どれだけショートでも1週間はかけていたから、本当にびっくり。 でも、今の自分にはそれが必要なステップだったのかも、と今では思っています。
最初に考えていたのは、黒衣装だしカッコいい方向でというプランだけど、考え出すとカッコいいながらも優しい表情をして歌う汐入さんの姿の方が印象に残っていたので。 ある意味で、どこまで行っても変わらないその根っこのところが私は好きなのかもしれないですね。
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ライブのミリタリー衣装の汐入さん、イケメンすぎて見惚れちゃったな…… あー本当に、描けども描け���もリアルには追いつけない。幸せなことだなぁ。
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お誕生日イラストを描くにあたっては、まずこの1年何があったっけなーと振り返る時間があって。 本当に、色々ありすぎた1年でしたね。 でも、その中から選ぶならやっぱり主演かな、ということで。
私の気持ちとしては、しおさいのお誕生日祝いの回に送ったメールがわりとそのままな気がするので、こちらにも残しておきます。
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しおちゃん、お誕生日おめでとうございます!
毎年この時期になるとこの1年を振り返るのですが、 しおちゃんのいろんな姿を見られた1年だったなと思っています。 高木尚実という待ちに待ったアニメのメインキャストとしての姿もそうだし、 朗読劇ではいろんな役としての姿を見ることができました。
そして、これまで観てきたサンドリオンとしてのしおちゃんの姿も深みを増した気がして。 いろんな経験が「汐入あすか」の存在感を強くしているのだなと感じたりしました。 そんな1年だったので、私にとっては本当に「楽しい」が沢山あった1年でした。
そんな、しおちゃんの輝く姿にいつも元気をもらっています。 本当にいつもありがとう! 25歳になるしおちゃんのこれからの1年が実りの多いものになりますように、 心から願っています。
そりではー!
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こわいなぁの話
すごいこわいんすよ。 何がっていうか、そんなことがすごく多い。 いや、多いというのも正しくないか。なんというか、すごく漠然と広がっている感じがして。
でも考えてみると、少し前まではそんなふうに見えなかったなというのがあって。 考えずに済んでいたから見なくて済んでいた、という感じになるのかなぁ。 もっと低位の「こわい」をなぎ倒したから、今みたいな「こわい」が見えるようになった、という気がしていて。 例えば、私にとって髪伸ばしたい欲とかは20年来の願望だったわけだけど、普通に考えて周りからなんて言われるかわかったもんじゃないから「こわい」。 色々あって、もうそういうこわさを言い訳にするのはやめようと思って、実際髪は伸ばすわ染めるわ、わりとやりたい放題やった結果として、もちろんそれなりに色々言われはするのだけど、正直思っていた「こわさ」に対応する何かを受けたわけではなかったな、という感想を持っている。 (やってみてわかったけど、直接的にどころか婉曲的にすら非難されることってほとんどなくて、むしろ「なんで?」っていう興味にさらされることが圧倒的に多いんですよね) なんだろうなぁ、思っているほどはこわくないよ、っていう、それが結構強烈な経験だったのかも、ということを考えていて。 だったら、となる。 他のことだって、何が違うんだろうって。 とにかく、今はそんな段階なんだよなぁ。
今は理性のほうが「色々できるんじゃない?」と思っていて、感情のほうが「もっとこわいよ~」って止めてるような、不思議な状態にあって。 こわいvs後悔したくない気持ち、みたいな。 そんなアクセルとブレーキを全開で踏んでいるような日々なので、わりと疲れやすくなってしまっている。
目指す先にというか。 私ってどうなりたいんだろう、と思ったときに、いや、きっと「なにかしら」は実はあるのだけど、それもまたやっぱり「こわい」との戦いでしかなくて。 「こわい」に向き合うと決めない限りは、認めてしまうこともできない。 そう考えると、本当に決めの問題でしかないんだよなぁ。 本当は何になりたいんだろう。 いや、なってみせられるんだろうか。 でもね。決めるしかないよなぁ。
そんな最近なので、九九組の日に観た劇場版で一番刺さったセリフが、 「決めたから、舞台で生きていくって」だったという話でした。
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前のイラストと対照的に、こちらは本当に苦労しましたね……。 仕事で生活の余裕が崩壊していたという状況なうえ、そもそも私のイラストを描く体力が枯渇していたのか、びっくりするぐらい手につかなかったり、やっと描き始められるようになっても、構図に全然しっくりこなかったりと。 なんとなくで描き始めてしまうと、なんとなくの作品にしかならない、という考えてみたら当たり前のドツボにハマってしまっていた感じでした。
そんな中、ふと今の構図が浮かんでからは途端に筆が進みだしたんですよね。 "The 真ん中"という構図はわりと挑戦的というか、明確な意志がないと選べないなと思っていたのだけど、結局のところ今回がその選ぶべきタイミングだったのかな、と。 実際に、いざ仕上がってしまうと、これしかなかったなという納得感が強くて、だからこそ完成させられてよかったなと思っています。
そんな時間も、ほんの少しであっても成長の過程だったら良いな、という気持ちがあって。 色んなものを受け取って、私自身も少しずつでも成長できていたら、それ以上のことってないと思うから。
これからもはるちゃんらしいあたたかく朗らかな姿に励まされながら、私も頑張ろっと。
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お花にイラストを添える、という初めての試みでした。
思えば、(顔の次に)しおちゃんに興味を持つことになった最初が、「あんな雰囲気なのにバリバリのロックが好みなところ」だったということを思い出していて。 しおちゃんに「得意じゃなくても好きを貫いてほしい」と伝えるのに、私自身が得意でないイラストで色んな姿の一つを示すことができたら良いお花になるんじゃないかな、と思っての挑戦でした。 私としては"これから"のつもりだったのだけど、結果から言えばライブ当日にはもうその答えを返してもらったような気がするほどの、しおちゃんらしさを発揮しながらのカッコいいパフォーマンスだと思えて。
また、その2日後のプラオレライブは、キャラクターとしてパフォーマンスする姿も観られて、確かにそこに普段の汐入あすかさんでないところを感じられた時間でした。 もちろん私の推しなのでそのぐらいやってくれるはずだと信じてはいるけれど、いざその姿を観られると本当に嬉しいし、報われた気持ちにもなります。
これからもしおちゃんらしく歩んでいってほしいな、と思っています。
ちなみに挑戦なんて言いながら、イラストはラフからすっごく調子が良くて、描いてて楽しいしかなかったのがなんだか不思議でした。
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アサルトリリィ LIVE in TACHIKAWA GARDENの話
2021.11.6
アサルトリリィのライブも今年3本目。 楽曲もそれほど増えない中、1本目と2本目は構成もライブタイトルすらも似ていたし、今回はどういうライブを観られるんだろうというのが正直な気持ちだった。
開幕からいつもと違うフォーメーションが見えて、曲が始まって「繋がり」だとわかって少し驚いたけど嬉しかった。 明らかに、今回は過去2回とは違うものを見せようとしているんだって。 その最たるものは、ユニット曲。 ライブに向けての朗読劇で、梨璃とミリアムが組むみたいな台詞がチラッと入っていてあれ?と思っていたら、トップバッターの神琳・雨嘉組の楽曲は、本来梨璃・鶴���の「月明かりのコントラスト」。 その後もユニット曲は歌う人が軒並みシャッフルされていた。 それも闇雲にというわけではなく、ちゃんと意味のある組み合わせにされていたのは芸が細かい。 夢結・梅の「Rainbow」に楓・二水を充てたのはなかなかで、曲終わりの虹を見つけるシーンが2人の関係性に合わせてアレンジされていたのが見事だった。
他にも、ヘルヴォルは新曲を持ち込んだり、「君の手を離さない」にずっと待ってた「大切を数えよう」でライブを締めくくったりとか。 なんだろう、次の舞台に向けての集大成のライブという雰囲気を感じたんですよね。 実際、挨拶でも言われていた、終わるわけではないけど、次の舞台を集大成だと思ってという言葉も印象的だった。 次の一柳隊舞台をもう再来月に控えている今の時期のライブだからなのだろうなぁ。 私のように舞台からアサルトリリィを知った人もいれば、アニメやゲームから知った人も多いはずで、そういう人たちを舞台に連れて行こうという意志が感じられるものだった。 そう考えると、アニサマのときの会場全体をアサルトリリィの世界に染め上げたのも伏線だったのかなぁとか今になって思っていて。 あの会場の雰囲気から世界観に没入できる時間は、ちょうど舞台で味わうことのできるものと近かったように思うし、言うなれば擬似体験みたいなものだったのかも。
はるちゃん周りの話を少し。 本当に舞台曲はお顔のキマり方が一段違うし、指の先まで神経が通ったダンスはかっこいい梅様を体現していた。 昼の最初に衣装のリボンが外れるトラブルがあったのだけど、表情一つ変えずに振りで押さえられるところは自然と押さえてみたりして、そういうフォローするような立ち振る舞いにまたプロフェッショナルを感じたんですよね。 そうかと思えば、「リリィ♡リリィ♡GOGOリリィ♡」では梅様らしくはっちゃけつつも、ダンスにはめちゃくちゃ丁寧なところが出ているところがたまらなく好き。
アサルトリリィの楽曲は上手下手の配置が固定されがちなのもあって、席によっては最初から最後まで推しが自分のサイドに全くと言っていいほど来ないということが結構当たり前にある印象だったんですよね。 その点、今回新たにライブに持ち込まれた舞台曲は、これまでライブで披露されてきた曲とサイドが逆になっているところも多くて、結果的にみんなを目前で見られるようになっていたのは良い変化だった。 ただ、そうは言っても目の前にはるちゃんが来ない時間も多くて、無理矢理はるちゃんに目を向けることもできるのだけど、なんとなく今日は他の人を見る気分になって。 改めてしっかり観ていると、本当にみんな良いパフォーマンスをするようになったなと思った。 キャラクターと向き合ってきた時間が長くなってきて、そのキャラらしい振る舞いをパフォーマンスに取り入れている人もいれば、歌声が印象的だった���ダンスもその人らしさが出たとても良いものだったりとか。 端的に言えば、誰を見ていてもそれぞれに感ずるところがあって楽しめたんですよね。 やっぱり、アサルトリリィの最初が、私にとっては「岩田陽葵さんのスタァライトの次の場」だという意識が強かったから。 もちろん、はるちゃんを見ているとやっぱり大好きだって思うし、私にとってかけがえない特別な人だとは思うのだけど、それはそれとして。 私にとっても追いかけてきた時間はずいぶん長くなって、みんなが、みんなでここまで来られたんだなって思える時間だった。
こんなにも、良いチームになってたんだなぁ。 そんなみんなが作り上げる舞台が今から楽しみ。
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はるもえ theater stage Iの話
2021.11.3
本気だ、この人たち。
harmoe初めてのFCイベント。 事前にお知らせされていたのは、ライブパートがあるらしいということぐらい。
少し懐かしいKT Zepp Yokohamaに、MCにはいつもの人を迎えて。 チャレンジコーナー(成功数に応じてサイン入りポスターがプレゼントされるシステム)、エチュードのコーナー(canvas sessionで散々やっとるやんけとツッコミが入っていた)、FC生放送のテーマソングを作ろうのコーナー(昼は曲、夜は歌詞)、新曲のMV初解禁を挟んで、ライブパートという構成だった。
テーマソングのコーナーにはharmoe音楽担当のTomgggさんをゲストに迎えて、その場で一から作るという力の入れようにびっくりする。 リラックスする感じ、上品な感じとかふわっとしたイメージから曲が出来上がっていくのは感心しちゃったなぁ。 昼公演と夜公演の間にTwitterで歌詞のパーツを募集して、参考にしながらホワイトボードに書き出してああでもないこうでもないと組み立てていく。 2人とも歌詞作りに慣れてないだけになかなか進まないところ、「最初と最後を固めてみよう」「ここはこういう感じのフレーズで」と方針を示しながら上手く進めていっていたはるちゃんの姿が印象的だった。
ライブパート。 まずはカバー曲。 ClariSの「ヒトリゴト」は先日番組で披露されてのもの。 2人が好きなアーティストということで、aikoの「カブトムシ」「キラキラ」。 明らかに歌い慣れているなと思ったし、もえぴの歌うパートでも口ずさんでいたり間奏では揺れていたりと楽しそうな様子で本当に好きなんだなというのがよくわかる。 音域がはるちゃんに合っていることもあると思うけど、歌声に存在感が出たなと思って。 なんというか、舞台の真ん中に立つ人としての雰囲気が歌声にも乗っているように感じたんですよね。 曲調としては全然バチバチでもないのに、はっきりとカッコ良いと思えて。 トークしてたり、普通にしているときはあんなにゆるふわっとしてるのに、歌うモードに入った途端にかっこよくなっちゃうんだもん。 いやもう好きがあふれてしまう。
2人の共演作ということで、スタァライト九九組の「舞台プレパレイション」「Fly Me to the Star」。 昼夜とも2階席だったので、舞台の真ん中にT字のポジション・ゼロが貼ってあるのは見えていて、そこにもこだわるんだというのは驚き。 「Fly Me to the Star」は2人で歌うには最高の曲だし、harmoeとして仕上がってきた今だからこそ見える景色でもあって。 なんだろう、思わずペンライトをライトグリーンに切り替えてしまったし、会場も緑と黄色に染まるのだけど、どこかそこにいるのはまひるとななというよりはharmoeだったようにも感じたんですよね。 岩田陽葵、小泉萌香としてそれぞれバチバチに歌い上げていた印象を受けて、スタァライトの先というか、harmoeってこんなにも大きくなっていたんだという実感があった。
カバーの最後は、みもりんの「エガオノキミヘ」「ユニバーページ」。 言ってしまえばFCイベントという位置付けなら、別に選曲もなんとなくのものでも問題ないはずなのに、そこにも隙がないというか。 「canvas session」ではharmoeオリジナル曲の世界観を壊さないカバーに留めていたのとは対照的に、逆にFCイベントという世界観重視という縛りをなくしたことでこのやりたい放題の本気っぷりがすごい。
最後にオリジナル曲から「きまぐれチクタック」「マイペースにマーメイド」。 聴くたびに、観客側から見て安心感を覚えるというか、ホームの曲という雰囲気が強くなってきたような気がするのだけど、歌う側もそうなのかなぁ。 お手の物というか、パフォーマンスに手慣れたところが感じられるし、それを見ているとますますお馴染みの曲になっていく感じがして、こうして楽曲って経験値が積み重ねられていくのだろうな、とか。
とにかく、harmoeは出てくるものが全力だし本当に間違いないものだというのを毎回感じていて。 必ず良いなと思えるものを見せてくれるんだという信頼がすっかり築かれていて、だからこそついていくのになんの不安もないという。 それは本当に恵まれていることだよなぁって。
harmoeは、FCイベントも本気だった。 私たちも、本気でついていかなきゃなぁ。
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舞台擾乱~陽いずる雪月花編~の話
2021.10.30
マジもんの舞台でしたね……。
「擾乱」は今回の舞台の前にアニメ��放映されていて、お話としては舞台がその前日譚に当たるらしい。 ということは舞台を観た後に知って、そもそも観劇前にアニメを見てもおらず、正直明治期のお話ということぐらいしか知らずに臨んだ。
はるちゃん演じる参拾弍は、宗教組織青龍会の一員(信者がそれぞれ番号で呼ばれるのでこういう役名になっている)。 教祖様から一目置かれていて、体験入会として潜入して調査にあたる主人公たちの付き添いみたいな役割をしていて。 なんだろう、本当にまっすぐで純粋な信者さんという役どころがどハマりだったんですよね。 元々そういうまっすぐさみたいなところは性格としても持っている人だと思うけど、それが役として全面に出ているのはなんかもう見事だった。 台詞一つ一つやその表情から感じられるまっすぐさに、姿勢がいちいちピシッとしてて綺麗なところとか。 アフタートークで共演者から言われてたけど、教祖様からお声がけされるシーンでは本当に目をまん丸にしているという話も出ていた(観客席側からは残念ながら見えないシーン)。
そんな第一幕の印象と裏腹に、第二幕の主人公たちの正体がバレて成敗!みたくなるシーンでは、刀を取って怒声を上げながら主人公(みもりんですね)に向かっていくところが印象的で。 まっすぐ、純粋、綺麗なところが見える第一幕と、必死さから来る力強さが見られる第二幕のギャップがたまらなく良い。 途中主人公が牢に入れられるシーンがあって、ごはんとしてイシガレイの煮付けをあげに行くシーンがあって。 最後の殺陣の前にも「イシガレイの味はどうだった!?」と謎のこだわりを見せていたから、裏で”イシガレイの女”と主にスタァライトチームから言われてた話は笑っちゃったな。
そもそもアニメがベースになっていて、アニメに出てくるキャラクターは声優さんが舞台で同役をやるいつものパターンなのだけど、参拾弍は舞台オリジナルキャラクター。 それも、「過去に色々あったけど、水に流して修行に励む人たち」が青龍会の信者な上、人となりが設定としてあるわけではないらしく。 逆にその余白を想像しながら役を作っていく時間が楽しかったという感想が出てくるのがたまらなく役者さんだなぁと思えて、なんだか嬉しかったりした。 物語的に言えば悪役なのかもしれないけど、そこにちゃんとその人としての人生があってというのが見えるし、だからこそ全然”嫌さ”がないというか。 彼女は彼女なりにまっすぐ生きて、結果として斬られていったというだけの話なんですよね。 そういう意味でも、すごく魅力的なキャラクターに仕上がってたなって思う。
あと、印象的だったのは、アフタートークでもなんだか参拾弍が抜けきってないところがあって。 修行のときのポーズの話とか、こんななので皆さんやってみましょう!とか、なんだか勧誘みたいな流れになってしまうのがなんだか面白かった。 なんだろう、たぶんキャスティングから寄せられて���る面はあるのだと思うけど、はるちゃん自身が役に自分を寄せに行くのがすごく上手くなったからなのかなって。 それはこれまでのまひるだったり梅だったり、役と近いような近くないようなみたいな距離感の中やってきた積み重ねの上にいるからこそという気がしたんですよね。 持ち味を生かしながら、きっちり役として生きているのはまさに役者としての姿。 立派な劇場だったというのもあるけど、だから余計にかもしれない、そこに立つ岩田陽葵さんに役者を感じられたのは本当に嬉しかったし、やっぱり私は役者の岩田陽葵さんが好きなんだなぁって思ったのだった。
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harmoe canvas session IIの話
2021.10.9
「リリイベ」と言ったら怒られるイベントの2回目。 今回は東京タワーのすぐ近く、前回と同じ3回まわし。
リリイベなんだけど、相変わらず作りがガチのものだった。 「今回は開幕早々涙ポロリしなかった」なんて言ってたぐらい、前半のトークパートは良い感じに肩の力が抜けていて、でもMC(前回に引き続き同じ方が担当)の采配が絶妙に上手くて、切る・流す・ツッコむの塩梅が絶妙。 前回から好印象を持っていただけに、今回もまた出てきてくれて安心したところがあった。
お待ちかねのミニライブ。 今回もカバー曲ありと最初に伝えられていた。 セットリストは『マイペースにマーメイド』の3曲に加えて、同作曲陣の曲から「Landscape」「ターミナルセンター」の2曲をカバー、それに「きまぐれチクタック」というもの。
印象的だったのは「ターミナルセンター」。 男女2人構成という感じで、ちょうどオクターブの上下(上がはるちゃん、下がもえぴ)を歌い分けていた。 高音ははるちゃん、低音はもえぴが得意としているから納得感はあるのだけれど、さすがにこういう見せ方は予想していなかっただけにびっくりだった。 曲中は歌いながらお芝居をしているような演出で、お互いにそれぞれの時間を過ごすシーンがあって、もえぴの方は外で新聞読んでたらなぜか置いてある手品をすることになったり、はるちゃんは家でメイクしてたり。 はるちゃんはメイクしながら思い耽ってる表情を浮かべていて、まさに正統派ヒロインという、舞台やライブとはまた違う女優の姿を感じて、映画「くらわんか」を観たことを思い出すものだった。 実際に観るのは応援するようになってから初めてだった気がして、なんだか感慨深かったなぁ。
あとは全般の話として、性格なのか体格からなのかはわからないけど、ダンスの取り組み方が2人で違っているなと前々から感じていて。 もえぴは悠然とした身体の使い方が印象的だし、はるちゃんはとにかく繊細というか丁寧。 ただ、あまりに繊細��が前面に来ていると、それはそれで変にダンサーさんと馴染んでしまうところがあって、もえぴとその他3人的な見え方をしてしまうなと感じていたのだけれど、今回は「harmoe」だったんですよね。 なんだろう、そういうところに主役としてのあり方というか、そんなものをふと感じて。 考えてみたらharmoeって「harmoeの”har”岩田陽葵」から始まるものでもあるし、ちゃんと2人が2人として立てていることをそんなところからも感じたのがまた嬉しい時間だったかも。 元々がもえぴと一緒にユニット活動させてもらえるなんてありがたさの極みだなと思っていたから余計にかもしれないけれど。
今回特に印象的だったのは、harmoeに関わる大人たちの本気さをより強く感じさせられたこと。 MCの人が継続なら、ダンサーさん2人も継続、それも次のシングルのMVにまで出演されるとか。 音楽チームはTomgggさんがしっかり支えて、馴染みのある方を交えて世界観をきちんと作ってこられているのがわかるし。 本当、言ってもリリースイベントなのに、カメラはバッチリ入って映像もしっか��残して、宣伝に使ってみせるあたりも上手い。 2人の魅力はパフォーマンスを見ればわかるし、結果それが一番早いし確実だということをスタッフ側がちゃんとわかっているからなんだろうなと。 最初からありがたい話すぎてちょっと怖いぐらいなのだけれど、本当に恵まれすぎてるなっていうぐらい。
前回もイベントで2ndシングルが発表されたように、今回も3rdシングルが発表されて。 冷静に考えるとなかなかのハイペースなのだけど、全然拙速感がないのはそれだけきちんとしているからこそ。 そう考えると、harmoeちゃんのマイペースはこのぐらいの速さなのかも。 どこまで連れて行ってくれるんだろうって、楽しみが尽きないなぁ。
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今年ももう10月ですねー。 夏の暑さも好きだけれど、この時期の過ごしやすさにはホッとしますね。
出会った日のことといえば、「SAN☆SUNふぇす2019〜SAILING TO THE SUN〜」の映像です。 ライブに参加するのに、もよちゃん以外のメンバーのことを全く知らないのはどうかと思って予習するつもりで観た結果、開幕で一目惚れしてしまったのが始まりでした。 正直パフォーマンスとかはさておき、お顔が好きというそれだけ。強烈ではあったけれど。
私、推しにはなんだかんだ甘い気がするんですけど、「推しにする」ことを決めるまでは相当厳しいつもりなんです。 見るとドキドキするぐらいお顔は好きでも、それだけの存在にしてしまうのは絶対に嫌で、この人に自分を捧げてもいいと思える何かを見つけたくて。 そんな中、この人で間違いないなと思えたのは「サンドリオン記念日〜センキュー!よろしくっ☆〜 」のときのこと。 詳しくはそのときのたんぶらに譲るとして、でも確かにそこに"紫色の気持ち"を見つけられた日でした。 それからもう1年近く経ちますが、少しずつ道が拓けてきた気がして、ひとつひとつが本当にありがたくて楽しい時間だったなぁ。
つくづく思うけど、やっぱりね、全然返しきれないんですよね。 本当に、この幸せな気持ちの1万分の1でも1億分の1でもいいから返せたらいいのにって、そんなことばっかり考えてしまう。 だから、色々したくなったのかもしれないし、それすらもまた楽しくて。
でも、まだ夢は始まったばっかり。 まだまだこれからもっともっと、楽しいことしおーね。
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京まふでプラオレとharmoeを観てきた話
2021.9.18~19
京都にいながらにして、2日続けて推しの活躍を観られるっていう幸運。 会場のみやこめっせはバイトや卒業式で散々来ていたのだけど、イベントで遊びに来るのは今回が初めて。 各ステージ40分とそれほど長いわけではないので遠征してまで来るかは微妙なところだし、そういう意味でも良い巡り合わせだったのかなという気がする。 改めて調べてみたら、プラオレのキャスト発表とharmoeの結成発表ってほとんど時期が同じで(昨年12月上旬)、それがこうして同じイベントに集まるのも因果だなぁって思う。
・プラオレ 実はチームプラオレを生で観る初めての機会で、しおちゃん以外は完全に初めましてなのに不思議と馴染みがある感じがするのはYouTubeで観る機会が多かったおかげなのかなと。 プラオレの制作発表のときに「皆さんにはYouTuberになってもらいます」とか言ってたのもあながち言い過ぎでもなかったのかも。 それにしても、アニメキャストとしてのしおちゃんを観るのがもう格別で、「高木尚実役の汐入あすか」の自己紹介だけでもうグッときてしまったよね。
今回は初出しのPVを含めて、各種情報出しが中心のお披露目イベント的な内容だった。 中でも効果音を現地(霧降アリーナ)で録ったという話は聴いていたけれど、確かにその本気度は映像を観ているとよくわかる。 私含めてアイスホッケーにはなかなか縁がない人が多いはずで、それだけこの作品に賭けているところが大きいのは感じるというか、愛のある作品だなぁと思わされることが多いんですよね。 しおちゃんも繰り返し言っているとおり、愛や想いの込められている作品というのは本当にそうなんだろうなって。 なんだろう、愛が込められているからヒットするというものでもないのはわかっているけど、そういう作品にメインキャストとして名を連ねていることが嬉しいんです。
今はもう楽しみしかないし、一緒に見守っていきたいなぁ。 いよいよ10月から放送開始。よろしくお願いします。
・harmoe 東京以外の初めてのイベントが京都って、そんなことある?って話なんですよね……。 ライブイベントで「京都の人~?」って聞かれたの、生まれて初めてではという気がする(無駄にはしゃいで手挙げてしまった)。 harmoeを観るのは4月以来だったのだけど、そのときよりずいぶん堂々としていた印象があって、貫禄すら感じたのが驚きだったんですよね。 あの日、ステージに上がって早々、観客席見るなりボロ泣きしてた2人がですよ。 本当に日々進化中なんだなぁ。
内容としては、ちょうど4月の「canvas session Ⅰ」を今回のサイズにアレンジしたようなものだった。 時間的に表題曲+αぐらいかなと思っていたので予想外だった(特にカバー曲も含まれていたことに)けれど、初めての遠征イベントでこの形をharmoeのライブステージとして披露したことは、harmoeを初めて見る人が会場の半分以上だったことからしても意味のあることだったのではないかなぁと。 印象的だったのは、関係者席のKiWiさん(「Wonder girl」の作詞曲の方)に手を振っていたシーン。 こういうのって、東京公演ならではだと思っていたからすごく意外で。 でも、後で調べたらまさに京都の人だったんですよね。 そういう意味でもharmoeとしてのライブを見せたかったのかな、と。 にしても、「KiWiさ~ん!」とうわーって手を振っていると思ったらすぐ「Wonder girl」が始���って、お顔もキリッとすればバチバチの歌にキレキレのダンス披露するの、カッコよすぎるでしょ。 「マイペースにマーメイド」は本当にふたりとも楽しそうに歌っているのがよくわかって。 なんで��と思ったら、みんなでクラップできるパートを用意していてずっと楽しみにしてたからって。かわいい。
最後の挨拶で、これからまたいろんなところを回れるように頑張っていきたいというはるちゃん、遠方だと東京には来づらいけどだからこそオンラインでもできることをというもえぴ。 harmoeって、オンラインサイン会を観ているとわかるのだけど、一体何か国登場するんだっていうぐらいびっくりするぐらい海外ファンが多いんですよ。 いちファンですらそう思うぐらいだから本人的にも思うところはあるのだろうし、そういう優しさを持っている2人だと思うから。 色んなところ、回りたいよね。harmoeと、私たちとで。
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Animelo Summer Live 2021の話
2021.8.28-29
無事開催されました。よかったよかった。 本当は3日間とも行きたかったのだけれど、なかなかそういうわけにもいかず。 ただ、譲ってもらったりリセールを連打したりして、なんとか2日間行くことができた。
キャパが5,000人ということで、1席空けに加えて後方にまるっと人がいなかったりとか、ステージもおなじみの花道がなかったりだとか会場としては相当シンプルなものでした。 ライブ演出にもそんな印象は感じられて、スタッフの人数を割けないからなのかマネー的な話なのかはわからないけれど、正直相当寂しい印象を受けてしまった。 仕方がないことではあるけれど、あれを"アニサマだ"と言われてしまうとうーんとなってしまうところはあって。
3日目、アサルトリリィの回がすごく楽しく感じられたのも、逆にその印象のおかげもあったのだと思う。 後半トップの出番の前、休憩明けのアナウンスに影ナレとして夢結・梨璃が登場したかと思えば、ヒュージ襲撃を知らせるサイレンがあって、9人が舞台上にCHARMを持って立っていて。 キャラ紹介を兼ねてのノインヴェルト戦術から、舞台曲でもある「君の手を離さない」が披露される中、モニターに舞台映像使ってたところもまたよくて。 「GROWING*」はトロッコも使うし、センターステージに結梨ちゃんまで登場させて。 初登場なのに3曲目に「Edel Lilie」まできっちりやってくるあたりも。 そして、次のRASに繋ぐ形でアニメOPの「Sacred world」が披露されて。 いやぁ、本当に楽しかった。 あれだけアサルトリリィのいちファンとして演出でやってほしかったこと、観たかったことを全部やってくれたのだから、もう文句もない。 あのどうしようもなく巻き込まれていく感覚はアサルトリリィで浴び続けてきたものだったし、こういうお祭り感はそれこそ私が以前のアニサマに感じていたものだった。 スタッフ、キャスト含めて、���の作品は愛だなぁと思うことが多くて、だからこそファン目線で見てても"分かっている"見せ方がすごく多い。 この日初めてアサルトリリィに触れた人たちも多かったはずだけど、そんな人たちにも"なんだかわからないけどすごいものを見た"と思わせることができたのだとしたら、それだけでもう価値のあることではないかなと思う。 少なくとも、私が舞台LoGの初日に感じたのはそういうことだったから。
いわたはるきさんのお話をしておきます。 3日目の一柳隊のときは「アサルトリリィ」という印象が全面に来ていたのに対して、2日目の九九組での姿のときのほうが個人としての印象は残っていて。 これまでの九九組のアニサマでは、歌うだけではなく武器を持ち込んで殺陣もやってというのが売りになっていたところがあったと思うけれど、今回はあくまで歌うだけで演出としても相当シンプルだった分、素直に見えるべきものが見えたのかなぁと。 バトンを投げてキャッチしてみたいなわかりやすい見せ場があるわけでもない中で、あれだけ広い会場だとなかなか一挙手一投足を観察してという感じにはならないながらも、歌声がきちんと通っていたなというちゃんと感じるところがあったということがうれしかった。
全通アーティストという名誉にはありつけたながらも、最後のテーマソングでは(おそらく)マイクを一度も握ることもなかったという事実があって。 でも、逆にそういう立ち位置だからこその全通なのだろうなとも思う。 主役は張らないながらも、色んな作品に携わって、幸運にもそれぞれの一員として一定の成果を上げたからこそ今日ここにいるという事実が確かにあって、それがこれまでのはるちゃんが歩んできた道の一つの到達点なんだろうなって。 1年前の発表のときのたんぶらに書いた狼狽えっぷりに比べて、今これだけ冷静に見れるようになっているのは、はるちゃん自身が説得力を持たせられるような人になれたからなのではないかな、などと考えている。 もう既にはるちゃんは全通に値するだけの人になっているんだから、と。
その上で、私は欲張りなので、今度は主役としてということを願ってしまう。 いつかでいいから観てみたいんだもの、そんな姿を。 楽しみは尽きないなぁ。
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#3の話を少しだけ。
「足ることを知ることこそが幸福である」 あれ、新入生に(それも芸術学校の)向けて言うんだっていうの結構びっくりしたんですよね。 それもあの純那ちゃんがですよ。
レヴューは上掛け落とすまで終わらないもの。 まひるには勝ってほしかったなぁ。今回は勝てると思ったのに。ばななちゃん強いから仕方ないけどね。 でも、劇場版なんか特にそうだったと思うけど、勝ち負けの話じゃないんですよね。 結局、その結果たどり着く場所の方に意味があるという気がして。 「運���とは最もふさわしい場所へとあなたの魂を運ぶのだ」も散々言われてきた台詞で、やっとしっくりきた気がします。 月日が経って人間が丸くなるのって、そのふさわしい場所に納得できるようになるからなのかな。
卒業は寂しいし、千秋楽だって寂しい。 けど、なんだろう、そういう区切りを迎えられることもまた幸福だと思うんですよ。 迎えられずに途中で終わってしまうことも当たり前にある世の中だから。 そして、これからを約束して人生が続いていくことって、本当に特別だし奇跡だなって思うんです。
出会ってくれてありがとう。これからもよろしくね。
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Camel Back hall 神奈川公演の話
2021.7.17
久しぶりのアルバム、久しぶりのコンサート。 思えば、「AT living」��頃と今とでは、まるっきり自分の周りの状況が違ってしまっていると言ってもいいほどだ。 それはコロナ禍の影響もその一つではあるけれど、むしろ大きいのは愛生ちゃんの存在が小さくなったわけではないにしても、他に熱を入れる存在がいくらかできたことによるのだと思う。 その過程で、人や作品に対して自分自身を重ねていくことがだんだんと増えてきていて、好きで応援しているからこそイベントなどに行くわけだけれど、いつの間にか純粋な楽しさに加えて、その人や作品に対して私自身はどうなのだと考える時間に重きを置くようになったと感じていた。
その影響を強く感じたのは、昨年の「スフィアだよ!全曲集合!!」のときだった。 スフィアのライブといえば、なんといっても楽しい!にあふれている時間だと思っていたのに、いざ参加してみると不思議なぐらい感情が揺さぶられ続けるという経験をした。 好きな曲が披露されたりとか、好きな振りを真似てみたりとか、4人のパフォーマンスに惹かれたりとか、そういうことよりも、その時間をどんなふうに感じるか、どう考えるか、どう捉えるか突きつけられたなと感じたことがなんだか印象に残ってしまったのだった。
今に至る道を考えたときに、愛生ちゃんの曲たちと触れてきた時間は一番長いと言っていい。 そして、その積み重ねがあるだけに、「全曲集合」でそういう経験をしてしまったことで、今となっては愛生ちゃんの曲を意識的に聴くのがなんだか変に怖くなってしまっていた。 愛生ちゃんより私にとっては最近であるスフィアですらあんなふうになってしまったのに、今愛生ちゃんの曲をちゃんと浴びてしまったら、一体自分はどうなってしまうんだろう、と。 そんなふうに思って、逃げてきてしまったのだと思う。
今回のアルバム「caravan!」もある意味淡々と聴くようにしていて、コンサートの日もあまり深くはあえて考えないことにして臨んだ(これは意図的にというより、それどころじゃなかった状況のおかげかも)。 そうしたら、なんだろう、素直に楽しかったんですよね。 この曲のこのフレーズが刺さってとか、そういうことよりも、ただ音楽に触れられる時間が愛しくて楽しくて。 愛生ちゃんとおなじみのバンドメンバーがステージにいて、観客席の私たちは愛生ちゃんの曲に揺られたりクラップしたりというこの空間がもうただひたすら心地よかったし、帰ってきたな、帰ってこられたなと思えた。 なんだか、観客の所作の一つ一つに信頼感があると感じて、みんな別々の人間だということは当然ながら理解しているのに、どこか全然他人に感じないと思うほどだった。 一体感と言ってしまうと少し違うかもしれないけれど、同じものが見えている、見ようとしているということが空気を通じて理解し合えている、そういう空間だったんですよね。
愛生ちゃんのコンサートは、観客席も含めてみんなで作り上げるということを特に大事にしていると感じている。 だから、観客が声を出せないという規制があることは、武器の一つを封じられたも同然だと思っていたのだけれど、いざ始まってみると、暖かくて楽しい空間が全く変わらずそこにあった。 コンサート、ライブってこうだったよなぁということを今更ながらに感じたし、なんというか、初めてライブに参加した日のことを思い起こさせるような雰囲気だったと思う。
思えば、会場もちょうど良かったのかもしれない。 神奈川県民ホールは初めて行ったときから家みたいな不思議な感じがする会場だと思っていたし、何かと来るたびに思い出が刻まれる会場でもあったから、余計に帰ってきた感じだったんですよね。 あとは、1年半ぶりぐらいにお会いした人たちもいたりとか。 毎度フラッと会場でお会いすることが多いので、それも変わってないんだなという謎の安心感があって。
どの曲が、とか、セットリストのこの繋がりは、とか、今回は考えないことにします。 もちろん、そういう思考を巡らすことで得られる楽しさも知っているし、私にとって大事であることに変わりはないのだけれど、それよりも今回は、思っていたよりはるかに愛生ちゃんの曲たちが自分の身体に染み付いていて、私は何より愛生ちゃん自身もだけれど、その周りの人たちも含めたこの環境が好きだったのだと気づけたことのほうを大切にしたい。 あれこれ考える時間も大事だけれど、そればっかりじゃいけない。 私にとってライブがライフワークと言えるほどになるまでになったのって、圧倒的に楽しい時間だと思えたからだったはずだから。 なんというか、強迫観念めいたものでそんな単純なことも忘れかけてたのかもしれないな、と少し反省した。
そして改めて思う、やっぱり愛生ちゃんには敵わないなぁって。
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Edel Lilie+の話
2021.7.3
「+」の名の通り、イベントとしては3月に開催された「Edel Lilie」の追加公演的位置づけで、今回は一柳隊だけでなく、グラン・エプレとヘルヴォル(一部だけれど)を巻き込んだ形。 なんだろう、他校が絡むだけでこんなにもアサルトリリィらしくなるのだなぁという感じがあって。 もちろん私は梅様が好きだし一柳隊が好きなのだけれど、私にとってのアサルトリリィの入口だった舞台「League of Gardens」のときから、お話が一つのレギオンだけで進むということが基本的にないからなのかなぁ。 他のレギオンだったり他のガーデンだったりとの関わりが見えてくる作品だと感じていて、そこにアサルトリリィらしさを感じたのかな、と。
イベントの中で象徴的だったのは、「Edel Lilie」を夢結・梨璃・一葉・叶星の4人で披露していたシーン。 イベント名になっているけれど、これまで「Edel Lilie」=「一柳隊」でやって来たし、ある意味では聖域という感じすらあったので、あの並びは新鮮だったし衝撃的でもあった。
あとは、セットリストに「君の手を離さない」が追加されたことが大きかった。 アニメでも使われていたとはいえ、舞台の曲が入ることで一気に舞台の空気感が増したように感じられて。 舞台とアニメでキャストが一緒である一方で、それぞれに別の見せ方をしていることから生じる”ズレ”みたいなものはずっと感じていて。 合う合わないと言ってしまうとそれまでなのだけれど、結局のところ、私はアサルトリリィの舞台が好きなんだなぁというのは思ったかも。
今でこそ舞台は普通に観に行くようになったけれど、私の家族の中では舞台はご法度とまでは言わないまでも、なんとなく苦手意識があって長らく触れてこなかった。 そんな中に育ってきた私だったけれど、あやひーとかスタァライトとかをきっかけに段々と舞台に馴染みを覚えるようになっていったという状況にあった。 それは良かったのだけれど、逆に「舞台を観るようになった」ということが少し言い出しづらかったりもして、ライブの話はしても舞台の話は最近でもあまりしてこなかった。 そんな中で、いつの間にかアニメをきっかけにラスバレプレイヤーになっていた妹と色々話していたら、舞台のBDも買って観たとかいう話になって。 曰く、「アニメのキャラクターがそのまま舞台として表現しようとしているのが良かった」ということなので、アニメから入るとそういう見方になるんだなという発見もあったのだけれど、なによりずっと遠ざけてきた舞台が共通言語になったような気がしたんですよね。 なんなら家族の中で一番強く舞台を苦手と言ってた人にまで、この大好きな世界を見てもらえたことにグッときてしまったし、その上でちゃんと受け入れてもらえるものになっていたんだということがただただ嬉しかった。
舞台って、やっぱり今でもアニメ、ライブから見るとハードル高いのだと思うけれど、こういう作品やイベントが少しのきっかけになるといいなぁと思うんですよね。 あの舞台の熱を浴びてほしい、多くの人に知ってほしいっていう。何目線なのかはよくわからないけれど、そんなことを考えてしまう。
いわたはるきさんの話をします。 1曲目の「Edel Lilie」。舞台での姿の中でもこの曲をキレッキレで踊っている姿はすごく目に焼き付いていて。今日ももう安定のカッコよさで、好き……となってしまう。 おや、と思ったのは表情。 「笑顔が武器」というのは元々本人も話していたとおりで、パフォーマンスのときに笑顔を絶やさないというのがはるちゃんだったのだけれど、最近は必ずしもそうでもないように思って、むしろ険しい表情をしているというか、カッコいいに寄せている表情をずっとしていたんですよね。 「Edel Lilie」と「君の手を離さない」の2曲は舞台で何度も披露してきた曲で、だからこそ込める思いもあったのかなぁとか。
2曲目の「OVERFLOW」が対照的で。 それこそかつての笑顔が絶えない、すごい柔らかくて、安心するような表情をしてたんですよね。 でも、お顔を見てニッコリしていたら振りはそれこそ変わらずキレッキレなのが出てきたりして。
今回も圧巻だったのは、夢結と梅のユニット曲である「Rainbow」。 前回のイベントのときから、曲の物語を舞台上で再現する度合いがえげつないのはよくわかっていて、今回もそれは引き続きなので知ってて観てるはずなのだけれど。 なんというか、立ち振る舞いが舞台女優なんですよね。 最初から最後まで、歌うときの表情、振り、目線が夢結をずっと観てきた梅なんですよ、もう。 痺れたのは、歌ってもいなければ照明も当たっていない陰のシーン。 夢結に声かけようとして明るい表情を見せて、でも届かなくて一瞬寂しげな表情を見せて、また元の梅に戻るみたいなのをやってて。 いやもう、舞台なんですよね、あの曲の時間は。 夏吉さんの歌声にまた深みが増していると感じたりとか、それでも2人の声がバチッと噛み合う感じとか、あの時間がただただ好きだったなぁ。
手加減せずにいわたはるきさん追っているつもりなのだけれど、それでも知らない顔が見られる。 本当、こんなはるちゃん知らなかったなぁって思う時間が増えてきた気がする。 なんか、思っていたよりもずっとずっと、この人すごいのかもしれん。 でも、そうかと思えば紡木さんとめっちゃ戯れてたりとかしていて、にへっと笑っておられるなど目離す隙がなさすぎる。いや、全然それで問題ないのだけれど。 本当に観ていて楽しい。大好き。
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