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自分ファッション用語その1:マーメイ度
自分の服について語るのに便利だからという理由で勝手に作ったために、自分にしか通じない自分のためだけのファッション用語がある。今のところそれは「マーメイ度」「ベ系」のふたつだ。
私によれば、「マーメイ度」は、マーメイドスカートのきゅっとした窄まり具合を表す言葉である。マーメイドスカートというのは、ウエストから腿や膝、脛のあたり(デザインや丈によって多少異なる)まではタイトなシルエットでそこから裾にかけてフレアになっているスカートのことで、人魚の下半身のシルエットを思わせることからその名がついている。人魚で言えば尾の手前のもっとも窄まる部分と、尾の先の広がった部分の落差が大きいほど、マーメイ度は高くなる。反対に、上から下までシルエットにあまり変化がなく、ズドン! としたものはマーメイ度が低い。
私はマーメイドスカートが好きだ。ネーミングがファンタジックだし、着ているとき硝子や鏡に映った自分を見ると(今の私はいつもより人魚に近いということ......)という気分になれる。自己評価では私はフレアスカートよりタイトスカートが似合うと思っているのだが、マーメイドスカートはタイトスカートとフレアスカートのいいとこどりのような感じで、基本はタイトでありながら、フレアスカートの特権とも言える裾の広がりも纏うことができる。色や素材、丈、裾のフレア具合しだいでは仕事でも着られそうだ。
マーメイドスカートは素晴らしい、さあマーメイドスカートを買おう! となったときに問題になるのが「マーメイ度」だ。マーメイ度が高ければ高いほどシルエットはドラマティックになる。人魚にはなれなくとも、人魚と人間の混血くらいにはなれるのではないだろうか。しかし、マーメイ度が高くなればなるほど脛のあたりの窄まりがきつくなるので脚を大きく開けず、歩きにくくなる。人間になりたいという願いを叶えて足を得た人魚姫は足の激痛で歩けなかったが、あまりに人魚に近いシルエットのマーメイドスカートを履いた人間も脚を思うように動かせず、最悪派手に転倒して激痛を味わうかもしれない。ファッションによって夢を見るのは自由でも、それを実際身に纏うとなると現実のことも多少は考えざるをえない。
それに、市場に出回るすべてのマーメイドスカートにきちんと人魚へのリスペクトが感じられるかというとそうではない。マーメイドと謳っておきながらミニ丈で、ミニスカートもかわいいのだけどそれはさておき、それでは人間の脚が丸見えになってしまう! と言いたくなるものや、それでそのマーメイドの尾はどこにあるのかと問いたくなるような、ズドン! とした四角いシルエットのものもある。ぜんぜん人魚に近づけていない。もっと名は体を表してほしい。
商品である以上そうもいかないのはわかってはいるが、せっかく「マーメイドスカート」という名前なのだから、人間の都合など無視して、それにふさわしいうつくしさを湛えたものがあってもよい。さらに言えば、マーメイドだけではなく、不死鳥やドラゴン、グリフォンなどといったファンタジックな存在の名前を冠した服があってほしい。私はとりあえずペガサスがいいなと思うけどそれはいったいどういう服なんだ。ペガサスってたぶん服着てないし。マーメイドも服あまり着てないけど。
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通勤バッグ覇権争い
朝、仕事に向かう電車のなかで、ふと前に立っている女性のバッグに目が留まった。シンプルな形に黒いレザーでベーシックでありながら、バーコードタグの装飾がついていて遊び心がある。どこのだろう、と思ってじっとバッグを眺めていると 小さく MARC JACOBS の文字を発見した。MARC JACOBSか。通勤バッグといえば、というブランドではない。通勤バッグといえば、と言われて私が思い浮かべるのは、COACH・FURLA・MICHAEL & KORS ・Louis Vuitton・Longchamp などだった。膝の上の自分の通勤バッグに目を落とす。BALLY の黒いレザートート。前の女性のバッグと見比べながら「黒」「レザー」「通勤バッグといえば、というブランドではない」「ロゴがさりげなく、ブランド性を主張しすぎないデザイン」という共通項を見つけて、なんだか親近感を覚える。この人はなぜ、このバッグを通勤バッグに選んだのだろう。みんなはどういう基準で通勤バッグを選ぶのだろう。通勤バッグで実際覇権を握っているブランドはどこなのか、興味がわいた瞬間だった。
その4日後の週明け月曜日から、通勤中の駅構内や電車内ですれちがったり見かけたりした人の通勤バッグのブランドをスマホのメモに記録しはじめた。私が日頃女性専用車を利用していたことも、通勤バッグのブランドを調べるうえで都合がよかった。あまり長い期間調べても記録が大変なので、期間を2週間、つまり平日10日間と決め、私はその間周囲の人のバッグに注意を払い、目にしたバッグのブランドをスマホにメモしつづけた。10日間の合計をまとめてみると結果はこうなった。
Longchamp 35
Louis Vuitton 14
COACH 11
GOYARD/MICHAEL & KORS/russet 5
anello 4
CELINE/JILL 3
SAZABY/Tory Burch 2
agnes b./ANTEPRIMA/BURBERRY/DEAN & DELUCA/FURLA/GUCCI/GUESS/LANVIN en Bleu/MARC JACOBS/MARGARET HOWELL/MARNI/MARY QUANT/PORTER/PRADA/ROBERTA DI CAMERINO/SAMANTHA VEGA/Yves Saint Laurent 1
計106
なんという Longchamp の強さ。じつに3分の1が Longchamp のバッグ。確かにお値段も手が届きやすいし、カラバリ豊富だから同じブランドのバッグでも被り感少ないし、カジュアルな私服にもスーツにも合わせられる度量の広さがあるし納得の結果ではある。毎日のように違う色の Longchamp のバッグを目にしたし、持っている人の年齢層もさまざまで、まさに覇権を握っていた。
といっても、決まった路線決まった時間帯しか調べ���れないためにどうしても偏りは生じるし、同じ人の同じバッグを違う日に二重にカウントしてしまっている可能性もある。また、デザインや柄に特徴がなくブランドを示すものが小さなロゴしかないブランド(CELINE、あなたのことよ……)は見逃しやすくカウント上不利になりやすい。そのため、調べた結果がそのまま通勤バッグのブランド事情を反映しているわけでは勿論ない。けれども、自分が興味を持ったことについてとりあえずの結果が得られたし、調べるなかで「ハイブランドばかり目にする日」などばらつきがあったのもおもしろかった。Louis Vuitton と CELINE と BURBERRY と GOYARD と Yves Saint Laurent を一気に見かけた9月18日はいったいどうなっていたの。SSR排出率2倍デーかなにかだったの。最後まで HERMES のバッグを観測できなかったのだけが心残りだったけど、高貴な人は軽々しく姿を見せてはくれないものだし、そんなところも HERMES ���しくていいのかもしれない。調べてからずいぶん経って、もう2021年になってしまったけれど、いまだに HERMES のバッグは見かけない。
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11/22 東京文フリで出るもの
※通販でも買えます。22日夜までは送料無料ですので無理して来場する必要はありません
※来場する場合はマスク着用・お金を崩しておきお釣りが出ないように・滞在時間を短くなどの対策を徹底しましょう
96年生まれ短歌同人『ぬばたま 第五号』
15時までは【セ-15】のぬばたまブースで、それ以降は【セ-09】で扱う予定です
通販フォームはこちら
https://nubatama57577.hatenablog.com/entry/form
〇11首連作「星の季節」
これを読んでぴんと来た方と語りたい。ぴんと来なくてもそれはそれでいい歌!と思えるように作りました。
また、これを読んだあと後ろの方の「座談会2020」を読むと、私と大村が誌面で奇跡のシンクロをしているのがわかります
〇テーマ詠「青」
2014年に第3回河野裕子短歌賞青春の歌の部で河野裕子賞をいただいた
ほんとうの夢は誰にも言いません正しいだけの空の青にも/佐々木遥
とあわせて読むと(青空に対して��んの屈託が……)という気持ちになれます
〇既刊連作評
��うせき。さんにぬばたま四号の連作「途方のない人生」の評をしていただきました! 中高大一緒の私の友人です。よく考えたら友人のなかでいちばん付き合いが長かった。そうせき。はあだ名です。
既刊連作評は「実現可能性はともかく好きな人に評をしてもらおう!」という企画だったので、短歌界隈とか文芸界隈で閉じててもおもしろくないしな…… と思って、言語化がおもしろくかつ誠実な友人(短歌は詠まないし読むのも私の歌だけ)に頼みました。
自分が連作評書くより先に短歌詠まない友人に連作評を書かせてしまったのですが、連作評にはどういうやり方があるかを通話で説明したり手持ちの本からいろんな連作評を写真に撮って送ったりしただけで、連作評をきっちり提出してこられてびっくりしました。
短歌やってないのに、そうせき。さんは連作評執筆者のなかで誰より長い評書いてくれてて勝手に誇らしかったです。「評ってどうすればいいの?」という質問に対して「ポイントをおさえればある程度の評は慣れでできるようになる。でもそれは型にはまるってことでもある。きちんとテキストに紐付けながらも『これはこの人にしかできない』という評に出会ったときが私はいちばんうれしい」と答えてハードルガン上げしたのに、ちゃんとそうせき。さんにしかできない評をしてくださっているし、文から誠実さが溢れ出ていてよいです。
また、評のタイトルが「途方のない本当」なのですが、最初に新聞に載った歌が
「本当に知りたいことは教われぬ」ことを知らないセーラーの紺
で、河野裕子短歌賞いただいた歌が
ほんとうの夢は誰にも言いません正しいだけの空の青にも
だったために当時親から「あんた『本当の』とかが好きなの?」と訊かれたので、その連作評タイトルは鋭いなと思いました。
ぬばたま第五号をよろしくお願いいたします
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短歌の場でたのしく安全に過ごすために
※2019年11月28日にnoteに投稿したものです
私が学生短歌会にいたときから歌会や懇親会などの短歌の場におけるハラスメント行為や迷惑行為については耳にすることがあり、会員にはメーリングリストを使っ��注意喚起のメールを毎年流すなどしていたのですが、学生短歌会など限られた範囲だけでやっていても効果は限定的だなと思ったので、当時私が流したメールの文面をさらに詳しく補完しながらこの記事にまとめたいと思います。 章立ては以下の通り。
1.誰かを加害しないために
2.被害に遭わせないために
3.被害に遭わないために
4.被害に遭ったら
5.被害/加害の場に居合わせたら
6.被害に遭った人から相談を受けたら
1.誰かを加害しないために
加害を減らしなくしていかなければ根本的解決にはならないし、いちばん改めるべきはここなのでまずはこの話をします。
第一歩としては加害についてよく知ることです。性別や年齢などを問わず、すべての人が加害者になりえます。個々人が当事者意識を持ってどのようなものが加害となりうるかよく勉強し日頃からつねに意識することで、加害を減らすことができます。短歌の集まりはたのしい趣味の集まりかもしれませんが、その集まりも一般社会のなかで行っている以上、パワハラ・セクハラや迷惑行為が許されないのは当然のことです。「世間ではダメだけど短歌の場ではオッケー」ということはまったくないので、つねに加害行為をしないよう意識することが必要です。
主な加害行為としてはジェンダーやセクシュアリティ、年齢、職業、外見などなどを理由に差別的言動をしたり(たとえ貶めていなくても言及すること自体がハラスメントになる場合もあります)、師弟関係や先輩後輩関係などの力関係を背景に相手をその意思に反して思い通りに扱うまたは不利益に取り扱ったり(合意を得たと思っ���いても相手は権力関係や上下関係に気圧されて断れないだけかもしれません)、しつこく連絡をしたり(上の立場の人からの連絡が来ているときその流れを自分から切ることはしづらいです)……などなどが挙げられます。また、歌会や歌会後の集まりでよくありますが、歌についてのコメントと見せかけて作者のプライベートな部分に入り込もうとするのも、親しい相手ならば許される場合もあるかもしれませんが原則やめるべきだと思います。
相手との関係性やシチュエーションによって許容ラインについて多少変動する部分はあるかもしれませんが「自分ならいいだろう」「これぐらいならいいだろう」というよりも「これはもしかして不適切なのでは」「相手を侮って甘えていないか」などと慎重に考えた方がよいですし、立場関係なく対等な人間として相手に敬意を持ち、相手の意思を尊重するというのがなによりも優先されるべきことだと思います。価値観が人それぞれ違う以上、たとえ悪気がなかったとしても人を加害してしまうことはありえます。つねに自分の行動を客観視して省みるとともに、どのような行為が加害となりうるか勉強することが必要です。 また、"幸運にも"誰かから自分の言動が不適切だと指摘を受けたのなら、よくその指摘をきいて理解するよう努め、自分でもどこが問題だったのか考えて実際に改めていくことが重要です。
2.被害に遭わせないために
主催者や運営者の負担が増える上に個人の善意だけに寄りかかった話なので最善策ではないのですが、学生短歌会や歌会・結社・同人などを組織運営している場合、その組織内や組織外で参加者や所属会員が被害に遭わないためになんらかの手段を講じた方がよい場合があります。例としては「学生短歌会の歌会に外部の人間が無制限に入ってこられないように参加基準を作る」「参加者募集時、歌会の具体的な開催場所(駅名や建物名など)は非公開とする」「歌会開始前にハラスメント行為や迷惑行為への注意喚起をし、ルールを共有する」「歌会や懇親会時の席順に配慮する」「相談しやすい空気を作る」などが挙げられます。
また、主催者運営者だけでなく、その場に居合わせている参加者や会員も、よく周囲に目を配り、なにか不適切な言動があればすぐに指摘するなど、被害が発生しない環境づくりに協力することが必要です。
3.被害に遭わないために
「被害に遭う人が悪いのではなく加害する方が悪いのに、被害に遭う側が頑張っていろいろと対策を講じなければならない」という構造は嫌いなのであまりこういう話はしたくないのですが、現状安全のためにはせざるをえない話なのでします。
歌会をはじめとする短歌の場では知らない人と直接会うということが多々あり、また、Twitterをやっているなどネット上で短歌をやっている人同士が繋がっている場合も少なくないため、思わぬ危険やトラブルに巻き込まれてしまうこともあります。 そうならないためには「自分は大丈夫」「〇〇さん相手なら大丈夫」などと油断せず、当事者意識を持って慎重に行動することが大事です。すべての人が加害者になりえるのと同様に、性別や年齢などを問わず、すべての人が被害者にもなりえます。以下に主な対策を挙げますが、他にもとれる対策がないか自分なりに考えておくとよいと思います。ただ、なんら対策をとっていなかったからといって被害に遭っても仕方ないなどということはありません。いつでもどんなときでも加害してくる方が悪いです。
①出向く場所を選ぶ
信頼できる人が主催している歌会に行く、日頃からよく知っている人と一緒に参加する、他の人にどのような集まりかきいてみてから参加するか決める、事前に参加者を教えてもらえないか主催にきいてみてから決める…… などなどの方法があります。特に短歌を始めて間もない知り合いが少ない時期はいろいろな人と交流したくなりがちですが、よく知らない人たちのなかで危険を察知して適切に対処するのは難しいため、慎重に交流を深めていくのがよいでしょう。また、よく知らない相手(これは著名であるかどうかに関わらず、自分と親しくない相手という意味です)と二人きりになるようなことも避けましょう。
②プライベートな質問には答えない
連絡先や住所、その他のプライベートな質問を訊かれてもむやみに答えるのはやめましょう。相手の立場に関わらず(答えたくないな……)と思ったら答えなくてよいです。「そういう質問には答えたくないです」「そういう質問には答えないことにしています」「教えられません」などと言っているにも関わらずしつこく訊いてきたり、断ったことで不利益に取り扱ってきたりする相手はそもそも人格的に問題があるので関わらなくてよいです。普通なら「訊いちゃってごめんなさい」などと返すべきところです。
あとで情報を開示したくなったらいつでもそうできますが、あとになって(やっぱり教えなければよかった……)などと思っても取り返しがつかないので、自分についての情報は慎重に開示すべきか・開示するとして誰にどこまで開示してもよいかを検討しましょう。
③相談できる人を見つける
短歌会の先輩や同期、同じ結社や同人の仲間、何度も歌会などでお会いして親しくなった人などなどから信頼できる人を見つけ、なにかあれば相談できるようにしておきましょう。「ここの歌会行きたいんだけどどう思う?」「今度この人と会うんだけどどんな人?」などを気軽に相談できる相手を見つけておくと安心できます。「これくらいのことで……」と思っても傍から見たらぜんぜん"これくらいのこと"ではない場合もあるので、自分が相談したいと思ったならためらわずに相談できる環境を作っておくとよいです。相談したいことがあるけどどうしてもそのような信頼できる人が見つけられない場合は、Twitterで質問を投げるなどしてもよいですが、その場合複数人の意見をしっかり検討し吟味しましょう。
4.被害に遭ったら
とても悲しく残念なことに、どんなに対策を講じていても被害に遭うことはあります。落ち込み、自分を責めてしまう気持ちが湧いてくるかもしれませんが、まずは「被害に遭ったのは自分の落ち度ではない、加害してきた方が悪い」という根本に立ち戻り、自分がすこしでも楽に過ごせるようにしてください。対処するのはそのあとです。相談したいなと思えば誰か信頼できる人(短歌の先輩・同期、歌会主催者、カウンセラーなどなど)に相談すればよいし、誰にも言いたくなければ言わなくてよいです。なによりも自分が大事なので自分がしたいようにしてください。深刻度によっては警察や弁護士に相談することも必要かもしれません。なるべく周囲の助けを得ながらできる範囲で無理せず対処しましょう。
5.被害/加害の場に居合わせたら
歌会や懇親会の場で被害や加害の場に居合わせてしまうこともあるかもしれません。ひとりひとりの善意に寄りかかり負担を増やすことにはなってしまうかもしれませんが、その場合は「加害は許さない」と示しそれを場で共有すること、「被害者の味方でありその人を守る」という空気を作ることが大事です。例えば不適切な言動があればそれを指摘したり、被害者を気遣いなるべく一緒にいるようにして加害者を近づけないようにしたりといったことが挙げられます。そうすることで加害者に自らの行動を省みさせることができ、またルールを共有することができるので加害を減らせますし、被害者を安心させることができます。難しかったり勇気が必要だったりするかもしれませんが、個々人がそのような意識を持てば協力して対処することが可能になり、より有効な手立てをより容易に講じることができます。
6.被害に遭った人から相談を受けたら
まずは「その人が自分を信頼して打ち明けてくれた」ということを自覚��ましょう。その人は「あなただから」話したのです。親しい人相手でも他の人に相談内容を漏らすことのないようにしましょう。相談内容を漏らすことで、被害者が二次被害を受けることも考えられます。また「被害に遭ったのはあなたにも原因があるのでは」「あの人がそんなことする訳ない」などと、相手をさらに傷つけるようなことは絶対に言わないようにしましょう。ただ、自分ひとりで対処するのは負担が大きかったり手に余ったりすることもあるかもしれません。その場合はカウンセラーや医師、弁護士など専門家の力も借りるよう本人に助言したり、本人の同意を得てから他の人(先輩や結社や同人の主宰など)とも情報を共有して協力して対処したりして、無理しすぎないようにしてください。
短歌に関わるすべての人が安心してたのしく活動できる場となるよう祈りつつ、私も行動していくつもりですのでよろしくお願いします。
以下2019/11/28 17:58追加
☆全体としてやっていくべきこと
短歌の世界は狭い身内のコミュニティという面が強いからなのか、性善説で動いている部分が多いなとは前から感じていて、なにか起こってしまったときには脆いかもなと思っています。なにかあったときのためのしくみがちゃんと整備されているということがあまりなくて、ほとんど個人の善意に頼っている状況です。そうすると悪意を持った人間は容易くそのコミュニティの内部に入って崩壊させることができてしまうし、よい対処ができるかどうかが個々人の倫理観とか手腕にかかっているので半分運頼みのようになるし、対処する人たちの負担が重いから動きにくくなってしまいます。性善説で個人の善意に頼るのではなく、しっかりしたしくみ作りをした方がよいのではないかと思っています。
あと短歌の世界が性善説で動いてるなと思うのは、AさんがBさんに話したパーソナルなこと(学歴とか勤務先とか家族のこととか)を、Bさんが他の人もいる場で話題に出すみたいな場面に出くわすときです。私もされたことあるのですが、「えっそれAさんはBさんだから話したのでは?他の人にも言っていいという意味合いで話したのではないんじゃ?」と思うし、あずかり知らぬところで勝手にいろいろ話されると自分についての情報のコントロールが難しくなるだろうから、他の人にはあまり話すべきではないと思います。私個人としては「Twitterの公開アカウントなどで本人が出している情報以外は話に出すべきでない」というのがまあ妥当かなと思ってそうしています。
いろいろなことが起こりうる以上、それぞれが一度性善説で動いている現状を考え直してみる必要があると思います。
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