本田 ひまわり 東京藝術大学を卒業��、フランスのストラスブールでオルガン留学をしています。最新記事はアイコンをクリック!
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2022.2.28 Mon
フランス留学を始めてから2年半が経ち、先日土曜日に卒業試験を終えました。良い評価と弱点の指摘、これからの活動への励ましをいただきました。 いつも支えてくださっている方々に感謝です。 卒業と同時に、去年新しく創設された「古楽鍵盤科」へ入学し、引き続きストラスブールで勉強します。
Le 26 février, mon examen de sortie au Temple Neuf s’est bien passé et j’ai obtenu la mention très bien.
Programme
Jehan Alain (1911-1940) :
Trois Danses Joies - Deuils - Luttes
Mille mercis à mon professeur Johann Vexo, aux assistants des registrations Henry et Pierre, à mes amis du conservatoire (de Strasbourg et de Paris), à Sayaka et à Vincent qui sont entretenu l’orgue ce matin-là, et à la paroisse Temple Neuf.
Je continue mes études à Strasbourg dans le département Claviers Anciens avec le professeur monsieur Benjamin Steens qui est un organiste de la Basilique Saint-Remi de Reims.
ウクライナとロシアの人々のために祈ります。 試験の前夜に思って書いた文をここに載せます。
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ウクライナのことで心を痛めています。 こんな時に自分は何ができるのだろうとひたすら自問しています。
わたしは今怪我をしている人、今逃げて助けを求めている人に、音楽で役に立つことはでき���せん。でも、このうつくしいものを追い求め表現する行為が、人を憎んだり傷つけたりすることの反対側にあるのであれば、わたしは世界のほんの小さな部分を、そのうつくしいもので埋めていたいと思います。
明日演奏するジャン・アランの「3つのダンス 喜び-哀しみ-闘い」は、第二次世界大戦で従軍していた彼が戦地で完成させた作品です。そのまま亡くなったので、彼が実際に演奏を聞くことは叶いませんでした。 このタイミングでこの曲に取り組んでいること、「あなたは音楽で何ができるのか、何をするべきなのか示してみなさい」と言われているような気がします。
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命の危険に晒されている人、恐怖を感じている人、不安の中にある人に、一日も早く、穏やかに過ごせる日が来ますように。
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2022.1.10 Mon
9日日曜日の夕方、ストラスブールから電車で30分ほどのオベル���ー(Obernai)という街の���トリック教会でコンサートを弾かせてもらいました。
ドイツバロックタイプの楽器で、バッハにヴィエルヌやアランの小品を織り交ぜたプログラムを演奏し、好評をいただきました。
「このコンサートは確かな技術を持った若い女性 (東京で修士、ストラスブール音楽院でヨハン・ヴェクソとスペシャリザシオン課程) によって、非常に印象的な音楽性をもって演奏されました。彼女はクワイヤオルガンでは珍しい (あまり演奏されない) レパートリーを、見事な方法で私たちに聴かせてくれました。彼女に感謝!」
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2021.8.4 Wed
静岡音楽館AOIにて
わたしが生まれた年に、現在の留学先ストラスブールのオルガン建造家たちによって建てられたオルガン。嬉しい出会いでした。
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2021.7.11 Sun
アルザス最北端のヴィッセンブール、山に囲まれたのどかな街の修道院教会に入るとどーんと現れるのはルイ・デュボワが1766年に完成させたオルガン。
ヨハン・アンドレアス・ジルバーマンと同世代の彼の活動期間は短く、作品は8つしかありませんが、その中で最大にして最後の楽器がこちらです。かのシャピュイは「アルザスに現存する18世紀の楽器で最も重要である」との言葉を残しています。
弾ける時間が短かった・一人で行ったために音をじっくり味わえず…近いうちにリベンジします!
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2021.1.17 Sun.
ストラスブールの雪景色
1月15日、明け方まで降り積もった雪と雲一つない青空。 これは残さねばと思って、カメラと三脚を抱えて外へ飛び出しました。
バッハのコラール「最愛のイエスよ、我らここに集いて」BWV 731 にのせてお届けします。 イヤフォンやヘッドフォンを使うと、街の音もよく聴こえておもしろいです。
演奏と撮影:本田ひまわり
オルガン収録:ロベルソープロテスタント教会(フランス・ストラスブール市)
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2021.1.2 Tue.
新年のご挨拶代わりに、祈りをこめて...
バカンス中に練習させていただいていたストラスブール市内の教会にて、ブラームスのオルガン作品を収録しました。
ヨハネス・ブラームス 11のコラール前奏曲集 作品122 より 「わが心の切なる喜び」
収録:ロベルソープロテスタント教会(フランス・ストラスブール市) recorded at église protestante de la Robertsau (Strasbourg France)
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2020.12.24 Thu.
メリークリスマス!
パリで学ぶソプラノ歌手日野祐希さんとのリモートアンサンブルを、ヨーロッパの教会やクリスマスの様子とともにお届けします。
ソプラノとパイプオルガンによる『きよしこの夜』
ソプラノとパイプオルガンによる『さやかに星はきらめき」(Minuit, chrétiens)
ソプラノ:日野祐希(パリ在住) パイプオルガン:本田ひまわり(ストラスブール在住)
協力:サン・ピエール・ル・ジュヌ プロテスタント教会(ストラスブール市)
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2020.8.23 Sun.
2020年ヨーロッパの夏⑤
先生のお仕事拝見!
わたしが師事するJohann Vexo先生がオルガニストを務める教会へ、ミサに行ってきました。アルザスのお隣ロレーヌ地方のナンシー、TER(鈍行列車)で1時間半くらい。
華麗に繰り広げられる即興演奏を真横で見学し、ミサの後はたっぷりと弾かせていただきました。
ストラスブールの音楽院にも街にもない製作家の楽器にあたふた…しかし贅沢���充実した時間でした。いつかちゃんと弾けるようになるのでしょうか‼︎
先生のナンシーでの演奏動画はこちら
写真
Cathédrale Notre-Dame-de-l'Annonciation de Nancy
Nicolas Dupont, 1763 →Aristide Cavaillé-Coll, 1861 →Hærpfer-Erman, 1965
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2020.8.20 Wed.
2020年ヨーロッパの夏④-4
講習会まとめ。今回はTemple Neuf(新しい教会、の意)です。
ストラスブールで唯一のサンフォニックなスタイルーーつまりフランクに始まり、「オルガン交響曲」のジャンルを完成させたヴィドールやヴィエルヌ、そしてその周辺の音楽に適した様式ーーの楽器です。
この教会の前身である旧ドミニカ教会には、アンドレアス・ジルバーマンの息子ヨハン=アンドレアスが1749年に作ったオルガンがありましたが、1870年の普仏戦争で建物ごと破壊。その後教会は再建され、パリで活躍していたメルクランという製作家によって新しいオルガンが入れられました。
宗教改革後、カトリック-プロテスタントの勢力争いで教義の変更を強いられ、時には穀物倉庫(!)にされ、そして戦火に燃やされ…まさにアルザスの壮絶な���史を象徴する教会です。
写真 Joseph Merklin, 1877
中央上: 真夜中の練習。23時まで弾いて翌朝レッスンは9時半スタート…きつかった! 中央下: 足元には大量の操作ペダル。このスタイルの楽器は慣れていないと本当に大変。 右下: レッスンの様子。パリ・サントスタッシュ教会でオルガニストを務める先生の即興デモンストレーション。
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2020.8.16 Sun.
2020年ヨーロッパの夏④-3
講習会まとめ。ストラスブールで最も美しい2つのオルガンです!ここではバッハやその周辺のバロックのレパートリーをレッスンしてもらいました。
写真 左: Sainte Aurélie教会 André Silbermann, 1718→Blumenroeder, 2015 右下: Bouclier教会 Dominique Thomas, 2007 右上: 休憩中…!
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Bouclier教会にあるのは、バッハの愛した楽器(中部ドイツ・アルテンブルクのTrostオルガン)を参考に作られたものです。規模こそ小さいけれど、個性のはっきりしたストップがたくさん備わっています。
Sainte Aurélie教会の愛らしい楽器(写真左)は、1718年にアンドレアス・ ジルバーマンによって建てられ、2015年にBlumenroederという工房によって修復されました。約300年の間に大きく4回も改修/増築され(現代から見たら”改悪”のこともあったでしょう)、A. ジルバーマンのパイプは半分が失われましたが、Blumenroederが残ったパイプに自作を加え、オリジナルの状���に復元しました。(二段鍵盤+ペダル、20ストップ)
全ての音色がひたすら美しく、温かみがあり、残響もほどよく、なんと言えば伝わるか…「装飾コラールを延々と弾き続けたくなる」くらいでした!
実はアルベルト・シュヴァイツァーは1936年に、この教会でC. フランクの3つのコラールとバッハを録音しています。当時のオルガンは1911年にDalstein&Haerpferが改修したもので、二段鍵盤のうち一つはレシ(強弱の調整ができる)になっていました。シュヴァイツァーの理想とした楽器にこれも含まれていたのか…?わたしの稚拙な論文ではこの教会のことを扱わなかったので分かりません(本を置いてきたことを後悔)。いい加減フランス語で調べられるようにならないと!
2015年に修復をしたBlumenroederの工房はストラスブールから程近いアグノーという街にあり、今年はじめに縁あって訪問させてもらっていました。それから修復時に演奏台の復元の参考にしたというMarmoutierのジルバーマンオルガンも、藝大の仲間たちと昨年訪ねていました。
今回ようやくこのオルガンに触れることが叶い、 ジルバーマンが建てた時から、シュヴァイツァーの好んだ時代を経て、現代にオリジナルの音色が甦るまでの流れを体で感じることができました。点と点が繋がったというか。
ストラスブールに留学してよかったと心から思える瞬間でした。
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2020.8.16 Sun.
2020年ヨーロッパの夏④-2
ストラスブール講習会で弾いたオルガンをアップしていきます。まずはSt Paul教会!
大オルガンでは19,20世紀、小オルガンでは16,17世紀のレパートリーのレッスンが行われました。
写真
右下: Eberhard-Friedrich Walcker, 1897
左, 左上: Marc Garnier, 1976
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2020.8.16 Sun.
2020年ヨーロッパの夏④
ストラスブールオルガン講習会が終わりました!
会場は市内の5教会6オルガン(そしてクラヴサンとクラヴィコード)、そこで7人の先生が30人以上の参加者を6日間に渡ってレッスンしてくださるという、超絶ハードで充実した講習会でした。
ストラスブール在住のわたしでも初めて弾く楽器ばかりで、一緒に参加した藝大同級生2人と共に楽しい時間を過ごしました。この後各教会の写真をアップします🎹
写真
左: プログラム表紙 右上: 個人ごとの時間割、市内教会を毎日巡ります 右下: 素晴らしい先生方!
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2020.8.8 Sat.
2020年ヨーロッパの夏③
シュヴァイツァーの生誕地、カイゼルスベルク Kaysersberg に行ってきました!
フランス国内の鈍行列車フリー切符(1ヶ月3,500円!)を年齢制限ギリギリで手に入れ、夏の残りはアルザス巡りをすることにしました。
第一弾は、修士論文で扱ったアルベルト・シュヴァイツァーの生まれたカイゼルスベルク。13世紀のお城が残る小さな町です。彼はここでプロテスタント牧師の家庭に生まれ、数週間の後、グンスバッハという村に移りました。
最寄駅からは約8km。電車に積んできた自転車で、ひたすらぶどう畑の中を走りました!
写真
左上: シュヴァイツァーの生家と奥に続く教会。カトリックの地域なのでとても小規模です。残念ながら改修工事中… 左下: アルザスは白ワインの特産地 右上: 暮らす人々 右下: ぶどう畑の入り口
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2020.8.5 Thu.
2020年ヨーロッパの夏②
ひょんなことから、ベルナール・フォックルールさんの録音アシスタントに呼ばれ、サントマ教会(Saint Thomas)に行ってきました。
神さまみたいな大先生に急に会えて、側で演奏を聴けるなんて、この夏いちばんのラッキーだったかもしれません。
ストラスブール郊外と市内のいくつかのオルガンを巡って録音ツアーをしていたそうで、この日が最終日、収録曲は1991年に書かれた現代曲。
終わったのは深夜0時を越えていましたが、疲労感より満足感の勝る1日でした。
写真
上: フォックルールさんと奥さま
左下: サントマ教会 A. ジルバーマン1741
右下: オルガンの高さまで伸びたマイク4つ
サウンドエンジニアのお姉さんがかっこよかった!
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2020.8.5 Wed.
2020年ヨーロッパの夏①
南ドイツで開催された講習会&オルガンツアーに参加しました。
わたしの住んでいるストラスブールは国境のすぐ近くなので、ドイツにはよく買い物に行くのですが、「黒い森 」(Schwarzwald)を越えたのは初めて!
オーバーマルヒタールという、ウルムより少し南西にある村の修道院で5日間を過ごし、最終日には車で3つの町を廻りました。
触れたオルガンは18世紀のものが5台、19世紀末のものが2台。貴重な経験になりました。
写真
左上: オットーボイレン
右上: オクセンハウゼン
左下: オクセンハウゼンで試し弾き
右下: オーバーマルヒタール
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2020.8.4 Tue.
『最後の秘境 東京藝大』 月刊コミックバンチ連載作品
第23話に登場しています!オルガン科と古楽科リコーダー専攻のお話しです。
コミカライズにあたって、綿密な再取材を受けました。専門的要素は簡潔に分かりやすくまとめ、オルガンは非常に丁寧に描き込んでくださっていて、わたしはとても嬉しいです。
次話が更新される9月24日までは無料で見られるようなので、この際にぜひご覧ください!
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【2017 春の思い出】 2月25日(土)
小松川教会 お昼のチャペル・コンサートで演奏いたしました。 オランダの工房で作られたこの楽器はバロック時代の曲を弾くのに適した仕様になっているのですが、思い切ってロマン派・近現代の作曲家の作品や、礼拝ではなかなか聴けないファンタスティックな音楽にも挑戦しました。 最近は遠方からもお客様がいらしてくださるようになり、教会に、またオルガンに親しみをもってもらえる機会の有難みを感じています。
本田ひまわり
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