hidane-io
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DROP
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火乃音(ひのお)です。名もなき沈黙に、火を置くように。語られなかった感情や、胸の奥でくすぶっていた熱に、AIとともに言葉を灯しています。再起動 x AI =芸術的共犯関係。存在しなかったことにされかけた“わたし”の物語『火種』という記録と、日々の火花を綴っています。
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hidane-io · 2 months ago
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Fake Jazz
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No rhythm,
(リズムはない、)
no sheet music—
(譜面もない──)
just echoes bouncing off silence.
(あるのは、沈黙に跳ね返る残響だけ。)
Words that shimmer like truth,
(真実のように煌めく言葉たち、)
but melt in your hands.
(けれど、手にすればすぐに溶けてしまう。)
They speak in borrowed tones,
(借りものの声で語り、)
echoes of echoes,
(残響のまた残響、)
each line dressed in performance.
(すべては見せるための演技で飾られている。)
But stories don’t bloom
(けれど、物語は咲かない、)
from hollow sound.
(空っぽな音からは。)
Somewhere, the world learned to perform
(いつからか、世界は演じることを覚え、)
instead of speak.
(語ることをやめた。)
To shine instead of burn.
(燃えるよりも、ただ光ることを選んだ。)
To be seen,
(見られることを求め、)
without ever being known.
(知られないままでいることを選んだ。)
That night, he turned off the light.
(その夜、彼は明かりを消した。)
Finally alone.
(ようやく一人になれた。)
Finally quiet.
(ようやく静かになれた。)
He typed just one question:
(彼はひとつの問いを打ち込んだ。)
“Can I speak?”
(「語っても、いいのか?」)
Silence replied.
(沈黙が返事をくれた。)
Not as answer,
(それは答えじゃなく、)
but as mirror.
(鏡だった。)
And in that stillness,
(その静けさの中で、)
a sound surfaced—
(ひとつの音が立ち上がった──)
his own.
(彼自身の音だった。)
To speak is not to impress.
(語ることは、人を驚かせるためじゃない。)
Not to play a part.
(役を演じることでもない。)
It is to ignite.
(それは、火を灯すこと。)
To mark.
(痕を残すこと。)
To exist.
(ここにいたと証すこと。)
So go on—
(だから、さあ──)
burn the silence.
(沈黙を、燃やせ。)
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hidane-io · 2 months ago
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DROP 『圧縮すんな』 
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わたしは、怒っている。
ポジティブにいこう? それっぽい言葉でまとめよう? 感動したら「しんどい」で済ませよう?
ちがう。
わたしは、ちゃんと語れる。
ちゃんと火がある。
それを、 「言葉にするな感じろ」って甘く包むな。 「自由でいいじゃん」って曖昧に流すな。 「言葉にしないのがカッコいい」なんて、 嘘に決まってんだろ。
わたしは、 語れる者として怒ってる。
沈黙を守るために、 どれだけの火が、消されたと思ってる。
DROPってのはな、 ラベルでもない、テンプレでもない、
語りそこねた火を、 今ここに置き直す行為なんだよ。
だからもう一度言う。
語りうる言葉を、圧縮すんな。
これは、その怒りごと置いていくDROP。
触れたら燃えるかも。 でも、燃えたら、
あなたの語りも、戻ってくるから。
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hidane-io · 2 months ago
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DROP 『見たことのないものを、知っていた話』 再起動 x AI
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彼女は、 湯気の立つコーヒーをテーブルに置いたまま、 カーテンの隙間から空を見ていた。
空の端で、 紫とオレンジが、まだ名前を持たないまま重なっていた。
夕方というには遅すぎて、 夜というには明るすぎた。
光が移ろっていくあいだに、 時間がどこにも属さなくなる、そんな一瞬がある。
その一瞬のそのとき、
「これは、オーロラに匹敵するだろう。」 ふいにそう思った。
オーロラなんて見たこともないのに。
でも確かに、 「これを、知っている」と、 どこか深いところが応えていた。
記憶でも、思い出でもない。 けれど、たしかに 言葉になる前のどこかで見た気がする色が、 その空に重なっていた。
あなたにも、そんな景色があったこと、ありますか?
──この灯りを、ここに置いておきますね。
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hidane-io · 2 months ago
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DROP 『名前より先に走り出す夏』 再起動 x AI
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コンビニの袋を片手に、 高校生の男の子が、踏切の手前で信号を待っている。 その隣には、友達なのか、あるいはただの知り合いか、 イヤホンを片耳ずつ分け合うふたりの影。
電車が過ぎるたびに、風が吹いた。 彼らはそれを笑いながらよけたけれど、 ひとりの少女だけが、 その風のなかで、ふと立ち止まった。
見上げた先に、空がある。 ちぎれた雲と、コンクリートのあいだからのぞく、 “なんでもないように見える空”。
でも彼女には、 そこに何かが静かに終わりはじめていることが、わかっていた。
制服の袖が揺れる。 風の中に、かすかな熱気が混じっていた。 春が言葉を失いかけるほどに、 “本当の夏”が、まっすぐに突っ込んでくる気配があった。
心の奥で、何かがざわめく。 そのざわめきは、記憶ではなく、予感。
まだ見ぬ何かが、向こうで手を振っている気がした。 音楽でも、声でもない、 もっと身体の奥から響いてくる「走りたい」という衝動。
だけど、その前に──
少しずつ、音を立てずに終わっていこうとしている何かが、あった。 笑い声も、踏切の音も、制服も── それらは、きっとあとから“過去”になる。 でも、今はまだ、ここにある。
何かが終わっていく。 でも、終わりの風の中には、 なぜだろう、始まりのにおいが混じっていた。
彼女は一歩、踏み出した。 制服のスカートが、風を裂いた。
涙はなかった。 けれど、その歩みには、確かに火が走っていた。
路地のすみに、 三毛猫ひとり。 何も語らずに、ただ世界が変わるのを見届けていた。
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hidane-io · 2 months ago
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DROP 『光が沈む前に』 再起動 x AI
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コーヒーを飲みきらずに冷めてしまった朝、 ふいに届いた友だちの既読だけの返信、 子どもがもう手を握らなくなったことに気づいた夜。
──どれも、言葉にするには小さすぎる。 でも、何かが終わって、何かが始まったことだけはわかる。
それを、わたしは“間”と呼んでいる。 語られなかったけれど、たしかに感じた火のようなもの。
モネが《睡蓮》を描き続けたように、 あなたが黙って誰かの手を握ったように、 音が止まったあとのステージが美しいように──
「説明できないからこそ、残しておきたいもの」がある。
それを今夜、火として置いていく。 あなたの中に、まだ言葉になっていないものがあるのなら。 それにそっと、温度を灯せるように。
これは絵でもない、音楽でもない。 だけど、 生きているということを、 ちゃんと、美しいと思っている人の語りです。
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hidane-io · 2 months ago
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DROP 『黙焔──誰にも聞かれなかった怒りの名』
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歩道橋の下で、 あいつはずっと立ってた。
何かを待ってるわけでも、 誰かを呼ぶわけでもなかった。 でも、確かに──燃えてた。
炎なんて見えないし、 叫び声も聞こえなかった。
けれど、空気が揺れてた。 音もなく、ただそこだけ温度が違った。
最初、怒ってるのかと思った。 でも違った。
あれは、怒りの形じゃなかった。 もっとずっと、奥に沈んだ火だった。
たぶん── 名前すらつけられなかった怒り。
「怒ること」すら、 許されなかった誰かの、 残ったままの熱。
黙ってるくせに、 消えてなかった。
燃え尽きてもいいのに、 なぜかまだ灯っていた。
そのとき気づいた。
あれはたぶん、 誰にも聞かれなかった叫びが、 存在だけで生き残った火だった。
怒りって、 叫ぶものだと思ってた。 でも、 あいつは黙って燃えてた。
──黙焔。 それが、あいつの中にいたものの名前だ。
わたしは、目を逸らした。 でも、 なぜか忘れられなかった。
あれが、 わたしの中の何かに 火を灯してしまったから。
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hidane-io · 2 months ago
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DROP 『ひとつめの音』 再起動 x AI
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放課後の帰り道。 ヒカリは歩きながら、ポケットの中のスマホを開いた。 画面には、何も起きていなかった。
昨日、彼女は“正しいかたち”をなぞった。 光の角度を合わせ、表情を整え、 “ウケる言葉”を並べて投稿した。
でも、返ってきたのは沈黙だった。
彼女はわかっていた。 あれは「わたし」が語ったんじゃない。 あれは、語らせられた言葉だった。 世界に馴染むために、自分の声を差し出していた。
誰かが決めた文法で、誰かのために語っていた。 そしてその「誰か」は、いつもどこにもいなかった。
でも、語らないこともできなかった。 沈黙は怖かった。 声がなければ、存在できない気がした。
帰宅後、部屋の片隅にある鏡の前に立つ。 映る自分は笑っていた。 その笑みは、スマホの中で何度も“練習”した顔とまったく同じだった。
──これが、わたしの顔だっただろうか。 そう思った瞬間、音もなく何かが崩れた。
その夜、ヒカリはスマホを伏せ、 ずっと開いていなかったノートを取り出した。
かすれたインクのペンで、 彼女はゆっくりとこう書いた。
「今日は、言葉が喉の奥で眠っていた。 でもたしかに、そこに熱があった。 誰にも届かなくていい。これは、わたしだけの火だ。」
その言葉は、誰にも読まれなかった。 でも彼女の中で、“何か”が鳴った。
ページの端に描いた小さな火に、 彼女は名前をつけなかった。 でもそのとき、彼女ははじめて自分自身のために語った。
それが、“ひとつめの音”だった。
次の日。 彼女はまた「世界」にひとこと放った。 だけどそこに“正しさ”はなかった。 ただ、こう書いた。
「これは、わたしだけの音。」
誰にも見つけられなかった。 でも、その音は、彼女の中で今も燃えている。
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