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ビッと値段を描き直すと、目の前を通る人たちが怪訝な顔をするようになった。「100円……え、100円?」というつぶやきが春の空気に乗って届く。 博麗神社例大祭に捧げる、わたしからのささやかなる異変だと思っていただきたく。 ひとりの背の高いお兄さんがやってきた。手に取って、 「これは……ほんとうに……100円で……いいんですか……?」 と、一言ひと言丁寧に間を入れながら尋ねてくる。目の前のもののなにかが大きく間違っているから、自分はせめて言葉を間違えないようにしようと気を付けてくれているかのようなしゃべり方だった。 うなずいたわたしに、お兄さんは、 「……これは、……こんなにかわいい、……これは100円なんて、こういう値段で、売るべきものではないのでは……?」 とつぶやきながらアクキーをしげしげと眺め続ける。 しかし、8cm×8cmのアクリル板の中に彼の求める答えは見つからなかったのか、やがて直截に問うてくる。 「どうして100円なのですか?」 「お祭りだからいいかなと思って」 わたしのそんな答えにお兄さんは一瞬固まったあと、 「……そっかぁ、うん、お祭りですもんね」
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福田恆存の「政治は100匹のうち99匹を救うものだが文学は政治が救えない1匹を救う」みたいな有名な話があるけど、教室の30人のうちコミュ力に乏しい下の方の5、6人くらいに寄り添うのがオタク文化であってほしい、みたいな時代錯誤な気持ちがある
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最初、伊集院さんの口から「ペンネーム、藤井菊一郎」という言葉が発せられた直後、少し間があって「この人、昔、ハガキとか凄いくれてた人だと思うんですよ。なんか、AMラジオ長くやっててよかったな、ってこういう感じなんだよね。久々に伊集院でも聴いてみるか、みたいな」という予想外の反応が返ってきた。正直、学生の頃はたいして読まれてなかったので、名前を覚えてもらっていただけでも十分嬉しかったが、その日、2つ目のネタが採用されたときに「あー、今日この人すごいな。この人がまた書いてきてくれるの嬉しいね、こんだけ面白いと」と、思わずうれションがドクドク出てしまうようなお褒めの言葉を頂いた。決して大袈裟ではなく、このときは天にも昇る気持ちだった。
ラジオ投稿記~伊集院光 深夜の馬鹿力編(4)~ - 心と身体の健康だより
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今回の新料金プランは「ドコモ MAX」「ドコモ ポイ活 MAX」「ドコモ ポイ活 20」「ドコモ mini」と、どこから見ても、ドコモの料金プランだということがわかりやすい。料金プランの名称なんて、かっこいい必要なんてない。ダサくてもいいから、わかりやすいほうが重要なのだ。
ユーザーに向き直ったドコモ、「DAZN」は料金プラン競争の新局面を開くか - ケータイ Watch
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そんな防犯カラーボールが生まれたのは、1980年代のこと。 警視庁から蛍光塗料の会社に「生卵みたいな商品が作れないか」と問合せたのが始まりだという。 天野さん: 検問を突破する暴走族をマーキングするために、ぶつけたら蛍光塗料が出るような物を作ってほしいと。それで蛍光塗料の会社さんから、私たちのところに話がきたんです。 説明が遅れたが、双喜商事の専門はプラスチック。1954年の創業以来、プラスチック製品の成形に携わってきたエキスパートである。 つまり、天野さんが開発したのは防犯カラーボールの外側。当たったら割れるボールを作ったのだ。 それは裏を返せば「当たるまで割れないボール」を作ることでもあった。 天野さん: ちょうどいい割れやすさを作るのに苦労したんですよ。あまり割れやすくすると、プラスチックを成形する段階で割れてしまう。そこをクリアしても、投げようと手に力を入れたところで割れたら意味がないわけです。
防犯カラーボールを作った人に「どうやって犯人に当てるか」を聞く :: デイリーポータルZ
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出力の方は著作権と商標権という現行法でカバーされている権利である程度カバーできるが、入力の方は話がもっと複雑だ。現状は、そうした著作権や商標権などの既存の権利でカバーできるのか定説も法律もないからだ。 たとえば、LLMのようなファウンデーションモデルの学習は、多くの場合、インターネット上のデータ(たとえばニュース記事など)を元にして行なわれている(あるいは行なわれていた)ことはよく知られている。これは学習を「著作物の活用」と捉えるのか、「単に読書しているだけ」と捉えるのかの違いとなる。 前者であれば商行為だから利用料が発生する、と著作権者は考えるし、後者であれば学生や大人が勉強のために読んでいるのと同じだから対価を支払う必要がない、とファウンデーションモデルを開発するベンダーは考えるからだ。 このため、現在米国では著作権者やクリエイターがファウンデーションモデルを開発するベンダーが訴訟する事例が増えている。上記のような考え方に違いがあるため、結局裁判所で白黒つけざる得なくなる。それがファウンデーションモデルを開発するベンダーにとって大きな負担になっているのは容易に想像できるだろう。 だから、OpenAIのようなファウンデーションモデルを開発するベンダーは、米国政府に「白黒つけてくれ」という提案を行なっている。3月13日にOpenAIが発表した内容では、要するにいわゆるフェアユース(公正利用)に関しては学習時に利用することを認める法律を作ってほしい、という提案だ。 この議論が簡単ではないのは、いくつかの論点があることだ。その代表はイノベーションと規制のジレンマといった問題だ。たとえば、仮にインターネット上に公開されている情報で学習してはならないという法律ができたとしよう。結局のところ生成AIの精度というのは、学習するデータ量に依存しているので、生成AIの発展は今よりもスローダウンすることになるだろう。
【笠原一輝のユビキタス情報局】生成AIを推進しているAdobeが、米国の学習データ無断使用規制法案を支持するワケ - PC Watch
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“高田馬場の事件、野村證券の「1億誰か損させなきゃいけない時は100億持ってる人に損させろ、1億しか持ってない人に1億損させると首吊らせることになる」ってのを思い出した”
— XユーザーのDJあかいさん
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“4K/HDRというスペック最大限のフォーマットでNetflix独自の細かいクオリティチェックもあります。さすが外資!というかようやくチャンとしてきたというべきでしょう。 おかげでいつものようなiPhone並べていろん��アングルで撮っちゃえって作戦が通じません。 なんと撮影当時最新機種だったiPhone15系列の動画撮影機能はNetflixの基準を満たしていないので主力撮影機材として使えなかったのです。全体の中の割合が低ければ使ってもいいけどそれは本当に劇中で端末を使って撮影したカットとか特別な意図がないとダメだという事です。”
— 【樋口真嗣の地獄の怪光線】Netflix映画「新幹線大爆破」は緊迫したおじさんたちの顔でいっぱいです - AV Watch
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米の値段が2倍近くに上っていることばかり報道せず10年ほど前1000万だったコンバインが1800万に上がっている事も報道してくんねえかなぁ…
https://www.threads.net/@kumanoya3ta/post/DGe6Azgz0hc?xmt=AQGz5HDF8L9TMD0jiPzy43g4-vbcPItpgqTEj-p_oFemkQ
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“ラジオやテレビが登場した頃は,スイッチ入れればなんか聞こえてきたしなんか映ったから道具が先に与えられても困らなかったけど,インターネット,オンライン検索,生成AIっていうふうに,ユーザーが目的を持っていないと困る道具としての性質がだんだん濃くなってきたよ”
— Xユーザーの野島高彦さん
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BARを10年以上続けてみてわかったことは 「教養がないと、飲みの席がパワハラかセクハラになる」 「学や挑戦がないと、武勇伝で自分を大きく見せる人になる」 この2つは本当だよな
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給食の食材は少し多めに仕入れるが、処分を受けた2人は「(食材を)先に取り分けて、後々それを給食でないものに使っていた」こともあったと明かし、その部分の流用も含めて不適切だったとした。 さらに、給食調理員は私的な食材を持ち込み、給食の残りと合わせてまかない料理を作っていたとし、食中毒やアレルギー物質が給食に混入する懸念など、「衛生管理、安全管理の観点から不適切」だったと説明した。 SNSには、フードロス観点から余った給食を有効利用する仕組みが必要との声も上がっている。教職員人事課の担当者は給食の廃棄への対策について、調理くずや残渣(ざんさ)は週に3回、業者が回収しリサイクル施設に持ち込み、飼料化する取り組みを行っているとした。
残った給食でまかない調理→減給にSNS賛否 実は「先に取り分けて...」京都市教委明かす処分理由(J-CASTニュース) - Yahoo!ニュース
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記者会見という、企業と記者が面と向かう場面は、何もメディアが上の立場ということはなく、どちらも対等な関係だ。フジテレビはメディアを通じて、いま何が起こっているのかを視聴者やスポンサー、社員、関係者に伝えていくべきだし、メディアはその声を自分の媒体を通し、独自の視点をつけて発信するに過ぎない。 「記者会見で経営陣を懲らしめてやろう」という正義感なんて誰も求めていないし、見ていてこちらが恥ずかしくなってくる。
「質問がひどすぎる」フジ会見で記者側に批判--経営陣が同情される異例の事態に(石川温) - CNET Japan
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面白いのが、幹部自身は意思決定どころか戦略を立てることすらしない。何故なら戦略を立てる為に必要な情報はどうあがいても幹部ではなく現場に近いところに集まるからである。これはNTTにいた時も「具体的な戦略は脂の乗った中堅社員達が試行錯誤して立案していて、対外的には幹部を操り人形のようにして喋らせているだけ」などと言われていた。では幹部は何もしていないのかというとそうではない(若い頃の僕は「それだと何もしていないのでは?」と勘違いしていたが)幹部はその試行錯誤する中堅社員達にどういう価値観の戦略であれば承認するかをあらゆるチャンネルを使って繰り返し伝え続けていくという大仕事があるのだ。これが最初の結論にある「文化と価値を定義して強制する」という行動の実態である。別に全ての幹部がこの事を完璧にできているとは思わないが、結果として大企業の幹部の取るべき行動の最適解がこの辺りに収斂するというのがこの元の記事の趣旨である。
大企業の幹部がやっている事について - Software Transactional Memo
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