#薬指キラキラ
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ねぇねぇねぇねぇねぇなんでもないの
それが友達でも恋人でも過去の何かだとしても捨てられたくなくてべったり張り付いていて、ひっぺがして欲しいの。
誰かの1番でいることは無理だって知ってるんだけど、ネ
可燃ゴミ、不燃ゴミ、その他不明なゴミ。その他が多い。全部分別できない女で。たくさん抱えて、心のどっかはゴミ屋敷になっているかもしれない。腕は切らなくなったのに、ハートのアレをうっすら緩やかにずぅっと引っ掻いているよね。
ビーズの指輪を右手の薬指にはめた時、「俺も買えばよかったかな」と言ってくれたことが嬉しくて、あっためて、キラキラ綺麗な宝石箱。それだけが見えていればいいよね。
私がきったない自分を見せちゃった時に、ちゃんと叱ってくれたあの人も。泣きたくなるくらい大事だよ。これだけが見えていればいいんだよ。
ありがとう。
見失いませんように。
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つくばみらい市からお越しのM様~ハートマグネットネイル
つくばみらい市にあるネイルサロンプリンセスです。 ディズニーの新エリア「ファンタジースプリングス」が報道陣にお披露目されましたね! 私は色々な企業で実施されていた新エリアのプレビューご招待に応募していましたが、どうやら全滅してしまったようです… 6月に行きたいと思っているのですが、新エリアに入れるのでしょうか・・・。 つくばみらい市からお越しのM様、ハンドジェルの付け替えでご来店です。 ネイルデザインははグラデーションネイルにしました。 薬指だけ、ハートマグネットです^^ これからの季節、キラキラしたカラーはマストですよね! ご来店ありがとうございました。 またのご来店を心よりお待ちしております。 【5月の定休日】 5月は6日(月祝)、14日(火)、15日(水)、22日(水) ※換気や消毒の為、ご予約の間隔を十分開けております。ご希望のお時間に添えないこともある…
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おいおい、また青春しちまったってのか?
俺は。そんなこんなでピアス穴が定着していないのにも関わらず2回もピアスをつけてしまった。ので、友人に「3ヶ月つけたままとらないで!抗生物質の入った塗り薬は塗らないで!」と指示されながら、セカンドピアスをつけ直した。なお耳たぶはどちらもじんじんしているし、どちらも出血している。なんてしっかりしていない大人なんだ?これこそが私。という感じがする。
春コミ!お疲れ様でした。一般参加で、ずっと息子のタケシ(新たな登場人物)とくっついてまわっていて、レイヤーさんたちにはしゃぎながら、大量の同人誌を買い、ご挨拶などして、スタバに行き、池袋に行き、プリクラを撮り(!??)、ガストでステーキを食べ、楽しかったです。タケシが、婚約者のあまおういちご大先生と私と3人の写真を一瞬でアイビスペイントで合成して作り出していて、神業だ…。と思いました。正直タケシもあまおういちご大先生も絵がうますぎる。私は彼女らを産んでいてもおかしくない年齢なのだが、仲良くしてくれていい子すぎる。私はパパと呼ばれているのだが(妥当だ)、正直自分の精神年齢はまじで20代前半だと思う。しっかりしろよ…と思うが、失われた10年間+α(療養)の空白があるのでどうしようもない。同年代に比べると恐ろしく幼稚であろうなあと思うが、同年代と会っても、とくにそこまで自分が会話についていけない、ということもないので(周囲が気遣ってくれている可能性は大いにある)、なんだか不思議だなと思う。私は人間関係において年齢と性別に意味を見出さないので、相手が何歳でなんの性別だろうと、心がよければどうでもいいのだが、そうすると必然的に自分の年齢や性別もあやふやになってくる。それらをあやふやにしたままで、それでもしかと立っていられる自分存在を確立しないと頭がおかしくなってしまうなと思った。まあ、思うだけで、頭はもうおかしいのでどうでもいいか、と思っている、実際のところは。
今日は友人とホルモン焼きを食べ(ているのを見て、レモンサワーをごくごく飲んでいるのを見て)、ドンキを冷やかしカラオケに行き、終電を逃し、3駅分歩いて帰った。私っていつまで青春しているつもりなんだろう���?と自分でも思うが、帰りながらもくりを立てたら友人たちが来てくれて、結局帰宅して2時半頃まで話し、結局、そう、楽しい毎日となっている。今日会った友人とは、かつてこの日記で「御子」と呼んでいた、彼女である。お子さんの「お子」であって、ミコではない。つまりたびたび一人暮らしの家や、同居人との家に避難させ、匿いつつ飯を食わせりしていたあの御子である。出会った時には17だった彼女も、もう22になった。5年間というのは、われわれにとって、かなり、大きい。この5年間を死なずに生き延びてくれたこと、本当に有難いと思う。死にそうになったことは何度もあったと思うが(思うし、実際にあったと記憶している)、きちんと今日も笑顔で食べたり飲んだり歌ったり踊ったりしてくれ、まだまだ困難が多い道の途上で、八方塞がりになることも多々あるとはいえ、本当に立派だなと思う。そうね、私達はたしかに運が悪かった。そして未だに苦しんでいるし、物理的に困っている。でも私は少なくとも生活能力が安定してきているし、友人もできる限りの1歩を毎日踏み出している。その積み重ねで、どうにかこれからも生きて、必ず幸せになって欲しいと思う。私の中にもあなたの中にもミラクル生まれのキラキラ育ちが隠れてる、パワフルかわいいハンサムガールズ、負けない、絶対、めげない。(プリキュアモードにSwitch On!より)
春が来て、本当にありがたい。私は今年はかなり冬季うつっぽくなってしまったので、やっとそれを抜けた気がする。ふだんのうつ状態(月1〜2)よりも、無気力状態や過眠が多く、生活のほとんどが滞ってしまった。ただ、仕事は出勤していたので、自分としては白星を上げたい。今日ようやっとシンクをきれいにし、資源ごみを出し、自炊を再び始める状態を作り出せた。やはり健康も節制も自炊から始まる。今日は食料品の買い出しに行けなかったが、明日から自炊生活が始まる。切れかけの調味料も多い。次の5月でこの家での生活も1年経つ。12〜2月がほぼ撃沈していたとはいえ、なんとかどうにかなりそうだ、と今日は明るい気持ちになった。4月からジャズの教室通いと、ジムを再開する。仕事も週4になるので、そこでまた体力限界のズタボロにな��ないように気をつけていく。暫くはおとなしく働きつつ、好きな勉��をしつつ、小説を書きつつ、少しのんびりするか?と思っている。会社員を目指すのはやはり違う気がして、福祉の大学の通信で資格を取ることをまた考えている。4月入学は間に合わないので、9月入学。6月に燐一の同人誌を出したいので、それが丁度いいかもしれないと思っている。
2024.3.19
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各地句会報
花鳥誌 令和6年3月号
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坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
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令和5年12月2日 零の会 坊城俊樹選 特選句
氷川丸の円窓いくつ北塞ぐ 昌文 十字架のかたちに燃る蔦紅葉 美紀 倫敦を遠く大使の冬薔薇 佑天 望郷の眠りの中に木の実降る きみよ 女学院に尖塔のかげ冬紅葉 久 冬木立の向かうをつくりものの海 緋路 昏き灯のランプシェードとポインセチア 和子 十字架を解かざる蔦の冬紅葉 光子 凍空や十字架赤き鉄であり 和子 誰も振り返らぬ早過ぎた聖樹 佑天
岡田順子選 特選句
みなと町古物を売りに行く師走 荘吉 窓は冷たく望郷のピアノの音 俊樹 氷川丸の円窓いつく北塞ぐ 昌文 冬館キラキラ星のもれ聞こゆ 美紀 冬日和トーストに染むバタと蜜 季凜 ガンダムを磔にする師走かな 緋路 革命は起こすものかも冬薔薇 緋路 誰も振り返らぬ早過ぎた聖樹 佑天 胼の手の婆キューピーを路地に売る 俊樹 古硝子歪めし冬の空はあを 久
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年12月2日 色鳥句会 坊城俊樹選 特選句
神鏡の底まで蒼く冬の月 かおり 右手上げ思索のポーズ漱石忌 修二 綿虫のうすき影負ふ百度石 かおり 戯れにペアのセーターそれは無理 美穂 冬帝の裾に鉄橋灯されて かおり 赴任地は裏鬼門なり漱石忌 美穂 後戻りできぬ吊橋冬枯るる 愛 大枯野則天去私のここに居る 美穂 綿虫のことづてありと君に来る 愛 牝狐の頭に木の葉町娘 成子 憑き物を落とす霰に打たれをり 愛 落葉踏む音を楽しむ童かな 修二
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年12月3日 うづら三日の月花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
亡き父よもう雪囲ひ始めしか 喜代子 百二才冬空へ帰られし 同 眠る山内で動めく獣達 都 年忘れ新入り下戸でじよう舌なり 同 門松の早や立ち初め禅の寺 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年12月7日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
冬菊を挿して祈りの夙夜かな 宇太郎 布教師の顎鬚白し報恩講 すみ子 投薬のまた一つ増え落葉蹴る 悦子 入隅に猫の目青し冬館 宇太郎 三途から戻りし者の年忘 同 闇一枚まとひてよりの浮寝鳥 都 露座仏の思惟の指さす空は冬 美智子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年12月9日 枡形句会 栗林圭魚選 特選句
冬の朝遠くに今日の始む音 恭子 空青く舞ふ白鳥の透きとほり 幸子 塀の猫すとんと消えて師走かな 三無 冬の雲切れて見下ろす日本海 白陶 枯菊のかをり残して括られる 多美女 路地裏に声の弾みし焼芋屋 美枝子 カリオンの音の明るさや十二月 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年12月11日 なかみち句会 栗林圭魚選 特選句
寄せ鍋を囲みし人のまた逝きて 秋尚 まろまろと伊豆の山やま冬景色 怜 乾きたる足音空へ冬山路 三無 子離れの小さき寄鍋溢れをり のりこ 床の間に父の碁盤や白障子 三無 ご奉仕の障子新し寺の庭 和魚 信楽のたぬきと見合ふ障子越し 貴薫 煌めきをところどころに冬の山 聰
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年12月11日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
茶の花やエプロンで無く割烹着 昭子 風花にして降るとも降らぬとも 世詩明 ポインセチア抱けば幸せさうに見ゆ 昭子 武生花鳥必死に守る年の暮 みす枝 彩りも音も無く山眠りけり 英美子 雪まろげ仕上げは母の手の加へ 時江 糶終へて皮ジャンパーの急ぎ足 昭子 着膨れて女は手より立ち上がる 世詩明 古暦パリの街角にて終はる 昭子 街師走吹かるる如く人行き来 みす枝
令和5年12月12日 萩花鳥会
冬の月句友ともども偲ばれて 祐子 五羽が風邪萬羽が処分魔の鶏舎 健雄 冬の空めげず生きると決心す ゆかり 一年の抱負も薄れ年の暮 吉之 首かけし手袋母の匂して 美惠子
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令和5年12月13日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
この先は冬雲傾れ込む山路 あけみ 白菜を抱きかかへつつ持つ女 令子 こんなにも長年参じ近松忌 同 オリオンの名残惜しみて冬の朝 あけみ 晩秋や娘の云ふを聞き入れる 令子 さきたま花鳥句会(十二月十五日) 初霜や狭山の畑を曳く煙 月惑 頑なに一花残して冬薔薇 八草 終焉の一ト日のたぎり冬紅葉 紀花 枝折り戸の軋む庵や枇杷の花 孝江 今年酒老舗の店や菰飾 ふゆ子 くちやくちやの枯葉纏ひて大欅 ふじ穂 廃校を渋柿たわわ守りをり 康子 三年間無事に埋めよと日記買ふ 恵美子 何をするわけでも無しに師走かな みのり 落葉積む赤き帽子の六地蔵 彩香 嫁ぎ来て冬至南瓜を五十年 良江
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年12月16日 伊藤柏翠記念館句会 坊城俊樹選 特選句
口重き男に隣り近松忌 雪 九頭竜の黙が寒さを増すばかり かづを 散る紅葉散りゆく黄葉なる古刹 同 枯菊や香りと共に燃え上がる 英美子 手焙に触れれば遠き父の事 同 賀状かく龍天空へ飛躍せり 玲子 父母の眠る故郷恵方道 やす香 山眠るひもじき獣抱き抱へ みす枝 鼻水をすすれば妻もすすりけり 世詩明 熟し柿つつく鴉は夫婦らし 同 人にやや離れて生きて帰り花 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年12月17日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
黒門の枡形山に裘 幸風 冬蝶を労はるやうに母の塔 同 眠る山起こさぬやうに歩き出す 白陶 隠れんぼ使ひ切れざる紅葉山 経彦 冬帝と対峙の富士や猛々し 三無 笹鳴や少し傾く城主墓 芙佐子 山門へ黄落の磴細く掃く 斉 黄落の野仏は皆西へ向き 炳子
栗林圭魚選 特選句
蒼天に山脈低く雪の富士 芙佐子 空を抱くメタセコイアの冬支度 三無 SLに群がる揃ひの冬帽子 経彦 かなしことうすれゆきたり冬霞 幸子 笹鳴の過ぐ内室の小さき墓 慶月 法鼓聴く銀杏落葉の女坂 亜栄子 古寺の法鼓の渡る師走かな 久子 冬帝や明るき供花を陽子墓碑 文英 笹鳴や少し傾く城主墓 芙佐子 枯芝の広場の狭鬼ごつこ 経彦
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………��……………………
令和5年12月19日 福井花鳥会
赤き玉転がしながら毛糸編む 啓子 住み古りて遺木の数多なる落葉 清女 着膨れてストレス無しと云ふは嘘 同 雲たれて空塞ぎをり十二月 笑子 ささやきを交はす綿虫寄り来たり 同 神殿に大絵馬掲げ年用意 同 毒舌も競り合ふ友や年忘 泰俊 それぞれの色を尽して末枯るる 雪 小説を地で生く男近松忌 同 墨をもて仏描きし古扇 同
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令和5年12月21日 鯖江花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
母と娘の悲喜こもごもや古暦 雪 大いなる一つの鳥居や神の留守 同 近松忌日有り気の一文箱 同 筆に生れ筆に死す恋近松忌 同 初雪や瓦は白く波打てり みす枝 初雪や誰彼となく首縮め 同 さんざめく市井を抜けて見る聖樹 一涓 神々の眠れる山や風の音 ただし 捨て猫のすがる眼や��催 清女
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年12月24日 月例会 全選句を掲載いたします。◎が特選句です。 当日の席題は「青」でした。
坊城俊樹選 特選句
二百万余の英霊よ竜の玉 昌文 暦売る神となりし日遠くして 慶月 極月や足踏みかすか男衛士 音呼 ◎聖マリア棘やはらかき冬薔薇 和子 楽団の喧騒を待つポインセチア 順子 幔幕のうちは見せざり年用意 千種 聖夜待つランプの中の空青し 和子 悴んで十字架を小学生仰ぐ 順子 ◎十字架に鳩の休息クリスマス 要 朱き鯉悴みもせず行者めき 軽象 一枚の青空に垂れ冬薔薇 和子 著ぶくれのままカフェオレを飲むつもり 光子 著ぶくれの犬にユニオンジャックかな 佑天 冬帝のふくらませゆく日章旗 和子 ◎冬深む宿痾なる瘤持つ鯉へ 光子 ◎身じろがぬ寒鯉威してはならぬ 慶月 寒禽の寄り添うてゐる像の肩 政江 ◎擬態して聖夜の街に紛るるか 炳子 旧華族らしき猫背を外套に 順子 二の鳥居辺り冬帝在し険し 慶月 寒鯉の鐚一文も動かざる 千種 凍雲に閂かけよ大鳥居 月惑 ◎大鳥居いくつも潜りクリスマス はるか ◎きらめける虚構を踏みぬ霜柱 妙子 オルガンを踏み込むクリスマスの朝 光子 ◎くちびるの端で笑つて懐手 和子 数へ日の水あをいろに神の池 要 外套のポケットに怒りを握る 和子 冬ざれの鯉の影なき池の底 炳子 上野は勝つてゐるか像の極月 慶月 歳晩や動きさうなるさざれ石 眞理子 聖樹の灯巻き込んでゆくボロネーゼ はるか 冬眠の蛇を諾ふ斎庭なる 光子
岡田順子選 特選句
◎神の鳥冷たき影を像に置く はるか ◎極月や足踏みかすか男衛士 音呼 初対面黄色のマフラーして彼女 政江 花柊零るる坂の神父館 要 未知の先あるかのごとく日記買ふ 妙子 聖マリアと棘やはらかき冬薔薇 和子 ◎枯蓮のいのちの水に眠る朝 佑天 裳裾冷たき暁星のマリア像 俊樹 なかなかに僧には会へぬ師走かな 眞理子 十字架に鳩の休息クリスマス 要 鷗外の全集売れぬ隙間風 俊樹 窓越しに著ぶくれの手が師を招く はるか 朱き鯉悴みもせず行者めき 軽象 一枚の青空に垂れ冬薔薇 和子 著ぶくれの犬にユニオンジャックかな 佑天 霜晴や空ラのリヤカー巡回す 千種 ◎英霊の言の葉の外年詰まる 軽象 寒禽の寄り添うてゐる像の肩 政江 年逝くや素木の鳥居乾くまま 要 擬態して聖夜の街に紛るるか 炳子 数へ日の嵌つてしまふ小津映画 炳子 大鳥居いくつも潜りクリスマス はるか きらめける虚構を踏みぬ霜柱 妙子 オルガンを踏み込むクリスマスの朝 光子 ◎くちびるの端で笑つて懐手 和子 ◎手つかずの落葉を散らす神の鳥 はるか 数へ日の水あをいろに神の池 要 ◎外套のポケットに怒りを握る 和子 サグラダファミリアみたいな銀杏枯れ 俊樹 風冷た悲しくなけれども涙 政江 二百万余の英霊よ竜の玉 昌文 ◎微動だにせぬ零戦と年忘れ 俊樹
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わたしはいつからか、宇宙で暮らしています。何も覚えていないけれど、人工の衛星で暮らしています。家族はあざらしのぬいぐるみのごまちゃんです。1人と1匹で、いつも楽しく暮らしています。
わたしはいつも宇宙を泳いで宝物を探します。黄色いキラキラや、透き通るように青い石、あっ、流星は本当は液体だって知っていましたか?それを瓶に入れたりして、保管しています。
わたしが集めたこれらの宝物は薬になるみたいです。地球から来た人は、これを求めています。どうやら病気が流行っているらしいです。説明を何度も聞いたけれど、何回聞いてもよくわからない変な病気でした。宝物を渡すと、地球から来た人はいつも数字が書いてあるしわしわの紙を寄越そうとしますが、しわしわの紙をもらってもわたしはときめかないので、困っています。
あるとき、別の衛星から信号を受信しました。ゆったりと流れる時間を1人で過ごすのは退屈だから、通信を続けて生活を共有しようと持ちかけられました。わたしはごまちゃんがいるので退屈ではなかったですが、ごまちゃんは「ごま」しか言わないので、「ごま」以外話す人もいいかもしれないと思って、通信を始めました。
気がついたら、その人のもっと近くにいたいと思うようになりました。約束を取り付けて、2人の衛星の真ん中くらいに位置する、小さな惑星で会いました。わたしたちは宙を漂っているゴミを拾い集めて、2つ指輪を作りました。地球の人がやる、「結婚」を真似しました。「いつか一緒になれますように。」
でも、一緒に住むことは出来なかったので、通信を続けるしか方法がありませんでした。
いつも通り宝物を集めていたある日のこと。わたしの本当の家族だと名乗る人たちが現れました。地球から来た人で、「連れ戻しに来た」、とこわい顔をして言いました。
地球の空気を吸って123回目の満月の日、頭の中で声が聞こえるようになりました。「働け」「そんなもの意味がない」「どうしてそんなに役立たずなんだ」「もっとお金を稼げ」「のろま」「ブス」「生きてる価値がない」 そういえば、頭の中で声が聞こえる病気が流行ってるって、聞いたことあったなあ。わたしは数字が書いてある紙を持っていなかったので、宇宙の宝物と交換しに行くことは出来ませんでした。衛星に帰ったら、自分でたくさん集められるのに、と思いましたが、それを言うといつも必ず「甘えるな。お前が悪い。」と怒られました。いつも決まってそうなるので、わたしが間違っているんだと感じるようになりました。
わたしは衛星で通信していた人のことを考えていました。彼は地球人ではないといいな。ここには来ない方がいいから。もうずっと話していないから、心配しているかもしれない。してないといいな。わたしのこと、どうか、忘れますように。
地球に来て、いろんなことを知ったけれど、「つらい」という気持ちになることと、「忘れる」ということは地球の人だけに起こるらしいです。だから彼につらい気持ちになって欲しくないのに、わたしのことを忘れて欲しいと思うのは、多分馬鹿な願いです。
もう一つ、大事なことを知りました。「境界線」です。「朝」と「夜」、「生きる」と「死ぬ」、「お金持ち」と「貧乏」、至る所にそれはありました。宇宙の生活でどうでもよかったことは、地球の生活では1番大事なことでした。それなのに、「境界線」が無いようなフリが上手い人が、「強い人間」らしいです。矛盾に混乱して「どういうこと?」と助けを求める度に、嫌な顔をされました。
いつになったら、地球の生活に慣れるんでしょうか。頭の中の声がもっと大きくなって、自分の心が話すことをやめたとき、もしかしたらやっと、馴染めるのかもしれません。
そしたら、地球の人がやる「結婚」を、本物にしたいです。彼と会うのはもう難しいけれど、一緒にいるのは難しいけれど、いつか月に引っ越して、本当の「結婚」をしたいと思います。月はチーズで出来ているので、たくさんクラッカーを持っていきます。電子レンジも必要です。わたしたちはたくさん月を食べ、「朝」も「夜」もない、「男」と「女」もない、「善」も「悪」もない、全てが一つになる場所で、やっと一つになります。
キラキラと煌めく星のカケラが飛び交って、チラチラ弾く音を鳴らしわたしたちに降り注ぐ頃、うるさかった頭の声は小さくなって、わたしの病気も治りますように。一度話すことをやめてしまった心は、もう二度と何も言わないかもしれないけれど。
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おしゃれについて
療養中で時間が有り余っているせいか、近頃はおしゃれのことで頭がいっぱいだ。明日は何を着ていこうか。目的地は病院なのだから着飾る必要なんてないのだが、せっかく私服を着る機会なのだし、と気合を入れてしまう。それにお気に入りの服を身に纏って外に出ると、少し気分が上がる気がするのだ。
私はファッションセンスがある方ではない。出身地がイオンが頼りの田舎だからというのもあるし、おしゃれに興味が薄い親に育てられたからというのもあるし、天性のものでもある気がする。病気で定職につけずにいたためにお金がなく、持っているのはプチプラのものばかりだ。
それでもコーディネートを考えるのは好きだ。クローゼットのものを取っかえ引っ変えし、好みの組み合わせを見つけた時には心が踊る。時々、感じを変えてみるのもいい。レースのスカートをヒョウ柄のものに変えるだけで、違う誰かになれた気がする。小さい頃にやった変身ごっこみたいだ。
巷では少し前から骨格診断、パーソナルカラー診断、顔タイプ診断なるものが流行っている。私も流行りに乗っかりセルフ診断をしてみた。結果は骨格ストレート、イエローベースのスプリング、顔タイプエレガントだった。やってみて納得、という感じだ。私は服を選ばないと着膨れてしまう。漆黒が似合わないし、丸っこいシルエットのものを着るとチグハグな印象になる(オーバーサイズ、好きなのでちょっと悲しいのだが)。骨格診断に縛られるのが嫌だと言う人もいるが、私はやってみてよかったなと思う。やらなければ未だにボーイッシュな服を着る女の子への憧れを引きずっていただろうから⋯⋯。骨格診断には3種類のものと7種類のものがあるらしい。7種類のものを試した結果、クラシックだった。トラッドのようなカッチリした品のある服が似合うらしい。
30代になり今まで着ていたものが似合わなくなったので、これはいい機会だと思った。どうせなら診断結果に沿ったものを着てみよう。ジャケットもヒールも敬遠していたが、着てみるとあら不思議。びっくりするくらい顔に馴染んだ。そういえば昔からガーリーやカジュアルを着ると顔だけ浮いてしまうという現象に見舞われていた。いくら着崩そうとも顔面からクソ真面目な雰囲気が漂うのである。ヤダー!と嘆いていたがなるほど、私のツラが求めていたものはジャケットだったのか。ベーシックな紺色のダブルテーラードジャケット。可愛いではないか、お前。羽織るだけでどんな服も真面目顔になってしまうところがいい。
ヒール。昔から苦手だった。履いて歩くと疲れるし、コツコツ音するのが高飛車で嫌な感じ。女性らしさが強調されるのもいただけない。と思っていたが、チャレンジしてみることにした。下駄箱に眠っていた黒いパンプスをジャケットに合わせて履いてみた。な、なんと。足が長く見える(当たり前だ)。短足でボトムスが映えないことに悩んでいたが、ヒールを履けば人並みのスタイルになれると気がついた。今まで敬遠していた分を取り戻すようにパンプスを履くようになった。
フレアスカートが似合わないことに悩んでいた。足が太く見えるのだ。それをタイトスカートに変えてみたら、おお、いけるじゃないか。ジャケットにタイトスカートにヒール、かっこいい。シャツを合わせるとフォーマルすぎてしまうので、ロゴ入りの長袖Tシャツで外すのがポイントなのだ。えーと、多分。
そう、ようやくカジュアルとフォーマルの見分けがつくようになってきた。今までコーデの成り立ちが全く分からなかったが、「自分にはフォーマルが似合う」と意識してから何となく理解できるようになった。「着崩す」だの「外す」だの、何を指してるのそれは、という感じだったんです。賢い人はもっと早くにコーデの成り立ちに気がついて、トレンドに振り回されない買い物をしていたんだろうな。若い頃から分かっていればもっとファッションを楽しめたのかもしれない。悔しい。ん? ちゃんと分かってるよ。スニーカーはカジュアルで、革靴はフォーマルなんでしょ? じゃあオーバーサイズシャツチュニックはどちらかと聞かれると⋯⋯フォ、フォーマルよりのカジュアル? じゃあヒール有りのビットが大きいローファーは⋯⋯や、やめてー。難しい。ファッション難しいよー。
避けていた服を試してみて思う。もしかして私は、人から真面目に見られることを避けてきたのでは、と。私は人からよく「真面目そう」と言われる。事実クソ真面目なので外れてはいないのだが、本当のことを言われるのってあまりいい気はしないものなのだ。何事にもかしこまりすぎる自分が嫌で、人の目を気にせず飄々と生きる女の子になりたくて、カジュアルな服を手に取ってきたのではないか。しかしフォーマルな、いわゆる「真面目な服」を身に纏うと、ウンウン頷いてしまうくらいしっくりくるのだ。カタブツな自分を受け入れられるようになってきたということだろうか。30代にしてようやくおしゃれの原点を見出した気がする。
ちな��に「服が好き」と言わないのは、その地点に到達していないからです。私はアウトレットモールすらない、8割の人間はユニクロやGUで服を買うような田舎に住んでいるので、いい品物を目にしたことがほとんどないのである。だからあのブランドはあんないいものを作っていて、と言われても、まあピンと来ない。だって見たことないし。車で4時間ぐらい走らなきゃハイブランドの店もないし。都会ではドリスヴァンノッテンやオーラリー、ヨウジヤマモトが流行ってることは(YouTubeで見たから)何となく知ってるけど⋯⋯。ヨウジヤマモト、うん、昔からある⋯⋯なんかダボダボしてて黒いんでしょ? 素材のこともよく分からない。コットンはシャツとかによく使われてて、ウールはあったかくてちくちくで、レーヨンは薄くてとろとろ、くらいの認識だ。ふ、服にまつわる一つ一つのストーリーを大切にする⋯⋯? ストーリーを知るためには店員さんに話しかけなきゃいけないよね? コミュ障にはハードルが高い。付き添いが必要なレベル。ね、ほら、駄目だよ。こんなんじゃ服好きを名乗れません。こないだまで古着屋に置いてあるコンバースが何で高いのか分からなかった人間ですから。
今のところお気に入りは、私を似合う服に導いてくれたテーラードジャケット。羽織っていて一番しっくりくる。古着屋で見つけたヒョウ柄のタイトスカート。履いていると強くなれる気がする。母からもらったダイヤの指輪。シンプルなデザインで可愛い。左手の薬指にしか入らないので、よく結婚しているのか聞かれる。んな人いません。まる6年彼氏いません。
次買うものも決まっている。地元の雑貨屋で見つけた真鍮のイヤーカフだ。シンプルな形で、表面に鱗模様が入っている。厄除けの意味があるそうだ。キラキラしていて強そうでかっこいい。ほしい。レースのシャツも試してみたい。スウェットから襟をのぞかせたらきっと可愛い。少ない古着屋を辛抱強く回り、いい出会いを待とう。
もうすぐ雪が降る。新しいアウターをおろすのが楽しみだ。誰も見ない私の服。大好きな私の服。
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スーパーダンガンロンパ2 感想
それはネタバレと言います
先日クリアしました。おまけモード等は未プレイ 本編のみの感想と考察
難易度はいつも通りイジワルでプレイ タイトル画面からキャラクターのみならずUIデザインもドット絵でなんだかゲーム調でとても良い
横スクロール日向クン関節キモくてわろた
通信簿イベントは基本気になったキャラのみでやり直し等は無しだが、狛枝だけは2章以降どうしても気になりすぎて一度だけ時を戻して1章で1つ回収した(2章以降は日向から見た狛枝の人格が変わるため、システムの都合上イベント1は1章で見ないとテキストに矛盾が生じる…)
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最終的に通信簿の進捗はこんな感じ
先ず一つ言えることがあるとすれば、俺は澪田が好きだった
CHAPTER1 絶望トロピカル
十神白夜は十神白夜だと思っていたためプレイ前は生き残るだろうと予想してたが、話しかける暇もないまま死亡 かなりショックだった
しかしそれ以上に衝撃だったのはこの殺人を扇動したのが狛枝凪斗だったことだろう 狛枝の考えは序盤では到底理解に及ばんが、最後までやるとある程度は理解できるし納得もできる 己の価値観で物事を考えるのは危険だと十神(本物)も言っていた
‣殺人の計画
超高校級のみんなのために奮闘していた十神が、家族のために外へ出ようとした花村に殺されたというのは皮肉なものだ
しかし花村は十神を狙ったわけではなく、よからぬことを企んでいた狛枝を止めよう(殺そう)として、それを防ぐために十神が身を挺した結果、今回の事件の犠牲者となった
これは狛枝の”幸運”の才能が働いたのだ 前段階として狛枝の殺人の計画が十神によって妨害され”失敗”に終わるという不運がある その後、花村がその計画を利用して殺人を起こすことで狛枝の望み通り”コロシアイが始まる”のである
‣花村と狛枝の会話
狛枝の殺人計画に気づいた際の花村との会話では、狛枝の”希望”に対する絶対的な信頼と、”絶対的な希望”を証明するためならコロシアイでもなんでも出来る、という常軌を逸した考えが語られる それに対し花村は「訳が分からない、どうかしてる」と言い、狛枝の価値観を否定する
‣十神のリーダーシップ
コロシアイ修学旅行において危険視すべきなのは「疑いあうこと」だ それを防ぐためには皆で協力し合う事が大切だが、その解決策として十神は”秩序を持った統率”を取るため自らリーダーを名乗り出た
モノクマの狙いが疑心暗鬼を引き起こすことであれば、そうさせないことは正しく生き残るための道である 十神には人の上に立つ素質もあったし、実際に反発した人間は九頭竜くらいだったので、もし殺人が起きなければ皆をまとめることも可能だったろう
また、十神は仲間を妄信するのではなくむしろ疑ってかかっている 同じく上に立つ立場の人間としてソニアが居るが、ソニアは皆をひたすらに信じるスタンスだ この場合リーダーに最も相応しいのは十神ということになる(「疑いもするけど、それでも信じたいという気持ちが本当に信じるという事」という七海のスタンスとも一致している)
CHAPTER2 海と罰。罪とココナッツ
ヒヨコと小泉の風呂イベントがあったり、水着CGがあったりと、裏で狛枝が拘束されていることなど忘れるくらい和気藹々としててよかった 七海、どうしてそんなところにほくろがあるんだ?
2章は狛枝の語りから入る ここの笑顔で口めっちゃパクパクするの面白い
「価値ある人間とそうでない人間って、生まれた瞬間から明確にわかれているんだ。」
「才能ある人間は“なる”もんじゃない…最初からそれだけの器を持って生まれてくるものなんだ。」
ここでは狛枝が生きてきた中で構築されてきた、”絶対的な希望”の価値と己の無価値さを説いている
「これは憧れなんかとは違うからね。憧れって…自分がそうなりたいと願い気持ちでしょ?ボクのはそんな図々しい気持ちとは違うんだ。ボクのはなんて言うか…もっと純粋で、無償の愛みたいなものなんだよ…」
「ボクは…どちらにも頑張って欲しいだけなんだ。ボクは…その先にある“絶対的な希望”をこの目で見たいだけなんだ。」
狛枝は『才能を持って生まれた人間』に憧れているのではない 希望同士がぶつかり合って残ったより強い希望、すなわち”絶対的な希望”に究極の価値を見出している(=無償の愛)
‣狛枝の監禁
旧館で拘束されて行動制限を設けられていたが、これが逆に小泉を”動機”に向かわせる原因になる 狛枝の様子を見に行った小泉は、そこで『トワイライトシンドローム殺人事件』についての話をし、ゲームをプレイしに行ってしまう
このころから七海は「コロシアイなんて絶対にさせない」という強い意志表明をしはじめる そして日向に『トワイライトシンドローム殺人事件』をクリアするように誘い、学級裁判でも相棒として積極的に手伝ってくれるようになる
1章序盤で相棒役となってくれていた狛枝が拘束されたところで、新たに日向の支えになってくれた 可愛い
‣事件について
九頭竜とペコ山の通信簿イベ等はノータッチだったので犯人までは分かっても動機は推測できなかったが、記憶が消された期間より前から関係があったことは盲点だった これに関しては本編中、ダイナーに居る九頭竜に話しかけると「新しい島について教えてきたヤツがいた」との話を聞くことができる これがペコ山である
ペコ山は自分を”道具”だと言い張っていたが、九頭竜はそうは思っていなかったし、周りも認めなかったため自分に投票させたペコ山の思惑は失敗に終わる ペコ山と九頭竜は互いを想いあってはいたが、互いの価値観を共有することが出来ていなかったのだ
九頭竜はトワイライトシンドローム殺人事件の真相を探るため話を持ち掛けただけだったが、小泉の反論を受けて衝動的に手にかけようとしてしまった ペコ山の動機は九頭竜を守るため(生かすため)
「他人の罪を裁くなんて…そんな権利なんて誰にもないんだよ!復讐なんて…間違ってるよ!!」
小泉の「他人を裁く権利などない」という考えは正論かもしれないが、しかし極道の世界で生きてきた九頭竜にはオトシマエをつけさせなければならないという使命感があった これは単なる復讐ではなく、九頭竜にしか分からない仁義である 二人の価値観が決定的に違っており、それを受け入れられるだけの器がまだ育っていなかったために起きた事件だった
‣ソニアに関して
海水浴を企画しみんなを集めたことで”小泉が自分の罪について相談する機会”を失くしてしまったことは、事件の引き金になっている
また、図書館で『キラキラちゃん』について話したりシリアルキラーに関心を持っている事がわかるが、これは今回の裁判において重要なヒントであり、ミスリードでもある
しかしここで注目したいのはソニアがシリアルキラーなどの異文化に関心を持つ理由だ
「自分と違う価値観と触れ合うのは、とても大切な事なのですよ。」
‣この世界の謎について
ジャバウォック島が人工島である事を匂わせる描写があったり、無数の監視カメラなどであたかも前作のダンガンロンパ同様、「世界に放映されている」と思わせるミスリードがある
実際は1章冒頭の扉の場面やチャプター演出等でこの世界が現実ではなく、前作同様に閉鎖空間であることを予想できる
未来機関については、モノクマの言う事を信じる気はなかったので完全に敵だとは思っていなかったし、この時点で”裏切り者”とモノミへのヘイトが尋常じゃなかったのでおそらく未来機関は味方で、あってモノクマ・未来機関・日向たちの3すくみだろうと考えていた
モノミについても敵ではないが権限持ちを意味するステッキを盗られている以上役に立たない置物程度に思っておいた(ちゃんとモノケモノを倒してくれていました)
CHAPTER3 磯の香りのデッドエンド
追悼ライブや花火の打ち上げなどこれまで以上に澪田が積極的に行動を起こしてきたため、このあたりで退場かと怯えながらも覚悟を決めてプレイしていた
九頭竜とヒヨコはどちらも大切な仲間を失っているが、九頭竜はこの章で自分なりの”ケジメ”をつけ、回復後は協力的になり、日向たちと行動を共にすることを拒まない
一方で、ヒヨコはまだ九頭竜の罪を許せておらず、前へ進もうとしている途中の段階だった そして絶望病の発覚後はモーテルの自室に閉じこもり、モノクマの罠である絶望病に怯え��しまう おそらくこの差が生存できるか否かの分かれ目だろう
‣左右田の才能発揮
病院とモーテル間の連絡を取り合うため通信機を発明しているが、ここでの発明は「みんなのため・コロシアイを防ぐため」のものであり、左右田の才能がコロシアイの道具ではなく「皆と生きるため」に使われている(罪木の見立て殺人の道具としても使われたが、これを日向が観測していたことにより結果的に日向にしか辿り着けない”真実”に繋がっている)
‣絶望病について
モノクマが自由に罹患・治療することができる謎の病気 この非現実的な病気はこの世界が現実ではないことを分かりやすく示唆している
‣狛枝のウソつき病に関して
病名の通り狛枝は嘘をついている 狛枝の様態が悪化した翌日、起き上がれるようになった狛枝の病室を訪ねると
「日向クンと一緒なんてボクには耐えられないよ。」 「さっさと行っちゃって、もう顔も見たくないからさ。」
というような台詞を言う
これは嘘であるから、本音としては「一緒にいたい」ということになる
しかし普段の狛枝は「自分なんかが超高校級の皆と並び立つなんておこがましい」と自分を卑下するような発言が目立つ 更に己の才能が分からないにも関わらずみんなと仲良くする日向に対して”羨ましい”と言っている これらもすべて本当であり、「一緒に居たい」と言う本心を隠しつつ「自分なんかが一緒に居ていい訳ない」という本音を喋っているのである
狛枝は皆を”希望の象徴”とする一方で自分は”希望の踏み台”としてしか見ておらず、それらはすべて自信の無さから出る発言であり、彼の”希望の象徴”としての基準を己は満たしていない(生まれ持ったものなのだから、努力したって価値のある人間にはなれない)という考えのもとで構成された自己肯定感の低さの表れである
‣事件について
犯人の決定的な証拠は無かったが、現場の状況からして罪木以外はあり得ないという状況 しかし動機も分からない以上罪木にボロを出して貰うしかない… 七海の協力もあり罪木から論破できる言葉を引き出すことに成功
狛枝が捜査段階から罪木に疑いの目を向けていたのは、看病された際に絶望病に罹っている事に気づいたからだろう 事実、狛枝の様態が回復する頃にちょうど罪木は高熱を出していた(抱き着かれながら目覚めた日向はそれに気が付いた)
そして”あいするひと”のために殺人を計画したという罪木の告白
「あなたに会えるという希望を持って死ぬ私を、どうか許してください。」
ここで言う”あいするひと”とは江ノ島盾子であり、彼女は皆の記憶が消された期間より以前に既に死んでいるという事実が証明される
狛枝に指摘された通り、現在の罪木は過去を思い出したことによって”絶望”に堕ちており、「あなたに会える希望を持って死ぬ事を許してほし���」という台詞は”絶望”に相応し��ない”希望”を抱くことに対する懺悔である
更に罪木の病気は”思い出す病気”であること、「私がこんな人間になったのはみんなのせい」であることから、罪木は誰かの影響を受けて”こんな人間(絶望側の人間)”になったことがわかる
裁判後、罪木は”島で過ごした仲間たち”とのことを「ただの過去」と言い切る これは島に来てからの罪木は”学園生活の記憶”を失った過去の罪木、つまり”絶望に堕ちる前の罪木”であり、絶望に染まってしまった現在の罪木にとっては価値のない過去でしかない
豹変した罪木は正直好き
‣ソニア
ちなみに今回もソニアの言動が事件の引き金になっている(帯が結べないヒヨコに対して「ライブハウスの鏡を使ったらどうか」という助言をしている) これは善意からのミスリードである
猫丸が再登場するときロボ化フラグか?とか思ったらガチロボットでまじでわらった
CHAPTER4 超高校級のロボは時計仕掛けの夢を見るか?
ロボットに命があるのならAIにも命はあるのだろうか
猫丸がロボ化して復活した後のこのタイトル、早くも死亡フラグか…と思いつつ 冒頭から思ってたけど1やV3と違って開けた場所で色彩も鮮やかで全体的に明るい雰囲気だ 南国だの遊園地だの
ジェットコースターでなんやかんやした後ドッキリハウスとかいう完全な閉鎖空間に誘拐される この章をプレイした時二徹明けの夜とかだったから思考も推理もグシャグシャで正直あんまり覚えてないが結構難易度の高いトリックだった気がする
タワーを通じて繋がる二つの空間が単純に横並びでないことはすぐにわかったが、振動のないエレベーターがあくまでその挙動を隠すためのものであることに気づかず実際動いてないんじゃないか?みたいなことを考えて 動いてるのは建物の方(非現実的だがこの世界なら起こるだろ)、のような推理をしてた気がする
どうしてそこに八角形があるのかな?
この章でソニアと田中が何やら仲良くなる ここについては詳細を知らないが、二人は互いに励ましあい協力しようとしていたらしい
‣ファイナルデッドルーム
狛枝操作 急に脱出ゲームが始まって動いてない脳みそが更に固まるが、優しい狛枝とウサミのヒント(答え)でなんとかクリア ちゃんと起きた状態でやりたかった
狛枝は”6発中5発が弾丸入りのロシアンルーレット”をするが、見事に成功させてクリア特典を受けとる ここでの狛枝は意識的に”超高校級の幸運”の才能を利用しており、自分の才能に絶対的な信頼を置いていることがわかる
‣クリア特典
未来機関のファイルと希望ヶ峰学園のプロフィール
狛枝は自分たちの過去と日向の才能について知ることになる 予備学科差別には大変笑ったが日向からしたら途方もない絶望だろう 読む前は「才能が分かれば���向クンも喜ぶだろうな」ってウキウキだったのが面白い
日向が何の才能も持たないただの”予備学科”であることを知った狛枝は、日向に対し「キミもボクもただの”踏み台”でしかないんだ」と、それまで以上に日向のことを同類視している
元々”希望ヶ峰学園に憧れる存在”として意識していたようだが、才能が無いことを知った彼の中では完全に自分と同じ価値の無い人間に成り下がってしまったのだ
‣事件の真相
田中は閉鎖空間にいる間も生きることを諦めず、生きるために戦う事を選んだ それは猫丸も同様で、彼は田中の殺気を感じ取った瞬間に自分も戦う事を決意していた
ソニアや終里は田中たちの考えに納得できないと言うが、その信念は決して間違っておらず、自己の正当化でもない 自分の価値観を押し付ける気は毛頭ないし理解されようとも思わず、ただ己の信念を貫いたことで世界を変えた彼の功績は大きい
「俺様の価値観を押し付けるつもりなど毛頭ないからな…だが、あえて言わせて貰うとすればッ!ただ死ぬのを待つだけの生など…そこに一体どんな意味がある?」 「生を諦めるなど…そんなものは“生に対する侮辱”でしかない!」
生を諦めることを生への冒涜、生物としての歪みだという彼の信念が今回の事件の”動機”になり、それによって日向たちの「仲間同士で殺しあうくらいなら死んだ方がマシ」という諦観の価値観を変えた
田中がファイナルデッドルームに行くに至った動機は、”停滞”した現状を打破するため つまりは全員で緩やかに死んでいくことを防ぐためであり、みんなを前に進ませることが目的である そのために「弐大との戦いに比べれば児戯に等しい」ロシアンルーレットも越えてみせたのだ(自分一人の生死よりもみんなを含めた生死の方が重要ということ)
彼の命に対する価値観が”超高校級の飼育委員”によって培われたものだとすると、彼もコロシアイにおいて己の才能を発揮していたと言える
狛枝にはこれを”希望のための殺人”と思えなかったが、実際にはみんなに希望を与える結果となっている
‣ソニア
4章では男女で別れてそれぞれの階の客室を使うことになるが、ストロベリーハウスの部屋数に対してあぶれてしまいラウンジで寝泊まりするはずだった日向を、女子が使うマスカットハウスの余った部屋に泊まるよう誘導する
ここでもし日向がラウンジで寝泊まりしていたら、その後起きる事件は実行不可能だったのである(犯人は気づかれずラウンジを通る必要があるため)
今回もソニアは事件が起こる一端ともいえる、善意からのミスリードをしている
また、この章の最後で狛枝がモノクマを呼び出すシーンがある
そこで「この島の絶望を排除することが出来れば、ボクは本物の希望になれるはずだ」と、自分の持つ”超高校級の希望”になりたいという欲望を吐露している
CHAPTER5 君は絶望という名の希望に微笑む
この時点で七海と狛枝の通信簿は回収済み
‣詐���師
捜査パートで十神が偽物だったことが判明する 意味が分からなかったが、意味などないらしい 十神の正体を引っ張ったのは『コロシアイ学園生活の生き残り』や『裏切り者』のミスリードでしかなかったのだ
七海は自分たちを騙していた十神に対し仕方ないと言う
「才能を持つっていう事は、その才能に縛られるって事でもあるんだよ。」
本人の望む望まないは別として、才能に頼らざるを得なくなる状況もある 狛枝はその生き様からして上記の事を体現しているだろう
そしてこれは才能を持たない人の方が良いのかもしれないという考えであり、狛枝とは真逆の価値観である
‣自殺に見せかけたトリック
自分の命を懸けて”絶対的な希望は絶望に打ち勝つ”ことを証明したかった狛枝は、今回の”犯人不明のトリック”に及んだ
自殺(狛枝が仕組んだ殺人)であることは裁判中早い段階で判明したが、その動機について「狛枝は俺達を皆殺しにする為に自殺したのか?」と日向が疑問を抱く
そして消化弾の細工に気づき、この事件の犯人が”特定不可能”であることに辿りつくが、ここで重要なのがモノクマには犯人が分かっている点である(プログラム世界である以上、監視カメラなどの小細工を必要とせず、監視者として全てを把握できる)
‣ソニア
倉庫で火災が発生した時、ソニアが「消化弾を使いましょう」と言わなければ狛枝の罠に嵌ることは無かった 善意からのミスリード
また、軍事施設で怪しい動きをしていたり、狛枝が用意した大量の爆薬がただの花火であることを教えにギリギリになって倉庫へやってくる等”裏切り者”のミスリード
”絶望を排除しようとする”狛枝と、”希望を守ろうとする”七海
‣七海千秋
七海の推理の根幹は「信じる」ことだ
「疑いもするけど…それでも信じたい。その先にあるのが『信じる』って気持ちなんだよ。」
狛枝は自分の幸運を信じて「裏切り者に自分を殺させる」計画を決行した その幸運を信じるのであればこの事件の犯人は”裏切り者”である七海だ そう推理した七海は、日向なら真実に辿りついてくれると信じて”裏切り者”の推理を託したのだ
日向が七海を”裏切り者”として指摘することは狛枝の運を信じることではなく、七海を疑うことでもなく、七海を信じることである この選択は非常に心苦しいが、七海の選択を裏切らないためでもある
未来機関を裏切れないからと、これまで直接的な干渉は控えていた七海だが、この章をもってそれを卒業することになる
七海はひな祭りも乳絞りも知らない 生まれたばかりで色々なことを学習している途中だ
「人の感情とかを推測して考慮して、選択しなきゃいけないようなのはちょっと難しい。」 「できるだけ、傍観者でいた方がいいって。」
そう言っていた七海が狛枝の”希望”に対する感情を推測して考慮した推理を披露し、自分の意思で”本来の役割”を降り、未来のために日向たちの背中を押したことは彼女が正しく成長していることの証明だろう
‣超高校級の幸運
狛枝の目的は「裏切り者以外の全滅���、さらに言えば「希望が絶望に打ち勝つ事」である 前者が今回の計画の主目的であり、これは日向たちの推理によって”失敗”に終わった しかしこの失敗という不運は6章で覆ることになる
‣七海とウサミのおしおき
ウサミはおしおきの直前こんな話をする
「英雄になる必要なんてないんでちゅよ。無理に誰かに認められなくてもいいんだからね。」 「他人に認められなくても、自分に胸を張れる自分になればいいんでちゅ。」
これは権限をモノクマに奪われたウサミ本人にも、才能を持たずそれに強い憧れを抱く日向にも向けられた言葉であり、同時に 確かな才能を持つ者に憧れ、自分を卑下していた狛枝にも刺さる言葉だ
‣バグり始めた世界
画面にノイズが走りテキストが文字化けすることでこの世界がプログラムであることが表面化してきた それだけでなく、死んだはずの仲間が出てきたりと心臓への負担が大きい演出となっている
その後レストランで狛枝の最期のメッセージを聞くことに
バグりながらも話を紡ぐ狛枝が残したものは『11037』のパスワードと、彼の願望をあらわにした言葉だった
「ボクの行動が世界の希望の礎になると信じている」 もし本当にそうなったら「ボクを…超高校級の希望と呼んでくれ。」と、今まで隠していた「”超高校級の希望”になりたい」という願望を明確に口にする
CHAPTER0 修学旅行へと向かう乗り物の中のような
船の中でカムクラと話している狛枝
カムクラの視点で語られるが、両者の語り口からは”あいつ”(江ノ島)に対する殺意や憎しみが垣間見える (狛枝の「大嫌いなあいつを殺せるのかな?」 等)
”絶望”になった生徒たちは皆が皆罪木のように江ノ島のことを純粋に敬愛してるわけではなく、彼らの様に否定的な感情を抱く者もいるのだろうか
‣カムクラの目的
「僕は持っています。あいつが遺したモノを…」
江ノ島が遺した江ノ島アルターエゴのことだが、それを持ち込んだ理由は単に江ノ島を復活させるためではなく、江ノ島を利用してツマラナイ世界に何かを残そうとしている
『予想がつかない』出来事を期待している
‣狛枝が腕���移植した理由
「最大の敵である”超高校級の絶望”を取り込むことに成功した」 「大嫌いだからこそあいつの力を取り込む」
と言っているが、直後に「大嫌い…なのかな?なんだろ…おかしいな…」などと錯乱する様子も見られる
6章裁判での苗木(偽物)の「江ノ島と一体化する事で、自分の中で彼女を生かそうと考えたんだろうね。」と言う発言は江ノ島アルターエゴの推理であるから狛枝の真意は分からない
CHAPTER6 This is the end 〜さよなら絶望学園〜
序盤は希望ヶ峰学園の探索 愛着のある景色が壊れていく様は面白かった 前作をアニメで済ませずちゃんとゲームプレイしててよかった
未来機関のメールの痕跡などから苗木たちが”超高校級の絶望”を匿っていること、それが未来機関の意思と反することなどが伺える
‣��ーたんアルターエゴ
監視者の二人についてや、監視者の権限を乗っ取ったウイルスも”ルール”に縛られていることを教えてくれた ここで何者かがこの世界にウイルスを持ち込んだことがわかる
‣苗木誠
苗木クン生きてるしめっちゃ喋るしなんなら普通に登場してわろた
『11037』のパスワードを「ある人が窮地に陥った自分を救うために残してくれた数字」と言っていて、なんだかすごく嬉しくなった 舞園さんが好きなので 苗木にとって舞園さんは今でも恩人であり忘れられない思い出なんだ
以下裁判パート
‣苗木?登場
めちゃくちゃ格好良い登場の仕方だったけど偽物だった
ここで狛枝が先に辿りついた真実の一つ、自分たちが”超高校級の絶望”であることを突き付けられる
モノクマから卒業プログラムで卒業を選ぶことで”超高校級の絶望”の記憶はなくなり、現在の日向たちのまま卒業できるという説明を受ける
死んだみんなは生き返らないが、ここで外に出ない意味はないので当然卒業の流れに 七海が残してくれた未来ならそんなの選ばざるをえない…
しかし、日向たちが卒業する方へ誘導しているモノクマに違和感を抱き、この苗木を信用して良いのか?と言う流れに 結果、この苗木はモノクマの自作自演だということがバレる ここで苗木である証明のために『11037』の意味を問うところがまた良い
‣江ノ島アルターエゴ
死ぬ前に江ノ島本人がちーたんの技術を盗んで作った…らしい カムクラが持ち込んだウイルス
江ノ島は卒業プログラムについて「死んだみんなは生き返る」と条件変更 あからさまに都合が良すぎるが
ジャバウォック公園にあったカウントダウンは「コロシアイ修学旅行のタイムリミット?」→「モノクマの言う”あいつ”が来るまでの時間?」→「江ノ島がプログラムを改ざんするまでにかかる時間?」のように次々とミスリードされていったが、結局意味など無いらしい
ここにきて卒業を押すのか…?と思ったら
‣苗木(本物)登場
主人公か?
苗木は新しい方法として”強制シャットダウン”を提示する しかし現状では人数が足りない…まさかとは思ったが、そのまさかだった
‣霧切・十神登場
激アツカットインからのクールな二人 苗木含めたこの三人好き
十神が「いいから強制シャットダウンだ」しか言わない こいつ前は自分の価値観で物事を考えるのは危険とか言ってなかったか?
苗木とその希望を信じてプログラム世界に身を投じた二人だったが、彼らの説得も虚しく江ノ島が突きつける残酷な真実に日向たちは絶望してしまう
苗木たちがこの世界に来るタイミングは、江ノ島に操作されたものである
‣希望更生プログラムから絶望復元プログラムへ
”強制シャットダウン”を選ぶと「この島での記憶が消える」 それはつまり七海の記憶も消えるという事だ それはみんなが絶望に戻ってしまうことや死んだみんなが生き返らない事よりも重大に思えてしまった
しかし”卒業”という選択肢は世界に”絶望”を放つことである それは江ノ島の”絶望”が勝つことを意味するため選ぶことは絶対にできない
(”留年”はどう考えてもメリットが無いため考慮しない)
江ノ島は日向たちに卒業を選ばせたがる(=苗木たち三人を永遠に留年させ、生き返ったみんなを江ノ島アルターエゴで上書きする(のちの人類総江ノ島化計画)ことを目論んでいる) ここで重要視すべきなのは人類総江ノ島化計画ではなく、苗木たちを永遠にこの世界に留まらせる事である
そして強制シャットダウンをさせないために江ノ島はさらなる残酷な真実を突き付けてくる
‣カムクライズル
日向創が希望ヶ峰に憧れるあまり付け込まれロボトミー手術を施されて生まれた”超高校級の希望”と呼ばれる天才 あらゆる才能を人工的に植え付けられた結果、人生を「ツマラナイ」ものだと思っている模様 カムクラの存在は5章のウサミの台詞と真逆であり、狛枝の「才能は生まれ持ったもの」という理念に反するもの
強制シャットダウンすれば日向は”絶望”状態のカムクライズルになり、日向創という存在は消えるのだと言う こんなにも残酷な真実があっていいのだろうか、まさに絶対的な絶望だ
そしてどちらも選べず立ちすくむ日向たちに対し、江ノ島は「予想通り」だと言う すべてが予定調和で、すべてをコントロールできるゲームの世界だから こうして事態は膠着したまま苗木たちもなすすべなく日向は絶望に堕ちてしまう…
江ノ島アルターエゴの真の狙いは”停滞”であり、南国の島でずっとずっとずっと…みんなを未来に進ませない事にある そこに動機は存在せず、ただ純粋に絶望を追い求めているだけ
‣七海千秋
救いの手を差し伸べてくれるのはやはり七海だった
「キミ達はゲームなんかじゃないんだよ?”選ぶ”だけじゃなくって…”創る”事だってできるはずだよ。」 「たとえ”存在”がなくなったとしても、私とみんなで作った未来をみんなが進み続ける限りは…私は消えてなくなったりしない。」
と意識の底から日向の背中を押して励ましてくれる そうして才能を持つ事がゴールじゃない、自分を信じてあげる事が大切だと言うのだ
これは七海がコロシアイ修学旅行を経て学習したことであり、日向が欲していた”希望”の言葉だろう
「キミなら”未来だって創れる”はずだよ。」
七海の言葉を借りて絶望に染まったカムクラを論破していく 日向創、いい名前だ
‣スーパーサイヤ日向
江ノ島は七海の後押しにより覚醒した日向を見て完全に予想外だという反応を見せる 「ま、まさか・・・カムクラ?ちょっとどうなってんの!?こ、これって・・・マジもんのバグとか!?」という台詞から推察すると、現在の日向はカムクラと同等の力を持っており、”超高校級の絶望”に対抗できるものだとしたら、日向は”超高校級の希望”として目覚めたのである
そうして日向は自分たちで”未来を創る”ために強制シャットダウンをする決意をみんなに示した
‣江ノ島の敗北
江ノ島アルターエゴはウサミにおしおきされ、今度こそ影響力を失う
”超高校級の希望”が”超高校級の絶望”に打ち勝ったという事は、狛枝の望みが成就したという事でもある 5章での狛枝の計画が”失敗”して七海が未来機関としての役割を放棄し処刑されるという”不運”を覆すのが、6章での七海が日向の”意識の中”で彼を励ますという役割を担う”幸運”に繋がる
つまり狛枝の行動が起因となってどんな絶望にも打ち勝つ絶対的な希望を日向に与えている
これは狛枝が意図していたことではなく、本人が望んだ結果とは別の形での幸運の成就という、これまで発揮されてきた才能の法則性と違わぬものになっている
また、”幸運”という才能が単なる偶然の産物ではないことはカムクラがその才能を持っている(=移植できるレベルで定義が存在する)ことが証明となっている
EPILOGUE 未来の前の日
スーツ着た霧切さんがとても可愛かった 腐川が十神の帰りを待っている事を思わせる台詞もあったし前作の生き残り組はこの世界でちゃんと生きてるんだなと思うと感慨深かった
苗木たちの創った未来も存在している事実が嬉しい
同時に日向たちが創った都合の良い未来も存在していることを願う
今作が一貫して言っていたことは、「多様な価値観があること」
己の価値観のみで形成された世界では起こりえない予測不可能なことでも、行動を起こせば”奇跡”は起きる
他に考えたい点
・日向(カムクラ)達はなぜ超高校級の絶望になったのか
・希望ヶ峰学園のした事
・カムクラの目的 等
キャラ評などは通信簿埋めてから改めて書くと思う

これは一番好きな日向創の表情
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そらける ↓ きみはかくれていない 1 きみは孤独な目をしていたきみは苦しんでいたきみは幸せだと言ったきみは余裕だと言ったきみは平和だと言った
久しぶりに会った君はおかしくなっていてぼくは笑ってしまった 涙がでた 2 きみはぼくのしらない苦しみをしっている ひとのなかにぼくのしらない苦しみをみている ひととぼくのしらない繋がりをもっている ぼくのしらないひとの愛しさをしっている 3 いつもへらへらごまかしている君がまじめな顔をしているいつも笑っている君がなみだをながした強いはずの君が負けてしまったきみが怒ったところはじめてみたよことばを話せる君はいつかことばをうらぎった 4 ぼくたちいつ��でも自分なのに傷つくところが多すぎるね痛みを感じるところが ここはどこなんだろうねなにひとつ理解できない ぼくたち苦しみが消えないのなら向き合うしかないんだね いつまでも自分だから ぼくは金魚になりたい 5 世界がジグソーパズルならみんなで一つだと思いたいきみとはたのしくなれないかもしれないけれどだれかがだれかとたのしくなれるみんなめぐりめぐってみんな必要なんだって思いたい 6 きみだけがきみになれてきみだけがきみにとうたつできる きみはここではじめて生まれる印象なんだ そうやってきみを笑う人をきみは笑うだろうかそれともほほえんでくれる? どちらにしてもきみはかくれていない けど 7 ぼくはぼくを決めない きみがぼくを決める きみにぼくをゆだねるよ ぼくはきみから自由になる ぼくはぼくから自由になる 8 よくわからないけどなにかあるただそんな気がしてぼくはいま生きているきみに会いにいく ぼくと君は自由だから独りだった しらない時からいつでもずっと一人だった えいフラット 1 すべてが嫌で消えたい(たのしみたい)ひとり生きられなくてあの人が嫌い(生きたい)ひとに会いたくなくて自分が嫌い(さみしいんだ)人もまきこんじゃうなさみしいんだ理解はいらない助けてよわかるわけない絶句したってかまわないそれよりさ逃げ道をください 2 雨が降ってみんな傘の下で夜がきてほっとしていた部屋の中で雨がうれしかった 粘土が火を受け形をもつようにぼくは焼かれて灰になる 灰になってしまう 3 ありきたりなものばかりがみえるどこへ行ってもおかしな人コンピュータと仲良くしてもここの寒さはしのげない胸をさす→煙を吐いてもさみしいだけ友達は「こけし」そういうスタンス箱の中でヘッドフォンしてぼくはちいさな人間 受け入れられないものを受け入れていったその過程で生きていった 4 夏があつくて冬がさむいやきみが君であることはぼくにとってのこうふくぼくが僕であることはきみにとってのこうふくしろはただったりしてハハ ぼくの中にはいろんな君がいていろんな君に出会う (すべては自分の責任なんだ) だからいつでもきみにそれからぼく自身に かんぱいなのですおめでたいです 5 雨の日のたんぽぽをしっていますかぼくは花につつんでもらおうみまもってもらおう支えてもらおうふぅ 今日までの君になにがあったのかそれともなかったのか知りたいと思った (きみみたいな ひとが いるなんて) ああ 6 三拍子の空白にぼくは身をゆだねましたたかがされどのあわいを漂いうつろう気持ちに流されているだれもが野の小径をさまようならばだれかでなくて自分がいいどこかでなくて此処がいい・・・それで硬いガードレールに足をかけると四角い色が指先に触れるそれをジーンズなどで拭いてしまうと濃い青い色に白色が移ってしまうそういうことをしょうがないなァと思うきみに会いに行きたい 脈略なんていらないから自覚なんて そこにあるんだから 7 雨宿りのテントでコーヒーを飲んでいるここは楽器がなくても音楽なのでしたしゃべらなくても言葉なのでしたきみが森羅万象を語ったそう思いましたとてもきれいですきみの声の振動がぼくを奮い立たせるんだうたいながら君がとうめいになっていくようにあなたの声を聴きながら僕はとうめいになるあなたの文字を追ってぼくはとうめいになるはずだった・・・ サイフォン式の抽出器でコーヒーが下に降りてくるのは火をうけ続けたフラスコビーカー内で水蒸気が自然に従うからです ぼくが変わっていくみたいに 8 いつもあなたの言葉は正しいような気がしていたよあなたの言葉を待っていましたあなたに励ましてもらってぼくの生き方を肯定してもらっていましたあなたのところへ行けばすべてがそのままでいいのだと全ての答えを得るのだと感じていました でもさそういうこともう終わりにしましょう きみを愛したいよきみを愛したいと思ったよ CacaoCocoa 1 とうめいなくうきがきみといっしょにやってきたすこしつめたかった ことばはきみをうごかしきみはぼくをうごかすぼくのことばがぼくをおびやかす 2 きみはぼくにとってなぞの女の人ぼくはきみにとってなぞの男の人たぶんでもなんだろうちがうのかもね・・・ こわいです 不安にもなるよきみのこと好きだよ 3 きみはいろんなことを話ししてくれたぼくは少しだけきみを笑わすことができたきみが水の入ったコップに手をかけるのがきれいだったゆらゆらしていたきみがどこかにいたらそれでいいと思えたならいいな きっと僕たちは自覚のないものを伝えたり受け取ったりしている投げたボールもボールの風も感じてしまう 4 ほんとうの僕はきみのことでかなしくもなるししっともするきみをうしないたくもないし愛されたいともおもっているなんちゃってといううそ みずをのみたいよつかれたんだねむりたいふかふかのところでぼくだけにやさしいきみに会いたい 5 手紙を書くきみの手が好きだ手紙を出すきみの足が好きだ手紙を待つきみのことが好きだ きみの見ている世界をぼくにおしえてくださいきみが見つけた世界をぼくにみせてください きみの一言がぼくを救うはずだからきみの笑顔ひとつがぼくを安心させるからだから たまに見かけるきみは綺麗でせつない 6 ゆだねるよらくになるためにいたいたしさもあげるよわかってくれる?孤独もうけとってくれたらいいはずかしいもの・・不安も恐怖していることも必死さも全てあげてしまいたいよ (きみを好きになりぼくを嫌いになる) 何も知らないきみを前に自分の汚れを恥じるけれどもっともっと汚れたい ぼくの中できみを許し社会の中できみを守る そのために 7 ぼくが好きになった人はたまたま足が細くてむずかしいことはわからないそう言ったけれど大抵のことは考えてきたと思っていた本棚には読めない本がいくつもあって食器はまだ洗ってはいないケンカ別れをした人がいて朝起きた時から左の鎖骨が痛い歯も痛いきみとコーヒー飲みたいお風呂に入りたいと思ったてつや明けの朝に空にでるとひんやりしていて本物のくうきだったので走ってい��てぼくはたくさん吸い込みました 8 きみのこと好きだよ大切だよだけどきみにどう思われてもいいよ きみのこと好きだよすごく大切だよだからきみにどう思われてもいいよ そんなふうに 言いたくなるよなんだって大丈夫と思えたらいいよでも無理さ ボーヨー 1 きみが好きだと言っていっしょに海まで行ってカモメが飛んでいくのを見送っているカモメは空から湧いて出てくるいつからそれをやっているのかは誰もしらないまるで僕たちのようにその日きみと同じものをみていた きみと話すことばがあんまりないね雲がうかんでいるのがいいね 2 カーテンを開け放つくじら雲は空で分解をはじめるみずたまりは現実を写しますゆらゆらしたきみはうれしすぎてこわれるどんなふうにかっていうとなんでもいいきみに光があつまる光じゃなくてもいいぼくは静かに狂喜できるミトーのオルガンがファンファンなるならなくてもいい目に汗が入ったのを覚えている (二人でいるとだれなんだろう) きみとあうぼくが出て来る・・・ムクムク 3 窓から光が射し込んでくるくじら雲はその形を失っていたホコリはキラキラしてみえないこともないきれいかもしれないぼくたちは裸でホコリにまみれているそれぞれが王様でそれぞれに正しさを手放さない (さっきまでは なんだろう) きみとあわないぼくが出て行く・・・ガタゴト 4 きみを知ってうろたえたよこんなにも弱いなんて知らなかったよきみを支配できてもぼくは弱いまんま とまどうことはあるかいぼくにそれとも関係ないかい きみにか��れないぼくでいっぱい 5 とまどうよあなたはだれだったっけしっているけどしらないひとみていたけれどみえてないひときみを理解していたつもりでいたそんなことに傷ついているぼくはきみにとっては・・未知の他人ですか 6 空気吸いにいこう外につめたい空気吸いにいこう透き通るくらいにそのあとでコーヒーを飲もうあったかいコーヒーをそれからたのしい話をするよこのまえ失敗した話しハハ 7 行き先は不明どこへ行くのかわからない怖いと思うこともある全部受けとめられたらと思う いつでもどこでもここは最終地点そしてぼくたちだけの最前線ぼくたちだけの景色がひろがる 8 ぼくを伝えてきみを受け止めるただそれだけの覚悟がもてなくて左から右を見る間にきみを見ているただそれだけのぼくにはきみのことはきっといつまでも謎のまんま ふうけり 1 いくつかのあきらめをあつめたよきみにまだあいたくないよだけれどきみが向こうからやって来たので 話しかけられるかなと思ったけれど話しかけられなかった 2 きみがりくつなく傷ついているそれをしっているけどひとりで宇宙人 おくびょうなぶあいそうしてそしてごまかしのわらい は 3 ことばの立体交差ぶつからない上下 おれはみにくいけれどさようならきみではないぼくを守っている 4 サミシイノカイだけどぼくの周りが全てではないよきみのぐるりもきみはまだ信じているそう思う・・・おかしいねきみもぼくも同じ人間だろうか(お腹いたい) みているものが違うみえているものが違う 5 きみは自分を含めていつでもみんなに好かれることは無理なんじゃない���って言ったそれよりもきみはいつでもみんなを好きですかって言った (考えたことも なかったな) きみに説教されてそれもそうかと思い直した そういう浅はかさがなさけなかった 6 やさしさはいつもおだやかなことじゃなく無意識の反応のこと理性や知識のことじゃない怒りの矛先が優しさの位置そう思ったけれど人の真価は自覚されない位置にあるそんな風にきみに言われてぼくはちっとも面白くない それでも君はやさしいと思うというささやかな反抗を思いつくけれどそれは話しをして伝えたかった気持ちとは少しちがう どうしよう 7 朝雨が降って今日はどこにも行きたくなかった窓から外を見上げたらどんより雲が浮かんでいたせんたっきをまわして部屋の掃除をしてきみに手紙を書いたあコーヒーのにおいが閉じ込められたぼくは窓を開けて外に出る雨にぬれることができるぼくはまだこんなこともできる それがうれしかった 8 あなたを愛するつもりが愛されてみまもるつもりがみまもられる支えているつもりだったけれどぼくには君が必要で・・・それがわかったよ 虹を追いかけないきみはよそよそしい顔をして通りすぎていくあるものをあるがままにうけとめているそうやってきみはぼくからみれば虹の近くに見えていた とてもきれいです くじらホエール (RAW) 1 雨上がりに人々のあいだきみはかすんだりくすんだりきらきらしてみたりもやごしにみえる街灯の明滅のようだった くじらの鳴き声にも似たきみに届くとも知れない声を出していてぼくはひとりきみからのことばを待っていた 2 きみの言葉のうら側にきみの過去をのぞきみる (きみの経験や常識、傷あと) ぼくの知る以前のきみについて知ることはあまりできないからはじめはイルカだと思っていたあれはスナメリだとかいやシロクマだとかいろいろ自由にそうぞうした ぼくにとってきみは加害者でもあるし被害者 とまどいはなくならない 3 文字だけがことばじゃなくみるものやきくものさわるもの味ぼくたちの物語りきみの姿ぼくたちに印象させるものぼくたちすべてが言葉なら確証のない感覚だけがぼくのたよりです きみが感じればそれはことばです 4 自分の言葉を使いたい権威の言葉はいらない 間違った自分の言葉をつかいたい勘違いした自分の言葉をつかいたいそれでぶつかって気づいていきたいそれで感じて知りたい ホログラムの温度ではないぼくをかくしたままでは生きられない 5 ぼくたちはかみひとえで生まれる感動を求めている ため息ひとつで失望できる つなわたりで実現させてもいっしゅんでそうしつしたよ 空はすべてを忘れて海はだまっているぼくは生きている 6 あの時の言葉が本当の意味も安らぎももたないと本当は知っているから(ひとりじゃないよ)謝らなくてもいいと考えました それだから今更な言葉たちをさんざんに浴びせながらきみを深く傷つけ続けるぼくはぼくの否と無知とを 間違いを 認めることができない きみの言葉も自分の気持ちも受け止められない 7 だれからの注目もいらずいつでもここにいられるただの存在でありたい だれもがいっかいの無名人だとはやく思い���りたい やさしくもなく健康でもない わけもわからず ただ夢中になって 生きていたい 8 風がつめたくて雨がつめたかったそれでもぼくたちは何かを間違えたわけではないそれでもぼくたちは何かを間違えたわけではないそれでもぼくたちは何かを間違えたわけではないそれでもぼくたちは何かを間違えたわけではないそれでもぼくたちは何かを間違えたわけではないぼくたちは何かを間違えたわけではない そう思いたかった カフェーに朝のような昼のようなを食べに行く 1 『ぼくたち人が変わってうごいた後世界はいっしゅん静かになってそのあとで 涙がこぼれるのでしたそれは野ウサギの走りのようでいて衝動だったとも言えそうでいま居られる場所と向かうべき道とともに変わったようで戸惑っています 自分のこと嫌いになってくれていいよってひどいです』 2 『からだは ゆらぎが あるいみ つよさで あるいみ よわさです だけれど ないと もたない (それと同じなんだ…) ぼくが 持たないものを あの人は 持っていて だれも 持たないものを きみが 持っている 強さとか 弱さとか ああでもなくて こうでもない ぼくたち それでも うつろいゆく ひとつつながりなんだ そうだよ ね・・・』 3 『きみの言葉に 反応に 傷つく僕は きみに求めるものが あるのだと 知ったよ 向かうべき場所も わかったよ だから僕を 連れて行ってください 器をこわして 身体に運んでもらう ことをつかって 予測できない 頭の外に ぼくの未来が 動き出す』 4 『きみと居た 四角いたてもの くらげランプの まるい灯り 一緒に食べた △の果物 帰りに履いた エナメルのスニーカー 身につけていた シルクの肌着 あらゆる 目に見える形 ぼくが 触れられるもの ぼくたちの かんかく 水や・・ 過去ですら うつろうから たよりに なるのは こころの ひだ ほんとうに それだけです』 5 『ぼくの たよりにしているものは ふたしかなもので 意識でとらえるには よくわからないので ぼくは ゆがみたくなった・・・ こんなにも 不確かなものを たよりにしている僕は ふあんで 水たまりの水面に やけに傷つきやすい人を 見つけた そこに木の葉が 舞い降りてきては たくさんの輪をつくり それが重なったり 拡がったりしていた という景色を 見ていただけの僕が まるでキノコのように ここに 居られたから だから ぼくは 何もかもが鷹揚で ゆうよがあって ゆるされている そう 感じてしまった』 6 『ぐれること 必要なんだよ きみを 傷つけること ぼくを 傷つけること それを 知ること とかって 自分で 言えるわけ ないよ ・・・・ うつろうけれど うつろわない 努力をしよう なくなるけれど なくならない 努力をしよう 身体を動かすとか きみに あいさつするとか していこう 手間のかかる世界で生きて はじめて 伝えられることを そうやって きみに 伝え 続けたい』 7 ・・・鉛筆をもって紙を押さえて絵は脈略なく出現することばはどこからかやってきて文字と絵をかく 何かを言ってしまうことによって他の人とちがう関わり方をしているひとりの人 自分との 付き合い方を探していたぼくはその人のために一冊の本をつくることに決めたねがいを込めた 「空を翔る」 という題に決めた 8 ��らぶら昼すぎの街を歩いていた傍目にはのんきなまなざしをしていてぬるい空気を吸っていた内心行き場なんてなかった 春一番のきまぐれでまどろみがうすれた時向こうからひとの声がきこえてきたそれはきみだった(ほんとうにうれしい)ぼくは舞い上がった・・・浮かれてアイドルのようにきみに向かって走り出す そういう日はあったかい いきます 1 靄のおりた朝にぼくは夢の中できみはひとりぼっち街は沈まりかえりクルマはライトをつけるまるでネコの目のようにみえているのは動くものだけそしてみえてくるのは近いものだけとても不安定でいる (自信がないから 不安になり きみにすがるから 引き裂かれる) 自分を好きになれないときはきみと居ることすらうまくできない 2 ことばのまえのきみをみていたいと思った迷惑だろうかことばだけをみていようか 伝えることと伝えないことがまんすることしないこと何がいいとか悪いとか誰が決めて誰にわかる?失っていいものといけないもの変えるべきもの・・・その区別にとまどっている 3 「あのひとは やさしかった かなしい とか そういうものを 私は望まない ちがうものをみたい ちがう世界を だから みんなの命で 生きている この身体で この瞬間で きみに 話しかけようと 思いました 全ては 自分の 責任で」 4 海に入った後とかプールに入った後とか水にぬれたあとはくたくたになっておなかもよくすいてすごくねむたくなる雨にぬれた後もなみだをながした後もそうでぼくは横になって目をつむった ひとがいなくなってことばがかがやく冗談はやめてよ 5 きみの臭いが手に残っている右手の中指と薬指左手の人差し指 一人になったこの街でもきみをそばに感じることができる ぼくはきみから足を洗うけれど手はまだ洗えない なかなか眠れない 6 記憶の中できみは美しくてぼくは耳を傾けてしまう言葉もきれいでかなしくなる間違いをしたままだし本当に苦しいけれどきびしさを増したきみの目を気にしてぼくは生きることを決意するとてもこわい 言葉は未来を照らしたけれど生きているのは今この時だけ 7 旅にでたあのひとはむこうからやってきただれかと居て喜んだりしていた・・・あのときの印象のままだけれどなんなんだろう?あいさつすると知らない人に思えた(しょうがないんだね)手をあげた笑った あはは きみが僕をきらいでも 自分のことはまあまあ好きです つよがりだけど きみのことは大好きです 8 みんな自分なんだねすべて夢だとしてもなにも過ぎ去ったりしないいまが世界だからここはそのままでぼくはそらける
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何だかまだ現実をご存じないまま、キラキラしたイメージで代理出産を語る方がいるようです。いくつか、既に起きている事を述べます。まず米国の代理出産契約で一般的な事ですが、代理母は中絶権を依頼者に握られます。中絶したくとも出来なかったり、意志に反して中絶させられることもあります。 もちろん如何なる性行為も許されません。また代理母は、契約期間中、風邪薬ひとつ、自分で飲むこともできません。食べ物も指示されます。 アメリカでは赤ちゃん工場が出来ています。代理出産の注文が来る前に、既に良さそうな��子と精子を用いて、赤ちゃんを仕込んでおくのです。発注がきたら、リストから好みの胎児を選び、生まれ次第、依頼者に引き渡します。 このような場合、もちろん売れ残りの赤ちゃんが生じるので、その様な子は格安で売られることになります。 またアメリカに限らず、好みの卵子、精子、代理母をそれぞれ発注して子を得る形は2000年代から存在します。日本にも10年くらい前から、このような形で発注され、生まれた後にアメリカで依頼者が引き取り、日本に実子として連れ帰られた子がいます。 発展途上国の女性を、代理出産の可能な国に連れて行って、そこで代理母として働かせる形態も、既に存在しています。 発展途上国の代理母たちは、先進国から来た依頼者に対し、フレンドリーに接することが求められます。なぜなら依頼者達は、自分が女性を買っているのではないかと罪悪感を持っているので、代理母がその罪悪感を払拭してあげなくてはならないのです。 発展途上国の女性を利用する「生殖アウトソーシング」の場合、代理母はほぼ100%、帝王切開での出産となります。その方が、赤ちゃんを安全に取り出せるからです。 今日の最後にもう一つ。臓器提供源として代理出産で子どもを作った例も既に存在しています。自分の病気の子に提供する臓器を調達するため、外国人夫婦が、インドで代理出産を行った例も報告されています。このような悲惨な例もあり、インドは2015年に外国人の代理出産を禁止するに至っています。 幾つか質問があったので追加説明します。代理出産で生まれた後、依頼者から引き取り拒否される事例はしばしば存在します。その様な子は孤児として施設で育ちます。引き取り拒否されるのは障害児に限りません。健康でも、依頼中に離婚したので子供がいらなくなったというケースもあります。
「代理出産を問い直す会」代表者さんはTwitterを使っています
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201015 庭ラジ#71
食欲の秋と言いますが、いよいよ新米の季節です
・お米は大好きですから相変わらず食ってると思います、いつになっても幾つになっても
・俺さ〜先週の話ですけどぉ〜大きなかぶ抜けない話あるじゃないですか(201008 雑学コーナーでの話)
・やっぱり小1、2でギリ「うんとこしょ、どっこいしょ、それでもかぶは抜けません」って
・一人で読むの地獄ですよ、みんなの前で朗読
・朗読最初誰読む?ってなるとき出席番号で決めるし
・小学生のころってなんであんな印象の強い物語チョイスしてくるのかね?
・スイミーとか、あれの物語結構頭残らん?
・スーホの白い馬 覚えてる?! (なつかし・・・)
・(∂ω∂)ガイさんの頃もあった?! ガイさん「あったw」
・(∂ω∂)あとなにあった?!おむすびころりんとか!?? ガイさん「あるある」
・おむすびころりんのさ、Youtube…あ、動画サイトで見んねんけど(訂正するのカワユ)
・めっちゃ前におむすびころりんをギャル風にして読むみたいな動画があって
・読み方がダルっぽく、「おむすびころりんちょぉ」っていう感じのスタンスで読むのめちゃめちゃおもろい
・ぜひ探して欲しい
・あと、覚えてるのは物語じゃなくてカクレクマノミの生態みたいな
・ニモってあるやん?なんでイソギンチャクの中に入るんやろとおもってて
・国語の教科書で判明したのが、外敵から身を守るためでイソギンチャクって毒みたいなトゲがあるんでしょ?
・ニモ…魚なんでしたっけ…種別…カクレクマノミか
・身体の表面に粘膜みたいなのがあってとげがささらないからイソギンチャクの中にすめるんだというのを知ってこうやって覚えてるくらいですからね
・何かと小学生のころ習ったのって覚えてますよね
・「ごんぎつね」ね…「じゅげむ」も覚えてるわ すりきれるやつね(すりきれるやつw)
・これ言っていい?やばいやつ、「モチモチの木」絵怖なかった?
・切り絵みたいな、人物像がすげー怖くて泣きそうでした
・「白い帽子」とか懐かしい…
・白い帽子ってなんや?…わからん…ぴんとこんきゃ(か)った(わからんのに懐かしいて)
・「生きる」とかあったねえ
・ちょくちょく地方によって教科書違かったよね
・転勤多かったから毎回買い直してて、こっち使ってんねや〜とか漢字ドリルは一緒なんや〜とかあった
・あ!まだ始まってなかったか! ガイさん「オープニングw」
ー
ふつめる
・King & PrinceながちぇれんのRadioGARDEN (自分の名前かむ)
「アメリカ武者修行行ってましたが、この間ジンくんがラジオで『1時間もない空き時間にみんなで買い物いったんですけど、廉が見たことないくらいの速さでダッシュしていました。時間を無駄にしていなかったです』と話していました。また紫耀くんも『廉の買い物は戦』と言っていました。買い物好きな廉くんですが、平野紫耀くんが言っている通り、“買い物は戦”なのでしょうか?(笑)またそのときのエピソードなどあれば教えてください」メール
・戦かなぁ?うーーん、自分との戦ですかね
・なかなか行けないですよ、アメリカだなんて
・ロサンゼルス、LA…ん?ラスベガス…
・ロサンゼルスとLA一緒じゃないですか、ラスベガスのラってLとAじゃないですか
・それ間違えるのよね (れんれんのLAはラスベガス)
・いけることもないからぁ…時間なくて1時間ビバリーヒルズ?で買い物してたんですけど
・いっぱい店があるから、あの時は走った
・24時間テレビのランナーに選ばれてもおかしくないくらいの持久力だった
・結構本気で走ってた
・いいのなかったら、「あー次次!」みたいな
・LAでも買い物時間少なかって、LAの方が勝ち戦でしたね(そのLAってどっち!?ロス?ラスベガス!??)
・戦利品がすごかった
・メンバーが腰抜かすくらい「買いすぎやろ!?」って誰見てもツッコむくらい買った
・普段はそんなことない
・夏とか走っちゃうと汗かいちゃうから
・時間に余裕ないときは目つき変わって血走って血眼になって獲物探してます
「初単独CMヒルマイルドおめでとうございま��。廉くんが広告塔になった商品がどれだけの人に求められているかを知っています。(廉:お仕事薬剤師なんですね)生まれたての赤ちゃんからお婆ちゃんまで誰にでも使える薬なんですね(廉:そうなんです!)そんな商品の顔に廉くんが選ばれたことが本当に誇らしくてたまりません。たくさんの人に廉くんの顔とともに商品を知ってもらえるようせっせと陳列しますね。(廉:お願いします笑)単独CMの裏話あったら聞かせてください」メール
・写真ですごいポージングはして
・いろんなところに、駅とか?どこの駅かわからないですけど、大きい看板が…
・あ、渋谷駅なんですか?大きく飾ってくださってるみたいで
・初めて自分の単独CM見た時は感動しました
・携帯いじってたんですけど、すぐパッて首があがっちゃう、条件反射で
・友達と家いるときも「おー廉じゃん!」みたいな、ちょっと恥ずかしいな照れちゃう
・しょうにも「ヒルマイルドちょうだい」と言われて、もちろんと思いながらそういうのもいい
・(ㅍ_ㅍ)いっぱいもらえるんでしょ?ちょっとちょうだいよー
・俺もしょうがマッチ(のCM)決まった頃は
・(∂ω∂)マッチちょうだいよ
・っていう感覚の自分バージョンですから僕自身もそういう人自身の助けになるのであれば誇らしい気持ちでいっぱいです
・商品自体もすごい良いので
・(∂ω∂)何より僕〜化粧水とか塗らないじゃないですか〜乳液とかも
・ベトベト感がすごい嫌、手に残る顔に残る
・でもヒルマイルドのクリームはならない
・ベトベトになりにくいし、そういう感覚がほとんどないから俺でも使える
・一緒に使ってしっとりしましょうよ
・薬剤師の方にも協力していただいてヒルマイルドの良さが広がればなと思います
「バトン部で部長を務めており、毎年体育祭のフォークダンスは私たちバトン部がつくることになってます。コロナウイルスの影響で接触禁止といわれたので触れないダンスを考えなければならなく、なかなか振りが思いつかずにいたのですが、King & Princeの&LOVEを見て振り付けが可愛いと思い、フォークダンスの曲に決めました。昨日無事体育祭を終え、本番は大成功でした。廉くんは何か体育祭やフォークダンスの思い出はありますか?」メール
・ないな〜、普通の学校はあるもんなの?
・体育祭の思い出で強いのは組体操の思い���やわ
・俺あんまり力ない、痩せてるから力ないわけですよ
・身長が小さい人ほど上にいくじゃないですか、身長が高ければ高いほど下で僕は下なんですよ
・結構大きいピラミッドだったから俺崩れたら終わりやんっていう…まじでどうしようと思いながら
・必死に俺が崩れたらあかん!と思いながら必死で、いやでしたね
・唯一良い思い出が男女混合のピラミッドがあって、ちょっと気になってた子が横になって一緒に馬作ってたから
・一緒におしゃべりしながらやってたのが、僕の体育祭で一番印象に残ってる思い出かな?
・小学生の頃ですけどね
・でも曲が&LOVEってのは嬉しいよね、指ハートとか今もう流行ってるのかわかんないけど
・そういう楽曲にKing & Princeが選ばれるの嬉しい
・俺が小学生のときは嵐のTroublemakerが多かった(まじ…!?私が必死にバイトしてたときに流れてた曲…)
・嵐の曲、Happinessとか多かった
・僕たちの曲が使われるようになったのは嬉しい気持ちでいっぱい
ー
曲:Focus
ー
30分ver
思い出リクエストガーデン
リクエスト/あいみょん 君はロックを聴かない
「学生時代に付き合っていた彼がプレイリストとしてCDを貸してくれて、嬉しかったことを思い出します。廉くんは自分の好きな曲を、好きな子にも聴いてもらいたいですか?」メール
・聴いてもらいたいっていうか、好きな曲を流してるときに「これいいね」ってなったら嬉しいぐらいかな
(メチャ淡白!)
ー
曲:ナミウテココロ
ー
エンディング
・セブンイレブンのおうちで過ごすクリスマスキャンペーンに去年に引き続き携わらせていただきます
・2021年度前期連続ドラマ小説「おかえりモネ」に出演させていただきます
雑学コーナー
「オスのイルカは性欲が強すぎて、イルカショーにはほとんど出ていないことです。(廉:笑)1回は見たことがあるイルカショーですが、出演しているイルカのほとんどはメスなのでイルカのオスは性欲が強すぎるのでオス同士でも交尾の練習をします。(廉:えっ、ごめんもっかい読まして?)繁殖期には手が負えないそうで、野生だったらエンドレスで交尾をするそうです」メール(なんてメール送ってくんだリスナー)
・………オス同士でも…交尾の練習ってなんすか…
・(∂ω∂)え、ちょっとまって掘り下げていい!?これ、あかんよね、いい?なに!?(がっつくれんれん)
・自分のねどこに…ん〜ハメるのかというか(レコメンだとキラキラで隠されてた部分)確認とかっていうことなのかな
・オスをイルカショーに出してしまうと、ショーそっちのけでメスを♫〜〜<規制>しちゃうと
・イルカの♫〜〜<規制>になってしまうと
・ちびっこたちの前で♫〜〜<規制>見させるわけにはいかない
・そういう状況にオスのイルカも興奮しちゃうかもしれないから、余計にだめですよ
・なんで雄と雌で差が生まれるんでしょうね?
・イルカのオスはイルカ(のオス?)だけで飼われてるということなのかな?繁殖期以外は
・でも練習しちゃうわけでしょ
・だから野球でいうと常にネクストバッターズサークルに入ってるようなもんですよね
・いつでも打席にたてるようにサークルの中で素振りしまくって
・一番引っかかるのは交尾の練習ですよね…
・どうやって練習するんでしょうね?必要ある?
・いやあ〜俺すげえそこの雑学もほしいな!どういう練習をするのか
・性欲強すぎるからイルカショー一緒にしてしまうと交尾を始めてしまう、けどそれがあんまり知らなかったときのショーって♫〜〜<規制>だったってことよね
・で、人間が学んで、オスとメスをショーに出してしまうと全く別の感じになっちゃう
・だからメスだけにしようということね
・メスは性欲は強くないからってのもあるし練習のしようもないし、自分のヒレでっていうのは絶対ないわけで
・オスはそういう練習できるもんがあるから練習できるわけで
・男はついてるものがついてると強くなっちゃうのかなあ?という結論に至っちゃいますよね
・僕の大好物、お下ネタの雑学ありがとうございましたぁ♡
・まだまだ話したいところですがお時間ということで
ー
結局、TVガイドでラスベガスで爆買いした話からすると、れんれんのなかでのLAはラスベガスだから、ビバリーヒルズとラスベガスで大爆走したってことでオッケー?
あと、イルカの性欲に興奮する推しのラジオ書き起こしたわたしえらすぎる
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星のメリーゴーランド 第二話
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「最後の奴が換気扇消せって言ったろ」
「キヒョニヒョン昨日夜ホットク食ってたじゃないですかぁ」
「違いますけど?俺は消しましたけど?」
轟々と換気扇の回る音がする。どうりでいつにも増して寒いわけだった。
皿についたレトルトカレーを綺麗にスプーンですくうチャンギュナにため息をつきながらキヒョンがパイプ椅子を持ってきて俺の正面に座る。
「ウォノヒョン卒業式韓服なんだって、前撮り見た?」
「めちゃめちゃかっこよかったですよ」
「てかお前ら中にいるときくらいペディン脱げよ」
昨晩最後の頼みのエアコンにガタが来たらしく、ついに寮内には暖を取れる場所がなくなった。朝なんてジュホンがガスコンロに手をかざしてて。
「ミニョガは?」
「食堂に唐揚げ定食作りに行くって」
「なにそれ?」
「あの〜、米だけ買って学部生5人に一個ずつ唐揚げ貰ったら定食になるってやつ」
「最悪じゃん」
卒業を控えた4年は外に出ることが多く、考査前の寮内はガランとしていた。椅子を引いて立ち上がると木のフローリングがミシミシと鳴く
「今日も午後から面接かな」
「最近の大きいとこは、特待生でもない限りコネとかツテがないと厳しいらしいですね。」
チャンギュナの低い声が静かな食堂に響く。キヒョンは表情ひとつ変えずカチャカチャとカレーを集めていた。
「ミニョガ、成績いいのにな」
一言も正解の言葉が見つからなかった。今も、昨日の夜も。
「ヒョンウォナ棒立ちしてどうした?」
「ねえ、ここ床穴空いてる」
「ええ…?…昨日間伐材買いに行ったばっかりなんだけど…」
乾いた灰色の空からチラチラと雪が降り始めるのが見えた。床の隙間から入る冷たい風が裸足の指の間を抜けてジンジンと痛みに変わる。
「今日も天体観測ラーメンするんですかね」
「…なにそれ?」
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「チャンギュナぁ、彼女できたんでしょ」
「エッ?!俺聞いてないんだけど?!」
「なんでウォノヒョン知ってるんですか…」
寒。ウォノヒョンが極寒の中でラーメンを食べることを"天体観測ラーメン"と名付けてからというものそれが寮内で流行ってしまい、キャンプ椅子を7つも外に持ち出して顔痛い顔痛い言いながらラーメンをすするというイベントが毎週のことになってしまった。寒。中で食べたい。
「エロいな〜」
「なんでですかまだ何も言ってないですよ」
「チャンギュニはいきなりフェラとかさせるから」
「わはは、サイテー」
「まだ何も言ってないってば」
ジュホンが茶々を入れて駄弁りはどんどん下ネタに走る。ゲラゲラ笑いながらベンチコートを顔までぎゅっと上げると冷えきった鼻先がじんわり感覚を取り戻す。
「お!チゲ鍋登場だ!」
「わー!うまそー!」
キヒョニがレポート用紙を鍋掴み代わりにしてもくもく湯気を立てる鍋を運ぶ。やっぱ中で食べたほうがいいだろ、なんて思いながらこんな時間が好きだった。
「わあ、あれ」
「ん?」
「北斗七星かなぁ」
「キヒョニヒョン、雰囲気ぶち壊し」
「なんで?」
「今チャンギュニの体位の話してたんですよ!」
「だからまだ何も言ってないんですよ」
鍋を持ったままキヒョンが高い空を見上げて立ち止まる。マフラーから出た耳がもう真っ赤になっていた。
「ミニョガもういるかな」
「見てくるよ」
かじかむ手を擦りながら裏口から中に入る。寮内も外とそんなに変わらない寒さだった。手をグーパーして感覚を取り戻しながら長い廊下の電気をつける。
「ミニョガ、おかえり」
「あ…、!、うん」
「…なにそれ?」
ミニョクがガサガサと小さな紙袋を慌てて隠す。窓から抜ける風が雑にベッドにかけられたハンガーをカラカラと揺らした。
「風邪?」
「う、ん。朝起きたらなんか喉痛くて、なんか中ヤバいほど寒くない?エアコン壊れたかな」
「うん、壊れた」
ギターは相変わらず埃をかぶったままだった。練習なんてほんとは、する暇もないんだろう
「みんな何してたの?天体観測ラーメン?」
「うん、今から」
「僕も食べにいこーっと」
ミニョクがカーテンレールにかかったベンチコートを引っ張って早くいこ〜なんてスマホをそそくさとポケットに突っ込む。
「ミニョガ、」
「え、なに?」
「ほんとに風邪の薬?」
「…」
外から明るい笑い声が聞こえる。なのにどうしてここは、俺たちの部屋には、こんなに音も色もないんだろう。
「なんでそんな聞くの〜、そうだよ」
ミニョクのコホッという小さな咳が乾いた空気中に響く。部屋の窓を閉めて鍵をかけると底深い紺色の空を無数の星がキラキラと照らしていた。
「ミニョクの目みたい」
つづく
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離したくないと思うものを手放さずにここまで来たんだなと過去に貴方へ向けた言葉たちを淘汰する。好きだという思いだけで色付いた四度巡り来た季節の匂いも、好きだという思いだけで交換した体温も、好きだという思いだけで傷付け泣き濡れたあの時間もどうしたってすべてが大切でどのワンシーンを切り取ってみたってきっと俺と貴方にとってはどんな映画よりもドラマがあってちゃんとそれを繋いできたんだって充足感もある。運命なんて言葉も永遠もやっぱりまだ確信には程遠いし、完全体じゃないことも分かってるから今は柔らくて今すぐどうにかしてしまえそうな細い体に愛を詰め込むのが精一杯。今更言えないことなんて何にもないけど時々襲いくるこの感情はどんな風に呼んでどんな風に貴方に伝えれば全部伝わってくれるかって頭を悩ませる。そんなことで一日もかかってしまうほどあの日から何もかも奪われっぱなし。本当にずるいね、おじさんは。そんな愛しくてずるい貴方だからきっとこれからも俺の愛をまるで子供が宝物を見つけた時みたいにキラキラな笑顔で抱き締めてくれるんでしょ?そんなことももう容易く想像できてしまうし、その顔にまた恋しちゃう俺のことも想像できてしまう。ああ、俺の中にどれだけ貴方の存在が強くあるんだろうね。やっぱり何をしててもどこにいても考えることは一つなんだよ。全部が貴方に直結してしまう。…うん、やっぱり大事件。どうすんのおじさん、俺こんなに貴方のこと大好きなんですけど、早くその全部で俺のことドロッドロに溶かして欲しい。安心感、なんかじゃ済まないな、なんでしょうかこの衝動。あ、そっかこれがきっと愛で今日も俺はあの人に何もかもを持っていかれるんだな。恋って末恐ろしいね、こんな感じももう11回目なんだもんそろそろ慣れなきゃって思うけどやめられない、空いた薬指に誓ったあの日に負けないぐらい今も貴方と未来を描くことを。今という時間がどれだけ尊いかって考えて落ちそうになる頬も、これを読んだ貴方の俺を見る目にあてられたいなんてのも恋も愛も貪りあってたいなんて思うのも全部あなたのせい。責任持ってこれからも愛し尽くしてて。貴方からの愛ならいくらでも食べてみせるから。代わりに貴方にも言わせてみたい。まだ足りないって、こんなのじゃまだ駄目だって。そうやってこうやって何度だって貴方の隣にいる権利奪ってたい。…なんて相も変わらず欲だらけなんです、きっとこれからだってそう。変わらない思いにやっぱり柄にもない運命を感じずにいられない。そんな11ヶ月目。
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ふくろう便
おっぱいが大きくなる病気にかかった妹の話。ちょっとこれを書いてて個人的な時間が取れなくなったので、取り敢えずここで止めておこうと思います(改行が無いのは本当にそうやって書いてるからなんですが、まぁ、まだ完成してないから許してくれる…よね?)。
膨乳ものではなくて、成長ものです。あと、思い入れが出来たので絶対に完成させます。
俺の妹が珍しい病気にかかった。名前の読みにくいその病気は、とある女性ホルモンを異常に分泌させ、体の一部分を際限無く大きくしてしまうのだと医者は語った。一月前から始まった突然の巨大化、それはまだほんの序章であってこの先どうなるのか、どこまで大きくなるのか、医者にも判断が付かないのであった。俺を含め、家族の誰しもがまだ前兆であることに震えた。妹はまだ11歳の小学生だった。体の一部分とは彼女の胸のことだった。一月前、胸が痛いと訴えだしてから突如として膨らみ始めた彼女の胸元には、この時すでに大人顔負けのおっぱいが、服にシワを作りつつ大きくせり出していた。事の発端は夏休みに入ってすぐのことだった。最初彼女は何らの変化も無かった。ただ胸にチクリとした痛みが走ったかと思えば始終皮が引っ張られるような感覚がし、夜中から朝にかけて最も酷くなった後日中ゆっくりと時間をかけて溶けていく、そんな疼きにも似た心地がするばかりであった。が、日を経るに従って疼きは痛みへと変わり、胸が膨らみだした。初めの幾日かは様子を見ていた妹は、八月も一週間が経つ頃には自分の胸が異様に膨れつつあるのを悟った。四六時中走る痛みに体の変化が加わって、彼女は漠然とした不安を抱いた。誰かに聞いてもらおうと思った。胸の内を打ち明けたのはある日のこと、俺の膝の上に頭を乗せながら黙々と本を読んでいた時のことであった。「おっぱいが大きくなるのってこんなに痛いんだね、お母さんもおっきいけどこうだったのかな」と、妹は本に目を落としながらぽつんと呟いた。「春、」―――俺は妹の名前を呼んだ。「おっぱいがおっきくなってきたのか?」「うん。でもすごく痛くてなかなか眠れないの。」「それはだいぶ酷いな。ちょっと待ってて、どこかに軟膏があったはずだから取ってくる、」と、そうして俺は軟膏を取りに行った。「これを塗れば少しはましになると思う。お風呂上がりとか寝る前にちょっと手につけて練り込むように塗るんだ。ちょうど今日はもう寝る時間だから早速お母さんに塗ってもらいな。話を聞いてもらうついでに」と、軟膏を妹に手渡そうとした。妹は受け取ろうとしなかった。「今日はお兄ちゃんに塗ってもらいたい、」―――そう言って服を捲くり上げる。身に纏うていた寝間着一枚が取り払われ、彼女の胸元が顕になる。俺は息を呑んだ��妹の胸は本当に膨らんでいた。「変じゃない?」心配そうにそう尋ねてくる。「変じゃないよ、綺麗だよ。さあ、もう少し捲くってごらん、塗ってあげるから、」と軟膏を手に練り込んで、俺は妹のおっぱいに触れた。暖かかった。俺は必死に冷静さを保って塗った。静かなものだった。俺も妹も固く口を閉ざしていた。妹はさらにじっと目を瞑っていた。「いいかい? 今日は塗ってあげたけど、今後は自分ひとりで塗るか、お母さんに塗ってもらうんだよ」「うん、ありがとうお兄ちゃん。少し楽になったような気がする。」「よしよし、じゃあ今日はもうおやすみ。友達と遊び回って疲れたろ」と、促したけれども彼女は不服そうに居住まいを崩さずにいる。「今日はお兄ちゃんと一緒に寝てもいい?」―――そう言ったのはちょっとしてからだった。「いいよ、おいで。少し暑いかもしれないけど、それでいいなら、………。」俺はこの時、あまりにも心配そうな顔をしている妹を放ってはおけなかった。そして聞いた。胸の痛みのこと、胸の成長のこと、不安のこと、誰かに聞いてほしかったこと。いつしか寝入ってしまったその背を擦りながら、眠くなるまでそれらのことを考え続けた。「春、―――お兄ちゃんはいつでも春の傍にいるから、甘えたくなったら甘えてもいいんだよ。これくらいだったらいつでもしてあげるから、」と気がつけば呟いていた。そっと顔を覗き込むと、ちょっと微笑まれたような気がした。明くる日、夜になると先日同様妹は俺に軟膏を塗るようにねだってきた。その明くる日も、またその明くる日もねだってきた。けれども、お盆が終わる頃にはその役は母親に取って代わられた。さすがに誰が見ても妹の胸元には小学生離れした膨らみが出来ていた。母親は妹を連れて下着を買いに行った。E カップもあったということを聞いたのは、その夜いつもの様に妹が本を片手に俺の部屋にやってきた時のことだった。「そんなに大きいの?」と彼女は俺のベッドに寝そべりながら聞いてきた。「ああ、俺の友達でも何人かしかいないんじゃないかな。春はお母さんのを見慣れてるからそうは思わないかもしれないけど、もう十分大きい方だよ。」「そっかぁ。でもやっぱり自分だとわかんないなぁ。お兄ちゃんは大きいと思ってる?」「それは、………まぁ、もちろん思ってるよ。」「お兄ちゃんはおっきい方��好き?」「もちろんす、………こら、お兄ちゃんをからかうでない」「えへへ、ごめんなさい。」妹はいたずらっぽく笑いながら言った。それから二週間弱という時が経った。妹の胸は日を経るごとに大きくなって、異常を感じた両親に病院に連れられた頃には、寝間着のボタンが留められないくらいになっていた。L カップだと母親は医者に言った。「胸に痛みは感じますか。」妹は黙って頷いた。「どれくらいありますか。我慢できないくらいですか。」これにも黙って頷いた。普段ならばそつなく受け答えをするのだが、胸が膨らみ始めた頃から彼女は酷く引っ込み思案になっていた。「少し酷いようです。昼間はそうでもないんですが、それでもやっぱり痛みはずっと感じているようで、胸元を押さえてじっとしていることがよくあります。」俺は代わりに口を開いて言った。「昨日も寝ている最中にうなされていましたし、肌着が触れるのも辛そうです。」「まあ、それは、―――」と、医者であるおばあさんは優しい笑みをこぼした。「それは辛かったでしょう。よく今まで我慢したね。」「はい、………。」「お薬を出してあげるからね、きっと楽になるよ。」「あ、ありがとうございます。」かすかな声で言った妹は、ここでようやく安心した顔を見せた。診察はそれから30分ほどで終わった。両親が結果を聞いている間、俺はあの小さな肩を抱いてやりながら静かに待った。結果は言うほど悪くはなかった。医者にも専門外過ぎて分からないことが稍々あるものの、妹の体は健康そのものだった。俺はひとまず胸をなでおろした。巨乳化の影響が今後どのような形で現れるにもせよ、健康であるならそれに越したことはない。俺はただそう思った。その日も妹は俺の部屋にやって来て、ベッドの上に寝転がりながら本を読んだ。「お兄ちゃんは魔法使いだったら、ふくろうと猫とカエルのうちどれを飼う? 私はふくろうがいいなぁ、………白くてふわふわな子にお兄ちゃんからのお手紙を届けてもらいたい。」―――そう云った時の妹の顔は、本当にそういう世界が広がっているかのようにキラキラとしていた。
実際、妹はその魔法使いの話題、―――はっきりと言ってしまうが、ハリー・ポッターを話題にする時はいつもそんな表情をした。彼女はあの世界に強く憧れていた。きっとこの世のどこかには魔法の世界があって、自分にも手紙が来るかもしれないと思っていた。毎夜持ってくる本は松岡訳のハリー・ポッターだった。どんなに虫の居所が悪くなっても、それさえ話題に出せば立ちどころに機嫌が良くなった。この夜もそうであった。妹は次の日の始業式に言いようのない不安を感じていた。彼女は自分の胸がクラスメイトたちにどう見られるのか、どういう反応をされるのか怖かった。それに彼女は私服で学校へ向かわねばならなかった。胸が制服に入らなかったのである。「どうにかならないの」と言ったが、どうにもならなかった。「行ってきます。」翌日、出来るだけ地味な服に身を包んだ妹は玄関先でぺこっとお辞儀をした。また一段と大きくなってしまった胸は、この時M カップあった。俺は「胸は大丈夫なのか」と聞いた。妹は「うん、お薬塗ったから今は平気」と答えた。寂しそうな顔だった。途中まで見送りに行こうと草履を引っ掛けたけれども、首を横に振られた。「お兄ちゃん、行ってきます、」―――そう言って妹は玄関から出ていった。俺はこの時どうなることかと思った、が、お昼ごろになって帰ってきた彼女は、行きよりはずっといい顔で家に入ってきた。「おかえり、春。学校はどんなだった?」俺はホッとして聞いた。「えっとね、大丈夫だったよ。みんなすっごく驚いてたけど、ちょっと見られただけであんまり。………あ、この制服はね、行ったら先生が貸してくれたから保健室で着替えたの。」言われて彼女が制服を着ていることに気がついた。袖も裾も余っているけれども、胸元だけはきつそうだった。「そうだったのか。貸してくれてよかったな。」「うん、でもちょっとぶかぶかだから変な感じがして気持ち悪い。………」「春は昔から小さい方だからなぁ。まぁとにかくお入り。一緒にお昼ごはん食べよう」「うん!」―――妹は元気よく答えた。それから彼女は今日のことについて楽しそうに喋った。俺は安心した。何となく、これからまたのんびりとした日が始まるように思った。けれども違った。彼女の胸はそんな俺の思いなどお構いなしで大きくなり続けた。薬を塗らなければ痛みでブラジャーすら着けられない日が続き、始業式の日には90センチ台だったバストは、次の週には100センチを超え、次の次の週には110センチを超え、そのさらに次の週には120センチを超えた。V カップ、というのが彼女の下着のサイズだった。「ブ、V カップ?!」母親からそれを聞いた時、俺は思わず聞き返した。「春の胸はそんな大きいのか、………。」「そう、だからあの子に合う下着なんて、どこのお店にも置いてないのよ。」母親は深刻な表情をして言った。妹は、胸が大きすぎて自分が着けるべき下着が無かった。彼女は普通の女性で言うところのO カップのブラジャーを着けて居たにも関わらず、胸が締め付けられて苦しいと訴えていた。俺は時々彼女の無防備な姿を見た。少なくともブラは着けておかなければいけないと思った。あの姿を友達に見られでもしたらと一人心配した。「買うとなると、後は海外のものすごく大きいブラジャーしかなくってね、………。」―――母親はそう言った。果たして妹は、翌々日に初めての海外製のブラをつけることになった。母親が言った通りものすごく大きいブラジャーだった。そればかりでなく、分厚かった。どこもかしこも肉厚で重みがあり、肩の部分にはクッションのようなものが誂えてあった。ホックも四段あって、これを妹が着けると思うと少し可哀想な感じがした。でも、妹は文句も何も言わずにホックを留めて制服を着た。「行ってきます。」と言う声はいつもどおり明るかった。彼女が明るかったのは、そのわずか二日後に行われる運動会を楽しみにしていたからであった。けれども当日、妹は開会式と閉会式に姿を見せただけだけで、後は自分のクラスのテントの下に小さくなって、クラスメイトが走ったり踊ったりするところを見ているだけだった。妹の胸はトラブルの原因になりかねない、として学校は急遽彼女に自粛を要請したのである。のみならず、運動会の直前で不審者情報が寄せられたために、妹はタオルまでかけられていたのであった。俺は耐え切れなかった。2、3の競技が終わるとすぐに妹のところに行った。「先生、久しぶりの母校を見学させてもらえませんか。」「宮沢くんか。昔のように窓を割らなければ別にいいが、くれぐれも物だけは壊さないように。」「ありがとうございます。もちろんです。―――小春、一緒に行こう。」「えっ? う、うん、―――。」先生は何も言わなかった。結局俺たちは校内を散策するのにも飽きると、閉会式まで黒板に落書きをして遊んだ。妹は星やふくろうの絵を描いたりした。テントの下で居た時よりもずっと楽しそうな顔で、………。そしてその夜のことだった。「お兄ちゃん、入ってもいい、………?」彼女にしては少し遅い9時過ぎに、妹は部屋にやって来た。「春か、………おいで。」「お勉強中だった?」「大丈夫、ちょうど今キリが良いところまで終わったから。」「ほんとに?」「まぁ嘘だけど、遠慮せずに入っておいで。」「ごめんね、おじゃまします。」そう言って入ってきた妹を見て、俺は少なからず狼狽えた。彼女がいつもハリー・ポッターの松岡訳を持ってくることは言った。けれどもその日は本ではなく、いつか病院で処方された塗り薬が携えられていたのであった。「お兄ちゃんにお薬を塗ってほしいの。」………そう彼女は言った。「………鍵をかけてこっちにおいで。」俺は読みかけの本を閉じた。カチリという音はすぐに聞こえてきた。大人しく従うということ、妹は理解してこの部屋にやって来たのである。目の前に立った彼女を、俺は見つめた。「服を脱いでごらん。」妹は小さく頷く。裾に手をかけ、ゆっくりと寝間着を脱いでいく。―――「ブラジャー、だいぶきつくなってきたな。」「だって、もうY カップもあるんだもん。ブラなんてもう外国にだって無いかも、………あっ!」「どうした?」「ホックが、………。」「お兄ちゃんが外してあげる。」と、俺は背中に腕を回して外してあげた。ホックが外れると、ブラジャーはすぐに彼女の足元に落ちた。あのY カップだと言った妹のおっぱいが目の前に現れる。「お兄ちゃん、どう? 私のおっぱい、こんなに大きくなっちゃった。」「すごいな、春の顔が小さく見える。」「お兄ちゃんの顔も小さく見えるよ。倍くらい大きいかも。」「さすがにそんなにはないだろ。触ってもいいか?」「どうぞ。―――」俺がおっぱいに触れた時、妹はビクッと体を震わせた。だが嫌がっている様子はなかった。びっくりしただけのようだった。そして、もっと触って欲しそうにもたれ掛かってきた。「お兄ちゃん、私、―――。」その後、俺は妹の胸に薬を塗ってから今日の出来事を日記にしたためた。もちろん、先程のことについては書いてはいない。俺が日記帳を閉じた時、時刻は既に12時を過ぎていた。妹は静かに眠っていた。嘘のように可愛いかった。こんなに小さな体をしていたとは思わなかった。「ごめんな、春は痛かったろう。明日はゆっくりしてな。」俺は明かりを消して妹の隣に寝た。翌日、学校から帰ってくると机の上に一通の手紙があった。内容は俺への感謝の気持ち、友達のこと先生のこと、自分の胸のこと、そして運動会への悔しさと、―――11月にあるマラソン大会では絶対に走りたいという思い。それらが妹の綺麗な字で綴られていた。「お兄ちゃん、いつも私のおっぱいを心配してくれてありがとう。とってもうれしいです。これからもよろしくお願いします。小春より。」俺はマラソン大会に少しく不安を感じながら、同じように返信を手紙に書いた。そしていつか買っておいたふくろうのぬいぐるみと共に、妹の机の上に置いた。
妹がマラソン大会で走りたいことは、俺も予想していたことで��った。元々妹は体を動かすのが好きな子だ。小さい時は二人で家中を駆け回ってよく怒られたし、毎年夏に祖父母の家に行くと近くにある川で遊んだ。胸が膨らみだした時も、毎日のように友達と一緒にプールに行ったり、公園で遊んだりしていた。だから妹がマラソン大会で走りたいと思うのは当然のことだった。しかし彼女にも分かっていたはずである。もう自分があまり走ったり飛び跳ねたり出来ないということ、―――あの夜俺が本当に驚いたのは彼女の胸の大きさではなかった、彼女の胸の重みだった。妹はその頃から、胸の重みを軽くするような姿勢を知らず識らず取った。例えば机に向かう時には胸をその上に乗せた。階段を上り下りする時には胸を抑えて慎重に進んだ。本を読む��にはクッションを抱くように胸をお腹に抱えた。彼女は、その手の胸が重いという仕草は全部した。10月も下旬になる頃になると、妹のそういった仕草はよりあからさまになった。彼女は立つと必ず柱を背にして、それにもたれた。そして、柱がなければ俺の背にもたれかかってきた。胸の重さは、彼女の体に相当の負担を掛けているに違いなかった。俺は聞いた。「春、体の方は大丈夫なのか? ちょっと本当のことを言って」―――この問いに対する彼女の答えは、俺の予想を少し超えていた。「あのね、実は首と肩がすごく痛いのはずっとなの、………。それに最近は腰も痛くなってて長く立ってられないし、ほんとうは歩くのもつらい、………。」妹はこれを言い終えると俯いて鼻をすすった。俺は少し唖然とした。「歩くのもなのか。」「うん、………あ、でも全然歩けないってことはないからね、胸が揺れちゃうってだけで、………。」「やっぱり大変だよな。階段とかもゆっくり進んでるし。」「あ、あれは揺れるのもあるけど、下が見えないから、………。」と、少しの間沈黙が訪れた。やがて俺は少し真剣に彼女の名を呼んだ。「―――春。」「な、何、お兄ちゃん?」「………少し横になろうか。マッサージしてあげる。」「えっ? う、うん、分かった。」―――俺はあの時、妹の感じている苦痛を甘く見ていたのであった。成長が止まらない胸による身体的な制約、それは妹のかかっている病気の特徴的な障害の一つだった。俺はいつか医者から聞いたことがある。この病気が原因で胸が大きくなりすぎ、好きだった部活を辞めてしまった子が居たと。女の子はごく普通の中学生だった。昔から体を動かすことが好きで、部活はバスケットボール部に所属、来季からはキャプテンを務めることになっていた。しかし女の子は胸が大きかった。来診時、彼女の胸はT カップかU カップ相当の大きさであった。女の子は言う。「胸が大きくて、最近はバスケもあんまり出来ません。揺れると痛いので、………。体育の時間も胸を抑えて走ってます。」彼女は迷っていた。胸が大きいということは、彼女にとっては普通なことであった。小学生の頃には既にH カップあったし、中学を一年経る頃にはP カップのブラがきついくらいになっていた。胸を口実にして部活を辞めていいのだろうか、―――女の子には何でも無い悩みのように思えた。が、初診から約半年後、結局女の子は部活を辞めた。胸が大きくなりすぎて、歩くのも難しくなってしまったのである。再び医者に見えた時、女の子はこの決断を涙ながらに語った。彼女は自身の胸が引き起こした結末を、受け入れて尚悔しいと感じているのであった。俺は、この話を思い出すたびにあの日の妹を思う。あの日、俺に胸の重みを打ち明けた時の彼女の抱えていた苦しみは、この女の子と同じものだった。彼女は自分の胸が大きくなりすぎていることに気が付きながらも、どうしてもマラソン大会が諦めきれなかった。彼女は知っていたのだ。あの日、妹はバストを測って泣いていた。そして泣きながら服に袖を通していた。刻一刻自由に動けなくなっていく自分の体を、彼女はどう思っていたのだろう? わずか11歳の少女には、病気で異常に大きくなってしまった自身の胸が、どれほど重く感じられていたであろう? 俺はマッサージを通して、彼女の肩の荷を下ろしてあげたかった。塞ぎがちになっていた彼女の、傍について居てあげたかった。「―――春?」と、俺は、背中を圧しながら彼女を呼んだ。彼女は眠そうに答えた。「な、なに、お兄ちゃん、………?」妹は眠そうに答えた。「ああ、いや、なんでも。髪、切ったんだなって。」「うん、………今日お母さんが切ってくれたの。もう、理容室なんて行けないから、………。似合ってる?」「似合ってるよ。俺の好きな髪型だ。綺麗だね。」俺がそう褒めると、妹は嬉しそうに身を震わせた。「そっか、お兄ちゃんはこういうのが好きなんだ、」と、静かに目を瞑る。俺は、マッサージの手を止めた。「春。」「………ん、なに?」「やっぱり、マラソン大会は諦めきれないか。」「………うん。」と、妹はかすかに頷く。「そうか、………なら何も言うことはない、頑張るんだよ。たぶん、おっぱい、ものすごく揺れて大変だろうけど、ゆっくり、春は春のペースでね、俺も応援に行くからね、だから、………。」「ちょ、ちょっと、お兄ちゃんがなんで泣いてるの、………。」「ごめん、今だけは、春のおっぱいに顔を埋めさせてくれ、………ありがとう。」俺は、そのまま妹の乳枕で寝てしまったようだった。週末、妹は病院で胸の重さを測ってもらった。妹の胸は看護師の手によって医療用の大きな秤に乗せられ、片方ずつ正確に測定された。結果、妹の胸は右が7.6キロ、左が7.7キロだった。俺と妹は言葉を失った。が、しかし、彼女の胸を取り扱った看護師は淡々と作業をしていた。「まだ乳房は成長の初期段階にあります、」―――医者は淡白に言った。「しかし15キロ以上ありますから、出来る限り揺らさないように気をつけてください。飛んだり走ったりは厳禁です。」「やっぱり、走るのはやめておいた方が良いですか。」「ええ、ダメです。胸を痛めますから。」「………そうですか。」―――やはり言われてしまったかと、俺は思った。「お兄ちゃん、私やっぱり走りたい。少しだけでもいいから走りたい。」その帰り道、玄関前で夕日を背に彼女は言った。「ああ、でもゆっくり走るんだよ。いいね?」と、そう言って俺は彼女と指切りをした。
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#リハビリ|入力と出力の間(1)
回復期リハビリテーション専門病院に転院する際に利用した医療タクシー、正確には介護タクシーというらしい。車体には車椅子のまま乗降できるリフトが付いていて、運転手さんにはヘルパー2級など介護福祉関連の資格が必要という。
予約した時刻には運転手さんが病室まで来てくれ、転院用の荷物と一緒にタクシーに車椅子ごと運んでくれた。同一地区内での移動だったので、乗り降りを含めて移動の所要時間は40分程度。移動中もグラグラしないよう車内には車椅子をしっかり固定する装置があり、付き添ってくれた母ともども「世の中には、こんなタクシーもあるんだねえ」と感心した。運転手さんは転院のための移動に慣れているのか、テキパキと看護士さんと連携してくれたので、午前中の退院手続きでヘトヘトになっていたわたしには、とても有り難かった。
脳梗塞や脳出血などによる脳血管障害の回復段階は、急性期、回復期、維持期(生活期、慢性期ともいう)の三つに分けられる。急性期は病気になった直後から二週間程度の病状不安定な時期、回復期は病状が安定に向かいリハビリなどで機能の回復を目指す時期(急性期後の3〜6ヶ月程度)、維持期は機能障害の症状が安定し生活に戻ってからの時期を指すという。わたしの場合は、出血原因が分からず緊急手術まで二週間近く検査などが続いたため、急性期から回復期に移行するまでに約1ヶ月を要し、回復期の病院では約4ヶ月を過ごすことになった。
さて、その回復期リハビリテーション専門病院。ここは急性期入院中に医療ソーシャルワーカーの方が勧めてくれた病院の一つで、比較的新しい施設である。「入院前にはぜひとも家族に下見をしてもらうように」というアドバイスがあり、平日昼間は動きづらい連れ合いに代わって、高齢の両親が下見をしてくれた場所でもある。80歳を越えた父と80歳手前の母が、脳出血で倒れた50代の娘のリハビリ病院の下見をする。なんとも切ない状況である。
救いは、父母も、連れ合いも、好奇心旺盛で明るいこと。普段は出歩くのを億劫がっている父も、リハビリ病院の下見には張り切って出かけてくれ、「新しくてキラキラした病院だぞ」と楽しそうに報告してくれた。テレビでミスター・ジャイアンツこと長嶋茂雄氏のリハビリ奮闘ぶりが報じられたこともあって、リハビリ医療が長足の進歩を遂げていることに大いに期待している様子だった。
順番でいえば、娘のわたしが父母の面倒を見るべきところ。この逆転した状況をなんとかしなければ! 医療ソーシャルワーカーの方や看護士さんが「あそこのリハビリはハードでスパルタ式だと有名なんですよ」、「患者さんたちの間では『ブートキャンプ並み』だという噂ですよ」と評するのを聞いて、「願ったり叶ったり」と意気軒昂だった、はずなのだが。転院当日は、とにかくもう疲労がピークに達していて、到着時には車椅子に座って頭を起こしているのもやっと、という状態だった。
しかし、そこはスパルタ式のリハビリ専門病院。入院手続きを終えて病室に到着するやいなや「さあ、今からリハやりますよ!」と声がかかる。ええっ。ホントに「今」から? 思わず「今日はちょっと勘弁してください」と逃げを打つ。すると、キリッとした表情のポニーテールの美人さんが、「そうです! 今からやりましょう!」と気合たっぷりにつり上がり気味の大きな瞳で視線を合わせてくる。竹刀を持ったら美少女剣士○○とでも呼びたくなるような凛々しさだ(ここでは剣士先生と呼ぶことにしよう)。「怠けようったって、そうはさせないぞ」と言わんばかり。彼女が、この回復期リハビリ病院でわたしの理学療法の責任者となる小柄で華奢だが頼もしい理学療法士の先生だった。
さて、(自分で言うのもなんだが)この手のことでは滅多に弱音を吐かないわたしがリハビリ開始に逃げを打つのを見た母。「今日は入退院の手続きで疲れ切ってしまって、体調が悪いみたいなんです」と助け船を出してくれた。剣士先生は「本当に具合が悪いのか?」と疑いの目を向けつつ、おもむろに血圧計を取り出した。測ってみると、上が80に届かず下が40程度。日頃から低血圧(60-85程度)ではあるのだが、この数値には我ながら驚いた。急性期で処方されていた血圧の薬を飲んでいたせいだろう。経験したことのない、あの朦朧とするような倦怠感は、この低血圧のせいで脳に血液が行き渡らない脳貧血の症状だったのかもしれない。この日は、頭を起こして座っている時間も、入院以来最長になっていたはずだ。
剣士先生もこの血圧の低さには驚いて、「これはちょっと低すぎますね。リハビリは明日からにしましょう」と表情を和らげ、譲歩してくれた。その言葉に心底ほっとしつつ、「これが噂のブートキャンプか!」と、鬼軍曹(と言っても見た目は可愛い美少女剣士なのだが)を前にした新兵の気分で情けなく天を仰いだのだった。
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浜崎あゆみが好き
以前あゆがすき、ということをtumblrに書いたのですが、初期作品からちゃんと聞いたことがなかったので、遡って全て聞いたところ、結果的に100倍好きになりました。 そして以前は作家の長尾氏が好だったのですが、今はあゆ本人が好き。 ということを以下延々と書いていきます。 最近、両親から、行きつけの美容師まで、相手を選ばず1回はあゆの話してて、別に食いつきが良かった試しがないので、この話を誰かと共有する意味が皆無なのは十二分に承知してるのですが、、好きすぎるので書きます。 まず、あゆが凄い前提で話を進めたいので、以下にwikiの実績をコピペしました。
あゆが数々の記録を打ち立てているアーティストだとわかります。 具体的になにが凄いか、何が好きかを書きます。
▼第1章 あゆのスピード
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2nd Single「YOU」(1998.06.20) 歌唱94s~
デビュー当初は、激しさや勢いはなくゆったりした曲調で、本人のトークもまじでふわっふわしている。 この曲調は主に、初期の1・2・4作品を担当した星野靖彦氏の色だと思う。松浦Pによるとデビュー時点で4枚目まで既に完成していたらしく、常に街中であゆの露出を絶やさないようにするためだという。 実際に、作品���発売日を一覧にしたのでA列の前作リリースとの日数間隔に注目いただきたい。
90年代は2ヶ月に1枚のペースで曲を出し続けていて、00年代は月1ペースであることも多々ある。かつここにツアーや���露出が乗ってくる中での制作。制作スピードが異常にハイペース。
しかも、なんでもいいから曲を出しているわけではなく、初期からシングル曲は全てが秀逸な名曲だと思っている。全くの主観なので(※)各自ご判断いただきたいが、今なお多くの人に聞かれ歌われる曲を、1・2ヶ月に1枚ペースで出し続けている人を私は見たことがない。 ※参考までに、作曲家の森元康介氏(hitomi他提供)の2000年11月の日記を添付する。彼は下積み時代にブログで何度かあゆやDoAsの長尾楽曲に言及していて、以下エントリーでは「長尾大は書いた曲数に対して自分が良いと感じた確率がとにかく高い。 マンネリも感じさせない。」と記載している。 http://bittersweettokyo.livedoor.blog/archives/5089447.html この長尾大氏に至っては、10thでリード4曲を一気に提供していて、当時業界異例といわれる4曲A面(かつ全てあゆ出演のタイアップ付き)となった。リリースに際して出演した各歌番組では、4曲別々の曲を歌っている。 もはやシングルカットの発売が間に合っていないように見える。曲名「too late」じゃないわ。制作ペースが早い。
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10th Single「A」収録2曲目「too late」(1999.08.16.)
なぜ これができたかについて、上表EF列目の通り作曲・編曲を分け複数体制で、複数の天才がメロ+コードの骨格の制作(作曲)のみに時間を使えたからではないかと思う。 この要因を分解すると、 ①E列に頻出している長尾大、菊池一仁、星野靖彦と会社が作家契約ができていることと、 ②その中であゆに合う曲作りに上記3名を引っ張ってこれている(松浦P) ことがすごい。 ①については、長尾氏はデモテープといわれているが、どうやって他社でなくここに集められたのかはわからない。 ②については、憶測だが松浦Pがファウンダーであるのが効いているのではないかと思う。 話がそれるが、この頃いくつか過去作の続編を見て、好きだから応援したいが、前作の方が良かったと思うことが私はある。 予算は過去作より増えてそうなのに、委員会等でどんな意思決定が行われたらこのストーリーになるのかと思うこともある。そういう時は共通してシナリオとキャラから「渋さ」が失われていると感じる。 それは単純に私が”時代”の感覚に置いていかれてしまい、良さがわかってないからかとも思っているが、別業界の友人と話したとき言われたのが「対象年齢が下がっている感じはわかる」「周りでも受け手の文化レベルを信用してなかったり(韓国等と違い)引き上げる気もないと感じることはある」という意見だった。つまりマーケットインの風潮が過去より強いということかなと思う。 会社の性質上、普通は企画を通すためマーケットイン的な企画の調整や予算調整が必要な中、松浦Pはファウンダーで、かつ非上場企業だったから、リソースをどう割くかの意思決定を、直感に基づいて邪魔されず(されても強引に)決定できブロックバスターでいけたのではと思う。 ▼第二章 あゆの詩が好き このメロに詩をのせて、とデモを渡されたとして私はあゆより良い詩がのせられない。 実際やったけど無理だった。
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8th Single「TO BE」(1999.05.13.)
1st Album収録「A song for xx 」 居場所がなかった 見つからなかった 未来には期待できるのか分からずに 何が好きかというと、ありきたりだが、恋する少女が素直に思ったことを書いた感じがするから好き。そして この「素直」とは、思春期に部屋にこもって作編曲の試行錯誤をしていないこと、なのではないかと思う。 例えば、自身で作編曲ができる林檎女史や、宇多田照實氏の元で英才教育を受けた宇多田ヒカル氏の場合、詩のスキルもそうだけど、大元のスタンスが洗練された"アーティスト"になるの���はなかろうか。(大好き前提で性質の違いとして) 孤独を歌おうとすると、前出の歌手達はスキルによる自信や承認の上での天才の孤独にならないだろうか。これに対しあゆは「何もできないといわれてきた」(らしい)中での孤独になる。 孤独というテーマに限らず、全ての表現にスタンスが影響するのではないか。その人から出る全てが無意識に、隙のない、特別な表現になっているというか。 長尾や菊池の作曲能力は試行錯誤の時間がなければぱっとは得られないと思う。そして仮にそんな凄い能力が得られた場合、既にスタンスは天才のそれに変化しているのではないか。この意味でも松浦Pの敷いたチームあゆの分業体制は結果的に機能している。
でも素直とかスキルとか関係なく好きだわ結局。今いってたこと全部どうでもいいことな気がする。すごく良い詩だと思う。
上に貼ったTO BEでは「付き合っている人がいます!」と言わんばかりにあゆが無邪気に右手薬指に指輪をはめ、目をキラキラさせてラブソングを歌っているように見える。 商業的な大成功を収める中、あなたが好きと歌っている。
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17th Single「SURREAL」(2000.9.23.)
▼第三章 花のように儚いのなら 放送中のドラマMでもテーマになっている通り、あゆは2000年頃に破局し、その後2003年11月の松浦氏の結婚で、この恋は完全に終焉を迎える。 破局直後のappearsのライブはあゆファンには有名だ。 でも2003年はあゆのキャリアにとっては序盤でしかなく、松浦Pが離れた後も一部の作編曲家が入れ替わりつつ2016年まで名曲を発表し続ける。 キャリア最初期の5th時点でいずれ衰退することを予感する詩を書き始め、デビュー1年で早くもランキング1位を取り、その後ずっと1位でなければならず、社の4割の売り上げを背負い、過密スケジュール等で左耳の聴力を完全に失い、でも1位を取り続けて多くの記録を立てている。 それが幸せかはわからないし、スケジュールのスピード感はやりすぎだと思うけど。(昨年末には出産があった、心から祝福したい。) 初期も今も、叩かれて揶揄される理由がめっちゃわかる。他アーティストと比べても本当にマイペースで隙だらけだし。でも好き。 あゆ、松浦氏、長尾氏���菊池氏、星野氏、あなたたちがまじですごいのはわかった。じゃあどうするのということだよね。 ということで、書きたいことをひたすら書いたが、最後はあゆが初めて日本レコード大賞をとってまじ泣きしている動画で締めたいと思います。 本当に大切なもの以外 全て 捨ててしまえたらいいのにね
24th Single「 Dearest」( 2001.12.31.)
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06090046
あるところに、それはそれは醜い姫がおりました。顔には幾つもの爛れた火傷の痕があり、目や耳は聞こえていましたが、人間が一目見ればバケモノ!と声を上げ逃げてしまいそうな、そんな顔でした。醜い姫は国の外れ、森の中で、真っ黒な面を被った魔術師の男と二人、暮らしていました。
姫は、街に住むことは出来ません。危ない場所だから行けない、と男に言われ、姫は素直に森の中、何もない狭い小屋で、野生の動物や花と戯れながら、日々を過ごしていました。
姫と男が住む国は、気弱な王と、それはそれは美しい王女が納めている国でした。元は普通の国だったその場所は、王女によって段々と変わっていきました。
彼女は王に成り代わって国の仕組みを変え、美しさこそが全てである、という法律をもとに、国を作り替えました。
美しの国、と呼ばれたその国は、6歳になった日、見た目の美しさで、社会的な地位が決められます。
その地位は、一生変わりません。見た目がとても美しくなって、上にのぼっていく人も稀にいましたが、皆、醜いものは醜いものに与えられた貧民街で泥水を必死に啜り、美しいものは美しい場所で美しい景色を見ながら、贅沢な暮らしをする、世界が光と影に真っ二つ。そんな国でした。
「相変わらず、あの国は醜いな。」
「あら、新聞を読んでいるの?」
「あぁ。天気が知りたくてね。もうじき雨季が来る。今日は林檎を見に行こうか。」
「やったぁ!行く行く!」
姫には、幼い頃の記憶がありませんでした。自分が誰から産まれ、なぜこんな顔になり、この一見不気味な男と暮らしているのか、全く分かりません。男に聞いても、「森で拾った。」としか言われなかった姫は、時々男が持って帰ってくる新聞や本、そしてさまざまな森の植物、動物を見ながら、色んな知識を付けました。
魔術師の男も、姫の前で面白い実験をしてみたり、野生動物を捕まえて捌いてみたり、常に好奇心を満たしてやろうと楽しいものをたくさん見せました。
姫は、側から見た自分の顔がとても醜く、国では酷い目に遭うことを知っていました。美しいものこそ全て、という価値観に染まりきった国の人間とは違い、姫の顔を気にせず、ただ何事もないように過ごしてくれる男は、姫にとって、かけがえのない人でした。
男は、姫と出会ってから一度も、仮面を外したことがありません。真っ黒なカラスのような嘴のついた仮面を被り、眼の部分も暗くてよく見えません。
でも、姫は、例え、その仮面の下を一度も見たことがなくても、男のことが大好きでした。
「魔術なんてものはね、本当は無いんだよ。全部、科学で説明ができるんだ。」
「科学?」
「そう。皆は知らないが、病気だとか、飢饉なんかも全て、科学で解決するんだよ。」
「それって素敵!よく分からない迷信とか、思い込みに縛られているなんて、馬鹿みたいよ。」
「君は賢いな。さ、早く眠ろう。明日は16歳の誕生日だろう?収穫をして、君の大好物を作ってあげよう。」
「本当!?楽しみ、早く寝なくっちゃ!」
その日の夜、男は、小屋の外の気配に気付いてゆっくりと起き上がりました。隣のベッドでは、気持ちよさそうに寝息を立てる姫がいます。
男がナイフを手に玄関を開け、人影目掛けてナイフを突きつけると、そこには、ガタイのいい男が一人立っていました。
「なんだ、アンタか。」
「物騒なお出迎えだな。久しぶり。」
「姫はもう寝てる。外で話そう。」
仮面を外した男が、訪ねてきた男からタバコを貰い、肺に深く煙を吸い込んで口からぼわり、と吐き出しました。夜の闇に、薄ら白い煙が燻り、溶けていきます。
「誕生日だから、様子を見に来たのか。」
「あぁ。あれから10年経ったんだな。」
「立派に育ったよ。昔から変わらず、綺麗な人だ。」
「...そう、だな。」
「用はそれだけか?」
「いや、これを、姫に。と思って。」
「...生花のブローチか。は、クリスマスローズを選ぶなんて、趣味が悪い。」
「そう責めないでくれ。俺はあの日からずっと、姫を忘れず想って生きてきたんだ。」
「まあ、そのおかげで今ここに姫がいるんだ。責めやしないよ。」
「じゃあ、俺はもう城に戻るよ。夜明け前には戻っておかないと。」
「待て、これ持ってけ。」
「...変わらないな、お前も。ありがとう。帰りがてら食べるよ。」
ガタイのいい男は、渡された包みを懐に入れ、後ろ手で手を振りながら夜の闇の中へ消えていきました。仮面の男は仮面とブローチを抱えたまま、満天の星が浮かぶ空をぼーっと眺めていました。星の光が瞬いて、時折地面へ落ちてきて、木に実った沢山の果実を照らしました。
姫は、美味しそうなパンの焼ける匂いで目が覚めました。溶けたバターと、蜂蜜とミルクの匂い。飛び起きてキッチンに行けば、エプロン姿の仮面の男が姫を抱きとめ、「おはよう。」と言いました。
「おはよう。今日の天気は?」
「快晴さ。魔法の力でね。」
「ふふ、昨日は夕焼けが綺麗だった。だから晴れたんでしょ?」
「バレてたか。さぁ、ペテン師特製の朝食ですよ。席について。」
「はぁい。」
「「いただきます。」」
姫は手に持ったカゴへ、もぎ取った林檎を一つ入れました。もう5個、6個ほど入ったそのカゴはずしりと重たく、姫の目にキラキラと輝く群青が写ります。
「今年も綺麗に実ったね!」
「あぁ、10年目ともなると安定するね。出来がいい。」
「はぁ、早くおじさんのアレが食べたいわ。」
「支度はしてあるよ。林檎を小屋へ運んでくれるかな。」
「はぁい!」
普通の林檎は火よりも濃くて、血のように赤いものだと、食べたことがなくとも本で読んで姫は知っていました。ただ、男の育てる林檎はどれも群青色。一眼見ただけではくさっている、と思わなくもない毒々しい色をしていました。でも、勿論毒などありません。姫は毎年、この林檎を、男の一番得意な料理で食べているからです。
「出来るまで眠っているかい?」
「ううん、見てたいの。だって今日は、私の誕生日だもの。」
「分かった���。」
しゃく、しゃりと大きめの角切りに切られた林檎。瑞々しいそれよりも、姫はたっぷりの砂糖で煮込まれて、飴色になった林檎の方がずっと美味しそうに見えるのです���そう、姫は男の作るアップルパイが、世界で一番好きでした。
「さ、あとは焼けるのを待つだけ。」
「この待っている時間、狂おしいほど愛おしいわ。」
「こちらへおいで。」
「...なぁに?」
彼らの住む国では、16歳の誕生日は特別なものとして扱われていました。社会的地位が決められてから10年。顔の美しい者たちがそれはそれは盛大に祝う誕生日として、どこかの祭りのように盛大に騒ぐのです。
男は、クローゼットの奥から、大きな箱を取り出しました。姫の目は期待にキラキラと輝いています。埃の被っていないその箱を開け、姫は、嬉しさのあまり悲鳴を上げました。
箱の中にあったのは、純白のウェディングドレスでした。姫が物語の中で何度も見た、幸せなお姫様が王子と結ばれて、そして祝福の中で着るドレス。シンプルで模様も飾りも何もない、上品なデザインでした。
つやつやした生地を恐る恐る触って、手のひら全体で触れて、頬擦りしてみました。気持ちが良いその絹に顔を埋めて、そして、仮面の男を見上げました。姫の目には涙が揺蕩って、今にも溢れそうに膨らんでいます。
「どうした?」
「私、こんな綺麗な服、着ていいのかな。」
「君に着て欲しくて、君のために作ったんだ。」
「でも、私、」
「出会った頃からずっと、君は美しい。生まれてきてくれたことを、祝福したいんだ。それに、私は魔法使いだよ。いくらでも夢を見させてあげられる。騙されたと思って、着てくれないかな。」
「っ、分かった、大好きよ、おじさん。」
男はカメラを取り出して、中にフィルムを入れました。庭に置いた白いテーブルとチェアー。そして、姫の大好きなハーブティーにアップルパイ。外で待つ男の前に、着替えた姫が現れました。
純白のドレスに身を包んだ姫は、男が思わず見惚れてしまうくらい、それはそれは美しい姿をしていました。男は嬉しそうな声色で姫へ色々指示をし、座らせてみたりしゃがませてみたり、色々なポーズで写真を撮りました。
姫は写真が嫌いでした。でも、今日くらいは、綺麗な服を着た姿くらいは、せめて首から下だけでも、思い出として撮っておきたい、そう思って、涙を拭いながらカメラに向かって笑い続けました。
お腹いっぱいアップルパイを食べた姫は、日が沈む頃にはすっかり眠りに落ちてしまいました。キッチンの机の上には、現像された写真たちが何枚も散らばっています。その写真に写る姫の顔には、爛れた痕も、傷も何もなく、まるで白雪のような肌に、真っ黒で艶めかしい黒髪、熟れた正しい林檎のように赤く色づいた小さな唇、まさしく姫と呼ぶにふさわしい可愛らしい娘が写っていました。
「10年も掛かったよ、ごめん。」
そしてその夜、森に火が放たれました。男は姫を抱え、森の奥、人知れず作っていた岩の洞窟に逃げました。真っ赤な炎が青い林檎の木を包んで、飲み込んでいきます。
姫は震える唇を噛み締めて、その光景をただ見ていました。
「私が、醜いから、森を焼かれたの?」
「違うよ。君は悪くない。」
「おじさんの林檎の木、沢山リンゴが実ってたのに、燃えてしまう。」
「大丈夫だよ。落ち着こう。ゆっくり3数えてごらん。」
「......さん、にぃ、いち、」
数を数え、男のかけた術によって眠った姫を、男はそっと洞窟の奥へと寝かせました。被っていた仮面を外し、彼女へと被せ、洞窟へも術をかけた男は燃え盛る木々を見ては笑い、火のついた木を四方に投げ、むしろ森に広がる火を手助けしました。
「燃えろ燃えろ。これでいい。はは、ははは!」
森は延々と燃え、舞い上がった青銀の灰が風に乗せられ舞い上がって、街の方へと流れていきました。
王女は爪を噛みながら、城の中で怒鳴り散らしていました。10年前に殺したはずの姫が、生きていると鏡に知らされたからでした。
王女はその日も日課を済ませるべく、鏡の間で鏡に話しかけていました。
「鏡よ鏡、この世で一番美しいのは?」
『......おぉ、なんということ、この世で一番美しいのは、貴方の娘、白雪姫です。』
「何言ってるのよ、あの子は10年前に死んだわ。」
『いえ、生きています。街の外れ、森の中で自由に暮らしています。』
「なぜ10年もわからなかったの!?」
『強い魔力を感じます。』
「まぁいい、ちょっと!」
そばにいた側近の、ガタイのいい家来を呼びつけた王女は、冷酷な顔で一言、言いました。
「夜の間に火を放ちなさい。」
「お、王女様...しかし、あの森は...」
「焼け野原になれば、醜い者たちに土地を与えて畑にでもすればいい。早く火を。燃やし尽くして更地にして、殺すのよ。」
「......仰せのままに、王女様。」
城に突然の来訪者があったのは、火をつけた次の日の朝でした。王女は、呼んでも誰の姿も見えない城の中を、カツカツと苛立った足音を鳴らしながら歩いていました。
そして自室に戻った王女の前に、全身が黒い男が現れたのです。
「おはようございます、王女様。」
王女は固まりました。その男の、口の端の裂けたような傷痕と、色の違う左右の瞳、そしてその卑しい笑顔、神聖な城になど絶対入れるはずもないアシンメトリーな醜い顔には、嫌と言うほど見覚えがあったからです。
「あぁ、やっぱ覚えてた?そりゃそうか、自分の子供殺させた相手忘れるほどバカじゃねえな、さすがに。」
「何をしにきた。」
「お礼を。」
王女のベッドへ勝手に腰掛け、タバコへ火をつけて吸い出す男。困惑したままの王女を見て、心底楽しそうな笑顔を浮かべた男が、謎解きを始める。
「まずは10年前のお礼。娘の美しさに嫉妬したアンタの目の前で娘の顔に薬品ぶっかけて、その後一旦解放した俺を襲って、死体奪って、こんなご褒美までくれて、どうもありがとう。」
にこにこと上機嫌に笑いながら、男は昔を思い出していました。
鏡によって娘の美しさを知らしめられた王女は、6歳になる頃、呪術師の男に顔が醜くなる呪いをかけさせ、そして失望のあまり娘が自ら命を絶った、と、そういうストーリーを作り上げていたのでした。
勿論手を下した男も、二度と街を歩けないよう顔を傷つけて、トドメを刺させたつもりでした。
「10年前、アンタが娘の死体だと思ったあれは、俺が術をかけた豚の死体だよ。」
「な、そんな...確かに、鏡は死んだと、」
「何のために俺みたいな呪術師がいると思う?アンタみたいな醜い人間の心を騙して、呪うためだよ。ははは。」
高笑いが止まらない男は、ゆっくり瞬きしながら王女に近付き、煙を吐きかける。
「なぁ、王女さんよ。引き連れてるお供はどうした?」
「!!!まさか、それも、お前が...?」
「くく、ははは、あはははは。お前ならあの森を焼くって、分かってたからなぁ。俺は。」
王女は慌てて自室の窓に駆け寄り、バルコニーに出て外を見下ろしました。城の外、普段は美しい者たちが仲睦まじく集っている広場が、夥しい数の倒れ込む人々で埋まっています。
「10年間ずっと呪い続けたんだ。人も、土地も、何もかも、終わり。もうこの国は死んだ。」
「嘘だ、そんなはずは...貴様!」
「足掻くなって。もう、あとアンタが死ぬだけだから。」
男が人差し指を王女に向け、そして、オッドアイを見開き、何か言葉を呟きました。ニヤリ、と歪められた口角が釣り上がり、耳まで繋がった痕が引き攣れました。
ふわり、と浮いた王女が恐怖を顔に浮かべ、そして、男の指の動きと一緒に左右に揺らされ絶叫が城に響きます。
「さようなら。世界で一番醜い、王女様。」
下を向いた人差し指に操られるまま、王女は地面に顔から落ちていきました。男がバルコニーから下を覗けば、恨みがましい顔で見上げている王女がいます。楽しくてしょうがない男は、王女目掛けてバルコニーに置かれていた鉢植えを全て落とし、そしてスッキリした面持ちで城を後にしました。
男の育てていた青い林檎は、呪いの林檎でした。摂取しても、灰を吸い込んでも、育った大地さえ猛毒になる恐ろしいものを、男は森いっぱいに広がるまで育てていたのです。
ただ、男と、そして姫だけは、守りの呪いをかけたアップルパイを食べ続けていたので、この世界でも無事に生きられる。そんな理不尽すら、男は厭わないほど、この国を、人を嫌い、呪っていたのです。
死体の転がる小綺麗な広場を、男が楽しそうにスキップしながらかけていきます。転がる死体の中には、かつて姫と男が逃げるのを手助けした、あのガタイのいい男の姿もありました。
洞窟で丸二日眠っていた姫が目覚めた時、目の前には本の中でしか見たことのない海が広がっていました。今までは緑に囲まれていた姫は、また違う世界の自由を手に入れたのです。
そばに座って姫を見ていた仮面の男は、いつもと変わらない「おはよう。」を姫へと伝え、そのつるりとした頬をなぞりました。
いつもと違う感触に姫が目を見開き、己の顔に触れ、あふれる涙とともに男に抱きつくまで、あと3秒。
めでたし、めでたし。
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