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『Don't Make Me Think』から学ぶ、WebのUXデザインにおける要点
2019/10/24更新
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『Don't Make Me Think(邦題:『Webユーザビリティの法則』)』は、HCI(ヒューマンコンピュータインタラクション)とユーザビリティの専門家であるSteve Krug氏による書籍であり、優れたユーザーエクスペリエンス(UX)を提供する方法についてUXデザイナー向けにシンプルかつ分かりやすく解説しています。 2000年に出版されて以来、UXの専門家にとっての定番の指南書となっています。
Steve Krug氏は『Don't Make Me Think』で、ユーザビリティ専門家の思考法を、一般向けに、簡潔かつ要点を押さえて解説しています。 2時間もかからず読み終えることが可能ですが、ユーザビリティの概念を全て網羅しており、UXの担当者を育成する目的で、初級者に学習させるのに適した内容です。
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『Don't Make Me Think』はUXとユーザビリティに関する最も人気のある書籍の1つであり、現在までに、およそ50万部が、20カ国語で出版されています。
Krug氏は続編も出版しており、『Rocket Surgery Made Easy」は、Webサイト、ソフトウェア、アプリ等の製品の使用性に関するユーザビリティテストの実践ガイドです。
『Don't Make Me Think』の考え方
筆者はKrug氏の著書を強く推奨します。関連分野の研究に半生を費やすことなく、驚くほど短時間で、ユーザビリティに関する基礎知識を習得することができます。ここからは、『Don't Make Me Think』から習得できる特筆すべき項目をいくつか紹介します。(既にお読みの方には復習となります)
ユーザビリティとは
ユーザビリティとは、製品が確実に機能し、ユーザーが苛立ちや煩わしさを感じることなく使えるものであるべき、というシンプルな考え方です。スプーンの使いやすさを例にすると分かりやすいでしょう。
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目的が明白であること
目に見える製品と同様に、アプリやWebページについても、見た瞬間に、その目的が理解できるものでなければなりません。
考えさせないこと
ユーザーは、悩みたい��は思っていません。サイトやアプリはクロスワードのような謎解きではなく、次に何をすべきかを、すぐに知りたいと思っています。考えなければならないようなサイトやアプリは、すぐに目的が達成できないため、ユーザーは他に行ってしまうでしょう。
時間を無駄にさせないこと
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ユーザーは時間を節約するためにインターネットに接続するので、時間を浪費してしまうようなサイトからはすぐに移動してしまいます。ユーザーが時間の浪費を好まないことに関しては、Googleもページランクの順位を決定する上で、ページ表示速度を考慮しています。
やり直しができること
「元に戻す」ボタンが機能していれば、間違っても大した問題にはなりません。「元に戻す」ボタンは現在インターネット上で最も使用されている機能です。ユーザーが迷子になったら、開始時点に戻れるようにしてあげてください。
習慣化させること
人は一度上手くいけば、続けて同じ物を使用する傾向があり、他に良い方法を探し求めることはまずありません。ユーザーが他の方法に魅かれないのではなく、使いやすい製品は、ユーザーを捕らえて離さないのです。
目的と直結すること
再び時間の節約の話題になりますが、ユーザーはインターネット上でくらだない寄り道をしたいとは思っておらず、単に目的を達成することだけを考えています。読者のサイトやアプリも目的と直結した内容になっているか確認してみてください。
検索できること
Webのアプリやサイトには検索機能が必要です。アプリやサイトを使用する上で��くのユーザーは検索機能に頼っています。検索機能が無ければ、それらのユーザーは他に行ってしまうでしょう。
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ユーザーは過去使用したサイトやアプリを覚えていて、過去の経験に基づいて必要なものや使い方を検索しようとします。そのため、サイトマップを大きく変更してしまうと、ユーザーがやり方を思い出すことができなくなるので、混乱してしまいます。
帰り道を示すこと
「ホーム」ボタンは、ユーザーにとっての最終避難口であり、完全に手立てがなくなってしまい、「元に戻す」ボタンも役に立たなくなったときには、「ホーム」ボタンをクリックします。それが分かりやすく、すぐに対応可能な方法であることを理解してください。
まとめ
『Don't Make Me Think』はユーザビリティのみではなく、UXデザイナーにとって必要な全てのシンプルな考え方と使用法の実践書で、Krug氏による秀逸な説明により容易に習得できます。ユーザビリティは、デザイラビリティ(魅力性)、アダプタビリティ(適合性)、そしてバリュー(価値)とともに、UXを構成する4つの主要な要素の1つであり、優れたアプリやWebサイトを構築する上で不可欠なものです。
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