#ステイホームの楽しみ方
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2022年7月15日 ☔️
小袋成彬のライブ当日は生憎の雨でこれでもかってくらい降っていたけれど何て事ない。彼は普段ロンドンを拠点に活動をしているので日本にくる機会があまり無い。渦中という事もあって、次いつ日本でライブをしてくれるか分からないから衝動に駆られて抽選に申し込む。伸びきった髪を切ってから恵比寿のリキッドルームへと向かうと会場限定EPは既に売切れていたが、物販には沢山の人が並んでいた。
開場と同時にスマホのカメラにシールが貼られていく。彼曰く「自分の音楽に没頭してほしい」とのこと。出来るだけ近くで楽しもうと進んでいくとDJブースには彼の姿と聞き覚えのある曲が流れている。いつしかラジオでも流してくれたMixだが、ステイホームが強いられる中でこの音楽にどれだけ救われたことか。
彼を知ったのは2018年か。Apple Musicで「分離派の夏」がリリースされた頃、包み込むような優しい声色と音域の広さに一瞬で心酔したのを覚えている。当時は小袋成彬をよく知らなかったけれど、歌以外の技術もかなりのもので、彼が綴る文学的な詩や生み出すリズムが好きだと率直に感じた。彼がこれまでに経験してきた事や思想、どれだけたくさんの音楽を見て聴いて表現してきたかという生きた軌跡をわかる程に世界観に取り込まれた。
Liveではセトリを作るために曲しっかり控えておいた。プレイリストを作ったので聴きたい方はぜひ💿GaiaとButterをみんなで歌えたの気持ちが良かったなあ。どれも本当に思い入れのある曲たち。
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リリース
3/18
昨日、配信だけではあるけど、ank2年ぶりの新譜をリリースしました。 いつもCDでリリースした時にはセルフライナーを歌詞カードにかいているのだけど、今回はそれができないのでここにかきます。こんな日記を見てくれている人へのささやかな感謝です。(歌詞カードにかくものより、推敲もしないし、結構個人的な感じになってしまうかもしれません...!) 長いです!ヒマなとき読んでください!
1.かわいいおれたち
自分に宛てた手紙、というか、こ��からの人生生きていくうえで、迷ったりした時に帰って来ることのできる考えが、最近ようやくこれだ!って感じでまとまったので、曲にした。 なんのために生きているんだろう。生きるって色々あるけど、働くこと、音楽を聴くこと、うまいもん食うこと、友達と遊ぶこと。その他諸々。 それらはなんのため?楽しく生きるため?じゃあ、なんのために楽しく生きるんだろう。だって、楽しいってその時だけだし、感覚も人によるし、死んじゃったら覚えてないもん。意味ないのかなあ。
他の人の役に立ったり、何か後世に残る言葉やアイデア、仕事や曲を残すため?うーん。じゃあ、どんなに世の中に知れ渡ったことでも、それを知らない人にとっては意味ないのかなあ。自分が楽しかったことも、誰かに知られていなかったり、自分が死んだ後残ってないと意味ないのかなあ。
結論、自分が考える限り、意味はないッス!!!うん。意味ないです。 この意味っていうことの主語を、誰にとってかを考えることがこの曲でいちばん伝えたいことです。結局、自分以外には、自分の人生に意味を見出せる人はいないと思う。
話変わるけど、柴犬って超かわいいじゃん。でも、こんなに人間みたいに悩んだりケンカしたり、それこそ誰かに存在の照明!とか、アイデンティティ!とか、何か残そう!とかしないじゃん。でも多分、柴犬には柴犬なりのプライドとか、女の子の犬に惚れちゃったとか、不安とか心配事があって、ほら、よくSNSとかのほっこり動画とかで犬が画面上のライオンを怖がって不安がってるやつとかあんじゃん。 そういうの見てると、「そんなこと不安に思わなくても大丈夫だよ」的な意味でかわいいじゃん。そんなことに不安がってるの、おれら人間からしたら、意味ないじゃん。 でもその柴犬的にはその不安も、おいしいエサも、ご主人との思い出も、全部が本気で、死ぬときにはその思い出だけを持っていると思うのだよね。
多分、人間も、もっと高度な生物がいたとして、そこから見たらおれらから見た柴犬みたいに��わいく見えたりしてんのかな〜とか思ったら、なんかいろいろあるごちゃごちゃした争いも、それぞれの哲学も、仕事もバンドも、何もかも意味はないんじゃないかって思うの。 意味はないけど、だから完全に自由で、どう生きたいか考えたら、おれは自分と、自分の周りにいる友達や、これから出会う自分の好きな人たちと、毎日できるだけがんばって、思い出をつくるために生きていきたいと思ったから、それを頑張って曲にしました。
あの〜、言ってることよくわかんないよね!よくわかんなくてもいいよ!全然!考えが違っても全然いい!でももしいつかこの考え方がフィットしたら、一緒にうたってください!
2.F.A.D
大好きなメロディックの曲。 ��ロナ渦のライブハウス、色々制限があって、その状況を肯��するしかないし、精一杯楽しむつもりでライブやってたけど、やっぱりおれはフロアもみんなでうたってさわいでっていう光景や遊び方が大好きです。 3年間くらいずっと我慢してたメロディックへのうずうずした気持ちと、憧れと、未来への想像を、ank史上いちばんのめちゃめちゃメロディックな曲にしてカチ込みたいと思って作りました。ファストアンドドラマチックでF.A.Dって、粋じゃない!?笑 大好きな音楽と、大好きな場所と、そのおかげで出会えたすべてへの曲だあ!
3.You&I
コロナ渦の最初、いちばんステイホームとかんなってたときに、つくりたくなって、3人でスタジオ入って一発で録った曲。それ以来合わせてもなかったんだけど、ずーっとメンバーみんなの頭の中にこの曲が残り続けてて、今回録ろうってなった。めちゃくちゃ良くない!?笑 かいたきっかけはコロナだったけど、どんなときにでも当てはまるんじゃないかな。会えないことを嘆くより、あなたが生きてる、生かしてくれてるこの世界を愛そう!なんてデカいこと言って無理矢理肯定してみても、結局会いたいんだよ!
長くなってすみません!今日はひとりで音楽でも聴いて寝るとします!!
おわり
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堀部安嗣さん講演 (2023.02.22 於・前橋工科大学 演題『私のパッシブデザイン』
…
積極的に受け身であること
理系・文系 ふしぎな分け方
他の言い方は無いのかな、
→時間の流れかた、概念が、理系と文系では違う
横で一定・理系 時間とともに成長していく、という概念
ぐるぐるぐるぐる循環・文系
理系の人が作り上げるもの・コンピュータ、エアコン、車etc.
文系 1000年前以上の、弘法大師の書
200年以上まえのモーツァルトの音楽
ドストエフスキーの文学
いつの時代でも良いものは良い
1日の循環
建築の世界 理系的・文系的のバランスのとれた世界 いろんなタイプの人がいる方がよい
警鐘を鳴らす、ブレーキをかける建築家
堀部さんは、文系的だと自覚
建築は、果たして進歩しているか、進化しているか。
防水技術、免震技術 進歩
それらが人の幸せに役に立っているか
…
映画 ファースト・マン
静謐な映画
ニール・アームストロング船長の自伝的な映画
人類の栄光の光の裏にある闇、影
地球上では、自然ゆたかな所での家族との暮らし 東西冷戦 生存確率の低いロケットに乗り、たどり着いたのは空気もない死の星
地球は緑��かで美しい土地だったのに、なぜ危険をおかしてまで
瀬戸内海の美しい自然
いまでも200年前の風景の残る
東京のほうが進んでるよね、との劣等意識を持つことが多い。もったいないこと。
讃岐市のプロジェクト
やりたいこと、ただひとつ。
この土地を、国立公園にふさわしい土地に戻してゆく 建築もいらない、けど、建築の役割はあるし、できること、人々に安心を与えることは建築に出来る
東京の風景 東京の方が豊かだと、地方の人は錯覚してしまっている ふしぎなこと
富山 宝物があるのに
兵庫 20年前は森だったところ
中央へ、宇宙へ
侵略 キリがない
宮沢賢治の詩 僕は家族にほめられた、僕は世界に誉められた、その先にどこへ行けば?
コロナ禍 ステイホームの自粛のとき、自分の足元を見つめざるを得ない→自分の地域の良い点に気づいた 足元への評価
roots
根源
根のあるもの
足元にすでに持っているもの
どんなものを土台にして、私たちは思考しているのか
…
原風景
横浜の鶴見
色んな人が行きかうカオス
鶴見線 鉄ちゃんのあいだでは有名
中学のとき、ヨーロッパ 写真を撮った
国道駅のアーチとのかさなり
自作でも 意識したわけではない、原風景が滲み出る →設計という行為
曹洞宗大本山 近所に
お寺のもつ悠久の時間の流れ、不気味さ、幼少期触れて生きてきたことは幸運だった
大きなお寺は風景が変わらない
50年前の樹 祖父と一緒にみた
再訪するもき、私はここで生まれてきたのだ、と実感 そこでの、子どもと老人のことを祖父と私にかさねる
記憶 確かな記憶のない限り、未来を見出せない お墓 ショッピングセンターが立ったり、バイパスが通ったりすることはない
静岡県浜松市 趣のある素晴らしい日本家屋・庭に住んでいた。今、その場所は道路の下に眠っている 往時の記憶が甦らない、すべて破壊されている 道路による記憶の破壊
…
見たこともない、感じたこともないものは
つくれるのだろうか?
設計 それ以外はできない
見て感じたもの、記憶を頼りに、今へ状況へ再現する
いきなり_
幸せについて
同伴者と吹雪のなか、つらい登山のイメージ
つらい、眠い、衣服はびちょびちょに
そのなかで、��かな山小屋を発見する
幸せに とても小さな建築で、いろいろなことが出来る。食べる、眠るetc.
人種のちがいも関係ない、歳の差も関係ない
信じている宗教も関係ない inclusiveな
外部環境が室内に入り込んで来たような建築でも、庇の出が陽を遮ったり、風通しがよかったり、床の肌触りがよい、など。自然環境を、変換している。 ホモ・サピエンスの
日本の庭のおもしろさ 私たちにはあたりまえ、だが、フランスの建築学生と京都のこうとういんに行ったとき、おもしろい、おもしろい、と。音がおもしろい。アプローチの石のヴァリエーション 靴を脱ぐ所スノコ、畳、めまぐるしく床の材料が変化してゆく。こんな小さなところで、これほどの変化していくのは面白い。
新緑の美しく見える秘訣 背後の常緑樹
新緑の淡さを引き立てる、背景としての濃い緑
全部が新緑、全部が常緑、というのがふつう
アメリカとか
コンビネーションのあるのは珍しい
…
人間の感情はどうして生まれたのか
生存のために必要となる、咄嗟の行動や判断のために進化の過程で作られた
森でクマに出会う。恐怖の感情を抱く、その後の行動の選択肢を広げていく 恐怖という感情を引き金にして
仲良しの友達、幸せ、喜びの感情
こいつと付き合っていると、自分は生存できるぞ、との。
生存のための引き金、スイッチ
雪の夜の暖かな山小屋
生存の喜び
反対に、もう生きていたくない、とか、生存のことを考えていない人は、感情の起伏がなくなってくる 感情の、生存における大切さ
ヒュッゲ デンマークの概念
これを日常生活でしているからこそ、世界でいちばん幸せな国とされる
日本 先進国のなかでは幸せ指数が低い
ヒュッゲの反対をやってきた
150年前・200年くらい前は、日本もそうしていた。
今の日本の住の風景
居住性の進歩 けれども、それらがある程度達成できたとき、この姿が、幸せな住まいの環境なのか、と。
使い捨てられるもので風景が構成されている。幸せ感の乏しいのは、使い捨ての時代だからでは?
竹富島 色んな不便、不都合、多々
住まいや環境はトータル 幸せ感としてはこちら
…
あるものを活かす
パッシブデザイン
あるものとは?
気候風土、自然エネルギー
歴史、文化
記憶
風景
ハードウェアではなく、ソフトウェア、手に触れられないもの
ブリコラージュ ありあわせのもので作る
→『和』では?
和風とは、有り合わせで作られる、非常にレベルの高い行為から生まれる
家庭料理 素晴らしいブリコラージュ
冷蔵庫の残り物、スーパーで買ってきたものと合わせて
和 足し算 引き算
ほうれん草の胡麻和え
和えている
明太子スパゲッティ
日本の人たちの得意としていた
極東 漂流物を、イノセントにあり合わせて組み合わせて作りあげた
cnt.) ないものをねだる
自分がすごく良いものをもっているのに、何か他を憧れる
→侵略や戦争へ
70数年前、わたしたちも痛い目にあった。資源、植民地
…
モーターボート アクティブ
ヨット パッシブ
これからは燃料も高いし、すべてヨットのような建築に、という訳ではない。
ふたつの要素を足し合わせる、共存させる
どっちか一方では足りない、幸せ感を感じる住まいにはならない
目的
幸せ感 心身が楽になる 健やかに暮らす
手段
アクティブ+パッシブ
ご利益
省エネルギー
光熱費削減
…
温熱デザインへの取り組み
まずはパッシブ 太陽の恵み、土地の持つポテンシャル
アクティブ 性能の良いエアコン それを活かす
建物の性能 断熱性能、気密性能
ねこ は、居心地の良い場所を見つける天才
猫が天才であるわけではない。
ホモ・サピエンスが何故、そう思うか。
ホモ・サピエンスと猫の心地よいと感じる場所が近い 犬の心地よいところとはちょっと違う
猫 生まれたところは、暑いところ。暑さにはつよい
犬 暑いところではハアハア
ホモ・サピエンス 暑さに強い
30℃越えでも走れる
寒さに弱い パフォーマンスができない
吾輩は猫である、で、人を評して、やかんみたい、と。
ホモ・サピエンス アフリカ起源
それからどんどん北上
ほとんどの歴史を暑いところで暮らしてきた
→住まいをあったかくしましょう、というのが、私の建築観
…
私たちは生存できるのか
孫の世代まで、良い環境はあるのか
狩猟採取時代もよりは生存の危機を感じないことが多くなった現代人
コロナ禍でそれを意識
ほんとうに、このさき建築をつくれるのだろうか
生存の危機を感じたこと
→しっかり認識して、どういう建築が出来るのかetc.を自問すべき
あるものを活かす、というのがおおきなヒント
熱容量の大きな家 非常に効果がある
住まわれている人たちの幸せ感がおおきいと感じることが増えた
あるものを活かす 壁からの放射温度が快適
…
安定した家に居ると、外に出たくなる
屋根のかかった屋外に出たくなる
両親の葉山の家
���屋外
→ヒント、韓国の民家
冬の部屋と夏の部屋が分かれている。
冬の部屋 紙、オンドル
夏の部屋 ふきっさらし
潔い構成だなー。
…
鎌倉 扇ケ谷の家
スタディ いろいろ
最後の決め手はパッシブデザイン
南面の窓を大きく
あれもこれもダメ、となると何の一歩も踏み出せない 太陽光発電は、戸建ての屋根に乗せるのは素敵なことと自分は考える
けど、美しい瓦の屋根にそれが乗るのは、というのもあった
情緒的なものと機能的なものを合わせる
デザインによってできうる
シンプルに、自宅の庭で野菜を作る、みたいに太陽光発電を考えている
電気、移動に莫大なコスト 自分の家で発電できることは爽やかなのではないかな
デザインの力です達成できる、との信念
…
南面 ソーラー
北側 庭的な グレアの少ない
アメリカ サンタモニカ
街区 太い道路 細い道路
太い 伝統 雑多なものが出ないように
細い サービス機能
(細い道路の方 日本の街の感じと似ている)
…
土地は親から譲り受けたものではなく、孫から借りているもの。ネイティブ・アメリカンの言葉
貰ったものなら汚してもよい
借りたものなら汚してはいけない
自身の所有の土地としても、その意識で
「土地を所有している」といっても、多くは所有していない、太陽、大地の奥、雨、風
原発
覚醒剤をやって人生を破滅した人が覚醒剤の怖さを語ると説得力がある
原子力の怖さ、ヤバさを、説得力を持って語れる 原発から10年、原爆から100年経っていない いま、原発が再稼働しようと。
…
↓私の質問への答え。堀部さんが書いていた、トタン小屋の形の美しさと、著書『建築を気持ちで考える』でのアスプルンドの章について
.
益子さん
住まいは掘立小屋くらいでいい
そこを整えいく
しかし、人の家を設計するとなると、、
自宅と人の家で設計が変わる
アスプルンドの章、気持ちが入っている
大好きな建築家
自分の設計は、形式性 構造の綺麗さ、コスト、施工性などから考えている。
正面性とか歴史性とかからではない
アスプルンドの建築、死者の声がする。彼の死生観が感じられる建築
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2023/06/27
BGM: Beastie Boys - Hey Ladies
その昔、沢木耕太郎のエッセイを読んでいたらこんな質問に出くわしたことがある。「今までの人生において、大事なことというのは男と女どっちに教えてもらいましたか?」。もちろん、今のような時代にこんな単純明快に人間を「男と女」で分類する質問は「ダサい」「イケてない」かもしれない。でも、ぼくはこの質問がなんだか気になってしまう。ぼくの人生は男と女、どっちに影響を受けただろうか……子どもの頃、ぼくはずっと女の子に嫌われて過ごしてきたのを思い出してしまう。ぼくが子どもの頃というのは今のような多様性の時代ではなかったのでまだ��だ「男は男らしく」「女を守れてこそ男」な考え方が常識として「活きて」いたのだった。そしてぼくはひ弱で、運動もぜんぜんできなかったので「男らしくない」と思われて女の子から蛇蝎の如く嫌われたのだった。もっと言えば「エッチ」「スケベ」とも思われたりもした……だからぼくは、初恋の甘酸っぱい思い出というのを持っていない。ぼくは自分が人に恋をする資格があると思ったことがなかったからだ……何だかザ・スミスの曲の歌詞みたいだけど。
時は流れて……今の会社に入ってからもぼくは女性の上司にコテンパンに叩きのめされて、ずいぶんつらくあたられて苦しめられた。ミソジニー(女性嫌悪)なんて端的に「くだらない」とぼくはつねづね思っているのだけど、それでも心のどこかでぼくは「オンナは信用できない」「あいつらは面従腹背で動いている二重人格者だ」とさえ思っているのかなとも思う。もちろんこれは全然合理的・現実的な考え方ではありえないけれど、それでも「オンナはやっかいな生き物だ」と思ってしまって……でも、人生とはうまくできているもので考えてみればぼくの窮地を助けてくれた人たちも女性だったことを思い出せる。ぼくが発達障害者である可能性を示唆してくれた、30代にして出会った恩人も女性だった。そして、40代になってぼくに「自分のことをそこまでボロクソに言うのは止めたらどうですか?」と厳しく言ってくれた恩人も女性だった。今、ぼくが「心の師」と思っているジョブコーチも女性である……そう思えばぼくの人生は女性との関わりで回ってきたのかなと思う。ロシアのビクトリアさんのようなステキな女性とも出会えたし、英会話サロンの主催者の女性ともなごやかに過ごせていて���そんな今が信じられない。
Twitterでぼくが信頼し、かつ尊敬している友だちが「2023年上半期に読んだ本」のベストを編んでいるのを知った。そして、ぼく自身のベストを編んでみた。今年上半期は仕事を休んでしまい寝込んで大変な目に遭ってしまった。上に書いてきたこともつながるけれど、ぼく自身のエッチな欲望について考えさせられて……その縁で谷崎潤一郎『痴人の愛』やナボコフ『ロリータ』を読み返してみたりしたっけ。そして、ぼく自身の夢について思い至ったりもした。坂本龍一が亡くなったということで彼の自伝『音楽は自由にする』を読み返してみたり……あとは村上春樹の新刊『街とその不確かな壁』を買い求め、そして存分に満喫したりもした。「宍粟市と世界をつなぐ『ブリッジ』のような人間になる」という夢が芽生えたのも今年上半期の大事な変化だった。ぼくは心のどこかで自分に「Don't Look Back In Anger(振り返ってムカついたりするな)」と思って生きてい���のだけれど、たまにはこうして心の「棚卸し」「決算」をするのも大事なのかもしれないと思った。
夜、英会話教室に行く。そしてそこで今日は「あなたが夢見る夏休み」というトピックについてあれこれ話し合う。夏休みはどれくらい欲しいか、もらったらいったい何をするか(ステイホームで読書や映画を観るか、旅行するかなどなど)。ぼくの職場は夏は「かきいれ時」なので夏休みはないのだけど、もしもらえたとしたら一週間もらって両親が住む家に帰れたらいいなと思った。そして両親と一緒に「夏の魚」であるうなぎを食べられたら、と。旅行に行くとしたら台湾や香港にも行ってみたいし、MeWeで友だちが薦めてくれたニュージーランドにも行ってみたいとも思った。その後、ゲームに興じる。そのゲームは3つぼく自身の情報を並べて、どれが嘘か当ててもらうというものだった。ぼくは「実は早稲田を出た」「ホストとして働いていたことがある」「幽霊を見たことは1度もない」と並べてみた。みんなどれも結構真に受けたようで、あとで「ホストとして働いていたというのは嘘です」と言ったら驚かれた。でも、あれはぼくが「実はホストでなかった」ことを驚いたのか、それとも「早稲田を出たこと」がほんとうだったことを驚いたのか。それはまったくもって謎である……。
ぼくの2023年上半期ベスト ニック・チェイター&モーテン・H・クリスチャンセン『言語はこうして生まれる』 坂本龍一『音楽は自由にする』 吉田健一『東京の昔』 谷崎潤一郎『痴人の愛』 ウラジミール・ナボコフ『ロリータ』 デイヴィッド・チャーマーズ『リアリティ+』 村上春樹『街とその不確かな壁』 カレン・チャン『わたしの香港』 邵丹『翻訳を産む文学、文学を産む翻訳』 三木清『人生論ノート』
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🌎SASPERIMENTAL SESSION🌎 参加者もオーガナイザーも全員一緒に実験的なSESSIONを試みる会。 参加者皆さんとテーマなどを共有しあって行う即興SESSION & 自由表現の場🕊 ============================== Date: 1/14(土) Place: 東京都世田谷区代沢1丁目31−8 2F (池ノ上駅近く) Time: 18:30~21:30 SAS(Session): 18:30~19:30 SASPERIMENTAL(Performance): 19:30~21:30 SASメンバー: ¥1,500 初回ビジター & 観覧 : ¥2,500 ============================== 【Special Impro Showcase by】 参加者全員 (当日に参加者より記入されたお題をランダムで選んでいただいてのパフォーマンスになります) ※本イベントでは Improを思う存分楽しみたいので内容は当日に皆んなで決めます! 今回もお楽しみに! 【DJ】 チーボー 【SASPERIMENTAL TIME Original beat by】 トキ/ 凱 【MC】 グレン 【SASキャラクターデザイン】
画伯 Kei ito 【SASPERIMENTALとは】 ジャンル、レベルなど問わず表現してみたい事を思う存分試し、その場で出会う人達と共有&共感をする場。 DANCE、ポエム、歌、道具!、またどのような表現でもWELCOME! 普段してみたいART表現はあるけどチャレンジする場所が見つからない、無音の世界観を表現してみたい…など、実験的に取り組みたい事を思う存分に表現できる、またその化学反応を参加者全員で楽しむ事を目的とした実験的コンテンツを設けての開催でございます🤞 SASPERIMENTALは実験の場であり失敗と言う概念はぬわぃので、是非この機会に皆様のクリエイティブな魂の扉を全解放させて下さいませぇ〜〜〜!!!! イベントは表現参加はせず観覧だけでもOKです! 〓〓 〓〓 〓〓 〓〓 〓〓 〓〓 〓〓 〓〓 〓〓 イベント参加される方は、以下ご承諾必ずお願い致しまするデス🙏 【注意事項】 ・イベント当日~10日前までの間に、発熱、咳、味覚障害、だるさなど諸症状がある方は参加をご遠慮ください。 ・少しでも体調が悪い方は、残念ですがステイホームでお願いいたします。 【禁止事項】 ◾️破損防止のため、鏡や窓近くでの表現 (破損させた場合はご自身負担になります) ◾️場所を汚す ◾️他人に迷惑をかける ◾️アルコール類の持ち込み❌❌❌ ◾️自分以外の参加者をビデオカメラで撮り続ける行為 ◾️全内容をSNSライブで配信する事もお控えください 【マスクのご用意あります!】 KF94、95の2種類 【SAS メンバーについて】 初参加時にメンバー登録頂き���すと、次の回よりメンバー価格に! 尚、メンバー登録後3ヶ月以上ご利用がない場合は初回ビジター枠に戻りますので、再度参加される場合はメンバー登録を行ってください🙏 コロナの影響により、開催場所や時間、内容など色々な変動が起きておりますが、皆様のNEXTステージにも繋がれるよう引き続き面白いコンテンツ盛り沢山でお迎え出来るよう進めてまいります! アーティスト達が気軽に出会える場として、また参加者皆さんがコミュニケーションを楽しめる解放のオアシスとしてあり続けられればと思いますので、これからも皆様の変わらぬサポート、ご理解のほど、何とぞよろしくお願い致します🙏 Thank u 4 ur support always🙏🙏🙏 ONE. (Tokyo, Japan) https://www.instagram.com/p/CnXFhtVSuVg/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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有識者会議コラム 2
「世界の民族楽器+α(楽器とは言ってない)」でお馴染みの有識者会議。メンバーが所有する色々な楽器(楽器とは限らない)についてアレコレ書いていくシリーズです。
今回の楽器はKPCの「モロカン・スクエアドラム」という楽器。
そのまんまモロッコの四角い太鼓、というネーミングですけど、そんなはずはないきっと独特の呼称とかあるに違いないと調べたものの芳しくないので、どうもこれで正解みたいです。
どうです?絵画的にきれいな印象ですよね。あんまり楽器ぽくないというか。
そもそも打楽器における四角い楽器って、丸い楽器に比べて世界的にみてあまり多い方ではない(まず有名どころとしてカホン。あとはほとんどなくないですか?他は西アフリカ方面のグンベか南米のカヒータくらい?)と思うのですが、中でもこの楽器はなかなか日本に入ってくる事はほとんどなく、多分モロッコへ旅行に行った人が、物珍しさでお土産として持ち込んだみたいなルートが唯一なんじゃないだろうかと思います。故���謎が多いと言いますか、わかる事がほぼなくてひたすらに謎です。
わかっている事としては、マノロ・バドレーナというプエルトリコ出身のパーカッショニストが教則DVDで紹介したのがおそらく初で、その流れでパーカッション専門誌に載っていたのを見たのが最初の出会いでした。
紙面に載ってた小さい画像ではそれが何だかサッパリ理解出来なくて、その時は四角い木の板的なのを何らかのバチで叩くか、中に細かい粒とか入っててシェイカー的なもんなのかなあと想像してましたが、それから数年後というか今から2年くらい前に偶然手に入れる事が出来ました。現在は縁あってサイズや形違いのを4つ持ってます。
で、件のマノロ・バドレーナのDVDも後から入手したところ、そこでの解説は「モロッコのホームパーティで、主に女性が叩いてみんなで歌い踊るようである」みたいな説明があって、ますます何じゃこりゃと謎が深まる一方ではありましたが、実物を手にしてみると四角い木の枠に薄めの動物の皮を貼った感じの作りであって、片側に響き線が付いているという構造。
最早何が伝統的な奏法かもよくわからないので、マノロ・バドレーナのDVDを参考に、自分が持っているアラブタンバリンの技法をベースにして、色々実戦で試している途中の楽器なんであります(↓今や懐かしのステイホーム期間に撮った練習動画。後半のは違う百均雑貨ですが・・・)。
youtube
後はモロッコという国の位置として、アフリカ大陸の北端にあってヨーロッパとも文化的な接点もあるという関係から、きっとそれも関係しているのでしょう、海を隔てて隣接しているポルトガルにはアドゥフェという楽器があります。こちらはまだ自分は持ってないですが、アドゥフェも同じような四角い構造をしていながら、少し大きめのサイズというちょっとの��いがあって、更に面白い事にお隣のスペインにもまたちょっと違う四角い太鼓があると聞いた事があります。ただしそちらは名前とか詳細忘れました。
モロカン・スクエアドラムに話を戻しますと、この楽器の特徴にして他にない長所は、両面皮張りで片面に響き線があるという作り。チューニングが出来なくて気候に左右されまくりなので、ライブで使える機会が極端に少ないし、万一皮が破けたら修復困難なのは目に見えているので、所有する楽器の中でも一、二を争うデリケートな取扱いを要しながらも、まず国内で他に使い手をみないので、ゆっくりと自分のスタイルを作っていきたい楽器なんであります。さっき触れたポルトガルやスペインの似た太鼓も、もしかしたら似て非なる奏法があって使えるかも、とイメージを膨らませるのも楽しいし、民族打楽器はこういう互換性を自分なりに見つける楽しさもあったりします。
ただ、気候や天候の影響で皮がいつどうやって破けるのかわからないという点でリスキーな楽器なので、ライブ等にいつも持って行けるとは限らなくて、もしどこかで自分がこれ使ってんの見かけたらラッキーと思ってもらって良いと思います。
ちなみにモロッコには、他にも鉄のカスタネットという異名を持つ「カルカベ(カルカバ)」という楽器があって、そちらも唯一無二の魅力があるとても興味深い楽器です。それについても後程取り上げます。
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よしもとかよ「日々是好日」。vol.47 (2021/1/20 + 1/27)
2021 20th + 27th january
M1 winter (Joshua Radin)
M2 冬通り38番 (Szaloki Agi)
M3 雪が降れば (金延幸子) M4 雪の樹 (Harmonigon) M5 dawn across the snow (Lisa Gerrard & Jeff Rona) M6 ar gwez-sapin (Denez Prigent) M7 on fell of the North (Mari Boine) M8 pauvre scarlette (Austine)
< 好日の素 …テレビドラマを観ること > もともとそんなに じっくりと テレビドラマを観る方ではなかったのですが、 ここ数年、さらには昨年の ステイホーム期間も手伝って、 ネット配信などを利用して いろんな作品を観るようになりました。 視聴する作品のジャンルはさまざま。 個人的には時代物やコミカルなものが好みです。 出演者だけでなく 脚本や衣装や道具といった 画面上には登場されない方々の仕事やセンスにも 惹かれて、観る作品の選び方も 変わってきたように思います。 この頃では 時代背景に詳し��方々のお話を SNS等で拝見したり、 感想や意見を共有しながら観る、という 楽しみもあって、 気付けば最終回まで観てしまった、ということも。 また、放送時間までに 台所の片付けを終わらせよう!といった 日常の時間の使い方に メリハリをもたらす、なんてこともあるかもしれません。 一回数分のミニドラマから 一話完結の数時間の大作まで、 すっかりおうち時間のお供になっています。 * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * < 日々是食べたい! …最中>
年末年始にいただいた いろいろな和菓子。 中でも ここしばらく 個人的にハマっているのが、最中です。 大きさや形、餡のバリエーションもさまざま。 特にこの頃の わたしのお気に入りは 「お手作り最中」と呼ばれるもの。 パッケージをあけると 最中の皮と餡が別々になっていて、 じぶんで餡を皮にはさんで食べるから、 「お手作り」。 パリパリの皮に 程よい甘さのしっとりした餡が 何ともおいしくて、 このタイプに出会って、 最中ってこんなにおいしいものだったのか!と ハッとしたのでした。 皮をトースターなどで 軽くあぶって パリパリ感をアップさせたり、 餡にクリームチーズやナッツをプラスしたり。 はさむ、という最後のひと手間を じぶんでするからこその アレンジのたのしみもあります。 全国津々浦々の名品から 「お手作り」タイプまで、 好きな最中がある、というだけで お茶をいれるところから うきうきそわそわしてしまう、わたしです。
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はじめに
ドンキーコングシリーズのアレンジはずっとやりたいと思っていました。だけどなかなかタイミング合わなかったり、忙しかったり、そもそも思い入れが強すぎて企画の段階でどういうものにするべきか悩んだり。とにかくいろんな要素があって後回しになっていたりしました。 SFCスーパードンキーコングは個人的に大好きなゲームですし、もちろん曲も大好き。大袈裟に言うなら、僕の音楽の最初の衝撃でした。個人の歴史の中の音楽的な衝撃はいろんな時期にありますよね? 僕はアルバム毎にテーマを決めて作ることが多いのですが、じゃあドンキーのアルバムも普通にテーマを決めて今まで通りやるかと当初は考えていたのですが、いざやるとなったときに、もっと曲とゲームに対して(もっと狭く言えば大部分の作曲をしたデビット・ワイズ氏に)リスペクトを込めたものにしたいなと思いました。 個人的な話になるのですが、このゲームは僕がちょうど小学生の頃に発売されて、随分とたくさんプレイしていました。当時の僕は、友達と遊ぶのも好きでしたが、一人の時間が必ず一定時間ないとダメなタイプの子供で、その一人の時間はたいていゲームをしていました。 この時期のゲームの特徴でもあるのですが、昔のゲームはステージの様子がステージごとにまったく違っていて、例えば沼のマップにいたはずなのに、あるステージでは急に空に浮かぶイバラの迷路の中だったり、スイッチオンオフで急に動き出したり眠ったりするクレムリンがいたり……。当時はそういう唐突さと非現実感がなんとなく夢の中のようで、ずいぶん安楽的な気持ちにさせてくれました。 なにかに対して創作で尊敬、敬愛を示すときにどうしたらいいかよく考えました。その結果、最も個人的で、内省的、自分の中のことを盛り込むのが一番だと結論づけました。今持っている技術とか、発想で曲を作り、当時感じたものをそのままかたちにするべきだと。つまりリスペクトというのは、ただ踏襲するのではなくて逆説的に「ガチンコ勝負」ということです。 というわけでこのアルバムは当時プレイした感覚や、感じたこと、今の自分ができる、いいと思う作り方で、それぞれの曲を独立して作るようなかたちになりました。
1.ジャングル・ビート 原曲:DK Island Swing(ジャングル) スーパードンキーコング1
1-1、象徴的な曲です。SFCスーパードンキーコングシリーズの音楽の最も特徴的な部分は、音楽と効果音の折衷です。ゲームの効果音と曲中に入っている効果音「的」な音が、わりと対等に作られている楽曲が多いですね。ほとんど効果音でできているような曲もたくさんあります。もちろんこれはまったく簡単なことではありません。SFCの音源で自然音的なものを演出するのは非常に困難なことです。デビット・ワイズ氏はそこをサンプリング音をソフトに仕込むことで、さらに豊かな表現を実現しています。ただこれは容量が0.5MB~6MBしかないスーパーファミコンの話と考えると、まさに驚異的なことだと言えます。 ゲームをはじめてすぐ目に入ってくる、ドットのジャングルの生命力あふれる感じ、それとサウンド的に生々しい大太鼓的な音、この辺りが僕の個人的なイメージでした。ビッグバンド的なインテリ感の前に、結構野性的というか、太古的な響きが先に立っていたので、そういう部分を拡張していきました。ハワイの伝統的な踊りだったり、その他多くの伝統的な音楽はリズムが主体です。その感じでイントロは進めています。野性的な部分を出すために、リズムもなるべくシンプルな原初的なものに再解釈しました。 メロディが入ってくるメインのあたりからは、夕方から夜にかけてのイメージで作りました。ゲームでもジャングルはいつも夕方から夜にかけて、または雨の暗い様子から夕方にかけて背景が変わりますよね。参考にしたのはジャズフェス的な編成と、その編成でよくあるスモーキーな雰囲気です。夕方にやってくれたら盛り上がりそうですね。 後半に関してはジャズを外れて、エレキギター中心のちょっとプログレッシブロックっぽいアプローチにしました。夜が徐々に深まっていくような、熱帯夜的なイメージで作りました。 実は最後までどうやって作るか非常に迷った曲でした。ビッグバンド的な曲はビッグバンドを離れても、それはそれでよさ���目減りすることも多く、だからといってただの編成違いもそれはそれでよくなく、アイデアが決まるまで結構時間がかかりました。
2.アンチエイリアス・シー 原曲:Aquatic Ambiance(海) スーパードンキーコング1
この曲も有名な曲で、デビット・ワイズ氏もご自身でお気に入りの曲だと言っていたそうです。そう言われるとアレンジするの緊張する~~~!って話なんですけれども。 この曲は結構初期に作りはじめた曲で、メインのピアノの音をはじめに決めました。この音は特殊な作りのアップライトピアノをサンプリングした音源を使って出しています。簡単に言うと変態ピアノ。まだ全体像は決まっていませんでしたが、とにかく演奏的な生々しさがほしいと思ったからです。 それからしばらくイントロを弾いているうちに、原曲が持っているリアルな強弱や、ディレイの反響、水を連想させる音の表現をもっと先に進めるようなものにしようと考えました。原曲はSFC音源でこれをやっているのですから、それはものすごい技術なのですが、そこに敬意を払いつつ、今の技術でもっと生々しさを感じる曲にしようと。もちろんここは僕自身の挑戦も含め、ということです。 というわけでとにかく生演奏にこだわった曲です。 後半の展開について。この曲自体が原曲を今の技術でアップデート(畏れ多いことですが)的なテーマを持っていたので、後半のまったく新しいフレーズは僕なりの敬意というか、恩返し的な意味であえてつけました。 1の海面は僕のイメージだと、グラフィック的にも、いわゆるゲーム的な清浄な海(無菌的な、と言ってもいいかもしれません)という感じではなくて、岩肌なんかはザラっとしていて触ったら怪我をしそうに見えます。色合いも年月が経った、海特有の生物の体積のようなものを感じます。本物の海に入ったことがある人ならわかると思うのですが、海特有の綺麗さと汚さみたいなものがありますよね。 というわけでエレキギターもドラムも歪んでいて、どことなく汚いイメージを持てるようなデザインにしました。また、歪みの音はSFCでは絶対に表現できないことなので、テーマにもぴったりでした。 ちなみにアンチエイリアスというのは、コンピューターのイラストなどで使う言葉で、ドット描写された(サンプリング描写された)ギザギザの線の間に、中間色などを挟んでよりリアルに見せる、ということです。
3.レプタイルズ・ハート 原曲:Mining Melancholy(タルタルこうざん) スーパードンキーコング2
この曲も大好きな曲ですね。そして人気も高い。個人的にこの曲はクレムリン軍団の曲、というイメージが強いです。おそらく男性コーラスが入っているのが原因だと思います。コングたちの雰囲気ではないし、このゲームはだいたいコングとクレムリンしかいませんからね。それに鉱山と歌といえば労働歌ですよね。炭鉱の歌というのはあらゆる国にありますし、おそらく作曲したデビット・ワイズ氏もそのイメージだったと思うので、あながち間違いではないような気もします。 クレムリン軍団って結構働き者というか、甲斐甲斐しいというか、そういうイメージがありますよね。そもそも2Dアクションゲームの敵というのはだいたいそういう感じで、完璧に自由なプレイヤーキャラクターとは対照的に、同じ道を歩いていたり、まっすぐ歩き続けなくてはならなかったり、何度も湧いては倒され……。そういう印象もあり、哀愁漂うこの曲のメロディーは彼らの哀愁でもあります。 今回の曲では、ちょっと哀愁はあるけれど、パワフルで、何度倒されても諦めない、そういうクレムリン軍団の曲として書きました。一度曲が終わって、またはじまるのはその七転び八起き的な部分として表現したつもりです。 個人的に、ラストでリフレインするパートが、前半ではサビ前��リッジ的に使われているのに、再現部の後半ではサビ的に使われているところがお気に入りです。
4.ふたりぼっち 原曲:Stickerbrush Symphony(とげとげタルめいろ) スーパードンキーコング2
SFCドンキーコングで一番好きな部分、それは「はじめに」の部分でも書きましたが、唐突な背景、場面設定です。一番人気と言えるこの曲が流れるステージは、おそらく一番ぶっ飛んだ場面設定だと思います。沼にいたと思ったら空の上のイバラの迷路ですから。 小さいころ、このステージから受けた印象は孤独でした。孤独、寂しさ、寂寥感、とにかくそういう感情でした。当時は子供ながらにいろいろなコンテンツに触れながら「もし自分がそうだったら……」と考えて憂鬱になったりする人だったので、その感想はある意味当然なのですが。こんなとこ閉じ込められたらとてもかなしい。 また、ビジュアル以外でもゲームの内容的にも寂しいですよね。このゲームで味方キャラクターは二人しかいないわけで、それを操作するのも(だいたいは)一人。タル大砲のタイミングを間違えればすぐにひとりぼっちです。それにこのゲームはなかなかの難易度なので、難しい箇所に差し掛かるころにはだいたい一人で、後がなく孤独に乗り越えなければいけません。だからこそ相方の一人はとても大事ですよね。 でもそもそも2Dアクションゲームというのは孤独なゲームでもあります。そしてそこが最大の強みとも言えます。一人の世界に没頭できる、そういうことは実は日常でそう多くありません。そういう部分を感じながら作りました。 音に関して、雲のイメージとして煙のような印象の音を多く選びました。ハンドパンは砂糖の入った紙袋で叩いているサンプリングを使っています。シャッシャいってますね。 また16分音符のディレイ(エコーみたいなものです)をドラムに入れたのは、ドンキーコング的なサウンドとして意識して入れています。結構素直に作れたと思っています。
5.はちみつパーク「クレムランド」大人気アトラクション「クレムリン軍団の栄光」 原曲:Snakey Chantey(ラトリーにだいへんしん) スーパードンキーコング2
この曲はアレンジにかなり悩みました。1曲目もそうですが、ジャズっぽい部分のある曲はうまいことやらないと難しいです。 とにかく作りはじめないとはじまらないと思い、冒頭の部分を打ち込んだのですが、パイプオルガン(左の方で鳴っていますね)が非常にテーマパーク的な響きだったんです。テーマパークといえば「はちみつパーク『クレムランド』」!と連想ゲーム的にできた曲です。ところではちみつパークってなんだよ。 クレムリン軍団のすることなので、めげない、しょげない、明るい曲にしようと思いました。軍団のテーマパークなら軍団を賛美するアトラクションは必須!ということでそういうイメージで作りました。 ディズニーシーでいうならシンドバッド。乗りながら景色がどんどん変わってストーリーが進んでいく感じ。 基本的には明るく、ソロ回しが多い構成。キャラバン的なイメージもあります。途中の部分はマップ画面の楽曲「Welcome to Crocodile Isle」を長調にしたフレーズを一部採用しています。
6.わたし達をたすけられるのは、あなた達だけ。 原曲:Mama Bird(バナナクイーン) スーパードンキーコング3
この曲は以前に「レア社のゲーム縛りのコンピ」(なんとレアな!)に参加したときに作った曲です。CDのコンセプトにも合っていたので、ミックスしなおして収録しました。 楽しいコンピなのでぜひチェックしてみてください!↓(https://sbfr.info/discography/sbfr-0088/index.html) この曲はかなーーーり好きな曲で、ドンキーコングで一曲選ぶならこれ!という感じで作った記憶があります。この曲、みんな覚えているのでしょうか。 これもまた唐突な場面シリーズで、バナナクイーンが封印の石版に幽閉されている、雲の上のような場所の曲です。神秘的でこれまた寂しい。 しかもこの石版は"かがくしゃ"バロンクルールの"きょうりょくでじゃあくなちから"で作られた"ふういん"なんだそうです。ど、どうして……。石版もとっても魔術的ですし(ルーン文字みたいですね)、ご丁寧にバロンクルールの両手の手形までついています。 正直ワケわからんのですが、小学生のときの僕はこれになんだかすごく不思議な魅力を感じていたわけです。急に出てくる魔法(?)の石版。ちょっと横に回り道すれば出られそうなのに、なぜか出られない。非常に魔術的な表現に見える。そもそもここはどこなのか。天国なのか。子供に会えないのはすごくかわいそう。唯一の望みがたまたま来たコング達。 昔受けた印象をそのままオーケストラ楽器で曲にしてみました。 とにかく原曲はとても短いし要素も少ないので、全編を通して使うモチーフとして「ソ→ファ」の反復を採用しました。また後半のアルペオや、中間に流れる鉄琴っぽいフレーズも。全体的にモチーフを組み合わせたり、継ぎ足したりしながら曲を作りました。55秒あたりからのフレーズは、実はバナナバード(バナナクイーンの子どもたち)が封印されている洞穴のフレーズを借りたりもしました。結構たいへんでしたよ! ちなみにこの楽曲はデビット・ワイズ氏ではなく3の曲を数多く担当しているイーブリン・フィッシャー女史の楽曲です。効果音的なアプローチならワイズ氏にも負けてないです。
7~9.ステイ・ホーム・ベアーズ
ラストのこの組曲だけはちょっとだけ風向きが変わって、ゲームの思い出というよりかは現実にリンクしたコロナ禍の人々をイメージした曲にしてみました。コロナのご時世、ステイホームも板についてきたけど、それなりに大変な一年でした(みんなもそうだよね?)。自分の作品のテーマに時事ネタを盛り込むのはある意味危険な行為でもあります。リリース後、振り返ってみれば「なんだこれ」という冷めた自分との温度差にび��くりしたり、「なんか違うな感」がつきまとうものです。 でもよく考えれば今のウィルス戦争的な日常は、時事ネタでもなんでもなくて、世界的な歴史の一ページであり、記録に残すにふさわしいものかなと考え直して、作ってみることにしました。
a.ステイ・ホーム・ベアーズ 原曲:Brothers Bear Blues(内気なブルー) スーパードンキーコング3
ドンキー3で愛すべきはかわいいクマたち!そう信じてやまないのですが、こいつらみんなお家にいて、それぞれ思い思いの生活をしています。かわいいね。ステイホーム的なテーマにぴったりです。 外にあまり出られなくなったときの、あの「意外とじわじわつらくね?」という感じを表現しました。 どちらかというと電子寄り、だけどデジタルすぎない半生な塩梅。ベッドの上でスマホをポチポチしたり、ネット通話してお互い気を紛らわしたり、そういう風景をイメージしました。 音色がグネグネしているのは、なーーーんか気分が晴れないなーというそんな感じです。 内気なブルーはコロナ禍になったらとっても心配しちゃいそうですね。
b.テイク・ア・ストロォル 原曲:Northern Kremisphere(クレミス島マップ) スーパードンキーコング3
a.と接続して流れるのはマップの曲ですね。テイク・ア・ストロォルは「Take a Stroll」。散歩をするという意味です。 コロナのご時世は外に出ることが減るので、気晴らしにひと気のない場所をよく散歩しました。今でもよくしますね。コングやクマたちがクレミス島を散歩しているようなイメージですね。 散歩するようになってわかったことなのですが、長時間散歩をすると気分が乗ってくるというか、ちょっとハイになるような気がします。どんどん前に進めてしまうような、走っていてだんだん楽になっていくのと同じですね。そういうときは意外にも心もリラックスしていて、気分がよかったです。なので曲自体もそんな感じになっています。ここはわかりやすく、スーパー銭湯の岩盤浴とか、そういうところで流れているリラクゼーションBGMみたいな要素を入れてあるます。お散歩中に聴いてほしいな。
c.ミート・アップ・ベアーズ 原曲:Brothers Bear(ベアーズ) スーパードンキーコング3
終曲は元気なベアーズのテーマです。「コロナ禍、終わったらいいね」という願いを込めて、クマたちがいろいろ終わってマスクを外してみんなで会っているようなイメージで作りました。曲に関してはアレンジというよりも、自分がバンドで演奏するならどんな感じかな?という感じで作りました。ホンキートンクのピアノロックはEL&P(プログレのバンド��す)でいっぱい聴いていて好きだったのですが、あまりやったことはなかったんですよね。結構伝統的な形式だと思うんですけど、ワルツとか、ブルースとか、わりと形式的なものが、なぜずっと変わらず演奏され続けているのか(好きだけどなぜ!)、みたいな疑問は前々からあったんですよね。でも今回やってみてよくわかりました。めちゃくちゃ楽しい!��っと演奏していて楽しいから残っているんですね。作ったCDもですが、ここにブログ���して残した文章が数年後には「ああそんなのもあったね」となるのか、それとも「まだまだ続いてるね」となるのか。どちらにせよめげずにがんばっていきたいですね。
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. @wakashio_hattori 【 週末はザ・ファブル♪ 】 ( ザ・ファブルを読みながら白若潮でカンパイ♪ ) 週末は、ザ・ファブルを読みながら白若潮(シロワカシオ)でカンパイ♪ 今回ご紹介するシーンは、ザ・ファブル19巻です♪ アザミ様が、白若潮とわかしおの梅酒、2本も買ってくれました~~~😭😭😭😭 アザミ様、南勝久先生様有難うございます♪ アザミさんと一緒に呑みた~~~い♪ ザ・ファブルは、毎週月曜日発売の週刊ヤングマガジンにて連載中です♪ 今年、映画2作目となる映画ザ・ファブル2も公開されて、今一番注目されている漫画です‼️ ※年内12.22(水)にDVD&BDも発売決定♪ みなさん是非ザ・ファブルを読みながら白若潮呑んでくださいね~♪ 白若潮でカンパイ♪ ザ・ファブルおもしろすぎ~~~(σ≧▽≦)σ #週末はファブル ~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~ ザ・ファブルを読みながら白若潮(しろわかしお)で乾杯♪ (ステイホーム) ※ザ・ファブルは、週刊ヤングマガジン(講談社) に連載され累計発行部数750万部越えの超人気漫画です♪ その超人気漫画 ザ・ファブル に若潮酒造の焼酎が登場致しました\(^^)/ 登場した単行本は、11巻、13巻、19巻、20巻です♪ ※週刊ヤングマガジン(講談社)第二部も連載開始中♪ ※映画も公開中♪ 今一番注目されている漫画です‼️ 凄く面白い漫画です‼️ 南勝久 先生様有難うございます♪ 心より御礼申し上げます♪ これからも若潮酒造を宜しくお願い致します。 皆さん是非本屋さんにて超人気漫画ザ・ファブルを買って究極の日常酒 白若潮 (シロワカシオ)を探して下さいね~♪ ( ザ・ファブルを読みながら白若潮で乾杯♪ ) ザ・ファブル 🎬‼️情報 DVD&BDが2021.12.22(水)に発売決定♪ 江口カン映画監督様作品。 主演も超豪華、 岡田准一 様、 木村文乃 様、 平手友梨奈 様、 安藤政信 様、 黒瀬純 様、 好井まさお 様、 橋本マナミ 様、 宮川大輔 様、 山本美月 様、 佐藤二朗 様、 井之脇海 様、 安田顕 様、 佐藤浩市 様、 堤真一 様 監督 = 江口カン 様 ( KOO-KI - 空気株式会社 様 ) 脚本 = 渡辺雄介 様 原作漫画 = 南勝久 先生様 ※岡田准一 様の体を張った超凄いアクションシーンにも注目‼️ 🔥映画「ザ・ファブル 第二章」公式サイト:https://the-fable-movie.jp/ ____________________________ ✨若潮酒造受賞歴✨ 鹿児島県本格焼酎鑑評会 ✨23連続受賞‼✨ ✨ロンドン IWSC2021 受賞✨ 千亀女紫金賞♪ GLOWep04銀賞♪ 千亀女Jo銀賞♪ 黒若潮銅賞♪ ____________________________ ※若潮酒造の焼酎は、プリン体0・糖質0・甘味料0 、体に優しい芋焼酎です(^^♪ ※焼酎は、色々な飲み方が出来て楽しいです♪ 冷やしてストレート、グラスにいっぱいに氷を入れてロック、氷と炭酸水を入れてソーダ割り(焼酎ハイボール)、グラスにお湯を入れてお湯割り、柑橘系&炭酸水を入れて、カクテル、酎ハイ、色々な飲み方が出来ます♪ 皆さん是非、自分好みにアレンジして楽しんでくださいね~♪ ※若潮酒造の焼酎が日本全土 、 全都道府県 に広がるように頑張ります。 ( 北海道 青森県 岩手県 宮城県 秋田県 山形県 福島県 新潟県 茨城県 群馬県 栃木県 埼玉県 東京都 千葉県 神奈川県 山梨県 長野県 富山県 石川県 福井県 静岡県 愛知県 岐阜県 三重県 大阪府 京都府 滋賀県 兵庫県 奈良県 和歌山県 鳥取県 島根県 岡山県 広島県 山口県 徳島県 香川県 愛媛県 高知県 福岡県 佐賀県 長崎県 熊本県 大分県 宮崎県 鹿児島県 沖縄県 ) ★若潮酒造は見学、ツアーも出来ますので皆さん是非若潮酒造に遊びに来て下さいね♪ ( 会社が休みの場合も有りますので、見学に来られる際は事前に御連絡して下さいね。) 若潮酒造株式会社への 商品、見学、ツアー お問い合わせ 若潮酒造電話番号 = 099-472-1185 若潮酒造住所 = 鹿児島県志布志市志布志町安楽215 お気軽にお電話下さい (^^♪ ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆ #ザファブル #ファブル #南勝久 先生様 #江口カン 映画監督様 #岡田准一 様 #木村文乃 様 #平手友梨奈 様 #橋本マナミ 様 #山本美月 様 #宮川大輔 様 #佐藤二朗 様 #井之脇海 様 #安田顕 様 #佐藤浩市 様 #堤真一 様 #安藤政信 様 #黒瀬純 様 #好井まさお 様 #映画 #殺さない殺し屋 #松竹映画 #ファブル2 #松竹 #若潮酒造株式会社 #焼酎 #講談社 #空気株式会社 #週刊ヤングマガジン #ヤングマガジン https://www.instagram.com/p/CUSXGtcJxtB/?utm_medium=tumblr
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映画『密航者』〜コロナ禍の私達を描いているのかもしれない〜
2021年 ドイツ・アメリカ合作 原題:Stowaway 監督:ジョー・ペナ 脚本:ジョー・ペナ、ライアン・モリソン 撮影:クレメンス・ベッカー 美術:マルコ・ビットナー・ロッサー 編集:ライアン・モリソン 音楽:フォルカー・バーテルマン 出演者:アナ・ケンドリック、ダニエル・デイ・キム、トニ・コレット、シャミアー・アンダーソン
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GW明けて(やはりこうなるよねと言うべきですが)新型コロナウィルス感染症の感染拡大が加速していますね。医療に携わるものとしては、なかなか気が重い状況になってしまいました。
最近バタバタしていて、なかなか長文で感想や考察を書く時間がなかったのですが、久々に印象に残った映画がありましたので映画レビューを書きました。『密航者』というNetflixで配信されている新作映画ですが、何となく科学考証がしっかりされたSFで面白そうだなと思い鑑賞したところ、予想に反して重たいテーマを内包した映画だったのです。
あらすじ
火星への人類移住プロジェクトの研究目的として、宇宙飛行士のマリナ・バーネット船長、医師のゾーイ・レベンソン、生物学者のデイビッド・キムの3人を乗せた宇宙船は地球を飛び立った。2年かけて火星に向かうミッションである。無事大気圏を突破し、火星へ向かう経路を維持することに成功した彼らだったが、ひょんなことから二酸化炭素除去装置のパネルの背後に閉じ込められていた、怪我を負い意識を失った男を発見する。男は宇宙船発射の技術者の一人であるマイケル・アダムスで、なんと宇宙船切り離しの作業中に気を失い、宇宙船に乗ったまま図らずも宇宙に旅立ってしまったのであった。ゾーイの手当でマイケルは一命をとりとめ回復する。しかしマイケルを救出した際に二酸化炭素除去装置が破損してしまい、そして4人になってしまった乗組員に対して、火星に到達するまでに“3人分”の酸素しか残されていないことが判明するのだった。
引用元
リアルで美しい宇宙・技術描写
本作は近未来を描いたSF映画で、まずなんと言っても宇宙船描写がとてもリアル感があって素晴らしいことが特徴といえます。ロケットで大気圏外に出て、地球の周回軌道上の宇宙ステーションとドッキングして宇宙船となり、さらに回転しながら船内の重力を生むという仕組みは、素人が見ても有り得そうだなと思えるギミックでしたし、ドッキングした宇宙ステーション内は僕らがこれまで実際に映像で見たことのある宇宙ステーションと類似しており、壁に過去に乗船したクルーたちのサインが書いてある描写などがあり、この宇宙ステーションがこれまでも活用されてきた設備なのだということを暗に示していてリアルでした。重力の影響や船外活動の様子など、他の細々した宇宙描写も含め、かなり現実に近いリアリティにこだわった演出がなされていると感じられました。
僕は宇宙開発に詳しいわけではありませんが、このように現在の技術の延長で近い将来火星へ向かうとすればこんな感じになりそうだなという、実在感のある宇宙船造形・美術が印象的で、決して遥か遠い未来や別世界と言っていいようなデフォルメされまくったファン��ジー性のあるSF描写ではないのです。映画『オデッセイ』や『ゼロ・グラビティ』といった映画に近い雰囲気です。
ちなみにIMDbに記載されていたので知りましたが、この映画の火星への到達方法は、火星サイクラーという方法論で実際に存在する理論だそうです。
映画『ゼロ・グラビティ』予告編
映画『オデッセイ』予告編
引用元
サスペンス演出が見事
クルーの3人の様子も良かったです。船長は宇宙飛行士ですが、他の2人はそれぞれ医師と生物学者であり、入念なトレーニングを受けたとはいえ、経験は未熟で宇宙へ行くのは初めてです。序盤、ゾーイは大気圏外に出て地球が見えたときにニッコリして「信じられない」と叫んだり、デイビッドは宇宙出た直後に酔って嘔吐するなど、彼らの経験値を説明的セリフで示すわけではなく行動や態度でさり気なく伝えるような演出が丁寧でした。
また冒頭は宇宙ステーションにドッキングするまで、ずっと乗組員が座っているコクピットの様子しか映し出されず、3人の様子、宇宙船の揺れや音、管制との無線でのやり取りのみで一部始終を演出しているので、我々観客には最小限の情報しか無いため非常に緊張感が高いです。どうなるどうなる?という展開の後、大気圏外に出たときにゾーイのネックレスが首元から中に浮き、おもむろに窓から地球が見えることで、宇宙に出てきたんだということが分かり、こちらの緊張感もふっとほぐれる見事な一連の冒頭シーンでした。
この映画、この後もそうなんですが、このように緊張感のあるサスペンス描写はすばらしく、ハラハラする展開はよくできていると感じました。
引用元
大義や他者のために誰かを犠牲にできるのか?
当初は順調に宇宙での活動が始まるのですが、予期せぬ乗員の出現と生命を維持するための酸素が枯渇するという重大な問題生じて、物語は急に別の方向に舵を切ることになります。希望に満ちた宇宙SF映画が、突如宇宙船内という限定空間でのシュチュエーション・サスペンスに切り替わります。
不本意とはいえ、怪我をした上、全くトレーニングを受けていないド素人をひとり抱えることになり、更に4人乗員がいるのに酸素が3人分しかないという最悪の状況に陥ります。このままではいずれ全員死ぬ、1人増えさえしなければこんなことにならなかったのに・・・。そうなった時、一体どうすればよいのでしょうか。運命はそんな問いを4人に投げかけ、決断を迫ってくるのです。
ここから先は映画を観てください。
ネタバレを避けてあまり深くは言及しませんが、劇中では弱者は犠牲になっても良いのか、自分はこんなに我慢したのにまだ辛いことをさせるのか、何かを犠牲にしてでもミッションを進め続けることができるのか、という感情が錯綜します。つまり本作の最大のテーマは「資源が限られている状況で大義や他者のために誰かを犠牲にしても良いのか」ということです。
本作は一見、宇宙船内で起こるサスペンスを描いたSF映画なのですが、私達の実社会で起こることのメタファーとも言える物語でもあります。上述したようなことは、世界レベルの国家間問題から地域社会レベルで抱える問題や、さらには職場・家族・友人同士という小さなコミュニティー内でも起こりうる問題であり、それを「地球から遠く離れた宇宙船内で窮地に追い込まれた異な��バックグラウンドを持つ4人」という設定に落とし込んでいるのです。
そして製作時の意図は知りませんが、図らずも現在のコロナ禍における社会ともシンクロする部分が大いにあると感じました。経済や最優先に考えてCOVID-19感染拡大リスクを冒すのか、感染拡大防止のため制限を強めた場合に困窮する人達はやむなしとするのか、感染拡大が問題となる中でもオリンピックのためなら医療に人員を割いてよいのか、感染拡大抑止のためなら努力してきたアスリートの目標が消えても良いのか、僕にはそういった問題を暗示するかのように感じられました。
自分は医師ですので、限られた資源という観点では、残り一台しかない人工呼吸器に対して呼吸不全になった患者が2人いるときどうするのか?、残り1床しかないのに2人の患者受入れ要請があったときどうするのか?という問題も想起されました(実際、現在の関西ではこういった問題が起きていると聞いています)。
このような白黒付けられない、非常にセンシティブな問題を孕んだ映画なのです。それを踏まえると、ラストの着地はちょっと残念で、例え最適解ではないとしてももう一捻り欲しかったなあと感じてしまいます。あれでは広げたテーマに対して答えになっていない気すらしてしまうのです。正解を出すのは難しいとは思うんですけどね・・・。
引用元
医療描写について
医療描写に関して言及すると、アナ・ケンドリック演じるゾーイという医師が、怪我をしたマイケルを手当するシーンがあるのですが、ここは概ねリアルだったと思います。
体表面の深い傷に対して、スプレー式の消毒と思われる処置をした後、麻酔をして、表皮を縫合するという一連の操作が短縮されて映し出されます。本当は外傷の場合、消毒よりも麻酔してから傷の内部をゴシゴシとしっかり洗浄することのほうが重要なのですが、宇宙船内の限られた環境ではこのような方法になるのだと思います。
ゾーイが縫合する手付きはリアルで、手首の動き方などは本当に縫合している人に見えました。アナ・ケンドリックはこのためにしっかりトレーニングしたのかもしれませんね。
あとは医療描写に限定したことではないのですが、ダニエル・デイ・キム演じる生物学者デイビッドが、やむを得ず取るある自己犠牲的な行動。自分も臨床医でありますが、ちょっとだけ研究にも携わっている立場なので、科学者である彼の気持ちを考えると、あれは本当に辛かったです。泣きそうになりました。
引用元
最後に
若干不満点を述べた部分はありましたが、概ね好意的で非常に満足度の高い映画でした。いろいろ賛否は分かれそうな内容ではありますが、本作を観た人のいろんな意見を聞いてみたいと思いましたし、何より映像は十分高いクオリティで面白いことは間違いないと思います。是非ご覧になってみてください。Netflixで配信中、ステイホームのお供に!
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マウンテンクリークハウスと開高健さんの”だった”ラパラ
4ヶ月以上ブログを書いていなかったんですね。去年は渓流のネタを結構貯めたのに、コロナ禍でステイホームな時間はあったはずなのに、途中まで書いてた記事がいくつかあるのに、”のにのに”でここまで来てしまいました。
先日ツイッターで「ラパラ解体新書」という本についてツイートしたんですが、付き合いは長いものの別にご存知の通り僕が根っからのラパラ狂かというとそうではなく、正直なところ日本のフィールドでは既にラパラではないチョイスで突き詰めたものが多かったりで出番は少なめ。しかし知れば知るほど「この釣りやあの釣りで違う出会い方をしていたら、ラパラの***を投げていただろうな」と思うのがラパラ。初めて行く場所、特に海外遠征なんかのある意味「ぶっつけ本番」なシチュエーションで自信を持って投げられるルアーとして外せないのが、何より信頼をおける証拠かもしれません。その理由とかはまた機会があるときにお話しするとして、前置きが長くなったけど今回書こうと思ったのは、そんな経緯があって思い出したあるスーパーシャッドラップの話。
2年ぐらい前だったかな?解禁間もなくの銀山湖(奥只見湖)へボートフィッシングへ出掛けたことがあって、結局この時の釣行以来銀山湖には行っていないのだけど、その時立ち寄った釣具屋さんがマウンテンクリークハウスというお店。たまたま寄ったのか、運転していた菅井さんがその店を知っていて連れていってくれたのか覚えていない。なぜかどれも安くなっていて興奮気味にミノーやスプーンを選びながら店内を歩くと、すぐにこの店とオーナーが開高健氏(以下開高さん)と縁があるのがすぐに分かった。タイメンの剥製や開高さんの写真がたくさん飾ってあったのだ。
オーナーの名前は五十嵐明朗さん。いろいろな釣りの話をしてくれた。そして開高さんの話から彼との釣行の話に、常見忠とスプーンの話。僕は勉強不足で常見さんについては存じ上げていなかったのだが、菅井さんは「へぇ!」とか「そうなんですか!」と嬉しそうに驚嘆の声をあげていた。そのうち僕たちはオーナーの体調が思わしくなく、お店を近々閉めるつもりでいることを聞かされた。すると菅井さんがダメ元で聞くんだけど、、、と前置いて、ラパラの大きなディスプレイを譲ってくれないかと聞くと五十嵐さんは深く考えることなくいいよと答えていた。いくらっだたか覚えてないけど、安かった。菅井さんは俺がずっと大事に飾るよと言いながら、なんか色々買っていた。
僕はその時あまりディスプレイとか開高さんの写真や色紙(?)にはあまり興味を示さず、この前の年に訪れたモンゴルに関係していそうなタイメンの剥製や写真、あとは飾ってあったナイフが気になっていて、それを譲ってもらった。刃にヤマメの絵が彫られていて一目惚れした、可愛くて良く切れるナイフ。その時レジ横に結構雑に飾ってあったシルアーが、先に説明したスーパーシャッドラップだった。アイルランドと書いてあるちょっと黄ばんだリップとなんか古そうだなと感じる渋めのカラー。あまり深く考えず、珍しいわけではないけど探すと意外とお気に入りが見つからないルアーなので「マスターこれもください」と聞くと、五十嵐さんは「それ開高さんのだったんだよね」と言った。だったって何?笑
昔、銀山の大イワナと言う言葉が釣り人に知られはじめた頃、五十嵐さんは開高さんと一緒にイワナ釣りに出掛けた。この頃開高さんや常見さんが新潟に来るという時には必ずと言っていいほど五十嵐さんに連絡が来たそうだ。その日はとにかく開高さんは釣れずにイライラしていて、それを横目に五十嵐さんが何本もイワナを釣り、後で食べるためにストリンガーに繋いでいたらしいのだけど、突然開高さんがそのイワナたちを全部放してしまったと言う。一緒に釣りをする友人の釣果に腹を立てて、しまいにはキレて魚を逃がす。なんてひどいエピソードだろうか。幸運なことに僕の周りにそんなひどい釣り仲間はいないのだが、その後の話が憎めない。開高さんはしょぼんとしながら五十嵐さんに「ごめんね、お詫びに好きなルアーを一つ選んでいいよ」と言ったらしい。なんじゃそりゃ(笑)でもなんだかその話を聞いた時、不思議と前より開高さんを好きになったというか、子供のような釣り好きな一面に惹かれた気がした。そして五十嵐さんが選んだシャッドラップは今は僕の机の上で、キラキラした目でこちらを見ている。当時はさぞ珍しかったろうなと思う。
ドンピシャの世代ではない僕は開高さんに先生はつけないし、彼の本も何冊かかじる程度だけれど、数少ない「本気で遊んだ釣り人」として認識している。キャンプに持って行くのはサントリーオールドだし、無意識に開高さんの名言みたいなのが結構よく浮かんでくる。”抱け、抱かれろ”とか、大体釣り関係ないんだけどね。
ちなみにこの時の釣果はサクラマス一匹...
あの日、まるで今でいうところのディスるような口ぶりで偉大な故人達の話を楽しそうにする五十嵐さんから、���んだか寂しさとか愛情とか友情とか、色々な思いが感じられた気がした。確か去年にもなんとなくこのRapala SSR-14のことを書こうかなと思って少しネットで調べた時に、マウンテンクリークハウスは既に閉業していることを知り、実はその時に他の方のブログでこんな記事を見つけた。
開高さんは彼(五十嵐さん)に「今度は君をロシアに釣れて行くからな……常見君には黙っていろよ」と約束し、1989年12月9日に他界しましたが、五十嵐さんは翌夏の遠征に備えて何と「タイメン」と命名したスピニング・ロッドを特注で製造していたのです。 (釣りG(爺)メン千釣万魚より)
正直このシャッドラップの経緯そのものにそこまでこだわりはなかったし、むしろ今度タイメン釣る時に投げよ!ぐらいの気持ちでいたのだけど、もしかしたらもしかしたら2人のロシア釣行でこいつが投げられていたかもしれないと思うと、ちょっと投げるのが憚れる。ルアーは道具であり魚を釣ってナンボだけど一つぐらい、時々そんなストーリーを考えさせてくれるルアーがあってもいいじゃないか。そんな大切なルアーを初めてお店に遊びに行った僕なんかに譲ってくれたマスターには本当に感謝しかないです。 ありがとう、大切にします。
I hope three of you will go fishing together, to catch a big Taimen, one day.
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新型コロナウイルス関連の報道では、数多くの医師がメディアに登場して、自身の知見を述べている。しかし、最前線で感染者たちと接している医師の話をじっくりと聞く機会は意外と少ない。実際にはその患者を診たことがない「専門家」(中には医師ではない者もいる)のオピニオンのほうが多く流布されている。現場からの声として紹介される多くは、治療現場の苦境といったところに限定されているようにもある。
そこで今回、ある総合病院で新型コロナウイルスを実際に診察し、また現場の統括もしているベテラン医師に匿名を条件で本音を語ってもらった。匿名にした理由は「特におかしなことを言ったつもりはありません。同じように考えている医師も多いと思います。でも、ただでさえ忙しいのに、病院あてに抗議などが来るとたまらないから勘弁してください」というものである。
――お勤めの病院はどんな感じですか?
現状をお話しする前に、平時の病院、医療がどうだったかを少しご説明させてください。
もともと日本は国民皆保険ですし、東京は医療へのアクセスが極めてイージーになっていました。中学生までは医療費ゼロですし、救急車を呼んでもお金は請求されません。欧米なら数万円は確実に取られます。それゆえ、子供を昼間病院に連れて来られないというだけの理由で、救急外来を夜間に普段使いするような親までいたのです。
だからいつも病院が混雑していることが問題になっていました。一方で、開業医の先生を含めて医療機関側もそれで儲けていた、という面もあったことは否定できません。「どんどん来てください」とやって、医療費は国に負担してもらえばいいのですから。
ただ、新型コロナウイルスの影響で、普段は安易に病院に来ていた方が減ったので、全体としての患者数は減っています。
感染症や救急を担当していない病棟や医師はむしろ時間に余裕ができているようです。不要不急の手術も延期にしていますから。
1、2月に比べて3月の病院全体の収入は3割減というところでしょうか。病床の稼働率も10%ほど下がっています。
おそらくこれは開業医などでも同様でしょう。「売り上げ」が落ちて困っているところもあるだろうと思います。
一方で、私たち新型コロナの担当医たちだけは忙しくなっています。
うちの病院では新型コロナの診察を救急医が受け持つようにしています。その担当医らの仕事は、大雑把にいって1.5倍になっているという感じです。ただでさえ忙しかったところに、仕事が急増しました。
私が若い頃は救急を専門とする医師は月15日くらい当直というのが当たり前でしたが、さすがに今はそうはいかないので、当直は月6~8日くらい。週休2日は確保できるようにして、休日出勤の際には代休も取るように、という方針でした。
これがさっき言ったように仕事量が増えているため、「当分、代休は取れません」という感じになっていて、実感としてかなりキツい日々が続いているのは事実です。
私自身は現場の診療の他に、病院全体の感染症対策等々の仕事が増えました。省力化できたことといえば、テレビ会議が増えたので結果として会議の時短などが進んだことでしょうか。
――新型コロナに関しては、膨大な情報量が発信されています。この状況をどう見ますか?
SNSで誰もが発信できるようになったことで、不安をかきたてる情報が溢れすぎている、という印象はあります。
また地上波のテレビ、ワイドショーがセンセーショナルに伝える傾向があるのは良くないと思っています。たしかに政府の言う通りのことを流すのでは政府広報になってしまうので、良いことだとは言えません。
しかし、恐怖を煽って,今の対応が危険だと強調しすぎているように思います。
現政権が嫌いなのかもしれませんが、それと医学の問題は別です。
現在の政府方針、専門家委員会の方針は、専門的な知見のある人たちが議論して打ち出したものであり、相応の合理的���判断だと現場の医師から見ても思います。
ですから煽られておかしな行動をとるのではなく、とにかく今の対策を守ってもらわないと,収束できるものもできなくなると思います.
にわか専門家のコメントが全部間違っているとは言いませんが、大事なことをうまく伝えられていないと感じます。自称専門家はもちろん、芸能人の方などの不用意な発言でも、視聴者は扇動されます。
外国の例を簡単に紹介するのも問題です。「海外ではこうだ」というのですが、それぞれの国によって医療レベル、保険制度、国民性、文化など異なる背景があります。だから安易に「あそこがいい」「ここがいい」という話ではありません。
「アフリカの〇〇ではこうだ」と言われても、その国は常に様々な感染症の脅威が存在する国かもしれません。その国の政策を参考にする、といっても無理があるのではないでしょうか。
――「何もしないと42万人が死ぬ」というシミュレーションも恐怖を煽っていたのではないでしょうか?
あれはあくまでも「何も対策を講じなければ」という前提で、最悪の事態を示したのですから、「ステイホーム」を訴えるという点では良いのではないでしょうか。
「エアロゾル」感染といった言葉が独り歩きしたせいで、ちょっと勘違いがあるように思うのですが、基本的には空気感染ではなく接触・飛沫感染です。だからちょっと話をした程度であれば、問題はない。
空気感染だと思うと「じゃあ空気がいいところなら大丈夫」という勘違いが生まれます。ここが心配です。
たとえば「空気がいい」ゴルフ場に行く、公園でジョギングをする、というのは問題ないように思っている方もいるでしょう。
たしかにゴルフ場でプレーするだけなら感染はしないでしょう。しかし、その前後に外食をしないでしょうか。ジョギングの最中に無意識にガードレールを触って、その手で顔を触り……となっていないでしょうか。
そういうリスクがあるからこそ、「ステイホーム」と呼び掛けているわけです。あくまでも個人的な、そしていささか楽観的な見方ですが、きちんと自粛をしていれば、あと1、2カ月のうちには良い状態が来るのではないか、と思っています。
――そうした報道に煽られて、検査や診察を求める患者さんが殺到していて、かえって病院が困っているとも聞��ますが、どうなんでしょう?
確かに、必要とは思えない患者さんが検査を求めてくる事例はあります。直接こちらの病院には来なくても、かかりつけ医から紹介状をもらってきて、検査を求めるケースです。そういう人の中で検査を断られた人が、SNSやテレビで「検査も受けられない」と主張することもあるのでしょう。
ただ、この間、数多くの新型コロナウイルス感染者を診てきた者として言えるのは、「この人は陽性だな」と思う人は検査に回さなくても、ほぼわかる、ということです。あくまでもその診断を確定させるために回すのです。病歴を聞き、問診をして、CTを撮り……といった診察の過程でかなりの確率でわかります。
ところが、そうした経験のないお医者さんが、患者さんに強く言われたとか、あるいは患者さんサービスの一環で検査を求めるとどうなるか。結果として、本当に早く確定して欲しい人の検査スピードが遅くなります。
これが問題です。
――テレビに出ている「専門家」の強い主張の一つが、「とにかくPCR検査を増やすべき」というものでした。これはどうなのでしょう?
これは絶対に間違いです。少しでも専門知識がある人は、全くこれを望んでいません。
他国と日本が違うのはこの点で,本当に医師が疑った例にのみ検査をやっている点で感染の広がりをコントロールできていることは確実です。
とはいえ確かに検査のスピードは遅かったから、そこは今改善を進めています。
ただし、誰彼構わず検査をオーダーできるような状況を作らなかったことは100%正しかったと考えています。
日本のように国民皆保険の国で、なおかつ感染症に詳しくない町のクリニックのようなところまでもが、自由にPCR検査をできるような環境を作っていたら、間違いなく院内感染が多発していたでしょう。おそらくニューヨークやイタリアの比でない状況になったと思います。
「かかりつけ医」に相談することは否定しません。しかし、そこに多くの人が押し寄せたら結局クラスターを発生させかねません。そういう状況を作らなかった点では、当初、検査を絞ったことは決して批判されるようなことではないのです。
現在報告されている院内感染にしても、慣れてない人が普段使わないような感染防御具を適切でない使用をしたがために他の人や患者に感染させる例があとを絶ちません。
ドライブスルーでのPCR検査を増やせ、という意見についても、乱暴に思います。病院外での検査体制は進めたほうがいいでしょうが、やり方を間違えるとかえって感染者を増やすことにもなりかねません。
別の観点から補足させてください。
毎年のインフルエンザの流行の仕組みをご存じでしょうか。
PCR検査が注目されることで「偽陽性」「偽陰性」といった言葉もよく目にされるようになったと思います。前者は「本当は陰性なのに陽性と出ること」で後者は「本当は陽性なのに陰性と出ること」ですね。
実はインフルエンザの検査でも「偽陽性」「偽陰性」は一定の確率で発生します。日本では「インフルエンザかな?」となったらまず病院に行って、検査をしてもらって、タミフルを飲んで、ということが当たり前に思われている方が多いかと思います。
でも実は、こんなことをしている国はそんなに多くありません。一つには先ほどから言っているように、医療費が高い国では、そのたびに大変な料金が発生するので、いちいち検査しない、という人が多いのです。また、タミフルは病気を治す薬というよりは、よくなるまでの期間を短くする(7日が5日半になる)という性質のものです。
アメリカならば、この検査とタミフルだけで下手をすると500ドルはかかるでしょう。だから多くの人は「家で寝て回復を待つ」のです。私もそうしています。
ところが日本は医療費が安いことに加えて、「休むなら証明書を出せ」という習わしが学校や企業にあるので、こぞって病院に来て検査を求めるわけです。
問題は、インフルエンザの簡易キットの感度は7割から8割なので、2~3割の人は本当は陽性なのに「陰性」という結果になります。
その人たちは、病院のお墨付きをもらったということで、自由に動き回りますから、コミュニティの中で感染を広げます。実は、これが毎年のインフルエンザの流行の大きな原因なのです。今回のことを教訓に、「インフルの証明書がないと休めない」といったおかしな慣習はなくしてほしいものです。何にせよ具合の悪い人は休むべきです。結果としてそのほうが学校や職場のためにもなります。
そして、今年、インフルエンザがあまり流行していないのは、多くの人が手洗い、うがいをして、なおかつちょっとでも具合が悪ければ、自ら行動を抑えるようにしたからです。その結果、「実はインフル」の人が感染を広めなかったわけです。
話をPCR検査に戻せば、検査の無闇な拡充に反対している人たちが怖れているのは、インフル同様に、「お墨付きを得た、でも本当は陽性です」という人が感染を広めることにつながりかねないからです。
よく韓国やイタリアのほうが日本よりも検査数が多い、といって日本を批判する人がいるのですが、これは話がまったく逆です。韓国やイタリアは最初に検査数を増やし過ぎたために、感染を広めてしまったのです。
「医療資源が無限にあり」「偽陽性の人でも全員どこかにちゃんと収容できて」「(偽)陰性の人が行動を慎んで他人にうつさないようにする」という前提がすべてそろっていれば、検査数をどんどん増やすのもいいでしょう。
しかし、そもそも検査はそんなに簡単なものではありません。検査というのは少なくとも検体を取る人と、検体を検査する人の両者がいてはじめて検査ができるのです。仮に医師会の先生たちが頑張って検体をたくさん出しても、検査する人が増えなければ結果が出るのがより遅くなってしまいます。本当に必要な検査が滞るのです。
もしも「やる気になればできる」と言い張る方がいるのなら、ぜひそういう人材がどこにまだ眠っているのかを教えていただきたいものです。
検査の技術の習得は一朝一夕にはできません。だから長期的な観点では、もっと日本はこういう検査もスピーディにできるようになればいい、と言われれば「その通りです」と答えます。
しかし、今まさに感染爆発を防ごうとしている時期に実現不可能なことを言っても仕方がありません。
テレビに出ている中でも、自称「専門家」ではなくて、本物の専門家の先生方もいらっしゃいます。そうした方に、「日本のPCR検査数は少ないのでは」とか「より検査体制を充実させられるといいのでは」と問えば、「そうですね」と答えるでしょう。それ以外の答えをしようがありません。
しかし、それで「それみろ、やっぱりPCR検査が足りないんだ」と言い張るのはやめてください。
繰り返しますが、現場で本当にこの病気を診ている医者で、もっと検査数を増やせ、などと言っている人はいないはずです。
――ではなぜお医者さんの中で「PCR検査を増やせ」という声が根強いのでしょうか?
例年、この時期はインフルエンザの患者さんで病院、特に開業医さんは混み合うのです。経営のことを考えると患者さんがたくさん来るのは悪いことではないと考える先生もいるでしょう。今年はインフルエンザ自体が流行していませんし、万が一新型コロナウィルスに感染している患者に検査をすれば、感染のリスクがあるためほとんど行われていません。現在、新型コロナの診察はあまりやっていないでしょうが、一部の人にとっては「検査は怖いから検査センターにお願いするとして、診察は引き受けたい」といったモチベーションがあるかもしれません。
そういう人にとっては、かりに「PCR検査センター」のようなものが出来れば、都合が良いかも……というのは穿った見方でしょうか。
――「WHO」の関係者と名乗る方、ノーベル賞受賞者の方もPCR検査を増やすように主張していますが。
海外にいて、どのくらい日本の事情をご存じなのかわかりません。また、たとえノーベル賞を受賞された素晴らしい先生方であっても、必ずしも感染症やこの病気の専門家ではないので、仰ることがすべて正しいとはいえないと思っています。
医学はそれぞれの科や専攻の専門性が高い分野なので、たとえノーベル賞受賞者であっても、専門外のことには確証を持って発言していないのではと感じることもあります。
なお、「検査、検査、検査」というWHOの事務局長の発言もいまだに曲解されている方がいます。あれはあくまでも発展途上国などで検査を軽視している国に対してのメッセージであって、日本などを念頭に置いているわけではありません。
――ただ、検査をまったくしないと不安だという気持ちもよくわかります。「37.5度が4日間続くまで様子を見る」と言われても、その間に急激に悪化したら……と不安になるのでは。
気持ちはよくわかるのですが、熱だけが兆候とは限りませんし、本当に具合が悪くなったら救急車を呼ぶほうがいいと思います。新型コロナ以外でも、いろいろな病気がありえるのですから、本当に具合が悪い時はそうするべきでしょう。
また、これからは「陽性だけれども症状がない」という方はホテルなどに入ることになりました。このメリットは単に隔離されるというだけではなくて、そこには医療スタッフが必ずいるということです。症状が悪化した場合には、そのスタッフが対応します。
このところ脚光を浴びているのが血中酸素濃度を測って患者さんの状態を観察するというやり方です。入院患者や経過観察の対象の方の濃度をチェックするのは意味があるでしょう。ちなみに、その際に用いるパルスオキシメーターを発明した青柳卓雄さんが、先月亡くなられました。コロナの報道に紛れてしまい、あまり大きくニュースでは扱われませんでしたが、世界に誇るべき日本発の医療技術であることは知っておいていただきたいと思います。
――死者数や感染者数を見るとインフルエンザと大差ない、いやインフルのほうが深刻だ、といった意見についてはどうお考えですか。
たしかにウイルス自体の病原性や感染力は同等だと思います。空気感染はしないので、結核と比べると感染力は弱いともいえます。
ただ、高齢者や合併症のある人への進行度合いは半端ではありません。日本は医療レベルが高いので、余り若年者は死んでいませんし、今後もそうでしょうが、感染した高齢者の一定数は救いようがないままに亡くなります。
実際に診察しての実感を一言でいえば、「この病気はヤバい」です。
多くのウイルス性肺炎は、自身の持つ免疫力で打ち克つことができます。
新型コロナウイルスは、若い人と比べて高齢者が重症化しやすいことはよく知られていますが、では両者の違いは何か、といえば免疫力になります。肺炎が重症化しても、踏ん張っているうちに回復に向かえる。だからICUやECMOで治療をして、「もうちょっと頑張れる」ようにするのです。しかし、その間にダメージを回復できなければ最悪の場合、亡くなることになります。
少なくとも私の病院では、例年、インフルで亡くなる人はまずいません。それまでにちゃんと治療をして、回復してもらっているからです。しかし今回は、すでに何人もの方が亡くなっています。だから「ヤバい」と感じるのです。
――世界的に見た場合、日本は死者数、重症者数が少ないのはなぜでしょうか。これを政府の陰謀のように言う方もいますが。
実際に少ないと思います。それはいろんな理由が考えられるでしょう。
まず衛生観念が高い、といったことがよく指摘されます。清潔な水が近くにある、靴を履いたまま家に上がらない、とか。そういうこともあるかもしれません。
また、繰り返しお話ししているように、医療レベルの高さ、アクセスのしやすさは大きいと思います。
多数の死者を出したアメリカでは、救急車を呼ぶのにも、病院にかかるのにもかなりのお金がかかります。そ���すると、具合が悪くても病院に行かない、行けないといった人は一定数出てしまいます。今回亡くなった多くの人が貧困層だというのはそういうことでしょう。「日本でもタライ回しがあるじゃないか」と言われるかもしれません。確かにそういう問題は解消されていません。
しかし、たとえば東京都では救急医療について「東京ルール」というものを10年前に定めています。「5つの病院に断られた」「30分以上搬送先が見つからない」といった場合には、東京都が定めた地域救急センターに搬送する、というルールです。他の自治体でも様々な取り組みが進められていると聞きます。「日本はダメだ」と言うのは自由ですが、他の国と比べて決して引けを取るようなシステムにはなっていないと思っています。
「BCGが有効」という説も聞きますが、これはまだよくわかりません。そういうこともわかればいいとは思いますが、少なくともそれは現場の私たちが判断できることではないのです。
なお、「検査数が少ないから死亡者が目に見えていないだけ」といった主張は完全に陰謀論の類です。たとえば別の肺炎死だとか、謎の死者が急に激増しているというのであれば、そういう仮説も立てられるのでしょうが、そんなことはまったく起きていません。
――最前線にいる立場で、メディアや一般の人に言いたいことなどはなんですか。必要な支援はありますか?
私たち医療従事者はいま別にお金が欲しくて働いているわけではなく、使命感で働いています。
相当なストレスを抱えながら、普段以上に働いています。実際の担当ではない医師や看護師にも大きな影響を与えています。
たとえば、陽性だけれども症状がない、といった患者さんを専門外の個室に入れることがあります。するとそこの看護師さんは慣れないながらも感染者の面倒を見て、しかもそれが他の患者さんにうつらないようにしなければならない。普段とはまったく異なるプレッシャーがかかっていて、精神的に追い詰められている関係者は数多くいます。
私も今は家に帰れる日は限られていて、あとは病院が用意したホテルに宿泊するようにしています。
また、精神的に追い詰められた職員らのための対策も考えなくてはならない状況です。最初に病院全体の患者数は減ったとは言いましたが、対応をしている病院のスタッフは本当に大変なのです。
最近は家庭内感染が増えてきましたが、最初の頃は「夜のお店」近辺の感染者が非常に多くいました。
そんな状況下で、テレビのニュースを見ると「自粛で大変。補償してほしい」といった「夜のお店」の声を紹介しています。もちろん当事者の方々が大変なこと、そういう感情を持つことは理解できます。でも、毎日ギリギリのところでやっている身からすれば「いま補償の話なの?」という違和感を抱いてしまったのも正直なところです。「これから大変な戦いが予想されるのに、もうお金の話? それもごく一部の業界の? 議論の優先順位がおかしいのでは」と感じました。
どうか私たち現場の人間が日々、頑張っていることをご理解ください。そうしたお気持ちを持つ方が多いことは励みになります。医療従事者へのエールは素直にうれしく思います。
そして、早くこのような状況を終わらせるためにも、とにかく皆さんは感染しないように、感染を広げないようにふるまっていただきたい。これは強く訴えたいことです。
接触・飛沫感染に注意せよと言われても、具体的に何が大丈夫で何がダメか、わかりにくいことと思います。実際にその細かい線引きはできません。だからこそ「極力人との接触を避ける」「極力外出しない」という大きな方針を打ち出しているのです。それを守ったうえで、手洗いを丁寧にマメに行ってください。
また、特にメディアの方にお願いしたいのは、善意や問題意識からなのでしょうが、常に「国(厚労省)や都のやっていることは間違いだ」といった論調の報道は考えていただきたいところです。
先ほども申し上げたように、日本のこれまでの対応は決して間違っていません。死者数を見れば明らかです。「世界が疑問視している」といった報道ばかりが目立ちますが、海外では日本を評価する報道も出ています。単にそれがあまり紹介されていないだけです。
死者数が少ないことをもっとポジティヴに捉える論調が増えてもいいのではないでしょうか。
私たちは国や都の定めた方針の中で動いており、それに背くことはありません。しかし、国も都も、いろいろと考えたうえで方針を打ち出しています。その決定過程には私たちも関与しています。
明らかに間違った方針が出れば、私たちも声をあげます。そういう判断ができないほど現場の医師たちは馬鹿ではないのです。
デイリー新潮編集部
2020年5月2日 掲載
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ジメッとした梅雨。「To you(つゆ)」なら、気持ちも前向きになるのでは?
ついに西日本も梅雨入りしました。
さっそくの雨が、ステイホームを助長させているように思います。
例年よりも梅雨入りが早かったことで、雨の日が昨年より長く続くのではないか?と思うと、気持ち的にも下がってしまいます。。。
そんな気持ちを、少しでも変えたい!
と思い、今回立ち上がりました。
解決作として僕を含めて、音楽を聞いたり、動画をみたり、美味しいものを食べたりというのが多いと思います。しかし今回は「つゆ」自体の感じ方(漢字・型)を変えてみたらどうか?に挑戦してみました!
一緒に楽しんでもらえたらと思います!
●つゆって、なぜ「梅雨」?
まずは梅雨についておさらいしたいと思います。
梅雨は東アジアだけにみられる雨季で、6月上旬から7月上旬にかけて日本の南岸から中国の長江にかけて前線(梅雨前線)が停滞して、長雨を降らせる現象。
(引用:エキサイト辞書)
よく聞く内容ではないかと思うので、知っている方も多いと思います。
聞く限り、1ヶ月程度は雨の時期が続くと考えると、気持ちも下がりますね。
もう一つ気になるところ。
「梅雨」という漢字の語源についてもおさらいです。
梅雨の漢字の由来には、次の二説ある。
ひとつは、カビの生えやすい時期の雨という意味で、中国では元々「黴雨(ばいう)」と呼ばれていた。しかし、カビでは語感が悪いため、同じ「ばい」で季節にあった「梅」の字を使い「梅雨」になったとする説。
もう一つは、「梅の熟す時期の雨」の意味で、元々「梅雨」であったとする説。
日本で「つゆ」と呼ばれるようになった由来は、「露(つゆ)」からと考えられる。
しかし、梅の実が熟して潰れる時期であることから、「潰ゆ(つゆ)」と関連付ける説もあり。
(引用:語源由来辞典)
なるほど。
やはり、カビとか潰れると聞くと、イメージとしても何だか暗くなってしまいがちです。
何とか明るく出来ないものか?
⚫︎「梅雨」に代わる、他の漢字や文字をあてがってみる
世の中には、「つ」とか「ゆ」と読まれる漢字はたくさんあります。イメージはその字によって大きく変わってきます。
そこで、僕なりに勝手に組み合わせて「つゆ」を作ってみました。
①兎癒
家で動物を飼っている方もたくさんいると思います。梅雨の時期は、動物にとっても不快な気温や湿度であり、体調を崩すことも多いそうです。
外に出れない分一緒に過ごす時間も増え、愛しのペットには癒されるまくりですね。
「つ」と読むことの出来る動物に兎がいます。
「寂しさに弱い」と言われたりもしますし、より一緒に居たい程可愛い!
雨のおかげでゆっくり一緒に過ごす時間も増えるので、ついつい頬も緩んでしまいそうです。
癒されたーい♪
②都遊
「都の遊び…」江戸時代の書物などには登場しそうな表現ですね。もしかしたら、先程には出て来なかった「第三の説」の可能性も?
降り続く雨のため、屋内で過ごすことが増えてしまったこの時期。
雨の滴る音に混じって、町中の家々から、なにやら秘め事の物音が聞こえてきたとかこなかったとか…
艶やかな人が増えてくると、こんな比喩表現としての「つゆ」も今後現れるかもしれません。笑
③月幼
雨が多い時期。
夜空の月に出会えることも貴重な時間に感じます。
月といえば「秋」ということを想い浮かべる方も多いと思います。まさにその秋に向けて、梅雨のほんの合間に産まれてきた月が、徐々に成長していくという物語を想像すると、「まだ幼い月」ということで、命名するのもありかな??
梅雨時の晴れの日が、より一層楽しみになりそうです。
④告夢(指)〜To you〜
梅雨といえば6月、
6月と言えば ”ジューンブライド” という事も言われています。
そんな人生の転機、新たなスタートの時期と言えます。
お互いに想いを告げ、二人の夢や将来にむかって歩きだすことを、薬指に誓う季節でもあります。
そんな情景を想像すると、悪くは無い??
ロマンスの神様よ、降りてきて~…
⑤褒雨
雨という漢字も使って考えてみました。
暗くなりがち!ということで考えてきましたが、実際に何かしら気分を上げたくなる行動をとると思います。
大好きな音楽を聞いたり、美味しいデザートを食べたり、彩りに溢れた服を着てみたりと。
何かしら自分にご褒美をあげたくなるんじゃないかな?と思います!
「暗くて、ジメジメしてて、気分も優れない時に頑張ってる自分に、何かご褒美をあげたくなる雨」
というわけで、
褒雨にしちゃいましょう♪
●最後に
梅雨について、何とか明るい印象に出来ないかな?と思って考えてみました。
今更ですが決して、自分がやることがなくて 暇だったわけじゃありません。
自分としてもなんだかジメッとしてしまいそうだったので、ちょっとした考え方の違いで、気持ちを上げることが出来ればと思います。
少しぐらい、共感出来そうなものがあれば幸いです。
あなたにとっての 「つゆ」 はどんなつゆですか?
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大崎方面のビル群を眺めながらベランダで茶割りと韓国ドラマをキメるステイホーム。去年のGWもこんな感じだったな〜❗️路上で呑む気にならんし、酒場やってないし、やってる所じゃ呑む気にならんし、自宅で食いたい物食って飲みたいもの飲んで、まあまあ楽しめてるから良い👍けど。緑の狸よ、本気で感染者減らしたきゃ、そろそろ実弾撒きな❗️もらってやるから。w 国のトップはダメだ、目が基本死んでる。でも、実弾バラ撒くなら少しだけ認めてやってもいいぞ❗️w #料理 #深夜食堂 #居酒屋 #肴 #番長 #居酒屋番長 #東京カリー番外地 #food #ケータリング #晩酌 #酒場 #家酒場 #宅呑み #家呑み #キャンプめし #shingo3ldk #Instagood #Instafood #curryshogun #カレー将軍 #caming #Justrealsolocampingrecipes #stayhome #ベランダ #メルヘン #GW #暇 https://www.instagram.com/p/COSnXt1jVOB/?igshid=1afgwsou9i00e
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金土日の開催です! @oisiideli のバゲットサンドもきますよ🥖楽しみー☺️ #Repost @manjyuverymuch with @make_repost ・・・ このキャラのキッズTシャツも 並びます。 当日、お買い上げいただきました お客様には、ステッカーをプレゼント致します🎁 7/2と3と4 @oneoneotta さん2Fで 「manjyuverymuchと oneoneottaで 鉢合わせ展」を、開催致します 色々なサイズの植木鉢などに 一点一点、イラストや模様を 描き込んだ 饅頭very 鉢(ハッチ)な作品が 並ぶ予定です。 容易に人と会えなかった去年 バッタリ鉢合わせなんてことが 出来無くて 寂しいロンリーチャップリンな 1年でしたね。 ステイホームで、 家に滞在する時間が増え、 庭やお部屋の草花に、 心癒された方も 多かったのではないでしょうか? 今回の展示は、 鉢を中心とした作品や 饅頭very鉢のイラストキッズT等が 並びます♪ 私は、草花を植えて育てる事に 向いていない側の人間ですので 鉢植えをするより、 何かを入れたり、飾ったりして 楽しんでいます 絵付けされた鉢から、 何か新たな芽が顔を出し 華やかな気持ちに少しでも なっていただければと 願いを込めて、描きます(絶賛製作中) 使い方に、決まりなどありませんので どうぞ自由にお楽しみくださいませ🪴 開催期間中の3日間 やり手眼鏡 @oisiideli さんの バゲットサンドや(数量限定) @oneoneotta の美味しい珈琲や 焼菓子、この季節さいくぅドリンクの プラムソーダや、パンナコッタなども ぜひお楽しみくださいね! 饅頭は、全日居ます。 7/2[fri]-4[sun] one one otta 2F 11:00-17:00 #饅頭verymuch #manjyuverymuch #植木鉢 #garden #flowerbase #oneoneotta #oisiideli #coffee #kanazawa #ishikawa #金沢 #art #illustration #絵 #🥖 #❤️ #☕️ #🪴 (one one otta) https://www.instagram.com/p/CQvQm9cAGjo/?utm_medium=tumblr
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傾き加減で海兵する蓋をロッカーストッパー、屋外に出かけた時用に傾けてもこぼれない蓋(普通の蓋っちゃー蓋)をピクニックストッパーて呼ぶとこがすてき。 以下、輸入元サイトより。 大人気ステルトンのEM77バキュームジャグから、新色が登場しました。 今回新たに加わったのは、ルーピン・ダスティーグリーン・サンドの3色。ルーピンとはお花のルピナスのこと。鮮やかな青紫色がお部屋を涼し気な雰囲気にしてくれる、まさにこれからの季節に取り入れたい色です。 また今回、過去に人気の高かったダスティーグリーンとサンドが復刻となりました。 草木や砂浜など、こちらも自然を感じさせてくれるような優しい色味に。 どちらも淡く柔らかい印象で、お部屋のインテリアとも合わせやすいカラーです。 デンマークの自然と、一面に広がる花々のようなカラーコーディネートが完成。 ステイホームが続く中、バルコニーやお庭、お部屋でも花や植物のある暮らしを楽しむことが定着し、まさに今の私たちの気分にぴったりですね。 数量限定での入荷となりますので、是非お早めにチェックしてみてくださいね。 #ステルトン #EM77 #バキュームジャグ #魔法瓶 #北欧キッチン #北欧雑貨 #ステルトンバキュームジャグ #山形屋 #鹿児島 #雑貨屋What #オンラインショップで販売中 #山形屋楽天市場店 #当店取り扱い商品は全て正規品です #オンラインショップで販売中のため売場でご購入ご希望の方はメッセージくださいませ https://www.instagram.com/p/CPVC0glngDd/?utm_medium=tumblr
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