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【メゾンニュース】ディオールが創業70周年を記念した展覧会を開催
(© Photo Les Arts Décoratifs / Nicholas Alan Cope)
2017年7月5日から2018年1月7日まで、パリ装飾芸術美術館にてディオール(Dior)の創業70周年を祝福するエキシビションが開催される。
同展覧会では、1947年から現在までのデザインから厳選された300点以上のオートクチュール ドレスの他にも、アトリエで使用された生地やファッションフォト、デッサン、絵画、文書などの資料、また、帽子やジュエリー、バッグやシューズ、香水瓶なども集められ、かつてない壮大な展示内容となっている。70年以上に及びデザインに影響を与えてきた絵画や調度、美術品から見えてくるのは、美術館に足しげく通う美術愛好家であったクリスチャン・ディオールの姿。作品が映し出す、クリス チャン・ディオールが育んだオートクチュールと芸術との絆。こうした視点から、メゾンディオールの衰えることのない影響力が浮かび上がる。展覧会を手掛けるのは2人のキュレーター、フロランス・ミュラー氏とオリヴィエ・ギャベ氏だ。初めての試みとして美術館のモードセクションとホール部分をひとつにし、3,000平方メートル近いスペースを使って年代順・テーマごとに展示される。
パリ装飾芸術美術館では、1987年にメゾンの創立40周年を記念してクチュリエ、クリスチャン・ディオールが活動した10年間(1947年〜1957年)を振り返る回顧展が開催された。メゾンディオールの創設70周年を記念する今回の回顧展では、クリスチャン・ディオールとその後を継いだ6人のアーティスティ���ク ディレクターがどのようにしてブランドを形成し、フランス、そして世界のオートクチュールを代表する輝かしい名声を打ち立て続けてきたかを紐解く。イヴ・サンローラン、マルク・ボアン、ジャンフランコ・ フェレ、ジョン・ガリアーノ、ラフ・シモンズ、そして現アーティスティック ディレクターのマリア・グラツィア・キウリ。それぞれが独自の感性を生かし、時代に合わせて、ディオールのコンセプトに忠実なスタイルを創り上げてきた。フレデリック・カステが手がけるファー デザイン、セルジュ・ルタンス、ティエン、ピーター・フィリップスが表現するメイクアップ、フランソワ・ドゥマシ ーが創り出すフレグランスが、ディオールのクチュールの世界を一層際立たせる。
1947年春夏コレクションで「ニュールック」を発表して以来、20世紀ファッション界の中心的存在となったクリスチャン・ディオールは、女性のイメージを根本から覆し、戦時中の男性的なシルエットを過去へと追いやった。ディオールが生み出したドレスは、フラワーウーマンに体現される現代的な女性らしさを表現し、流れるような曲線とバレリーナのような滑らかさを描き出す。柔らかなショルダーラインに、バストとウエストを強調し、ヒップを花冠のようなスカートで膨らませたディオールのニュールック。クリス チャン・ディオールは物資不足の占領時代から一転、布地をたっぷり使うことにこだわって繊維産業を復興に導いた。そし て、刺繍職人や服飾品・装身具を制作する職人に中心的な役割を与え、オートクチュールの伝統に新たな息吹を吹き込むことに成功した。ディオールが作り上げたファッションは世界的な成功を収め、ファッションの中心地としてのパリに再びスポットライトを当てた。
展示は、クリスチャン・ディオールの幼少期、海に面したノルマンディの別荘で過ごした時代から始まる。前衛芸術とパリの娯楽の世界へと足を踏み入れる狂騒の20年代、ファッションイラストレーターとしての修行時代を経て、オートクチュールの世界へ。1928年から1934年、本格的にファッションに従事するようになる以前、クリスチャン・ディオールは友人のジャック・ボンジャン、��いでピエール・コルと共に画廊を経営していた。一連の絵画や彫刻、資料で紹介される時代からは、名声を確立した熟練の芸術家がディオールと同輩である若い芸術家と向き合う、展示企画の多面的なアプローチが表れている。ここに登場するのは、ジャコメッティ、ダリ、カルダー、レオノール・フィニ、マックス・ジャコブ、ジャン・コクトー、クリスチャン・ベラールなどの新進芸術家たち。クリスチャン・ディオールは、アンティークや美術品を愛した、アールヌーヴォーの収集家であった。そして、18世紀に魅了された装飾家でもあり、庭園をこよなく愛した人物であった。彼はさまざまなものからインスピレーションを得て私邸を飾り、自らのオートクチュール メゾンの美学とデザインを描いてきた。展覧会ではディオールのドレスと、絵画や彫刻をはじめ、壁紙、布地、磁器、シノワズリなど、生活を美しく豊かに彩るあらゆるものとの結びつきを目にすることができる。
続いて、ディオールの後継者たちがメゾンの精神に刻み込んだテーマがひとつひとつ展開されていき、アート、写真、多彩なカラーとテクスチャー、パリのエスプリあふれるエレガンス、新古典主義様式の装飾、異国への憧れ、フローラルモチーフなど。舞台装飾を手がけるナタリー・クリニエールによる、画廊やアトリエ、街路、私室、美しい庭を表現するデコレーションとともに展示される。展覧会全体を通じ、絵画や彫刻、装飾美術品が、クチュリエの志を継いだすべてのデザイナーに共通する感性、そしてそれぞれの個性とインスピレーション源を映し出す。
展示はホールへと続き、1947年から2017年までの70年間を年代ごとに辿り、ディオールのエネルギーとエスプリあふれる遺産を紹介する。ニュールックを体現する「バー」スーツのアイコニックなフォルムから始まる。ブラックとホワイトのアンサンブルには、ファッションの黄金時代をもたらしたディオールの新しい美学が凝縮されている。現在ではこのスーツは、ファッション界、そしてデザイナーやクリエイターの創造力になくてはならないものになっている。
ディオール精神が今なお生き続けているのは、クチュリエがこの世を去った1957年以降その仕事を継いだ様々なアーティスティック ディレクターの活躍あってこそである。連続した6つのギャラリーで、クリスチャン・ディオールのオートクチュールに対するビジョンを映し出すためにそれぞれが解釈したデザインが展開される。
そしてオートクチュールの核となる専門知識と技術を紹介するのは、ボディ、デッサン、生地に囲まれてお針子たちが仕事をするアトリエ。ギャラリーのひとつでは、映画のシーンやファッションショーの映像とともに、ディオールのラインの1947年からの発展を探る。展覧会を締めくくるのは、豪華なボールルームと化したホール部分だ。今回初めてパリに集められた作品も含め、贅沢なイブニングドレスがきらめく。中にはモナコのグレース王妃、ダイアナ妃、シャーリーズ・セロン、ジェニファー・ローレンスなど、メゾンディオールを愛した名だたる顧客が着用したものもだ。ここに展示されるドレスの中でも特に「Soirée Brillante(ソワレ ブリアント、華やかなる夜会)」と名付けられた一着は、クリスチャン・ディオール時代の1955年11月に装飾芸術美術館で披露された逸話がある。
なお、今回の展覧会に出展される作品の大部分はディオール ヘリテージのコレクションに属するもので、パリで初公開となる作品も少なくないという。その他、装飾芸術美術館およびフランス服飾芸術連合、ガリエラ美術館、ニューヨークのメトロポリタン美術館衣装研究部門、ロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館、サンフランシスコのデ・ヤング美術館、ピエール・ベルジェ–イヴ・サンローラン財団、ロンドン博物館、グランヴィルのクリスチャン・ディオール博物館のコレクションからの特別出展も並ぶ。また、様々な時代を代表する貴重な美術作品はルーヴル美術館、オルセー美術館、オランジュリー美術館、ヴェルサイユ宮殿、ポンピドゥーセンター、装飾芸術美術館および多数のプライベートコレクションからの貸与で展示される。
<展覧会情報>
展示会名:クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ
会期:2017年7月5日~2018年1月7日
会場:パリ装飾芸術美術館/107 rue de Rivoli, 75001 Paris
電話番号:+33 01 44 55 57 50
キュレーター:オリヴィエ・ギャベ(パリ装飾美術館館長)、フローレンス ・ミュラー(デンバー美術館 テキスタイルアート/ファッション部門 アヴニール ファウンデーション キュレーター)
美術装飾:ナタリー・クリニエール
All Photos:© Photo Les Arts Décoratifs / Nicholas Alan Cope
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