#白昼の駅の構内のエスカレーターで
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self-confirming · 1 year ago
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白昼の駅の構内のエスカレーターで幽霊を見たことがある。おれは上りに乗っていたのだが、前方にみえる下りの群衆の中におれを凄い形相で睨んでいる奴がいる。
よく見ると何年も前に若くして死んだ友人だった。エスカレーターが交差してすれ違う。怖くて振り向けない。まだ睨まれているような気がして。
I once saw a ghost on an escalator inside a station in broad daylight. I was riding up the escalator, and in front of me, there was someone in the crowd on the way down who was glaring at me with an angry look on his face.
When I looked closely, he was a friend of mine who died many years ago. Our escalators crossed and passed each other. I was too scared to turn around. I still felt like he was staring at me with an upset look on his face.
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hatohonoka · 1 year ago
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実地試験 1
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翌日。
「くぁ〜!ひっさしぶりの地上だ!」
「ひと月ぶりかな?なんかあっという間だった気もするけど」
横浜駅のバックヤードへ続く長いエスカレーターに乗りながら、わたしと亜里沙は久しぶりの地上へと思いを馳せていた。わたしたちが地上への外出を許可されたのは『シスターシステム』簡単に言うと先輩と後輩で行動して後輩は先輩から学びサポートし、先輩は後輩を教えサポートしなさいよという、実地型の育成システムによるもので、その顔合わせのために許可が出されたというものだ。 今後先輩方と行動を共にしていれば地上への外出が許可されるらしい。 長いエスカレーターが終わりCIAL横浜のB2Fバックヤードへと続くドアを抜ける。
『孤児院』から出る時に集合場所のGRANNY SMITHというお店を確認し近くに出れるエスカレーターに乗ったのだがやはりそれでも横浜駅は迷いやすく感じる。「こういう時に『オアシス』が使えればARでナビしてもらえるから楽なんだろうなぁ」などとぼやく。 背負った革の学生カバンの中に機器は入っているが、施設内と作戦行動中以外は装着禁止の禁足事項があるので取り出すこともできない。 なんならそれ以外にも銃など入っているから不用意にカバンの中をぶちまけることもできない。 バックヤードから表の商業エリアへとそそくさと抜けていく この白い制服を着ていれば横浜駅構内はどこでも立ち入りが許可されているようで、バックヤードですれ違う人たちも慣れているのか、白の学生が歩いていても気にも留めない。 一般のお客さんの目などがあるからあまり商業エリアのバックヤードから表に出る子がいないらしいのだが、ここが一番集合場所に近いポイントだったので亜里沙とそそくさと抜けていく。 「先輩たちってどんな人たちかな?」 「会ってみるまでのお楽しみ、って感じの通達だったじゃない? 『オアシス』からの、いわゆる施設からの通達事項のメッセージだったし」 雑踏を縫って進みつつ生鮮食品を扱ったフロアを抜け、目的のB1Fにあるお店を目指す。 「優しい人たちだったらいいなぁ、そろそろ優しくされたいよあたしゃ」 亜里沙が肩をすくめながらB1Fに続くエスカレーターに飛び乗る。確かにこのひと月、基礎技能の��得などなどで徹底的に『オアシス』にしごかれてきた。パルクールをしつつ敵性目標の射撃訓練は気でも違ったかと疑うぐらいの難しさだった。 「わたしはやっと人に教えてもらえるんだなぁって安心してるわ」 施設に人は十分に居る、なのに教えてもらうのは機械からというちょっと温かみが少ない環境だったのが堪える。 エスカレーターから降りた目の前に、今回の集合場所のGRANNY SMITHがある。 アップルパイの専門店でアメリカンカントリー調の店内にこじゃれたインテリアが飾ってあり、わたしたちの年齢だと入るのにちょっと勇気がいる気がする。テイクアウトもできるようでショウケースもある。 お土産を選ぶ風を装って店内を覗き見、平日の昼間少し込み始めた店内の奥の方に白い制服姿を見つけた。 「あれじゃね?」と亜里沙も見つけたようで意を決して店内へ。 「おっ!よぉひよっこども!こっちこっち」 眼鏡をかけたおさげの先輩が手招きをする。 その向かいに座るもう一人の先輩が振り返る。 「あっ!」 振り返ったその姿は入学式初日に一緒に迷子になっていたあの美人だった。
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つづく
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date-private227 · 2 years ago
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夢のような3日間(12/24)
12/24〜12/26の3日間、伊野尾くんと夢のような時間を過ごしました。まずは1日目のお話。4ヶ月前から楽しみにしてたから、いよいよ伊野尾くんと会える日が来た!と前日はすげーウキウキしてたんだけど生憎の雪がまぁまぁ降っちゃって、明日移動出来るか?って不安になって前日はあんまり寝れなかった(伊野尾くんは電話越しにすぐ寝てた)。4時に2人で起きて、とりあえず天候と睨めっこしながら準備してたんだけどなんとか移動出来て、お互い近い時間の飛行機に間に合うことが出来たんだよね。飛行機も天候の影響か30分くらいお互い遅れちゃっててようやく辿り着きまして。つーか安い航空会社使ったからか、飛行機から到着ロビーまでがすげー遠くてひたすら歩いたよ。んで少し先に着いてるはずの伊野尾くんらしき人が見当たらなくて、「どこ?」って送ると「座ってる!」って言うから「立って!」と送っても俺の周りの座ってる人は誰1人立たず…。しばらくして伊野尾くんから電話が掛かってきて、今居る場所を説明しても「どこそれ!?」って状態になっちゃって。結果、まさかのターミナルが違くて俺がバスに乗って伊野尾くんが居るターミナルに行かないといけなかったみたいでお互いびっくり。お互い電話を切って俺はバスに10分揺られ…。伊野尾くんから「外寒いしあとから電車乗るから改札のところに居るよ」と連絡が来たもんだから、バス降りたあとエスカレーターで2階にあがり伊野尾くんが降りたターミナルを通り過ぎやっと改札前の切符売り場付近に到着。人も多いし見つかんないからまた連絡すると、改札内に居ると…。改札抜けるとすぐ看板が立っててその後ろに人の気配。「…あれ伊野尾くんぽくない?」と思って俺も看板に被って隠れるように近付いて顔だけチラッと覗かせたら目が合って笑い合いながら「やっと会えたー!」と無事会うことが出来ましたね。そのあとすぐ電車に乗ったんだけど、2人ともでっかい荷物持ってるから前後に座るしかなくてせっかく会えてるのにカカオでやり取りしながら小一時間。目的の駅に着いて、色々見て回ろうとしたけどクリスマス前の土曜。バカ混みしてて思うように動けず、とりあえず昼飯食おうという話になり串カツを食べに行こうと向かったら長蛇の列。余談なんだけど、エスカレーターで串カツの店に向かってる最中だったかな?俺が爪の話してたら伊野尾くんが俺の手にナチュラルタッチしてきまして、そしたらどうなったと思う?静電気でバチッ!てなって2人で笑いあったあと俺が冗談混じりに「多分俺が電気持っちゃってるんだよなー」って言ったら伊野尾くんは真に���けて「絶対そうだよ」とすかさず言い残しました。まぁその話はちょっと置いといて、並び始めたのが12時半頃で席に座れたのが13時40分頃だったはず。すげー待ち時間だったから伊野尾くんも暇だったのか俺にくっついてきて手をポンポン俺に当ててたの可愛かったなー。あ、串カツの写真がコチラ。
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俺がオレンジジュース、伊野尾くんがカルピスソーダを頼んで2人で乾杯。串カツはQRコードを読み取ってネットで注文するタイプだったから一気に頼んじゃって、串カツ��運ばれてきた時にどれが誰のか分からなくなった結果、伊野尾くんが俺の分のモッツァレラチーズの串を食べてしまいました。並んでる時に「何本食べれるか勝負しよう」みたいな話になって「俺の方が絶対いっぱい食べれるよ!」と自信満々に伊野尾くんは言ったけど、実際は俺が12本、伊野尾くんが10本で俺の勝ちでした。腹ごしらえを済ませたあとクリスマスケーキを買いにまた人混みを掻き分けて歩くんだけど、はぐれないように腕組んで歩いちゃったりして。ちゃんと恋人っぽいことしながらまたもや長蛇の列にならんでケーキを購入。俺が1個で伊野尾くんは2個。この時点で予定よりとんでもなく時間押してたから、この後の予定は無しにしてタクシーでホテルに直行。そういえば駅構内の飾りと行き道の木々たちがいろんな色の光を照らしててすげー綺麗だった。
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ホテルについたら、まずエントランスの暗証番号が分からず立ち尽くす俺ら。エントランスに人がいたからなんとか入れて、チェックインを済ませ部屋に向かおうとエレベーターを待ってたら、エレベーターの中を映した画面に男女のカップルが写り、こっちが画面越しに見てることに気付いてないのかバックハグしたりなんかイチャコラ…。俺ら「…見なかったことにしよう(笑)」とカップルたちが降りてきた時は一切カップルを見ずに無言で入れ違いで乗った。階ボタンを押してみるとなんと最上階の13階!部屋は同棲気分が味わえる家具家電付きの白基調のホテルですげー良かったし、最上階だったから眺めも最高だったな。
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疲れてたからしばらく休憩してから、材料調達のために近くのスーパー2軒をハシゴ。2人分にしては明らかに多すぎる食材と酒と飲み物とお菓子を買い、コンビニにも寄り道。伊野尾くんは既に2個ケーキがあるのにコンビニでもケーキを買ってました。「ケーキ2個もあるんだよ?食べれる?」と何度も確認はしたよ。ホテルに着いてとりあえず買ったものを冷蔵庫に詰めていくんだけど、むっちゃパンパンになって笑った。確実に買いすぎなのよ。伊野尾くんが肉じゃがを作ってる間に俺はスクリーンで流すDVDの準備とかしてテキトーに流してた。そんなこんなで1日目の夜ご飯はこちら!
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伊野尾くんが前日に家で仕込んできてくれたローストビーフ(飛行機乗る時に没収されないかヒヤヒヤした)と肉じゃが。もうね、すっごい美味かった。美味しすぎてまた伊野尾くんよりバクバク食っちゃってさー。食べ過ぎてケーキを食べる余裕が無くなり後回し。グダグダ2人でDVD観てたりしたらいつの間にか22時回って23時からキャスする予定なのに時間ないじゃん!ってなって、俺が洗い物してる間に先に伊野尾くんがシャワー浴びに行って俺があとからシャワー浴びたんだけど、俺が浴びてる間に伊野尾くんが1人でキャス始めてたんだよね。俺はたまたま脱衣所にスマホ持ってってたから通知で先に始めてることを知って、そっと伊野尾くんが居るリビングに無言で入ったらなぜか伊野尾くんがパーカーのフードを被り紐で狭くして笑いながら「なんで何も言わないの(笑)」って。俺がスマホを持ってってたことに驚いていつもの「サイテー」を連呼されました。俺はそのまま髪乾かして、そのあとは2人でソファーでくっつきながら3枠キャスしてました。来てくれた方ありがとうございました。キャスも終わり、歯磨きも済ませ一緒に同じベッドで寝ることに。伊野尾くんが割と積極的にくっついてきてくれたので「可愛いなー」と思いながら色々話して、ちょっと静かにしてみたら秒で伊野尾くんはスヤスヤ眠りについて、俺もしばらくして寝ましたとさ。2日目へ続く。
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ichinichi-okure · 4 years ago
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2020.7.26sun_tokyo
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 6時ごろに一度、スコールのような激しい俄雨の音で目が覚め、7時過ぎには出勤する彩乃ちゃん(妻)の目覚まし時計で起こされたが、ドタドタと慌ただしく準備する気配をぼんやりと感じながらも半睡の状態で、出て行ったあとまたしっかりと寝て10時半にようやく起きた。  近ごろは眠くて眠くてしようがない。晩に酒を飲みながら寝落ちしてしまうこともしばしばで、昨夜もそうだった。体力が落ちているのかなんなのか。まあ、ただ単に飲み過ぎなのだろうけれども。
 窓を開けたら青空があった。久しぶりに屋上に洗濯物が干せる。意気揚々と洗濯機を回し、その合間にエアコンの、昨日分解して洗っておいた各パーツを取り付ける。それから空いたペットボトルやら、缶やらを片付け、掃除機をかけ、赤なた豆茶をいれ、飲んだ。
 屋上に干しに行くと、二階のおばさんも干していた。長引く梅雨のことやらコロナのことやら、軽く世間話をして、「雨、降らないといいね」とおばさんは先に部屋に帰って行った。西の空がどんよりしていて、危ない予感がしながらも洗濯物を干し終え、部屋に戻ったら雨音がした。慌てて駆け上がり、干したばかりの洗濯物を部屋に入れる。二階に行き、おばさんに雨が降ってきたことを伝えたら、おじ��んが出てきて、やっぱり降ってきたか、と言って屋上に上がって行った。
 部屋に戻り排便をしていると、荻窪の本屋Title店主の辻山さんからメール。置いてもらっている拙詩集『あまいへだたり』が売り切れ、追加納品をお願いしたいとのことだった。これで三度目の納品になる。ありがたいことである。私家版で作り、ISBNコードは付けなかったのでAmazonや大型書店では取り扱ってはもらえないが、おかげでこうして個人でやっている書店にお世話になり、直接やりとりできることは嬉しい。特に予定もないので、今日持っていきますと伝えた。
 昼にはパスタでも作ろうかと思っていたが、せっかくなので荻窪で飯を食うことにして、身支度をする。納品書、請求書も書いて、早々に家を出ると、陽が差していた。屋上で煙草を一服。遠い空はまだどんよりと曇っていて、また雨が降りそうだ。
 地下鉄丸ノ内線で荻窪へ。Titleへ行く途中にある、「丸信」というラーメン屋が、昔ながらの感じで前から気になっていたのでそこで昼にしようとずんずん歩いていったが、休みだった。戻るのもなんなので、少し先に行った、四面道交差点の角にある「大勝軒」に行こうかと思う。ただ、ずいぶん前に一度食べたとき、その量の多さに参ってしまったことがあったので、少々迷う。店の前まで来て、胃の調子も割に良さそうなので入ることにしたが、券売機を前にしてはやくも後悔してしまった。ただの「もりそば」でも麺量が350gあると書いてある。その数字を見ただけで腹がいっぱいになるが、後から来た客も待っているので、ままよ、と「もりそば」を購入、せっかくなので(なにが?)中瓶のビールも購入、席に着く。
 焼豚の切れ端とネギを和えたおつまみとともに供されたビールを飲みながら待っていたら、「もりそば」が来た。麺もスープも美味しかったけれど、後半は苦しくなってきて、一味唐辛子を振りかけたりしながら騙し騙し胃に収めた。分かっていたことなのになぜおれは、と短絡的な決断を悔やみつつ、もしかしたらこの異様な満腹感も含めて欲していたのかもしれないとも思った。
 パンパンに腹を膨らませ外へ出て、ゆっくりと歩く。途中、突風が吹いて、目の前にあった美容室の大きな鉢植えがふたつ、倒れた。瞬間的に立ち止まり、「あ、めんどくさいな」と思ってしまったが、すぐに店の人が出てきて、ひとつ抱え起こす。なんとなくもうひとつの方を抱え起こすと「ありがとうございます!」と笑顔を向けられた。ガラス越しに目が合った別の店員さんも満面の笑みであった。私はさきほどの自分の心の動きを思い、なんだか後ろめたかった。
 Titleに着こうとするときに、また雨が降ってきた。ちょうどよく店に入る。結構な混雑ぶりで、少し驚いた。先に納品をすませ、前回分の精算もしていただく。カウンターの端に淑ちゃん(イラストレーターの西淑さん。一作目の詩集『青葱を切る』の装画を描いてくださった)の絵のDMを見つけ、手に取ると店主の辻山さんいわく9月に二階で展示をするとのことだった。ほんとうは5月に開催する予定だったそうだが、「アレのアレで」9月になったと、はにかみながらおっしゃっていた。そのDMを一枚もらい、店内をゆっくりと見て回る。二階での展示も見た。少年のころの、紙芝居や駄菓子にワクワクするような感じの、どこかなつかしい絵だった。外は暗かったが、気持ちが明るくなるような展示で、なかでもひとつだけテイストが違う、黄色と白の花の絵に心を惹かれた。  作家さんと思しき人に目礼して一階に下りる。ブコウスキーの未発表作品集など、気になるものがいくつもあったが、実は目当てにしていたものがあった。雑誌『東京人』最新号、特集は「緊急事態宣言下のまち」。かねてより読みたくて、方々の本屋で探したのだけれどもどこにも置いていなかった。辻山さんも寄稿されているから、多分Titleには置いているだろうと思っていたのだった。予想通り入り口近くに置いてあり、購入。またほんの少し言葉をかわして、店を出た。
 雨が降っていた。結構な降り方だった。ラーメンのせいもあってか喉が渇いていて、煙草も吸いたいし、すこし便意を催してもいたので、帰りがけにベローチェに寄った。ブレンドを頼み、水も一杯もらう。人数制限のある喫煙室に入り一服。便意が激しくなったのでトイレに行く。用を足していると、ゴミ箱にチップスターの空き箱が入っているのが目に入った。なぜこんなところに捨てたのだろう。どこで食べたのであろう。人間とはおかしなものだと思う。
 一息ついて、再び地下鉄丸ノ内線で新高円寺へ。晩めしの食材を買いにスーパーに寄る。駅に隣接したこのスーパーは伊勢丹系列の店で、モノはいいが少々高い。ただ、契約農家直送のコーナーの野菜は比較的安価で、また美味しい。田村さんの枝豆と胡瓜、須藤さんの大葉をカゴに入れる。鯛のお頭が売っていたら煮付けにしようとアラが置いてあるコーナーに行ってみるが、ない。精肉のコーナーへ回ると、しゃぶしゃぶ用のモモ肉がセールになっていた。今日は大根おろしと大葉をたっぷりとのせた冷しゃぶにしようと思いカゴに入れ、麦とホップのロング缶、��根を半分にカットしてあるやつ、ワカメの乾物も追加してレジに向かった。
 店を出てエスカレーターに乗る。見上げれば、青空。まぶしいくらいの、青空だった。  ふいに、飯島耕一の有名な詩「他人の空」のフレーズが頭をよぎる。      もう流れ出すこともなかったので、   血は空に   他人のようにめぐっている。
 なぜ今このフレーズなのか、わからない。わからないが、こういうことはよくあって、詩の言葉、に限らないかもしれない、言葉はこうやってふいに通り過ぎ、束の間、どこか遠い、ある「場所」に連れて行ってくれる。そこに行きたいから詩を書いているのかもしれない、とよく思う。けれどそれだけとも言えなくて、自分自身にもだれかにも、説明はしたくないんだろうと思う。  帰路、遠い空に積乱雲が見えた。蝉が鳴いていた。もう、長かった梅雨も終わるのかもしれない。
 家に着いて食材を冷蔵庫に入れ、屋上で煙草を一服。西の空では雲間から光が差していて、南の空にはさきほど見た積乱雲がある。飛行機が何機も続けて飛んでいく。  思い立って、部屋に戻り、飯島耕一の「他人の空」が収録されている本を探して読む。他の詩なども読んでいるうちに、日が暮れ始めていた。  半身浴をしようと、風呂掃除をして湯を張ったが、買ってきた『東京人』を読み耽っているうちに溜めすぎてしまった。普通浴になったがまあいいことにして、風呂に入る。長めに入り、あがったらもう7時近かった。  昼にたくさん食べたのでまだ腹がすかない。彩乃ちゃんは今日通し勤務なので、帰ってくるのは9時半になるが、一緒に食べることにして、のんびりと支度をする(以下、長々と料理工程が続きます)。
 田村さんの枝豆をこすり洗いした後、塩を振り、同じく田村さんの胡瓜はごく薄い輪切りにして、塩揉みをする。ワカメを水に浸して戻すあいだに、みりん大さじ二杯を煮切り、そこに醤油大さじ二杯、酢大さじ二杯を合わせて三杯酢をつくる。塩揉みした胡瓜を洗い、水気をしっかり切ってから、絞ったワカメ、三杯酢と合わせ、ラップをして冷蔵庫に入れる。  沸かした湯に塩を入れ、枝豆を茹でる。いくつか開いたら即座にざるにあげ、扇風機の風に当てて冷ます。  また鍋に水を入れて湯を沸かし、ドボドボと酒を注いで沸騰させたら火を止める。冷蔵庫から出して常温にしておいた豚肉を、一枚一枚湯にくぐらせて火を通し、ボウルに取っていく。  それから、大根の皮をむいて漬物にする用にとっておいて、なかの柔らかい部分を擦り下ろし、ざるにあけて水気を切っておく。  須藤さんの大葉はとても大きいので縦半分に切り、重ねてからクルクルと巻いて、千切りにする。これは食べる直前のほうがいいので、そろそろ彩乃ちゃんが帰ってきそうな頃合いを見計らって9時20分くらいにやる。    9時30分頃、彩乃ちゃん帰宅���手を洗ったり着替えたりしているうちに、麺つゆとカボス果汁、醤油、みりんを合わせてポン酢をつくり、盛り付け。ちゃぶ台を出してもらい、配膳を手伝ってもらう。9時からやっていた「西村京太郎トラベルミステリー」を観ながら乾杯。十津川警部は内藤剛志版もあるが、高橋英樹にかぎる。亀さんが愛川欽也でなく高田純次になったのには慣れた。彩乃ちゃんとふたり、突っ込みながら楽しく観た。
 で、酒を飲みながら、これを書いているのが今だ。まだ飲むだろうし、まだなにかが起こるかもしれないが、ここでやめることにする。明日からまた仕事に行くことを思うと気が滅入るが、また休日は訪れるし、日々の生活のなかでなにが起こるかはわからない。いいことも、わるいことも。金もなく、どうするあてもなかった若いころ、夜の街で隣り合った見ず知らずの人間と酒を酌み交わしながら、給料を5日間で使い切ってしまっても、なんとか生きていた。一年後を考えれば気が重くても、人生が耐えるに値するものかどうか分からなくても、とりあえず次の週末までは生きていよう、と思う。ロング缶からの日本酒四合ともなると、ずいぶんとセンチメンタルになるものだ。センチメンタル、というのも違うかもしれないが。  ああだこうだ、話が長い、とよく彩乃ちゃんに言われる。今日もまた飲み過ぎているようだ。もう寝たほうがいい。それは分かっているのだけれども、日本酒で甘くなった口腔内は、カティーサークの辛さを欲している。まったく馬鹿げているが、どこまで続くのか、とりあえずはやってみるしかない。そんなこんなで、おやすみなさい。日記とかたりつつ、読んでくれる誰かのことを思っていたら、語りかけてしまった。もう一度、おやすみなさい。あなたがどんな人であれ、明日も一日、無事に生きられますよう。では、また明日。
-プロフィール- 藤本徹(36) 東京都杉並区 詩集『青葱を切る』(2016)、『あまいへだたり』(2019) @fujimoto_toru_
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usickyou · 2 years ago
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新世界より
 朝、目を覚ますと一人きりだったから無性に泣きたくなった。結局泣きはしなかったけど、香りや残像をもぞもぞと抱きしめているとやけに固い手触りがあって、取り上げたのは小さな鍵だった。  名前を呼んでそれが彼女じゃないことを確かめると、くっついていたメッセージカード『メリークリスマス(ハートマーク)』を見て今日がクリスマス・イブだと思い出した。サプライズと寒さのたたかいは辛うじて前者に旗が上がって、私はあたたかいベッドから抜け出す。スマートフォンを(ソファの下に転がっていた)触って、バッテリーが切れていたから電源に繋いで、起動画面を眺めているうちにタブレットを持っていたことを思い出した。探しているうちにスマートフォンが「どうぞ」と震えたからタブレットのことはまた忘れて、電気ケトルに水を流し込む。するとキッチンにはほとんど毎朝飲んでいるミルクココアとマグカップ、それとスプーンの用意がしてあって、私はまた泣きそうになる。ケトルのスイッチを切って、水を入れたやかんを火にかけた。カチカチと鳴る音やガスの匂いで、少し、意識がはっきりとしてきた。  ココアを傾けながらスマートフォンに触って、それがコインロッカーの鍵であることを突き止める。それ以上はどうしようもないことも、同時に分かった。解に至るには条件が不足しているし、解を作るには彼女という変数が摩訶不思議すぎて、もう一度、ココアを口にした。オーブントースターがチンと鳴って、呼び鈴がチリンチリンと鳴って、「わお、しきちゃん人気もの」一人言とマグカップ、かりかりのトースト(焦げすぎたかもしれない)と連れ立って玄関へ向かった。
「カボチャの馬車です」玄関の扉を開けると周子ちゃんがいて、そう言った。私が黙ってトーストをかじると、彼女はもう一度くり返した。「カボチャの馬車です」 「まあ、上がってよ」 「ありがとー」 「もう一枚焼いてるけど、食べる?」 「メープルシロップでぜひ」 「ココアもどう、お湯沸いてるよ」 「いい子やねー」 「ふふん」私は、そういう習慣がぜんぶもらいものだったから、本当に嬉しかった。「灰は被らなくっていいの?」 「平気へいき、っていうか新車だから助かる」 「そっか、にゃはは、そっか」 「なんで二回言ったの」  ゆっくりと朝食を食べて片付けを終えて、支度を終えると車に乗り込んだ。彼女の車は白いコンパクトカーで、新しいものだけにある不確かな匂いがした。ステレオからはFMラジオが、今は『Morning Train』という歌が流れていて、私はオーディオを切って少しだけ窓を開ける。 「ごめん、めっちゃ���い」 「あたしもそう思う」だから窓を閉めて、前方に切り開かれていく景色を眺める。『恵比寿 3km』もう一つの駅らしい名前は見逃した。「寒冷期か、クリスマスかの影響だねえ」 「クリスマスといえば」彼女は言う。グレーのロングカーディガンをまくってみせると、冬の日差しが真っ白な腕をくすぐるみたいに降り注いだ。「最後に親からもらったの、なんだった?」 「シュタイフのテディベア」私は答える。 「それ何年前?」 「去年。一昨年は航空券」 「なるほどねー」 「周子ちゃんは?」 「あたしは布。三年? 四年前かな?」  車列に捕まって、離されて、私たちは思い通りの速度で言葉を交わす。窓の外に雪がちらついた気がしたけど、空はよく晴れているので勘違い��ろうと思った。 「欲しかったの?」 「そう思われたのかな、そうして欲しかったのかも。とりあえず枕カバー、作ったんだけど」 「ふんふん」 「さ、着いたよ」  恵比寿駅のロータリーに入る手前の道で、車が止まる。私は鍵とSuicaだけを渡されて、ほとんど追い出されるみたいに車内を後にした。冷たい風が吹いてまたベッドに帰りたくなったけど、そこはもうとっくに冷えてしまっているだろうから簡単に諦めがついた。 「場所わかる?」  彼女が訊ねる。私は、駅の内部構造を思い出して、コインロッカーがあるのは一箇所だけではないことに気付いたから、答える。「ぜんぜん」 「教えてあげよう」彼女は思い出したみたいにハザードランプを押して、笑う。「駅に入って駅員さんに聞く。オッケー?」 「オッケー」 「よしよし、じゃあまた後でね」 「うん」彼女がそう促すから私はドアを閉めて、それから気になっていたことを思い出す。ガラス窓をノックして指で地面を指すと、機会仕掛けの滑らかさで窓が滑り降りた。「何色だったの? 布」 「さあ、どうだったっけ」 「そっか、思い出したら教えてね」  手を振って、彼女と彼女を乗せた車が遠ざかるのを見えなくなるまで見送った。左折する直前でハザードランプが点滅を止めて、私は、手づくりの枕カバーと彼女の寝姿を想像してみたけれど、そう言えば何度か遊びに行った彼女の部屋にそんなものはあっただろうか。私が頭を沈めたのは、既製品ではなかっただろうか。本当に、クリスマスプレゼントは存在したのだろうか。
 駅員さんはとても優しくて、私を改札口からコインロッカーまでエスコートするみたいに導いてくれた。とはいえその距離はほとんど目と鼻の先という感じで、さすがに申し訳なくなって「ありがとうございます」と深く頭を下げると、「良いクリスマスを」と返して彼(でっぷりと出たおなかにはホッキョクグマじみた印象があった)は改札口へと帰っていった。さすがにドラマチックすぎて、少し、声をころして私は笑う。それからコインロッカーを開くと、そこにあったのは二枚の五線譜だった。  最初、逆さに持っていたことに気付かないくらい私は音楽に明るくないから、タイトルも詩もない音符や記号の羅列を見てもそれが何の曲なのか分からない。だけど、その緩やかに流れる川みたいな音符の配列が単純に綺麗で、しばらくじっと眺めた。きっと、こんなに綺麗な形なんだからいい音楽なんだろうって思う、それは、答え合わせが怖くなるくらいに強い気持ちだった。 「まだ夢の世界にいるの?」振り返ると、奏ちゃんがいた。黒のロングコート(お気に入りらしくて今年はよく見る)の袖が揺れたのは、ホームに滑り込んだ電車の影響だと思った。「キスが必要かしら」 「ちょーだい」私は彼女の頬に唇で触れる。五線譜で隠してはいたけど、白昼堂々、大きい駅の真ん中、私たちはアイドル同士。それはあまり���スキャンダラスな���景のはずなのに、誰も私たちを見ていない。それほどにクリスマスは世界中を虜にしているらしかった。「目、覚めたかも」 「何よりね」こともなさげに私の頬に触れ返す、彼女を見て私はなんとなく寒そうだと思う。「もう、夢には戻れないけれど」 「奏ちゃんも、カボチャの馬車?」 「どういうこと?」 「周子ちゃんが」私が説明すると、彼女はそれはそれは愉快というように笑った。 「残念、私は継母ね」 「イジワルする?」 「そう。甘やかしたりしない」  おいで、と踏み出した彼女にしたがってJRの改札を背にした。エスカレーターを降りて地下へ、日比谷線の改札をくぐってやっと、私は訊ねることができた。 「ロッカー、あそこじゃなくて良かったよね」 「本人に言ったら」  ちょうど滑り込んだ地下鉄に乗って、私たちが運ばれていく。今日はカレンダーの上では平日だったので、車内はそんなに混んでいなかった。なるべく端の方を選びながら、ちらちらと向けられる視線を感じて、変装とか、した方が良かったって今さら思った。 「ねえねえ奏ちゃん」 「どうしたの」 「目立ってるね」 「そうね」 「変装とかいいの?」 「堂々とすればいいわ」  そう言って、彼女はスマートフォンを手にして何か入力し始める。やがて画面を向けるには、こういうことだった。 『次の駅で降りましょう』  だから私たちは六本木の駅で電車を降りて、降車する人波が過ぎ去るとトイレへ駆け込んだ。そこに誰もいないことを確かめて、彼女は大きく溜息を吐く。 「ごめんなさい、志希。手間かけちゃったね」 「やっぱり、変装したい?」 「しなきゃダメ」 「そっか、だから奏ちゃんが一緒なんだね」 「そ、志希、そういうの苦手でしょう」 「お手数をかけます」 「いいの」彼女は私を見て、続けた。「そのままで、いいよ」  その目がやけに優しくて、不意に私はどうしようもなく嬉しくなった。喉が乾いて、落ち着かなくなった指先で自分の頬に触っていたら、彼女がふっと頬を緩めた。「なに、その仕草」
 それからまた、私たちは同じ方向へ進む電車に乗り込む。今度は彼女が持っていたマスクや帽子を借りて(実は慌てててさっきは忘れてたの、とマスク越しに彼女は言った)、それなりに視線は防げているみたいだった。  十分くらいして、銀座駅で電車を降りた。車内からパンケーキフェア(どうやら明日で終わりらしい)の話題を続けながら、私たちは階段を上って外へ出る。地下へ吹き込んでいた風の冷たさは日差しの柔らかさに少しだけ溶けていったけど、それでもとにかく寒かったから、私は彼女に身を寄せる。街の中には同じようなかたちをした人たちがたくさんいて、景色に混じるには意外とうまい方法だと思えた。  大通りを一本、もう一つ、外れた路地へ入るとそれだけで喧噪は消失した。彼女のスマートフォンを覗き込んで、地図上では目的地に着いたらしいから顔を上げると、ちょうど、美嘉ちゃんがバイク便から何かを受け取っているところだった。 「あ」  音は聞こえなかったし口もともマスクで隠れていたけど、そう言ったのはよくわかった。面白そうな匂いがして、口角は自然と上がる。 「また、後でね」  奏ちゃんはそう言って、さっさと美嘉ちゃんを通り抜けて(何か言葉を残して)、姿を消した。路地裏に残された私と、後ろ手に何かを隠した美嘉ちゃんは見つめ合う。運命の相手か親の仇みたいだと思いながら私が近付くと、彼女は観念したみたいに隠していたものを差し出した。「はい、これ!」  それは円柱形の白い箱で、開くと中には同じように白い(茎まで!)のバラが一輪入っていた。一重咲きの花弁がやけに愛らしくて、私は美嘉ちゃんを抱きしめる。クリームシチューみたいな色をしたダッフルコートの触り心地が良くて、けっこうな時間、離れられなかった。
 五線譜とバラだけを持って通りを歩くのは、けっこう目立った。どうせなら変装も解いた方が目立つし話も早いかも、そう言ってみたら美嘉ちゃんがものすごい速さで手を振ったから、なるほどと思ってやめにした。 「え、変装忘れてたの?」 「奏ちゃん、かわいいよね」 「だからさっき、謝ったんだ」 「謝らなくてもいいのにねえ」 「真面目だからね」 「美嘉ちゃんもね」 「あたし?」 「どこに向かってるの?」  いたずらに訊いてみると、彼女は思いがけない笑顔になって、答えた。「いい場所だよ、すごく」  ウインクしてみせた左の瞳からは星が飛び出して、雲一つない空に舞い上がる。その輝きを見上げていたら、今夜もよく晴れるってことがよく分かった。こんな街中でも見えるくらい、満天の星空。  もうすぐ着くと彼女が言って、一分も経たないうちに私たちは到着した。『THE PENINSULA』のロビーを通ってエレベーターに上層階へ導かれる(ところで、ホテルの近くには日比谷の駅があって、そこで降りたら良かったのにと思ったけど言うのはやめにした)。今すぐ裸足になりたくなるくらい柔らかな絨毯を踏んで、ホールを過ぎると連れて行かれたのはドレスルームだった。  着替えてきて、と背中を押されて入った個室では、一着のドレスが私を迎え入れる。エボニーを基調にしたそのドレスは、いつか着ていた衣装によく似ていて、形も(見た目に反してとても楽々着られる)あつらえたみたいに体に馴染んだ。  個室を出ると、化粧台に誘い込まれた。やけに眩しくて目が慣れるには時間がかかったけど、ブラシや指先を踊らせる美嘉ちゃんの表情を見ていたら、そういう明るさも悪くないって思えて、嬉しくなる。 「盛れてる?」私が訊くと、彼女は笑う。 「ばっちり」 「クリスマスだもんね」 「そうそう、わかってるじゃん」 「よく、分かるよ」 「じゃあ仕上げだね」そう言って、彼女は私の髪にバラを差した。それから、ネックレスをつけてくれた。私は、彼女の髪から首もとからいい匂いが、抱きつくのも忘れるくらいにいい匂いがして、しばらくは夢中になっていたのだけど、「どう? 綺麗でしょ」彼女の声で目を覚ますと、今度はきらきらと光るネックレスの真っ白な輝きに心を攫われた。本当に、私自身が消えてなくなるみたいに思えて、怖くなるくらいだった。  綺麗。そう答えた気がするけど、口にできていたかはわからない。それでも彼女が頷いたから、たぶん大丈夫だったんだと思う。
 ドレスルームを離れて、大きな扉の前に連れて行かれた。その扉は、うんと見上げるくらいの高さがあって、やっぱりチカチカと輝いて私を出迎えた。 「ここで待ってて」そう残して美嘉ちゃんは扉の中に消えていって、その寸前に言葉を渡してくれた。「名前、呼ぶからね」  私は、名前を呼ばれるんだ、と思いながらぼんやり立ち尽くした。きょろきょろと辺りを見回して、何も言わないエレベーターや誰もいない廊下の角、それから扉を見上げて、壁伝いに天井を辿ると、頭の上に大きな照明があることに気が付いた。照明は、やっぱり透明な光を放っていて、それは大きな採光窓から差し込む冬の太陽光と混じり合って、この空間を余すことなく漂白している。  今、窓に一枚の枯れ葉が貼りついて、去っていった。それで私は、すっかり怖くなってしまった。  照明が落ちてこないか、何度も天井を見上げた。ネックレスは溶け落ちないか、首もとに触れて、その度に頭と体が繋がっていることを確かめた。手にした楽譜を風が奪っていかないか、砂のように崩れ落ちないか、あの綺麗な音符はどろどろに滲んでいないだろうか。扉の向こうにはもう、誰もいないのかもしれない。誰かがいたとして、それは私とは全く一切何の関係もない人たちかもしれない。それよりも、知っている人たちが扉の向こうで残さず息絶えているかもしれない。局地的な寒冷化、あるいは酸素濃度の急激な低下。ガス漏れか、この瞬間に隕石が降って一つの時代を終える可能性だってある。  だって、外は白い冬で、あまりに寒い季節だったから。  私は耐えきれず扉を開けようとした。手をかけると少しの抵抗があって、扉は開かなかった。私は、ポンペイやマチュピチュ、あるいはアトランティス、ぼろぼろに崩れ落ちたかつての文明の遺跡を思った。 「あれー?」開かない、扉の向こうから声が聞こえた。「あ、そっかあ」錠が上がる音が、赦しの日に鳴る鐘のように響いた。「おーい、しきちゃん」かすかに開いたその隙間から、私の名前が聞こえた。私は、約束通りに彼女が私の名前を呼んだのだと、分かった。 「メリー・クリスマス!」  彼女の声を皮切りにして、あらゆる音が世界に溢れ出した。それは、笑い声。話す声。歌う声。周子ちゃん、奏ちゃん、美嘉ちゃん、桃華ちゃん、響子ちゃん、みくちゃん、飛鳥ちゃん、挙げればもうキリはないけれど、そこにいる誰もの声が、一つ一つ別々のものとして私には聞こえた。鳴り響くピアノは雪融け水のせせらぎ。南から吹く風のようなバイオリン。フルートの音色に花は芽吹き、交わされるグラスの混声合唱に光は弾けて混ざり合うと、世界を満たしていく。  私は、髪に差していたバラを手に取った。そうして、手の内で鮮やかに色づいていくバラを見た。それから、色を取り戻していく世界を眺めた。真っ赤なバラ、ルビーレッドのドレス、ネックレスは銀色に輝いて、目の前の扉にはパールホワイトやシャンパンゴールド。あんなにも透明だった光に、今、すべての色が混じった。透明な光の中に、私はすべての色を見つけた。五線譜の音符は今にも空を泳ぎ出しそうで、私は胸に抱きしめて一生懸命にそれを紙の上にとどめた。だけど音符���もう私の体に流れ込んで、知らなかったメロディのことも、すべてが分かった。思った通り、思ったよりもずっとメロディは綺麗で、今すぐにでも歌いたい気持ちが声になって溢れ出しそうだった。 「しきちゃん」  もう一度、彼女が私の名前を呼んだ。それで、私は分かってしまった。照明は(隕石だってもちろん)落ちてこないし酸素はちゃんとここにある。ガス爆発で会場が吹き飛ぶこともないし、ましてや未知の疫病が蔓延することもない。それで、私はもう絶対的に一人じゃないことが分かると、にやけてきた。意思とは無関係にして、気持ちのままに頬の筋肉がゆるゆるとしてしまって、どうしようもなかった。  私は扉に手をかける。意外にも重いその扉を引いて、ゆっくりと開いていく。飛び出してくる喜び、あるいは手を引かれる幸せ、そういうもので胸をいっぱいにしながら、少しずつ、少しずつ扉は開いていく。  私は、彼女に言いたかった。嬉しくて人は泣くのだと、大きな声で伝えたかった。だけど、言いたいことは一つも言葉にならなくて、扉が開ききるとどうにか彼女の名前だけを言うことができた。彼女は私を抱きしめて言った。「うん、ぜんぶわかるよ」私は、もう一度彼女の名前を呼んだ。「フレちゃん」あとはもう、何を言ったのか分からなかった。ただ、笑っていることだけが分かった。
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harima-ria · 4 years ago
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ゆるい夏
 悪夢のような夏だった。拭いても拭いても汗がとまらず、あまりの暑さに顔や手の皮膚がとけてきた。身体の一部だったものが、汗と混じって白くにごり、どろりと服の中を流れ落ちていった。わたしは昼下がりの道を、ひたすら駅へと歩いた。
 その日は、朝から猛烈な暑さだった。
 温室のような熱気で目をさまし、あわてて炎天下を歩き、窒息しそうな満員電車を我慢し、やっとたどり着いた会社では、冷房がきかなくなっていた。連日の猛暑で酷使されすぎてバカになってしまったらしい。
 それでも仕事は普段どおりに始まったが、まるでサウナで働いているような気分だった。
 ただ座っているだけで、滝のように流れる汗が椅子に吸われ、あふれた分(ぶん)が床に池をつくる。立ち上がるたびに目がくらみ、視界が真っ白になる。自分の吐く息までが熱く、いても立ってもいられない。
 気がつくと、ペンを握った右手の輪郭がくずれ始めていた。あわててまわりを見ると、隣の同僚はキーボードに指をしたたらせながら、狂ったようにタイプしている。その向かいでは、机にふせった男の腕と頭の境界がなくなりつつある。
 やがて一番年配の老社員が、耐え切れずにべしゃりとつぶれて流れ出したのを潮(しお)に、誰もが自分の仕事を投げ出した。課長が白い足あとを残しながら部屋を飛び出していった。そのうちに、泣きわめくような声が会社のあちこちから起こり、数分後には、今日の仕事はお午(ひる)まで、という報せが社内を駆けめぐっていた。
 適当なところで作業を切り上げ、わたしがオフィスを出たのはもう一時近いころだった。もっとも暑さの厳しい時間がせまり、太陽は灼熱の光を発している。ぼんやりとあたりを見まわすと、建物の壁や石畳みが��線を反射して真っ白になり、のっぺりとまるで蠟(ろう)のようだった。
 道ゆく人もみな、暑さに押しひしがれていた。どうやら空調がだめになったのはうちだけではなかったらしい。何百というワイシャツ姿の人影が、陽ざしにとけこみながら路上をさまよっていた。その多くはわたしと同じ方向へ――駅を目指して進んでいるようだった。
 わたしは気力を振りしぼり、ズキズキと鐘のように脈打つ頭を堪(こら)えながら歩いた。幅の広い大きな道に入ると、急に人の数が増えた。最初わたしは、あてどなく視線をさまよわせながら歩いていたようだ。しかしそのうちに、道の端からはできるだけ目を背けるようにし始めた。――そこには、人の動きの少ない空間があり、さまざまな人がぐったりと自分自身を休めていた。
 壁に寄りかかったまま、しだいにつぶれて偏平となっていく男。
 地面に寝そべり、千歳飴のように細くなった足を投げ出した老婆。
 街路樹を抱いて、とけて流れてくる木の葉をまだらに浴びている女。
 ――見つめすぎると、こちらまで立ちどまってしまいそうな気がした。
 駅へ近づくにつれて、人の密度がさらに濃くなった。構内に入ると、陽ざしからは逃れられたが、密集した人の熱気に息が詰まりそうだった。誰がどこへ行こうとしているのかもよく分からない。考えることが億劫でしかたがない。ふとした拍子に人にぶつかると、お互いの肌が糸を引いた。
 やっとのことで改札を抜け、エスカレーターでホームへ下りた。そこは狂気のようにごった返していた。
 一本でも早い電車に乗ろうと殺到する人々。
 それに追い立てられ、線路ぎわから上がる悲鳴。
 ホームの両側にばらばらと人が落ちていく。
 空いた部分をすぐに人が埋め、その人たちも後ろから押されて線路に落下する。そのとき電車がホームに入ってきた。
 線路から上がった無数の叫びは、赤白まだらのしぶきとなって、電車と、ホームと、そこで待っていた人々めがけて噴き上がり、降りかかった。  わたしはその電車に乗るのは諦めるしかなかった。端(はし)に寄ってしばらく待つことにした。
 咽喉の渇きを癒やそうと冷たいお茶を買ったが、むしろそれは熱くなってしまっていた。自販機もみな狂っていた。缶を握ったままついうとうとすると、左手のひらが缶といっしょに流れてすべり落ちていった。
 そのあと二本を見送って、三本目に来た電車に乗った。それでも車内はぎゅうぎゅうの鮨詰め状態だった。すでに気温は頂点に達し、壁も天井もぬらぬらとてかり始めていた。わたしはドアのすぐ内側に乗り、べとつく手すりにつかまった。電車がのろのろと動き出した。
 乗客はもう、暑さをすっかり諦め切って、無理やりこの状況に順応しようとしているように見えた。床にはたぷたぷと白い水がたまり、車内は異臭に満ちていた。もう、嫌でも他人と���を接せずにはいられない。腕や背中に触れているものがしだいにわたしを浸食し、わたしも相手のなかへと沈みこんでいって、自然にとけ合ってしまうのではないか。そんなとりとめのないことを空想した。
 窓の外を、青空と建物だけの風景が流れていく。
 このままちょっと目をつぶろう、とわたしは思った。シートに座った乗客たちは、背中をまるめて頭を垂れ、少しずつ身体を前へとすべらせていた。そのまま背もたれを伝わって、どこまでもどこまでも流れ落ちていくのだろうか。
 しかし、不幸にもわたしは立っていた。仕事は半日だけだったが、身体はあまりにくたびれすぎていた。それに耐えがたいほど眠かった。
 ちょっと目をつぶるだけのことだ。こんなに温かくてやわらかい場所で、つねに意識を保っていられるほうが不思議ではないか。むしろ、まぶたというものはとけて貼りつくべきものだ。何も見ずにすむようになってはじめて、降りる駅までの時間を耐えられる。……
 朦朧とした頭に、そんな奇妙な考えが浮かび、しだいに大きくふくらんでいく。
 ――ふいに耳に流れこんできた音に、わたしはなかば閉じかけていた目を開けた。レールの響きに混じって、ぶつぶついう小さな声が、とぎれとぎれに聞こえてくる。どうやらわたしの後ろのほうかららしかった。
 わたしは何の気もなく、首をひねって背後を見た。
 駅での阿鼻叫喚が嘘のように、車内はしずまりかえっていた。隙間なく並んだ無言の男女が、車体の動きに合わせてやわらかく上半身をゆらめかせている。彼らの大半はもう、目も耳も鼻もとけ落ちたのっぺらぼうになっていた。口もどこにあるのか分からない。なかには頭髪まで、すっかりなくしてしまっている者もいた。飴細工師のこねる飴のように、白くすきとおった棒状のものが、服を着こんで何十本も林立している。
 その向こう、反対側のドアに近いところに、ひと組の男女がいた。女性のほうは背が低く、身体が小さかった。反対に男性のほうは比較的上背(うわぜ)があり、かなり太り気味だった。
 ふたりとも、黒のズボンに白のワイシャツという姿で、わたしの目には同じ退勤者のように見えた。
 男は右腕を女性の背中にまわして抱きしめ、左の手のひらで口をおおうようにしていた。首を大きく傾けて、彼女の左耳のあたりに口を近づけている。女性はめちゃくちゃに首をねじ曲げ、身を離そうともがいていた。
 ぶつぶついう声は、その男の口から発せられているのだった。離れているので聞きづらかったが、耳をすまして声をひろうと、どうやらそれは愛の言葉のようだった。真夏の満員電車のなか、離れたくても身動きすらできないのをいいことに、身体に触れ、都合のいい言葉をささやき続けているのだった。
 男の顔はほとんどのっぺらぼうで、目もつぶれ、何も見ていなかった。ただ口だけが小さくうごめき、勝手な言葉をつむぎ続けていた。女性のほうは、ゆるんだ皮膚をしていたが、まだほとんどもとの形を残していた。男の左手のあいだから、大きな両目だけがはっきりと見えた。おそらく彼女には、目を閉じていられる余裕など片時もなかったのだ。身をよじり、顔がこちらを向くたびに、黒い瞳がちらちらとひらめいた。
 ぼうっとしていたわたしのなかに、ふいに激しい感情が湧き起こった。わたしは大声を上げて、ほかの乗客の注意を引こうとした。が、だめだった。いつのまにか、わたしの舌も、咽喉も、とけてなくなってしまっていた。口を開いた拍子に、真っ白い水が無数の歯とともにこぼれ落ちていった。――もっとも、声を出せたところでやはりだめだったかもしれなかった。まわりを見まわしても、耳の残っている者はその女性以外ひとりとして見つけることができなかった。
 わたしは乗客をかき分け、そちらへ近づこうとした。だが彼らは、まるでその場に根を張ったようにうんともすんとも動かない。足もとを見ると、とろけた足が本当に根っこのように放射状にひろがり、上体を支えていた。彼らはもう、自力で電車を降りる気力すらうしなってしまっているようだった。
 わたしに気づいた女性が、大きな黒い目をさらに見開き、必死に訴えるような視線を向けてきた。わたしは焦り、じゃまな乗客をどかそうと躍起になった。もがくたびに暑さがいや増し、どっと汗が流れ出す。束になって抜け落ちた髪が目に入る。思いあまって近くの二、三人をなぐりつけた。それでも彼らは、何の反応も示さなかった。みんな目を、鼻���、耳を、口を、すべてをきれいにとかし尽くして、深い眠りの底にいるのだった。
 数分ののちには、男性の顔が女性の顔へめりこんでしまっていた。さっき自分が漠然と考えていた空想が、実際に目の前で行われていた。あまりのことにわたしは驚いた。と同時に、ずきりとするどい痛みが胸を走った。それは到底信じたくないような、あまりにひどい出来事だった。さっきわたしに向けられていた訴えるような視線も、男のささやきとともに皮膚の下に埋もれてしまっていた。ふたりの身体は境界をなくし、歪(いびつ)な白いかたまりと化しつつあった。もう何もできることはなかった。諦めるしかなかった。
 わたしはゆっくりとドアのほうに向きなおった。あとはひたすら、眠らないように目を見開いていることだけに集中した。
 耳に入ってくるのは、レールの響きと風のうなる音だけだった。
 わたしは自分が、どこか見知らぬ土地に来てしまったような気持ちがした。そうしてひどく場違いな存在となってしまったように感じた。
 電車はいくつもの駅に停車した。しかしドアが開いても、水びたしの白いホームがひろがっているだけで、誰ひとりとして乗ってくる者はなかった。
 やがて最寄りの駅に着き、わたしは電車を降りた。ホームに立つと、ほんのわずかだが暑さがやわらいだように感じた。ピークの時間はいつのまにかすぎていたようだ。わたしたちは明日からどうなるのだろう。やはり会社には出勤するべきなのだろうか。考えることは無数にあるはずだったが、まったく思考がまとまらなかった。
 わたしはわきめも振らずに帰り道を急いだ。
※2016年ごろに書いたものです。改題の��え、多少手を加えました。
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seshika10 · 8 years ago
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旅行記イタちゃんち編!
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去年のGWを使ってイタリアとドイツに行ってきました! 主のスペック 初海外 気分は初飛行機(高校の修学旅行は先生についていって記憶無し…) 英語アレルギー(TOEIC 140���/1000点)
とにっかくホ城に行きたいと思って勢いのままに行ってきました…!
初心者ですし海外の航空会社は不安…って思ってたんですが直行便高いので 乗り換えが楽にできるのを売りにしているKLMオランダ航空にしました。 ここにきて初めてが蘭兄さんかよって早速開国しねま萌えいただきました ヘタクラ幸せ そんなこと言ってる場合じゃないよ初心者で飛行機の乗り換え発生してるんだよオランダで。 関空→アムステルダム→ミュンヘン→ヴェネチア→ミュンヘン→アムステルダム→関空 という経路です。 イタリア編ですが、1日だけミュンヘンに居ます。泊まるだけなのでここも含めてイタリア編にします!
イタリア⇔ドイツの国内線にはエアドロミティ(ルフトハンザ系列のイタリアの航空会社)にしました。 ここにきてもオイオイこれって隊長とイタちゃんの会社?お花夫婦会社?最高かよ ヘタクラ幸せ
長居前置きは終わってさぁ出発。 飛行機は問題なく乗れて、乗り換えも成功。 一応初海外となったオランダでもミッフィーを購入できて幸先良く行けました! レジのおばちゃん簡単な日本語しゃべってて笑ってしまったすごいな!? ミックスジュースも買いましたがたっけぇうめえ
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1日目ドイツ(ミュンヘン)到着。20:30 着いてすぐはその喜びでテンションが上がり隙ができると聞いたので気を引き締めて行動です。 まずはホテルへの無料シャトルが出ているとのことなので、 ミュンヘン空港のバス停へ向かいます。 ですが、私が待ってた場所はホテルのシャトル待ちの場所では無く別のバス停だったようで、 1時間たってもバスが来ない…ホテルに電話したのですが英語力皆無な私はコミュニケ―ションが 上手くいかず、ただ最後に「○○できたらまた電話ちょうだい」は分かりました。 やばいどうしよう!さっそく焦る…!テンパる性格相まって慌てる私…落ち着け~~! 空港内へ戻りインフォメーションで聞きました。 しかしそこで待ってたらいいとしか言われず…来ないんだよ~!! 3回くらい往復してたらインフォメーションのおっちゃんがここのエスカレーターで階を下がれ!と 教えてくれて…オイオイまずそこから私違ったのか
私の背中をドンと押してまっすぐいって右だ!グッドラック!と言われました…ありがとな…!
エスカレーターを降り、まっすぐ行って右に行けども出口が無く… 焦りしかでねぇ! ウロウロして探して、���はりもう一度聞こう、、と思ったら 今度は上に上がれない!おいいいい!!おっちゃん!何してくれんだ! ここどこだ!!やべぇ! もう無料シャトルにはこだわらずタクシーにしようと思っても出口が無い! ていうか出口があったらまずバス停があるやん!という連鎖!ひえー!
そしてウロウロしてたら…あった。すごいあっさりあった。 おっちゃんの言う通りなんだと思うだけどなんで私はこれを見つけれなかったんだろう…と 妙に情けない気持ちに…あるやん
そしてなんとかバス停につきました。これで30分以内に来る… ハァア~~~安心…しました。が バス来ない…もっかい電話しました。そしたらさっきと同じスタッフの方でした。 「さっきはごめん!正しいバス停についたからバスお願い!」「ってお願いしたら 「ああちゃんと着いたのね、今からいくわ」とのこと。アアアア~~~;;; 多分結局2時間以上空港でウロウロしていました…
さっそくホテルにつきましたが屋根裏部屋みたいですっげぇベッド狭いし、 屋根裏特有の屋根の斜面があるので妙な怖い雰囲気のあるスペース。 私はここで思いました。 ドイツでこれか、イタリアこれ以下の可能性あるで… やばい海外のホテル過酷や…まぁここだけという可能性もあるけど…。 早々に就寝。明日は朝からイタリア行きの飛行機なので早起きです
2日目 ドイツ→イタリア移動日 起床はできた!が!問題が!イタリア行きのエアドロミティは 手荷物と預かり荷物は1つずつ。(計2つ) 私はスーツケース、小さいボストンバッグ、手荷物用バッグの3バッグ装備で来ていたので 荷物を減らさないといけません。 国内旅行やイベントで培うことができたと 思っていた荷物を詰めるスキルが低かった!(後に詰めこみじゃなくて行きの飛行機で壊れていたらしいポケットがはみ出てて閉まらないのが発覚) うまく入らないので一人焦ってスーツケースと格闘していたら 「シャトルの時間だ」とフロントからコール。「あ~ごめん行くわ~~!」っと言いつつスーツケースと格闘で結局10分以上遅刻だったのでシャトルは行ってしました。 当然ですね…次のを待つことにしましたが、結局閉まらないので不要なものを捨てることに… 滞在1日目で捨てるってまじか。  ホテルの空港行きバスは2路線あって、ルフトハンザへの入り口用、それ以外の航空会社用でした。 私は次のに乗らないと間に合わない状態だったんですが、 同じタミングでベッラ複数グループが待っていて、グイグイ行けない私は店員オーバーで乗れないとのこと! ま、まじで!30分くらい待ってたのに?! そうしたら、ルフトハンザ路線のバスが来て、特別に私を乗せてくれるとのこと…! ベッラ運転手ありがとう~~!
そしてなんとか荷物を2つにすることができました。空港で必死にぎゅっぎゅ荷物詰めてたのは私だ。 (実はここでピアスや小物入れを間違って捨て��しまうということが後にわかる…) 搭乗もでき、ベッラのCAを眺めて1時間のフライトです… そしてベッラCAが「飲み物はいかが?」って来てくれるんですけど、数回来てくれてとりあえずYESと答える私は 机に飲み物が2つ乗っていて隣の人になんでコイツこんなに頼んでるんだ…って顔されました…w うう、やばい寝そう…公共機関で寝ることはEUでは危険なので気を付けていても眠くて必死でした…
そして9:00ヴェネツィア空港到着。イタリアだー!ですが!!気を抜けないのはここからでした。 ミュンヘンよりも治安やスリは危険度が高い…! 気を引き締めて、まずホテルへ荷物のあずけに行きます。 タクシーもその辺で拾ったり声をかけてくるところは危険なのでタクシー案内へ。 イタリア男子初接触です。すっごい優しい笑顔で笑ってくれてイタちゃんのノリだ…! とニヤニヤしつつ陸上タクシーを依頼。(ヴェネツィアは水上移動がメイン) 「ごめんね、陸上は俺じゃなくて彼女の担当なんだ~~」 と案内されたらベッラ登場。イタリア女子みんなかわいい… 「35ユーロよ」高ぇ!!! 事前情報だと25ユーロ以下のはず。 空港からとはいえぼったくられている気が…しかし 「タクシーの手配したらその場所まであたしが連れて行ってあげる。」 ベッラが案内してくれるほど心強いものはない。(迷子避けたい) 安全料と案内料だと思って利用しました。 はじめてチャオ!とグラッツェ!というのを使いました…!これだけで嬉しい! ベッラと別れてタクシーに乗車しました。タクシーに乗っていても運転手のおっちゃんは一言もしゃべりませんでした。 イタリア男でも仕事だと大人しいのか、私に女子力が無いのか分かりませんが 思っていた以上に対応がクールで拍子抜けしました。
メストレのホテル到着。(本島じゃないヴェネチア)
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荷物はあずかってくれるとのことなので、付近を散策してみることにしました。 フロントのお爺ちゃんがめっちゃ見た目も仕草も紳士的で優しい。 付近マップをくれて、駅はここからこうだ、バス停はこうだ、スーパーはこうだ、と 親切に聞いたこと全部教えてくれました…! チャオていうのがお茶目… ここにきてやっと安心してきました。
日本からミュンヘンの長時間フライトの次の日早朝にイタリアへのフライトという 立て続けスケジュールが思った以上にハードでした… トラブルもあったので心身ともに疲弊して頭回りません…ww ご飯を食べに行く力も無いのでとにかく休みたい…でも楽しまないと!と思い、 チェックイン時間まで近所のスーパーに行くことにしました。 (ドイツ系列のスーパーらしいのですが笑)
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大き目のスーパーでマクドも併設しているという親切設計! 遅めの朝食兼昼食を取りに行きました。日本でマクドは利用しないのですがこういうときは気軽に行けますね! そしてさらにうれしいのが入ってすぐにあるタッチパネル式の注文ボード。 言語も複数あるし、写真もあります。 問題なくオーダーできたので受け取りにレジまで行ったら、 ベッラです。超不機嫌なベッラです。 ここにきて私がイタリア語話さないイラつきとレジの調子が悪くうまく 進まないイラつきが重なりベッラお怒り。 ごめんな;; そして急に「ケチャップいる?」って聞かれてつい「yes」 言ってからア~~~しまった要らないし使わないのにア~~~;;;20¢~! 言ってしまったものは仕方ないので、なかなか出てこない商品と 治らないレジを待つ私…前に待ってるお客さんが「俺もケチャップ」というと なぜかマスタードを出すベッラ。お客「おいケチャップだって」 「あんたマスタードって言ったわよ」ケチャップだったと思います。 ここにきてこのお客にはケチャップ聞いてないことから話が通じてない私は カモにされたのが分かりますね、ベッラ強い… 
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なんとか商品が出てきてとレジが治り落ち着くことができました。 は~~イタリアのマクドおいしいんじゃ~ベーコンもチキンもジューシーで… 高いけどおいしい…日本のマクドは高いし小さいし味も微妙なので利用しませんが イタリアのは高くてもこんなにおいしいなら通いたい…っと思いました。 そしてここにきて気付く。 ベッラケチャップ忘れてるやないかーい おいおい!w要らないのでいいんですがワロタ。 気を取り直してスーパーへ散策に! とっても楽しいです。MISO SUPEという箱を発見しましたが味がキムチ味で「 production in china 」仙人…!貴様…!日本と韓国を混ぜるのやめーや!w パスタコーナーや缶詰、瓶詰、ヨーグルトや牛乳やチーズの種類の多さも楽しい! ワインなんかずらーっと並んでるのは壮観でした 総菜や、サンドイッチなどすぐに食べれるものも充実。楽しい~! パン屋さんや肉屋さん、魚介屋さん…本当にどれも品物がたくさんで、 賑やかな八百屋が詰まっているような感覚でした。たのしい~ 夜ご飯に惣菜も考えましたがグラム���注文に英語を使う気力はもう無かったので 大人しくサンドイッチを購入。それでもおいしそうで…笑 本の一���も発見。そこでオタクを匂わせる本を発見したので ついつい購入。
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 自分が試したい、食べてみたいものと、お土産用にもすこし購入していきます。 そしてレジでもびっくりしたのがカゴをレジ打ちさんに渡すのではなく、 ベルトコンベアーに商品を置いて流していくんですね! なにこれおもしろい。 ベッラの店員さんも優しくて英語にすぐ切り替えて対応してくれました。 エコバッグも持参していて、私はドヤ顔で「袋要らないです」をしようとしてたら、 店員「袋は利用する?」私「…?あ、あ、あイエス!!!!」店員「じゃあつけとくわ」 ……回答間違えた でもイタリアのスーパーの袋が日本と質が違うことがわかったし! 帰りは買い物できたルンルンで歩いて帰っていたのですが、場所にもよるとは思うんですが、 わりと歩行者のために車が止まって道を譲ってくれるのに感動しました! 日本でもあるけどそんなに多くない気が…やさしいねー! そしてホテルに帰ってチェックインです。荷物を部屋に置こうとしたら清掃員のおばちゃんが! 丁度私の部屋だったので、チップを渡したらさらに掃除してくれました笑 
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そういえば私フロントのおっちゃんにマップもらったときチップ渡してない… フロントにはベッラが増えてて、紳士に「さっきのマップありがとう」って渡したら ベッラも紳士もそんなの要らない大丈夫だよ!って言ってくれて ベッラが「そんなの要らないからそれでお菓子でも買いなさい!」と…スパハニ… ほっこりした気分になってさぁ部屋に戻ってゆっくり買ったもの食べようと思って、 階段を上っていたら脚が上がらなくてこけた…wwwいってぇ! それを見てた清掃員のおばちゃんが「あんた大丈夫!?歩ける?大丈夫?!」ってめっちゃ心配してくれた笑 ここで初めて自分がめっちゃ疲れていることを自覚…確かに昨日からハードだったわ こりゃイカンと思って部屋に戻りました。 でも部屋でも楽しみたい!!と思ってスーパーの戦利品試食会開催しました。
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とりあえず開けたカフェラッテあまぇええwww そしてずっと飲みたかったラテ(牛乳)のいいサイズがなかなか無くて、デカイパックで売ってたんですが、 なんとか見つけた1人分のを開けた!!そしてぐいっと行ったら… ヨーグルトでした…罠ぁ!w だって!ラテ��ーナーの近くだったし!milkって確かに描いてたけど!ww プレーンで味うすいので、ちょうど良くトライ用に買った使い切りのジャムを開封! めっちゃおいしかった…それをヨーグルトと一緒に食べれば最高… 自分のミスとはいえいい感じにまとまりました! テレビ付けたら色々番組ありましたが最終的にベッラのお料理番組に。 この辺日本人ですよね。買ったサンドイッチとヨーグルト食べつつ、クソ甘いカフェラテを消費しつつ… にしてもこのベッラエプロンせずに黒色のタイトなワンピースにヒール、爪もきらきらで 日本のお料理番組とは全然違いました。 綺麗な格好してるのにパスタつくるために手粉だらけにしてるの面白いw汚れるで! 料理はおいしそ~っていうのもあれば、ん???wwこれは人参とジャガイモゆでてつぶしただけじゃね?? っていうのもあったりで楽しかったです。 いつのまにか夜まで寝てて、 起きたらドラマになってました。ちょろっと見つつシャワーへ。 その日はもう寝ました。
3日目 この日は夕方に会社で知り合いのドイチュ人野郎がドイチュから来て遊んでくれるので合流日でした。とりあえずバスでヴェネチア本島に行きました。うあああ綺麗~~~;; イタちゃんちの写真は撮りすぎたし選定もムズカシイくらい360°何撮っても素敵で、この写真が1番ってわけでもないんですが時間系列的にこれにしったってだけです!(もっといっぱいいい景色あるよ!!)
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一人でヴァポレット(陸上バスの水上ボート版)を利用する勇気がなくて、 迷うのも怖いなと思ってサンタルチア駅周辺を観光しました。 それでも街中に橋があるので、結構ウロウロできました。 そこで見た初めて入った教会の美しさと厳かさに感動して泣けてきました、 イタちゃんありがとう…!!って心の底から思って、来てよかったと思っていたら 教会の管理人さんがお昼は閉めるから出て!っと尻叩きに笑 その後もウロウロしてヴェネツィアンマスクやらジェラート、ち●こパスタなど イタちゃんちだなぁと歩いてるだけで楽しいなぁっと写真バシバシとって楽しんでました。
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 ヴェネチアングラスのアイテムを取り扱っているお店で買い物していて、 私が支払にエヴァのアスカのクレジットカードを出すと、 「これアスカね!!私好きよ!知ってるわ!」とレジのベッラが反応してくれて、 「私は日本に何度か言ったわ!熱海もすきよ!」って言ってくれてとても嬉しかったです。 お昼はパニーニを食べ、一旦合流するためにメストレのホテルに戻ってきました。
ドイチュ人合流!久しぶり~!となったんですが、 日本でしか会ったこと無かったしその時はハグしてこなかったけど ばっと腕広げられてえ?!まじで?!そういう感じ?!これノリ合わせないとね?! っていう勢いでハグしたけどやっぱ構えるwwあわわ またヴェネチアに行きます! 時間も時間なので、今日は夜ご飯食べて明日ちゃんと回ろうということに。 そんでこのドイチュ人は狭い道が好きだとかいって入り組んだとこどんどん進むので、 大通りの店じゃなくてこじんまりした店がいいとのこと。  ウロウロしてたらいい感じの店発見して入ろうとしたけど私は言いました。 「ここ高いんじゃない?」 しかし奴はここがいいとのことで入ったらやっぱり高ぇww 高い店に緊張したりドイチュ人が居るのをいいことに英語をさぼりはじめる私ww とりあえずたっけーからメインだけ食って出るぜ!って結局なりましたww そしてお店の人も「これはコースの1品だから量が少ないけどいいの?」 もういいです何でもいいので早く食べて出たい!!それだけでした笑 そしたら本当に少ない!w 写真を撮る気にもなれない!緊張で食べても味がよくわからない!笑 テーブルマナーあってる??大丈夫?? 私はトマトパスタだったことは覚えてるんですがもう皿にちょこんってあるだけで…w 食べたらすぐ出よう!と言って話つつ、お会計は私がします!っとクレジットカードを お姉さんに出したら 「!?彼女が払うの?全く話さないしあなた(ドイチュ人)に任せきりだからびっくりしたわ、あなたが払うのかと 思ってた」って言ってました笑 ですよね… むしろヨーロッパだと空気読めないことしたのかな、 と後で一人焦ってました…来てくれてありがとうって思って…
そのあと、「あそこ高杉少なすぎwwww見せのチョイス間違ったなww楽しかったからいいけどwww」 って笑いつつ、やっぱ足りないっしょ?みたいなノリでカフェに入ってドイチュ人はビールw そして元気いっぱいになるドイチュ人さすがやで… その日は適当に写真撮って帰りました! ヴェネチアの夜綺麗だ~! でもドイチュ人が雨男で、やつが来てからさっそく雲行きが怪しい夜になってました…笑
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4日目 今日はドイチュ人とムラーノ島とリアルト��、アカデミア美術館へ行くことに! しかし雨!!くっそさむい!!wwむちゃくちゃ寒い!ww ホテルの朝ごはんは以外と普通で、とりあえずドイチュ人が行っていた パンはカットして、バターを塗り、ハムやチーズをはさんでサンドイッチにして食べるのが ドイチュ流!とのこと。 スペイン人は「ドイチュ人はすぐにバター塗るよなw」とバカにするらしい笑 私もマネっこしてパンをカットしてバター塗ってサンドイッチにしました。うま~~!
ヴェネチアからムラーノ島にヴァポレットを使います。 さむい!!!くもり!!で景色綺麗!とは言い難い感じでしたが、 この5月のイタリアで雨の旅行ってレアっちゃレアよね!っとポジティブになり 雨の中ウロウロしました。
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ヴェネチアングラスの工場やお店で素敵なグラスを見てまわり、 相変わらず道なき道を進むせいで住宅街やら裏地に笑 完全に観光客が居ないところにポツーンと歩いていました。 途中で猫に遭遇!イタちゃん猫や~!と写真撮りまくりました。 
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いい加減寒すぎてテンションも上がらないので一旦大通りへ出て暖まろう!となりました。 カフェに入ってピザのようなパニーニのようなサンドイッチのようなものと 私はあったかいカフェラテにしたんですがドイチュ人はビールwwここでもか…w 彼等はいくら寒かろうと元気出すにはビールなんですね笑 無事テンションも上がったので大通りの店やオブジェを見つつ観光。 お昼も近くなるので戻って、ブラーノ島も行きたかったんですが寒いし天気悪いので もう本島に帰りました笑 リアルト橋ではクソ寒いけどキンダースというメジャーな子供向けお菓子のチョコがあるんですが、 そのジェラートがあって食べました!おいし~! 工事中だったのか思っていたより閉鎖的でしたがお見せはにぎわってました!、 そんで相変わらず細い路地行くので魔法使いごっこだ!ハリーだ!とはしゃぐドイチュ人 
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適当にぶらぶらしてたらアカデミア美術館の列が!見た���けど混んでる! まず休憩だ!とまたカフェに入って、せっかくだからワイン飲め!と 進められたので味も分からない素人ですがワインを頂きました。分厚いピッツァじゃないけど似たようなものも一緒に。 ワインは…フルーティーだった気がする…(こなみかん) それにしてもコイツはアウトドア派で、カフェも外席ばかりでマジで寒い! 元々酒は飲まないので1センチ飲んでる間にドイチュ人は1杯終わっていて、 お前全然進んでないじゃねーか!!って言われたけど飲める気がしなくて結局全部あげました… 帰ってアカデミア美術館へ入館。すごく広くて楽しくて結構な時間ウロウロしてました。 飽きない…絵すごい(知能低い感想) ドイチュ人が気に入ったのはケツをこっちに向けた男性の石像でした。 写真送ってくれたけどいらねぇ!
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こいつ前も大阪の海遊館言ったとき海の生き物の生命力を感じてる真っ最中なのに 猫の死体の写真を見せて来るクソ野郎なんですがここでもずっとケツケツ笑ってました うるせー!おまえが出せ!! 何時間いても私は楽しかったのですが、閉館の時間になりケツ叩きに再度会いました。何回もあるなw そしてまたカフェへ。今日だけで何回行くんだって感じでしたが、 レストランへは全く行ってないので軽く食べるだけでした。 てか寒すぎて行動ができない笑 ここでもドイチュ人はビール!オマエ好きやな~!私はカフェラテ…笑 ここに来てやっとテラス席じゃなくて室内の席に入って、すごく温かいカフェで、初めてコート脱いだら「オマエそんな服着てたのか!いいじゃねぇか」 って言われたけどこちとら日本人じゃいイタリア行くならそれなりに頑張るけど そこの雨男が連れてきた雨で寒くてレインコート脱げんのじゃい!!
ここで出てきたオリーブのピクルスがあるんですが、 この食べ物とは私は初対面だったので食べてみろとのこと。う~ん勇気出してひと口… 「なだこの味わ!!!!(CV宮野)」みたいになって変顔状態… ドイチュ人爆笑…「オマエの顔最高にクレイジーwwwwwww」 ってもっかい食えと言われるので渋々かじったらまた爆笑してる…と 思ったらムービーとってやがってクソ野郎かよ! 梅干しを初めて食べた海外の反応のようなものだろうな…カフェラテでお口直しました。 このドイチュ人おしゃべりだから入るごとに長くなるんだけどサマータイムなのに案の定夜も深いので帰ることに。  で、ホテルまでにあったピッツァ屋に入って1杯やろう!っておまえ今日何杯目だよ!? でもピッツァは食べたいので付き合って入った店で私もイタリアビールをトライしようと 一応購入。
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でもビールの全然味わかんないしピッツァ楽しみたいし…ということでまた1センチのんで ドイチュ人にあげました。 「オマエ全然飲んでねーな?!」「飲みすぎやで」 「ドイチュ人は5杯までは飲んだうちにはいらねーよ」「まじかよ」 話混んだしさぁ帰ろう(眠い)と思ったらまたホテル内のバーで飲もうぜ!!! あほかー!!こちとら寒さで体力0じゃ!!!と思いつつ断れないので 付き合ってまたグラスでビールを飲む…そして1センチでまたあげたんですが、 普段飲まないからか酔ってきて眠くてグラグラしてきてもうやばいからまじで寝ようと提案したら 「!?全然飲んでないのになんで酔ってんだよ!?疲れてたんだな~~ごめんな~!」 って流れにやっとなってくれて、 そのあとはもうすぐにグラス空にしてくれて解放してくれました… 飲み足りないんだろうな、、、申し訳ないww 明日はこのドイチュ人の彼女とも合流して3人で観光!楽しみだ~~!
5日目 雨ー!!笑 おい!!おまえほんと!!!そろそろ快晴の景色のヴェネチアを撮らせてくれや?! まずドゥカーレ宮殿の列がすごい。雨なのに!そして早々に寒い笑 並ぶ前にカフェだ!といってまた中途半端な時間にカフェに入ってお菓子を食べました。 朝だったし流石にドイチュ人もカフェラテを飲みました。 
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そんでいよいよ宮殿へ!コイツ親切だから宮殿内の部屋の説明分を先に自分が読んで理解したら 私が少し遅れていくとめっちゃ説明してくれる。 ありがとう、二割くらいわかったよ(英語力クソ) そしてソワソワするドイチュ人、彼女と連絡が取れたけど上手く合流できるか心配のようだ。 そして奴は「俺の計画はこうだ、彼女がホテルにつく、俺達が迎えに行く、3人でもう一度ヴェネチアだ」 って説明してたのが「彼女とは本島で会う」に変わってて大丈夫?って心配したら 「大丈夫だ、彼女はタフだからな。」 「いやオマエ!!迎えに行こうぜ?!」 サンマルコ広場の付近を散策。カルボナーラとピッツァを食べにお店へ。 ドイチュ人「トイレいってくる」10分くらい帰ってこないので(察し)ってなってましたが、 私も行きたかったのでヤツの後に行ったら、鍵が!!閉まらねぇ!!wwオイ!wwドイチュ人言えよ!w なんとか片手でドアを支えつつヒヤヒヤのトイレを済まし戻ったら 「閉まんねーだろ!?wwwwww」って笑ってんじゃねーよ!wわらえねーよ!言えよ!ww ここの店のイタちゃんちの人も言えよ…笑
「彼女がヴェネチアにもうすぐつくらしい」その間もう少し時間があるので��鐘楼へ! あれ?!晴れてきた!?もしかして彼女が来たから?!2日ぶりに晴れのヴェネチアに会えてテンション上がる私。 おい!!!晴れたぞ!雨男!!写真が止まらないぜ!大鐘楼は景色も素晴らしいので本当に楽しかった! イタリア人っぽいおっちゃんが写真撮ってあげようっていうので2ショとってくれたけど シャッター音変だなと思ったらムービー取れてた…おっちゃん… 
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しかしソワソワするドイチュ人。「どうしたの?」「彼女と連絡がつかない…そろそろヴェネチアだと思うんだが…ここで俺はプランBを提案する」「は」「彼女にはヴェネチア本島に来てヴァポレットを利用してもらってアカデミア学院で集合だ」 「え?!いける?!彼女大丈夫?」「大丈夫だタフだから」「おまえそればっかじゃねーか!ええやん戻ろうよ」「いや、その方が効率的だ」「いや初めてのヴェネチアでそれは酷やで…」 「しかし彼女からプランBに対しての返事がない」「見てないのかな」「心配だ」 「猶更最初の計画でええやん…」「彼女はプランAの返事は来たんだ」「Aなんやっけ」 「本島までは来てもらってサンタルチア駅付近で集合」「それでええやん戻ろう」 「あ、彼女から返事来た」「まじでなんて」「今アカデミア学院に向かってるって」「まじかよ」 「俺たちもいくぜ!」「お、おう道解る?」「多分こっちだ」「ええ…(結構歩く)ちゃうやろ、戻ろうぜ」 「いや俺は後ろに戻らない進み続けるぜ」「そういうの好きだぜ、付き合うよ」「ここじゃないな戻ろう」「戻るんかい」 なんてアワアワしてるうちにアカデミア学院の付近へ来てたようで、彼女のほうから「あ!」とこっちを見つけてくれました! そして出会ってすぐの2人のあつーいキスとハグを見せられてヒエ~~!!てなる私はお邪魔かな?!大丈夫!? ドイチュ人女子とは初めてで緊張…!よろしくね!ヒィ 彼女はとっても明るくてかわいい人でした。 ドイチュ語しか話せなくて英語は私よりはマシだけどそんなに話せないようで、 お互い適当な会話とドイチュ人野郎の翻訳で会話してました。 とりあえず休憩にそばのカフェへ。そこで私がオレンジジュースを頼むと「それファンタよ、いいの?」 「うんいいよ」「私はオランジーナの方がすきなのよね」拘り…! 話は私とドイチュ人野郎は会社の同僚で、とか話したけど緊張してあんまり覚えてない( ˘ω˘ ) ドイチュ人はビール飲んでました。寒いってテラス席!! その後夕飯を食べることに。歩いて探してたんですが、彼女はお店を何件か見て比較している様子。 その間もドイチュ人野郎は私と彼女の会話を翻訳してくれようとしたんですが、女子って意外と打ち解ける不思議… そして彼女が選んだ店に入ることに!お店のイタちゃん人も���ッラの彼女を誘ってます!おお!やっぱり私に女子力がなかっただけだね!泣いてない! さらに彼女の選んだ店はおいしい…!イタちゃんちっぽい料理! 私はドイチュ人のヤツにまかせてしまっていたのもあるけど、コイツセンスねぇな!?と解ってしまって彼女が居れば安心しておいしいもの食べられる確信を得れました( ˘ω˘ ) ニョッキ食え!ニョッキうめえぞ!っとお前ニョッキって言いたいだけだろ。 でもおいしかた…!初めての味…!感動してたらもっと食え!芋だ!っていうけどお腹いっぱいだ…! パスタもペスカトーレもおいしい… ドイチュ人野郎が「コイツ初海外で1人で来たんだ」「ほんと?あなた最高にクールね…!」 「どうも!ただのヘタクラです!(とは言ってない)」やはりあっちの人から見ても日本からヨーロッパは遠いからか すごい感激してもらえました! 彼女の仕事の話を聞いてると心身病んでしまったり怪我をしたり理由があって学校へ行けない子たちの トレーニングをする仕事とのこと。素敵すぎるやろ…! そして日本にはお酌という文化があるから彼女に俺にお酌やれというドイチュ人彼氏。 ヨーロッパでは女のひとにさせるのはよくないけど日本は仕事飲み会でこういうのがあるんだ、と余計なことを教えている… 彼女はすごく話しかけてくれて気を使ってくれたのかな、話しやすくて打ち解けました! 私はトイレに行ったあと、席に戻る前に代金をコッソリ全員分支払おうと会計へ。 かっこよく「あそこの席の」とウエイトレスの兄ちゃんに説明。「カードで」私かっこよすぎるわ… しかしかっこつけさせてくれないイタちゃんちのカード機械「読み取りできません」「エラー」が連続。 おい!wwはよせいや!あ!バレた!ドイチュ人トラブルかと思ってこっちくる!! 「どうした大丈夫か?」あ~~/(^o^)\ww 「カードが使えないのか、俺の使うか」とめっちゃ心配してくれてかっこつけれなかった…笑 ウエイター「カードは大丈夫、いつもこの機械こうなんだよ!あ、ほらできた」おせー!w バレだけど今日はお礼!ということでこのまま払わせてもらいました笑 ホテルへ戻って私もヘロヘロだし彼女は長旅でもっとへろへろだからもう寝るかと思ったら ドイチュ人「バーで飲むか?」「私は疲れたから寝るわ、2人で行って来きていいわ」 「いやそれなら今日はもう寝よう、悪いな、こいつ長旅で疲れてるから今日はお酒無しだ、いいか?」 「いいですいいです寝ます」いやオマエが飲みたいだけだろ!!ww私は飲めないからいらねーよ!wwその言い方やめろ!www  彼女が来てから妙に緊張して急に写真が減ってしまって、せっかくの夕飯も撮ってませんでした…wあれ~!これだけ!
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6日目(イタリア→ドイツ移動日)  今日はイタリア最終日! 今日の朝食は3人で!昨日と同じようにドイツ流でパンをカットしてはさんでいただんですが、 彼女はバターにはちみつを塗って食べていた…!かわいい! 私はついいただきまーすって言ってしまったので「それなに?」と聞かれて仏教の話になっていました。 2人ともすごい日本の話もとてもすてきねって聞いてくれるので優しい… めっちゃ晴れてる~!!あつ~い!レインコートの要らないイタリア最高~! 景色最高~~!写真とまらない~~! 「お前が雨男なら彼女は晴れの女神だね…いいバランスだよ…」 「そう、俺の」(  ) 
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彼女はプロテスタント、ドイチュ人野郎はカトリックで宗派が違うけど今はお付き合いに問題ないし、昔とは違う話もしてくれました。 サンマルコ寺院に入ったら彼女のほうが大興奮してくれて、これずっと見たかったの!とタイルや模様を激写していました。 またドイチュ人野郎がやたら内部の説明を私にしてくれて楽しい笑 彼女も拙い英語で私に説明してくれました。 ほんまかわいいこの人… 私も仏教の話をしたりして本当に楽しかったです。 ただ、話の流れで「こいつは本当にだめなプロテスタントだな(こめかみにちゅ)」っていう冗談だよをキスで表現するやつ してくれました。ごちっす。 そのあとはゴンドラは乗った?と彼女。「いや高いから乗ってない…ヴァポレットあるし…」って言ったら 彼女がイタちゃんちのゴンドラ兄ちゃんに「値切れないの? あ、そう、じゃあいいわ」 クールにきめてくれました!乗れなかった! そのあとはランチ!また彼女のセレクトは素晴らしい…パスタおいしいよ~!昨日の昼まで大したイタリア料理食べれて なかったので堪能しました!ペスカトーレのパスタ、フリッター、紅茶のシフォンケーキ! ドルチェもジェラート以外はこれが初めてだったよ…!おいしい~~! 
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ここでドイチュ人野郎が席をはずしてトイレにその間、昨日折り紙をホテルのチップと一緒に置いていったよ、と写真を彼女に見せたら 「すごく素敵…!これどうやるの、折り方教えて!」とすごく喜んでくれて紙ナプキンで鶴を教えました。 店員のイタちゃんちの人も更に小さい紙で鶴を折ってくれて、嫁が中国人で知っているとのこと!  彼女は折れたあとに「これは学校に行けないこどもたちにいいトレーニングになるわ、調べるわ、ありがとう!」 って!えー!なにその素敵な活用法!私のほうが感激…!  彼等は理由があって1つのことをやりきれないし、他の不安なことを考えてしまうから長く集中できないけれど 折り紙は集中力も短時間でいいし、手が不自由な子の手のトレーニングにもなる。 やりきれる自信がつくから本当に素晴らしいわ!っていう素敵な話を聞いていたら ドイチュ人野郎帰宅。 おっせーと思ってたら昨日の私のようにランチ代を払ってくれたようです。 え~ありがとう…><  そのあとはシトラスのジェラートを食べて軽く散策。「フレーバー何にした?」「シトラス!」「私も同じよ、おそろいね!」彼女ほんとかわいい この日は夕方にイタリアからドイツへ移動する飛行機に乗るので、私は少しお土産を買うために ショッピングしたあとは空港に行くので、ここでさよならバイバイです。 彼等はこの後イタリアの南の方へ行ってキャンプをするようで。楽しそう笑  ドイチュ人野郎「これ、旅の記念に。俺たちからプレゼントだ」 といってくれたのはヴェネチアングラスのネックレス…!!うああ感激…! ここにきて自分のものはそんなに買ってないので プレゼントというやさしさにむちゃくちゃ感動して泣きそうになりました… 2人「ドイツでも良い旅を、気を付けてな!」って…うっ;; 2人とハグしてセンチメンタルジャーニーでお別れしました。本当にありがとう!!楽しかったよ!
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 そして付近のショップ回ってお土産を買いました。 ホテルの前にスーパーにも寄ってワインも買いました。 ここで時間ないけどセルフレジを使おうとしたら またエラー!wwおいいい!wイタリア来てレジエラー3回目だよ!!w エラー困ってたら後ろに並んでたベッラ(幼女)が横から操作してくれて最初の画面に戻ったりしてたんだけど、 私「グラッツェ!」幼女「あめちゃんペロペロ」レジ「ブー(エラー)」幼女「Oh」幼女もお手上げ… 何度もエラーになってたら店員さんが来てくれて何とかレジ通せました…! 最後まで気が抜けないぜ! そしてホテルのおっちゃんにもチャオ!と挨拶、本当に素敵なホテルでした! タクシー読んでくれてありがとうね!優しい…スンスン さらばヴェネチア…楽しかったよ…! さぁ空港についてタクシーのおっちゃんにお金払おうとカードだしたら「カードは使えない」とのこと 現金出そうとしたらおっちゃんが何か言ったんですが、それを私は理解できなくて、 おっちゃんがドアをあけて、「空港のあそこにいって○○してこい」って言うんだけどなんだ?! え?ただのり?そんなはずないよね?とアワアワしてたら荷物はおっちゃんが持っているから、空港にいけ!と… え~~空港行って何すんのわかんないぞ…! でも荷物は人質だし空港行けっていうし行って何すればいいんだ?! とりあえず荷物預けたまま空港入って、ウロ…ウロ…と意味も無く歩いて、やっぱ何したらええんだ?! と思ってタクシーに戻ったらおっちゃんが「あ、戻ってきたな、じゃあ金払え」ええ?!wwなんだ?! 「え?!だから銀行があるから金おろしてこいよ!!」「あ~~!!ごめん!!今意味わかった!!ごめん!現金持ってます!!」 「ハア!?っをまえwwww」ってほっぺつねって怒られました…や~すまねぇ…英語力が息してないから…w なんとか支払いを済ませていざ空港へ!イタちゃんちのコーラを買ってコーラのキャップゲットしました
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 そしてスーパーで買った邪魔なポテチを消費して待っていたんですが… あれ?ゲート変わった?こえ~英語弱いからやめてくれ… 移動して待っていても来ない…遅れるとの表記…イタちゃん流石だぜ… ボケボケしてたらドイチュ人っぽいおっちゃんが「遅れるらしいぜ、さすがイタリアだな笑」って声かけて教えてくれました笑 そしたら今度はアナウンスがイマイチ聞き取れていなかった私はボケボケしてたら最終アナウンスの時間までボケボケしていて… あっぶねー!!ww焦って乗ったら例のおっちゃんも居て安心… そしてヴェネツィアを旅立ちました!空から見るヴェネチアは本当に海に囲まれていて島だ~~うあ~~~って綺麗で感動ものです。 夜景が素晴らしくて、島を一望できて…!写真撮ってない私はなぜ!!!
イタちゃんち本当に住民の人があったかくて、チャオチャオ!って本当にみんなにこにこ挨拶してて楽しくて綺麗で素敵すぎるとこでした…ありがとうイタちゃん~~!写真うpしきれない…本当に…
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このあとドイツに着いてからをドイツ編にいれます! ですがイタリアと違って旅っぽくないのでここまでねっとりした感想には…ならないはず…w つまらない記事になるかもしれませんが、写真だけでも見ていってください~! こんな長くて意味不明な長文読んでくださってありがとうございました! 後編で~!
6 notes · View notes
hikoheihi · 6 years ago
Text
7月から今日まで
久しぶりに忙しい内容の生放送。朝冷蔵庫に忘れ物をして幸先が悪い。雨宮さんに試食を丸投げしてディスプレイする。放送開始後生肉を切りにいかなくちゃならず、インカムから聞こえる縁起のいいめだかを紹介する中継を聞きながら「おめだか様の手も借りてえ・・・」と思う。めだかには手も足もないというのに。猫に助けを求める時点で相当てんてこ舞いなのに、めだか。まあなんとか破綻せずにすんだ。かなり危なかった。試食入れ終わったの10秒切ってた。相変わらず想像力がない。帰って役所に行くつもりだったけど結局寝てしまった。19時に起きてデニーズにいく。1時に帰宅。流石に疲れてフラフラで寝る。
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ちょっと余裕ある時間に起きてステーキ丼食べる。堀井さんの担当回を少し見て家を出る。 JAFNA。川畑さん仕事早い時はちゃっちゃとやってくれるからってそんなトゲのある言い方しなくても。今日はまあ普通。そんなに早くは終わりません。昼飯は例によってはしご。5回連続。だあろう。隣の人が食べてたシュウマイがうまそう。次はだん��んとシュウマイかな。 なんだか酷く疲れてしまい帰ったら寝るなと思ったのでプロントに入る。が、wifiがなく結局飲んじゃう。 
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朝雨がすごかったから小田急でツイート検索したら積み残しが凄そうだったのでケイクスにメールして1時間余計に寝た。カレー食べて11時半くらいに電車乗って12時半とかに出社した。パン祭り今日だったのにおにぎり弁当買っちゃった。なんだかんだ結構食べちゃう。全部めちゃうまかった。ロブションのクリームパンすごい。今度人に買っていこう。体力がガーーっとなくなって大変だった。結構やばい気分だったけど下北で一龍食べてブルーマンデーでES書く。興が乗ってきて、いい感じでまとめることができた。なによりやりきったことで得体の知れないエネルギーを得た。22:50くらいまでいたけど0時前に帰ってきた。下北沢は近い。
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朝起きて学校に行って証明書を発行して図書館にいって本を読もうと思っていたのに結局14時まで寝てしまった。背中に痛みを感じつつシャワーを浴びて代々木八幡に行く。月一の散髪。着く直前に清水さんから連絡が来ていることに気がつく。早稲田に移動。証明書を入れるクリアファイルを忘れてどうしようか迷ったけどお父さんは週末しかいないので発行することに。ついでに成績証明書も取っておいた。なにかに使う気がするので。図書館で『舞踏会に向かう三人の農夫』を借りて少し読む。どうやら舞踏会とは戦場のことらしい。19時に合流してピカソ。桃のサラダと2本目のワインが美味しかった。牧舎に行って藤田さんの誕生日に乾杯する。気にかけてくれていて嬉しい。
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13時まで寝てしまう。お父さんがご飯に誘い出してくれた。ロイホでハンバーグ。 煙草の吸いすぎで胸が痛くてあんまり長くものごとを考えられない。 少ししてヤマザキに買い物に行く。そうめんをゆでて食べてしばらくしてからデニーズに行く。日記を書いている。このあと帰ってお風呂に入って寝る。
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リハをやって本番をやる。古野さんが最後だったのにうまく感謝を伝えられなかった。頼りにされていたと思うし、つくしたいという気持ちがあった。いい経験だった。江ノ島に撮影に行く。しゅんじに手伝ってもらいながら二日間で5カット。満足。でも提出時に5カット”以上”で、テーマが『早稲田の光』であることに気づいてしまった。まあいいか。電車の乗り継ぎを間違えてしゅんじを1時間も待たせてしまった。ふつうにおちこんだ。 木金は銀座で事務。久保さんいないので好き勝手やった。でも仕事はほとんどきちんと終わらせた。ウーバーイーツを初めて使った。tosirou(85)がお届けしてくれた。ビッグマックセット。帰りにオールスター見たくて代々木上原のビアバー行って5千円も使ってしまう。でも秋山が松坂からホームラン打つところみれたからいいか。今日はプール行ってそうめん食べた。音楽の日とかいうテレビの歌番組で宇多田ヒカルを見る。今日も美しかった。
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引越しを手伝う。12時に渋谷につけるように起きて家を出た。セブンイレブンでサンドイッチとコーヒーを食べて電車に乗ったらお腹が痛くなって新百合で降りた。間に合うかなと思っていたらやっぱ13:30と連絡があってこの感じ懐かしいなと思った。下北で立ち読みして100均でメジャーを買って改めて渋谷に向かう。井の頭線に新しいエスカレーターができている。結局14時前に集合して天下寿司にいく。美味しい。元祖より美味しいし値段もそんなにしないし閉店間際は安くなるらしいしいい。カーテンを買いベッドを物色してから無印へ。ベッドを決めてハンズで壁美人を買う。ニトリに戻って鏡を買って再び戻る。楽しみだなあこれからの人生と言った友達が眩しかった。おれは全然楽しみじゃない。正気を保つので必死だ。
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俊二と早稲田に行って図書館とコンタクトセンター。ふたりでメルシーを食べる。別れて松の湯にいく。体重が70kgになっていて驚く。ゴトーでチーズケーキ食べて帰る。ダイエットだと思い夜はツナ缶とレタス。那須の話が動き出す。
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金曜日の夜からリンクス同期7人で那須に旅行に行った。1日で先に東京に戻って新木場でceroのtrafficに。SPANKHAPPYに間に合うか危なかったけど大丈夫だった。完全に整った。帰りにコンビニで煙草を吸うこともなく、石鹸を買い足し忘れたことにも苛立たず。おおらかなこころを取り戻した。
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9時台に起きて朝ごはんを食べる。昼まで洗濯をして12時半に正ちゃんへラーメン食べに行く。しょうゆ味玉。アイス食べてCS見る。ずっと後手。点差以上の差を感じた。
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ファミマで肉まん食って夜はサガミで味噌うどん。怒りの葡萄上巻読み切ってコンビニでコーヒーとチョコ。まじでおもしろい。怒りの葡萄。文章全体が煌めいてる。
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多摩川に行ってお昼を食べる。川沿いを歩く。狛江高校の女子陸上部がいる。硬式の少年野球がいる。小さい子供とその親がいる。女の人二人組がいる。洪水を伝える石碑を見つける。おれにも伝わったよ、と思う。トイレに行きたいのとゴミを捨てたいのとで駅に向かって歩く。結局改札内にしかトイレもゴミ箱もなかった。なんて不便なところなんだろう。駅でガーベラを、セブンでロックアイスを買って帰る。裏庭で焼き鳥をするというので鶏肉を切って串に刺す。串に食材を刺すことを串を打つという。ビール飲んで焼き鳥食べる。日本シリーズを最後まで見てコンビニに行く。帰ってきて風呂に入ってウイスキーを一杯だけ飲む。2時に寝る。
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俺を漢字一文字で表すと瓦らしい。瓦斯の瓦。青い炎。採用。9時に起きて着替えてコンビニまで散歩。なんとか振り絞ってES書いて履歴書も書き直してギリギリで家出る。走る。間に合って面接。可愛くて愛想がいいけどペラい感じの女の子が受け付けてくれる。なんか小説に出てきそうな絵に描いたようなベンチャー企業の若い女の子だ。面接はけっこう芯食ったと思う。終わって駅前でサンドイッチとカフェオレ。煙草。帰って授業の準備と授業。面接と演習で脳が興奮状態にある。
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リハ。ADさんが有能でとても助かる。パターンいじってただけ。本屋とベローチェで時間潰す。ベローチェにZAZYがいた。魚金で飲み会。楽しかった。
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本番。飯田さんへの手元大根の打ち込み浅かった。記憶ねえ。こういうとこだ。 オファーボックス整備。めっちゃオファーくる。去年の今頃からやっとけばよかった。
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12時半まで寝てから掃除と洗濯をして、ツタヤに行って帰りにコンビニでタバコを吸ってあとは部屋で音楽を聴いたりSNSをみていた。今日は129円しか使わなかった。これで2千円浮かしたのでもう本が買える。 年金の督促が来てしまったので遡って猶予できるか確認しにいかなくちゃいけない。でもこれで最大でも九月までしか猶予にならないことは確実になったから少なくとも半年分は月16000円払わなくちゃならない。ばりキツイ。
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11時前に起きてご飯を食べる。宇多田ヒカルのプロフェッショナルを見てからまほろ駅前狂騒曲をみる。真実は他者にはない。世界にもない。自分にしかない。思い出す作業に近い。なにか引っかかったら引き寄せくる。まほろは終盤急に大味になっていまいちだった。あのぬるっとした緊張感のなさと進行している狂気のギャップが悪い方にでてた。でも作品全体に横たわる空気はとても好きだ。映画終わってちょうどM-1始まったから見る。ここ3年はとても刺激的で、しかも笑いを通してなにか世の中の倫理観とか空気感がいい方向に転がっているような感覚がある。平場の志らくほんと嫌いなんだけど絶対上沼殺すマンになっててよかった。塙富澤志らくは審査基準を繰り返し述べていたのが番組全体に安定感と信頼感を与える結果になっていてとてもよかった。霜降り明星の漫才はボケ単体でもパワーがあるのにツッコミが全ワードハマっててすごかった。久々に背中痛くなるくらい笑った。92年93年生まれらしくて嬉しくなった。和牛が準優勝3回目と聞いて聖光学院かよと思った。ジャルジャル。もうジャルジャルが2本やっただけでいかにいい大会だったかということがわかる。その上で3位。いい塩梅。絶対結果を出そうとして、その過程についてまで���理想を描いて、突き詰めて、あの組み順で決勝に残って、ウケて、あの2組にああやって負けて、エンディングのあの表情。もう充分すぎるくらい見せてくれた。あなたたちが俺たちの幸福を願ってることは充分伝わった。あしたからも楽しく、幸せに、全員連れて行く漫才をつづけてください。ありがとう。
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新バイトへの説明と本番、JAFNA。眠すぎて市民センターいけなかった。友達から結婚の報告を受ける。おめでたい。すすすっと生きていくのに全然悲壮感やさみしさを感じさせないコミーさん好き。
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面接して面接。1本目はとてもうまく行ってその場で内定がでた。変に受け流しても体に良くない気がしたのでじんわり喜んだ。でも次があったので脚はわりと高速で回転させた。2本目は大失敗した。面接官の第一声を聞いた瞬間にこいつ冷たいな、見下してんな、しゃべりたくねえなと思った。終始全然響いてない感じで、締めの言葉が御足労ありがとうございましただったんでもう完全に終わったと思った。やべえどうしよう、まじでエンジニアか。これどっちだ?悲しいのか?迷いなくなってむしろいいのか?んんん??となりつつタリーズでなんかピザクロワッサンみたいなのとチャイミルクティー、煙草。ぼーっとして、ぼーっとしながらも猛烈な勢いでなんJ読み漁るいつものぼーっとするをして、ながらご飯、みたいなことだけど、して、体はねむいし頭は混乱してるから首がくんして寝ようとするけど次の瞬間には巨人のプロテクトリスト予想見て、いやどうせ若手が漏れてる、とか思った瞬間にはガクン。してるうちにメール。え、うわっ3時間で来た。常にお互い即レスという12月採用あるある第2位をやりながらここまできたもののさすがに今回はひらけず。再び広島スレを回遊したのち急にプロ野球が色褪せて見えたので、やっぱ一番面白いの自分の人生か、と思いつつ開いたら通ってて草。通ってて草。なにがあった?の答え一発目として上出来なやつだった。草ってリアルで使う人ほんと無理だったんだけどこの1年でちょっと大丈夫になった。3時間ふらふらだったけどまた別の種類のフラフラがきてフらふラだった。でも迷いは晴れない、とりあえず脳内に『まだ内定じゃない』をかけて戦闘モードを呼び戻す。
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最後のJAFNA。文書保存箱の組み立て方がわかんなくて、何はともあれ検索だと思ったら動画でてきて5秒で解決した。10分くらいウンウン言ってたのに。ファイルの整理や会員向けの資料の封書をしているうちにお昼に。最後なので事務局長とお食事。勤務初日に行ったイタリアンと同じビルにある和食屋さんに行った。目の前の壁に白鵬の手型が飾ってあってベタだなと思った。なんかふつうにハンバーグとステーキ重で迷っていていや和食和食と穴子重にした。穴子って銀座の和食屋でのランチとして一番ちょうどいい気がした。うなぎだと鰻屋のパチモンみたいになるし。美味しかった。なんで留年したのかとかどんなバイトしてたのかとかを話した。通常初日にする話。一応就活終わりましたと報告しておめでとうな空気にしておいた。就留中社会性を保つために始めたバイト先が、まさか解散し、まさか最終勤務日の前日に内定をもらうとは、なかなかかけない筋じゃないですか、と言おうと思ったけど何かの拍子に忘れ、今思い出し、言わなくてよかったと思う。席を立つ時「ここに白鵬の手型あるの気づいてましたか」と聞いたら見るなり「思ったより小さいのね」と言うので笑ってしまった。小ささに気づくの早っ。確かに小さい気がするけど。驚きの焦点の切り替わり方が早すぎる。バナナジュースコリドールに移動。レトロポップ&たしかな品質に久保さんも気に入ってくれたようでよかった。今日はベースを豆乳に変えてレモンとナッツを追加した。めっちゃうまい。またポイントカード作るの忘れた。午後は封書を頑張る。60ちょい。また盛大に紙を無駄にしながらも印刷したりなんだり。春にやってたら絶対おわんなかったし間違いまくりだったけど今はわりとふつうなのでふつうに頭が働いていい感じにミスを未然に修正してくれた。おれは間違えるけど脳みそが助けてくれる感じがした。無意識がのびのびしてるのがちょうどいい時
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9時に起きてラグビー。7時に兵藤から10時集合との連絡あったようだけどもう間に合わないと連絡。インスタみるも兵藤の気配がないのでたぶん朝まで起きてて今寝てる。三ツ沢上町から球技場まで歩く。とても立派な公園。球技場は球技場だけあって臨場感すごい。負けちゃった。けど生ラグビーはとても良いもの。早明戦以来だった。あれも冬。冬の晴れた日に熱く美しいスポーツを見るというのはなかなかいいものです。試合後横浜で飲む。みなさん暖かく受け入れてくれてありがたかった。
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吉祥寺でワカサギ会議。ワカサギを釣りにくことが決まった。長野に。久しぶりに井の頭公園にいく。大道芸人がとてもすごくて見いってしまった。その後ローグでキルケニーとなんかIPAを飲む。トラファルガーより品があって気分が出る。店内禁煙になっていたのもいい判断なように思う。お釣りが合わないからとたくとにスタバでチャイラテを買ってもらう。甘いの忘れていた。全然美味しくない。帰宅後、ご飯がなんにもないので腹ペコの中日記を書く。チャイへの後悔と空腹からナイルレストランを思い出して無性に食べたくなる。
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リハ。助手さんが有能で助かるというかおれが無能すぎて申し訳ない。でもなんとかなりそう。
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本番。まあなんとかなる。もっと時間をかけて準備しなくては。やっぱりSEは向いてない、というか嫌、やりたくない、のかもしれないと思い始める。まさきくんとよっちゃんと会う。よしひろに彼女ができたの本当だった。なんだか胸が熱くなった。相手と自分にきちんと向き合って常によしひろにとって最良の選択肢を選んでほしいと願うし、そのための力になりたいと思った。
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内定先の選定で無間地獄に落ちる。双六のルートを限界まで読み込んだところで結局ルーレット次第なので意味ない。意味ないことを意味ないで終わらせられなくてずっと困り続けてる。
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本番。朝、あっきーとあめみーさん結婚の報を知りはい?となる。目が覚める。以降いつになく調子がいい。つつがなく進む。結構見えてる感じ。一回インカム聞き逃して変な感じになったけど。サンドラ・ブロックがキアヌ・リーブス好きだったと告白したという記事で、当時サンドラはキアヌの顔を見るとあはははってなっちゃうから真剣になるのが大変だったと書かれていて、その好きのこぼれ方はとてもいいなと思った。
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9時に起きて10時から授業。途中11時からのも頼まれて12時に部屋に戻る。4時まで何をしようかと思っていると1時からもと言われて結局3時前にコメダに。グラコロバーガーとたっぷりウインナーコーヒー。おいしい。インヴィジブルを読む。佳境に入る。こういう視点の切り替えとても好きだ。夜はセブンの肉じゃがを2パック買ってきて食べた。美味しい。なんなら家のより塩分控えめでいいんじゃないかとすら思う。Spotifyはじめてみたけどとてもいい。
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9:30に起きて10時から授業。一コマやって夕方まで間があったので下北へ服を買いに行く。せっかくなので一龍納めする。奥のほうに常連がいていつもよりずいぶんにぎやかだった。なんか年末っぽい。一番盛り上がって最古参と思われたおじさんが実は初めての来店だったらしく他の客にひかれていた。4時に帰宅。夕飯の準備をしてから2コマ。終わって炊事。ニラとケールと豚肉と卵の炒め物。ネギと里芋がいつのまにかお好み焼きのタネにされていたので味噌汁はインスタントにした。
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インターン先に1ヶ月ぶりに出勤。新オフィスめっちゃ綺麗で笑ってしまった。編集部のみなさまに挨拶。なんだかんだ可愛がってもらってありがたいことです。鈴木くんと目黒。落ち着いたしいろいろ書こうねという話をする。なぜかダーツへ。楽しい。
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昼飯に藤田へ。鴨南蛮。この商店街もそろそろ建て替えらしく西側はもう取り壊されたらしい。よく通った駄菓子屋俺たちのサンケイこと三景も閉まったらしい。ドキュメント72時間の年末スペシャルを見て泣いたりウンウン唸ったりする。デパート閉店の回が特によかった。6時ごろ出て下北で時間潰す。山角納めしようと思ったらすでにお納まりになっていた。仕方がないからひとりでジンギスカンを食べる。今ブルーマンデーでこれを書いていてこのあと渋谷に行く。
20181229
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shimartmistletoe-blog · 7 years ago
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橋本聡  SATOSHI HASHIMOTO
橋本聡さん
春と夏の2日間、日が暮れてから夜中まで。
いつもの思索の場を追いました。
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以前から名前は知っていたのに接点がなくて、直接話したのは2年ほど前。といっても、すれ違ったぐらいだけれど。
展示やパフォーマンスから想像していた印象とは違って、穏やかな人柄。
全ての展示は観れてはいない。なのに記録だけ見ても感じる、薄ら怖さのようなもの。どこかで見てタイトルだけ知って、ずっと覚えていたのは
「行けない、来てください」( ARCUS / 茨城  2010 )
そのあとも所々の美術館やギャラリー、街中で、記憶に引っかき傷をつくるようなタイトルで行っている展示やパフォーマンス。
「独断と偏見:観客を分けます」(国立新美術館 / 東京 2012)「あなた自身を削ることができます」(2012)「ズボンを交換してください」(2012)
「行けない、来てください」は植物から繋がっていたのだと、今になって分かって小さな衝撃を受けた。なんというか…うすら怖さを自ずと発するニヒリストであると同時に実はロマンティストでもあるのではないか?
花は動けない。その生の変化をずっと見続けられることはない。虫が花粉を運ばなければ次の花も咲かない。人知れず蕾み、咲き、萎み、枯れ、朽ちていく。まるで数多ある制作、作家の数とおなじように。
FLOWER(2008)
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人を単調に平然と裏切るようなパフォーマンス。
スっと足元が抜けるような心地。あの感覚はどこから来るのか気になっていた。
待ち合わせは大きな駅。 電車が着くとたくさんの人が改札から吐き出される様を見ながら待ったり、待たせたり。 絵画や彫刻を制作するようなアトリエはない。 いつもは終電近くか、終電も過ぎて店の灯りも消えて、人も疎らになる頃から辺りを歩いたり座ったりしながら様々なことを考えるらしい。
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二日間とも、私(他人)がいるから話すときは柔軟だし冗談を言ったり笑いもする。 けれど、いつものように何か気に留まったときなのか…彫刻の、時が無くなるような表情をときどき見かけた。いつもより早めに人々が家路につく時間帯からスタートする思索の場の追跡。
4月は雨の日。
傘を差したり、閉じたりしながら街をうろうろする。いつも一人のところ、私がいるから気を遣って申し訳なさそうだったが、私の方が邪魔をしているようで悪い気がしてきた。私を空気だと思っていつも通り行動してくださいと伝えても、そうもいかず。それでもぎこちなく、よく行く場所を案内しながら話してくれた。
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ビルの中の空いてる椅子に座ったり、目的もなく階を上ってエスカレーターを降りる。本屋で立ち読みをする。コンビニで珈琲を買って飲む。物理学や哲学のような思考が少し好きだった子供時代についてや、浪人はせず予備校へ行かず、18歳でBゼミ(※1)へ入り現代美術に触れ始めた話、など。
同い年だから現役時代の受験はどうやら同じ場所にいたらしい。20年ほど前の不思議な遡り。私は現役〜一浪目は私立の美大も受けたが、家の都合で二浪目は芸大しか受けなかった。授業料は私立の半分以下だから。私立に受かっても通いきれそうになかった。これでだめなら道を変えようと覚悟していたのが受かってしまった。今となってはそれが良かったのかどうか。未だに奨学金を返済しながら、ときに返済猶予を申請しながら生き延びている。一方で佐渡へ行ったり、人の話をきいては文章を書いたり。これは制作なんだろうか?仕事と言えるだろうか?返済猶予の理由のひとつになるのだろうか。会ってみたい人に会う、聞きたいことを聞く。見たい風景を見る。趣味と言われればそれまで。ここではアートとか美術、芸術を仕事としていると言うことに、微かな後ろめたさを感じてしまうのは、なぜだろう。そもそも私はその立ち位置がわからなくなると同時に、さまざまな不安が重なって体調を崩し、そこから佐渡へ行き、人に会って文章を書き始めている。
そんな話を橋本さんのこれまでを聞きながら、返したような。 傘を閉じたり開いたりする行為に気を取られて、記憶が霧散している。結局、美大は経済的にある程度余裕がある家じゃないと通えないとか…(もちろん奨学金もらってバイトしながら通っている人もいる)そういう分母数から「ここ」では作家が育つ。そんな話も歩きながら。
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誰も乗っていない昇りのエスカレーターで下を向いて座る橋本さん。 エスカレーターが別の乗り物へ一瞬にして変わる。
話しながら夜の駅周りを歩いて分かってきたのは、橋本さんは活動と生活の関係に対して、とても厳密なのだと。「昔ほどでもない」と言っていたけれど。私自身は昔のほうが男性的だったような気がする。制作に対してストイックだった。子育てするようになってから年々ぼやけてきている。
二回目の夏は曇り。
前回撮れなかった風景を撮りたくて、雨の降らない日に。 すこし慣れた追跡のスタート。 いきなりアーティストのCVのあり方について。 秋に行う未来芸術家列伝 Ⅳ の話をバスターミナル眺める橋の上ですこし長めに聞く。一人の若者が歌い始めたのを右の耳から聴きながら。橋本さんの手の動きに見入りながら。一般的に捉えられる時間軸ではない、過去、今、未来の非直線について。もしも、未来も過去のように扱いうるなら。「もうない」過去を「ある(あった)もの」としてCVを作成する在り方に対し「まだない」未来を「あるもの」として10年前よりCVに「未来芸術家列伝Ⅳ」(2017 東京)を既に書き込んできたのだと言う。
…月か星か空へ近づくような思索のはじまり。
私も前々からCVを履歴書のように提出するときに感じていた違和感。どんなアーティストでも社会の定型内、時間軸に畏まって収まるしかない書式。橋本さんはそういう、当り前で誰も問いも発さないようなところへ、皮肉とユーモアを添えてアプローチする。
西口を降りて、行き交う人々を眺めたり、交差点からすこし離れたところに立ち止まって様々な職種の人のやりとりを一緒に眺める。通りを一本入ると繁華街。雑居ビルにクラブ、カラオケ、酒屋、昔ながらの喫茶店。艶やかにすこし古めかしく灯るネオンを横目にフラフラと。交差点を眺める、シャッターの閉まった店の前で立ち話。客を勧誘する若者がそれぞれのポイントに数名立っている。
タクシーは寿司の様に並んでいた。 バスはターミナルに定期的に入っては出て行く。たくさんの人を運んで。家へ帰る人の流れに拮抗するかのように、所々位置を変えて黙って観察する。観察とまでいかないのかな、その流れを体感する。缶コーヒー片手に空気のように。
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「ここ」で制作すること「アート」に関わること。西欧と非西欧圏。
そんな話を途切れ途切れしながら、道行く人が店に誘われたり、夜の仲間が出会って大声で盛り上がっているのをすれ違う。東口に移動すると新しい建物と、人通りの少なさは対照的。あまり���気のない地場が逆に無機質で冷たい。ベンチや植木、ライト。可もなく不可もないつくり。学生やサラリーマンが急ぎ足で目の前を通り過ぎてゆく。
うまく立ち振る舞えるビジネスマン的なアーティスト、の話などをそこで少し。
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大きなビルを作っているのだろうか。 地下を作っている途中の広い吹き抜けた工事現場を眺める場所に出る。ここで橋本さんの手からレシートみたいな紙くずがスッと離れた。周りのビル風か…下から吹き上げる風で紙がひらひらと舞い始め、遠く見えないところまで飛んでいく。巨大な空虚に小さな紙片が吸い込まれて消えていった。 車を駅から離れた方向へ走らせる。
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「制作して…20年ぐらい? やめたいとか、やる気がなくなるとか、なかったんですか?」
「… やめたいとか … しにたいとか あるよね 」
一瞬意識はとまりつつ、私もふつうに受け応える。
「しにたいっていう言葉。たぶん人はよく思い浮かべますよね。本当にしぬ、まではいかずとも。私もしょっちゅうあるし。あぁもう生きるのめんどくさいわ、やめたい。しにたいというか…ふっと音もなく消えたい、かな… 」
疲れて疲れて力が抜け切ったとき。 制作とか絵とか生活とか、子育てとか、生きるとか、過去とか未来とか…どうでもよくなる瞬間はたまにやってくる。そこを偽る気はない。たぶん作家でなくとも、そう気が抜けたことのある母親も多いことだろう。そんな私へ子供はユーモアで切り返し、私を癒すまで成長した。
「泉さんもそういうのありそうだよね。」
「 …ありますよ。でも、あぁそうか、もうしんだようなものなら、生きたいように生きられるかなって思い直す。 」
「ああ、「やめてください」っていうタイトルの展示も発表したことがある。」
「やめてください…」
「制作するのも、働くのも、勉強するのも、、、やめてください。」
すこし考えた。 どういうこと。 ユートピア?
この文を綴りながら「やめてください」橋本聡で検索すると、あからさますぎて思わず吹き出す。こうやって、不意に吹き出せるものを真顔で生み出す人がいる。そのことに理由なくほっとする私は可笑しいだろうか。死ぬこともおやめにならねばならない。
ーーー
みなさま あなたがアーティストなり活動家ならおやめになって頂けないでしょうか。作品もおつくりにならないで下さい。パフォーマンスやら活動云々もおやめ下さい。あなたがキュレーターやらプロデューサーなり批評家なら、美術館勤めはもちろん、企画やら執筆などあらゆる活動をおやめ下さい。言わずもがな、ギャラリストなど運営者なり経営者は商いはもちろん、すぐにスペースも物資も手放して下さい。観客なり参加者の方々、鑑賞なり参加をおやめ下さい、お帰りになるのもおやめ下さい。会社勤めはもちろん、仕事も学業も遊びも一切合切、生活の全てをおやめ下さい。計画を全て中止して下さい。あらゆるものを手放して下さい。生きることも死ぬこともおやめになって下さい。
ーーー
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「昔から人間の社会が嫌いだったから、いろんなことをやめてみる」
走る車でそんな言葉があったと思う。
ことばだけで読むと危ない。けれど、二日に渡った会話の隙間に聴いた、橋本さんのこれまでの記憶の破片を繋げると自然と解釈できてくる。
でも。
展示やパフォーマンス…そのカテゴリーが消えゆくところへのスタンスを知ると、書けない。
橋本さんは言葉のもつ意味とか範囲にもよく立ち止まる。だれもが当たり前のようにつかっている単語ひとつひとつを、話している際から電卓を小数点まではじくように、それとも、その文字を鏡で反射させるように。
ーーー
「やめる」あり方として「アート」が「ある」と けれども「ある」ことの矛盾なしい虚構、形骸化があるとも言えるし その仮説の先に実際、「穴」へいたりも 壁のある穴、 壁のない穴
「生きる」のをやめることと「死ぬ」ことはイコールではない。 死ぬこともやめる。
ーーー
理解しようとしなくていい。
たぶん、なんとなくわかればいいのだと思う。
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人は、すべてが安定していたら何も作らず何も言わないのかもしれない。満ち足りてキラキラと一生を生きている人なんて恐らくいない。不安のない人なんていない。ただ、作家と呼ばれる人たちは、その不安との対峙は強いと思う。不安が強いのではなく、たぶん、それを乗り越えてきた精神。したたかさ、タフさが強い。それだけの境遇をなんとか消えずにきて今ここにいる、そんな気さえする。そこから自ずと滲み出るように何かを行い現れたものを、後々か、周りにいるだれかがアートと呼ぶのか。呼ばなくてもいい。
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すこし広めのまっすぐで長い道へ出ると、信号が先までいくつも見える。
「信号見るの好きなんだよね」
初回のときも行った、離れたところにある広い駐車場に車を停める。 他にはほとんど停まっていない。広い空間。これだけ車がないとアスファルトにかかれた白線も意味はなく、地上絵のように暗い闇に浮遊する。ここも、よく来て考え事をする場所。
暗闇。昼間とはちがう顔の場所。 すべてが反転するような、うまく活きていたかのような日常の物語が 眠りにつく風景。
橋本さんが話すときの手は、どくとくな線を描く。 かくかく動いたかと思うと、ふわっと円を描いたり。
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そこから見えるいくつかの建物は、帰ってきた人たちが各々の家に灯りをつけている。同じ窓、同じ造り。同じ単位。
子供のころ、団地住まいだったことを思い出す。
月と水面の話をした。 スピリチュアルにではなく、ロマンティックでもない。 むずかしい話だった。 話に沿ってどくとくに動く手を見ながら 橋本聡はやっぱり厄介であると、このとき悟った。 ここに記したかったのに書ききれず。 いつか展示かパフォーマンスに遭遇するしかない。
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よく仰向けになって空を見る。 地球の重力に逆らわず、地面に沿う。 財布をまくらにすると痛くないらしい。 もしかしたら、子供のころからこうして空や天上を見ていたのかな。
空は曇っていたけれど、広い駐車場では視界に建物も自然もなく、グレイのもやもやした色面だけ在る。
距離がわからない。 物理
宇宙
仰向けになると天上が前になる。重力に引き寄せられながら反抗して身体を起こすと、空に対して横が前になる。人はいつも横へ横へ動いて、右往左往して生きている。
そこにいなくても、そこにいる以上の感覚にひきずられること
月の上に居るような
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闇夜(空)は宇宙へ近づく回路
距離感のなさ
現実がどれだけ本当なのか
社会の具体的なところへ着地させたいわけではなく
ーーー
一日中動く信号やエスカレーター
つくられた道
決まっていること
1日という単位
24時間…地球という星の運動
その自転公転
昼から夜へ
太陽との距離
重力
曜日…西欧の神によって分けられた七曜日制
一年
水…水素と酸素
文字、言葉、音、音楽…
それらの構成
ーーー
そういうところ かけ離れたところであるようで 当り前に受け入れて、そこに左右され生きている。
そのあたりについて。
いまを生きる人たちが当り前すぎて受け入れすぎて忘れ去っているような事事を思い出させるから怖いのか。
それとも、毎日を忘れそうになるから怖いのか。
私にとっては、子供のころの謎を思い起こさせるような感覚。 子供のように率直に捉えるような視線が、橋本さんの作品にはある。
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今年の2月に橋本さんの個展「世界三大丸いもの:太陽、月、目」(青山|目黒)があって、その関連のパフォーマンスのような、なんでもないような時間に参加した。ただ日曜の新宿をうろうろして珈琲を飲みながら喋る、時間。よくある日曜を味わう。「1日は地球という土着的な星の動き(自転)で定められた区分。1年は地球の公転で決められた区分、ルーティン。」チャイラテを飲みながら橋本さんから聞く。日曜を多くの人は休日として過ごす。街でウィンドーショッピングをしたり映画をみたり美術館へ行ったり、知人、友人、恋人、家族と過ごして帰る。その流れをやや冷めた視線で味わう…
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説明を本人から聞かないと見過ごしてしまう、あたりまえで見慣れた物や事から、展示やパフォーマンスを行う(おそらくその展示やパフォーマンスという言い方にも違和感はあるのだろう)。その間に、ことばを聞いたり、垣間見て考えてみることで日常がクルッと裏返るようなキッカケ、穴がある。その表れ方が橋本さんの場合、きちんと「ここ」から発信できているのかもしれないな…と、いつ頃だったか思ったのも確か。うまく言えない。
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立っている足元をゆるがす
いま、ここにある状況はどこからやってきたのか
その境目は誰が、何が定めるのか
本当か 必然か 偶然か 夢か 幻か
日々の生活の単位から宇宙まで
カテゴリーは確かなようで曖昧
うっかりしていると、あなたの当たり前も奪われる
むやみに近づかないほうがいい
でも
私のこれまでの諦めを知っている橋本さん
橋本さんの「行」を手放しで
好みとは言い切れない私だけれど
こうして二度、フラフラと話や視点を追ってみると
闇夜に目が慣れて
すこしだけ光が見えた
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                          2017/8/15  泉イネ
橋本聡 Satoshi Hashimoto 1977年東京都生まれ。2000年B-Semi Schooling System of Contemporary Art 修了。2004年から翌年まで四谷アート・ステュディウムに在籍。2008年、ニューヨークのISCP(International Studio & Curatorial Program)に参加。個人での活動のほか、An Art User Conference、基礎芸術|Contemporary Art Think-tank、ARTISTS' GUILD など、グループでの活動を積極的に行っている。 主な発表に「行けない、来てください」(ARCUS, 茨城, 2010)、「あなたのコンセプトを私に売って下さい」(インド, 2011)、「独断と偏見:観客を分けます」(国立新美術館, 東京 2012)、「偽名」(「14の夕べ」東京国立近代美術館, 2012)、「私はレオナルド・ダ・ヴィンチでした。魂を売ります。天国を売ります。」(青山|目黒, 東京, 2013)、「国家、骰子、指示、」(Daiwa Foundation, ロンドン, 2014)、「MOTアニュアル2016 キセイノセイキ」(東京都現代美術館, 2016)、「全てと他」(LISTE, バーゼル, 2016)、「Fw: 国外(日本 - マレーシア)」(国際空港, 飛行機, マレーシアなど, 2016)、「世界三大丸いもの:太陽、月、目」(青山|目黒, 2017)など。
※ Bゼミ 1967年〜2004年まで横浜にあった現代美術の学習システム。blanclassの前身。
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64itumowaratte · 7 years ago
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ーー嘘を、吐いた。  其処は極楽に似ていた。釈迦は、信頼の置ける弟子と大勢の動物達に見守られて極楽へ逝ったという。それはそれは大往生だったで在ろう。私自身が釈迦の様に成れるとは思わない。けれど、そんな思い込みをしてしまいそうな程の微睡みに浸る時間があった事を、私は今生忘れる事は不可能で在ろう。 ーーだから、吐いた。 「京急電鉄なら品川までが往復無料のプランになっております」  地元のJRで空の旅宿泊プランを案内してくれたお姉さんから聞いた情報によると、そういうプランを選んだらしい。  しかし、羽田空港に降り立ったのは二回目。一度目は、小学四年生くらい。人生初の空の旅に胸馳せていた気がするが、羽田空港に飛行機が降り立つターミナルが幾つもあると知ったのは、つい先日である。事を晒すと、事前知識が何もない、ということである。取り敢えず下だ下だと、エスカレーターをずんずん降りてみたが、正直よく分からない。これぞ我が道と足早に歩く人波の中で、内心ヨットで太平洋横断を決意したものの標識のない水平線が前にも後ろにも広がってしまい途方に暮れた冒険者の気分である。しかし、私の前には人が居たので、船頭されるように後ろをちょこちょこ付いて回り、なんとか、迷宮・羽田第一ターミナルから、船を出すことに成功した。  しかし、往復切符の受け取り方は分からず、帰りは夕方5時の便にしておいて良かった……まだ明るいよな、と、この時考えた事が裏目に出るとは思いも寄らぬ出来事に遭うことになろうとは、この時は予想だになかった。  結局、品川まで、なんて糸目は付けなくてよくなったので、私は乗り換えの出来る限り少ない方法で、待ち合わせ場所の清澄白河駅へのルートを辿った。  本来なら、小一時間程早く待ち合わせに着くように飛行機の便を選んでいたので、遅れることなんてないとタカをくくっていたのだが、二時間近く飛行場を、それはそれはご丁寧に正真正銘の迷子であったため、もう、それはそれは急いでいた。急いでいるのだが、モノレールの存在を知るのは、まだ、先の未来である。  画して、旅慣れしていないわけではなかったので、乗り換えでトチる事はなく待ち合わせギリギリに、私は清澄白河駅に降り立った。  これから会うのは、ヒポポタマス。以降、かばさん、と呼ぶことにする。  かばさんとは共通の小説投稿サイト。まだ、SNSという文化はあったのかも知れないが私達はそういうものではなく、時折開催されるチャットと5日に一度だけ投稿することが許される、制限付きの小説投稿サイトで掲示板のやり取りだけの関係から十年。約十年の歳月を経て、メル友からmixi、Skypeで通話、twitter、LINE。関係も、やり取りを交わす場所も変えながら、変化の中で十年越しに2.5次元から、三次元の世界で会う約束を取り付けた。 「もうすぐ着きます……と思います……」  その返事に言葉がないことは此処一年程は普通であった、が、目がグルグル渦巻く進撃の巨人のLINEスタンプが返ってきて。……まさに、私も目が回っています!! と心の中で叫んだ、のだが。まさか、彼、かばさんの方も、脳内がグルグルだったとは……。 「〜〜っ! 間に合った!」  服装を事前に聞いていた上、改札口付近で立ち止まっている人が彼だけだったので私は迷わず、かばさんの元へ駆け寄った。 「あゝ、初めまして……かばさん……」  私の視界は、かなり歪んでいた。疲労、も、あったと思うが、それ以上に安堵から来る脱力で、なんで私はブーツを履いたんだ!? という選択ミスと痛恨の迷子。 「少し休みますか?」 「嫌です。美術館行きたいです……」  正直、休みたかったけれど、もうお昼を回って14時近かった。 「お昼、食べましたか?」 「……いらないです」  普段、まったく、本当に全然私に話しかけない、かばさんが、物凄く質問してくれる。  他人より何百倍も単細胞であった私は、かばさんの言葉だけでお腹はいっぱいになりそうだった。 「荷物持ちますよ」 「重いのでいいです」 「いやいや〜女性に持たせるなんて出来ませんよ」 「全然大丈夫です自分の荷物です持てます!」 「そんなこと言って長旅で疲れてるんでしょう?」 「……じゃあ、あそこの看板まで」  渋々渡すと、空いた手をぶらぶらさせてくれたので、嬉しくなって握り返してみました。  けれど、すぐに離されてムッとしたら、指と指を絡めて握りなおされてしまい。歩いてるんです。すごく真っ直ぐな道です。でも、石畳みというか、すごく凸凹していて。かばさんは、此処にも彼処にもと、小鳥の銅像。本当にリアルなスズメのような銅像が、電柱や電線に可愛らしく優雅に佇んでいる在りようを事細かに、それはそれは楽しそうに話してくれています。でも、小鳥も見えてるし、可愛いし、素敵なんですけど、それより、握りなおした直後の 「恋人繋ぎって言うらしい、ですね」  その言葉が嬉しくて、手の感触を忘れぬように忘れぬようにと念じていて、けれど、恋人繋ぎって普通に手を繋ぐのよりずっと体温面積が狭くて、ゴツゴツしてるのはわかるんです。わかるんですけど、ゴツゴツなんです。男の人の手って。 「すみません、私だけ盛り上がってしまって……小鳥の銅像とか普通ですよね」 「あの、違い、ます」  上手く言えないし、小躍りしそうだし、最強に優しいし、……付けてください。 「コレ……付けてください」  私の手には2つの赤いミニカーがあり、中には大きさの違うリングが2つ。 「絶対に左手には付けないでくださいね!」渡す時私は声を荒げてそういいました。 「何故ですか?」 「叶わなくなったら困るからです。結婚してないのに左手にすると結婚できないジンクスがあるんです」  私は有りっ丈の困る!を伝え、かばさんは、しかしソレでも 「んー試し。試しで左も」  この左手にも付けようとしている男を見て、あゝ胸糞悪い。男なんてこんなもんだよな。あゝそうだよ、こんなもんだよ。ジンクスとかそんなのに縛られないで、クッソ嬉しそうにしやがって……なんで嬉しいんだろう。聞いたら答えてくれるかな、いや、気づいてないだけかもしれない。目頭が少し熱くなった。LINE、でなら、話せるのに。思いついた事をぽんぽん飛ばせるのに、現実の私はかばさんより無口で、……勇気がなかった。  石畳みだからキャリーバッグのローラーがゴロゴロといい音が鳴りすぎて、持ちます持ちますといいながら小走りになってしまったのも、いい思い出。 「手荷物お預かりしますよ」  目的の美術館である。外装もさることながら、内装もかなり素敵である。  紅葉もチラホラ、11月だったと思う。けれど、とても暖かくて、コートを用意していたのだが、最後まで着ることはなかった。 「コレ、ヨーッホッホホぉ〜の人に似てませんか?」  実は道すがら、本当にこの道であっているのだろうか?と、かばさんに尋問していたのである。訊けば、かばさんも清澄白河駅へ降り立ったのは初めてらしかった。長い長い石畳みの端整な商店街である。物珍しいものも確かに沢山並べられていた、が!!私は美術館、どうしても、東京都現代美術館でみたいもの、というか、入りたい迷路があった。 私は、ヨーッホッホホの人と言った後は殆ど無口になってしまったと思う。 人が立つと動き出す絵とミュージック、最先端の光のアート、歩くと小学校のグラウンドに降り立ったかのような気持ちになる音の道。 ほぼ、ほぼ、もう、寡黙であった。そんな自信がある。寡黙な私にかばさんは楽しくないんじゃないだろうか?と、心配していたという。 進む先でこっちは?こっちは?と、迷子にもなった。 それでも、私の入りたかった超立体繭型迷路!には、辿り着いた。 「別料金かかりますか?」 嬉々として話��かけた学芸員さんは、そのチケットなら不要です。 私は障害者である。障害者と付き添い、という形で、殆どの美術館に私は無料で入ることが出来るのだ。 そそくさとブーツを脱ぐと普段履きなれない靴で普段より多く歩いてしまったため、軽く血が滲んでいた。が! いいのである。今日、ここに来れてこの立体繭型迷路に入り込むことが目的であったのだ! 「行きますよ?」 手を差し伸べてくれるかばさんは、本当に、かばさんなのか?別人と会ってる可能性……?いや、しかし、私の知るかばさんはかなりの厨二病である。間違いない。ここに来るまで、駅からずっと、本当にずっと手を繋いでくれているのも、厨二であるが故、ラノベの主人公にでもなってくれているのだ。繭型迷路は人ひとりがやっと歩けるスペースに柔らかい半透明になるくらいの弾力がある布が体をすっぽり埋めるように構造されたトンネルである。足元の板は構造を変えるのに必要で、何度も曲がり角があった。かばさんと手を繋いで繭の中へ、床板はパズルのようになっていて、数字が書いてあった。ずんずん進んでいくかばさんに、ちょっと待って!「まってまってー!」手が引っ張られて繭を破りそうだった、少し足も吊っていた、そして小躍りしそうだった。 「145!」 言った言葉に、 「それ、私も言おうと思ってました。床のパズルの数ですよね?」 考えていたことが同じだった。共有できてよかった。私は心底そう思った。 かばさんは、美術館という所がどんなところか知らなかったらしい。 此処は東京都現代美術館。ここでは、この頃、個人映画撮影。というのもやっていた。五人くらいの人をランダムに集めて館内に、セットをいくつか用意されている中で一つの映像にしていく……私が急いだのはコレに参加したいがためだった。が、結局、間に合うことはなく、ひたすら羨ましい〜〜と思いながら、ホームレスの小屋。みたいなセットでダブルピースをしてみせた。 「ええ、折角のセットでそれ選びますか?」 かばさんは、AVの見過ぎで、あそこのキッチンのセットで私が裸にエプロンでもすると思ったのだろうか? フッフッフッ、残念だったな!私は秘密基地っぽいのが好きなんだ!狭いところ上等! しかし、私がすっぽりおさまると私も〜〜と言って一緒に記念撮影してしまうのだから、本当に嬉しかった。 美術館を出ながら、ぐあ〜〜やばい。眠い疲れた。ゴッホの玉ねぎスープ食べたい。この頃、某スープ専門店では、ゴッホの玉ねぎスープという、お店でしか食べることができない。冷凍のパウチで販売されてない期間限定メニューがあった。そもそも、某スープ専門店のスープは、家で食べるより某スープ専門店のお店で出しているスープの味が最強に美味いのである。何を入れているのか分からないが、最強に美味いのである……。 出てすぐに、ベンチに座った。 やたら広い公園のベンチである。 空気が甘かった。 私が鈍感であったなら、どれ程良かったであろう。そう思いつつも、私は空気を、変えよう変えようとばかりに焦っていた。 「ジュース持ってきました」 空港の持ち物チェックで毎回エラーを出してしまうのだが、とりあえず、取り上げられなかった。カボスと粒みかんの、つぶらなカボス、というジュースを渡した。 ごくごくごく。 かばさんは凄い勢いで飲んでいる。 「喉乾いてたんですよね、ありがとうございます」 そうか、喉乾いてたんだ……。 「暑いですよね、11月なのに」 「先週は少し寒かったですよね」 かばさんは少しゴソゴソして、可愛らしい袋から、重厚な感じの箱を出した。 んん? 「何ですか?」 私が、んん?と思ったのには幾つか理由がある。先ず、コレは一度開けられたことのあるものだということ。多分、私に買った。というより、自分に?もしくは、他の人へ買ったんでは?と、思ったということ。と、あまりにも、高級そう、に、見えた。 開けたら増す増す 「コレは、い、い、頂いてもいいんでしょうか?」 万年筆だった。 かばさんが、泣きそうな顔をしていた。 「試し書き、してください」 紙を渡された。 あ、い、うえお。 「難しいですね」 本当に難しかった。 好きだと書けなかった。 アイシテル、なんて陳腐な言葉が浮かび、ーーあ、い、まで書いて、うえお。にしてしまった。 「その紙、欲しいですかーーって言ってもあげませんが」 私が試し書きした紙をササッとかばさんは取り上げて、今度は袋を突き出した。 水色の可愛い袋の中には、可愛くラッピングされたモフモフが入っていた。 洗顔とかの時に使うバンダナ?のモフモフバージョン。 「もう持ってるかも知れませんが」 その言葉にかぶりをふった。私は普段から化粧をしないし、顔を洗うのも正直好きじゃなかったからいつも前髪は濡れっぱなしだった。もっと言うなら、寝間着のうちに顔を洗わないと、胸元も腹部や肩まで濡らしてしまうほど、洗顔は苦手だった。 「ありがとうございます」 一生大事にする。そう、思った。 一生大事に、そのためには空気を変えなければならなかった。 いや、変えなくてもいいかも知れないけれど、変えようと、変えた方がいいと、私の頭と身体はちぐはぐで、身体はかばさんの手を握っていた。口ではーー 「今日で、最後です」 最初で最後です。 「我儘を両親に言いました。最初で最後にするから。東京へ行かせてくれ、と」 だから、最初で最後です。 かばさんの眼の中に溜まった水分の意味を知りたかった。 知りたい。と、思いつつも、もう最後にしようとする決意は揺らがなかった。 清澄白河駅までの道がわからない! 二人で迷子になりながら、手は繋がれたまま、東京タワーへ行った。 まさかーーとは思ったが、寿司トラが止まっており、私の地元名産のごまだしが、かなり高価な値段で振舞われていた。 ぼったくりだーーとは思ったが、一杯400円は、都会では普通らしかった。 他にも、やせうま、琉球……完全に地元食材を前にして、私は言葉も出なかった。 かばさんは何故かごまだしの瓶を買った。 「出来上がったものがほしかったんですけど……」 いやいや、エソか、アジか訊かれてる時点で瓶でしょ……とは思ったが、物凄く恥ずかしいことに、寿司トラの方々は殆ど顔見知りである。少し嘆きながら「……うどんを一杯ください」 あんた、都会に来てまで、ごまだし食うんかね? もう、そげんなら出て行かんでんいいやないけん。 とりあえず、去りたかった。 「どうぞ」 その言葉と共にかばさんは、ずずず〜〜とごまだしを啜ってしまった。 「実は、昨日の夜、徹夜で呑んでいて……ずずず、朝吐いて、ずずず、熱もあって」 なるほど、それで、汗が出ていたのか。多汗症、なのかと心配した。と思って、風邪をひいたら、ごまだし、を食べる私は少しホッとした。 そして、まだ食べたい!やせうまって何ですか?琉球って何ですか?というかばさんをひこずるようにして、東京タワー登って、夕飯食べたら帰りましょう。 実は風邪をひいていたのは、私もなのであった。 まあ、万年風邪をひいている状態なので、普段と変わらないと言えば変わらないのであるが、病院に祖父の見舞いに行けば結核菌を貰ってしまったり、船に乗っただけで、マイコプラズマウイルスを貰ってしまうことがあるので、旅先には体温計と解熱鎮痛剤、色々常備している。 風邪引き二人。 ぎゅうぎゅう詰めになりながら、東京タワーを登るエレベーターに並んだ。 私達は手を繋いでいる。 右手の薬指にはペアリング。 それでも付き合っている訳ではない。 お手洗いに並んだ。 ジャズシンガーだろうか?歌が聴こえた。切ない恋の歌だった。 「ソフトクリーム食べませんか?」 沢山味があったが、私は、ソフトクリームにあまりいい思い出がない。 「二人で一つにしませんか?」 先程のように食べてくれると助かる。 「バニラで」と、頼んだ。 少し予想はしていたものの、ストロベリーのイチゴ味のソフトクリームと、バニラのソフトクリームを持ってかばさんは現れた。 「ふ、ふたつ……」 「いやぁ、どうしてもベリー系には弱くて」 そうであった、かばさんは甘いものが好きなタイプの男性であった……。 食べ比べてもやはり、バニラが乳脂肪分が多いのか、はたまた、ホワイトチョコを混ぜているか……私の舌センサーが、甘いのはムリ!甘いのはムリ!と、嘆いていた。 東京タワーに登る途中のクレープ屋さんから、かばさんは甘い物を欲していた。 クレープ……。 結局、私は「太ってるけど、おやつは唐揚げ派なんです……」という、カミングアウトをし、かばさんは、頑張って?、二つのソフトクリームを食べあげてくれた……。胸焼けしないのかな。。 ちなみに、私の地元では、唐揚げに学割があるので、100円ちょっとでお腹一杯になるほどモリモリなお店が多い。某電気屋の唐揚げ屋さんは鶏皮タダというのが……。まあ、今はそんな時代ではないかもしれないが。 「下にさがりますか?」私の言葉に 「私もお手洗いへ行きたいので、ちょっと待って貰っていいですか?」とかばさん。 「いいですよー」 周りはカップルばかりであった。 夜景が明るくて、もう戻れない。みたいな歌詞の歌声が、戻れない、戻れない、戻ら���い。私の頭の中で水になりながら、マンホールの下、重厚な蓋で締め切られた地下水のように、静かに、ただ、静かに。思い出、に、変えようとしていた。 今、現在進行形であるにも関わらず。 「ひゃっ」 私は背中に熱を感じてビクついてしまった。振り返るとかばさんだったことに安堵した。 安堵したら、さっきのは何だか抱きしめられたのか、と、思った。と、言いそうになったが、やっぱり何も言えなかった。 ぎゅうぎゅう詰めのエレベーターの前にぎゅうぎゅう詰めで並んで、顔が物凄く近かった。 「あの、あの、化粧品が臭いかも知れなくて、煎餅みたいな匂いがするアイプチで、体臭とか、口とか」 沢山言い訳��るのに、かばさんのこの厨二は、顔をどんどん近付けて、クッソ野郎ー!キスしたくなるから近づくんじゃねーよ!心の声は言葉になることはなかった。 とりあえず、迷子にも程がある迷子二人である。絶対に某スープ屋さんでゴッホの玉ねぎスープ食べたい!と言った私の言葉はとうとう叶うことが無かった。 池袋のヒカリエのデパ地下で迷い。迷いながら、某スープ屋さんの冷食パウチを購入。 「どうやって食べるんですか?」というかばさんの言葉に、ポットに突っ込むんです。と、普通に言ってしまった私、消えたい。 そして、池袋のロッカーでどこのロッカーを使ったか分からなくなり迷った我々、最強に迷子だった、な。 「どこに泊まるんですか?」 「三軒茶屋の近くのホテルっぽいです。三軒茶屋がどこか分かりませんが……」 「丁度帰りの駅なんで送りますよ」 「ありがとうございます……」 もう、デート終わりかぁ、てか、早く風呂入りたい、寝たい、疲れた。 「明日も、会えますか」 訊きながら、そう言えばかばさんは風邪だった、とか、思ったが 「もちろんです」 思いのほか、早く答えが返ってきた。LINEでは既読になるのも、待ち長いのに、今は話せば答えが返ってくる。幸せだなぁ。 電車に乗り込んで安堵していた。 思えば、今回の旅行はずっと電車は空き空きだし、石畳みの道も二人の空間で、東京に来て人が多いなぁ、と思ったのは、東京タワーくらいだった。 仄暗い空間の中で、周りには多勢の人がいるのに、私にはかばさんしか見えなかった。 子連れの妊婦さんであったと思う。 そんな人が乗って来たので席を譲ろうとすると、かばさんは「長旅で疲れているのに席を譲ろうとしてはいけません」肩を持たれて、動けなかった。 と、同時にマンホールの下の地下水に流し込んでしまいたかった、水が、蓋を抉じ開けようするがごとく込み上げてきた。 手はまだ握られている。 美術館前の公園のベンチで、かばさんの眼は確かに赤かった。 徹夜で呑んでいたからかも知れない。朝は吐いたと言っていた、風邪から来ているものかも知れない。 あの空気は、もう無い。 明日は、ミュージカルを観る予定にしている。12時からある。 お昼、どこに行こう。 最後にお茶を買った。ホテルへ入る前、手はほどいた。 かばさんは思いの外、大胆に、ホテルの中へ入っていった。チェックイン?そんなものはしてない。 カウンターの男性は一人。 私は見上げた。礼拝堂でイエスキリストの十字架を、祈るようにカウンターの男性を見上げた。 「あ、朝は混むので……」 タベナイデクダサイ、カタコトだった。 「ありがとうございます!」 部屋には寝間着が二つあった。歯ブラシも二つ。扉を閉じて一言。 「二人分払うことになるかと思いました」 「いえいえ、私はデリバリーなので」 もう、かばさんの思考回路がわからなかった。 並んで座ってみた。 少し近付いてみた。 交わす瞳だけで、何も言わなかった。かばさんも、何も言わなくなった。接吻を、私は、接吻をしてみた。 そこから先は、かばさんがリードする様になったので驚いた。驚いたまま、私は極楽へ行く。 息ができなくなるじゃ無いかというくらいかばさんから口付けの雨を受けた。 私は、こんな別れがあるのか。と、最後になるのに。私は女の子習慣だった。素股で終わりかぁ、汗だくのかばさんを見ながら、ーー好き。 すき、すき好き、あゝ、今いちばん近くにいるのに、上に体温を感じるのに、遠い。 明らかに泣いていた。 「すっき、ふっきつ、ふっ〜〜っ!」 ふぁっ!? 上でなぞられていたものが、ナカに入った。 ゴムは?女の子だよ?痛い、苦しい……たくさんある感情の中で、ーー嬉しい。 重いヒトツキだった。身体総てが持っていかれるような感覚だった。 ーーかばさんとの子どもが欲しい! 私は願った。 禁忌に近いと知りつつ願った。私の子は、私を受け入れてくれるだろうか。五体満足に産まれるだろうか。迫害をされないだろうか。かばさんは幸せになるだろうか。 極楽だった。 我が家は浄土真宗ではない。禅宗である。俗世間と離れ、俗物に興味を示さず、質素倹約を志す、禅宗である。 戒名とは、戒めの名前である。生きている内に戒めを護って生きたのであれば本名のままでもいい。 けれど、私にはかなりの戒名が必要で在ろう。そう思った。 嘘を、吐いた。 帰り際、12時から始まったミュージカルは4時半頃終わった。 帰りの飛行機は5時。 かばさんは最後まで見送ってくれた。モノレールに乗り、羽田空港はすぐだった。土産物なんて買う暇は無かった。 道が分からずに迷子ばかりになる二人だったのに、かばさんに迷いは無かった。 最期に赤いミニカー型の指ケースを返された。 「最期、だから」 他の人に渡して。 その言葉に涙が溢れた。 「ナマとか嫌だったのに」嫌じゃなかった。嬉しかった。女として、喜ばしい。 「ひどい!」酷くない。ーー女として、喜ばしい。 「セフレなんだ!」違う。ちがうちがう。 飛行場へ向かうモノレールで見た夕日は、雲は、エターナル。 「かばさんかばさん!エターナル!」 「なんですか? ソレ?」 「えー、SEなのに、∞に見えるじゃないですか!」 雲の形は∞だった。 「どうせ私はセフレなんだ」 ーーどうせ私はひとときの関係なんだ。 欲しかったのは、たぶん、美術館前で遮った言葉。 ∞。 ∞の愛が、ヒトトキでいい。 愛は言葉である。恋愛は、ただ、ただ、恥ずかしいものだ。 私は、嘘を、吐いた。 あの極楽へ行けた瞬間を、そんな時間があったことを私は、今生、忘れることは不可能である。
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